JPH06256858A - 熱延鋼板の冷却方法 - Google Patents
熱延鋼板の冷却方法Info
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- JPH06256858A JPH06256858A JP4127293A JP4127293A JPH06256858A JP H06256858 A JPH06256858 A JP H06256858A JP 4127293 A JP4127293 A JP 4127293A JP 4127293 A JP4127293 A JP 4127293A JP H06256858 A JPH06256858 A JP H06256858A
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- Japan
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- rolled steel
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、C;0.08〜0.25%、S
i;0.7〜2.5%、Mn;0.8〜3.0%を含む
熱延鋼板(高残留γハイテン)を安定的に製造するため
の冷却方法を提供する。 【構成】 仕上圧延〜捲取り間の熱処理冷却工程におい
て鋼板温度が目標捲取り温度より100℃高い温度まで
低下した時点で水温45〜60℃の水で冷却することに
より膜沸騰の持続時間を長くし、クエンチ点を下げるこ
とで冷却速度が急激に変化する遷移沸騰の発生を抑制す
る。 【効果】 鋼板内の温度偏差の低減及び冷却制御性の向
上が期待できる。
i;0.7〜2.5%、Mn;0.8〜3.0%を含む
熱延鋼板(高残留γハイテン)を安定的に製造するため
の冷却方法を提供する。 【構成】 仕上圧延〜捲取り間の熱処理冷却工程におい
て鋼板温度が目標捲取り温度より100℃高い温度まで
低下した時点で水温45〜60℃の水で冷却することに
より膜沸騰の持続時間を長くし、クエンチ点を下げるこ
とで冷却速度が急激に変化する遷移沸騰の発生を抑制す
る。 【効果】 鋼板内の温度偏差の低減及び冷却制御性の向
上が期待できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱延鋼板の冷却方法に
関するものである。
関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼板の仕上圧延機から捲取りまでの
熱処理設備の多くは、水冷却により鋼板の温度履歴を制
御し、所望の材質を確保するものである。一般に高温鋼
板の水冷却においては、鋼板からの熱流束は鋼板温度が
下がるにしたがって種々の形態をとることが知られてい
る(特開昭62−54507号公報参照)。図3は、鋼
板表面温度と鋼板からの熱流束の関係を示した概念図で
あるが、鋼板温度が高温側から熱流束が小さい膜沸騰
域、熱流束が急激に変化する遷移沸騰域、熱流束が減少
する核沸騰域が存在する。
熱処理設備の多くは、水冷却により鋼板の温度履歴を制
御し、所望の材質を確保するものである。一般に高温鋼
板の水冷却においては、鋼板からの熱流束は鋼板温度が
下がるにしたがって種々の形態をとることが知られてい
る(特開昭62−54507号公報参照)。図3は、鋼
板表面温度と鋼板からの熱流束の関係を示した概念図で
あるが、鋼板温度が高温側から熱流束が小さい膜沸騰
域、熱流束が急激に変化する遷移沸騰域、熱流束が減少
する核沸騰域が存在する。
【0003】各々の領域の温度は、熱延鋼板等の水冷却
においてはおよそ450〜500℃以上が膜沸騰、およ
そ450〜200℃が遷移沸騰、それ以下の温度が核沸
騰である。図3のA点は、クエンチ点と呼ばれ鋼板温度
がこの温度を下回った時に急激に鋼板と水の濡れ性(接
触)が良好になり、熱流束が増大し、膜沸騰状態に比べ
冷却制御性は低下する。しかしながら、このような問題
に対してはほとんど対応策がとられてないのが現状であ
る。
においてはおよそ450〜500℃以上が膜沸騰、およ
そ450〜200℃が遷移沸騰、それ以下の温度が核沸
騰である。図3のA点は、クエンチ点と呼ばれ鋼板温度
がこの温度を下回った時に急激に鋼板と水の濡れ性(接
触)が良好になり、熱流束が増大し、膜沸騰状態に比べ
冷却制御性は低下する。しかしながら、このような問題
に対してはほとんど対応策がとられてないのが現状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】自動車部品用の熱延鋼
板等には高位に安定した材質でかつ均一性が要求される
が、これに対し、従来技術により残留オーステナイトを
含む熱延高強度鋼板が多く製造されている。この鋼板
は、高精度の冷却制御を必要としその冶金的性質を得る
ためには熱延後350〜500℃前後で捲取る必要があ
るが、この温度域は、膜沸騰域から核沸騰域に移行する
遷移沸騰域で、鋼板からの熱流速(冷却速度)が大きく
変化するため、冷却制御が難しい領域であり、鋼板の幅
方向や長手方向で温度偏差を生じ材質バラツキを発生し
易い。
板等には高位に安定した材質でかつ均一性が要求される
が、これに対し、従来技術により残留オーステナイトを
含む熱延高強度鋼板が多く製造されている。この鋼板
は、高精度の冷却制御を必要としその冶金的性質を得る
ためには熱延後350〜500℃前後で捲取る必要があ
るが、この温度域は、膜沸騰域から核沸騰域に移行する
遷移沸騰域で、鋼板からの熱流速(冷却速度)が大きく
変化するため、冷却制御が難しい領域であり、鋼板の幅
方向や長手方向で温度偏差を生じ材質バラツキを発生し
易い。
【0005】又、一般に冷却水温は、冷却能力(冷却速
度の大小)に大きく影響することが知られており、絶対
的な冷却能力確保や冷却水の再利用に関し水温を下げる
ためにかかるコストの面から一般に冷却水は、30℃前
後に保たれることが多いが、この水温での冷却では遷移
沸騰域が冷却停止温度付近の350〜500℃前後に存
在し冷却制御が難しく、冷却停止温度の的中率が低下
し、所望する材質が充分に得られないことがある。
度の大小)に大きく影響することが知られており、絶対
的な冷却能力確保や冷却水の再利用に関し水温を下げる
ためにかかるコストの面から一般に冷却水は、30℃前
後に保たれることが多いが、この水温での冷却では遷移
沸騰域が冷却停止温度付近の350〜500℃前後に存
在し冷却制御が難しく、冷却停止温度の的中率が低下
し、所望する材質が充分に得られないことがある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来技術
の問題点を有利に解決するものであり、C;0.08〜
0.25%、Si;0.7〜2.5%、Mn;0.8〜
3.0%、残部をFeとする範囲で含み、仕上圧延終了
温度をAr3 〜(Ar3 +70)℃、目標捲取り温度を
350〜550℃とした熱延鋼板の仕上圧延〜捲取り間
の熱処理冷却方法において、仕上圧延後、鋼板温度が目
標とする捲取り温度より100℃高い温度まで低下した
時点で温度45〜60℃の水で冷却することを特徴とす
る熱延鋼板の冷却方法である。
の問題点を有利に解決するものであり、C;0.08〜
0.25%、Si;0.7〜2.5%、Mn;0.8〜
3.0%、残部をFeとする範囲で含み、仕上圧延終了
温度をAr3 〜(Ar3 +70)℃、目標捲取り温度を
350〜550℃とした熱延鋼板の仕上圧延〜捲取り間
の熱処理冷却方法において、仕上圧延後、鋼板温度が目
標とする捲取り温度より100℃高い温度まで低下した
時点で温度45〜60℃の水で冷却することを特徴とす
る熱延鋼板の冷却方法である。
【0007】
【作用】本発明の作用について各要件の数値限定理由に
ついて以下に述べる。本発明は、鋼板の残留オーステナ
イトを多くすることにより高い成形性と高強度を得るこ
とを目的とするが、自動車用鋼板に要求される材質を得
るために残留オーステナイトを体積率で、例えば5%以
上確保するためには0.05%以上のCが必要となり、
更に微細な鉄炭化物の生成も考慮に入れると少なくとも
0.08%のCが必要である。又、スポット溶接性を考
慮するとCは0.25%以下とする必要がある。
ついて以下に述べる。本発明は、鋼板の残留オーステナ
イトを多くすることにより高い成形性と高強度を得るこ
とを目的とするが、自動車用鋼板に要求される材質を得
るために残留オーステナイトを体積率で、例えば5%以
上確保するためには0.05%以上のCが必要となり、
更に微細な鉄炭化物の生成も考慮に入れると少なくとも
0.08%のCが必要である。又、スポット溶接性を考
慮するとCは0.25%以下とする必要がある。
【0008】Siは、本発明においては鋼板の冷却過程
におけるポリゴナルフェライトの生成と、捲取り後の徐
冷過程におけるオーステンパーにおいて、未変態オース
テナイト中の炭化物生成の抑制という役割を果たす。こ
の効果を発揮させるためには少なくとも0.7%のSi
の含有が必要である。又上限は、コスト及び転炉での溶
製の観点から2.5%とした。
におけるポリゴナルフェライトの生成と、捲取り後の徐
冷過程におけるオーステンパーにおいて、未変態オース
テナイト中の炭化物生成の抑制という役割を果たす。こ
の効果を発揮させるためには少なくとも0.7%のSi
の含有が必要である。又上限は、コスト及び転炉での溶
製の観点から2.5%とした。
【0009】Mnは、オーステナイトの安定化をもたら
すとともに鋼板の引張強度を高める。本発明において
は、これらを有効に発揮させるためにMnを含有させ
る。これらの効果を発揮させるためには少なくとも0.
8%の含有が必要である。上限は、コスト及び転炉での
溶製の観点から3.0%とした。
すとともに鋼板の引張強度を高める。本発明において
は、これらを有効に発揮させるためにMnを含有させ
る。これらの効果を発揮させるためには少なくとも0.
8%の含有が必要である。上限は、コスト及び転炉での
溶製の観点から3.0%とした。
【0010】仕上圧延終了温度は、圧延中のオーステナ
イト粒径を決定する。オーステナイト粒径は、その後の
仕上圧延〜捲取りまでの冷却過程において、ポリゴナル
フェライトの生成を左右するものである。残留オーステ
ナイトを得るために未変態オーステナイトへのCの濃化
を充分に行わせるためにポリゴナルフェライトを生成さ
せる必要があるが、このためにはAr3 変態点以上であ
ることが必要である。又上限は工業的な製造(操業条件
のバラツキ等)を考慮してAr3 +70℃とした。
イト粒径を決定する。オーステナイト粒径は、その後の
仕上圧延〜捲取りまでの冷却過程において、ポリゴナル
フェライトの生成を左右するものである。残留オーステ
ナイトを得るために未変態オーステナイトへのCの濃化
を充分に行わせるためにポリゴナルフェライトを生成さ
せる必要があるが、このためにはAr3 変態点以上であ
ることが必要である。又上限は工業的な製造(操業条件
のバラツキ等)を考慮してAr3 +70℃とした。
【0011】目標捲取り温度は、350〜500℃であ
るが、これは、未変態γのオーステンパーによりベイナ
イトフェライトのラス間や端部にCを濃化させ常温で順
安定な残留オーステナイトを生成させるために最終的に
必要な条件である。500℃を超えると実質上残留オー
ステナイトは生成せず、350℃未満であると下部ベイ
ナイトの生成により硬質になるとともに残留オーステナ
イト量も減少する。
るが、これは、未変態γのオーステンパーによりベイナ
イトフェライトのラス間や端部にCを濃化させ常温で順
安定な残留オーステナイトを生成させるために最終的に
必要な条件である。500℃を超えると実質上残留オー
ステナイトは生成せず、350℃未満であると下部ベイ
ナイトの生成により硬質になるとともに残留オーステナ
イト量も減少する。
【0012】次に目標冷却停止温度より100℃高い温
度に達した時点で45〜60℃の冷却水温で冷却する理
由について図1に示す例を用いて説明する。同図によれ
ば水温30℃,45℃,60℃の冷却温度履歴の比較に
おいては、水温30℃に比べ45℃は、鋼板温度がより
低い温度まで冷却速度変化の小さい膜沸騰状態が続いて
いる。水温30℃では膜沸騰状態が鋼板温度がおよそ6
50℃まで続いた後クエンチ点に至り、水温45℃では
およそ500℃まで膜沸騰状態が続いた後クエンチ点に
達し、水温60℃ではおよそ350℃まで膜沸騰が続い
た後クエンチ点に達する。
度に達した時点で45〜60℃の冷却水温で冷却する理
由について図1に示す例を用いて説明する。同図によれ
ば水温30℃,45℃,60℃の冷却温度履歴の比較に
おいては、水温30℃に比べ45℃は、鋼板温度がより
低い温度まで冷却速度変化の小さい膜沸騰状態が続いて
いる。水温30℃では膜沸騰状態が鋼板温度がおよそ6
50℃まで続いた後クエンチ点に至り、水温45℃では
およそ500℃まで膜沸騰状態が続いた後クエンチ点に
達し、水温60℃ではおよそ350℃まで膜沸騰が続い
た後クエンチ点に達する。
【0013】この現象を利用すれば、例えば所望する鋼
板の冷却停止温度が冷却速度の大きく変化する遷移沸騰
域にある場合、鋼板温度がクエンチ点に達する前に高水
温の水で冷却するようにすれば、膜沸騰状態を持続させ
ることができる。これにより冷却停止温度まで膜沸騰状
態を持続させることができれば、熱流束の急激な変化を
伴うことはないので冷却制御性の向上が期待できる。冷
却停止温度が遷移沸騰域に存在する場合、クエンチ点の
前後では冷却速度が大きく変化するため、鋼板内の温度
偏差が生じ易い。
板の冷却停止温度が冷却速度の大きく変化する遷移沸騰
域にある場合、鋼板温度がクエンチ点に達する前に高水
温の水で冷却するようにすれば、膜沸騰状態を持続させ
ることができる。これにより冷却停止温度まで膜沸騰状
態を持続させることができれば、熱流束の急激な変化を
伴うことはないので冷却制御性の向上が期待できる。冷
却停止温度が遷移沸騰域に存在する場合、クエンチ点の
前後では冷却速度が大きく変化するため、鋼板内の温度
偏差が生じ易い。
【0014】水温と鋼板内温度偏差の関係を調べた結果
が図2であるが、一般に熱延製品の材質バラツキを許容
範囲内に収めるためには鋼板内温度偏差を25℃以下に
する必要がある。この偏差以下にするためには捲取り温
度500℃では冷却水温度を45℃以上、350℃では
58℃以上にすることが必要条件であるが、操業のバラ
ツキや水温を保持するための電力コスト等を考慮し、6
0℃以下とした。
が図2であるが、一般に熱延製品の材質バラツキを許容
範囲内に収めるためには鋼板内温度偏差を25℃以下に
する必要がある。この偏差以下にするためには捲取り温
度500℃では冷却水温度を45℃以上、350℃では
58℃以上にすることが必要条件であるが、操業のバラ
ツキや水温を保持するための電力コスト等を考慮し、6
0℃以下とした。
【0015】
【実施例】本発明の冷却方法の効果を確認するために熱
延工場にて水温を変化させて実験を行った結果の例を図
4及び図5に示す。水温変化による効果は、鋼板の冷却
停止後の表面温度を測定し、評価した。実験条件は、以
下に示すとおりである。
延工場にて水温を変化させて実験を行った結果の例を図
4及び図5に示す。水温変化による効果は、鋼板の冷却
停止後の表面温度を測定し、評価した。実験条件は、以
下に示すとおりである。
【0016】冷却水温は30℃及び45℃の2水準とし
た。実験に供した鋼板寸法は、厚み4mm、幅1m、長さ
600mである。鋼板中の各元素成分割合は、C;0.
1%、Si;1.0%、Mn;2.0%、目標仕上圧延
終了温度930℃、目標捲取り温度は400℃とした。
図4(a),(b)は、実機実験で得られた鋼板長手方
向の捲取り温度パターンを示したものである。水温30
℃以下では捲取り温度のバラツキ(ハンチング)は大き
いが、水温45℃では、バラツキは小さくなっている。
温度バラツキはおよそ±50℃から25℃に低減されて
いる。これは水温アップによるクエンチ点の低下による
効果である。
た。実験に供した鋼板寸法は、厚み4mm、幅1m、長さ
600mである。鋼板中の各元素成分割合は、C;0.
1%、Si;1.0%、Mn;2.0%、目標仕上圧延
終了温度930℃、目標捲取り温度は400℃とした。
図4(a),(b)は、実機実験で得られた鋼板長手方
向の捲取り温度パターンを示したものである。水温30
℃以下では捲取り温度のバラツキ(ハンチング)は大き
いが、水温45℃では、バラツキは小さくなっている。
温度バラツキはおよそ±50℃から25℃に低減されて
いる。これは水温アップによるクエンチ点の低下による
効果である。
【0017】図5(a),(b)は30℃と45℃の水
温別の鋼板温度と冷却速度の関係を示したものである。
図5(a)の水温30℃の条件では鋼板温度がおよそ4
20℃までは冷却速度は一定又は減少しているが、42
0℃以下では急激に増大している。一方、図5(b)の
水温45℃の条件では、鋼板温度がおよそ340℃まで
は冷却速度の急激な増大は見られない。水温45℃で
は、30℃に比べ、膜沸騰の持続時間が長く、クエンチ
点はおよそ80℃下がっている。従って、高水温の水を
用いて冷却することによりクエンチ点を下げ、冷却速度
が急激に変化する遷移沸騰域の発生を抑制し、冷却制御
精度の向上を図ることが可能であることを示している。
温別の鋼板温度と冷却速度の関係を示したものである。
図5(a)の水温30℃の条件では鋼板温度がおよそ4
20℃までは冷却速度は一定又は減少しているが、42
0℃以下では急激に増大している。一方、図5(b)の
水温45℃の条件では、鋼板温度がおよそ340℃まで
は冷却速度の急激な増大は見られない。水温45℃で
は、30℃に比べ、膜沸騰の持続時間が長く、クエンチ
点はおよそ80℃下がっている。従って、高水温の水を
用いて冷却することによりクエンチ点を下げ、冷却速度
が急激に変化する遷移沸騰域の発生を抑制し、冷却制御
精度の向上を図ることが可能であることを示している。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば熱延鋼板の冷却におい
て、本発明の冷却方法を用いて実験を行った結果、水温
の効果は顕著であり、高い水温の冷却水で冷却すること
により鋼板内の温度偏差の低減及び冷却制御性の向上が
期待できる。
て、本発明の冷却方法を用いて実験を行った結果、水温
の効果は顕著であり、高い水温の冷却水で冷却すること
により鋼板内の温度偏差の低減及び冷却制御性の向上が
期待できる。
【図1】本発明の冷却方法と従来の方法で冷却した場合
の鋼板の温度履歴の図表である。
の鋼板の温度履歴の図表である。
【図2】冷却水温と鋼板内温度偏差の関係を示した図表
である。
である。
【図3】一般的な鋼材の冷却過程における鋼材の冷却曲
線(沸騰曲線)の概念図表である。
線(沸騰曲線)の概念図表である。
【図4】水温別の捲取り温度を示した図表で、(a)
は、水温30℃、(b)は、水温45℃の場合である。
は、水温30℃、(b)は、水温45℃の場合である。
【図5】水温別の鋼板温度と冷却速度の関係を示した図
表で、(a)は水温30℃、(b)は、水温45℃の場
合である。
表で、(a)は水温30℃、(b)は、水温45℃の場
合である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】自動車部品用の熱延鋼
板等には高位に安定した材質でかつ均一性が要求される
が、これに対し、従来技術により残留オーステナイトを
含む熱延高強度鋼板が多く製造されている。この鋼板
は、高精度の冷却制御を必要としその冶金的性質を得る
ためには熱延後350〜500℃前後で捲取る必要があ
るが、この温度域は、膜沸騰域から核沸騰域に移行する
遷移沸騰域で、鋼板からの熱流束(冷却速度)が大きく
変化するため、冷却制御が難しい領域であり、鋼板の幅
方向や長手方向で温度偏差を生じ材質バラツキを発生し
易い。
板等には高位に安定した材質でかつ均一性が要求される
が、これに対し、従来技術により残留オーステナイトを
含む熱延高強度鋼板が多く製造されている。この鋼板
は、高精度の冷却制御を必要としその冶金的性質を得る
ためには熱延後350〜500℃前後で捲取る必要があ
るが、この温度域は、膜沸騰域から核沸騰域に移行する
遷移沸騰域で、鋼板からの熱流束(冷却速度)が大きく
変化するため、冷却制御が難しい領域であり、鋼板の幅
方向や長手方向で温度偏差を生じ材質バラツキを発生し
易い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木原 茂 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 伊丹 淳 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内
Claims (1)
- 【請求項1】 重量比で、 C ;0.08〜0.25%、 Si;0.7〜2.5%、 Mn;0.8〜3.0%、 残部をFeとする範囲で含み、仕上圧延終了温度をAr
3 〜(Ar3 +70℃)、目標捲取り温度を350〜5
00℃とした熱延鋼板の仕上圧延〜捲取り間の熱処理冷
却方法において、仕上圧延後、鋼板温度が目標とする捲
取り温度より100℃高い温度まで低下した時点で、温
度45〜60℃の水で冷却することを特徴とする熱延鋼
板の冷却方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4127293A JPH06256858A (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 熱延鋼板の冷却方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4127293A JPH06256858A (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 熱延鋼板の冷却方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06256858A true JPH06256858A (ja) | 1994-09-13 |
Family
ID=12603810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4127293A Withdrawn JPH06256858A (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | 熱延鋼板の冷却方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06256858A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008238272A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-10-09 | Jfe Steel Kk | 熱間圧延ライン |
JP2008238271A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-10-09 | Jfe Steel Kk | 熱間圧延における近赤外線カメラを用いた熱延金属帯の全幅撮影方法、全幅撮影結果記録方法 |
JP2008238273A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-10-09 | Jfe Steel Kk | 熱間圧延における近赤外線カメラを用いた熱延金属帯の全幅撮影方法、全幅撮影結果記録方法 |
JP2009078289A (ja) * | 2007-09-26 | 2009-04-16 | Jfe Steel Kk | 熱間圧延における近赤外線カメラを用いた熱延金属帯の欠陥検出方法およびそれを用いた熱延金属帯の製造方法 |
JP2009127060A (ja) * | 2007-11-20 | 2009-06-11 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 冷延鋼板の製造方法 |
JP2012514694A (ja) * | 2009-01-09 | 2012-06-28 | フイブ・スタン | 液体を噴霧することによる、移動する金属ベルトを冷却する方法及びセクション |
JP2013076593A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-25 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | 金属板の温度分布の予測方法及び金属板の製造方法 |
US9032819B2 (en) | 2012-07-17 | 2015-05-19 | Idex Health & Science Llc | Liquid sampling valve |
-
1993
- 1993-03-02 JP JP4127293A patent/JPH06256858A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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