JPH06252658A - 広帯域低歪増幅器 - Google Patents

広帯域低歪増幅器

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Publication number
JPH06252658A
JPH06252658A JP5056418A JP5641893A JPH06252658A JP H06252658 A JPH06252658 A JP H06252658A JP 5056418 A JP5056418 A JP 5056418A JP 5641893 A JP5641893 A JP 5641893A JP H06252658 A JPH06252658 A JP H06252658A
Authority
JP
Japan
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amplifier
band
output
distortion
amplifiers
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5056418A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Otobe
健二 乙部
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication of JPH06252658A publication Critical patent/JPH06252658A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】GaAs等の化合物半導体集積回路に使用する増巾
器にあって、素子数及び消費動力の増大を回避しなが
ら、低歪の広帯域増巾器を提供する。 【構成】入力を複数に分割するパワーディバイダ1と、
パワーディバイダ1の出力を個々に受けて互いに異なる
所定の帯域で増幅動作する複数の帯域増幅器A1 〜Am
と、帯域増幅器A1 〜Am の出力を合成して出力するパ
ワーコンバイナ2とを備え、帯域増幅器A1 〜Am の各
々が、電界効果トランジスタQ1 〜Qn 、入力整合回路
B(in)1 〜B(in)n および出力整合回路B(out)1〜B(o
ut) n を備え、且つ、電界効果トランジスタQ1 〜Qn
の出力歪が最小になるように出力整合回路B(out)1〜B
(out) n が調整されている複数の単位増幅器a1 〜an
により構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は広帯域低歪増幅器に関す
る。より詳細には、本発明は、GaAs等の化合物半導体集
積回路で使用する増幅器であって、特に歪が少なくなる
ように構成された新規な増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波帯で高周波動作を目的とした
集積回路は、電界効果型トランジスタ(以下、 "FE
T" と記載する)やSiバイポーラトランジスタ等の能動
素子と、抵抗、容量、インダクタ等の受動素子との組合
せで構成されている。
【0003】更に、歪の少ない増幅器が必要な場合は、
いわゆるプッシュプル構成として2次歪を相殺し、フィ
ードフォワード回路を付加して3次歪を低減する構成と
することが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、補償回路を付加することで歪の低減を図った場
合、本来の増幅器よりも補償回路の回路規模の方が大き
くなってしまい、有効な回路の実装密度が減少する。ま
た、補償回路を付加するために、使用する能動素子の数
が増加して消費電力も増加してしまうという問題があ
る。
【0005】更に、上記歪の発生は、主に出力整合回路
の特性に影響を受けるので、広周波数帯域にわたって低
歪動作する増幅器の実現は難しかった。しかしながら、
光CATVシステムや加入者系光通信システムでは、例
えば45MHzから2GHzといった広帯域での低歪動作が要
求されるようになってきている。
【0006】そこで、本発明は、上記従来技術の問題点
を解決し、広帯域で有効な低歪増幅器を提供することを
その目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、入力を
複数に分割するパワーディバイダと、該パワーディバイ
ダの出力を個々に受けて互いに異なる所定の帯域で増幅
動作する複数の帯域増幅器と、該帯域増幅器の出力を合
成して出力するパワーコンバイナとを備え、該帯域増幅
器の各々が、入力整合回路、出力整合回路および電界効
果トランジスタを備え且つ該電界効果トランジスタの出
力歪が最小になるように該出力整合回路が調整されてい
る複数の単位増幅器により構成されていることを特徴と
する低歪増幅器が提供される。
【0008】
【作用】本発明に係る広帯域低歪増幅器は、必要帯域を
分割して帯域毎に帯域増幅器により増幅し、更に各帯域
増幅器は、複数の単位増幅器により構成されてて低歪動
作するように構成されている点にその主要な特徴があ
る。
【0009】即ち、従来の広帯域低歪増幅器では、増幅
器の入出力間で歪を補償する回路を付加することにより
広帯域低歪増幅器を構成していた。このため、消費電力
の増加につながる能動素子の個数が増加することが避け
られなかった。また、歪出力特性は出力整合回路に支配
されるので、広帯域で低歪な増幅器を実現することは難
しかった。
【0010】これに対して、本発明に係る広帯域低歪増
幅器は、複数の帯域増幅器を組み合わせて動作させるこ
とにより広帯域での有効な動作を実現すると共に、各帯
域増幅器を複数の単位増幅器により構成することで、付
加的な補償回路無しに各帯域毎での低歪動作を実現して
いる。
【0011】即ち、帯域増幅器の反射係数Γ(IP3) は周
波数によりインピーダンスが変化するので、単独の増幅
器は実際には特定の帯域の信号しか増幅しない。そこ
で、デバイス側からみた出力整合回路の反射係数ΓL
インターセプトポイントIP3が最大になるような反射
係数Γ(IP3) になるように出力整合回路を設計し、さら
に、互いに動作帯域の異なる複数の低歪増幅器を並列動
作させることにより、広帯域と低歪とを両立した広帯域
低歪増幅器を構成することができる。
【0012】また、FETの入力電力に対する基本波出
力電力特性直線と3次歪出力電力特性直線との交点であ
るインターセプトポイントIP3 は、FETにおける歪
が小さい素子ほど高くなる。一方、あるゲート幅のFE
Tに印加する一定の入力電力をn倍のゲート幅のFET
に入力すると、これは、n個のFETに各々1/nの入
力電力が印加されたものと見做すことができ、FETに
おいて発生する歪は〔3n〕dBm低減される。従って、
ゲート幅がn倍のFETは、インターセプトポイントI
3 が極めて高いFETと見做すことができる。
【0013】そこで、増幅器の入力部と出力部にそれぞ
れパワーディバイダおよびパワーコンバイナを挿入し、
各々がFETを含む複数の増幅器を並列動作させること
により、前述のような広帯域動作と低歪動作とを同時に
実現することができる。
【0014】さらに、増幅器で使用できるFETのゲー
ト幅は使用周波数帯域により決定され、例えば2GHzの
帯域が必要であれば、ゲート幅は 250μmまでしか使用
できない。そこで、上記帯域増幅器の各々を、互いに並
列動作する複数の単位増幅器により構成することで、適
切なゲート幅のFETで上記広帯域低歪増幅器を構成す
ることができる。
【0015】なお、FETにおける歪のもうひとつの発
生原因は出力インピーダンスの不整合である。即ち、F
ETの出力部にインピーダンス不整合があるとそこでマ
イクロ波が反射されて再びFET内部に戻り、位相の異
なる信号が干渉して歪を生じる。そこで、FETのSパ
ラメータS22 * と深く関係しているインターセプトポイ
ントIP3 が最大になるように、各単位増幅器における
出力整合回路を調整する。尚、Sパラメータは、電力の
反射や透過量に注目した回路網の特性を表現するもの
で、S22は回路の入力側を所定のインピーダンスで終端
した場合の出力係数を表している。
【0016】以下、実施例を参照して本発明をより具体
的に説明するが、以下の開示は本発明の一実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲を何ら限定するものではない。
【0017】
【実施例】図1は、本発明に係る広帯域低歪増幅器の基
本的な構成を模式的に示す図である。
【0018】同図に示すように、この広帯域低歪増幅器
は、入力信号を受けるパワーディバイダ1と、パワーデ
ィバイダ1でn個に分割された入力電力を個々に受ける
n個の単位増幅器a1 〜an と、各単位増幅器a1 〜a
n の出力を受けて合成するパワーコンバイナ2とを備え
ている。
【0019】また、各単位増幅器a1 〜an は、増幅素
子としてのFETQ1 〜Qn と、入力整合回路B(in)1
〜B(in)n および出力整合回路B(out)1〜B(out)nとを
それぞれ備えている。ここで、パワーディバイダ1とし
ては、ウィルキンソン型あるいは抵抗分割型等の公知の
構成の回路を使用することができ、これは、パワーコン
バイナ2についても同様である。
【0020】更に、単位増幅器a1 〜an は、後述する
ように、いくつかずつが集まってm個(m<n)の帯域
増幅器A1 〜Am を構成している。即ち、各帯域増幅器
1〜Am は、周波数により変化するΓ(IP3) のために
特定のインピーダンス特性を有している。図1に示した
回路では、図2に示すように、各帯域増幅器A1 〜Am
が互いに異なる動作帯域をもつように調整されている。
尚、各帯域増幅器A1〜Am 内の単位増幅器の数は一定
ではなく、各帯域の利得が相互にそろうような数に調整
されている。このようにして、図2に示すように、全体
として広帯域で均一な利得を得ることができる。
【0021】以上のような構成の広帯域低歪増幅器にお
いて、各単位増幅器a1 〜an の出力整合回路B(out)1
〜B(out)n は、各単位増幅器単位増幅器a1 〜an
FETQ1 〜Qn に対して、以下に説明する最適のイン
ターセプトポイントIP3 が得られるように調整されて
いる。
【0022】図3は、あるFET(ゲート幅Wg)の入
出力特性を示すグラフである。同図に示すように、この
FETは、入力電力−30dBmのとき、出力電力−10dB
m、3次歪出力−90dBmである。このとき、歪の大きさ
を出力電力で比較するためのインターセプトポイントI
3 は30dBmである。なお、インターセプトポイントI
3 は歪が小さいFETほど高くなる。
【0023】上述のような特性を有するFETに対して
ゲート幅が2倍のFETについて考えると、FETの動
作状態は、例えば、ゲート幅2WgのFETに入力電力
−30dBmが入力された場合はゲート幅Wgの2個のFE
Tに各々半分の入力電力−33dBmずつ入力された状態と
同等であると考えられる。このとき、FETの3次歪の
出力電力は、出力電力と3:1の関係にあり、ゲート幅
WgのFETは、それぞれ出力電力−13dBm、3次歪出
力−99dBmの電力が得られる。これをゲート幅2Wgの
FETについて考えると、それぞれ単位ゲート幅Wgの
FETの出力電力を合成し、出力電力−10dBm、3次歪
出力−96dBmが得られる。
【0024】即ち、インターセプトポイントIP3 は33
dBmとなり、ゲート幅を拡げることにより、実効的なF
ETの歪が低減されたことが判る。ただし、FETのゲ
ート幅は信号帯域により制限され、例えば2GHzではゲ
ート幅は 250μmまでしか許されない。これに対して、
各帯域増幅器A1 〜Am では複数の単位増幅器を並列動
作させてゲート幅を拡げた場合と同等の性能を実現して
いるので、使用周波数に対して適切なゲート幅のFET
を使用することができる。
【0025】図4は、ゲート幅 280μmのFETの出力
インピーダンスとIP3 との関係をスミス図表上に示し
ている。
【0026】同図に示すように、インターセプトポイン
トIP3 が最大になる出力インピーダンスは、FETの
SパラメータS22と深く関係している。即ち、出力イン
ピーダンスをこの最適IP3 に整合をとることでFET
の出力で発生する歪を最少にすることができる。
【0027】以上のように構成された図1に示す広帯域
低歪増幅器は、n個の単位増幅器a1 〜an を、m個の
帯域増幅器A1 〜An として使用しており、全体とし
て、インターセプトポイントIP3 は〔3n/m〕dBm
改善される。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る広帯
域低歪増幅器は、複数の帯域増幅器を並列動作させると
共に、各帯域増幅器を並列動作する複数の単位増幅器に
より構成している。また、各単位増幅器では、FETが
最適IP3 で動作するようにインピーダンス整合をとる
ことにより、FET自体における歪の発生を極限まで抑
制している。
【0029】このような独特の構成により、本願発明に
係る増幅器は、付加的な補償回路を設けることなしに、
2次歪、3次歪の発生を原理的に除いている。
【0030】更に、この増幅器は、所望の帯域を分割し
て複数の帯域増幅器で処理するように構成されているの
で、必要な帯域の全てで低歪動作する広帯域低歪増幅と
なっている。
【0031】このような本発明によれば、付加的な補償
回路のための能動素子の使用数が増加することなく、消
費電力の増大なしに広帯域で低歪動作する増幅器を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る広帯域低歪増幅器の基本的な構成
を示す図である。
【図2】図1に示した広帯域低歪増幅器の利得の周波数
特性を示すグラフである。
【図3】FETの入出力特性を示すグラフである。
【図4】FETの出力インピーダンスとインターセプト
ポイントIP3 との関係をスミス図表上で示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・パワーディバイダ、 2・・・パワーコンバ
イナ、A1 〜Am ・・・帯域増幅器、 a1 〜an ・・
・単位増幅器、B(in)1 〜B(in)n ・・・入力整合回
路、B(out)1〜B(out)n・・・出力整合回路、Q1 〜Q
n ・・・FET

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力を複数に分割するパワーディバイダ
    と、該パワーディバイダの出力を個々に受けて互いに異
    なる所定の帯域で増幅動作する複数の帯域増幅器と、該
    帯域増幅器の出力を合成して出力するパワーコンバイナ
    とを備え、 該帯域増幅器の各々が、入力整合回路、出力整合回路お
    よび電界効果トランジスタを備え且つ該電界効果トラン
    ジスタの出力歪が最小になるように該出力整合回路が調
    整されている複数の単位増幅器により構成されているこ
    とを特徴とする低歪増幅器。
JP5056418A 1993-02-22 1993-02-22 広帯域低歪増幅器 Withdrawn JPH06252658A (ja)

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JP5056418A JPH06252658A (ja) 1993-02-22 1993-02-22 広帯域低歪増幅器

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ID=13026568

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JP (1) JPH06252658A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100306722B1 (ko) * 1996-10-15 2001-09-29 비센트 비.인그라시아, 알크 엠 아헨 고 효율성의 다단 선형 파워 증폭기 및 신호 증폭 방법
JP2006311542A (ja) * 2005-04-29 2006-11-09 Tektronix Inc マルチ帯域増幅器回路、デジタル化方法及び測定機器
JP2012049909A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Toshiba Corp 広帯域電力増幅器

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100306722B1 (ko) * 1996-10-15 2001-09-29 비센트 비.인그라시아, 알크 엠 아헨 고 효율성의 다단 선형 파워 증폭기 및 신호 증폭 방법
JP2006311542A (ja) * 2005-04-29 2006-11-09 Tektronix Inc マルチ帯域増幅器回路、デジタル化方法及び測定機器
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Legal Events

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Effective date: 20000509