JPH0625245U - 原稿の斜行防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 斜行に伴う原稿の傷みや不良送信の発生を回
避するため、繰込み原稿に斜行を生じたときには原稿送
りが自動的に中止されるようにした原稿の斜行防止装置
を提供する。 【構成】 原稿搬送経路に最大原稿幅Ｂよりも外側で配
置されるペーパーセンサ８、８と、このペーパーセンサ
８、８が原稿Ｐを検知したとき原稿Ｐを繰り込む給紙ロ
ーラ４を停止する制御部９とを備えたものからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ファクシミリ装置等の給紙装置に適用される原稿の斜行防止装置に 関する。

【０００２】

【従来技術とその課題】

普及型のファクシミリ装置では、本体に設置された原稿セット部に原稿をセッ トしてから所要の送信操作を行うと、本体に内蔵された給紙装置によりセット原 稿が一枚づつ分離給紙されてから本体内の原稿搬送経路を通して原稿読取部に搬 送され、原稿読取部で画像読取を終えた原稿が原稿排出口より順次排出されるよ うになっているのが普通である。

【０００３】 しかし、この種のファクシミリ装置においては、原稿セット部での原稿のセッ ト不良や原稿幅ガイドによる位置決め不良などに起因して、しばしば原稿繰込み 時に斜行を起こすことがある。そして、斜行を起こした場合には、本体内の原稿 搬送経路を原稿が斜めに傾いて搬送されることになるため、最大原稿幅を超える 原稿の側縁部が搬送路の側壁とこじれて傷付いたり、その部分の原稿画像が読取 不能となり、著しくは原稿ジャムを誘発するに至る。

【０００４】 しかるに、現行機の場合は、一旦、原稿の繰込みが開始されると、原稿ジャム 等の発生により原稿送りが中止されない限りは、そのまま原稿送りが続行され、 斜行に伴う原稿の傷みや不良送信の発生を回避し得ないという問題が見られる。

【０００５】 本考案は、かかる課題に着目し、繰込み原稿に斜行を生じたときには原稿送り が自動的に中止されるようにした原稿の斜行防止装置を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に基づく原稿の斜行防止装置は、原稿搬送経路に最大原稿幅よりも外側 で配置されるペーパーセンサと、このペーパーセンサが原稿を検知したとき原稿 を繰り込む給紙ローラを停止する制御部とを備えたものからなっている。

【０００７】

【作用】

この装置では、原稿の繰込み時に斜行を起こすと、原稿の側縁部が原稿搬送経 路の最大原稿幅からはみ出して、その外側に配置されているペーパーセンサによ り検知される。そして、ペーパーセンサが原稿を検知したとき、つまり斜行の発 生を感知したときには、このセンサ検出信号を入力している制御部が給紙ローラ を停止して、斜行したまま原稿送りが続行されるのを中止する。

【０００８】

【実施例】

図１と図２は、本考案を自動給紙装置が搭載される機種のファクシミリ装置に 適用した場合の実施例を示している。

【０００９】 ファクシミリ装置Ｆには、操作パネル１の背面側で本体上面に原稿マウント２ が設けられ、この原稿マウント２の上に送信原稿Ｐが、その両側を原稿幅ガイド ３、３で規制してセットされるようになっている。原稿マウント２の上にセット される原稿Ｐは、その下側挿入端を本体内に設けられている給紙ローラ（セパレ ートローラ）４と該給紙ローラ４に弾接されている分離パッド５との押圧面に差 し込んだ状態で待機され、送信時に給紙ローラ４が給紙方向に回転されると、分 離パッド５で分離される原稿Ｐが一枚づつ本体内の原稿搬送経路に繰り込まれ、 原稿読取部で画像読取を終えた原稿Ｐout が本体前面下部に開口される原稿排出 口６より順次排出されるようになっている。７は操作パネル１に設置される表示 部（液晶ディスプレイ）を示す。

【００１０】 このファクシミリ装置Ｆには、原稿マウント２のセット原稿Ｐが給紙ローラ４ で繰り込まれる際に発生し易い斜行対策として、図１に示すように、本体内の原 稿搬送経路に、フィーラー式のペーパーセンサ８、８が左右一対で備えられてい る。このペーパーセンサ８、８は、原稿搬送経路の入口近傍、具体的には図２に 示すように、給紙ローラ４の両側でローラシャフト４ａ、４ａの上方位置に配備 され、かつ原稿搬送経路に搬送される原稿Ｐの最大原稿幅Ｂよりも若干外側の位 置を選んで配置される（例えば、最大Ｂ４原稿の送信可能な機種であれば、Ｂ４ 幅寸よりも僅かに外側に配置される）。

【００１１】 このペーパーセンサ８、８の検出信号は、図２に示す如く、装置Ｆの動作一般 を制御するために備えられる制御部９に入力される。制御部９は、ペーパーセン サ８、８の少なくとも一方から原稿Ｐを検知したこと知らせる信号を入力したと きには、送信モータ１０から給紙ローラ４に動力を伝える伝動系に介設された電 磁クラッチ１１に切替信号を出力してクラッチＯＦＦに切り替え、原稿Ｐを繰り 込む給紙ローラ４の回転を即座に停止させる制御動作を営むようになっている。 この際、給紙ローラ４を停止させると同時に、制御部９からはパネル１上の表示 部７に表示信号を出力して、原稿繰込みの中止と原稿セットのやり直しを知らせ るメッセージが出力されるようになっている。

【００１２】 上記の原稿斜行防止装置を搭載したものであれば、原稿繰込み時に、原稿マウ ント２上でのセット不良等に起因し、図２に矢印INで示される繰込み原稿Ｐに斜 行を起こしたときには、本体内の原稿搬送経路に搬送される斜行原稿Ｐｅの両側 もしくは片側の側縁部が最大原稿幅Ｂからはみ出して、その入口近傍で最大原稿 幅Ｂの外側に配置されているペーパーセンサ８の少なくとも一方のフィーラーと 接触し（フィーラーを切って）、当該センサ８の信号出力をＯＮに切り替える。 すると、このセンサ検出信号を入力している制御部９は給紙ローラ４の回転を停 止して、それ以降、原稿Ｐが斜行したまま原稿送りが続行されるのを中止する。 従って、斜行したまま原稿送りが続行されることに伴う原稿Ｐの傷みや不良送信 の発生が回避され、原稿ジャム等を惹起する心配も除かれるものとなる。

【００１３】 なお、原稿送りが中止された場合には、表示部７のメッセージを確認したオペ レータが原稿解除操作を行ってから原稿の再セットを実施するようにすればよい が、一旦原稿送りを中止した後に、制御部９により給紙ローラ４の駆動系を戻し 動作するように制御することもでき、こうすれば原稿解除の手間が省けて、一層 便利となる。

【００１４】 本考案の原稿斜行防止装置に適用されるペーパーセンサの種類と配置の位置関 係については、実施例に拘束されず、適宜に設計変更可能である。また、適用機 器としては、ファクシミリ装置に限らず、自動給紙装置を搭載する機器一般に利 用できる。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように、本考案の原稿斜行防止装置を採用すれば、原稿の繰込み時に斜 行を生じたときには、給紙ローラが自動的に停止されて原稿送りが中止されるよ うになっているので、斜行したまま原稿送りが続行されることに伴う原稿の傷み や不良送信或いは原稿ジャム等のトラブルの発生を未然に防止することができる ものとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す。

【図１】ファクシミリ装置の概要を示す外観斜視図であ
る。

【図２】図１のファクシミリ装置に搭載された原稿斜行
防止装置の全体構成図である。

【符号の説明】

Ｆ ファクシミリ装置 １ 操作パネル ２ 原稿マウント ３ 原稿幅ガイド ４ 給紙ローラ（セパレートローラ） ４ａ ローラシャフト ５ 分離パッド ６ 原稿排出口 ７ 表示部（液晶ディスプレイ） ８ ペーパーセンサ ９ 制御部 １０ 送信モータ １１ 電磁クラッチ Ｐ、Ｐout 原稿 Ｐｅ 斜行原稿 Ｂ 最大原稿幅

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 原稿搬送経路に最大原稿幅よりも外側で
   配置されるペーパーセンサと、このペーパーセンサが原
   稿を検知したとき原稿を繰り込む給紙ローラを停止する
   制御部とを備えたことを特徴とする原稿の斜行防止装
   置。