JPH0625253B2 - ポリカ−ボネ−ト樹脂の製造方法 - Google Patents
ポリカ−ボネ−ト樹脂の製造方法Info
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- JPH0625253B2 JPH0625253B2 JP14216686A JP14216686A JPH0625253B2 JP H0625253 B2 JPH0625253 B2 JP H0625253B2 JP 14216686 A JP14216686 A JP 14216686A JP 14216686 A JP14216686 A JP 14216686A JP H0625253 B2 JPH0625253 B2 JP H0625253B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は流動性の改良されたポリカーボネート樹脂の製
造方法に関するものであり、詳しくは、特定の一官能性
有機化合物を分子量調節剤として用いて製造するポリカ
ーボネート樹脂の製造方法に関するものである。
造方法に関するものであり、詳しくは、特定の一官能性
有機化合物を分子量調節剤として用いて製造するポリカ
ーボネート樹脂の製造方法に関するものである。
従来ポリカーボネート樹脂は耐熱性、機械的強度、寸法
安定性等に優れたエンジニアリングプラスチツクとして
知られており、自動車、電子電機等の機構部品として巾
広く用いられている。ところで、ポリカーボネート樹脂
は溶融粘度が高いので成形品を得る為には充分な流動性
を確保する為、280ないし320℃程度の高温度での
成形が行なわれてきた。
安定性等に優れたエンジニアリングプラスチツクとして
知られており、自動車、電子電機等の機構部品として巾
広く用いられている。ところで、ポリカーボネート樹脂
は溶融粘度が高いので成形品を得る為には充分な流動性
を確保する為、280ないし320℃程度の高温度での
成形が行なわれてきた。
ところが、この様な高温下ではポリカーボネート樹脂の
熱分解は避け難いものであり、樹脂の色調が低下するほ
か分子量の低下も起こり、得られる成形品の外観不良、
強度不足等の問題が起こつてしまう。そこで樹脂の流動
性を向上させ、比較的低温で成形できるような改良を行
なうことが、当業界の解決すべき問題であつた。
熱分解は避け難いものであり、樹脂の色調が低下するほ
か分子量の低下も起こり、得られる成形品の外観不良、
強度不足等の問題が起こつてしまう。そこで樹脂の流動
性を向上させ、比較的低温で成形できるような改良を行
なうことが、当業界の解決すべき問題であつた。
分子量調節剤としては一官能性フエノール化合物が知ら
れているが(特開昭51−34992、特開昭51−45792号公報
参照)これらはいずれも官能基の炭素数が8以上であ
り、この場合は樹脂のガラス転移点の低下が著しく満足
できるものではなかつた。
れているが(特開昭51−34992、特開昭51−45792号公報
参照)これらはいずれも官能基の炭素数が8以上であ
り、この場合は樹脂のガラス転移点の低下が著しく満足
できるものではなかつた。
本発明者らは以上の点に鑑み、ポリカーボネート樹脂の
流動性を改良することを目的に鋭意検討した結果、本発
明に到達した。
流動性を改良することを目的に鋭意検討した結果、本発
明に到達した。
すなわち本発明は、粘度平均分子量9,000〜50,000のポ
リカーボネート樹脂の製造方法において、分子量調節剤
として、下記一般式(I)で表わされる一官能性フエノー
ル化合物を用いることを特徴とするポリカーボネート樹
脂の製造方法に存する。
リカーボネート樹脂の製造方法において、分子量調節剤
として、下記一般式(I)で表わされる一官能性フエノー
ル化合物を用いることを特徴とするポリカーボネート樹
脂の製造方法に存する。
一般式(I) (式中Rは炭素数5ないし7からなるアルキル基を表わ
す。またRはOHに対してオルト位またはパラ位に結合す
る。
す。またRはOHに対してオルト位またはパラ位に結合す
る。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で言う粘度平均分子量9,000〜50,000のポリカー
ボネート樹脂とは具体的には、一種以上のビスフエノー
ル化合物と、ホスゲンまたはジフエニルカーボネートの
ような炭酸エステルを反応させることによつて製造され
るものである。
ボネート樹脂とは具体的には、一種以上のビスフエノー
ル化合物と、ホスゲンまたはジフエニルカーボネートの
ような炭酸エステルを反応させることによつて製造され
るものである。
粘度平均分子量(M)は、ポリカーボネート樹脂の6.0g/
の塩化メチレン溶液を用い20℃で測定したηspから
下式により算出される。
の塩化メチレン溶液を用い20℃で測定したηspから
下式により算出される。
ηsp/C=〔η〕(I+′ηsp) 〔η〕=KMα 式中 C ポリマー濃度g/ 〔η〕極限粘度 K′ 0.28 K1.23×10-5 α 0.83 M 平均分子量 本発明に使用し得るビスフエノール化合物としては、具
体的には、ビス−(4−ヒドロキシフエニル)メタン、
1,1−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)エタン、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフエニル)プロパン、2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシフエニル)プロパンすなわちビス
フエノールA、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)ブタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)
ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)−3
−メチルブタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)ヘキサン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス−(4−ヒドロ
キシフエニル)シクロペンタン、1,1−ビス−(4−ヒ
ドロキシフエニル)シクロヘキサン、ビス−(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフエニル)メタン、1,1−ビス−
(4−ヒドロキシ−3−メチルフエニル)エタン、2,2
−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフエニル)プロ
パン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−エチルフエ
ニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−i
soプロピルフエニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシ−3−secブチルフエニル)プロパン、ビス−
(4−ヒドロキシフエニル)フエニルメタン、1,1−ビ
ス−(4−ヒドロキシフエニル)−1−フエニルエタ
ン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)−1−フ
エニルプロパン、ビス−(4−ヒドロキシフエニル)ジ
フエニルメタン、ビス−(4−ヒドロキシフエニル)ジ
ベンジルメタン、4,4′−ジヒドロキシジフエニルエー
テル、4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン、4,4′
−ジヒドロキシジフエニルスルフイド、フエノールフタ
レイン等が挙げられる。
体的には、ビス−(4−ヒドロキシフエニル)メタン、
1,1−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)エタン、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフエニル)プロパン、2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシフエニル)プロパンすなわちビス
フエノールA、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)ブタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)
ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)−3
−メチルブタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)ヘキサン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス−(4−ヒドロ
キシフエニル)シクロペンタン、1,1−ビス−(4−ヒ
ドロキシフエニル)シクロヘキサン、ビス−(4−ヒド
ロキシ−3−メチルフエニル)メタン、1,1−ビス−
(4−ヒドロキシ−3−メチルフエニル)エタン、2,2
−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフエニル)プロ
パン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−エチルフエ
ニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−i
soプロピルフエニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシ−3−secブチルフエニル)プロパン、ビス−
(4−ヒドロキシフエニル)フエニルメタン、1,1−ビ
ス−(4−ヒドロキシフエニル)−1−フエニルエタ
ン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)−1−フ
エニルプロパン、ビス−(4−ヒドロキシフエニル)ジ
フエニルメタン、ビス−(4−ヒドロキシフエニル)ジ
ベンジルメタン、4,4′−ジヒドロキシジフエニルエー
テル、4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホン、4,4′
−ジヒドロキシジフエニルスルフイド、フエノールフタ
レイン等が挙げられる。
本発明で使用しうる一般式(I)で表わされる一官能性フ
エノール化合物とはRとして例えばペンチル基、ヘキシ
ル基、またはヘプチル基をオルト位またはパラ位に持つ
フエノールである。アルキル基の炭素数が4以下では流
動性の改良効果はなく、一方炭素数が8以上では樹脂の
ガラス転移点(tg)の低下が著しく、耐熱性が損なわれて
しまう。またアルキル基は直鎖状でも枝分れ状でも良い
が好ましくは芳香環に対するα炭素が3級であるものが
使用される。
エノール化合物とはRとして例えばペンチル基、ヘキシ
ル基、またはヘプチル基をオルト位またはパラ位に持つ
フエノールである。アルキル基の炭素数が4以下では流
動性の改良効果はなく、一方炭素数が8以上では樹脂の
ガラス転移点(tg)の低下が著しく、耐熱性が損なわれて
しまう。またアルキル基は直鎖状でも枝分れ状でも良い
が好ましくは芳香環に対するα炭素が3級であるものが
使用される。
本発明を実施するにあたり、一種以上のビスフエノール
化合物とホスゲンからポリカーボネート樹脂を製造する
方法は具体的には塩化メチレン、1,2−ジクロロメタン
等の不活性溶媒存在下、ビスフエノール化合物に酸受容
体としてアルカリ水溶液あるいはピリジンなどを入れホ
スゲンを導入しながら反応させる。
化合物とホスゲンからポリカーボネート樹脂を製造する
方法は具体的には塩化メチレン、1,2−ジクロロメタン
等の不活性溶媒存在下、ビスフエノール化合物に酸受容
体としてアルカリ水溶液あるいはピリジンなどを入れホ
スゲンを導入しながら反応させる。
酸受容体としてアルカリ水溶液を使う時は触媒としてト
リメチルアミン、トリエチルアミン等の第3級アミン、
あるいはテトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジル
トリブチルアンモニウムブロミド等第4級アンモニウム
化合物を用いると反応速度が増大する。
リメチルアミン、トリエチルアミン等の第3級アミン、
あるいはテトラブチルアンモニウムクロリド、ベンジル
トリブチルアンモニウムブロミド等第4級アンモニウム
化合物を用いると反応速度が増大する。
反応温度は0〜100℃が適切である。
触媒は最初から入れてもよいし、オリゴマーを造つた後
に入れて高分子量化する等任意の方法がとれる。
に入れて高分子量化する等任意の方法がとれる。
また、二種以上のビスフエノール化合物を用いて共重合
する場合は (イ) 最初に同時にホスゲンと反応させて重合する。
する場合は (イ) 最初に同時にホスゲンと反応させて重合する。
(ロ) 一方をまずホスゲンと反応させ、ある程度反応を
行なつた後他方を入れて重合する。
行なつた後他方を入れて重合する。
(ハ) 別々にホスゲンと反応させてオリゴマーをつくり
それらを反応させて重合する。
それらを反応させて重合する。
等任意の方法がとれる。
本発明で使用される一般式(I)で表わされる分子量調節
剤の一官能性フエノール化合物はビスフエノール化合物
に共存させて使用するが、その方法としては (a) ビスフエノール化合物と最初から共存させる。
剤の一官能性フエノール化合物はビスフエノール化合物
に共存させて使用するが、その方法としては (a) ビスフエノール化合物と最初から共存させる。
(b) ビスフエノール化合物よりなるオリゴマーを造つ
た後、高分子量化する際共存させる。
た後、高分子量化する際共存させる。
等任意の方法がとれる。
本発明で使用する分子量調節剤の一官能性フエノール化
合物の使用量は所望の分子量によつて決定される。すな
わち、使用するビスフエノール化合物に対して、少量使
用した場合は高分子量の樹脂が得られ、一方多量に使用
した場合は低分子量の樹脂が得られる。好ましくは、使
用するビスフエノール化合物に対して1.0〜10モル%
である。すなわち1.0モル%以下では高分子量のポリカ
ーボネートが得られるが、この際本発明の分子量調節剤
が末端に結合している割合が少なすぎて流動性改良効果
が小さい。一方10モル%以上では、本発明の分子量調
節剤が末端に結合している割合は多く、流動性は飛躍的
に向上するものの分子量は小さすぎて、強度的に不充分
な成形品しか得られない。
合物の使用量は所望の分子量によつて決定される。すな
わち、使用するビスフエノール化合物に対して、少量使
用した場合は高分子量の樹脂が得られ、一方多量に使用
した場合は低分子量の樹脂が得られる。好ましくは、使
用するビスフエノール化合物に対して1.0〜10モル%
である。すなわち1.0モル%以下では高分子量のポリカ
ーボネートが得られるが、この際本発明の分子量調節剤
が末端に結合している割合が少なすぎて流動性改良効果
が小さい。一方10モル%以上では、本発明の分子量調
節剤が末端に結合している割合は多く、流動性は飛躍的
に向上するものの分子量は小さすぎて、強度的に不充分
な成形品しか得られない。
本発明の樹脂は、上記の様に末端に特定のアルキル基を
持つポリカーボネート樹脂となり、このことにより大幅
にその流動性「Q値」が改善される。
持つポリカーボネート樹脂となり、このことにより大幅
にその流動性「Q値」が改善される。
ここでQ値とは、フローテスターで測定した溶融粘度で
280℃、160kg/cm2の圧力下に1mmφ×10mmLの
ノズルより流出する溶融樹脂量をcc/sの単位で表わした
ものである。
280℃、160kg/cm2の圧力下に1mmφ×10mmLの
ノズルより流出する溶融樹脂量をcc/sの単位で表わした
ものである。
尚、本発明の樹脂にはその性質を損なわない範囲で公知
の熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、感光安定剤、染料、
顔料、充填剤など通常プラスチツクに加えられる添加物
を含むことができる。
の熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、感光安定剤、染料、
顔料、充填剤など通常プラスチツクに加えられる添加物
を含むことができる。
以下実施例によつて本発明を詳しく説明する。
実施例1 <オリゴマーの製造> 2,2−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)プロパン 1
00部 水酸化ナトリウム 40部 水 600部 上記混合物を撹拌機付反応器に仕込み800rpmで撹拌
し、これに塩化メチレン375部、tert−ヘキシルフエ
ノール(オルト、パラ混合物)3.1部を加えた。次いで
混合溶液が20℃以下となるように冷却しつつ、ホスゲ
ン57部を60分で吹き込んだ。反応終了後、撹拌を止
めて反応液を2層に分離し、下層のポリカーボネートオ
リゴマーの塩化メチレン溶液のみを捕集した。得られた
オリゴマー溶液の分析結果は下記のとおりであつた。
00部 水酸化ナトリウム 40部 水 600部 上記混合物を撹拌機付反応器に仕込み800rpmで撹拌
し、これに塩化メチレン375部、tert−ヘキシルフエ
ノール(オルト、パラ混合物)3.1部を加えた。次いで
混合溶液が20℃以下となるように冷却しつつ、ホスゲ
ン57部を60分で吹き込んだ。反応終了後、撹拌を止
めて反応液を2層に分離し、下層のポリカーボネートオ
リゴマーの塩化メチレン溶液のみを捕集した。得られた
オリゴマー溶液の分析結果は下記のとおりであつた。
オリゴマー濃度 25.2重量% (注1) 末端クロロホーメート基濃度 0.79規定 (注2) 末端フエノール性水酸基濃度 0.07規定 (注3) 以上の方法で得られたオリゴマー溶液を以下オリゴマー
溶液−Aと略称する。
溶液−Aと略称する。
注1) 蒸発乾固させて測定 注2) アニリンと反応させて得られるアニリン塩酸塩を
0.2規定水酸化ナトリウム水溶液で中味滴定。
0.2規定水酸化ナトリウム水溶液で中味滴定。
注3) 四塩化チタン、酢酸溶液に溶解させたときの発色
を546nmで比色定量。
を546nmで比色定量。
<ポリマーの製造> オリゴマー溶液−A 140部 塩化メチレン 60部 上記混合物を撹拌機付反応器に仕込み550rpmで撹拌
した、更に下記組成の水溶液すなわち 12重量%水酸化ナトリウム水溶液 58部 トリエチルアミン 0.25部 を加え、3時間界面重合を行なつた後、静置分離により
ポリカーボネートを含む塩化メチレン溶液を得た。
した、更に下記組成の水溶液すなわち 12重量%水酸化ナトリウム水溶液 58部 トリエチルアミン 0.25部 を加え、3時間界面重合を行なつた後、静置分離により
ポリカーボネートを含む塩化メチレン溶液を得た。
このようにして得られたポリマー溶液を塩化メチレン2
00部で希釈した後、水酸化ナトリウム水溶液、塩酸水
溶液、ついで水を用いて洗浄し、最後に塩化メチレンを
蒸発させて樹脂を取り出した。
00部で希釈した後、水酸化ナトリウム水溶液、塩酸水
溶液、ついで水を用いて洗浄し、最後に塩化メチレンを
蒸発させて樹脂を取り出した。
この樹脂の粘度平均分子量は19,500であつた。
またこの樹脂のQ値及びTg値を第1表に示す。
実施例2 ポリカーボネートオリゴマー溶液−A 140部 塩化メチレン 80部 上記混合物を撹拌機付反応器に仕込み550rpmで撹拌
し、これに2,2′−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)
プロパンのナトリウム塩の16.6%水溶液73部、水酸化
ナトリウムの25%水溶液7部、トリエチルアミン0.25部
を加え界面重合を行なつた。3時間反応後、撹拌を止め
静置して反応液を2相に分離させ、下層のポリカーボネ
ートを含む塩化メチレン溶液を得た。
し、これに2,2′−ビス−(4−ヒドロキシフエニル)
プロパンのナトリウム塩の16.6%水溶液73部、水酸化
ナトリウムの25%水溶液7部、トリエチルアミン0.25部
を加え界面重合を行なつた。3時間反応後、撹拌を止め
静置して反応液を2相に分離させ、下層のポリカーボネ
ートを含む塩化メチレン溶液を得た。
このようにして得られたポリマー溶液を実施例1と同様
の方法で精製し、最後に塩化メチレンを蒸発させて樹脂
を取り出した。
の方法で精製し、最後に塩化メチレンを蒸発させて樹脂
を取り出した。
この樹脂の粘度平均分子量は23,200であつた。
また、この樹脂のQ値及びTg値を第1表に示す。
比較例1 <オリゴマーの製造> 分子量調節剤としてtert−ヘキシルフエノール3.1部の
代わりに、p−tert−ブチルフエノール2.9部を用いた
以外は実施例1と同様にしてオリゴマーの塩化メチレン
溶液を得た。以下これをオリゴマー溶液−Bと略称す
る。
代わりに、p−tert−ブチルフエノール2.9部を用いた
以外は実施例1と同様にしてオリゴマーの塩化メチレン
溶液を得た。以下これをオリゴマー溶液−Bと略称す
る。
オリゴマー溶液−Bの分析結果は下記のとおりであつ
た。
た。
オリゴマー濃度 24.2 重量% 末端クロロホーメート基濃度 0.62規定 末端フエノール性水酸基濃度 0.05規定 (測定方法は実施例1と同様) <ポリマーの製造> オリゴマーの塩化メチレン溶液として、オリゴマー溶液
A140部の代わりにオリゴマー溶液B140部を用
い、12重量部%水酸化ナトリウム水溶液58部を46
部とした以外は実施例1と同様にしてポリカーボネート
樹脂を製造した。この樹脂の粘度平均分子量は19,600で
あつた。
A140部の代わりにオリゴマー溶液B140部を用
い、12重量部%水酸化ナトリウム水溶液58部を46
部とした以外は実施例1と同様にしてポリカーボネート
樹脂を製造した。この樹脂の粘度平均分子量は19,600で
あつた。
また、この樹脂のQ値、及びTg値を第1表に示す。
比較例2 オリゴマー溶液−B 140部を塩化メチレン80部で
希釈したものを撹拌機付反応器に仕込み550rpmで撹
拌し、これに2,2′−ビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)プロパンのナトリウム塩の16.6%水溶液57部、水
酸化ナトリウムの25%水溶液5.3部、トリエチルアミ
ン0.25部を加え界面重合を行つた。3時間反応後、撹拌
を止め静置して反応液を2相に分離させ、下層のポリカ
ーボネートを含む塩化メチレン溶液を得た。
希釈したものを撹拌機付反応器に仕込み550rpmで撹
拌し、これに2,2′−ビス−(4−ヒドロキシフエニ
ル)プロパンのナトリウム塩の16.6%水溶液57部、水
酸化ナトリウムの25%水溶液5.3部、トリエチルアミ
ン0.25部を加え界面重合を行つた。3時間反応後、撹拌
を止め静置して反応液を2相に分離させ、下層のポリカ
ーボネートを含む塩化メチレン溶液を得た。
このようにして得られたポリマー溶液を実施例1と同様
の方法で精製し、最後に塩化メチレンを蒸発させて樹脂
を取り出した。この樹脂の粘度平均分子量は23,000であ
つた。またこの樹脂のQ値及びTg値を第1表に示す。
の方法で精製し、最後に塩化メチレンを蒸発させて樹脂
を取り出した。この樹脂の粘度平均分子量は23,000であ
つた。またこの樹脂のQ値及びTg値を第1表に示す。
比較例3 <オリゴマーの製造> 分子量調節剤としてtert−ヘキシルフエノール3.1部の
代わりにn−ドデカフエノール(オルト、パラ混合物)
4.4部を用いた以外は実施例1と同様にしてオリゴマー
の塩化メチレン溶液を得た。以下これをオリゴマー溶液
−Cと略称する。
代わりにn−ドデカフエノール(オルト、パラ混合物)
4.4部を用いた以外は実施例1と同様にしてオリゴマー
の塩化メチレン溶液を得た。以下これをオリゴマー溶液
−Cと略称する。
オリゴマー溶液−Cの分析は下記のとおりであつた。
オリゴマー濃度 25.5重量% 末端クロロホーメート基濃度 0.71規定 末端フエノール性水酸基濃度 0.08規定 (測定方法は実施例1と同様) <ポリマーの製造> オリゴマーの塩化メチレン溶液として、オリゴマー溶液
A140部の代わりにオリゴマー溶液C140部を用
い、12重量部%水酸化ナトリウム水溶液58部を52
部とした以外は実施例1と同様にしてポリカーボネート
樹脂を製造した。この樹脂の粘度平均分子量は19,300で
あつた。
A140部の代わりにオリゴマー溶液C140部を用
い、12重量部%水酸化ナトリウム水溶液58部を52
部とした以外は実施例1と同様にしてポリカーボネート
樹脂を製造した。この樹脂の粘度平均分子量は19,300で
あつた。
また、この樹脂のQ値及びTg値を第1表に示す。
実施例1−2及び比較例1−3によるポリカーボネート
の流れ値とTgを第1表に示す。
の流れ値とTgを第1表に示す。
〔発明の効果〕 実施例で記した様に本発明のポリカーボネート樹脂は従
来のポリカーボネート樹脂(分子量調節剤としてp−te
rt−ブチルフエノールを使用)に比べて同一分子量で比
較した場合、Q値が大きく、成形性に優れている。そこ
で押出成形、射出成形等を行ない、シート、フイルム、
その他成形物の形で機械部品、電気部品、自動車部品や
各種容器、包装材料などのエンジニアリングプラスチツ
クとして高い性能を要求されている分野に幅広く用いら
れることができる。
来のポリカーボネート樹脂(分子量調節剤としてp−te
rt−ブチルフエノールを使用)に比べて同一分子量で比
較した場合、Q値が大きく、成形性に優れている。そこ
で押出成形、射出成形等を行ない、シート、フイルム、
その他成形物の形で機械部品、電気部品、自動車部品や
各種容器、包装材料などのエンジニアリングプラスチツ
クとして高い性能を要求されている分野に幅広く用いら
れることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】粘度平均分子量9,000〜50,000のポリカー
ボネート樹脂の製造方法において分子量調節剤として、
下記一般式(I)で表わされる一官能性フエノール化合物
を用いることを特徴とするポリカーボネート樹脂の製造
方法。 一般式(I)
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14216686A JPH0625253B2 (ja) | 1986-06-18 | 1986-06-18 | ポリカ−ボネ−ト樹脂の製造方法 |
US07/055,352 US4775739A (en) | 1986-06-18 | 1987-05-29 | Process for producing polycarbonate resin with tertiary alryl phenol molecular weight modifier |
EP87108421A EP0249882B1 (en) | 1986-06-18 | 1987-06-11 | Process for producing polycarbonate resin |
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