JPH06256826A - 高炉出銑口周辺劣化部の補修方法及びこれに用いる治具 - Google Patents

高炉出銑口周辺劣化部の補修方法及びこれに用いる治具

Info

Publication number
JPH06256826A
JPH06256826A JP6731993A JP6731993A JPH06256826A JP H06256826 A JPH06256826 A JP H06256826A JP 6731993 A JP6731993 A JP 6731993A JP 6731993 A JP6731993 A JP 6731993A JP H06256826 A JPH06256826 A JP H06256826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
jig
mud gun
repairing
hole
cone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6731993A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Anami
靖彦 阿波
Takehiro Nakayama
武広 中山
Tatsuhiko Kondo
辰彦 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP6731993A priority Critical patent/JPH06256826A/ja
Publication of JPH06256826A publication Critical patent/JPH06256826A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Blast Furnaces (AREA)
  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 出銑口周辺劣化部の補修においてガス抜き穴
を形成して、耐火物施工体に亀裂や剥落が生じる危険を
なくすことを可能とする。 【構成】 出銑口周辺解体部6に吹き付けあるいは流し
込みにより不定形耐火物3を余盛り状に充填した後、マ
ッドガン筒先2に取り付けた突起付き圧着治具10を圧
着することにより補修部30の圧着成形とガイド穴7の
成形をなし、その後上記圧着治具と交換してマッドガン
筒先に取り付けた錐内蔵治具20を対接させることによ
り補修部30の出銑口近縁部を局部的に圧着成形する一
方、該治具の錐22をガイド穴7から所定量突出させる
ことにより、補修部30に充填耐火物内の水分蒸発のた
めのガス抜き穴9を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉出銑口周辺劣化部
の補修方法、特にガス抜き穴の成形をも行うようにした
補修方法及びこれに用いる治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉の出銑作業は、出銑口開孔作業と出
銑口閉塞作業の2つに分けられる。前者の出銑口開孔作
業は、出銑口開孔機と呼ばれドリル穿孔と棒鋼の打ち込
みを行う装置を使用して、出銑口に炉の内外に通じる孔
を明ける作業である。一方、後者の出銑口閉塞作業は、
マッドガンと呼ばれる圧入機を使用してマッドと呼ばれ
る出銑口閉塞用充填物を出銑口に圧入する作業である。
これら二つの作業を交互に繰り返し行いつつ出銑作業は
行われる。
【0003】出銑口より流出する溶銑の温度は千数百℃
と極めて高温であるため、溶銑の流出する出銑口の出口
内面には不定形耐火物よりなる耐火層が形成され、高炉
の外皮たる鉄皮への熱伝達を可能な限り少くしている。
また、この耐火層の端面、即ち出銑面は滑らかな平面状
に成型され、前述の出銑口閉塞作業の際、マッドガンの
先端と耐火層との隙間からのぼた漏れ、即ちマッドの漏
出がないようになされている。
【0004】しかし、出銑口より流出する溶銑の温度は
極めて高いために、出銑及び閉塞作業を何回も繰り返す
と、上記耐火物は溶銑の熱、炉内ガス圧上昇或いは閉塞
に伴う大きな圧力変動等のために劣化されてしまい、出
銑口出口周縁に面荒れ状態が惹起される。このように出
銑口の端面、即ち出銑面が劣化して、同面に亀裂や付着
物が生じ、或いは部分的に出銑口を形成する材料が脱落
すると、マッドガンにより出銑口の内部にマッドを圧入
しようとした場合に、マッドガン筒先の先端面と出銑口
面との間に隙間が生じ、この隙間からマッドが漏れ出し
てしまう。また長期間繰り返し使用するとマッドガンの
出銑口に対する圧着力により出銑口に大きな窪みが生ず
る。
【0005】従来、このように高炉出銑口が劣化した場
合、ブレーカと呼ばれる振動破壊装置により上記面荒れ
の生じた耐火層を壊し、新たに同部に補修用の不定形耐
火物を手塗りするとか、同部に型枠を作って耐火物を流
し込み、更にマッドガン筒先を押し付けて上記耐火物を
圧着成形する作業を行い、その後所要時間の乾燥工程を
経て、高炉出銑口を形成している。但し、この出銑口劣
化部の補修作業は、出銑口近傍での作業であるので、高
熱やガスに人体が晒され、危険かつ重労働である。
【0006】そこで、特開昭57−9809号公報にお
いては、図8に示すように、マッドガン33の先端部
に、該先端部から後方にスカート状に広がる型枠44を
セットし、これを出銑口34周辺の露出させた煉瓦面3
5に対し出銑口閉塞時の定位置にて向き合わせることに
より、その壁面35とスカート状型枠44との間に空間
を形成し、その空間に、SiC,Al2 3 等を主成分
とする流動性不定形耐火物49を流し込み、この流動性
不定形耐火物49が乾燥して固化した後、マッドガン3
3を退避させ、型枠44を撤去するという出銑口枠部成
形方法が提案されている。この方法は、流し込んだ不定
形耐火物にマッドガンの先端を押付けて仕上げ成形する
のと同等の効果を狙ったものと考えられ、短時間にかつ
安全に整形できる等の利点があるとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法によ
れば、不定形耐火物に含まれる水分が高炉出銑口周辺部
の保有熱で蒸発してガス化し、施行体の内部を通って外
部へ抜ける際に、近傍に大気圧開放部が無く、このため
高圧となって施行体に亀裂・剥落を生じ易くなり、ひい
ては爆裂を起す恐れが大きい。本発明の目的は、上述の
欠点を解消し、出銑口周辺劣化部の補修においてガス抜
き穴を形成して、耐火物施工体に亀裂や剥落が生じる危
険をなくすようにした高炉出銑口周辺劣化部の補修方法
及びこれに用いる治具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の高炉出銑口周辺劣化部の補修方法は、マッ
ドガン先端に脱着可能なガス抜き穴明け錐内蔵治具を取
り付け、マッドガン内部の充填材押出し力を利用して錐
を治具から所定長さだけ突出させることにより、施工体
内部に充填耐火物内の水分のためのガス抜き穴を成形す
るものである(請求項1)。
【0009】上記穴明け錐内蔵治具の錐はマッドガン内
部のピストンに固定されており、マッドガン内部の充填
材押出し力によりピストンが治具内部のリング端面に当
るまで前進して充填部に貫入するが(請求項2)、上記
錐の貫入は旧施工体の手前までに止どめる(請求項
3)。
【0010】本発明の好ましい形態においては、出銑口
周辺解体部を吹き付けあるいは流し込みにより不定形耐
火物で充填補修した後、マッドガン先端に取り付けた突
起付き圧着治具を補修部に圧着することにより補修部の
圧着成形とガス抜き穴用のガイド穴の成形をなし、その
後上記圧着治具と交換してマッドガン先端に取り付けた
錐内蔵治具を補修部に対接させることにより補修部の出
銑口近縁部を局部的に圧着成形する一方、該治具の錐を
上記ガイド穴から所定量突出させることにより、補修部
に充填耐火物内の水分のためのガス抜き穴を形成する
(請求項4)。
【0011】また、上記治具の取り付け及び取り外しを
マッドガン格納位置で行う(請求項5)。そして、上記
不定形耐火物は出銑口周辺解体部に余盛り状に充填し、
また上記突起付き圧着治具には、前側に平坦な隆起面と
その外周囲に段差をもって延在するフランジ部と隆起面
内に適数個設けた小突起とを具備する治具を用い、該小
突起の充填補修部に対する押込量を上記フランジ部が出
銑口周辺耐火物の面に当接することで規制する(請求項
6)。
【0012】一方、本発明で用いる治具のうち、圧着と
同時にガイド穴を明けることのできる突起付き圧着治具
は、前面側に平坦な隆起面及びその中央に設けた突起を
有し、隆起面の外周囲には段差を持ってフランジ部が延
在しており、後面側にはマッドガン筒先に対する取付部
を有する構成のものである(請求項7)。
【0013】また、他のガス抜き穴明け錐内蔵治具は、
面側に平坦な隆起面を、後面側にはマッドガン筒先に対
する取付部を有し、更に隆起面を軸方向に貫通する錐
と、該錐の後端と連結されてマッドガン筒先内に位置さ
れマッドガン内部のマッド圧力により錐を突出後退駆動
するピストンとを具備する構成のものである(請求項
8)。
【0014】このガス抜き穴明け錐内蔵治具の場合、上
記取付部はマッドガン筒先の縁部に対する嵌合部を形成
する二重の突設リングにより構成し、またピストンはマ
ッドガンの筒先の内径に外周が接する大きさに形成し、
そのピストンの最大前進位置が内側の突設リング端に当
接する位置で規制されように構成することができる(請
求項9)。
【0015】
【作用】請求項1は、マッドガン先端に脱着可能なガス
抜き穴明け錐内蔵治具を取り付け、マッドガン内部の充
填材押出し力を利用して錐を治具から所定長さだけ突出
させることにより、施工体内部に、圧着成形と同時に、
充填耐火物内の水分が熱によりガス化して抜ける際に耐
火物に剥離や爆裂を生じさせないためのガス抜き穴を形
成することができ、これにより亀裂、剥落、爆裂を防止
することができる。この場合、請求項2、3の如くピス
トンの前進量を規制し、錐の貫入を旧施工体の手前まで
に止どめることで、出銑口内部からの熔融物噴出及びそ
れによる補修部の破壊といった危険を回避することがで
き十分な安全性を確保することができる。
【0016】ところで、上記ガス抜き穴の成形時には施
工体が乾燥固化前の不安定な状態にある。そこで、請求
項4においては、この点を考慮し、上記ガス抜き穴の成
形にあっては、施工体全体の圧着成形用治具の前面に小
突起を設けることで、面の圧着成形と同時に、予めガス
抜き穴を貫入成形するためのガイド穴の穴明けができる
ようにしている。具体的には、そのような突起付き圧着
治具により、充填補修部を圧着成形すると同時に、後で
成形するガス抜き穴用のガイド穴を明ける。このガイド
穴を先に設けておくことにより、その後のガス抜き穴の
形成が容易となる。
【0017】また、請求項6のように、出銑口周辺解体
部に余盛り状に充填した補修部を突起付き圧着治具で圧
着する際に、小突起の押込量を治具フランジ部が出銑口
周辺耐火物の面に当接することで規制することにより、
正確かつ容易にガイド穴を形成することができる。尚、
上記治具の取り付け及び取り外しをマッドガン格納位置
で行うことで(請求項5)、狭あいで、高熱ガスに晒さ
れる出銑口前面での圧着作業及び治具着脱作業がなく、
安全かつ簡単に行うことができる。
【0018】一方、請求項7の突起付き圧着治具によれ
ば圧着と同時にガイド穴を明けることができ、また突起
とフランジ部との段差により小突起の貫入深さを決定す
ることができる。また、請求項8のガス抜き穴明け錐内
蔵治具は、マッドガン内部のマッド圧力により錐を突出
後退駆動することができる。この錐の突出量は、請求項
9の如く、ピストンが内側突設リング端に当接する構成
とすることで、容易に規制することがでる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を図示の一実施例に基づいて説
明する。本発明においては、図2及び図4に示す如く、
マッドガン1の筒先2に第1、第2の治具10、20が
取り付けられて用いられる。即ち、図6に示す突起付き
圧着治具10と、図7に示すガス抜き穴明け錐内蔵治具
20である。
【0020】第1の突起付き圧着治具10は、図2及び
図6に示すように、前面側に平坦な円形の隆起面11及
びその中央に設けた小突起12を有し、隆起面11の外
周囲には段差を持ってフランジ部13が延在しており、
後面側にはマッドガン筒先2に対する取付部14が設け
られている。平坦な円形の隆起面11はマッドガン筒先
端面と同様の圧着効果を出すための領域であり、また小
突起12はその圧着領域中央にガス抜き穴を明ける際の
ガイドとなる凹所を付けるためのものである。本実施例
の場合、小突起12は円錐状に形成されている。
【0021】一方、取付部14は、この治具10の後面
に二重リングとなるように2つのリング15,16を突
設し、両リング間に嵌合空間部17を形成して成る。こ
の嵌合空間部17はマッドガン筒先2の縁部(肉厚部)
を受け入れる嵌め合い部であり、嵌合後のマッドガン筒
先縁部に対し治具10を離脱しないように固定するた
め、外側の突設リング15の半径方向外部から固定ネジ
18をネジ込んでいる。第2のガス抜き穴明け錐内蔵治
具20は、図4及び図7に示すように、前面側にマッド
ガン筒先端面と同様の圧着効果を出すための平坦な円形
の隆起面21を有し、後面側にはマッドガン筒先2に対
する取付部24を有する。取付部24は、治具10の場
合と同じく、治具20の後面に二重にリング25,26
を突設し、両リング間の嵌合空間部27にマッドガン筒
先2の縁部を受け入れ、固定ネジ28で固定する構成で
ある。
【0022】しかし、治具10の場合と異なり、この治
具20は、隆起面21の中央に軸方向に設けた貫通孔2
9より突出後退可能な錐22を備えており、この錐22
はその後端に設けたピストン23により、マッドガン1
内部のマッド圧力により突出後退駆動されるようになっ
ている。従って、突設リング25,26間の嵌合空間部
27は、マッドガン筒先2の縁部(肉厚部)を嵌挿した
とき、両者間がほぼ完全に封止されるような寸法精度を
有している。
【0023】また、ピストン23はマッドガン1の筒先
2の内径に外周が接して位置するため、マッド圧力で押
し出される錐22の突出量は、ピストン23が内側の突
設リング26端に当接する位置で規制され、当接した時
点で最大となる。錐22の具体的な突出長さは、錐自体
の長さに関係するが、図4の作用位置において最大突出
時となったとき錐先端が旧施工材料の手前で終端するよ
うに定められる。
【0024】次に上記治具10、20を用いた補修方法
について説明する。図1〜図5において、4は出銑口周
辺耐火物、5は出銑口、6はそのような大補修の耐火物
解体工程で旧材を除去した出銑口周辺解体部を示す。 (1)まず、吹き付けあるいは流し込みにより、不定形
耐火物3を出銑口周辺解体部6内に充填する(図1)。
この不定形耐火物3の充填は、図1の3aの如く、出銑
口周辺解体部6の容積に対し、十分余盛り状に充填す
る。余盛り状に充填する理由は、後述する図2のマッド
ガン筒先による圧着成形工程において不定形耐火物3が
材料不足とならず、所望通りの圧密性が得られるように
するためである。
【0025】(2)一方、上記不定形耐火物の充填工程
の前後において、突起付き圧着治具10を図2の如くマ
ッドガン1の筒先2にセットし準備しておく。即ち、治
具取付部14の突設リング15,16間(嵌合空間部)
にマッドガン筒先2の縁部を嵌挿し、固定ネジ18を締
め付けて治具10をマッドガン筒先2に固定する。これ
はマッドガン格納位置の広い場所において行う。
【0026】(3)マッドガン1を格納位置から旋回動
作させて、突起付き圧着治具10をマッドガン1と一緒
に出銑口部に移動させ、治具10の前面を、充填補修部
の不定形耐火物余盛り部3aに対してマッドガン1の持
つ力で圧着する(図2)。余盛り部3a全体は治具10
の隆起面11及びその周囲フランジ部13で押さえ込ま
れ、その押圧後の充填補修部表面3bが既存の出銑口周
辺耐化物4の外表面4aと一致するようにする。これに
より、不定形耐火物3は所定の全体形状に形作られると
共に、出銑口周辺解体部6内に緻密に充填され、所定の
圧密性と強度が得られるようになる。また、小突起12
が充填補修部表面3bに入り込んでガイド穴7(図3)
が明けられるが、このとき小突起12が充填補修部表面
3bに入り込む深さも、フランジ部13が外套面4aに
当接することで規制される。
【0027】(4)突起付き圧着治具10をマッドガン
1と一緒にマッドガン格納位置へ旋回後退させ、マッド
ガン格納位置にて、圧着治具10を取り外し、代りに第
2のガス抜き穴明け錐内蔵治具20を取り付ける。尚、
図3に、第1の治具10を除去した後における充填補修
部30の状態、つまり充填補修部30が圧縮されかつガ
イド穴7が明けられている様子を示す。
【0028】(5)ガス抜き穴明け錐内蔵治具20を取
り付けたマッドガン1を出銑口部、つまり出銑口5に対
応した作用位置まで移動させ、治具20を図4の如く不
安形定耐火物3に圧着させる。このときガイド穴7に錐
22先端が入り込む。続いて、マッドガン1内部の充填
材8の押出し力により、治具20に内蔵されたピストン
23を作動させ、ピストン23が内側突設リング26の
端面に当たるまで錐22を前進させると、ガイド穴7に
案内されて錐22が突出し、ガス抜き穴9が明けられ
る。この際、出銑口5の内部からの溶融物噴出及びそれ
による補修部30の破壊が生じないように、錐22が補
修部30の施工範囲を越えて旧施工材即ち出銑口部5へ
貫通しないよう、予め措置を施しておく。本実施例で
は、既に述べたように、ピストン23が内側突設リング
26の端に当接する位置をもって錐22の最大突出位置
を規制し、このときの錐22の突出長さが、錐先端が旧
施工材料の手前で終端するように定めている。
【0029】(6)マッドガン1を作用位置から格納位
置へ旋回動作させ、治具20を取り外す。図5に、旧施
工材料の手前で終端するように形成されたガス抜き穴9
を示す。
【0030】上記したように、(1)マッドガン先端に
脱着可能なガス抜き穴明け錐内蔵治具20を取り付け、
マッドガン内部の充填材押出し力を利用して、錐22を
治具内部の内側突設リング26で規制される位置まで補
修部30内に貫入させることにより、施工体(充填補修
部30)内部にガス抜き穴9を簡易かつ安全に成形する
ことができ、これにより亀裂、剥落、爆裂を防止するこ
とができる。
【0031】また、(2)ガス抜き穴9の成形時には施
工体が乾燥固化前の不安定な状態にあるが、施工体全体
の圧着成形をなす治具10の前面(隆起面11)に小突
起12を設け、面の圧着成形と同時に予め錐22のガイ
ド穴7を明けるため、ガイド穴7自体が容易かつ適切に
形成されると共に、この予め設けられたガイド穴7の存
在により、ガス抜き穴9の形成も容易かつ適切に行うこ
とができる。上記実施例では、ガス抜き穴9の数を1個
としたが、2以上の敵数本設けることができる。これ
は、1つのピストン23に属する錐22の数を対応する
数に増やすことにより達成することができる。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば下記
の如き優れた効果が得られる。 1)請求項1〜6によれば、出銑口補修において、施工
体内部に、充填耐火物内の水分が熱によりガス化して抜
ける際に耐火物に剥離や剥落を生じさせないためのガス
抜き穴が形成される。従って、出銑口補修部が不安形耐
火物施工後、乾燥固化する過程において、ガスが抜け易
くなることより、亀裂、剥落、爆裂の恐れが少なく安定
的に仕上げられる。 2)上記ガス抜き穴の形成は圧着成形と同時に行われる
ため、効率的である。また、治具の取り付け及び取り外
しはマッドガン格納位置で行うので、狭あいで、高熱ガ
スに晒される出銑口前面での圧着作業、ガス抜き穴明け
作業及び圧着板、治具交換作業がなく、安全で簡単に作
業ができる。 3)請求項7〜9によれば、本発明の補修方法に適した
簡易な構造の治具が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における補修方法の充填工程
を示した図である。
【図2】図1の充填部を第1の治具で圧着成形する工程
を示した図である。
【図3】図2の第1の治具を除去した後の補修部の形状
を示した図である。
【図4】図3の補修部に第2の治具でガス抜き穴を成形
する工程を示した図である。
【図5】図4の第2の治具を除去した後の完成された補
修部を示した図である。
【図6】本発明の補修方法に用いた第1の治具の断面図
である。
【図7】本発明の補修方法に用いた第2の治具の断面図
である。
【図8】従来の補修方法を示した図である。
【符号の説明】
1 マッドガン 2 マッドガン筒先 3 不定形耐火物 3a 不定形耐火物余盛り部 3b 充填補修部表面 4 出銑口周辺耐火物 4a 外表面 5 出銑口 6 出銑口周辺解体部 7 ガイド穴 8 充填材 9 ガス抜き穴 10 突起付き圧着治具 11 隆起面 12 小突起 13 フランジ部 14 治具取付部 15,16 突設リング 17 嵌合空間部 18 固定ネジ 20 ガス抜き穴明け錐内蔵治具 21 隆起面 22 錐 23 ピストン 24 取付部 25 外側突設リング 26 内側突設リング 27 嵌合空間部 28 固定ネジ 29 貫通孔 30 充填補修部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マッドガン先端に脱着可能なガス抜き穴明
    け錐内蔵治具を取り付け、マッドガン内部の充填材押し
    出し力を利用して錐を治具から所定長さだけ突出させる
    ことにより、施工体内部に充填耐火物内の水分蒸発のた
    めのガス抜き穴を成形したことを特徴とする高炉出銑口
    周辺劣化部の補修方法。
  2. 【請求項2】上記穴明け錐内蔵治具の錐はマッドガン内
    部のピストンに固定されており、マッドガン内部の充填
    材押出し力によりピストンが治具内部のリング端面に当
    るまで前進して充填部に貫入することを特徴とする請求
    項1記載の高炉出銑口周辺劣化部の補修方法。
  3. 【請求項3】上記穴明け錐内蔵治具の錐は、旧施工体の
    手前まで貫入させることを特徴とする請求項2記載の高
    炉出銑口周辺劣化部の補修方法。
  4. 【請求項4】出銑口周辺解体部を吹き付けあるいは流し
    込みにより不定形耐火物で充填補修した後、マッドガン
    先端に取り付けた突起付き圧着治具を補修部に圧着する
    ことにより補修部の圧着成形とガス抜き穴用のガイド穴
    の成形をなし、その後上記圧着治具と交換してマッドガ
    ン先端に取り付けた錐内蔵治具を補修部に対接させるこ
    とにより補修部の出銑口近縁部を局部的に圧着成形する
    一方、該治具の錐を上記ガイド穴から所定量突出させる
    ことにより、補修部に充填耐火物内の水分蒸発のための
    ガス抜き穴を形成することを特徴とする高炉出銑口周辺
    劣化部の補修方法。
  5. 【請求項5】上記治具の取り付け及び取り外しをマッド
    ガン格納位置で行うことを特徴とする請求項4記載の高
    炉出銑口周辺劣化部の補修方法。
  6. 【請求項6】上記不定形耐火物は出銑口周辺解体部に余
    盛り状に充填し、また上記突起付き圧着治具には、前側
    に平坦な隆起面とその外周囲に段差をもって延在するフ
    ランジ部と隆起面内に適数個設けた小突起とを具備する
    治具を用い、該小突起の充填補修部に対する押込量を上
    記フランジ部が出銑口周辺耐火物の面に当接することで
    規制したことを特徴とする請求項4記載の高炉出銑口周
    辺劣化部の補修方法。
  7. 【請求項7】前面側に平坦な隆起面及びその中央に設け
    た突起を有し、隆起面の外周囲には段差を持ってフラン
    ジ部が延在しており、後面側にはマッドガン筒先に対す
    る取付部を有することを特徴とする突起付き圧着治具。
  8. 【請求項8】面側に平坦な隆起面をまた後面側にはマッ
    ドガン筒先に対する取付部を有し、更に隆起面を軸方向
    に貫通する錐と、該錐の後端と連結されてマッドガン筒
    先内に位置されマッドガン内部のマッド圧力により錐を
    突出後退駆動するピストンとを具備することを特徴とす
    るガス抜き穴明け錐内蔵治具。
  9. 【請求項9】上記取付部はマッドガン筒先の縁部に対す
    る嵌合部を形成する二重の突設リングにより構成し、ま
    たピストンはマッドガンの筒先の内径に外周が接する大
    きさに形成し、そのピストンの最大前進位置が内側の突
    設リング端に当接する位置で規制されようにしたことを
    特徴とする請求項8記載のガス抜き穴明け錐内蔵治具。
JP6731993A 1993-03-04 1993-03-04 高炉出銑口周辺劣化部の補修方法及びこれに用いる治具 Withdrawn JPH06256826A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6731993A JPH06256826A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 高炉出銑口周辺劣化部の補修方法及びこれに用いる治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6731993A JPH06256826A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 高炉出銑口周辺劣化部の補修方法及びこれに用いる治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06256826A true JPH06256826A (ja) 1994-09-13

Family

ID=13341584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6731993A Withdrawn JPH06256826A (ja) 1993-03-04 1993-03-04 高炉出銑口周辺劣化部の補修方法及びこれに用いる治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06256826A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030009683A (ko) * 2001-07-23 2003-02-05 주식회사 포스코 머드건을 이용한 출선구 센터 표시장치
KR100977785B1 (ko) * 2003-04-11 2010-08-24 주식회사 포스코 출선중 손상된 출선구면 보수용 옥토 주입장치
KR101008108B1 (ko) * 2003-06-17 2011-01-13 주식회사 포스코 용광로의 출선구 중심가공장치
JP2016029196A (ja) * 2014-07-25 2016-03-03 Jfeスチール株式会社 穿孔目標位置特定用具及び高炉の出銑口での充填マッド材穿孔方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030009683A (ko) * 2001-07-23 2003-02-05 주식회사 포스코 머드건을 이용한 출선구 센터 표시장치
KR100977785B1 (ko) * 2003-04-11 2010-08-24 주식회사 포스코 출선중 손상된 출선구면 보수용 옥토 주입장치
KR101008108B1 (ko) * 2003-06-17 2011-01-13 주식회사 포스코 용광로의 출선구 중심가공장치
JP2016029196A (ja) * 2014-07-25 2016-03-03 Jfeスチール株式会社 穿孔目標位置特定用具及び高炉の出銑口での充填マッド材穿孔方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5867560B2 (ja) 熱間鍛造方法
JPH06256826A (ja) 高炉出銑口周辺劣化部の補修方法及びこれに用いる治具
JP2011218367A (ja) 潤滑剤噴霧装置及び熱間鍛造方法
CN101693388A (zh) 一种使用消失模浇注高炉送风装置内衬的方法
JPH06256824A (ja) 高炉出銑口周辺劣化部の補修方法及びこれに用いるシールリング
JP5699441B2 (ja) 鍛造用金型及び熱間鍛造方法
JPH06256825A (ja) 高炉出銑口周辺劣化部の補修方法及びこれに用いる押え盤
KR20020048161A (ko) 출선구 보호벽 형성장치
KR100812160B1 (ko) 용광로 출선구 폐쇄장치
KR100428077B1 (ko) 머드건용 보조구
JPH05230514A (ja) 高炉出銑口の補修方法
KR101036913B1 (ko) 고로의 머드건과 노즐팁 사이의 틈새 메움용 장치 및 방법
CN215288855U (zh) 一种保护高炉泥炮机炮嘴的组件
KR100419769B1 (ko) 고로의 출선구 폐쇄보조기구
EP0072576B1 (en) Repair of blast furnace refractory walls
KR100901981B1 (ko) 머드건 노즐팁 선단부에 부착되는 출선구 실링부재 및 이를 이루는 조성물
JP3939243B2 (ja) ガス化溶融炉の出滓部構造及び出滓口の補修方法
KR100838837B1 (ko) 다단 머드건 노즐팁
CN115558731A (zh) 一种高炉主沟事故状态下泥炮防止铁水浇筑的装置
KR920009988B1 (ko) 고로출선구의 보수방법
JPS60121058A (ja) 鋳物の欠陥除去方法
CN2228915Y (zh) 氧气顶吹转炉分段组合式出钢口
KR20040046111A (ko) 고로 출선구 폐쇄보조용 목형링
KR101186577B1 (ko) 젯트 랜스 점화 및 용융 장치
JPS5846107Y2 (ja) モルタル圧入孔

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000509