JPH06251436A - 探針の位置制御装置及び方法及びこれを用いた情報記録再生装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィー装置 - Google Patents
探針の位置制御装置及び方法及びこれを用いた情報記録再生装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィー装置Info
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- JPH06251436A JPH06251436A JP4018593A JP4018593A JPH06251436A JP H06251436 A JPH06251436 A JP H06251436A JP 4018593 A JP4018593 A JP 4018593A JP 4018593 A JP4018593 A JP 4018593A JP H06251436 A JPH06251436 A JP H06251436A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 探針と試料あるいは探針と記録媒体との間に
流れる電流を一定に制御し、信頼性および記録再生速度
が向上された情報記録再生装置、走査型プローブ顕微
鏡、リソグラフィー装置を実現することを目的とする。 【構成】 基板と、基板に対向配置された探針と、基板
および探針との間に、これらと接するように配置された
第1の弾性体と、探針を支持する第2の弾性体と、第2
の弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針と基
板との間に生じる物理量を検出する手段と、検出手段か
らの出力をもとに、物理量が一定となるように駆動手段
を制御する制御手段とを有する。
流れる電流を一定に制御し、信頼性および記録再生速度
が向上された情報記録再生装置、走査型プローブ顕微
鏡、リソグラフィー装置を実現することを目的とする。 【構成】 基板と、基板に対向配置された探針と、基板
および探針との間に、これらと接するように配置された
第1の弾性体と、探針を支持する第2の弾性体と、第2
の弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針と基
板との間に生じる物理量を検出する手段と、検出手段か
らの出力をもとに、物理量が一定となるように駆動手段
を制御する制御手段とを有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性体で支持した探針
を、別の弾性体として機能する記録媒体、試料、レジス
トに接触させ、これらの間に作用する力を利用して、探
針の位置制御を行なう装置及び方法及びこれを用いた情
報処理装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィー装
置に関するものである。
を、別の弾性体として機能する記録媒体、試料、レジス
トに接触させ、これらの間に作用する力を利用して、探
針の位置制御を行なう装置及び方法及びこれを用いた情
報処理装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィー装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年米国特許USP−4343993号
に記載されているように、ナノメートル以下の分解能で
導電性物理表面を観察可能な走査型トンネル顕微鏡(以
下STMと略す)が開発され、金属・半導体表面の原子
配列、有機分子の配向等の観察が原子・分子スケールで
なされている。また、このSTMの原理を応用し、記録
媒体に対して原子・分子スケールでアクセスし、記録再
生を行なうことにより、高密度メモリーを実現するとい
う提案がなされている(米国特許USP−457582
2号、特開昭63−161552号公報、 特開昭63
−161553号公報)。さらにこれらのSTMあるい
はSTMの原理を応用した高密度メモリーにおけるプロ
ーブあるいは記録ヘッドをフォトリソグラフィー技術を
用いて作製し、さらに複数のプローブあるいは記録ヘッ
ドを集積化して、顕微鏡装置あるいはメモリー装置とし
ての信頼性・記録再生速度を向上させるという提案もな
されている(米国特許USP−4668865号,48
31614号,4906840号,5015850
号)。
に記載されているように、ナノメートル以下の分解能で
導電性物理表面を観察可能な走査型トンネル顕微鏡(以
下STMと略す)が開発され、金属・半導体表面の原子
配列、有機分子の配向等の観察が原子・分子スケールで
なされている。また、このSTMの原理を応用し、記録
媒体に対して原子・分子スケールでアクセスし、記録再
生を行なうことにより、高密度メモリーを実現するとい
う提案がなされている(米国特許USP−457582
2号、特開昭63−161552号公報、 特開昭63
−161553号公報)。さらにこれらのSTMあるい
はSTMの原理を応用した高密度メモリーにおけるプロ
ーブあるいは記録ヘッドをフォトリソグラフィー技術を
用いて作製し、さらに複数のプローブあるいは記録ヘッ
ドを集積化して、顕微鏡装置あるいはメモリー装置とし
ての信頼性・記録再生速度を向上させるという提案もな
されている(米国特許USP−4668865号,48
31614号,4906840号,5015850
号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来例のプロー
ブあるいは記録ヘッドをフォトリソグラフィー技術によ
って作製し、複数を集積化するものにおいては、トンネ
ル電流を検出する探針をカンチレバーで支持し、このカ
ンチレバーを圧電力や静電力により駆動し、探針と試料
あるいは探針と記録媒体との間に流れるトンネル電流が
一定になるように、探針と試料あるいは探針と記録媒体
との間隔を制御するようにしている。
ブあるいは記録ヘッドをフォトリソグラフィー技術によ
って作製し、複数を集積化するものにおいては、トンネ
ル電流を検出する探針をカンチレバーで支持し、このカ
ンチレバーを圧電力や静電力により駆動し、探針と試料
あるいは探針と記録媒体との間に流れるトンネル電流が
一定になるように、探針と試料あるいは探針と記録媒体
との間隔を制御するようにしている。
【0004】しかしながら、探針先端と試料あるいは記
録媒体との間には、フォンデルワールス力、探針表面や
試料表面、記録媒体表面に吸着している水などの液体の
表面張力、これらの間に印加される電圧による静電力等
が原因である吸着力が働き、これらの力とカンチレバー
の橈みの弾性力とのつり合いの関係で、探針と試料ある
いは探針と記録媒体との間隔において、制御できない領
域が生じてしまう。
録媒体との間には、フォンデルワールス力、探針表面や
試料表面、記録媒体表面に吸着している水などの液体の
表面張力、これらの間に印加される電圧による静電力等
が原因である吸着力が働き、これらの力とカンチレバー
の橈みの弾性力とのつり合いの関係で、探針と試料ある
いは探針と記録媒体との間隔において、制御できない領
域が生じてしまう。
【0005】すなわち、試料あるいは記録媒体に対し
て、探針先端を数ナノメートル程度の距離に近づけたと
き、吸着力とカンチレバーの弾性力のつり合いが、不安
定点に達し、カンチレバーが橈んで試料あるいは記録媒
体に対して探針が吸着してしまう。検出可能なトンネル
電流が発生する距離は大体1ナノメートル以下であるた
め、探針と試料あるいは記録媒体との間に流れるトンネ
ル電流値をモニターしながら、両者を近づけていくと、
最初はトンネル電流は検出されず、距離が数ナノメート
ル程度の距離になると両者の吸着が生じ、急に検出電流
値はある値に達してしまう。この状態から、試料あるい
は記録媒体から探針を遠ざけようとすると、しばらくは
吸着力により両者が吸着したままの状態が続きカンチレ
バーの根元を数十〜数百ナノメートル程度の距離まで遠
ざけたとき、吸着力とカンチレバーの弾性力のつり合い
が、不安定点に達し、カンチレバーの橈みが元にもどっ
て、探針が試料あるいは記録媒体から離れる。
て、探針先端を数ナノメートル程度の距離に近づけたと
き、吸着力とカンチレバーの弾性力のつり合いが、不安
定点に達し、カンチレバーが橈んで試料あるいは記録媒
体に対して探針が吸着してしまう。検出可能なトンネル
電流が発生する距離は大体1ナノメートル以下であるた
め、探針と試料あるいは記録媒体との間に流れるトンネ
ル電流値をモニターしながら、両者を近づけていくと、
最初はトンネル電流は検出されず、距離が数ナノメート
ル程度の距離になると両者の吸着が生じ、急に検出電流
値はある値に達してしまう。この状態から、試料あるい
は記録媒体から探針を遠ざけようとすると、しばらくは
吸着力により両者が吸着したままの状態が続きカンチレ
バーの根元を数十〜数百ナノメートル程度の距離まで遠
ざけたとき、吸着力とカンチレバーの弾性力のつり合い
が、不安定点に達し、カンチレバーの橈みが元にもどっ
て、探針が試料あるいは記録媒体から離れる。
【0006】両者の間に流れるトンネル電流値をモニタ
ーしていると、検出電流値は、最初ある値を保ち、カン
チレバーの根元をさらに遠ざけ、両者が離れると、急に
トンネル電流は検出されなくなってしまう。したがっ
て、探針と試料あるいは記録媒体との間隔を制御して、
トンネル電流が一定になるように制御しても、両者の間
に吸着が生じて、検出電流値が0とある値の二値をとる
だけになるため、制御が難しかった。
ーしていると、検出電流値は、最初ある値を保ち、カン
チレバーの根元をさらに遠ざけ、両者が離れると、急に
トンネル電流は検出されなくなってしまう。したがっ
て、探針と試料あるいは記録媒体との間隔を制御して、
トンネル電流が一定になるように制御しても、両者の間
に吸着が生じて、検出電流値が0とある値の二値をとる
だけになるため、制御が難しかった。
【0007】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、探針と試料
あるいは探針と記録媒体との間に流れる電流を一定に制
御し、信頼性および記録再生速度が向上された情報記録
再生装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィー装置
を実現することを目的とする。
する問題点に鑑みてなされたものであって、探針と試料
あるいは探針と記録媒体との間に流れる電流を一定に制
御し、信頼性および記録再生速度が向上された情報記録
再生装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィー装置
を実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の探針の位置制御
装置は、基板と、基板に対向配置された探針と、基板お
よび探針との間に、これらと接するように配置された第
1の弾性体と、探針を支持する第2の弾性体と、第2の
弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針と基板
との間に生じる物理量を検出する手段と、検出手段から
の出力をもとに、物理量が一定となるように駆動手段を
制御する制御手段とを有することを特徴とする。
装置は、基板と、基板に対向配置された探針と、基板お
よび探針との間に、これらと接するように配置された第
1の弾性体と、探針を支持する第2の弾性体と、第2の
弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針と基板
との間に生じる物理量を検出する手段と、検出手段から
の出力をもとに、物理量が一定となるように駆動手段を
制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】この場合、探針と基板が導電性を有し、物
理量検出手段が、探針と基板との間に電圧を印加する手
段と、該探針と該基板との間に流れる電流を検出する手
段とを具備するものとし、物理量は電流であってもよ
い。
理量検出手段が、探針と基板との間に電圧を印加する手
段と、該探針と該基板との間に流れる電流を検出する手
段とを具備するものとし、物理量は電流であってもよ
い。
【0010】上記のいずれにおいても、第2の弾性体と
駆動手段を一対の電極に挟持された複数の圧電体からな
る圧電バイモルフ構造体にて構成してもよい。
駆動手段を一対の電極に挟持された複数の圧電体からな
る圧電バイモルフ構造体にて構成してもよい。
【0011】また、第1の弾性体は、探針の表面を覆う
被覆材であってもよい。
被覆材であってもよい。
【0012】本発明の情報記録再生装置は、基板と、基
板上に配置された第1の弾性体として機能する記録媒体
と、記録媒体上に接するように配置された探針と、探針
を支持する第2の弾性体と、第2の弾性体に弾性変形を
起こさせる駆動手段と、探針と基板との間に生じる物理
量を検出する手段と、検出手段からの出力をもとに物理
量が一定となるように駆動手段を制御する制御手段とを
有することを特徴とする。
板上に配置された第1の弾性体として機能する記録媒体
と、記録媒体上に接するように配置された探針と、探針
を支持する第2の弾性体と、第2の弾性体に弾性変形を
起こさせる駆動手段と、探針と基板との間に生じる物理
量を検出する手段と、検出手段からの出力をもとに物理
量が一定となるように駆動手段を制御する制御手段とを
有することを特徴とする。
【0013】本発明の他の形態による情報記録再生装置
は、探針と、探針の表面を覆い第1の弾性体として機能
する被覆材と、被覆材に接するように配置された記録媒
体と、探針を支持する第2の弾性体と、該第2の弾性体
に弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針と記録媒体と
の間に生じる物理量を検出する手段と、検出手段からの
出力をもとに物理量が一定となるように駆動手段を制御
する制御手段とを有することを特徴とする。
は、探針と、探針の表面を覆い第1の弾性体として機能
する被覆材と、被覆材に接するように配置された記録媒
体と、探針を支持する第2の弾性体と、該第2の弾性体
に弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針と記録媒体と
の間に生じる物理量を検出する手段と、検出手段からの
出力をもとに物理量が一定となるように駆動手段を制御
する制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】本発明の走査型プローブ顕微鏡は、基板
と、基板上に配置された第1の弾性体として機能する試
料と、試料上に接するように配置された探針と、探針を
支持する第2の弾性体と、第2の弾性体に弾性変形を起
こさせる駆動手段と、探針と基板との間に生じる物理量
を検出する手段と、検出手段からの出力をもとに物理量
が一定となるように駆動手段を制御する制御手段とを有
することを特徴とする。
と、基板上に配置された第1の弾性体として機能する試
料と、試料上に接するように配置された探針と、探針を
支持する第2の弾性体と、第2の弾性体に弾性変形を起
こさせる駆動手段と、探針と基板との間に生じる物理量
を検出する手段と、検出手段からの出力をもとに物理量
が一定となるように駆動手段を制御する制御手段とを有
することを特徴とする。
【0015】本発明の他の形態による走査型プローブ顕
微鏡は、探針と、探針の表面を覆い第1の弾性体として
機能する被覆材と、被覆材に接するように配置された試
料と、探針を支持する第2の弾性体と、第2の弾性体に
弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針と試料との間に
生じる物理量を検出する手段と、検出手段からの出力を
もとに物理量が一定となるように駆動手段を制御する制
御手段とを有することを特徴とする。
微鏡は、探針と、探針の表面を覆い第1の弾性体として
機能する被覆材と、被覆材に接するように配置された試
料と、探針を支持する第2の弾性体と、第2の弾性体に
弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針と試料との間に
生じる物理量を検出する手段と、検出手段からの出力を
もとに物理量が一定となるように駆動手段を制御する制
御手段とを有することを特徴とする。
【0016】本発明のリソグラフィー装置は、基板と、
基板上に配置された第1の弾性体として機能するレジス
トと、レジスト上に接するように配置された探針と、探
針を支持する第2の弾性体と、第2の弾性体に弾性変形
を起こさせる駆動手段と、探針と該基板との間に生じる
物理量を検出する手段と、検出手段からの出力をもとに
物理量が一定となるように駆動手段を制御する制御手段
とを有することを特徴とする。
基板上に配置された第1の弾性体として機能するレジス
トと、レジスト上に接するように配置された探針と、探
針を支持する第2の弾性体と、第2の弾性体に弾性変形
を起こさせる駆動手段と、探針と該基板との間に生じる
物理量を検出する手段と、検出手段からの出力をもとに
物理量が一定となるように駆動手段を制御する制御手段
とを有することを特徴とする。
【0017】本発明の他の形態によるリソグラフィー装
置は、探針と、探針の表面を覆い第1の弾性体として機
能する被覆材と、被覆材に接するように配置されたレジ
ストと、探針を支持する第2の弾性体と、第2の弾性体
に弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針とレジストと
の間に生じる物理量を検出する手段と、検出手段からの
出力をもとに物理量が一定となるように駆動手段を制御
する制御手段とを有することを特徴とする。
置は、探針と、探針の表面を覆い第1の弾性体として機
能する被覆材と、被覆材に接するように配置されたレジ
ストと、探針を支持する第2の弾性体と、第2の弾性体
に弾性変形を起こさせる駆動手段と、探針とレジストと
の間に生じる物理量を検出する手段と、検出手段からの
出力をもとに物理量が一定となるように駆動手段を制御
する制御手段とを有することを特徴とする。
【0018】本発明の探針の位置決め制御方法は、基板
上に第1の弾性体を配置し、該第1の弾性体に接するよ
うに配置され、第2の弾性体で支持される探針の位置決
め制御方法であって、第2の弾性体に弾性変形を起こさ
せ、探針と第1の弾性体との間に作用する力により該第
1の弾性体に弾性変形を生じさせて、該探針と該基板と
の間に生じる物理量が一定になるように、該探針と該基
板との間隔を制御することを特徴とする。
上に第1の弾性体を配置し、該第1の弾性体に接するよ
うに配置され、第2の弾性体で支持される探針の位置決
め制御方法であって、第2の弾性体に弾性変形を起こさ
せ、探針と第1の弾性体との間に作用する力により該第
1の弾性体に弾性変形を生じさせて、該探針と該基板と
の間に生じる物理量が一定になるように、該探針と該基
板との間隔を制御することを特徴とする。
【0019】この場合、作用する力が斥力であり、第1
の弾性体の弾性変形が圧縮方向の弾性変形であってもよ
い。
の弾性体の弾性変形が圧縮方向の弾性変形であってもよ
い。
【0020】また、作用する力が引力であり、第1の弾
性体の弾性変形が引張り方向の弾性変形であってもよ
い。
性体の弾性変形が引張り方向の弾性変形であってもよ
い。
【0021】
【作用】本発明においては、探針と試料あるいは探針と
記録媒体との間に変形可能な弾性部材が設けられるの
で、これらの間の距離に斥力や引力が働く状態となった
としてもこれらが弾性部材に接触するように維持するこ
とにより吸着あるいは反発することを防止することが可
能となる。
記録媒体との間に変形可能な弾性部材が設けられるの
で、これらの間の距離に斥力や引力が働く状態となった
としてもこれらが弾性部材に接触するように維持するこ
とにより吸着あるいは反発することを防止することが可
能となる。
【0022】
[実施例1]次に、本発明の実施例について図面を参照
して説明する。
して説明する。
【0023】図1は、本発明の実施例を示す図である。
図中z方向に橈むように弾性体として機能するカンチレ
バー101で導電性の探針102を支持し、探針102
先端を導電性基板103上の記録媒体104表面に接触
させる。この状態で探針位置制御用の電圧印加回路10
5により探針102−基板l03間に電圧を印加し、探
針l02−基板103間に流れる電流106を電流/電
圧変換回路l07によって検出する。
図中z方向に橈むように弾性体として機能するカンチレ
バー101で導電性の探針102を支持し、探針102
先端を導電性基板103上の記録媒体104表面に接触
させる。この状態で探針位置制御用の電圧印加回路10
5により探針102−基板l03間に電圧を印加し、探
針l02−基板103間に流れる電流106を電流/電
圧変換回路l07によって検出する。
【0024】電流106の大きさは、探針102と基板
103との間隔に依存する。この電流検出信号を対数変
換回路108で対数変換後、減算回路109にて、設定
値との差を算出する。このとき、設定値は、探針102
−基板103間に流れる電流に対する所望値、すなわ
ち、探針102と基板103との間隔の所望値に対応す
る値とする。減算回路109からの算出差信号をローパ
スフィルター110に通した後、増幅回路111で増幅
し、z方向駆動素子駆動信号として、z方向駆動素子1
12に入力し、z方向駆動素子112の駆動を行ない、
探針102の位置制御を行なう。
103との間隔に依存する。この電流検出信号を対数変
換回路108で対数変換後、減算回路109にて、設定
値との差を算出する。このとき、設定値は、探針102
−基板103間に流れる電流に対する所望値、すなわ
ち、探針102と基板103との間隔の所望値に対応す
る値とする。減算回路109からの算出差信号をローパ
スフィルター110に通した後、増幅回路111で増幅
し、z方向駆動素子駆動信号として、z方向駆動素子1
12に入力し、z方向駆動素子112の駆動を行ない、
探針102の位置制御を行なう。
【0025】この電流の大きさを一定にするための、探
針102のz方向の位置制御について以下に詳細に説明
する。
針102のz方向の位置制御について以下に詳細に説明
する。
【0026】探針102と記録媒体104との間には、
接触に伴ない斥力が作用する。この力によりカンチレバ
ー101に橈みの弾性変形が生じ、記録媒体104に凹
みの弾性変形が生じる。これらの橈み・凹みの弾性変形
の詳細について図2,図3を用いて説明する。
接触に伴ない斥力が作用する。この力によりカンチレバ
ー101に橈みの弾性変形が生じ、記録媒体104に凹
みの弾性変形が生じる。これらの橈み・凹みの弾性変形
の詳細について図2,図3を用いて説明する。
【0027】図2および図3の左側部分は、探針先端が
記録媒体表面に接触した直後(=初めの状態)のカンチ
レバー根元の位置、探針先端の位置、記録媒体表面の位
置、導電性基板表面の位置の関係を示す図およびモデル
図である。
記録媒体表面に接触した直後(=初めの状態)のカンチ
レバー根元の位置、探針先端の位置、記録媒体表面の位
置、導電性基板表面の位置の関係を示す図およびモデル
図である。
【0028】ここで、カンチレバー根元の位置とは、カ
ンチレバーが探針を支持している部分とは他端のz方向
駆動素子に接合されている部分を表わす。カンチレバー
根元の位置と探針と導電性基板表面とは、図3に示すよ
うに、カンチレバーの橈みに関する弾性体及び記録媒体
の凹みに関する弾性体によって相互に連結された状態と
なる。このとき、カンチレバーの橈みに対する弾性定数
をkL、記録媒体の凹みに対する弾性定数をkMとする。
この初めの状態の記録媒体の厚さをt0とする。この初
めの状態からz方向駆動素子ll2を駆動し、基板に近
づく方向に探針を駆動した状態を図3の右側部分に示
す。このときのz方向駆動素子駆動量を△z、d探針先
端の変位を△zp、記録媒体の厚さをt1とする(t1=
t0ー△z0)。z方向駆動素子112を△zd駆動した
とき、探針先端には、記録媒体表面との間に働く力の反
作用を受け、カンチレバーに橈みが生じるため、 kL・(△zdー△zp)=kM△zp すなわち、 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd の関係が成り立つ。上式からわかるように、探針先端の
変位△zpはz方向駆動素子駆動量△zdに比べ kL/(kL+kM) の割合だけ減少することになる。ここで例えば記録媒体
104としてポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ア
ラキジン酸等の有機材料を選び、探針102先端の曲率
半径をおおよそ0.1μmとすると、記録媒体104表
面の凹みの弾性定数kMはおおよそ1N/mとなる。し
たがって、このとき、カンチレバー101として、橈み
の弾性定数kLが、例えば、約0.01N/mのものを
用いると、 kL/(kL+kM)〜1/100 となり、探針先端の変位△zpは、z方向駆動素子駆動
量△zdに比ベ、2桁程度減少することになる。このよ
うな△zpと△zdの関係は、kLとkMの関係によって決
まり、
ンチレバーが探針を支持している部分とは他端のz方向
駆動素子に接合されている部分を表わす。カンチレバー
根元の位置と探針と導電性基板表面とは、図3に示すよ
うに、カンチレバーの橈みに関する弾性体及び記録媒体
の凹みに関する弾性体によって相互に連結された状態と
なる。このとき、カンチレバーの橈みに対する弾性定数
をkL、記録媒体の凹みに対する弾性定数をkMとする。
この初めの状態の記録媒体の厚さをt0とする。この初
めの状態からz方向駆動素子ll2を駆動し、基板に近
づく方向に探針を駆動した状態を図3の右側部分に示
す。このときのz方向駆動素子駆動量を△z、d探針先
端の変位を△zp、記録媒体の厚さをt1とする(t1=
t0ー△z0)。z方向駆動素子112を△zd駆動した
とき、探針先端には、記録媒体表面との間に働く力の反
作用を受け、カンチレバーに橈みが生じるため、 kL・(△zdー△zp)=kM△zp すなわち、 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd の関係が成り立つ。上式からわかるように、探針先端の
変位△zpはz方向駆動素子駆動量△zdに比べ kL/(kL+kM) の割合だけ減少することになる。ここで例えば記録媒体
104としてポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ア
ラキジン酸等の有機材料を選び、探針102先端の曲率
半径をおおよそ0.1μmとすると、記録媒体104表
面の凹みの弾性定数kMはおおよそ1N/mとなる。し
たがって、このとき、カンチレバー101として、橈み
の弾性定数kLが、例えば、約0.01N/mのものを
用いると、 kL/(kL+kM)〜1/100 となり、探針先端の変位△zpは、z方向駆動素子駆動
量△zdに比ベ、2桁程度減少することになる。このよ
うな△zpと△zdの関係は、kLとkMの関係によって決
まり、
【0029】
【数1】 となる。以上のいずれの場合も△zpは△zdに直接対応
せず、探針先端と記録媒体表面との間に働く力kL・
(△zd−△zp)により、凹みの弾性定数がkMである
記録媒体表面が凹む量が決定される。
せず、探針先端と記録媒体表面との間に働く力kL・
(△zd−△zp)により、凹みの弾性定数がkMである
記録媒体表面が凹む量が決定される。
【0030】以上のような構成・原理で、探針102−
基板l03間に流れる電流106が設定電流値となるよ
うに、z方向駆動素子ll2を駆動することにより、探
針l02のz方向位置、すなわち、探針102と基板1
03との間隔を制御することができる。このときの探針
102と基板103との間隔制御は、z方向駆動素子1
12によって直接的に制御するものではなく、探針l0
2−記録媒体104間に作用する力で記録媒体104表
面を弾性的に凹ませることによる間接的な制御となる。
基板l03間に流れる電流106が設定電流値となるよ
うに、z方向駆動素子ll2を駆動することにより、探
針l02のz方向位置、すなわち、探針102と基板1
03との間隔を制御することができる。このときの探針
102と基板103との間隔制御は、z方向駆動素子1
12によって直接的に制御するものではなく、探針l0
2−記録媒体104間に作用する力で記録媒体104表
面を弾性的に凹ませることによる間接的な制御となる。
【0031】[実施例2]実施例1では、探針102−
記録媒体104間に斥力が働いて、記録媒体104表面
が凹む揚合の探針102のz方向位置制御について説明
してきた。
記録媒体104間に斥力が働いて、記録媒体104表面
が凹む揚合の探針102のz方向位置制御について説明
してきた。
【0032】実施例2では、探針102−記録媒体10
4間に引力が働く場合の制御について説明する。図4
は、探針102−記録媒体104間に引力が働く場合の
装置構成の概要を示す図である。
4間に引力が働く場合の制御について説明する。図4
は、探針102−記録媒体104間に引力が働く場合の
装置構成の概要を示す図である。
【0033】探針102と記録媒体104とが接触状態
にあるとき、両者の間には引力である吸着力が生じてい
る。この吸着力の原因としては、探針表面の原子と記録
媒体表面の原子との間のファンデルワールス力、探針表
面や記録媒体表面に吸着している水など液体の表面張
力、導電性探針102−導電性基板103間に働く静電
力等がある。したがって、探針102と記録媒体104
表面が図2に示すような軽い接触状態(=初めの状態)
から図4に示すような、探針l02を基板103から遠
ざける方向(図中、zの負方向)に駆動した状態では、
カンチレバー101は記録媒体104に引かれる方向に
橈みの弾性変形を生じ、記録媒体104も探針102に
引かれる方向に出っ張りの弾性変形を生じる。このと
き、電流106の生じている部分の記録媒体104の厚
さは、図中に示す初めの状態の記録媒体の厚さt0から
探針駆動後の記録媒体の厚さt2に増大している。この
ような場合の、カンチレバー根元の位置、探針先端の位
置、記録媒体表面の位置、導電性基板表面の位置の関係
を示すモデルを図5に示す。
にあるとき、両者の間には引力である吸着力が生じてい
る。この吸着力の原因としては、探針表面の原子と記録
媒体表面の原子との間のファンデルワールス力、探針表
面や記録媒体表面に吸着している水など液体の表面張
力、導電性探針102−導電性基板103間に働く静電
力等がある。したがって、探針102と記録媒体104
表面が図2に示すような軽い接触状態(=初めの状態)
から図4に示すような、探針l02を基板103から遠
ざける方向(図中、zの負方向)に駆動した状態では、
カンチレバー101は記録媒体104に引かれる方向に
橈みの弾性変形を生じ、記録媒体104も探針102に
引かれる方向に出っ張りの弾性変形を生じる。このと
き、電流106の生じている部分の記録媒体104の厚
さは、図中に示す初めの状態の記録媒体の厚さt0から
探針駆動後の記録媒体の厚さt2に増大している。この
ような場合の、カンチレバー根元の位置、探針先端の位
置、記録媒体表面の位置、導電性基板表面の位置の関係
を示すモデルを図5に示す。
【0034】カンチレバー根元の位置と探針と導電性基
板表面とは図5に示すようにカンチレバーの橈みに関す
る弾性体及び記録媒体の出っ張りに関する弾性体によっ
て相互に連結された状態となる。この場合もz方向駆動
素子112を図中、zの負方向に駆動する量を△zd、
カンチレバーの橈みの弾性定数をkL、記録媒体表面の
出っ張りの弾性定数をkMとすると、探針先端は記録媒
体表面との間に働く吸着力を受けるため、探針先端の変
位△zpとの間には斥力の場合と同じ kL・(△zdー△zp)=kM△zp すなわち、 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd の関係が成り立ち、△zpは△zdに比べ kL/(kL+kM) の割合だけ減少することになる。
板表面とは図5に示すようにカンチレバーの橈みに関す
る弾性体及び記録媒体の出っ張りに関する弾性体によっ
て相互に連結された状態となる。この場合もz方向駆動
素子112を図中、zの負方向に駆動する量を△zd、
カンチレバーの橈みの弾性定数をkL、記録媒体表面の
出っ張りの弾性定数をkMとすると、探針先端は記録媒
体表面との間に働く吸着力を受けるため、探針先端の変
位△zpとの間には斥力の場合と同じ kL・(△zdー△zp)=kM△zp すなわち、 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd の関係が成り立ち、△zpは△zdに比べ kL/(kL+kM) の割合だけ減少することになる。
【0035】以下も斥力の場合と同じく、記録媒体10
4として、前述と同様の有機材料を選び、探針102先
端の曲率半径を約0.1μmとすると、記録媒体104
表面の出っ張りの弾性定数kMは、だいたい約1N/m
となる。したがって、このとき、カンチレバー101と
して、橈みの弾性定数kLが、例えば約0.01N/m
のものを用いると、 kL/(kL+kM)〜1/100 となり、探針先端の変位△zpは、z方向駆動素子駆動
量△zdに比べ、2桁程度減少することになる。このよ
うな△zpと△zdの関係は、斥力の場合と同様kLとkM
の関係によって決まり、
4として、前述と同様の有機材料を選び、探針102先
端の曲率半径を約0.1μmとすると、記録媒体104
表面の出っ張りの弾性定数kMは、だいたい約1N/m
となる。したがって、このとき、カンチレバー101と
して、橈みの弾性定数kLが、例えば約0.01N/m
のものを用いると、 kL/(kL+kM)〜1/100 となり、探針先端の変位△zpは、z方向駆動素子駆動
量△zdに比べ、2桁程度減少することになる。このよ
うな△zpと△zdの関係は、斥力の場合と同様kLとkM
の関係によって決まり、
【0036】
【数2】 となる。上記のいずれの場合も△zpは△zdに直接対応
せず、探針先端と記録媒体表面との間に働く力kL(△
zd−△zp)により、出っ張りの弾性定数がkMである
記録媒体表面が出っ張る量が決定される。
せず、探針先端と記録媒体表面との間に働く力kL(△
zd−△zp)により、出っ張りの弾性定数がkMである
記録媒体表面が出っ張る量が決定される。
【0037】以上のような構成・原理で、探針102−
基板103間に流れる電流106が設定電流値となるよ
うに、z方向駆動素子112を駆動することにより、探
針102のz方向位置、すなわち、探針102と基板1
03との間隔を制御することができる。このときの探針
102と基板103との間隔制御はz方向駆動素子ll
2によって直接的に制御するものではなく、探針102
−記録媒体104間に作用する力で記録媒体104表面
を弾性的に出っ張らせることによる間接的な制御とな
る。
基板103間に流れる電流106が設定電流値となるよ
うに、z方向駆動素子112を駆動することにより、探
針102のz方向位置、すなわち、探針102と基板1
03との間隔を制御することができる。このときの探針
102と基板103との間隔制御はz方向駆動素子ll
2によって直接的に制御するものではなく、探針102
−記録媒体104間に作用する力で記録媒体104表面
を弾性的に出っ張らせることによる間接的な制御とな
る。
【0038】[実施例3]次に、カンチレバーを圧電カ
ンチレバーによって構成し、z方向駆動素子の代わり
に、カンチレバー自身をアクチュエーターとし、探針の
z方向駆動を行なう例について図6を用いて説明する。
ンチレバーによって構成し、z方向駆動素子の代わり
に、カンチレバー自身をアクチュエーターとし、探針の
z方向駆動を行なう例について図6を用いて説明する。
【0039】圧電カンチレバー601は、圧電体602
を2つの電極a603と電極b604とで挟持し、これ
を支持体605に取り付けた圧電ユニモルフ構造をとっ
ている。もちろん圧電ユニモルフ構造の代わりに圧電バ
イモルフ構造でもよい。圧電カンチレバー601の自由
端側には導電性探針102が取り付けられ、探針102
から電流取り出し用の配線113が引き出されている。
を2つの電極a603と電極b604とで挟持し、これ
を支持体605に取り付けた圧電ユニモルフ構造をとっ
ている。もちろん圧電ユニモルフ構造の代わりに圧電バ
イモルフ構造でもよい。圧電カンチレバー601の自由
端側には導電性探針102が取り付けられ、探針102
から電流取り出し用の配線113が引き出されている。
【0040】探針102−基板103間に流れる電流1
06の検出及び、該検出信号の信号処理については、前
述した図lの説明と同様である。増幅回路111から出
力される信号を圧電カンチレバー駆動信号として、電極
a603、電極b604に印加し、圧電カンチレバーを
橈ませる方向に駆動を行ない、探針102の位置制御を
行なう。実際には探針102の先端が記録媒体104に
接触しているが、接触していない自由な状態を仮定し、
このときの圧電カンチレバー先端の駆動量を△zdとす
る。探針102の先端が記録媒体104の表面に接触し
た状態で、接触していない自由な状態のときに△zdだ
け変位するような駆動信号を圧電カンチレバー601に
印加したとき生じる探針102先端の変位を△zpとす
る。圧電カンチレバー601の橈みに対する弾性定数を
kL、記録媒体104の凹みあるいは出っ張りに対する
弾性定数をkMとする。探針102先端が記録媒体10
4の表面に接触した状態で、圧電カンチレバー601の
駆動を行なうと、探針102−記録媒体104間に斥力
あるいは引力が生じ、この力により、記録媒体104表
面に凹みあるいは出っ張りを生じる。このとき、△z
d,△zp,kL,kMの間には、前記と同様のモデルによ
り同じ、 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd の関係が成り立つ。以降の説明は前記と同様であり、探
針102と基板l03との間隔制御は、圧電カンチレバ
ー601によって直接的に制御するものではなく、探針
102−記録媒体104間に作用する力で記録媒体10
4表面を凹ませるあるいは出っ張らせることによる間接
的な制御となる。
06の検出及び、該検出信号の信号処理については、前
述した図lの説明と同様である。増幅回路111から出
力される信号を圧電カンチレバー駆動信号として、電極
a603、電極b604に印加し、圧電カンチレバーを
橈ませる方向に駆動を行ない、探針102の位置制御を
行なう。実際には探針102の先端が記録媒体104に
接触しているが、接触していない自由な状態を仮定し、
このときの圧電カンチレバー先端の駆動量を△zdとす
る。探針102の先端が記録媒体104の表面に接触し
た状態で、接触していない自由な状態のときに△zdだ
け変位するような駆動信号を圧電カンチレバー601に
印加したとき生じる探針102先端の変位を△zpとす
る。圧電カンチレバー601の橈みに対する弾性定数を
kL、記録媒体104の凹みあるいは出っ張りに対する
弾性定数をkMとする。探針102先端が記録媒体10
4の表面に接触した状態で、圧電カンチレバー601の
駆動を行なうと、探針102−記録媒体104間に斥力
あるいは引力が生じ、この力により、記録媒体104表
面に凹みあるいは出っ張りを生じる。このとき、△z
d,△zp,kL,kMの間には、前記と同様のモデルによ
り同じ、 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd の関係が成り立つ。以降の説明は前記と同様であり、探
針102と基板l03との間隔制御は、圧電カンチレバ
ー601によって直接的に制御するものではなく、探針
102−記録媒体104間に作用する力で記録媒体10
4表面を凹ませるあるいは出っ張らせることによる間接
的な制御となる。
【0041】[実施例4]次に、記録媒体自体が弾性変
形するのではなく、探針表面を覆う被覆材が弾性体とし
て機能する場合について、図7,図8を用いて説明す
る。
形するのではなく、探針表面を覆う被覆材が弾性体とし
て機能する場合について、図7,図8を用いて説明す
る。
【0042】探針102表面を弾性を有する有機材料等
の絶縁性の被覆材701で覆い、被覆材701越しに記
録媒体702表面に接触させる。図7に示したような軽
い接触状態(=初めの状態)からz方向駆動素子112
を駆動し、図8に示すような被覆材701−記録媒体7
02間に斥力あるいは引力が作用する状態とすると、前
記のように記録媒体表面に弾性変形が生じるのではな
く、被覆材701に凹みあるいは引っ張りの弾性変形が
生じ、探針102と記録媒体702の間隔が変化する。
の絶縁性の被覆材701で覆い、被覆材701越しに記
録媒体702表面に接触させる。図7に示したような軽
い接触状態(=初めの状態)からz方向駆動素子112
を駆動し、図8に示すような被覆材701−記録媒体7
02間に斥力あるいは引力が作用する状態とすると、前
記のように記録媒体表面に弾性変形が生じるのではな
く、被覆材701に凹みあるいは引っ張りの弾性変形が
生じ、探針102と記録媒体702の間隔が変化する。
【0043】図示するように初めの状態の被覆材の厚さ
をt0、探針駆動後の弾性変形した被覆材の厚さをt1と
すると、探針102と記録媒体702の間隔はt0から
t1に変化することになる。この場合も、被覆材701
の凹みあるいは引っ張りの弾性定数をkMとし、カンチ
レバー101の弾性定数をkL、z方向駆動素子112
の駆動量を△zd、探針102先端の変位を△zpとする
と、上記と同様の関係 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd が成り立つ。以降の説明は前記と同様であり、探針10
2と記録媒体702との間隔制御はz方向駆動素子11
2によって直接的に制御するものではなく、被覆材70
1−記録媒体702間に作用する力で被覆材701自体
に凹みあるいは引っ張りの弾性変形を生じさせることに
よる間接的な制御となる。
をt0、探針駆動後の弾性変形した被覆材の厚さをt1と
すると、探針102と記録媒体702の間隔はt0から
t1に変化することになる。この場合も、被覆材701
の凹みあるいは引っ張りの弾性定数をkMとし、カンチ
レバー101の弾性定数をkL、z方向駆動素子112
の駆動量を△zd、探針102先端の変位を△zpとする
と、上記と同様の関係 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd が成り立つ。以降の説明は前記と同様であり、探針10
2と記録媒体702との間隔制御はz方向駆動素子11
2によって直接的に制御するものではなく、被覆材70
1−記録媒体702間に作用する力で被覆材701自体
に凹みあるいは引っ張りの弾性変形を生じさせることに
よる間接的な制御となる。
【0044】ここまでの実施例においては、実施例l〜
3における記録媒体104の弾性定数kM、および実施
例4における被覆材701の弾性定数kMの値が、それ
ぞれ記録媒体l04および被覆材701の弾性変形量に
よらず一定であるとして、説明してきた。記録媒体10
4や被覆材701の種類によって異なるが、実際のとこ
ろ正確には弾性定数kMの値は図9に示すように、弾性
変形量、すなわち、記録媒体あるいは被覆材の弾性変形
量に依存するものとなる。すなわち、探針あるいは被覆
材が記録媒体表面に接触後(図9中a)、z方向駆動素
子ll2あるいは圧電カンチレバー601を駆動して、
斥力を増していくと(a→b→c)、弾性定数kMは記
録媒体あるいは被覆材が塑性変形を起こす点(c)まで
増大する。逆向きに駆動して引力を増していくと(a→
d→e)、kMは探針先端あるいは被覆材が記録媒体表
面から離れる点(e)まで減少する。以上より、実施例
l〜4に記載したkMとカンチレバーの橈みに対する弾
性定数kL、z方向駆動素子の駆動量あるいは圧電カン
チレバー駆動量△zd、探針先端の変位△zpとの間の関
係式は、△zpの関数であるkM(△zp)を含む kL・(△zd−△zp)=kM(△zp)・△zp となる。したがって、この式を満たすように△zdと△
zpの関係が決まる。
3における記録媒体104の弾性定数kM、および実施
例4における被覆材701の弾性定数kMの値が、それ
ぞれ記録媒体l04および被覆材701の弾性変形量に
よらず一定であるとして、説明してきた。記録媒体10
4や被覆材701の種類によって異なるが、実際のとこ
ろ正確には弾性定数kMの値は図9に示すように、弾性
変形量、すなわち、記録媒体あるいは被覆材の弾性変形
量に依存するものとなる。すなわち、探針あるいは被覆
材が記録媒体表面に接触後(図9中a)、z方向駆動素
子ll2あるいは圧電カンチレバー601を駆動して、
斥力を増していくと(a→b→c)、弾性定数kMは記
録媒体あるいは被覆材が塑性変形を起こす点(c)まで
増大する。逆向きに駆動して引力を増していくと(a→
d→e)、kMは探針先端あるいは被覆材が記録媒体表
面から離れる点(e)まで減少する。以上より、実施例
l〜4に記載したkMとカンチレバーの橈みに対する弾
性定数kL、z方向駆動素子の駆動量あるいは圧電カン
チレバー駆動量△zd、探針先端の変位△zpとの間の関
係式は、△zpの関数であるkM(△zp)を含む kL・(△zd−△zp)=kM(△zp)・△zp となる。したがって、この式を満たすように△zdと△
zpの関係が決まる。
【0045】次に、以上説明してきたような、探針の位
置制御方法を応用した情報記録再生装置、走査型プロー
ブ顕微鏡、リソグラフィー装置について説明する。
置制御方法を応用した情報記録再生装置、走査型プロー
ブ顕微鏡、リソグラフィー装置について説明する。
【0046】図10に本発明を応用した情報記録再生装
置を示す。
置を示す。
【0047】前述したような記録媒体104に対する探
針102のz方向位置制御を行ないながら、xy方向駆
動素子制御回路1004、xy方向駆動素子l00lを
用いて、記録媒体104に対する探針102のxy方向
走査を行ない、所望の位置において記録再生を行なう。
情報の記録には、記録用電圧印加制御回路1005から
の信号をもとに、記録用電圧印加回路1002により探
針l02−基板103間、すなわち記録媒体104に情
報記録用電圧が印加される。
針102のz方向位置制御を行ないながら、xy方向駆
動素子制御回路1004、xy方向駆動素子l00lを
用いて、記録媒体104に対する探針102のxy方向
走査を行ない、所望の位置において記録再生を行なう。
情報の記録には、記録用電圧印加制御回路1005から
の信号をもとに、記録用電圧印加回路1002により探
針l02−基板103間、すなわち記録媒体104に情
報記録用電圧が印加される。
【0048】情報の再生には、上述したような探針位置
制御用の電圧印加回路(図1中l05)を兼ねる情報再
生用電圧印加回路1003によって記録媒体104に情
報再生用電圧が印加され、探針102−基板103間を
流れる電流106が電流/電圧変換回路107で検出さ
れ、対数変換回路108を通った後再生信号として、再
生信号処理回路1006に人力する。ホストコンピュー
タ1007では、記録媒体104に対する探針102の
xy方向位置制御、情報記録用電圧印加、情報再生信号
処理のタイミング制御を行ない、外部からの記録情報/
外部ヘの再生情報のやり取りを行なう。
制御用の電圧印加回路(図1中l05)を兼ねる情報再
生用電圧印加回路1003によって記録媒体104に情
報再生用電圧が印加され、探針102−基板103間を
流れる電流106が電流/電圧変換回路107で検出さ
れ、対数変換回路108を通った後再生信号として、再
生信号処理回路1006に人力する。ホストコンピュー
タ1007では、記録媒体104に対する探針102の
xy方向位置制御、情報記録用電圧印加、情報再生信号
処理のタイミング制御を行ない、外部からの記録情報/
外部ヘの再生情報のやり取りを行なう。
【0049】なお、ここにおける記録媒体104ヘの電
圧印加による記録の原理、および記録媒体あるいは被覆
材の種類についてはなんら限定されるものではない。
圧印加による記録の原理、および記録媒体あるいは被覆
材の種類についてはなんら限定されるものではない。
【0050】図11に本発明を応用した走査型プローブ
顕微鏡を示す。前述したような記録媒体(図1中10
4)の代わりに、試料1101に対して同様の探針10
2のz方向位置制御を行ないながら、xy方向駆動素子
制御回路1004、xy方向駆動素子1001を用い
て、試料1101に対する探針102のxy方向走査を
行ない、試料1101表面の各点における電流106の
検出を行なう。
顕微鏡を示す。前述したような記録媒体(図1中10
4)の代わりに、試料1101に対して同様の探針10
2のz方向位置制御を行ないながら、xy方向駆動素子
制御回路1004、xy方向駆動素子1001を用い
て、試料1101に対する探針102のxy方向走査を
行ない、試料1101表面の各点における電流106の
検出を行なう。
【0051】ローパスフィルタ110からの出力を画像
信号処理回路1102に人力し、ホストコンピュータ1
007からの試料1101表面に対する探針102の位
置に関するタイミング信号をもとに試料1101の表面
形状や表面電子状態分布を画像データ信号に変換し、デ
ィスプレイll03に表示する。
信号処理回路1102に人力し、ホストコンピュータ1
007からの試料1101表面に対する探針102の位
置に関するタイミング信号をもとに試料1101の表面
形状や表面電子状態分布を画像データ信号に変換し、デ
ィスプレイll03に表示する。
【0052】なお、ローパスフィルタ110からの出力
信号はz方向駆動素子ll2の駆動量に対応しており、
探針102先端のz方向変位に直接対応しない。試料l
l0l表面形状や表面電子状態分布に対応するのは探針
102先端のz方向変位であるから、 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd の関係式を用いて、z方向駆動素子112の駆動量△z
dを探針102先端のz方向変位△zpに換算する必要が
あり、これも画像信号処理回路1102で行なう。
信号はz方向駆動素子ll2の駆動量に対応しており、
探針102先端のz方向変位に直接対応しない。試料l
l0l表面形状や表面電子状態分布に対応するのは探針
102先端のz方向変位であるから、 △zp=〔kL/(kL+kM)〕・△zd の関係式を用いて、z方向駆動素子112の駆動量△z
dを探針102先端のz方向変位△zpに換算する必要が
あり、これも画像信号処理回路1102で行なう。
【0053】図12に本発明を応用したリソグラフィー
装置を示す。前述したような記録媒体(図1中104)
の代わりにレジスト1204に対して同様の探針102
のz方向位置制御を行ないながら、xy方向駆動素子制
御回路1004、xy方向駆動素子1001を用いて、
レジスト1204に対する探針102のxy方向走査を
行ない、所望の位置において、リソグラフィーパターン
の描画を行なう。描画には、描画用電圧印加制御回路1
203からの信号をもとに描画用電圧印加回路1201
により探針102−基板103間、すなわちレジスト1
204に描画用電圧が印加される。ホストコンピュータ
1007では外部から人力される描画情報に基づき、レ
ジスト1204に対する探針102のxy方向位置制
御、描画用電圧印加制御のタイミング制御を行なう。
装置を示す。前述したような記録媒体(図1中104)
の代わりにレジスト1204に対して同様の探針102
のz方向位置制御を行ないながら、xy方向駆動素子制
御回路1004、xy方向駆動素子1001を用いて、
レジスト1204に対する探針102のxy方向走査を
行ない、所望の位置において、リソグラフィーパターン
の描画を行なう。描画には、描画用電圧印加制御回路1
203からの信号をもとに描画用電圧印加回路1201
により探針102−基板103間、すなわちレジスト1
204に描画用電圧が印加される。ホストコンピュータ
1007では外部から人力される描画情報に基づき、レ
ジスト1204に対する探針102のxy方向位置制
御、描画用電圧印加制御のタイミング制御を行なう。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、弾性体として機能
するカンチレバーで支持した探針を別の弾性体として機
能する記録媒体、試料、レジストに接触させ、間に作用
する力を利用して記録媒体、試料、レジストを弾性変形
させることにより、探針と記録媒体、試料、レジストの
基板との間隔を制御し、間に流れる電流を一定に制御す
ることが可能になった。このような探針の位置制御法を
用いることにより、信頼性・記録再生速度の向上した情
報記録再生装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィ
ー装置が実現した。
するカンチレバーで支持した探針を別の弾性体として機
能する記録媒体、試料、レジストに接触させ、間に作用
する力を利用して記録媒体、試料、レジストを弾性変形
させることにより、探針と記録媒体、試料、レジストの
基板との間隔を制御し、間に流れる電流を一定に制御す
ることが可能になった。このような探針の位置制御法を
用いることにより、信頼性・記録再生速度の向上した情
報記録再生装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィ
ー装置が実現した。
【図1】探針−記録媒体間に斥力が働く場合の探針−位
置制御を示す図である。
置制御を示す図である。
【図2】探針先端が記録媒体表面に接触した直後の状態
を示す図である。
を示す図である。
【図3】斥力が働く場合のカンチレバー根元の位置、探
針先端の位置、記録媒体表面の位置、導電性基板表面の
位置の関係を示すモデル図である。
針先端の位置、記録媒体表面の位置、導電性基板表面の
位置の関係を示すモデル図である。
【図4】探針−記録媒体間に引力が働く場合の探針−位
置制御を示す図である。
置制御を示す図である。
【図5】引力が働く場合のカンチレバー根元の位置、探
針先端の位置、記録媒体表面の位置、導電性基板表面の
位置の関係を示すモデル図である。
針先端の位置、記録媒体表面の位置、導電性基板表面の
位置の関係を示すモデル図である。
【図6】圧電カンチレバーによる探針位置制御を示す図
である。
である。
【図7】被覆材が記録媒体表面に接触した直後を示す図
である。
である。
【図8】探針表面の被覆材の弾性変形による探針位置制
御を示す図である。
御を示す図である。
【図9】記録媒体(被覆材)の弾性変形量と弾性定数の
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図10】本発明を応用した情報記録再生装置を示す図
である。
である。
【図11】本発明を応用した走査型プローブ顕微鏡を示
す図である。
す図である。
【図12】本発明を応用したリソグラフィー装置を示す
図である。
図である。
101 カンチレバー 102 導電性探針 103 導電性基板 104 記録媒体 105 電圧印加回路 l06 電流 l07 電流/電圧変換回路 108 対数変換回路 109 減算回路 110 ローパスフィルタ 111 増幅回路 ll2 z方向駆動素子 113 配線 601 圧電カンチレバー 602 圧電体 603 電極a 604 電極b 605 支持体 701 被覆材 702 記録媒体 1001 xy方向駆動素子 1002 情報記録用電圧印加回路 1003 情報再生用電圧印加回路 1004 xy方向駆動素子制御回路 1005 記録用電圧印加制御回路 1006 再生信号処理回路 1007 ホストコンピュータ 1101 試料 1102 画像信号処理回路 1103 ディスプレイ 1201 描画用電圧印加回路 1202 探針位置制御用電圧印加回路 1203 描画用電圧印加制御回路 l204 レジスト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多川 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小口 高弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (13)
- 【請求項1】 基板と、 前記基板に対向配置された探針と、 前記基板および前記探針との間に、これらと接するよう
に配置された第1の弾性体と、 前記探針を支持する第2の弾性体と、 前記第2の弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、 前記探針と前記基板との間に生じる物理量を検出する手
段と、 前記検出手段からの出力をもとに、前記物理量が一定と
なるように前記駆動手段を制御する制御手段とを有する
ことを特徴とする探針の位置制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の探針の位置制御装置にお
いて、 前記探針と前記基板が導電性を有し、 前記物理量検出手段が、前記探針と前記基板との間に電
圧を印加する手段と、該探針と該基板との間に流れる電
流を検出する手段とを具備し、 前記物理量が電流であることを特徴とする探針の位置制
御装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の探針の
位置制御装置において、 前記第2の弾性体と前記駆動手段が一対の電極に挟持さ
れた複数の圧電体からなる圧電バイモルフ構造体からな
ることを特徴とする探針の位置制御装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
の探針の位置制御装置において、 前記第1の弾性体が、前記探針の表面を覆う被覆材であ
ることを特徴とする探針の位置制御装置。 - 【請求項5】 基板と、 前記基板上に配置された第1の弾性体として機能する記
録媒体と、 前記記録媒体上に接するように配置された探針と、 前記探針を支持する第2の弾性体と、 前記第2の弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、 前記探針と前記基板との間に生じる物理量を検出する手
段と、 前記検出手段からの出力をもとに前記物理量が一定とな
るように前記駆動手段を制御する制御手段とを有するこ
とを特徴とする情報記録再生装置。 - 【請求項6】 探針と、 前記探針の表面を覆い第1の弾性体として機能する被覆
材と、 前記被覆材に接するように配置された記録媒体と、 前記探針を支持する第2の弾性体と、該第2の弾性体に
弾性変形を起こさせる駆動手段と、 前記探針と前記記録媒体との間に生じる物理量を検出す
る手段と、 前記検出手段からの出力をもとに前記物理量が一定とな
るように前記駆動手段を制御する制御手段とを有するこ
とを特徴とする情報記録再生装置。 - 【請求項7】 基板と、 前記基板上に配置された第1の弾性体として機能する試
料と、 前記試料上に接するように配置された探針と、 前記探針を支持する第2の弾性体と、 前記第2の弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、 前記探針と前記基板との間に生じる物理量を検出する手
段と、 前記検出手段からの出力をもとに前記物理量が一定とな
るように前記駆動手段を制御する制御手段とを有するこ
とを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。 - 【請求項8】 探針と、 前記探針の表面を覆い第1の弾性体として機能する被覆
材と、 前記被覆材に接するように配置された試料と、 前記探針を支持する第2の弾性体と、 前記第2の弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、 前記探針と前記試料との間に生じる物理量を検出する手
段と、 前記検出手段からの出力をもとに前記物理量が一定とな
るように前記駆動手段を制御する制御手段とを有するこ
とを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。 - 【請求項9】 基板と、 前記基板上に配置された第1の弾性体として機能するレ
ジストと、 前記レジスト上に接するように配置された探針と、 前記探針を支持する第2の弾性体と、 前記第2の弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、 前記探針と該基板との間に生じる物理量を検出する手段
と、 前記検出手段からの出力をもとに前記物理量が一定とな
るように前記駆動手段を制御する制御手段とを有するこ
とを特徴とするリソグラフィー装置。 - 【請求項10】探針と、 前記探針の表面を覆い第1の弾性体として機能する被覆
材と、 前記被覆材に接するように配置されたレジストと、 前記探針を支持する第2の弾性体と、 前記第2の弾性体に弾性変形を起こさせる駆動手段と、 前記探針と前記レジストとの間に生じる物理量を検出す
る手段と、 前記検出手段からの出力をもとに前記物理量が一定とな
るように前記駆動手段を制御する制御手段とを有するこ
とを特徴とするリソグラフィー装置。 - 【請求項11】 基板上に第1の弾性体を配置し、該第
1の弾性体に接するように配置され、第2の弾性体で支
持される探針の位置決め制御方法であって、 前記第2の弾性体に弾性変形を起こさせ、前記探針と前
記第1の弾性体との間に作用する力により該第1の弾性
体に弾性変形を生じさせて、該探針と該基板との間に生
じる物理量が一定になるように、該探針と該基板との間
隔を制御することを特徴とする探針の位置制御方法。 - 【請求項12】 請求項11記載の探針の位置制御方法
において、 前記作用する力が斥力であり、前記第1の弾性体の弾性
変形が圧縮方向の弾性変形であることを特徴とする探針
の位置制御方法。 - 【請求項13】 請求項11記載の探針の位置制御方法
において、 前記作用する力が引力であり、前記第1の弾性体の弾性
変形が引張り方向の弾性変形であることを特徴とする探
針の位置制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4018593A JPH06251436A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 探針の位置制御装置及び方法及びこれを用いた情報記録再生装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4018593A JPH06251436A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 探針の位置制御装置及び方法及びこれを用いた情報記録再生装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06251436A true JPH06251436A (ja) | 1994-09-09 |
Family
ID=12573728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4018593A Pending JPH06251436A (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 探針の位置制御装置及び方法及びこれを用いた情報記録再生装置、走査型プローブ顕微鏡、リソグラフィー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06251436A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997035308A1 (fr) * | 1996-03-15 | 1997-09-25 | Hitachi, Ltd. | Appareil d'enregistrement |
JP2007010599A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-01-18 | Jeol Ltd | 走査形プローブ顕微鏡 |
KR100882555B1 (ko) * | 2007-10-18 | 2009-02-12 | 한양대학교 산학협력단 | 탐침 현미경을 이용한 리소그래피 장치 및 그 방법 |
US9171565B2 (en) * | 2006-03-30 | 2015-10-27 | International Business Machines Corporation | Method of producing a data storage medium |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP4018593A patent/JPH06251436A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997035308A1 (fr) * | 1996-03-15 | 1997-09-25 | Hitachi, Ltd. | Appareil d'enregistrement |
JP2007010599A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-01-18 | Jeol Ltd | 走査形プローブ顕微鏡 |
US9171565B2 (en) * | 2006-03-30 | 2015-10-27 | International Business Machines Corporation | Method of producing a data storage medium |
US9754609B2 (en) | 2006-03-31 | 2017-09-05 | International Business Machines Corporation | Method of producing a data storage medium |
KR100882555B1 (ko) * | 2007-10-18 | 2009-02-12 | 한양대학교 산학협력단 | 탐침 현미경을 이용한 리소그래피 장치 및 그 방법 |
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