JPH0625594A - 塗装仕上げ方法 - Google Patents

塗装仕上げ方法

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JPH0625594A
JPH0625594A JP17453592A JP17453592A JPH0625594A JP H0625594 A JPH0625594 A JP H0625594A JP 17453592 A JP17453592 A JP 17453592A JP 17453592 A JP17453592 A JP 17453592A JP H0625594 A JPH0625594 A JP H0625594A
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JP
Japan
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molecular weight
coating
group
acid
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Application number
JP17453592A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Satomoto
佳宏 郷本
Itaru Nakamura
至 中村
Mitsuhiro Fukuda
光博 福田
Tetsuya Yokoyama
哲也 横山
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Kansai Paint Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被塗面に顔料を含有する熱硬化性塗料を塗装
した後、この上にクリアー塗料を塗り重ねて得られる2
層の未硬化塗膜を同時に加熱硬化せしめる2コート・1
ベーク方式により耐酸性、耐スリ傷性、撥水性、撥水持
続性の優れた塗膜を得る塗装仕上げ方法を提供する。 【構成】 上記塗装仕上げ方法において、(A) 特定のア
ルコキシシラン基含有単量体を含むアクリル系重合体、
(B) 特定の低分子量ポリオール、(C) アミノ樹脂、(D)
特定のシリコン樹脂を主成分とする塗料をトップクリア
ー塗料として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗装仕上げ方法に関す
る。更に詳しくは被塗面に顔料を含有する熱硬化性塗料
を塗装した後、この上にクリアー塗料を塗り重ねて得ら
れる2層の未硬化塗膜を同時に加熱硬化せしめる2コー
ト・1ベック方式により、耐酸性、耐スリ傷性、撥水
性、撥水性持続性の優れた塗膜を得る塗装仕上げ方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、重車輌、産業用機器、家庭用電
器等の分野において顔料を含有する熱硬化性塗料の焼き
付け塗装によるカラー仕上げが広く実施されている。そ
して該焼き付け塗装仕上げ方法として鮮映性の向上及び
屋外における長期耐候性向上のため、顔料を含むベース
塗料を塗装した後、これを硬化させることなく引き続き
トップクリアー塗料を塗り重ねた後、該両塗膜を同時に
加熱硬化せしめる、いわゆる2コート・1ベーク方式が
多く採用されている。この2コート・1ベーク方式は仕
上がり外観が優れているために特に平滑性、光沢、鮮映
性などの仕上がり外観の優れた塗膜の形成が要求される
自動車塗装の分野で広く採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この2
コート・1ベーク方式で塗装仕上げされる自動車、重車
輌、建築物等の屋外暴露時における塗膜の光沢保持性、
耐水性、耐汚染性、耐スリ傷性等は塗膜を形成する塗料
の構成、特にトップクリアー塗料の組成に大きく影響を
受ける。現在トップクリアー塗料としては水酸基含有ア
クリル樹脂とアミノ樹脂を主成分とする塗料が多く用い
られており、仕上がり外観、耐候性、物理的機能等に優
れた塗膜を得ることができる。しかしながら、この塗膜
は最近社会問題化している酸性雨(pH4以下)によって
表面劣化しやすいという欠点を有している。また、特に
自動車用塗膜においては、更に、砂塵付着、洗車等によ
るスリ傷発生が最近大きな問題となっている。更に自動
車の経時使用による雨水などの水はじき性が低下するな
どの問題がある。このような現況から耐酸性、耐スリ傷
性、撥水性、撥水持続性に優れた塗膜を形成する2コー
ト・1ベーク方式による塗装仕上げ方法が近年強く要望
されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明はこのような従
来の課題点に着目してなされたもので、塗膜の仕上がり
外観、耐候性、物理的性能等を損なうことなく、耐酸
性、耐スリ傷性、撥水性、撥水持続性を飛躍的に向上さ
せる方法として、被塗面に顔料を含有する熱硬化性塗料
を塗装した後、この上にクリアー塗料を塗り重ねて得ら
れる2層の未硬化塗膜を同時に加熱硬化せしめる2コー
ト・1ベーク塗装仕上げ方法において、(A) 特定のアル
コキシシラン基含有単量体を含むアクリル系重合体、
(B) 特定の低分子量ポリオール、(C) アミノ樹脂及び
(D) 特定のシリコン樹脂を主成分とする塗料をトップク
リアー塗料として用いることにより、塗膜の耐酸性、耐
スリ傷性、撥水性、撥水持続性が著しく改良されること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】以下この発明の説明をする。2コート・1
ベーク方式における塗膜の耐酸性を改良するため、従来
のアミノ樹脂硬化系トップクリアー塗料の基体樹脂であ
るアクリル樹脂のガラス転移温度(Tg点) 、分子量、ス
チレン量などについて研究し、若干の向上をはかること
ができたが、従来のものとの有意差が認められず、実際
に自動車等の屋外塗装物品が置かれる種々の状況を考え
ると、根本的な解決には至っていない。そこで更に研究
をすすめた結果、従来のアミノ樹脂硬化系塗膜の酸によ
る劣化がアミノ樹脂中のN原子に直接結合したメチロー
ル基とアクリル樹脂中の水酸基との架橋反応によって生
じるエーテル結合が加水分解を受け易いことが基本的な
原因であると推定し、加水分解を受け難い化学結合であ
る−Si−O−Si−,−Si−O−R−を架橋点として導入
することにより耐酸性の大幅な向上が実現できることが
判明した。本発明は、この様な新規な知見に基づいて、
完成されたものである。以下本発明で用いられるトップ
クリアー塗料組成について詳細に説明する。
【0006】(A) アクリル系重合体について これは、次の一般式
【化4】 〔式中のAは
【化5】
【化6】 R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜6の2価の
脂肪飽和炭化水素基、R3及びR4は同一又は異なってフェ
ニル基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜10の
アルコキシ基、R5は炭素数1〜10のアルキル基をそれぞ
れ示す。nは1〜100 の整数を示す。〕で表される化合
物であるアルコキシシラン基含有ビニル単量体を5〜40
重量%、水酸基含有ビニル単量体を5〜50重量%、及び
その他の共重合可能などビニル単量体を10〜90重量%か
ら成る単量体成分を重合して得られるアクリル系重合体
である。
【0007】上記アクリル系重合体における必須単量体
である化4の化合物において、nは好ましくは1〜10で
ある。化4において、R2によって示される炭素数1〜6
の2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分枝
状のアルキレン基例えばメチレン、エチレン、プロピレ
ン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレン、2,3−ブ
チレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ベンタメチ
レン、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。R3
びR4で示される炭素数1〜6のアルキル基としては、直
鎖又は分枝状のアルキル基例えばメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、se
c −ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル基等を
挙げることができ、R5で示される炭素数1〜10のアルキ
ル基としてはこれらの他に更にn−ヘプチル、1−メチ
ルペンチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、n−
ノニル、n−デシル等を挙げることができる。R3及びR4
で示される炭素数1〜10のアルコキシ基としては、直鎖
又は分枝状のアルコキシ基例えばメトキシ、エトキシ、
n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ
ブトキシ、sec −ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペン
トキシ、イソペントキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘ
キシルオキシ、n−オクチルオキシ等を挙げることがで
きる。また、化4において、nが2つ以上のとき、R3
志及びR4同志は、同じであっても異なっていても良い。
【0008】本発明における化4の化合物の内、Aが化
5であるものとしては、例えばγ−(メタ)アクリロキ
シエチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニルジメト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニル
ジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフ
ェニルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルフェニルメチルメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルフェニルメチルエト
キシシラン、
【化7】 等を挙げることができる。また、化4の化合物の内、A
が化6であるものとしては、例えば
【化8】 等を挙げることができる。
【0009】これらの化4の化合物の内、特にアクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロ
ピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリ
−n−ブトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメト
キシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジ−n−ブ
トキシシラン等が好適である。
【0010】当該重合体において、第2の必須成分であ
る水酸基含有ビニル単量体は、例えばアクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、ブタンジオー
ルモノアクリレート、「プラクセルFM−1」、「プラク
セルFM−2」、「プラクセルFM−3」、「プラクセルFA
−1」、「プラクセルFA−2」、「プラクセルFA−3」
(いずれもダイセル化学(株)製、商品名、カプロラク
トン変性(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル類)
等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定され
るものではない。
【0011】上記アルコキシシラン基含有ビニル単量
体、水酸基含有ビニル単量体と第3の必須成分であるそ
の他の共重合可能なビニル単量体としては、アクリル酸
メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタ
クリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プ
ロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、
アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル等のア
クリル酸もしくはメタクリル酸と炭素数1〜22の1価ア
ルコールとのエステル;アクリル酸、メタクリル酸、無
水マレイン酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマー、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のグ
リシジル基含有ビニルモノマー;アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メ
チロールメタクリルアミド等のアミド系ビニルモノマ
ー;ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート、メタクリル酸tert−ブ
チルアミノエチル等のアミン系ビニルモノマー;スチレ
ン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、α−メチルスチレン、酢酸ビニル等のその他の
ビニルモノマー等の1分子中に1個の重合性不飽和結合
を有する化合物が挙げられる。
【0012】アルコキシシラン基含有ビニル単量体の共
重合量は5〜40重量%であり、好ましくは5〜30重量%
である。5重量%より少ないと耐酸性が低下し、40重量
%より多いと塗料の貯蔵安定性が悪くなる等の問題が生
じる。また、水酸基含有ビニル単量体の共重合量は5〜
50重量%であり、好ましくは10〜40重量%である。5重
量%未満ではアミノ樹脂、アルコキシシラン基と水酸基
の反応が充分に進まず、硬化性、耐酸性等が低下し、50
重量%より多いと、耐水性が損なわれる等の問題を生じ
る。
【0013】アルコキシシラン基含有ビニル単量体と水
酸基含有ビニル単量体、及びその他の共重合可能なビニ
ル単量体の共重合反応は、通常のアクリル樹脂もしくは
ビニル樹脂等の合成方法と同様にして行うことができ、
例えば、該3成分を有機溶媒に溶解もしくは分散せし
め、ラジカル重合開始剤の存在下で、60〜180 ℃程度の
温度で攪拌しながら加熱することによって実施できる。
反応時間は、通常1〜10時間程度とすればよい。
【0014】また、上記有機溶媒としては、ヘプタン、
トルエン、キシレン、オクタン、ミネラルスピリット等
の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸
イソブチル、メチルセロソルブアセテート、ブチルカル
ビトールアセテート等のエステル系溶媒、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン
等のケトン系溶媒、エタノール、イソプロパノール、n
−ブタノール、sec −ブタノール、イソブタノール等の
アルコール系溶媒、n−ブチルエーテル、ジオキサン、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル等のエーテル系溶媒等を使用
できる。これらの内、炭化水素系溶媒を用いる場合に
は、溶解性の点から他の溶媒を併用することが好まし
い。また、ラジカル開始剤としては、通常用いられてい
るものをいずれも用いることができ、その一例として過
酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート等の過酸化物、アゾイソブチロニトリル、
アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等を示
すことができる。
【0015】上記反応により得られる(A) 成分であるア
クリル系重合体は、上記のごとく、化4で表される化合
物であるアルコキシシラン基含有ビニル単量体と水酸基
含有ビニル単量体及びその他のビニル単量体を共重合さ
せることによって得られ、該アクリル系重合体にアルコ
キシシラン基及び水酸基が側鎖として結合している。従
って、従来のアミノ樹脂硬化系トップクリアー塗料の基
体樹脂であるアクリル樹脂に比べ、該アクリル系重合体
は、加水分解を受け難い化学結合である−Si−O−Si
−,−Si−O−R−を架橋点に導入できるアルコキシシ
ラン基を有しているため、該アクリル系重合体をアミノ
樹脂硬化系トップクリアー塗料の基体樹脂として使用し
た場合、硬化塗膜は極めて優れた表面特性(耐酸性、撥
水性、耐スリ傷性、撥水持続性)、中でも特に優れた耐
酸性を与えるものである。該アクリル系重合体の数平均
分子量は、通常3,000 〜500,000 程度好ましくは5,000
〜100,000 程度である。
【0016】(B) 低分子量ポリオール成分について (B) 成分は重量平均分子量が900 以上2,000 未満で、し
かも重量平均分子量〔外1〕と数平均分子量〔外2〕と
の比〔外3〕が1.6 以下である分子量分布を有し、且つ
水酸基価が150 〜350mg KOH/g である低分子量ポリオー
ル成分である。なお重量平均分子量〔外1〕、数平均分
子量〔外2〕及び〔外3〕はポリスチレンを標準物質と
して較正曲線を作ったゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC) で測定されたものである。
【0017】(B) 成分は重量平均分子量が900 以上2,00
0 未満、好ましくは1,000 〜1,800の範囲内にあるのが
重要である。重量平均分子量が900 より小さくなると、
耐候性等の塗膜性能が低下するとともに、焼き付け時に
蒸発する比率が高くなり、設備保全上の問題を引き起こ
すので、好ましくない。また逆に、重量平均分子量が2,
000 以上になると、塗膜の架橋密度が不十分となり、耐
スリ傷性の優れた塗膜が得られ難くなるので、好ましく
ない。また(B) 成分は幅の狭い分子量分布を有すること
が必要であり、〔外3〕が1.6 以下、好ましくは1.4 以
下である。〔外3〕が1.6 を超えると、得られる塗膜の
耐スリ傷性が低下するので、好ましくない。耐スリ傷性
が低下するのは、架橋点間分子量分布が不均一となり、
耐スリ傷性に必要なミクロ的な弾性変形を示さなくなる
ためと思われる。このような分子量分布を有する低分子
量ポリオール成分は次の(i) 〜(iii) に例示するもので
ある。
【0018】(i) 通常の塗料用ポリエステル樹脂の製造
に用いられる有機酸成分及びアルコール成分を原料に用
いて縮合してなる分岐型ポリエステルポリオールであ
り、且つ分子量及び分子量分布が上記範囲にあるポリエ
ステルポリオール。かかるポリエステルの製造に用いら
れる有機酸成分中、多塩基酸としては、例えばフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸、テトラヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタ
ル酸、クロレンド酸、トリメリット酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバチン酸、デカンジカルボン酸、
スベリン酸、ピメリン酸、ダイマー酸(トール油脂肪酸
の二量体)等やこれらの酸無水物やジアルキルエステ
ル、特にジメチルエステル等が挙げられる。
【0019】アルコール成分中、2価アルコールとして
は、例えばエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
(水素添加)ビスフェノールAのアルキレンオキサイド
付加物等が挙げられる。3価以上の多価アルコールとし
ては、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、ト
リメチロールエタン、ジグリセリン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げ
られる。該低分子量ポリエステルポリオールは、分岐型
である。分岐構造とするためには、使用される原料の中
に3価以上の多価アルコール及び/又は多塩基酸を含む
必要がある。
【0020】上記のような原料を用いて上記分子量及び
分子量分布を有する分岐型低分子量ポリエステルポリオ
ールを製造するに当たっては、例えばp−トルエンスル
ホン酸やモノブチル錫ハイドロオキサイドの如き適当な
触媒の存在下、高沸点の不活性溶剤(例えば沸点約130
〜250 ℃の範囲のアルキルベンゼン主体の溶剤) を多量
(例えばポリエステル樹脂成分100 重量部当り30〜150
重量部程度) に存在させ、溶液状態で溶剤を還流させつ
つ長時間(例えば15〜40時間) を要してポリエステルポ
リオールを合成するのがよい。
【0021】(ii)通常の塗料用ポリエステル樹脂の製造
に用いられる原料を用いてなる直鎖型ポリエステルポリ
オールであり、且つ分子量及び分子量分布が上記範囲に
あるポリエステルポリオール。かかるポリエステルポリ
オールの製造に用いられる原料としては、前記(i)に掲
げられた原料の中から3価以上の多価アルコールと多塩
基酸を除去した原料をいずれも使用することができる。
該直鎖型ポリエステルポリオールの中でも好適なものと
して、例えばヘキサヒドロ無水フタル酸、アジピン酸及
びネオペンチルグリコールよりなるポリエステルを通常
の方法で合成した後、高温下で長時間減圧(具体的には
230 〜240 ℃、約5〜10時間、約20mmHg以下の減圧度)
にして低分子量成分を蒸発除去せしめたポリエステルポ
リオールを挙げることができる。
【0022】(iii) 水酸基含有単量体とそれと共重合可
能な単量体との共重合体であり、分子量及び分子量分布
が上記範囲にあるアクリルポリオール。水酸基含有単量
体としては、例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルア
クリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート等の通
常の水酸基含有単量体が挙げられる。また水酸基含有単
量体と共重合可能な単量体としては、一般に塗料用アク
リル樹脂の合成に用いられる単量体を広く使用でき、例
えばC118の一価アルコールのアクリル酸乃至メタクリ
ル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、アクリル
アミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミドブチルエーテル等が挙げられる。上記アクリルポリ
オールは、例えば上記単量体を共重合して得られるラジ
カル重合生成物を加温減圧や分別沈澱等により精製する
ことにより得ることができる。
【0023】更に本発明では、(B) 成分全体の水酸基価
を150 〜350mg KOH/g 、特に210 〜300mg KOH/g に調整
しておくことが望ましい。水酸基価が150mg KOH/g より
小さくなると、(C) 成分との架橋硬化反応点が不足し、
耐スリ傷性の向上が不充分となり、一方350mg KOH/g よ
り大きくなると、耐水性の低下、塗装時のハジキ抵抗性
の低下、仕上がり外観の低下等の悪影響が現れるので、
いずれも好ましくない。
【0024】(C) アミノ樹脂について メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミ
ン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジ
アミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によって得
られる公知の部分もしくは完全メチロール化アミノ樹脂
が挙げられる。アルデヒドとしては、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズ
アルデヒド等がある。また、このメチロール化アミノ樹
脂を適当なアルコールによってエーテル化したものも使
用でき、エーテル化に用いるアルコールの例としてはメ
チルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアル
コール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、i−ブチルアルコール、2−エチルブタノール、2
−エチルヘキサノールなどが挙げられる。本発明におい
て、(C) 成分としては、サイメル303 (フルメトキシ化
メラミン樹脂、三井サイアナミド社製)、コーバン20SE
−60(ブチル化メラミン樹脂、三井東圧社製)等の商標
名で市販されているアミノ樹脂を用いることができる。
【0025】(D) シリコン樹脂について (D) 成分はOH基を有し、かつ表面張力が25dyne/cm2以下
のシリコン樹脂である。シリコン樹脂は塗料のレベリン
グを促進し、ハジキを防止するなどの目的で塗料に添加
されることはよく知られており、塗膜形成時に表面に配
向して撥水性を付与することも知られている。しかしな
がら、従来使用されている上記目的のシリコン樹脂は反
応性基を持たないため、被塗物を屋外で使用する間に塗
膜表面の経時劣化とともに塗膜表面から離脱し、ひいて
は撥水性を低下させることとなる。
【0026】本発明で使用するシリコン樹脂は反応性水
酸基を有するため、焼き付け硬化過程でシリコン成分が
塗膜表面に硬化、固定されるため高撥水性でかつ長期的
な持続効果を保つことができる。シリコン樹脂の表面張
力が25dyne/cm2を超える場合は撥水効果が不充分であ
り、(D) 成分の配合量として0.1 〜3重量%が好まし
い。配合量が0.1 重量%未満では撥水効果が充分でな
く、3重量%を超える場合は塗料の塗り替え、塗り重ね
時におけるリコート付着性が低下する。また(D) 成分と
してはBYK −370 (ビック・ケミー社製)の商標名で市
販されているシリコン樹脂を用いることができる。(A)
成分が20重量%未満の場合は、塗膜硬化時の架橋用成分
(B),(C) が過剰となり、85重量%を超える場合は(B),
(C) 成分が不足し、本発明のねらいとする耐酸性、耐擦
傷性を具備する塗膜が得られない。(B) 成分が5重量%
未満の場合は、架橋点間の反応性が十分でなく、十分な
耐擦傷性が得られず、30重量%以上では耐水性が低下す
る。(C) 成分が10重量%未満の場合も架橋点間の反応性
が十分ではなく、耐擦傷性、硬度、耐水性などが低下す
る。50重量%をこえる場合は、塗膜の塩基性が増加する
ため、耐酸性が低下し、また塗膜が硬くなりすぎて、も
ろく割れやすくなる。
【0027】本発明で用いられるトップタリアー塗料は
上記(A) 〜(D) 成分を主成分として含有し、該成分の配
合比率は目的に応じて任意に選択できるが、各成分の配
合比率の範囲は上記(A) 〜(D) 成分の固形分合計重量に
基づいて(A) 成分が20〜85重量%、(B) 成分が5〜30重
量%、(C) 成分が10〜50重量%、及び(D) 成分が0.1〜
3重量%である。
【0028】本発明で用いられるトップクリアー塗料に
は、上記(A) 〜(D) 成分の外にさらに必要に応じてアル
コキシシラン基の硬化促進触媒を用いることが好まし
い。例えば、p−トルエンスルホン酸、デドシルベンゼ
ンスルホン酸、トリクロル酢酸、リン酸、モノ−n−プ
ロピルリン酸、ジ−n−プロピルリン酸等の酸性化合物
及びテトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタ
ネート、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブ
チル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブ
チル錫ジマレート等の含錫化合物、及びブチルアミン、
tert−ブチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミ
ン、エチレンジアミン、水酸化ナトリウム等の塩基性化
合物を挙げることができる。
【0029】本発明で使用されるトップクリアー塗料は
必要に応じて紫外線吸収剤、光安定剤、シリコン等の表
面調整剤を適宜配合することができる。希釈用の溶剤と
しては、従来のアクリル樹脂/メラミン樹脂系塗料で使
用される溶剤で全て使用可能であり、例えば、トルエ
ン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ジオ
キサン、ブタノール等の有機溶剤、水等を挙げることが
できる。これらの溶剤は単独でまたは適宜混合して用い
ることができる。
【0030】本発明に用いるベース塗料としては従来か
ら公知の加熱により硬化架橋する樹脂を主成分とする塗
料ならばいずれでも良いが、アクリル系熱硬化性樹脂を
用いたベース塗料が塗装のし易さ、耐候性の点から好ま
しい。またベース塗料は熱硬化性樹脂を主成分とする
が、硬化架橋しない樹脂、例えばセルロースアセテート
ブチレート樹脂などを併用してもよい。ベース塗料に配
合する顔料としては通常の塗料用顔料が使用できる。
【0031】本発明の2コード・1ベーク方式による塗
装仕上げ方法はトップコートとして塗液型の塗料を用い
た従来の塗装方法と全く同様に行われる。すなわちま
ず、ベース塗料を希釈用溶剤で10〜30秒(フォードカッ
プ#4/20℃) に粘度を調整し、これを被塗物(主に金属
製基体)に直接、またはプライマー塗膜を形成せしめた
後、乾燥塗膜が約10〜30μm になるように塗装する。塗
装方法はエアスプレー、エアレススプレー、回転霧化塗
装機、静電塗装機等を用いて行う。次いで数分間常温下
で放置後、希釈溶剤で20〜40秒(フォードカップ#4/20
℃) に粘度を調整したトップクリアー塗料を乾燥膜厚20
〜50μm になるようにベース塗料と同様にして塗装す
る。次いで数分間常温で放置した後120 〜160 ℃で10〜
30分間加熱してベース塗料とトップクリアー塗料を同時
に硬化せしめる。
【0032】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例により説明す
る。尚例中の部及び%はいずれも重量に基づいたもので
ある。 実施例1〜4、比較例1〜4 (試料の調整) 1.ベース塗料
【表1】 上記表1に示す成分の混合物を、トルエン30部、イソブ
チルアルコール20部、セロソルブアセテート30部及び
「スワゾール1000」(コスモ石油社製)20部からなる混
合溶剤で粘度13秒(フォードカップ#4/20℃) に調整し
ベース塗料を得た。 (注1)50%のアクリル樹脂液:メチルメタクリレート
30部、エチルアクリレート59部、ヒドロキシエチルアク
リレート10部及びアクリル酸1部を重合開始剤α,α′
−アゾビスイソブチロニトリルを用いてキシレン/n−
ブタノール=70/30 の混合溶剤中で重合せしめてなる重
量平均分子量25,000、樹脂固形分50%のアクリル樹脂
液。 (注2)88%「サイメル370 」:三井サイアナミド社製
メラミン樹脂の商品名。 (注3)20% CAB溶液 セルロースアセテートブチレートのトルエン/n−ブチ
ルアセテートの混合溶剤。 (注4)アルミニウムペースト 東洋アルミニウム社製、商品名は「アルミペースト#55
・519 」
【0033】2.トップクリアー塗料(A) アクリル系重合体の製造例 (イ)(A−1)
【表2】 上記表2に示す成分から成る混合物を、該混合物と同量
のキシレン中に110 ℃で3時間にわたって滴下し、同温
度で2時間熟成した。得られた透明重合体のGPC による
数平均分子量は20,000であった。
【0034】(ロ)(A−2)
【表3】 上記表3に示す成分から成る混合物をキシレン500g、n
−ブタノール500gの混合溶剤中に、120 ℃で3時間にわ
たって滴下した後、同温度でさらに2時間熟成させた。
得られた透明重合体の数平均分子量は18,000であった。
【0035】(B) 低分子量ポリオールの製造例 (イ)(B−1) フラスコ内にシクロヘキサンジメタノール53.8部、トリ
メチロールプロパン12.8部、アジピン酸44.3部、沸点18
0 〜220 ℃の芳香族系石油溶剤〔スワゾール−1500(コ
スモ石油社製)〕60部及びモノブチル錫ハイドロオキサ
イド0.5 部を仕込み、溶剤の還流下で縮合水を水分離器
を通じて除去しながら反応を行った。酸価7になったと
ころで反応を止め、減圧濃縮を行った。得られた溶液の
固形分濃度は80.0%、固形分の水酸基価は247 、重量平
均分子量〔外1〕は1170、
【外4】 と数平均分子量〔外2〕の比〔外3〕は1.3 であった。
【0036】(ロ)(B−2) フラスコ中にスワゾール−1000〔コスモ石油社製、芳香
族石油系溶剤〕70部を仕込み、150 ℃まで加温した。そ
こへ、n−ブチルメタクリレート25部、n−ブチルアク
リレート35部、2−ヒドロキシエチルアクリレート40
部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)4部及びn−ド
デシルメルカプタン3部の混合物を3時間要して滴下し
た。次いでAIBNの粉末1部を12分割して5分毎に加え
た。最後のAIBNを加え終わった後、30分間、150 ℃に保
った後冷却した。このものにキシレンを加えて固形分濃
度40%に希釈した。80℃にて貧溶媒であるメタノールを
加え、そのままで20℃まで放冷した。2層分離した下層
を捨てて、上層を石油エーテル中に再沈澱させ、精製し
た。析出した樹脂を加温冷却後、キシレン/n−ブタノ
ール=90/10 の混合溶剤に溶解させた。最終的に得られ
たアクリル樹脂溶液は固形分濃度60%、水酸基価(固形
分)185 、〔外4〕は1850、〔外3〕は1.50であった。
【0037】アクリル系重合体の比較製造例 (A−3)
【表4】 上記表4に示す成分から成る混合物を該混合物と同量の
キシレン中に110 ℃で3時間にわたって滴下し、同温度
で2時間熟成した。得られた透明重合体のGPCによる数
平均分子量は20000 であった。
【0038】トップクリアー塗料(イ)の製造
【表5】 上記表5に示す成分の混合物をスワゾール#1000D 希釈
し、粘度(フォードカップ#4/20℃)25秒に調整した。
塗料固形分は45%であった。 (注1)サイメル303 :三井サイアナミド社製、フルメ
トキシ化メラミン樹脂。 (注2)Nacure 5225 :KING INDUSTRIES 社製、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸のジメチルオキサゾリジン中和
物。
【0039】トップクリアー塗料(ロ)の製造
【表6】 上記表6に示す成分の混合物を用いてトップクリアー塗
料(イ)と同様に調整した。塗料固形分は46%であっ
た。
【0040】トップクリアー塗料(ハ)の製造
【表7】 上記表7に示す成分の混合物を用いてトップクリアー塗
料(イ)と同様に調整した。塗料固形分は44%であっ
た。
【0041】トップクリアー塗料(ニ)の製造
【表8】 上記表8に示す成分の混合物を用いてトップクリアー塗
料(イ)と同様に調整した。塗料固形分は45%であっ
た。
【0042】トップクリアー塗料(ホ)の製造
【表9】 上記表9に示す成分の混合物を用いてトップクリアー塗
料(イ)と同様に調整した。塗料固形分は42%であっ
た。トップクリアー塗料(ヘ)の製造
【表10】 上記表10に示す成分の混合物を用いてトップクリアー塗
料(イ)と同様に調整した。塗料固形分は48%であっ
た。トップクリアー塗料(ト)の製造
【表11】 上記表11に示す成分の混合物を用いてトップコートクリ
アー塗料(イ)と同様に調整した。塗料固形分は45%で
あった。トップクリアー塗料(チ)の製造
【表12】 上記表12に示す成分の混合物を用いてトップコートクリ
アー塗料(イ)と同様にした。塗料固形分は45%であっ
た。
【0043】次いで塗膜製造方法について説明する。リ
ン酸亜鉛化成処理を施した厚さ0.8mm のダル鋼板上にエ
ポキシ系カチオン電着塗料を乾燥塗膜約20μm となるよ
う電着塗装し、170 ℃で20分間焼き付けた後#400 のサ
ンドペーパーで研ぎ、石油ベンジンで拭いて脱脂し、次
いで自動車用中塗りサーフェーサーを乾燥塗膜約25μm
となるようエアースプレー塗装し、140 ℃で30分間焼き
付けた後、#400 のサンドペーパーで水研ぎし、水切り
乾燥し、次いで石油ベンジンで脱脂し試験用の素材とし
た。
【0044】次いでこの素材を5つ用意し、各素材上に
前記のメタリックベース塗料を硬化膜厚で20μm に塗装
し、室温で5分間放置した後、第1の素材の塗面にトッ
プクリアー塗料(ニ)、(ヘ)、(ト)及び(チ)を塗
装し(硬化膜厚40μm ) 、他の素材の塗面にトップクリ
アー塗料(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ホ)を塗装し
(各硬化膜厚40μm ) 、それぞれ140 ℃で30分間加熱
し、両塗膜を硬化せしめ実施例1〜4および比較例1〜
4の塗装板試料を得た。得られた塗膜の下記試験方法に
よる性能試験結果を表13に示す。
【0045】試験方法 塗膜外観 塗膜の仕上がり外観をツヤ感、肉持ち感から評価した。 ○:良好 スリ傷性:ルーフに試験用塗板を貼りつけた自動車を洗
車機で15回洗車したのちの該塗板の塗面状態を観察し
た。洗車機は、ヤスイ産業社製「PO20 FWRC 」を用い
た。評価基準は次の通りである。 ◎:目視観察で殆どスリ傷が見つからず、合格。 △:目視観察でスリ傷が目立ち、不合格。 耐酸性:10%硫酸0.5cc を塗面上にスポットし20℃75%
RHで48時間放置した後水洗いし塗面を観察した。異常の
ないものを○とし、異常のあるものを×とした。 耐水性:40℃の恒温水槽に試験片を240 時間浸漬する。
取り出した後塗膜のツヤビケ、フクレ等異常のないもの
を○とした。 耐ガソリン払拭性:日石シルバーガソリンをガーゼに湿
らせ、塗面の10cmの長さを強く8往復擦った後塗面を観
察した。スリ傷及び塗面のツヤボケが殆どないものを○
とした。 耐候性:サンシャインウェザーオメーターで1600時間暴
露した後の塗膜を観察し異常のないものを◎とした。
【0046】
【表13】
【0047】
【発明の効果】本発明の方法によれば、被塗面に顔料を
含有する熱硬化性塗料を塗装した後、この上にクリアー
塗料を塗り重ねて得られる2層の未硬化塗膜を同時に硬
化せしめる2コート・1ベーク塗装仕上げ方法におい
て、クリアー塗料として(A) 〜(D) 成分を規定する配合
割合で配分して成る塗料を用いることにより形成される
塗膜は塗膜外観が損なわれることなく、耐酸性、耐スリ
傷性、撥水持続性、耐汚染性、耐水性、耐候性に優れ、
かつそれらの効果が長期に持続される塗膜を得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 299/08 MRY 7442−4J (72)発明者 福田 光博 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 (72)発明者 横山 哲也 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗面に顔料を含有する熱硬化性塗料を
    塗装した後、この上にクリアー塗料を塗り重ねて得られ
    る2層の未硬化塗膜を同時に加熱硬化せしめる2コート
    ・1ベック塗装仕上げ方法において、該クリアー塗料が (A) 次の一般式 【化1】 〔式中のAは 【化2】 【化3】 R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜6の2価の
    脂肪飽和炭化水素基、R3及びR4は同一又は異なったフェ
    ニル基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜10の
    アルコキシ基、R5は炭素数1〜10のアルキル基をそれぞ
    れ示す。nは1〜100 の整数を示す。〕で表される化合
    物であるアルコキシシラン基含有ビニル単量体を5〜40
    重量%、水酸基含有ビニル単量体を5〜50重量%、及び
    その他の共重合可能なビニル単量体を10〜90重量%から
    成る単量体成分を重合して得られるアクリル系重合体、 (B) 重量平均分子量が900 以上2000未満で、しかも重量
    平均分子量 【外1】 と数平均分子量 【外2】 との比 【外3】 が1.6 以下である分子量分布を有し、且つ水酸基価が15
    0 〜350mg KOH/g である低分子量ポリオール、 (C) アミノ樹脂並びに (D) OH基を有し、かつ表面張力が25dyne/cm2以下のシリ
    コン樹脂を主成分とする塗料であって、 上記(A) 〜(D) 成分の合計重量に基づいて、(A) 成分が
    20〜85重量%、(B) 成分が5〜30重量%、(C) 成分が10
    〜50重量%及び(D) 成分が0.1 〜3 重量%であることを
    特徴とする塗装仕上げ方法。
  2. 【請求項2】 アミノ樹脂がヘキサメトキシメチルメラ
    ミン及び/またはそのメトキシ基の一部または全部をC4
    以上のアルコールで置換したエーテル化メラミン樹脂で
    あって、硬化触媒としてアミノ化合物で中和された酸類
    を用いることを特徴とする請求項1記載の塗装仕上げ方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996035758A1 (fr) * 1995-05-11 1996-11-14 Kanegafuchi Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Composition durcissable pour revetement de finition et article revetu de cette composition
JP2001026740A (ja) * 1999-05-13 2001-01-30 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 上塗り塗料用硬化性樹脂組成物およびそれを塗布してなる塗装物

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