JPH06252398A - 薄膜集積回路およびその製造方法 - Google Patents
薄膜集積回路およびその製造方法Info
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Abstract
−ch.TFTとをそれぞれ最適化して形成する。 【構成】p−ch.TFTのチャネルとなる半導体薄膜
とn−ch.TFTのチャネルとなる半導体薄膜とを、
たがいに異なるレーザ強度によるレーザアニールにより
形成する。
Description
製造方法に係わり、特に液晶ディスプレイ、イメージセ
ンサ等に応用可能な薄膜トランジスタ(以下、TFTと
称す)を用いた薄膜集積回路に関する。
高速動作を必要とする薄膜集積回路への応用を目的とし
て、多結晶シリコンTFTの開発が進められている。な
かでもエキシマレーザなどの紫外パルスレーザによるレ
ーザアニール工程を経て形成されるTFTは、ソーダガ
ラスなどの低コスト、低軟化点ガラス基板上に集積回路
を作成する上での主要素子となっている。
より形成される薄膜集積回路は、図5に示すような液晶
ディスプレイ用TFT基板を例にとると、ガラス基板3
1上の画素用アクティブマトリックスTFTアレイ領域
32と、駆動回路領域35、36とを具備する。
形成すべくCVD法等で堆積されたシリコン薄膜にエキ
シマレーザ34を照射することにより行われる。この
時、図5に示すようなパルスレーザの順次操作33によ
り、基板全面が同一レーザ照射強度でアニールされる。
レーザ照射強度のばらつきは各TFTのチャネル領域の
多結晶構造のばらつきを有機するため、3%程度の均一
性を有するビームが用いられている。また、より大面積
なビームを用いることにより生産性の向上が図られてい
る。したがって、基板全面に一様にキャリア移動度の高
い多結晶Si薄膜を得ることが必要である。
T(以下、n−ch.TFTと称す)もしくはpチャネ
ル型TFT(以下、p−ch.TFTと称す)の単チャ
ネル構成とする場合、消費電力、及びそれに伴う発熱量
が大きくなる。発熱は駆動回路の安定した動作を妨げる
ため、それらの低減あるいは冷却装置の付加が必要とな
る。したがって、消費電力、発熱量の低減手段の1つと
して駆動回路のCMOS化が進められている。
な薄膜集積回路ではチャネルを形成する半導体薄膜とガ
ラス基板との熱膨張率が異なるため、従来の結晶Siか
らなるMOSトランジスタに比べ、製造プロセス中の熱
サイクルにより半導体薄膜中に応力が発生し易い。多結
晶SiのSi微構造ばかりでなく、応力の発生はキャリ
アの走行性に大きく影響を及ぼし、電子移動度を向上さ
せる反面正孔移動度を低下させるという現象を生じる。
TFT、p−ch.TFTを同時に得ることができず、
得られる駆動回路の動作速度の向上が困難であるという
問題があった。
にn−ch.TFTとp−ch.TFTとを有する薄膜
集積回路において、n−ch.TFTのチャネルとなる
半導体薄膜とp−ch.TFTのチャネルとなる半導体
薄膜とはたがいに多結晶および非結晶による組成構造や
多結晶構造中の結晶粒径、結晶粒界が異なる薄膜集積回
路にある。
h.TFTとp−ch.TFTとを有する薄膜集積回路
の製造方法において、n−ch.TFTのチャネルとな
る半導体薄膜とp−ch.TFTのチャネルとなる半導
体薄膜とはたがいに異なる強度のレーザ照射により形成
される薄膜集積回路の製造方法にある。
方法において、基板の第1の領域に領域に複数のp−c
h.TFTの群を形成されることができる。
と、トランジスタ特性から得られるキャリア移動度との
関係が実験から得られた。エネルギーを選択することに
よってn−ch.TFTと、p−ch.TFTとの高移
動度化が可能である。レーザ強度の違いは形成されるS
i微細構造変化させる。例えば、多結晶構造と非結晶構
造等の違いや、多結晶構造中の結晶粒径、結晶粒界の変
化などである。したがって微細構造によりキャリアの移
動度が変化するが、実験結果からキャリアとなる電子と
ホールの移動度に対する最適強度は異なっている。この
原因としてSi中に生じる応力が考えられる。
うな構造のものを用いた。石英基板上にソース・ドレイ
ン電極となるMoSi/poly−Si:P層を形成
し、その上部に堆積されたa(アモルファス)−Si層
を各エネルギーで1ケ所につき10ショットずつレーザ
アニールすることによってチャネル層を形成した。チャ
ネル長6μm、チャネル幅6μmであり、ゲート絶縁膜
としてSiO2 薄膜を減圧CVD法により1500nm
堆積し、ゲート電極、ソース、ドレイン端子はAl(ア
ルミ)を用いた。またパターニングはフォトリソグラフ
ィとドライエッチング等により行った。
h.領域を形成する半導体薄膜と、p−ch.領域を形
成する半導体薄膜とが異なる照射レーザ強度でアニール
される。レーザ強度の違いは形成されるSi微細構造の
相違を生じさせる。したがって微細構造の異なる半導体
薄膜を得ることによって、その半導体薄膜中の応力制御
が可能になる。
に広がるガラス基板上にn−ch.TFT群とp−c
h.TFT群とが独立した領域に配置されるため、製造
工程数の増加やレーザ照射の精密位置制御を行うことな
く、p−ch.領域とn−ch.領域とで異なるレーザ
強度の制御が可能となる。
1(A)に示すように、ガラス基板1上に例えば減圧C
VD法によってa−Si薄膜2を100nmの膜厚に堆
積する。次に、p−ch.TFTが形成される領域にレ
ーザの遮光層3をフォトリソグラフィ等によりパターニ
ングし形成する。遮光層としてはW、Mo等の高融点金
属、Al等のエキシマレーザに対し反射率の高い金属、
Si等の吸収係数の高い薄膜、あるいは上記のような材
料の積層膜等レーザの遮光が可能な材料であれば良い。
以上のように、p−ch.TFT領域を遮光した状態
で、回路を形成すべき領域を360mJ/cm2 でレー
ザアニール4する。用いたレーザはXeClエキシマレ
ーザ、波長308nm、1ケ所に対する照射回数は10
ショットである。
(B)に示すように、n−ch.TFT領域に遮光層1
3を形成し、400mJ/cm2 でレーザアニールを行
う。上記と同様に、1ケ所に対する照射回数は10ショ
ットである。その後、遮光層13を剥離し、レーザアニ
ールされたSi薄膜を用いて、図1(C)に示すような
薄膜トランジスタ6を形成する。チャネル層6−1,6
−6にたいしn+ 層6−2、P+ 層6−5はイオン注入
法等により形成し、ゲート絶縁膜としてSiO2薄膜6
−7を減圧CVD法により1500nm堆積する。ゲー
ト電極6−4、ソース、ドレイン端子6−3はAl(ア
ルミ)を用いている。さらに、集積回路の製造には、以
上のように形成されたn−ch.TFT、p−ch.T
FTが用いられ、図1(C)に示すTFT上部に層間絶
縁膜の形成、配線用金属の形成が行われる。
領域と、p−ch.TFTチャネル領域を異なる強度で
レーザアニールを行った結果、n−ch.TFTでは移
動度198cm2 /Vsec、p−ch.TFTでは移
動度103cm2 /Vsecという、各TFTにおいて
最も高い移動度が得られた。各チャネル領域に生じてい
る応力をRAMAN散乱分光法から見積もったところn
−ch.領域で9×109 dyn/cm2 、p−ch.
領域で5×109 dyn/cm2 と応力の制御がなされ
ていることが確認された。
層が基板上に形成されレーザ強度の選択が行われたが、
レーザを任意の照射形状に制御するマスクは本実施例の
みに限らずレーザの光路上いずれの位置に配置されても
良い。
る。図2は400ビットシフトレジスタの配置概略図で
ある。操作回路1ビットPチャネルセル7、及びNチャ
ネルセル8がそれぞれ平行して400個直列にならぶこ
とによって400ビットのシフトレジスタが構成されて
いる。このようにn−ch.TFT領域11、p−c
h.TFT領域12とを明確に分離し配置することによ
り、集積回路製造工程におけるレーザ照射強度の選択が
容易になった。したがって上記第1の実施例と同様に、
n−ch.TFT領域を360mJ/cm2 で、p−c
h.TFT領域を400mJ/cm2 でそれぞれ1ケ所
につき10ショットずつレーザアニールすることによ
り、製造工程においてそれぞれ最適条件でのレーザアニ
ールを行う。
とく10ショット/所の照射数密度で行っているが、照
射数密度を変えてアニールすることも可能であり、n−
ch.TFT、p−ch.TFTに対し異なる照射数密
度でのアニールも可能である。使用されるレーザについ
てもXeClエキシマレーザに限らず、KrF、ArF
等の他エキシマレーザ、YAGレーザ等のパルスレーザ
についても使用可能である。
TFTのチャネル領域の独立した応力制御が可能とな
り、形成される集積回路の動作性能の向上、信頼性の向
上が実現されるという効果を有する。
程順に示す断面図である。
略平面図である。
て、レーザ強度と移動度との関係を示す図である。
る。
FT基板を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 基板上にnチャネル型薄膜トランジスタ
とpチャネル型薄膜トランジスタとを有する薄膜集積回
路において、前記nチャネル型薄膜トランジスタのチャ
ネルとなる半導体薄膜と前記pチャネル型薄膜トランジ
スタのチャネルとなる半導体薄膜とはたがいに多結晶お
よび非結晶による組成構造や多結晶構造中の結晶粒径、
結晶粒界が異なることを特徴とする薄膜集積回路。 - 【請求項2】 前記nチャネル型薄膜トランジスタのチ
ャネルとなる半導体薄膜と前記pチャネル型薄膜トラン
ジスタのチャネルとなる半導体薄膜とはたがいに異なる
強度のレーザ照射により形成された半導体薄膜であるこ
とを特徴とする請求項1に記載の薄膜集積回路。 - 【請求項3】 基板の第1の領域に複数のnチャネル型
薄膜トランジスタ群が形成され、前記第1の領域から離
間せる前記基板の第2の領域に複数のpチャネル型薄膜
トランジスタ群が形成されていることを特徴とする薄膜
集積回路。 - 【請求項4】 前記第1の領域における前記nチャネル
型薄膜トランジスタのチャネルとなる半導体薄膜と前記
第2の領域における前記pチャネル型薄膜トランジスタ
のチャネルとなる半導体薄膜とは、たがいに多結晶およ
び非結晶による組成構造や多結晶構造中の結晶粒径、結
晶粒界が異なることを特徴とする請求項3に記載の薄膜
集積回路。 - 【請求項5】 基板上にnチャネル型薄膜トランジスタ
とpチャネル型薄膜トランジスタとを有する薄膜集積回
路の製造方法において、前記nチャネル型薄膜トランジ
スタのチャネルとなる半導体薄膜と前記pチャネル型薄
膜トランジスタのチャネルとなる半導体薄膜とはたがい
に異なる強度のレーザ照射がなされることを特徴とする
薄膜集積回路の製造方法。 - 【請求項6】 前記nチャネル型薄膜トランジスタはそ
の複数個が一群となって前記基板の第1の領域に形成さ
れ、前記pチャネル型薄膜トランジスタはその複数個が
一群となって前記第1の領域から離間せる前記基板の第
2の領域に形成されることを特徴とする請求項5に記載
の薄膜集積回路の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP5035934A JP2522470B2 (ja) | 1993-02-25 | 1993-02-25 | 薄膜集積回路の製造方法 |
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JP7305349A Division JP2624223B2 (ja) | 1995-11-24 | 1995-11-24 | 薄膜集積回路 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06252398A true JPH06252398A (ja) | 1994-09-09 |
JP2522470B2 JP2522470B2 (ja) | 1996-08-07 |
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