JPH06252064A - 光起電力素子を連続的に作製する方法 - Google Patents

光起電力素子を連続的に作製する方法

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JPH06252064A
JPH06252064A JP5038942A JP3894293A JPH06252064A JP H06252064 A JPH06252064 A JP H06252064A JP 5038942 A JP5038942 A JP 5038942A JP 3894293 A JP3894293 A JP 3894293A JP H06252064 A JPH06252064 A JP H06252064A
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plasma
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film
type layer
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Akira Sakai
明 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマCVD法による光起電力素子の作製
に際し、光起電力素子等のデバイス特性や歩留まりを向
上、生産性の向上をもたらし、作製コストを低減する連
続的作製方法を提供する。 【構成】 複数の成膜空間において、帯状部材に複数の
異なる堆積膜を形成するに先だって、それぞれの前記成
膜空間にH2 ,He,Ne,Ar,Xe及びKrの各ガ
スの中から選択される1種類のガスまたは2種類以上の
混合ガスを導入し、プラズマ化し複数の前記成膜空間を
プラズマ加熱する工程を含む光起電力素子を連続的に作
製する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマCVD法による
太陽電池等の光起電力素子を連続的に作製する方法に関
するものである。特にロールツーロール法を用いた太陽
電池等の光起電力素子を大量生産する方法及び装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、a−Si膜等を用いた光起電力
素子の作製には、一般的には、プラズマCVD法が広く
用いられており、企業化されている。しかしながら、光
起電力素子を電力需要を賄うものとして確立させるため
には、使用する光起電力素子が、光電変換効率が充分に
高く、特性安定性に優れたものであり、且つ大量生産し
得るものであることが基本的に要求される。そのために
は、a−Si膜等を用いた光起電力素子の作製において
は、電気的、光学的、光導電的あるいは機械的特性及び
繰り返し使用での疲労特性あるいは使用環境特性の向上
を図るとともに、大面積化、膜厚及び膜質の均一化を図
りながら、しかも高速成膜によって再現性のある量産化
を図らねばならないため、これらのことが、今後改善す
べき問題点として指摘されている。
【0003】その中で、これまでマイクロ波プラズマC
VD法による堆積膜形成方法については多くの報告がな
されている。
【0004】例えば、“Chemical Vapor
deposition of a−SiGe:H f
ilms utilizing a microwav
e−excited plasma”T.Watana
be,M.Tanaka,K.Azuma,M.Nak
atani,T.Sonobe,T.Simada,J
apanese Journal of Applie
d Physics,Vol.26,No.4,Apr
il,1987,pp.L288−L290、“Mic
rowave−excited plasma CVD
of a−Si:H films utilizin
g a hydrogen plasma strea
m or by direct excitation
ofsilane”T.Watanabe,M.Ta
naka,K.Azuma,M.Nakatani,
T.Sonobe,T.Simada,Japanes
eJournal of Applied Physi
cs,Vol.26,No.8,August,198
7,pp.1215−1218等にECRを使用したマ
イクロ波プラズマCVD法が記述されている。
【0005】また公開特許公報 昭59−16328
「プラズマ気相反応装置」にはマイクロ波プラズマCV
D法で半導体膜を堆積する方法が示されている。更に公
開特許公報 昭59−56724「マイクロ波プラズマ
による薄膜形成方法」にもマイクロ波プラズマCVD法
で半導体膜を堆積する方法が示されている。
【0006】さらに、光起電力素子を用いる発電方式に
あっては、単位モジュールを直列又は並列に接続し、ユ
ニット化して所望の電流、電圧を得る形式が採用される
ことが多く、各モジュールにおいては断線やショートが
生起しないことが要求される。加えて、各モジュール間
の出力電圧や出力電流のばらつきのないことが重要であ
る。こうしたことから、少なくとも単位モジュールを作
製する段階でその最大の特性決定要素である半導体層そ
のものの特性均一性が確保されていることが要求され
る。そして、モジュール設計をし易くし、且つモジュー
ル組立工程の簡略化できるようにする観点から大面積に
亘って特性均一性の優れた半導体堆積膜が提供されるこ
とが光起電力素子の量産性を高め、生産コストの大幅な
低減を達成せしめるについて要求される。
【0007】光起電力素子については、その重要な構成
要素たる半導体層は、いわゆるpn接合、pin接合等
の半導体接合がなされている。a−Si等の薄膜半導体
を用いる場合、ホスフィン(PH3 ),ジボラン(B2
6 )等のドーパントとなる元素を含む原料ガスを主原
料ガスであるシラン等に混合してグロー放電分解するこ
とにより所望の導電型を有する半導体膜が得られ、所望
の基板上にこれらの半導体膜を順次積層作製することに
よって容易に前述の半導体接合が達成できることが知ら
れている。そしてこのことから、a−Si系の光起電力
素子を作製するについて、その各々の半導体層作製用の
独立した成膜室を設け、該成膜室にて各々の半導体層の
作製を行う方法が提案されている。
【0008】因に米国特許4,400,409号特許明
細書には、ロール・ツー・ロール(Roll to R
oll)方式を採用した連続プラズマCVD装置が開示
されている。この装置によれば、複数のグロー放電領域
を設け、所望の幅の十分に長い可撓性の基板を、該基板
が前記各グロー放電領域を順次貫通する経路に沿って配
置し、前記各グロー放電領域において必要とされる導電
型の半導体層を堆積しつつ、前記基板をその長手方向に
連続的に搬送せしめることによって、半導体接合を有す
る素子を連続作製することができるとされている。な
お、該明細書においては、各半導体層作製時に用いるド
ーパントガスが他のグロー放電領域へ拡散、混入するの
を防止するにはガスゲートが用いられている。具体的に
は、前記各グロー放電領域同志を、スリット状の分離通
路によって相互に分離し、さらに該分離通路に例えばA
r、H2 等の掃気用ガスの流れを作製させる手段が採用
されている。こうしたことからこのロール・ツー・ロー
ル方式は、半導体素子の量産に適する方式であるもの
の、前述したように、光起電力素子を大量に普及させる
ためには、さらなる光電変換効率、特性安定性や特性均
一性の向上、製造コストの低減が望まれている。
【0009】特に、光電変換効率や特性安定性の向上の
ためには、各単位モジュールの光電変換効率や特性劣化
率を0.1%刻み(割合で約1.01倍相当)で改良す
るのは当然であるが、更には、単位モジュールを直列又
は並列に接続し、ユニット化した際には、ユニットを構
成する各単位モジュールの内の最小の電流又は電圧特性
の単位モジュールが律速してユニットの特性が決るた
め、各単位モジュールの平均特性を向上させるだけでな
く、特性バラツキも小さくすることが非常に重要とな
る。そのために単位モジュールを作製する段階でその最
大の特性決定要素である半導体層そのものの特性均一性
を確保することが望まれている。また、製造コストの低
減のために、各モジュールにおいては断線やショートが
生起しないように、半導体層の欠陥を減らすことによ
り、歩留りを向上させることが強く望まれている。
【0010】したがって、連続して移動する帯状部材上
への半導体層の堆積において、特性の均一性を確保し、
欠陥を減らすための成膜方法の早期の提供が望まれてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のロールツー
ロール方式のプラズマCVD法による堆積膜の連続形成
方法においては、例えば非単結晶半導体膜(1例として
はアモルファスシリコンa−Si:H)等を1ロール堆
積し終え、大気開放し再度ロールをセットする。そして
成膜空間を真空引きにし成膜空間をヒーター等により加
熱し成膜空間内の残留不純物を除去する工程(ベーキン
グ)が存在していた。
【0012】この工程の中で特に成膜空間を構成する部
材に吸着している残留不純物は加熱処理のみでは、その
除去に長時間要していた。
【0013】そしてこのような連続形成方法において
は、残留不純物を除去するための時間を短縮し実質的な
成膜生産時間を長くする事が生産性、製品コスト削減に
必要とされていた。
【0014】また、前記プラズマCVD法による堆積膜
の形成方法においては、プラズマが生起され成膜空間内
の基板以外の構成部材が加熱され、成膜空間を通過する
前記帯状部材の温度に影響を与え、該帯状部材上に成膜
開始時に形成された堆積膜の層厚や特性にムラが生じ易
く、その結果として光起電力素子等のデバイス特性や歩
留まりをさらに改善できる可能性が指摘されていた。
【0015】プラズマが基板を加熱する作用を有するこ
とは知られた現象である。例えば、特許公告「平−11
627」に開示されているように、原料ガスを含むプラ
ズマに基板を曝すことで基板温度を意図的に上げなくと
も高品質の薄膜の作製が可能である。公開特許公報「平
1−298173」で開示されているようにマイクロ波
プラズマにおいても基板温度を意図的に上げなくとも高
品質の薄膜の作製が可能であることが指摘されている。
【0016】本発明は上記問題点を解決することを目的
としている。
【0017】すなわち、本発明はロールツーロールによ
る光起電力素子を連続的に作製するに際し、成膜開始直
後の半導体膜の層厚や特性の不安定及び、ムラを低減
し、その結果として光起電力素子等のデバイス特性や歩
留まりを向上、生産性の向上をもたらし、これらの光起
電力素子等の作製コストを低減する方法及び、装置を提
供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来技術にお
ける問題点を解決し、上記目的を達成すべく、本発明者
らが鋭意研究を重ねた結果完成に至ったものである。
【0019】本発明の光起電力素子を連続的に作製する
方法において、その骨子とするところは、帯状部材をプ
ラズマの存在する複数の真空チャンバーを連続的に通過
させ、該プラズマで原料ガスを分解し該帯状部材に堆積
膜を形成するプラズマCVD法において前記帯状部材に
堆積膜を形成するに先だって前記プラズマに接する部材
を不活性ガスのプラズマにより加熱する工程を含むこと
を特徴とする光起電力素子を連続的に作製する方法であ
り、この加熱工程の導入により、プラズマに接する部材
が加熱されて温度上昇するのを、予め、不活性ガスのプ
ラズマにより加熱し温度上昇させて、温度の安定化を図
ったものである。
【0020】この結果、加熱時間を短くするとともに温
度の安定化時間の短縮を図ることが可能となり、特に、
成膜開始初期の成膜空間を通過する帯状部材の温度を安
定化させて、この初期堆積膜の層厚や特性のムラの低減
を可能としたものである。
【0021】この結果として光起電力素子等のデバイス
特性や歩留まりをさらに改善できるとともに、生産向上
を図ることが可能となる。
【0022】本発明の方法において、成膜に先立って生
起するプラズマは、プラズマに接する部材を予め不活性
ガスのプラズマで加熱しその温度の安定化を図るために
適宜条件を選択することが可能であり、不活性ガスとし
ては、前記光起電力素子を構成する半導体層に著しく影
響を与えない不活性ガスが好適に用いられる。例えば、
2 ,He,Ne,Ar,Xe,Krの1種類、また
は、複数の混合ガスでも構わない。
【0023】前記不活性ガスの中で、例えば、H2 ,H
eによるプラズマは他のNe,Ar,Xe,Krによる
プラズマに比べイオン衝撃力が弱く成膜空間を形成する
部材の損傷を低く抑えることができる。
【0024】これらのガスをプラズマ化する方法は、高
周波または直流の電磁波を前記不活性ガスに作用させる
ことにより形成され、原料ガスを導入したプラズマ成膜
時に用いるプラズマ形成方法と同一の方法であっても、
また、異なる方法であっても構わない。
【0025】本発明において前記プラズマ加熱時の真空
チャンバーの圧力は、10Torr以内であることが好
ましく、より好ましくは原料ガスを導入したプラズマ成
膜時の圧力に近い圧力であることが成膜時の温度を早期
に安定化させるのに好ましい。
【0026】本発明において前記プラズマ加熱時のガス
種、流量、圧力、及び、プラズマ化するために作用させ
る電磁波の投入パワーは、それぞれ連続的、または、段
階的に適宜変更することが可能である。これによりプラ
ズマに接する部材の加熱速度を速めるとともに、到達温
度の安定化を速めることが可能である。
【0027】本発明において、プラズマに接する部材と
は、真空排気可能なチャンバー内に配設され、帯状部材
の搬送を支持するマグネットローラーが挙げられ、高周
波、または、直流放電プラズマの場合、電力印加用電
極、ガス吹き出し部材、ガスの流れを制限しプラズマを
閉じこめるための壁、が挙げられる。
【0028】マイクロ波放電プラズマの場合、マイクロ
波導入窓、マイクロ波電力を閉じこめる壁、排気のため
の開口を有するパンチング板、プラズマ内に配設される
ガスの流れを制御する仕切板、などが挙げられる。
【0029】次に本発明の方法について図1〜図3の装
置を用いてより具体的に説明する。
【0030】図1は本発明の光起電力素子を連続的に作
製する方法を用いた製造装置(i型層作製用容器)の典
型的1例を示す模式的説明図である。
【0031】図2は本発明の光起電力素子製造装置の一
例のn又はp型層作製用容器の模式的説明図である。
【0032】図3は本発明の光起電力素子を連続的に作
製する製造装置例の模式的説明図である。
【0033】図1において、真空容器100(図3に示
す)の中に、概ね直方体形状のi型半導体作製用の成膜
容器101と帯状部材104とで形成される第1、第
2、第3の成膜空間102,103,140を構成す
る。真空容器100及び、成膜容器101は、それぞれ
金属性であって電気的に接続されている。堆積膜が形成
される帯状部材104は真空容器100の図示左側即
ち、搬入側の側壁に取り付けられたガスゲート29(図
3)を経てこの成膜容器101内に導入され、第1、第
2、第3の成膜空間102,103,140をそれぞれ
貫通し、真空容器100の図示右側即ち、搬出側の側壁
に取り付けられたガスゲート130(図3)を通って真
空容器100の外部へ排出されるようになっている。成
膜空間102,103,140内には第1、第2、第3
のアプリケータ105,106,107が帯状部材10
4の移動方向に沿って並ぶように取り付けられている。
各アプリケータ105,106,107はマイクロ波エ
ネルギーを成膜空間に導入するためのものであり不図示
のマイクロ波電源に一端が接続された導波管111,1
12,113の他端が、それぞれ接続されている。ま
た、アプリケータ105,106,107の成膜空間へ
の取り付け部位は、それぞれマイクロ波を通過する材料
からなるマイクロ波透過性部材108,109,110
とから成っている。
【0034】また、成膜容器101の底面には、原料ガ
スを放出する第1、第2、第3のガス導入手段117,
118,119がそれぞれ取り付けられ、原料ガスを放
出するための多数のガス放出孔が帯状部材104に向け
られ配設されている。これらのガス放出手段は、不図示
のガス供給設備に接続されている。また、アプリケータ
の対向側即ち図示手前側の側壁には、排気パンチングボ
ード120,121,122が取り付けられマイクロ波
エネルギーを成膜空間内に閉じこめるとともに排気管1
25,126(図3)に接続された排気スロットバルブ
127,128を介して真空ポンプなどの不図示の排気
手段に接続されている。
【0035】図3の装置は、機能性堆積膜を連続的に形
成する装置であり、帯状部材104の送り出し及び巻き
取り用の真空容器301及び302、第1の導電型層作
製用の真空容器100n、i型層作製用の真空容器10
0、第2の導電型層作製用の真空容器100pをガスゲ
ートを介して接続した装置から構成されている。
【0036】第1の導電型層作製用の真空容器100n
及び、第2の導電型層作製用の真空容器100pは先に
説明したi型層作製用の真空容器100内の構造に対し
アプリケータを一台とし、真空容器100n,100p
の中に、それぞれ概ね直方体形状の容器101n,10
1pと帯状部材104とで成膜空間102n,102p
を形成する。真空容器100n,100p及び、成膜空
間101n,101pは、それぞれ金属性であって電気
的に接続されている。
【0037】303は帯状部材104の送り出し用ボビ
ン、304は帯状部材104の巻き取り用ボビンであ
り、図中矢印方向に帯状部材が搬送される。もちろんこ
れは逆転させて搬送することもできる。また、真空容器
301,302中には帯状部材104の表面保護用に用
いられる合紙の巻き取り、及び送り込み手段を配設して
も良い。前記合紙の材質としては、耐熱性樹脂であるポ
リイミド系、テフロン系及びグラスウール等が好適に用
いられる。305,306は張長調整及び帯状部材の位
置出しを兼ねた搬送用ローラーである。314,315
は圧力計。127n,127,128,127p,30
7,308はコンダクタンス調製用のスロットルバル
ブ、125n,125,126,125p,310,3
11は排気管であり、それぞれ不図示の排気ポンプに接
続されている。
【0038】129n,129,130,129pはガ
スゲートであり、131n,131,132,131p
はゲートガス導入管で、それぞれ不図示のガス供給設備
に接続されている。105n,105,106,10
7,105pはマイクロ波導入のためのアプリケータで
それらの先端部にはマイクロ波透過性部材108n,1
08,109,110,108pがそれぞれ取り付けら
れており、導波管111n,111,112,113,
111pを通じて、不図示のマイクロ波電源に接続され
ている。
【0039】各成膜容器101n,101,101pの
帯状容器104を挟んで成膜空間と反対側には、多数の
赤外線ランプヒーター124n,124,124pと、
これら赤外線ランプヒーターからの放射熱を効率よく帯
状部材104に集中させるためのランプハウス123
n,123,123pがそれぞれ設けられている。ま
た、帯状部材104の温度を監視するための熱電対13
4n,134,134pがそれぞれ帯状部材104に接
触するように接続されている。133n、133、13
3Pは排気管、312、313は温度調節機構である。 (アプリケータ)図4は本発明のマイクロ波アプリケー
タの概念的模式図である。
【0040】本発明においてマイクロ波アプリケータ4
00は、帯状部材の移動する方向に垂直に配設される
が、さらに具体的に説明する。図4において401,4
02はマイクロ波透過性部材であり、メタルシール41
2及び、固定用リング406を用いて、内筒404、外
筒405に固定されており、真空シールがされている。
また内筒404、外筒405との間には冷却媒体409
が流れるようにようになっており一方の端にはOリング
410でシールされており、マイクロ波アプリケータ4
00全体を均一に冷却するようになっている。冷却媒体
409としては、水、フレオン、オイル、冷却空気等が
好ましく用いられる。マイクロ波透過性部材401には
マイクロ波整合用円板403a,403bが固定されて
いる。外筒405には溝411の加工されたチョークフ
ランジ407が接続されている。413,414は冷却
空気の導入孔、及び/または排出孔であり、アプリケー
タ内部を冷却するために用いられる。 (帯状部材)本発明において好適に用いられる帯状部材
の材質としては、半導体膜作製時に必要とされる温度に
おいて変形、歪みが少なく、所望の強度を有し、また、
導電性を有するものであることが好ましく、具体的には
ステンレススチール、アルミニウム及びその合金、鉄及
びその合金、銅及びその合金等の金属の薄板及びその複
合体、及びそれらの表面に異種材質の金属薄膜及び/ま
たはSiO2 、Si34 、Al23 、AlN等の絶
縁性薄膜をスパッタ法、蒸着法、鍍金法等により表面コ
ーティング処理を行ったもの。又、ポリイミド、ポリア
ミド、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ等の耐熱
性樹脂製シート又はこれらとガラスファイバー、カーボ
ンファイバー、ホウ素ファイバー、金属繊維等との複合
体の表面に金属単体または合金、及び透明導電性酸化物
(TCO)等を鍍金、蒸着、スパッタ、塗布等の方法で
導電性処理を行ったものが挙げられる。
【0041】また、前記帯状部材の厚さとしては、前記
搬送手段による搬送時に作製される湾曲形状が維持され
る強度を発揮する範囲内であれば、コスト、収納スペー
ス等を考慮して可能な限り薄い方が望ましい。具体的に
は、好ましくは0.01mm乃至5mm、より好ましく
は0.02mm乃至2mm、最適には0.05mm乃至
1mmであることが望ましいが、金属等の薄板を用いる
場合、厚さを比較的薄くしても所望の強度が得られやす
い。
【0042】前記帯状部材の幅については、特に制限さ
れることはなく、半導体膜作製手段、あるいはその容器
等のサイズによって決定される。
【0043】前記帯状部材の長さについては、特に制限
されることはなく、ロール状に巻き取られる程度の長さ
であっても良く、長尺のものを溶接等によって更に長尺
化したものであっても良い。
【0044】前記帯状部材が金属等の電気導電性である
場合には直接電流取り出し用の電極としても良いし、合
成樹脂等の電気絶縁性である場合には半導体膜の作製さ
れる側の表面にAl,Ag,Pt,Au,Ni,Ti,
Mo,W,Fe,V,Cr,Cu,ステンレス,真ちゅ
う,ニクロム,SnO2 ,In23 ,ZnO,SnO
2 −In23 (ITO)等のいわゆる金属単体又は合
金、及び透明導電性酸化物(TCO)を鍍金、蒸着、ス
パッタ等の方法であらかじめ表面処理を行って電流取り
出し用の電極を作製しておくことが望ましい。
【0045】前記帯状部材が金属等の非透光性のもので
ある場合、長波長光の基板表面上での反射率を向上させ
るための反射性導電膜を該帯状部材上に作製することが
前述のように好ましい。該反射性導電膜の材質として好
適に用いられるものとしてAg,Al,Cr等が挙げら
れる。
【0046】また、基板材質と半導体膜との間での構成
元素の相互拡散を防止したり短絡防止用の緩衝層とする
等の目的で金属層等を反射性導電膜として、前記基板上
の半導体膜が作製される側に設けることが好ましい。該
緩衝層の材質として好適に用いられるものとして、Zn
Oが挙げられる。
【0047】また、前記帯状部材が比較的透明であっ
て、該帯状部材の側から光入射を行う層構成の太陽電池
とする場合には前記透明導電性酸化物や金属薄膜等の導
電性薄膜をあらかじめ堆積作製しておくことが望まし
い。
【0048】また、前記帯状部材の表面性としてはいわ
ゆる平滑面であっても、微小の凹凸面が有っても良い。
微小の凹凸面とする場合には球状、円錐状、角錐状等で
あって、且つその最大高さ(Rmax )は好ましくは50
0A乃至5000Aとすることにより、該表面での光反
射が乱反射となり、該表面での反射光の光路長の増大を
もたらす。 (ガスゲート)本発明において、前記帯状部材の送り出
し及び巻き取り用真空容器と半導体膜作製用真空容器を
分離独立させ、且つ、前記帯状部材をそれらの中を貫通
させて連続的に搬送するにはガスゲート手段が好適に用
いられる。該ガスゲート手段の能力としては前記各容器
間に生じる圧力差によって、相互に使用している半導体
膜作製用原料ガス等の雰囲気を拡散させない能力を有す
ることが必要である。従って、その基本概念は米国特許
第4,438,723号に開示されているガスゲート手
段を採用することができるが、更にその能力は改善され
る必要がある。具体的には、最大106 倍程度の圧力差
に耐え得ることが必要であり、排気ポンプとしては排気
能力の大きい油拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、メカニ
カルブースターポンプ等が好適に用いられる。また、ガ
スゲートの断面形状としてはスリット状又はこれに類似
する形状であり、その全長及び用いる排気ポンプの排気
能力等と合わせて、一般のコンダクタンス計算式を用い
てそれらの寸法が計算、設計される。更に、分離能力を
高めるためにゲートガスを併用することが好ましく、例
えば、Ar,He,Ne,Kr,Xe,Rn等の希ガス
又はH2 等の半導体膜作製用希釈ガスが挙げられる。ゲ
ートガス流量としてはガスゲート全体のコンダクタンス
及び用いる排気ポンプの能力等によって適宜決定される
が、例えば、ガスゲートのほぼ中央部に圧力の最大とな
るポイントを設ければ、ゲートガスはガスゲート中央部
から両サイドの真空容器側へ流れ、両サイドの容器間で
の相互のガス拡散を最小限に抑えることができる。実際
には、質量分析計を用いて拡散してくるガス量を測定し
たり、半導体膜の組成分析を行うことによって最適条件
を決定する。
【0049】図9、図10は、本発明で作製される光起
電力素子の典型的1例を示す模式的説明図である。
【0050】図9に示す例は、帯状部材501(10
4)、下部電極502、第1の導電型層503、i型層
504、第2の導電型層505、上部電極506、集電
電極507から構成されている。
【0051】図10に示す例は、バンドギャップ及び/
又は層厚の異なる2種の半導体層をi型層として用いた
光起電力素子508,509を2素子積層して構成され
たいわゆるタンデム型光起電力素子であり、帯状部材5
01(104)、下部電極502、第1の導電型層50
3、i型層504、第2の導電型層505、第1の導電
型層503、i型層504、第2の導電型層505、上
部電極506、集電電極507から構成されている。
【0052】図示していないが、バンドギャップ及び/
又は層厚の異なる3種の半導体層をi型層として用いた
光起電力素子508,504,510を3素子積層して
構成された、いわゆるトリプル型光起電力素子にあって
は、帯状部材501(104)、下部電極502、第1
の導電型層503、i型層504、第2の導電型層50
5、第1の導電型層503、i型層504、第2の導電
型層505、第1の導電型層503、i型層504、第
2の導電型層505、上部電極506、集電電極507
から構成し、トリブル型光起電力素子を形成することも
可能である。
【0053】以下、これらの光起電力素子の構成につい
て説明する。 帯状部材 本発明において用いられる帯状部材501(104)
は、フレキシブルである材質のものが好適に用いられ、
導電性のものであっても、また電気絶縁性ものであって
もよい。さらには、それらの透光性のものであっても、
また非透光性のものであってもよいが、帯状部材501
(104)の側より光入射が行われる場合には、もちろ
ん透光性であることが必要である。
【0054】具体的には、本発明において用いられる前
記帯状部材104を挙げることができ、該帯状部材10
4を用いることにより、作製される光起電力素子の軽量
化、強度向上、運搬スペースの低減等が図れる。電極 本光起電力素子においては、当該素子の構成形態により
適宜の電極が選択使用される。それらの電極としては、
下部電極、上部電極(透明電極)、集電電極を挙げるこ
とができる。(ただし、ここでいう上部電極とは光の入
射側に設けられたものを示し、下部電極とは半導体層を
挟んで上部電極に対向して設けられたものを示すことと
する。)これらの電極について以下に詳しく説明する。 (I)下部電極 本発明において用いられる下部電極502としては、上
述した帯状部材501の材料が透光性であるか否かによ
って、光起電力発生用の光を照射する面が異なる故(た
とえば帯状部材501が金属等の非透光性の材料である
場合には、図9で示したごとく透明電極506側から光
起電力発生用の光を照射する。)その設置される場所が
異なる。
【0055】具体的には、図9、図10のような層構成
の場合には帯状部材501と第1の導電型層503との
間に設けられる。しかし、帯状部材501が導電性であ
る場合には、該帯状部材が下部電極を兼ねることができ
る。ただし、帯状部材501が導電性であってもシート
抵抗値が高い場合には、電流取り出し用の低抵抗の電極
として、あるいは基板表面での反射率を高め入射光の有
効利用を図る目的で下部電極502を設置してもよい。
【0056】電極材料としては、Ag,Au,Pt,N
i,Cr,Cu,Al,Ti,Zn,Mo,W等の金属
又はこれらの合金が挙げられ、これ等の金属の薄膜を真
空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング等で作製す
る。また、作製された金属薄膜は光起電力素子の出力に
対して抵抗成分とならぬように配慮されねばならず、シ
ート抵抗値として好ましくは50Ω以下、より好ましく
は10Ω以下であることが望ましい。
【0057】下部電極502と第1の導電型層503と
の間に、図中には示されていないが、ZnO等の短絡防
止及び拡散防止のための緩衝層を設けても良い。該緩衝
層の効果としては下部電極502を構成する金属元素が
第1の導電型層503中へ拡散するのを防止するのみな
らず、若干の抵抗値をもたせることで半導体層を挟んで
設けられた下部電極502と透明電極506との間にピ
ンホール等の欠陥で発生するショートを防止すること、
及び薄膜による多重干渉を発生させ入射された光を光起
電力素子内に閉じ込める等の効果を挙げることができ
る。 (II)上部電極(透明電極) 本発明において用いられる透明電極506としては太陽
や白色蛍光灯等からの光を半導体層内に効率良く吸収さ
せるために光の透過率が85%以上であることが望まし
く、さらに、電気的には光起電力素子の出力に対して抵
抗成分とならぬようにシート抵抗値は100Ω以下であ
ることが望ましい。このような特性を備えた材料として
SnO2 、In23 、ZnO、CdO、Cd2 SnO
4 、ITO(In22 +SnO2 )などの金属酸化物
や、Au、Al、Cu等の金属を極めて薄く半透明状に
成膜した金属薄膜等が挙げられる。透明電極は図8にお
いては第2の導電型層505層の上に積層されるため、
互いの密着性の良いものを選ぶことが必要である。これ
らの作製方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム加
熱蒸着法、スパッタリング法、スプレー法等を用いるこ
とができ所望に応じて適宜選択される。 (III) 集電電極 本発明において用いられる集電電極507は、透明電極
506の表面抵抗値を低減させる目的で透明電極506
上に設けられる。電極材料としてはAg、Cr、Ni、
Al、Ag、Au、Ti、Pt、Cu、Mo、W等の金
属またはこれらの合金の薄膜が挙げられる。これらの薄
膜は積層させて用いることができる。また、半導体層へ
の光入射光量が十分に確保されるよう、その形状及び面
積が適宜設計される。
【0058】たとえば、その形状は光起電力素子の受光
面に対して一様に広がり、且つ受光面積に対してその面
積は好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下
であることが望ましい。
【0059】また、シート抵抗値としては、好ましくは
50Ω以下、より好ましくは10Ω以下であることが望
ましい。第1及び第2の導電型層 本発明の光起電力素子における第1及び第2の導電型層
に用いられる材料としては、周期律表第IV族の原子を1
種または複数種から成る、非単結晶半導体が適す。また
更に、光照射側の導電型層は、微結晶化した半導体が最
適である。該微結晶の粒径は、好ましくは3nm〜20
nmで有り、最適には3nm〜10nmである。
【0060】第1又は第2の導電型層の導電型がn型の
場合、第1又は第2の導電型層に含有される添加物とし
ては、周期律表第VA族の原子が適している。その中で
特にリン(P)、窒素(N)、ひ素(As)、アンチモ
ン(Sb)が最適である。
【0061】第1又は第2の導電型層の導電型がp型の
場合、第1又は第2の導電型層に含有される添加物とし
ては、周期律表第III A族元素が適している。その中で
特にホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム
(Ga)が最適である。
【0062】第1及び第2の導電型の層厚は、好ましく
は1nm〜50nm、最適には3nm〜10nmであ
る。
【0063】更に、光照射側の導電型層での光吸収をよ
り少なくするためには、i型層を構成する半導体のバン
ドギャップより大きなバンドギャップを有する半導体層
を用いることが好ましい。例えば、i型層がアモルファ
スシリコンの場合に光照射側の導電型層に非単結晶炭化
シリコンを用いるのが最適である。i型層 本発明の光起電力素子におけるi型層に用いられる半導
体材料としては周期律表第IV族の原子を1種または、複
数種から成る、Si、Ge、C、SiC、GeC、Si
Sn、GeSn、SnC等の半導体が挙げられる。III
−V族化合物半導体として、GaAs、GaP、GaS
b、InP、InAs、II−VI族化合物半導体としてZ
nSe、ZnS、ZnTe、CdS、CdSe、CdT
e、I−III −VI族化合物半導体として、CuAlS
2 、CuAlSe2 CuAlTe2、CuInS2 、C
uInSe2 、CuInTe2 、CuGAs2 、CuG
aSe2 、CuGaTe、AgInSe2 、AgInT
2 、II−IV−V族化合物半導体としては、ZnSiP
2 、ZnGeAs2、CdSiAs2 、CdSnP2 、酸
化物半導体として、Cu2 O、TiO2 、In23
SnO2 、ZnO、CdO、Bi23 、CdSnO4
がそれぞれ挙げられる。
【0064】また更に本発明において、i型層の層厚
は、本発明の光起電力素子の特性を左右する重量なパラ
メータである。i型層の好ましい層厚は100nm〜1
000nmであり、最適な層厚は200nm〜600n
mである。これらの層厚は、i型層及び界面層の吸光係
数や光源のスペクトルを考慮し上記範囲内で設計するこ
とが望ましいものである。
【0065】本発明において、第1及び第2の導電型
層、i型層及び界面層を作製する、マイクロ波グロー放
電分解法に適した原料ガスとして次のものが挙げられ
る。本発明において使用されるSi供給用の原料ガスと
しては、SiH4 ,Si26 ,Si38 ,Si4
10等のガス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シ
ラン類)が有効に使用されるものとして挙げられ、殊
に、層作成作業の扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点
でSiH4 ,Si26 が好ましいものとして挙げられ
る。
【0066】本発明において使用されるハロゲン原子供
給用の原料ガスとして有効なのは、多くのハロゲン化合
物が挙げられ、例えばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハ
ロゲン間化合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等
のガス状態の又はガス化し得るハロゲン化合物が好まし
く挙げられる。
【0067】又、更には、シリコン原子とハロゲン原子
とを構成元素とするガス状態の又はガス化し得る、ハロ
ゲン原子を含む珪素化合物も有効なものとして本発明に
おいて挙げることができる。
【0068】本発明において好適に使用し得るハロゲン
化合物としては、具体的にはフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素のハロゲンガス、BrF,ClF,ClF3 ,BrF
5 ,BrF3 ,IF3 ,IF7 ,ICl,IBr等のハ
ロゲン間化合物を挙げることができる。
【0069】ハロゲン原子を含む珪素化合物、いわゆ
る、ハロゲン原子で置換されたシラン誘導体としては、
具体的には例えばSiF4 ,Si26 ,SiCl4
SiBr4 等のハロゲン化珪素が好ましいものとして挙
げることができる。
【0070】本発明においては、ハロゲン原子供給用の
原料ガスとして上記されたハロゲン化合物或いはハロゲ
ン原子を含む弗素化合物が有効なものとして使用される
ものであるが、その他に、HF,HCl,HBr,HI
等のハロゲン化水素、SiH 3 F,SiH22 ,Si
HF3 ,SiH22 ,SiH2 Cl2 ,SiHCl
3 ,SiH2 Br2 ,SiHBr3 等のハロゲン置換水
素化珪素、等々のガス状態の或いはガス化し得る、水素
原子を構成要素の1つとするハロゲン化物も有効な原料
ガスとして挙げることができる。
【0071】これ等の水素原子を含むハロゲン化物は、
層作製の際に作製される層中にハロゲン原子の供給と同
時に電気的或いは光電的特性の制御に極めて有効な水素
原子も供給されるので、本発明においては好適なハロゲ
ン原子供給用の原料ガスとして使用される。
【0072】本発明において、水素原子供給用の原料ガ
スとしては、上記の他にH2 、あるいはSiH4 ,Si
26 ,Si38 ,Si410等の水素化珪素が挙げ
られる。
【0073】本発明において、ゲルマニウム原子供給用
ガスとしては、GeH4 ,Ge2 6 ,Ge38 ,G
410,Ge512,Ge614,Ge716,Ge
8 18,Ge920等の水素化ゲルマニウムや、GeH
3 ,GeH22 ,GeH 3 F,GeHCl3 ,Ge
2 Cl2 ,GeH3 Cl,GeHBr3 ,GeH2
2 ,GeH3 Br,GeHI3 ,GeH22 ,Ge
3 I等の水素化ハロゲン化ゲルマニウム等の水素原子
を構成要素の1つとするハロゲン化物、GeF 4 ,Ge
Cl4 ,GeBr4 ,GeI4 ,GeF2 ,GeCl
2 ,GeBr2 ,GeI2 等のハロゲン化ゲルマニウム
等のゲルマニウム化合物が挙げられる。
【0074】炭素原子供給用の原料となる炭素原子含有
化合物としては、例えば炭素数1〜4の飽和炭化水素、
炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜3のア
セチレン系炭化水素等が挙げられる。
【0075】具体的には、飽和炭化水素としては、メタ
ン(CH4 ),エタン(C26 ),プロパン(C3
8 ),n−ブタン(n−C410),ペンタン(C5
12),エチレン系炭化水素としては、エチレン(C2
4 ),プロピレン(C36),ブテン−1(C4
8 ),ブテン−2(C48 ),イソブチレン(C4
8 ),ペンテン(C510),アセチレン系炭化水素と
しては、アセチレン(C 22 ),メチルアセチレン
(C34 ),ブチン(C46 )等が挙げられる。
【0076】SiとCとHとを構成原子とする原料ガス
としては、Si(CH34 、Si(C244 等の
ケイ化アルキルを挙げることができる。
【0077】第III 族原子又は第V族原子の含有される
層を作製するのにグロー放電を用いる場合、該層作製用
の原料ガスとなる出発物質は、前記したシリコン原子用
の出発物質の中から適宜選択したものに、第III 族原子
又は第V族原子供給用の出発物質が加えられたものであ
る。そのような第III 族原子又は第V族原子供給用の出
発物質としては、第III 族原子又は第V族原子を構成原
子とするガス状態の物質又はガス化し得る物質をガス化
したものであれば、いずれのものであってもよい。
【0078】本発明において第III 族原子供給用の出発
物質として有効に使用されるものとしては、具体的には
ホウ素原子供給用として、B26 ,B410,B5
9 ,B511,B610,B612,B614等の水素
化ホウ素、BF3 ,BCl3,BBr3 等のハロゲン化
ホウ素等を挙げることができるが、この他AlCl3
GaCl3 ,InCl3 ,TlCl3 等も挙げられるこ
とができる。。
【0079】本発明において第V族原子供給用の出発物
質として、有効に使用されるものとしては、具体的には
燐原子供給用としては、PH3 ,P24 等の水素化
燐、PH4 I,PF3 ,PF5 ,PCl3 ,PCl5
PBr3 ,PBr5 ,PI3 ,AsH3 ,AsF3 ,A
sCl3 ,AsBr3 ,AsF5 ,SbH3 ,Sb
3,SbF5 ,SbCl3 ,SbCl5 ,BiH3
BiCl3 ,BiBr3 ,N 2 ,NH3 ,H2 NNH
2 ,HN3 ,NH43 ,F3 N,F42 等もあげる
ことができる。
【0080】本発明において、酸素原子供給用ガスとし
ては、酸素(O2 ),オゾン(O3),一酸化窒素(N
O),二酸化窒素(NO2 ),一二酸化窒素(N2
O),三二酸化窒素(N23 ),四三酸化窒素(N2
4 ),五二酸化窒素(N25),三酸化窒素(NO3
),シリコン原子(Si)と酸素原子(O)と水素原
子(H)とを構成原子とする例えば、ジシロキサン(H
3 SiOSiH3 ),トリシロキサン(H3 SiOSi
2 OSiH3 )等の低級シロキサン等を挙げることが
できる。
【0081】本発明において、窒素原子供給ガスとして
は、窒素(N2 ),アンモニア(NH3 ),ヒドラジン
(H2 NNH2 ),アジ化水素(HN3 ),アンモニウ
ム(NH43 )等のガス状のまたはガス化し得る窒
素、窒素物及びアジ化物等の窒素化合物を挙げることが
できる。この他に、窒素原子の供給に加えて、ハロゲン
原子の供給も行えるという点から、三弗化窒素(F3
N),四弗化窒素(F4 2 )等のハロゲン化窒素化合
物を挙げることができる。
【0082】本発明においてII−VI族化合物半導体を形
成するために用いられる、周期律表第II族原子を含む化
合物としては、具体的にはZn(CH32 ,Zn(C
2 52 ,Zn(OCH32 ,Zn(OC25
2 ,Cd(CH32 ,Cd(C252 ,Cd(C
32 ,Cd(C252 ,Cd(C372
Cd(C492 ,Hg(CH32 ,Hg(C2
52 ,Hg(C6 52 ,Hg[(C=(C6
5 )]2 等が挙げられる。また周期律表第VI族原子を含
む化合物としては、具体的にはNO,N2 O,CO2
CO,H2 S,SCl2 ,S2 Cl2 ,SOCl2 ,S
eH2 ,SeCl2 ,Se2 Br2 ,Se(CH3
2 ,Se(C252 ,TeH,Te(CH32
Te(C2 52 等が挙げられる。勿論、これらの原
料物質は1種のみ成らず2種以上混合して使用すること
もできる。
【0083】本発明に於いて形成されるII−VI族化合物
半導体を価電子制御するために用いられる価電子制御剤
としては、周期律表I,III ,IV,V族の原子を含む化
合物などを有効なものとして挙げることができる。具体
的にはI族原子を含むものとしては、LiC37 ,L
i(sec−C49 ),Li2 S,Li3 N等が好適
なものとして挙げることができる。
【0084】また、III 族原子を含む化合物としては、
BX3 ,B25 ,B410,B59 ,B511,B6
10,B(CH33 ,B(C253 ,B6
12,AlX3 ,Al(CH32 Cl,Al(CH
33 ,Al(OCH33 ,Al(CH3 )Cl2
Al(C253 ,Al(OC253 、Al(C
33 Cl3 ,Al(i−C493 ,Al(i−
373 ,Al(C3 73 ,Al(OC4
93 ,GaX3 Ga(OCH33 ,Ga(OC2
53 ,Ga(OC37 ),Ga(OC493
Ga(CH33 ,Ga 26 ,GaH(C25
2 ,Ga(OC25 ),(C252 ,In(CH
33 ,In(C473 ,In(C493 ,V
族原子を含む化合物としてはNH3 ,HN3 ,N25
3 ,N24 ,NH43 ,PX3 ,P(OCH3
3 ,P(OC253 ,P(C373 ,P(OC
493 ,P(CH33 ,P(C253 P(C
493 ,P(OCH33 ,P(OC253
P(OC253 ,P(OC373 ,P(OC4
9 3 ,P(SCN)3 ,P24 ,PH3 ,As
H,AsH3 ,As(OCH33 ,As(OC2
53 ,As(OC373 ,As(OC49
3 ,As(CH33 ,As(C653 ,SbX
3 ,Sb(OCH33 ,Sb(OC253 ,Sb
(OC373 ,Sb(OC493 ,Sb(CH
33 ,Sb(C373 ,Sb(C493 等が
挙げられる。[但し、Xはハロゲン原子、具体的には、
F,Cl,Br,Iから選ばれる少なくとも一つを表
す。]勿論、これらの原料物質は1種のみ成らず2種以
上混合して使用することもできる。
【0085】本発明に於いて形成されるIII −V族化合
物半導体を価電子制御するために用いられる価電子制御
剤としては、周期律表II、IV、VI族の原子を含む化合物
などを有効なものとして挙げることができる。具体的に
は、II族原子を含む化合物としては、Zn(CH3
2 ,Zn(C252 ,Zn(OCH32 ,Zn
(OC252 ,Cd(CH32 ,Cd(C2
52 ,Cd(C372,Cd(C492 ,H
g(CH32 ,Hg(C252 ,Hg(C6
52 ,Hg[(C≡(C65 )]2 等を有効なもの
として挙げることができる。また、VI族原子を含む化合
物としては、NO,N2 O,CO2 ,CO,H2S,S
Cl2 ,S2 Cl2 ,SOCl2 ,SeH2 ,SeCl
2 ,Se2 Br2,Se(CH32 ,Se(C2
52 ,TeH,Te(CH32 ,Te(C25
2 等が挙げられる。勿論、これらの原料物質は1種のみ
成らず2種以上混合して使用することもできる。更にIV
族原子を含む化合物としては前述した化合物を挙げるこ
とができる。
【0086】本発明において前述した原料化合物はH
e,Ne,Ar,Kr,Xe,Rn、などの希ガス、及
びH2 ,HF,HCl等の希釈ガスと混合して導入され
ても良い。
【0087】本発明において配設されるガス導入手段を
構成する材質としてはマイクロ波プラズマ中で損傷を受
けることがないものが好適に用いられる。具体的には、
ステンレススチール、ニッケル、チタン、ニオブ、タン
タル、タングステン、バナジウム、モリブテン等耐熱性
金属及び、これらをアルミナ、窒化ケイ素、石英等のセ
ラミックス上に溶射処理等したもの、そしてアルミナ、
窒化ケイ素、石英等のセラミックス単体、及び、複合体
で構成されるもの等を挙げることができる。
【0088】本発明において成膜空間内で生起するマイ
クロ波プラズマのプラズマ電位を制御するために、バイ
アス電圧を印加しても良い。バイアス電圧としては直
流、脈流及び、交流電圧を単独または、それぞれを重畳
させて印加させることが好ましい。マイクロ波プラズマ
のプラズマ電位を制御することによってプラズマの安定
性、再現性、及び、膜特性の向上、欠陥の低減が図られ
る。
【0089】上述した本発明の光起電力素子を連続的に
作製する装置を用いて、光起電力素子を作製することに
より、前述の諸問題を解決するとともに前述の諸要求を
満たし、連続して移動する帯状部材上に、高品質で優れ
た均一性を有し、欠陥の少ない光起電力素子を作製する
ことができる。
【0090】
【実施例】以下、本発明の光起電力素子を連続的に製造
する方法の具体的実施例を示すが、本発明はこれらの実
施例によって何ら限定されるものではない。 [実施例1]図3に示した装置を用いて、本発明の方法
により光起電力素子を連続的に作製した。
【0091】まず、基板送り出し機構を有する真空容器
301に、十分に脱脂、洗浄を行い、下部電極として、
スパッタリング法により、銀薄膜を100nm、ZnO
薄膜を1μm蒸着してあるSUS430BA製帯状部材
104(幅120mm×長さ200m×厚さ0.13m
m)の巻きつけられたボビン303をセットし、該帯状
部材104をガスゲート、第1の導電型層作製用の真空
容器100n、i型層作製用の真空容器100、第2の
導電型層作製用の真空容器100pを介して、帯状部材
巻き取り機構を有する真空容器302まで通し、たるみ
のない程度に張力調整を行った。
【0092】そこで、各真空容器301,100n,1
00,100p,302を不図示の真空ポンプで1×1
-6Torr以下まで真空引きした。
【0093】次に、ガスゲート129n,129,13
0,129pにゲートガス導入管131n,131,1
32,132pよりゲートガスとしてH2 を各々700
sccm流し、加熱用赤外線ランプ124n,124,
124pにより、帯状部材104を各々350℃に加熱
する。そして、ガス導入手段114n(図1)より、H
2 を400sccm流し、ガス導入手段114,11
5,116(図1)より、それぞれ、H2 ガスを400
sccm、ガス導入手段114p(図2)より、H2
スを360sccm導入した。真空容器100n内の圧
力は、30mTorrとなるように圧力計(不図示)を
見ながらスロットルバルブ127nの開口を調整した。
真空容器100内の圧力は、6mTorrとなるように
圧力計(不図示)を見ながらスロットバルブ127の開
口を調整した。真空容器100p内の圧力は、3mTo
rrとなるように圧力計(不図示)を見ながらスロット
ルバルブ127pの開口を調整した。
【0094】その後、マイクロ波電力をアプリケータ1
05n,105,106,107,105pに電力を導
入し、それぞれマイクロ波透過性部材108n,10
8,109,110,108pを通じて、マイクロ波電
力を1000W,300W,300W,300W,10
00W導入し、水素プラズマを各チャンバー発生させ
た。これにより、各チャンバーのプラズマに接する部材
は加熱され温度が上昇していくが発生後1時間で温度は
安定する。安定して後、各チャンバーのプラズマを停止
し一旦、H2 ガスを全て真空排気し次に、SiH4 ガス
を20sccm、PH3 /H2 (1%)ガスを200s
ccm、H2 ガスを200sccm、ガス導入手段11
4,115,116より、それぞれSiH4 ガスを20
0sccm、H2 ガスを200sccm、ガス導入手段
114pより、SiH4 ガスを30sccm、BF3
2 (1%)ガスを50sccm、H2 ガスを250s
ccm導入した。真空容器100n内の圧力は、30m
Torrとなるように圧力計(不図示)を見ながらスロ
ットルバルブ127nの開口を調整した。真空容器10
0内の圧力は、6mTorrとなるように圧力計(不図
示)を見ながらスロットルバルブ127の開口を調整し
た。真空容器100p内の圧力は、30mTorrとな
るように圧力計(不図示)を見ながらスロットルバルブ
127pの開口を調整した。
【0095】その後、マイクロ波電力をアプリケータ1
05n、105,106,107,105pに電力を導
入し、それぞれマイクロ波透過性部材108n,10
8,109,110,108pを通じて、マイクロ波電
力を1000W,300W,300W,300W,10
00W導入し、次に、帯状部材104を図中の矢印の方
向に1m/minの速度で搬送させ、帯状部材上に第1
の導電型層、i型層、第2の導電型層を作製した。
【0096】この様に、前記帯状部材の1ロール分を搬
送させた後、全てのプラズマ、全てのガスの供給、全て
のランプヒーターの通電、搬送を停止した。
【0097】チャンバーリーク用のN2 ガスをチャンバ
ーに導入し(導入用部材は不図示)大気圧に戻し、巻き
取り用ボビン304に巻き取られた前記帯状部材を取り
出す。
【0098】次に、第2の導電型層上に、透明電極とし
て、ITO(In23 +SnO2)を真空蒸着にて7
0nm蒸着し、さらに集電電極として、Alを真空蒸着
にて2μm蒸着し、光起電力素子を作成した。(素子 N
o.実1)以上の、光起電力素子の作成条件を表1に示
す。
【0099】
【表1】 比較例1 搬送を開始する前のH2 プラズマを生起させる工程無し
とし、他は、全て、実施例1と同様にして1ロールの帯
状部材上に光起電力素子を作製した。(素子No.比1) 実施例1及び、比較例1で得られた光起電力素子をそれ
ぞれ、1ロールの最初の60mと残りの540mに分け
てそれぞれについて、2mおきに5cm角の面積で切出
し、その光電変換効率のバラツキを評価した。評価は、
AM−1.5(100mW/cm2 )光照射下に設置
し、光電変換効率を測定して、その光電変換効率のバラ
ツキを評価した。
【0100】比較例1の最初の60m光起電力素子を基
準にし、これを1として、バラツキの大きさの逆数を求
めた特性評価の結果を表5−1に示す。この場合数値が
高いほどバラツキは少ないことを意味する。
【0101】
【表2】 この評価結果は、比較例1の最初の60mの基準1に対
し、残りの540mでは1.05であり、また、実施例
1については、最初の60m、残りの540m共に1.
05であった。
【0102】このことから、本発明によるプラズマ加熱
工程の導入により1ロール成膜の最初の60m、時間に
して1時間の特性のバラツキを均一に揃える効果を有す
ることが確認された。さらに、欠陥密度の比較評価を行
った。
【0103】これは、実施例1及び、比較例1で得られ
た光起電力素子をそれぞれ、1ロールの600mにわた
って、2mおきに5cm角の面積で切出し、逆方向電流
を測定することにより、各光起電力素子の欠陥の有無を
検出して、欠陥密度を評価した。この場合、数値が高い
方が欠陥密度が低いことを意味する。
【0104】比較例1(素子 No.比1)の光起電力素子
を基準1にして、欠陥の数の逆数を求めた特性評価の結
果を表5−1に示す。
【0105】この評価結果は、比較例1の600mの基
準1に対し、実施例1については、同様に600mで
1.03であった。
【0106】このことから、本発明によるプラズマ加熱
工程の導入により1ロール成膜の600m、時間にして
10時間にわたって、欠陥密度を下げられる効果がある
ことが認められる。これは、推測するに比較例1では、
成膜の初期の段階でプラズマに接する部材の温度が低く
かつ不安定であるためにこれらの部材に付着する膜が剥
がれ易くなっていて、これが剥がれることでその後の成
膜に欠陥の原因となっているものと思われる。 [実施例2]図10に示す、下部電極502上に、第1
の導電型層、i型層、第 2の導電型層、第1の導電型
層、i型層、及び第 2の導電型層の2組のpin接合を
積層したタンデム型の太陽電池を作製した。2組のpi
n接合を積層するために図3に示した堆積膜形成装置の
第 2の導電型層作製用真空容器100pと真空容器30
2の間に、第1の導電型層作製用真空容器100n′、
i型層作製用真空容器100′、第2の導電型層作製用
真空容器100p′を各ガスゲートを介して接続した装
置から構成されている。
【0107】第1のpin接合は、アモルファスシリコ
ンゲルマニウムで、また第2のpin接合はアモルファ
スシリコンでそれぞれi層を構成している。作製条件は
表3にまとめてしるす。
【0108】このタンデム型の太陽電池の作製は、2組
のpin接合を積層するが成膜のための原料ガスを導入
するのに先だって水素プラズマを各チャンバーに発生さ
せた。これにより、各チャンバーのプラズマに接する部
材は加熱され温度が上昇していくが発生後1時間で温度
は安定する。このプラズマ加熱工程のを実施例1と同様
にして行った。
【0109】その他の作製条件は表2にまとめてしる
す。
【0110】
【表3】 前記帯状部材の1ロール分を搬送させた後、全てのプラ
ズマ、全てのガスの供給、全てのランプヒーターの通
電、搬送を停止した。
【0111】チャンバーリーク用のN2 ガスをチャンバ
ーに導入し(導入用部材は不図示)大気圧に戻し、巻き
取り用ボビン304に巻き取られた前記帯状部材を取り
出す。
【0112】次に、第2の導電型層上に、透明電極とし
て、ITO(In23 +SnO2)を真空蒸着にて7
0nm蒸着し、さらに集電電極として、Alを真空蒸着
にて2μm蒸着し、光起電力素子を作成した。(素子N
o.実2)比較例2 搬送成膜を開始する前のH2 プラズマを生起させる工程
無しとし、他は、全て、実施例2と同様にして1ロール
の帯状部材上に光起電力素子を作製した。(素子 No.比
2) 実施例2及び、比較例2で得られた光起電力素子をそれ
ぞれ、1ロールの最初の60mと残りの540mの分け
てそれぞれについて、2mおきに5cm角の面積で切出
し、その光電変換効率のバラツキを評価した。評価は、
AM−1.5(100mW/cm2 )光照射下に設置
し、光電変換効率を測定して、その光電変換効率のバラ
ツキを評価した。
【0113】比較例2の最初の60m光起電力素子を基
準にし、これを1として、バラツキの大きさの逆数を求
めた特性評価の結果を表5−2に示す。この場合数値が
高いほどバラツキは少ないことを意味する。
【0114】この評価結果は、比較例2の最初の60m
の基準1に対し、残りの540mでは1.04であり、
実施例2については、最初の60m、残りの540m共
に1.04であった。このことから、本発明によるプラ
ズマ加熱工程の導入によりタンデムでSiGeの場合に
おいても1ロール成膜の最初の60m、時間にして1時
間の特性のバラツキを均一に揃える効果を有することが
確認された。
【0115】さらに、欠陥密度の比較評価を行った。
【0116】これは、実施例2及び、比較例2で得られ
た光起電力素子をそれぞれ、1ロールの600mにわた
って、2mおきに5cm角の面積で切出し、逆方向電流
を測定することにより、各光起電力素子の欠陥の有無を
検出して、欠陥密度を評価した。この場合、数値が高い
方が欠陥密度が低いことを意味する。
【0117】比較例2(素子 No.比2)の光起電力素子
を基準1にして、欠陥の数の逆数を求めた特性評価の結
果を表5−2に示す。
【0118】この評価結果は、比較例2の600mの基
準1に対し、実施例2については、同様に600mで
1.02であった。
【0119】このことから、本発明によるプラズマ加熱
工程の導入により1ロール成膜の600m、時間にして
10時間にわたって、欠陥密度を下げられる効果がある
ことが認められる。
【0120】これは、推測するに比較例2では、成膜の
初期の段階でプラズマに接する部材の温度が低くかつ不
安定であるためにこれらの部材に付着する膜が剥がれ易
くなっていて、これが剥がれることでその後の成膜に欠
陥の原因となっているものと思われる。 [実施例3]次に、帯状部材を搬送方向に湾曲させるこ
とで成膜空間を形成する機能性堆積膜の作製について説
明する。
【0121】図5、図6は本発明の光起電力素子製造装
置の一実施例の模式図である。
【0122】図7は本発明の光起電力素子製造装置の一
実施例の模式図である。
【0123】図8は本発明の光起電力素子を連続的に作
製する製造装置の一実施例の模式図である。
【0124】図5、図6及び図7において201(10
4)は帯状部材であり、支持・搬送用ローラー202,
203及び、支持、搬送用リング204,205によっ
て円柱状に湾曲した形状を保ちながら、図中矢印(→)
方向に搬送され、成膜空間216を連続的に形成する。
206a乃至206eは帯状部材201(104)のを
加熱または、冷却するための温度制御機構であり、それ
ぞれ独立に温度制御がなされる。本装置でアプリケータ
207、208は一対対向して設けられており、その先
端部分にはマイクロ波透過性部材209、210がそれ
ぞれ設けられていて、また、方形導波管211,212
がそれぞれ支持・搬送用ローラーの中心軸を含む面に対
しその長辺を含む面が垂直とならないよう、且つ、お互
いに長辺を含む面が平行とならないよう配設されてい
る。なお、図5において、説明のためにアプリケータ2
07は支持・搬送用リング204から切り離した状態を
示してあるが、堆積膜形成時には、図中矢印の方向に配
設される。
【0125】213a、213b、213cはガス導入
手段であり、それぞれ不図示のガス供給設備により原料
ガスが成膜空間に導入される。支持・搬送用ローラー2
02、203には、搬送速度検出機構、張力検出調整機
構(不図示)が内蔵され、帯状部材201(104)の
搬送速度を一定に保つとともに、その湾曲形状が一定に
保たれる。
【0126】図7は図5の成膜空間を第1の導電型層作
製用の真空容器200n、i型層作製用の真空容器20
0、第2の導電型層作製用の真空容器200pに適用し
て、機能性堆積膜を連続的に形成する装置である。帯状
部材201(104)の送り出し及び巻き取り用の真空
容器301及び、302には、303の帯状部材104
の送り出し用ボビン、304の帯状部材104の巻き取
り用ボビンが配設されている。そして、図中矢印方向に
帯状部材が搬送される。もちろんこれは逆転させて搬送
することもできる。また、真空容器303,304中に
は帯状部材201(104)の表面保護用に用いられる
合紙の巻き取り、及び送り込み手段を配設しても良い。
前記合紙の材質としては、耐熱性樹脂であるポリイミド
系、テフロン系及びグラスウール等が好適に用いられ
る。305,306は張力調整及び帯状部材の位置出し
を兼ねた搬送用ローラーである。314,315は圧力
計。
【0127】マイクロ波アプリケータは先に図4で説明
したものと同一のものである。
【0128】図6は成膜空間を帯状部材の幅方向から見
た図である。
【0129】図7に示した装置を用いて、本発明の方法
により光起電力素子を連続的に作製した。
【0130】まず、基板送り出し機構を有する真空容器
301に、十分に脱脂、洗浄を行い、下部電極として、
スパッタリング法により、銀薄膜を100nm、ZnO
薄膜を1μm蒸着してあるSUS430BA製帯状部材
104(幅120mm×長さ200m×厚さ0.13m
m)の巻きつけられたボビン303をセットし、該帯状
部材201、ガスゲート、各層作製用真空容器200
n、200、200pを介して、帯状部材巻き取り機構
を有する真空容器302まで通し、たるみのない程度に
張力調整を行った。
【0131】そこで、各真空容器301、302、20
0n、200、200pを不図示の真空ポンプで1×1
-6Torr以下まで真空引きした。
【0132】次に、ガスゲートにゲートガス導入管13
1n、131、132、131pよりゲートガスとして
2 を各々700sccm流し、温度調整機構206a
〜206eにより、帯状部材104を、各々350℃、
350℃、300℃、に加熱し、ガス導入手段213n
より、H2 ガスを680sccm、ガス導入手段管21
3a、213b、213cより、トータルでH2 ガスを
1000sccm、ガス導入手段213pより、H2
スを640sccm導入した。
【0133】真空容器200n内の圧力は、40mTo
rrとなるように圧力計(不図示)を見ながらコンダク
タンス調整用のスロットルバルブ309nの開口を調整
した。真空容器200内の圧力は、5mTorrとなる
ように圧力計(不図示)を見ながらコンダクタンスバル
ブ305の開口を調整した。真空容器200p内の圧力
は、40mTorrとなるように圧力計(不図示)を見
ながらスロトルバルブ309pの開口を調整した。そし
て、マイクロ波電力を各真空容器に接続されたアプリケ
ータ207n、208n、207、208、207p,
208pに、マイクロ波透過性部材を通して、それぞれ
マイクロ波電力を800W、800W、500W、50
0W、800W、800W導入し、水素プラズマを各チ
ャンバーに発生させた。これにより、各チャンバーのプ
ラズマに接する部材は加熱され温度が上昇していくが発
生後1時間で温度は安定する。安定して後、各チャンバ
ーのプラズマを停止し一旦、H2 ガスを全て真空排気し
次に、ガス導入手段213nよりSiH4 ガスを40s
ccm、PH3 /H2 (1%)ガスを200sccm、
2 ガスを400sccm、ガス導入手段管213a、
213b、213cより、トータルでSiH4 ガスを4
00sccm、H2 ガスを200sccm、ガス導入手
段213pより、SiH4 ガスを20sccm、BF3
(1%)ガスを100sccm、H2 ガスを500sc
cm導入した。
【0134】真空容器200n内の圧力は、40mTo
rrとなるように圧力計(不図示)を見ながらコンダク
タンス調整用のスロットルバルブ309nの開口を調整
した。真空容器200内の圧力は、5mTorrとなる
ように圧力計(不図示)を見ながらコンダクタンスバル
ブ305の開口を調整した。真空容器200p内の圧力
は、40mTorrとなるように圧力計(不図示)を見
ながらスロットルバルブ309pの開口を調整した。そ
して、マイクロ波電力を各真空容器に接続されたアプリ
ケータ207n、208n、207、208、207
p,208pに、マイクロ波透過性部材を通して、それ
ぞれマイクロ波電力を800W、800W、500W、
500W、800W、800W導入した。
【0135】次に帯状部材を図中の矢印の方向に1m/
minの速度で搬送させ、帯状部材上に第1の導電型
層、i型層、第2の導電型層を作製した。
【0136】この様に、前記帯状部材の1ロール分を搬
送させた後、全てのプラズマ、全てのガスの供給、全て
のランプヒーターの通電、搬送を停止した。
【0137】チャンバーリーク用のN2 ガスをチャンバ
ーに導入し(導入用部材は不図示)大気圧に戻し、巻き
取り用ボビン304に巻き取られた前記帯状部材を取り
出す。
【0138】次に、第2の導電型層上に、透明電極とし
て、ITO(In23 +SnO2)を真空蒸着にて7
0nm蒸着し、さらに集電電極として、Alを真空蒸着
にて2μm蒸着し、光起電力素子を作成した。(素子N
o.実3)以上の、光起電力素子の作成条件を表3に示
す。
【0139】
【表4】 比較例3 搬送を開始する前のH2 プラズマを生起させる工程無し
とし、他は、全て、実施例3と同様にして1ロールの帯
状部材上に光起電力素子を作製した。(素子No.比3) 実施例3および、比較例3で得られた光起電力素子をそ
れぞれ、1ロールの最初の60mと残りの540mに分
けてそれぞれについて、2mおきに5cm角の面積で切
出し、その光電変換効率のバラツキを評価した。評価
は、AM−1.5(100mW/cm2 )光照射下に設
置し、光電変換効率を測定して、その光電変換効率のバ
ラツキを評価した。
【0140】比較例3の最初の60m光起電力素子を基
準にし、これを1として、バラツキの大きさの逆数を求
めた特性評価の結果を表5−3に示す。この場合数値が
高いほどバラツキは少ないことを意味する。
【0141】この評価結果は、比較例3の最初の60m
の基準1に対し、残りの540mでは1.03であり、
また、実施例3については、最初の60m、残りの54
0m共に1.03であった。
【0142】このことから、本発明によるプラズマ加熱
工程の導入により1ロール成膜の最初の60m、時間に
して1時間の特性のバラツキを均一に揃える効果を有す
ることが確認された。
【0143】さらに、欠陥密度の比較評価を行った。
【0144】これは、実施例3及び、比較例3で得られ
た光起電力素子をそれぞれ、1ロールの600mにわた
って、2mおきに5cm角の面積で切出し、逆方向電流
を測定することにより、各光起電力素子の欠陥の有無を
検出して、欠陥密度を評価した。この場合、数値が高い
方が欠陥密度が低いことを意味する。
【0145】比較例3(素子 No.比3)の光起電力素子
を基準1にして、欠陥の数の逆数を求めた特性評価の結
果を表5−3に示す。
【0146】この評価結果は、比較例3の600mの基
準1に対し、実施例3については、同様に600mで
1.02であった。
【0147】このことから、本発明によるプラズマ加熱
工程の導入により1ロール成膜の600m、時間にして
10時間にわたって、欠陥密度を下げられる効果がある
ことが認められる。これは、推測するに比較例3では、
成膜の初期の段階でプラズマに接する部材の温度が低く
かつ不安定であるためにこれらの部材に付着する膜が剥
がれ易くなっていて、これが剥がれることでその後の成
膜に欠陥の原因となっているものと思われる。[実施例
4]図8に示した装置を用いて、本発明の方法により光
起電力素子を連続的に作製した。
【0148】まず、基板送り出し機構を有する真空容器
301に、十分に脱脂、洗浄を行い、下部電極として、
スパッタリング法により、銀薄膜を100nm、ZnO
薄膜を1μm蒸着してあるSUS430BA製帯状部材
104(幅120mm×長さ200m×厚さ0.13m
m)の巻きつけられたボビン303をセットし、該帯状
部材104をガスゲート、第1の導電型層作製用の真空
容器601,i型層作製用の真空容器100、第2の導
電型層作製用の真空容器602を介して、帯状部材巻き
取り機構を有する真空容器302まで通し、たるみのな
い程度に張力調整を行った。
【0149】そこで、各真空容器301,601,10
0,602,302を不図示の真空ポンプで1×10-6
Torr以下まで真空引きした。
【0150】次に、ガスゲート129n,129,13
0,129pにゲートガス導入管131n,131,1
32,131pよりゲートガスとしてH2 を各々700
sccm流し、加熱用赤外線ランプ124n,124,
124pにより、帯状部材104を、各々350℃に加
熱する。そして、ガス導入手段605より、H2 を12
00sccm流し、ガス導入手段114,115,11
6より、それぞれ、H 2 ガスを400sccm、ガス導
入手段606より、H2 ガスを1200sccm導入し
た。真空容器601内の圧力は、1Torrとなるよう
に圧力計(不図示)を見ながらスロットルバルブ(不図
示)の開口を調整した。真空容器100内の圧力は、6
mTorrとなるように圧力計(不図示)を見ながらス
ロットバルブ(不図示)の開口を調整した。真空容器6
02内の圧力は、1Torrとなるように圧力計(不図
示)を見ながらスロットルバルブ(不図示)の開口を調
整した。
【0151】その後、RF電力をカソード電極603,
604に400W,1000Wまた、マイクロ波電力を
アプリケータ、105a,105b,105cにそれぞ
れ、マイクロ波電力を300W,300W,300W導
入し、水素プラズマを各チャンバー内に発生させた。こ
れにより、各チャンバーのプラズマに接する部材は加熱
され温度が上昇していくが発生後1時間で温度は安定す
る。安定して後、各チャンバーのプラズマを停止し一
旦、H2 ガスを全て真空排気し、次に、ガスゲート12
9n,129,130,129pにゲートガス導入管1
31n、131、132、131pよりゲートガスとし
てH2 を各々700sccm流し、ガス導入手段605
より、SiH4 ガスを200sccm、PH3 /H2
(1%)ガスを600sccm、H2 ガスを1200s
ccm流し、ガス導入手段114a,114b,114
cより、それぞれSiH4 ガスを200sccm、H2
ガスを200sccm、ガス導入手段606より、Si
4 ガスを20sccm、BF 3 /H2 (1%)ガスを
100sccm、H2 ガスを500sccm導入した。
真空容器601内の圧力は、1Torrとなるように圧
力計(不図示)を見ながらスロットルバルブ(不図示)
の開口を調整した。真空容器100内の圧力は、6mT
orrとなるように圧力計(不図示)を見ながらスロッ
トルバルブ127の開口を調整した。真空容器602内
の圧力は、1Torrとなるように圧力計(不図示)を
見ながらスロットルバルブ(不図示)の開口を調整し
た。
【0152】そして、RF電力をカソード電極603,
604に400W,1000Wまた、マイクロ波電力を
アプリケータ、105a,105b,105cにそれぞ
れ、マイクロ波電力を300W,300W,300W導
入し、次に、帯状部材104を図中の矢印の方向に1m
/minの速度で搬送させ、帯状部材上に第1の導電型
層、i型層、第2の導電型層を作製した。
【0153】この様に、前記帯状部材の1ロール分を搬
送させた後、全てのプラズマ、全てのガスの供給、全て
のランプヒーターの通電、搬送を停止した。
【0154】チャンバーリーク用のN2 ガスをチャンバ
ーに導入し(導入用部材は不図示)大気圧に戻し、巻き
取り用ボビン304に巻き取られた前記帯状部材を取り
出す。
【0155】次に、第2の導電型層上に、透明電極とし
て、ITO(In23 +SnO2)を真空蒸着にて7
0nm蒸着し、さらに集電電極として、Alを真空蒸着
にてμm蒸着し、光起電力素子を作成した。(素子No.
実4)以上の、光起電力素子の作成条件を表4に示す。
【0156】
【表5】 比較例4 搬送を開始する前のH2 プラズマを生起させる工程無し
とし、他は、全て、実施例1と同様にして1ロールの帯
状部材上に光起電力素子を作製した。(素子No.比4) 実施例4および、比較例4で得られた光起電力素子をそ
れぞれ、1ロールの最初の60mと残りの540mに分
けてそれぞれについて、2mおきに5cm角の面積で切
出し、その光電変換効率のバラツキを評価した。評価
は、AM−1.5(100mW/cm2 )光照射下に設
置し、光電変換効率を測定して、その光電変換効率のバ
ラツキを評価した。
【0157】比較例4の最初の60m光起電力素子を基
準にし、これを1として、バラツキの大きさの逆数を求
めた特性評価の結果を表5−4に示す。この場合数値が
高いほどバラツキは少ないことを意味する。
【0158】この評価結果は、比較例4の最初の60m
の基準1に対し、残りの540mでは1.05であり、
また、実施例4については、最初の60m、残りの54
0m共に1.05であった。
【0159】このことから、本発明によるプラズマ加熱
工程の導入により1ロール成膜の最初の60m、時間に
して1時間の特性のバラツキを均一に揃える効果を有す
ることが確認された。さらに、欠陥密度の比較評価を行
った。
【0160】これは、実施例4及び、比較例4で得られ
た光起電力素子をそれぞれ、1ロールの600mにわた
って、2mおきに5cm角の面積で切出し、逆方向電流
を測定することにより、各光起電力素子の欠陥の有無を
検出して、欠陥密度を評価した。この場合、数値が高い
方が欠陥密度が低いことを意味する。
【0161】比較例4(素子 No.比4)の光起電力素子
を基準1にして、欠陥の数の逆数を求めた特性評価の結
果を表5−4に示す。
【0162】この評価結果は、比較例4の600mの基
準1に対し、実施例4については、同様に600mで
1.03であった。
【0163】このことから、本発明によるプラズマ加熱
工程の導入により1ロール成膜の600m、時間にして
10時間にわたって、欠陥密度を下げられる効果がある
ことが認められる。これは、推測するに比較例4では、
成膜の初期の段階でプラズマに接する部材の温度が低く
かつ不安定であるためにこれらの部材に付着する膜が剥
がれ易くなっていて、これが剥がれることでその後の成
膜に欠陥の原因となっているものと思われる。
【0164】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光起電力
素子を連続的に作製する方法及び、装置を用いることに
より、大面積にわたって、高品質で優れた均一性を有
し、欠陥の少ない光起電力素子を大量に再現良く生産す
ることが可能となる。
【0165】さらに本発明によれば、チャンバーベーキ
ング時間の短縮を図り、光起電力素子の生産のための稼
動率向上を図ることが可能となる。
【0166】また、チャンバーベーキングに加えて、プ
ラズマによる吸着物のスパッタリング作用によって成膜
時に取り込まれる不純物の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光起電力素子製造装置の一例のi型層
作製用容器の概念的模式図である。
【図2】本発明の光起電力素子製造装置の一例のn、p
型層作製用容器の概念的模式図である。
【図3】本発明の光起電力素子を連続的に作製する製造
装置例の概念的模式図である。
【図4】本発明のマイクロ波アプリケータの概念的模式
図である。
【図5】本発明の光起電力素子製造装置の一実施例の概
念的模式図である。
【図6】本発明の光起電力素子製造装置の一実施例の概
念的模式図である。
【図7】本発明の光起電力素子製造装置の一実施例の概
念的模式図である。
【図8】本発明の光起電力素子を連続的に作製する製造
装置の一実施例の概念的模式図である。
【図9】本発明の光起電力素子の構成を示す概念的模式
図である。図9は本発明の光起電力素子の一実施例、図
10は他の実施例を示す模式図である。
【図10】本発明の光起電力素子の構成を示す概念的模
式図である。図9は本発明の光起電力素子の一実施例、
図10は他の実施例を示す模式図である。
【符号の説明】
100,100n,100p,301,302 真空
容器 101 i型層作製用容器 101n 第1の導電型層作製用の成膜容器 101p 第2の導電型層作製用の成膜容器 102,102n,102p,103,140 成膜
空間 104 帯状部材 105,105a,105b,105c,105n,1
05p,106,107 アプリケータ 108,108n,108p,109,110 マイ
クロ波透過性部材 111,111n,111p,112,113 導波
管 114,114n,114p,115,116 ガス
導入手段 117,117n,117p,118,119 ガス
供給管 120,120n,120p,121,122 排気
パンチングボード 123,123n,123p ランプハウス 124,124n,124p 赤外線ランプヒーター 125,125n,125p,126 排気管 127,127n,127p,128 排気スロット
ルバルブ 129,129n,129p,130,311,312
ガスゲート 131,131n,131p,132n,132p,1
32 ゲートガス供給管 133,133n,133p 排気管 134,134n,134p 熱電対 200 i型層作製用真空容器 200n 第1の導電型層作製用真空容器 200p 第2の導電型層作製用真空容器 201 帯状部材 202n,202p,202,203,202p,20
3p 搬送用ローラー 204n,205n,204,205,204p,20
5p 搬送用リング 206na,206nb,206a〜e,206pa,
206pb 温度調整機構 207n,208n,207,208,207p,20
8p アプリケータ 209n,210n,209,210,209p,21
0p マイクロ波透過性部材 211n,212n,211,212,211p,21
2p 方形導波管 213a,b,c,213n,213p ガス導入手
段 214 排気管 215a,b 隔離通路 216 成膜空間 303 送り出し用ボビン 304 巻き取り用ボビン 305,306 搬送用ローラー 307,308,309,309a,309b スロ
ットルバルブ 310,311 排気管 312,313 温度調整機構 314,315 圧力計 400 マイクロ波アプリケータ 401,402 マイクロ波透過性部材 403a,403b マイクロ波整合用円板 404 円筒 405 外筒 406 固定用リング 407 チョークフランジ 408 方形導波管 409 冷却媒体 410 Oリング 411 溝 412 メタルシール 413,414 冷却空気導入・排気孔 420,421,422,423 排気管 501 帯状部材 502 下部電極 503 第1の導電型層(n型半導体層) 504 i型半導体層 505 第2の導電型層(p型半導体層) 506 上部電極 507 集電電極 508 第1のpin接合光起電力素子 509 第2のpin接合光起電力素子 510 第3のpin接合光起電力素子 511 タンデム型光起電力素子 512 トリプル型光起電力素子513 排気管6
00,601,602 真空容器603,604
カソード電極605,606 ガス導入管607,6
08 排気管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状部材を複数の成膜空間を連続的に通
    過させ、該帯状部材に複数の異なる堆積膜を形成するプ
    ラズマCVD法において複数の前記成膜空間において前
    記帯状部材に堆積膜を形成するに先だって、それぞれの
    前記成膜空間にH2 ,He,Ne,Ar,Xe,及び、
    Krの各ガスの中から選択される1種類のガス、また
    は、2種類以上の混合ガスを導入し、さらに該ガスに高
    周波、または、直流の電力を付与しプラズマ化し複数の
    前記成膜空間をプラズマ加熱する工程を含むことを特徴
    とする光起電力素子を連続的に作製する方法。
  2. 【請求項2】 前記プラズマ加熱の工程において成膜空
    間の圧力が、堆積膜形成時の圧力にほぼ等しく、且つ、
    前記プラズマ加熱の工程に導入される高周波、または、
    直流の電力が堆積膜形成時のプラズマに導入される高周
    波、または、直流の電力にほぼ等しいことを特徴とする
    請求項1の光起電力素子を連続的に作製する方法。
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