JPH06254159A - 輸液ポンプ用の閉塞検知装置 - Google Patents

輸液ポンプ用の閉塞検知装置

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JPH06254159A
JPH06254159A JP5040231A JP4023193A JPH06254159A JP H06254159 A JPH06254159 A JP H06254159A JP 5040231 A JP5040231 A JP 5040231A JP 4023193 A JP4023193 A JP 4023193A JP H06254159 A JPH06254159 A JP H06254159A
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JP
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tube
temperature
expansion
blockage
detecting
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JP5040231A
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Osahisa Ohira
長久 大平
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輸液ポンプに装着されたチューブの閉塞を検
知する閉塞検知レベルが一定に維持されたままであって
も、チューブの閉塞検知を正確に行い得る閉塞検知装置
を提供すること。 【構成】 閉塞検知装置は、閉塞によるチューブ内圧の
上昇に伴うチューブ18の膨張を検出する膨張検出手段
39と、チューブ18における膨張が検出される部位を
加温する電気ヒータ61と、チューブ18における膨張
が検出される部位の温度を検出するサーミスタ38とを
有する。図示しないマイクロプロセッサ部は、サーミス
タ38で検出したチューブ18の温度に基づいてチュー
ブ温度を所定の温度に維持するように電気ヒータ61の
作動を制御すると共に、膨張検出手段39により検出し
たチューブ18の膨張に基づいてチューブ18の閉塞の
有無を判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可撓性チューブ内を通
る液体を移動させるポンプ部を備えた輸液ポンプに組み
込まれ、ポンプ部よりも下流側におけるチューブの閉塞
を検知するための閉塞検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、薬液を生体内に注入する際や、自
動点滴等を行う際には、種々の型式の輸液ポンプが使用
されているが、特公昭61−55,393号公報に開示
されているように、ペリスタリックフィンガ式の輸液ポ
ンプが知られている。
【0003】この種の輸液ポンプ10は、図9に示すよ
うに、本体部11の前面には、輸液バッグ等に接続され
た可撓性チューブが装着されるチューブ装着部12が設
けられている。このチューブ装着部12には、チューブ
を装着するための溝部21が形成され、この溝部21の
略中間位置にはチューブ内を通る液体を移動させるポン
プ部13が設けられている。また、ポンプ部13に対向
するドア14がヒンジ15を介して開閉自在に取り付け
られている。更に、本体部11の前面には、種々の稼働
条件を設定するための操作部16や、稼働状態等を表示
するための表示部17が設けられている。また、図10
にも示すように、前記ドア14におけるポンプ部13に
対向する内面14aには、チューブ18をポンプ部13
に向かう方向に沿って押圧するバックプレート19が設
けられている。このバックプレート19とドア内面14
aとの間には、バックプレート19をポンブ部13に向
けて押圧する弾発力を付勢するスプリング20が取り付
けられている。
【0004】前記ポンプ部13は、図10に示すよう
に、装着されたチューブ18に対して進退移動自在な複
数個(例えば6個)のフィンガ25と、これら各フィン
ガ25を摺動自在に保持するケーシング26とを有す
る。ケーシング26は、相互に突き合わせられる一対の
ケーシング構成体27からなり、このケーシング26内
には、各フィンガ25を摺動自在に保持する保持溝28
が棚状に形成されている。また、ケーシング26内に
は、支軸29が軸受30を介して回転自在に取り付けら
れており、この支軸29には複数個(例えば6個)の偏
心カム31が所定の角度で位相をずらして固定されてい
る。フィンガ25は、略板状の形状を有し、偏心カム3
1が摺接するカム孔32が形成されている。ケーシング
26から突出した支軸29の一端には、ステッピングモ
ータ、タイミングベルト等を備えた図示しない回転駆動
手段が接続されている。
【0005】そして、回転駆動手段を作動させて支軸2
9を回転駆動すると、この支軸29に位相をずらして固
定された偏心カム31のそれぞれは、対応するフィンガ
25のカム孔32の内周面に摺接しつつ回転する。この
カム作用の結果によって、各フィンガ25は、保持溝2
8内を摺動しつつ、上部から順次前進移動を開始し、前
進限まで移動したフィンガ25は、バックプレート19
との間でチューブ18を押圧してチューブ18の流路を
閉塞する。また、前進限まで移動したフィンガ25は、
支軸29が更に回転するのに伴い後進限に向けて移動
し、前記閉塞が解除される。このように、上方に位置す
るフィンガ25から順次前進限まで移動する動作を繰り
返すことにより、チューブ18を閉塞する点つまり圧閉
点18aがチューブ18の長手方向に沿って順次下方に
移動し、チューブ18内の液が吸入側から吐出側へ向け
て輸液されるようになっている。
【0006】このようにして輸液を行っている途中で、
ポンプ部13よりも下流側におけるチューブ18の一部
が折れ曲がったり、捩れたり、チューブ18の先端に取
り付けた針等が詰まったりして、チューブ18の流路が
閉塞し、チューブ18の内圧が上昇することがあった。
このようなチューブ内圧の上昇を放置すると該チューブ
18が破損する虞があることから、図9に示すように、
輸液ポンプ10のチューブ装着部12には、ポンプ部1
3よりも下流側におけるチューブ18の閉塞を検知する
ための閉塞検知機構35が設けられている。
【0007】閉塞検知機構35は、チューブ内圧の上昇
に伴うチューブ18の膨張を検出することにより、チュ
ーブ18の閉塞を検知するように構成されており、リン
ク機構を使用したものや、歪みゲージを使用したもの等
が提案されている。
【0008】リンク機構を使用した閉塞検知機構35
は、チューブ18の外表面にリンク機構の一部を接触さ
せ、チューブ内圧の上昇に伴うチューブ18の膨張量を
リンク機構で増大させ、このリンク機構に設けられた移
動部材の変位量を検出することにより、チューブ18が
閉塞したか否かを検知するように構成されている。
【0009】また、歪みゲージを使用した閉塞検知機構
35は、チューブ18の外表面に接触する板ばね等に歪
みゲージが取り付けられており、運転開始時における歪
みゲージの出力と、運転中における歪みゲージの出力と
の出力差を検出することにより、チューブ18が閉塞し
たか否かを検知するように構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記チュー
ブ18は、ある一定のチューブ内圧が作用した場合であ
っても、チューブ18周辺の温度が変化するのに伴っ
て、その膨らみ量も変化する。一般的な塩化ビニール製
チューブやシリコンチューブは、温度が高くなると軟化
し、逆に、温度が低くなると硬化する傾向がある。この
ため、一定のチューブ内圧が作用していても、温度が高
くなるとチューブ18は膨らみ易くなり、逆に、温度が
低くなるとチューブ18は膨らみ難くなる。
【0011】ところが、従来の閉塞検知機構35は、閉
塞検知レベルが一定に維持されたままであるため、チュ
ーブ18周辺の温度が変化した場合には、この温度変化
に対応してチューブ18の閉塞を正確に検知することが
できなかった。つまり、閉塞検知レベルを決定したとき
の設計温度よりもチューブ18周辺の温度が高くなった
場合には、チューブ18が膨らみ易くなることから、チ
ューブ内圧が所定の閉塞検知圧力にまで達していないに
も拘らず閉塞が生じたと検知する虞がある。逆に、設計
温度よりもチューブ18周辺の温度が低くなった場合に
は、チューブ18が膨らみ難くなることから、チューブ
内圧が所定の閉塞検知圧力にまで達しているにも拘らず
閉塞が生じていないと検知する虞がある。
【0012】そこで、本発明は、輸液ポンプに装着され
たチューブの閉塞を検知する閉塞検知レベルが一定に維
持されたままであっても、チューブの閉塞検知を正確に
行い得る閉塞検知装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、可撓性チューブ内を通る液体を移動させる
ポンプ部を備えた輸液ポンプに組み込まれ、前記ポンプ
部よりも下流側における前記チューブの閉塞を検知する
閉塞検知装置であって、閉塞によるチューブ内圧の上昇
に伴う前記チューブの膨張を検出する膨張検出手段と、
前記チューブにおける前記膨張検出手段により膨張が検
出される部位を加温するための加温手段と、前記チュー
ブにおける前記膨張検出手段により膨張が検出される部
位の温度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段
で検出した前記チューブの温度に基づいて前記チューブ
の温度を所定の温度に維持するように前記加温手段の作
動を制御すると共に、前記膨張検出手段により検出した
前記チューブの膨張に基づいて前記チューブの閉塞の有
無を判断する制御手段とを有することを特徴とする輸液
ポンプ用の閉塞検知装置である。
【0014】
【作用】制御手段は、温度検出手段で検出したチューブ
の温度に基づいてチューブの温度を所定の温度に維持す
るように加温手段の作動を制御しつつ、チューブの閉塞
の有無を判断する。このように、チューブの温度が一定
温度に維持されているため、チューブの硬さが変動する
ことはなく、これに伴い、一定のチューブ内圧に基づい
て、チューブの閉塞検知を正確に行うことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明に係る閉塞検知装置が組み込ま
れたペリスタリックフィンガ式の輸液ポンプの一使用例
を示す図であり、図9及び図10に示した部材と共通す
る部材には同一の符号を付し、その説明は一部省略す
る。
【0016】図1に示すように、医療分野においては、
栄養液、薬液、生理食塩水等の非経口液体を患者8に投
与するために、これらの液体を輸液する輸液システム5
が用いられている。この輸液システム5は、栄養液等を
貯える輸液バッグ6と、栄養液等を輸液する輸液ポンプ
40とを有する。輸液バッグ6には、点滴筒7を介して
可撓性チューブ18が接続され、輸液ポンプ40の本体
部11前面には、前記チューブ18が装着されるチュー
ブ装着部12が設けられている。このチューブ装着部1
2には、ポンプ部13よりも下流側におけるチューブ1
8の閉塞を検知するための閉塞検知装置41が設けられ
ている。
【0017】本実施例の閉塞検知装置41は、図2に示
すように、輸液ポンプ40の本体部11に対して取り付
けられ、閉塞検知装置41の本体をなす略コの字形状の
ブロック60と、図3及び図4に示すように、閉塞によ
るチューブ内圧の上昇に伴うチューブ18の膨張を検出
する膨張検出手段39とを有する。この膨張検出手段3
9は、チューブ18が閉塞したときに当該チューブ18
が膨張するのに伴って移動する移動子42を有してい
る。ブロック60には、チューブ18が収容されるチュ
ーブ装着溝43と、このチューブ装着溝43に連通する
通孔44とが形成されており、前記移動子42は、通孔
44に移動自在に挿通されている。移動子42の先端
は、チューブ18の外表面に当接している。また、チュ
ーブ装着溝43内のチューブ18を移動子42との間で
保持するため、ドア内面14a側には保持部材46が設
けられている。この保持部材46は、ドア内面14aに
形成した凹部に、第1スプリング47を介して、チュー
ブ装着溝43に対向する押さえ板48を設けることによ
り構成されている。
【0018】前記移動子42と、本体部11に固定され
たハウジング54との間には、移動子42に対して押さ
え板48に向かう方向の弾発力を付勢する第2スプリン
グ49が取り付けられている。この第2スプリング49
の弾発力の強さは、チューブ18の素材自身の弾性力よ
りも大きく、かつ、チューブ18が閉塞しチューブ内圧
が上昇したときの当該チューブ18の円滑な膨張を阻害
しない大きさに設定されている。また、保持部材46の
第1スプリング47の弾発力の強さは、第2スプリング
49の弾発力よりも大きく、かつ、チューブ18が閉塞
し当該チューブ18が膨張しても、押さえ板48がチュ
ーブ装着溝43から離間することがない大きさに設定さ
れている。従って、閉塞検知の基準となる運転開始の時
点においては、図3に示すように、チューブ18は、そ
の外径寸法以下の所定寸法Lに押し潰された状態で、移
動子42と押さえ板48との間で保持されている。一
方、チューブ18が閉塞した時点においては、図4に示
すように、チューブ18はチューブ内圧の上昇に応じて
寸法△Lだけ膨張し、移動子42は、膨張したチューブ
18により第2スプリング49の弾発力に抗して図中右
方向に向けて△Lだけ移動することになる。
【0019】尚、移動子42に弾発力を付勢する構成
は、図示した第2スプリング49に限定されず、例え
ば、板バネ等で構成しても良い。また、移動子42や保
持部材46の形状や構造も、図示したものに限定されず
適宜変更可能である。更に、移動子42に付勢される弾
発力の強さを調節できる構成にしても良い。
【0020】閉塞検知装置41の膨張検出手段39は、
更に、チューブ18が閉塞したときに当該チューブ18
が膨張するのに伴って移動する移動子42の移動量つま
り変位量を検出する変位量検出手段50を有している。
この変位量検出手段50は、例えば、磁気センサより構
成され、移動子42とともに移動するマグネット51
と、マグネット51の移動による磁場の強さの変化に応
じた信号を出力する磁気素子52とを有している。マグ
ネット51は、調節ネジ53により、移動子42に対す
る保持位置を調整自在となっている。一方、磁気素子5
2は、マグネット51と所定の隙間を隔てて、ブラケッ
ト55を介して本体部11に固定されている。磁気素子
52は、マグネット51との位置関係により、所定のカ
ーブを描くように磁場の強さの変化に応じた信号を出力
するが、マグネット51の変位量を正確に検出するため
には、マグネット51が初期の位置から閉塞時の位置ま
で移動するとき、磁気素子52からの出力電圧の変化
が、直線的な範囲で得られるようにすることが必要であ
る。このため、上述したように、マグネット51の保持
位置は直線範囲内に収まるように調節自在となってい
る。
【0021】ところで、輸液ポンプ40は通常約10℃
〜約40℃の温度範囲で使用されるが、図7に示すよう
に、一定のチューブ内圧Piが作用した場合であって
も、前記温度範囲においてチューブ18の硬度が変化
し、チューブ18の膨らみ量△Lが異なってくる。図7
より明らかなように、温度が高くなるとチューブ18が
軟化して膨らみ易くなり、温度が低くなるとチューブ1
8が硬化して膨らみ難くなる傾向がある。この図7にお
いて、チューブ内圧Piが約0.7〜約1.2kg/c
2 の範囲がチューブ18の閉塞を検出する範囲であ
る。
【0022】チューブ18が閉塞したことを検出する閉
塞検知レベルを一定のチューブ内圧Piに維持して、チ
ューブ18の閉塞を検知しようとする場合には、移動子
42の移動量つまりチューブ18の膨らみ量△Lが室温
つまりチューブ温度に応じて変化することから、閉塞検
知を正確に行うことができない。
【0023】このようにチューブ温度が該チューブ18
の膨らみ量に大きな影響を与え、閉塞検知精度を大きく
左右することから、本実施例の閉塞検知装置41は、ブ
ロック60のチューブ装着溝43に取り付けられたチュ
ーブ18を、周囲の環境温度に拘らず所定温度(例え
ば、35℃〜40℃程度)に加温するための加温手段6
1と、このチューブ18の温度を検出する温度検出手段
38とを有している。
【0024】前記加温手段61は、例えば、電気ヒータ
より構成され、この電気ヒータ61は、図2に示すよう
に、ブロック60のチューブ装着溝43を形成する両脚
部60a、60bのそれぞれに設けられている。電気ヒ
ータ61は、輸液ポンプ40を駆動する電源に導線62
等を介して接続され、オン作動することによって、チュ
ーブ装着溝43に収容されたチューブ18を均一に加温
する。電気ヒータ61は、輸液ポンプ40を駆動する電
源とは異なる電源に接続しても良い。また、電気ヒータ
61は、図5(A)に示すように、ブロック60の両脚
部60a、60bのうちの一方の脚部60aにのみ設け
ても良く、あるいは、同図(B)に示すように、通孔4
4が形成されたブロック60の基部60cと、保持部材
46の押さえ板48とに設けても良い。押さえ板48に
電気ヒータ61を内蔵する場合であっても、これに接続
された導線62はドア14を経由して配線することがで
きる。尚、図5(A)ないし(B)の例においては、温
度検出手段38がヒータ61の直接の影響を受けないよ
うに、図示のように、ヒータ61より離間させるのが好
ましい。更に、図示した加温手段は、チューブ18に対
して接触しないタイプの電気ヒータ61であるが、閉塞
に伴うチューブ18の膨らみを阻害しないと共にチュー
ブ装着溝43に収容されているチューブ18を均一に加
温し得る接触式の電気ヒータより構成しても良い。ま
た、ブロック60自体を発熱体より構成しても良い。ま
た、加温手段61は電気式のものに限定されず、例え
ば、温水循環式等のものでも良い。
【0025】前記温度検出手段38は、例えば、サーミ
スタや熱電対等からなる。温度検出手段としてのサーミ
スタ38は、図2〜図4に示すように、チューブ18の
温度を検出し得る部位、例えば、ブロック60のチュー
ブ装着溝43、好ましくは、移動子42とチューブ18
との接点に近接する部位に取り付けられている。また、
ブロック60のチューブ装着溝43に収容されたチュー
ブ18の温度を、移動子42に近接する部位で、当該チ
ューブ18に直接接触する方式により検出するようにし
ても良い。
【0026】図6は、本実施例の閉塞検知装置41の作
動を制御する制御系の概略ブロック図である。制御手段
としてのマイクロプロセッサ部63には、磁気センサ5
0の磁気素子52からの信号、及び、サーミスタ38か
らの信号が入力され、マイクロプロセッサ部63から
は、電気ヒータ61をオン、オフする制御信号が出力さ
れる。また、マイクロプロセッサ部63には、チューブ
18の所望温度(例えば、35℃〜40℃程度)を設定
するための温度設定スイッチ64、チューブ18の閉塞
を検知した際に作業者に警報を発するアラーム65、R
OM、RAM等の記憶手段66も接続されている。この
記憶手段66には、設定されたチューブ温度と、設定さ
れた閉塞検知圧力(チューブ内圧Pi)とに基づいてし
きい値を演算するための関係式が記憶されている。マイ
クロプロセッサ部63は、設定されたチューブ温度及び
設定された閉塞検知圧力よりしきい値を予め算出してお
り、チューブ18の膨らみ量△Lに伴って変化する磁気
素子52の出力電圧と、しきい値とを比較することによ
り、チューブ18の閉塞の有無を判断するようになって
いる。そして、マイクロプロセッサ部63は、周囲の環
境温度に拘らず、温度設定スイッチ64により設定され
た温度にチューブ18の温度を維持するように、サーミ
スタ38で検出した温度に基づいて、電気ヒータ61を
オン、オフ作動するようになっている。
【0027】次ぎに、本実施例の作用を説明する。
【0028】チューブ18をチューブ装着部12に装着
して輸液ポンプ40を駆動すると、ポンプ部13は、上
方に位置するフィンガ25から順次前進限まで移動する
動作を順次繰り返し、これにより、チューブ18を閉塞
する点つまり圧閉点18aがチューブ18の長手方向に
沿って順次下方に移動し、チューブ18内の液が吸入側
から吐出側へ向けて輸液される。
【0029】運転開始の時点においては、閉塞検知装置
41は、図3に示す状態にあり、チューブ18は、第1
スプリング47の弾発力が付勢された押さえ板48と、
第2スプリング49の弾発力が付勢された移動子42と
の間で、外径寸法以下の所定寸法Lに押し潰された状態
で保持されている。また、正常な輸液が行われている間
は、移動子42及びマグネット51は移動せず、磁気素
子52からの出力電圧は一定である。また、マイクロプ
ロセッサ部63は、設定された温度にチューブ18の温
度を維持するように、サーミスタ38で検出した温度に
基づいて、電気ヒータ61をオン、オフ作動している。
そして、正常な輸液が行われている間は、マイクロプロ
セッサ部63は、磁気素子52の出力電圧がしきい値を
越えていないと判断し、チューブ18に閉塞が生じてい
ないと判断する。
【0030】輸液を行っている途中で、ポンプ部13よ
りも下流側におけるチューブ18の流路が閉塞すると、
該チューブ18の内圧が徐々に上昇してくる。すると、
図4に示すように、所定寸法Lに押し潰されていたチュ
ーブ18は、第2スプリング49の弾発力に抗して、チ
ューブ内圧の上昇に応じて寸法△Lだけ膨張し、移動子
42も図中右方向に向けて同量だけ移動される。このと
き、チューブ18は基準となる運転開始の時点で予め押
し潰された状態となっていることから、チューブ18自
身の膨張量を比較的大きくとることができ、これに伴
い、移動子42の変位量も比較的大きなものとなる。こ
のようにして移動子42が移動すると、マグネット51
も同量移動することから、磁気素子52からの出力電圧
は、マグネット51の移動による磁場の強さの変化に応
じて変化してくる。マイクロプロセッサ部63では、磁
気素子52からの信号と、最初に演算して求めたしきい
値とを常時比較している。
【0031】チューブ内圧が閉塞検知圧力を越えると、
磁気素子52からの出力電圧がしきい値よりも大きくな
り、マイクロプロセッサ部63は、チューブ18に閉塞
が生じたと判断する。このようにしてチューブ18の閉
塞を検知するに当たり、チューブ18は使用環境温度に
拘らず電気ヒータ61により所定温度に維持されている
ため、輸液ポンプ40の作動中にチューブ18の硬さが
変動することはなく、チューブ18の閉塞を一定の閉塞
検知圧力にて確実に検知することができる。このため、
温度変化に追従して、しきい値を変更ないし補正する必
要がなく、閉塞検知の判断を行う制御も容易なものとな
る。
【0032】そして、閉塞検知装置41でチューブ18
の閉塞が検知された場合には、ポンプ部13の作動が強
制的に停止され、アラーム65に所定の警報が発せら
る。これにより輸液ポンプ40に対する信頼性が高ま
り、看護婦は安心して他の業務に従事でき、また、輸液
を受けている患者8は安心して治療を受けることができ
ることになる。
【0033】以上説明したように、本実施例の閉塞検知
装置41によれば、チューブ18の温度が一定温度に維
持されているため、チューブ18の硬さが変動すること
はなく、これに伴い、一定の閉塞検知レベルに基づいて
チューブ18の閉塞の有無を検知する場合に、チューブ
18の閉塞検知を高精度に行うことが可能となる。ま
た、チューブ18を加温することにより該チューブ18
は一般に軟化するため、図7のグラフの傾きで示される
ように、チューブ内圧の単位圧力変化当たりのチューブ
18の膨らみ量△Lが大きくなる。従って、チューブ1
8の膨らみ量△Lに応じて閉塞を検知する際の精度がよ
り正確となる。
【0034】尚、図8に示すように、チューブ18の材
質A、Bが異なったとしても、チューブ18の温度を4
0℃程度まで加温したときの膨らみ率(膨らみ量△L/
チューブ内圧Pi)は、低温のときの膨らみ率に比べる
と、その差は小さくなる。このため、この温度(約40
℃)までチューブ18を加温することにより、チューブ
18の材質A、Bが異なった場合でも、閉塞検知レベル
を変えることなくチューブ18の閉塞を検知することが
できる。
【0035】また、チューブ18の材質ごとに、一定温
度に維持すべき温度を変化させても良い。例えば、ポリ
塩化ビニルからなるチューブ18の場合には該チューブ
18を30℃に維持し、ポリウレタンからなるチューブ
18の場合には該チューブ18を40℃に維持するよう
にしても良い。
【0036】また、ペリスタリックフィンガ式の輸液ポ
ンプ40を図示したが、本発明の閉塞検知装置41は、
他の型式、例えばローラポンプ式、遠心式、超音波モー
タ等により駆動されるダイヤフラム式等の輸液ポンプに
組み込むことも可能であり、また、輸液ポンプの他、血
液を循環する体外循環血液回路のチューブの閉塞検出に
用いることも可能である。
【0037】更に、膨張検出手段39も図示例のものに
限定されず、閉塞によるチューブ内圧の上昇に伴うチュ
ーブ18の膨張を検出し得る構成であれば、従来公知の
リンク機構を有するものや、歪みゲージを有する構成と
しても良い。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る輸液ポンプ用の閉塞検知装
置は、閉塞によるチューブ内圧の上昇に伴う前記チュー
ブの膨張を検出する膨張検出手段と、前記チューブにお
ける前記膨張検出手段により膨張が検出される部位を加
温するための加温手段と、前記チューブにおける前記膨
張検出手段により膨張が検出される部位の温度を検出す
る温度検出手段と、この温度検出手段で検出した前記チ
ューブの温度に基づいて前記チューブの温度を所定の温
度に維持するように前記加温手段の作動を制御すると共
に、前記膨張検出手段により検出した前記チューブの膨
張に基づいて前記チューブの閉塞の有無を判断する制御
手段とを有するので、チューブの温度が一定温度に維持
されて該チューブの硬さが変動することはなく、これに
伴い、一定のチューブ内圧に基づいて、チューブの閉塞
検知を正確に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の閉塞検知装置が組み込まれた輸液ポ
ンプの一使用例を示す図
【図2】 図1に示される閉塞検知装置の本体をなすブ
ロックを示す斜視図
【図3】 運転開始時における閉塞検知装置の作動状態
を示す要部断面図
【図4】 チューブが閉塞したときの閉塞検知装置の作
動状態を示す要部断面図
【図5】 図5(A)(B)は、加温手段としての電気
ヒータを取り付ける位置の他の例を示す要部断面図
【図6】 閉塞検知装置の作動を制御する制御系の概略
ブロック図
【図7】 温度変化による、チューブ内圧とチューブの
膨らみ量との関係を示すグラフ
【図8】 温度とチューブの膨張率との関係を示すグラ
【図9】 一般的な輸液ポンプの外観形状を示す斜視図
【図10】 輸液ポンプに組み込まれる一般的なポンプ
部を示す要部断面図
【符号の説明】
13…ポンプ部 18…可撓性
チューブ 38…サーミスタ(温度検出手段) 39…膨張検
出手段 40…輸液ポンプ 63…マイクロプロセッ
サ部(制御手段) 61…電気ヒータ(加温手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可撓性チューブ(18)内を通る液体を移動さ
    せるポンプ部(13)を備えた輸液ポンプ(40)に組み込ま
    れ、前記ポンプ部(13)よりも下流側における前記チュー
    ブ(18)の閉塞を検知する閉塞検知装置であって、 閉塞によるチューブ内圧の上昇に伴う前記チューブ(18)
    の膨張を検出する膨張検出手段(39)と、 前記チューブ(18)における前記膨張検出手段(39)により
    膨張が検出される部位を加温するための加温手段(61)
    と、 前記チューブ(18)における前記膨張検出手段(39)により
    膨張が検出される部位の温度を検出する温度検出手段(3
    8)と、 この温度検出手段(38)で検出した前記チューブ(18)の温
    度に基づいて前記チューブ(18)の温度を所定の温度に維
    持するように前記加温手段(61)の作動を制御すると共
    に、前記膨張検出手段(39)により検出した前記チューブ
    (18)の膨張に基づいて前記チューブ(18)の閉塞の有無を
    判断する制御手段(63)とを有することを特徴とする輸液
    ポンプ用の閉塞検知装置。
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