JPH0625039A - シクロヘキサントリオール誘導体 - Google Patents

シクロヘキサントリオール誘導体

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JPH0625039A
JPH0625039A JP4087463A JP8746392A JPH0625039A JP H0625039 A JPH0625039 A JP H0625039A JP 4087463 A JP4087463 A JP 4087463A JP 8746392 A JP8746392 A JP 8746392A JP H0625039 A JPH0625039 A JP H0625039A
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化1】 式中、R1、R2およびR3は同一または相異なり、各々
水素原子または水酸基の保護基を表し、Xは酸素原子、
=CHCH2OR4基、=CHCHO基または=CHCO
25基を表し、そしてYは水素原子を表し且つZは−O
6基を表すか又はYとZは一緒になって単結合を表わ
し;或いはXとZは一緒になつて=NO−基、=CHC
H(OR7)O−基または=CHCO2−基を表し、且つ
Yは水素原子を表し、R4およびR6は水素原子または水
酸基の保護基を表し、R5は低級アルキル基を表し、R7
は水素原子または低級アルキル基を表す、で示されるシ
クロヘキサントリオール誘導体。 【効果】 この化合物は1α−ヒドロキシビタミンD誘
導体の合成中間体として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なシクロヘキサント
リオール誘導体に関する。さらに詳しくは、各種の1α
−ヒドロキシビタミンD誘導体、殊に2β−位に置換基
を有する1α−ヒドロキシビタミンD誘導体、例えば2
β−ヒドロキシプロポキシ−1α,25−ジヒドロキシ
ビタミンD3などを合成するための重要なA−環合成部
分(keyA-ring synthons)として有用な1α,2β,3β
−シクロヘキサントリオール誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビタミンD研究の進展に伴い、上
記の1α−ヒドロキシビタミンD誘導体を始め、数多く
の1α−ヒドロキシビタミンD誘導体が医薬品として開
発されてきているが、これらの製造だけでなく医薬品と
して開発する上で必須となる代謝物や分解物あるいは標
識化合物を合成するためにはコンバージェントな合成法
が有用である。
【0003】血中持続性の高い骨粗鬆治療薬としてその
実用化が期待されている2β−ヒドロキシプロポキシ−
1α,25−ジヒドロキシビタミンD3は、従来、ステ
ロイド化合物を出発原料に用い、そのA環部分をエポキ
シ化した後に開環することによって2位にヒドロキシア
ルコキシ基を導入する方法で合成することが提案されて
いるが[例えばU.S.Patent No. 4,666,634(=
特開昭61−267549号公報)参照]、原料の入手
が困難であること、最終工程が収率の低い光反応である
ことなどの欠点がある。
【0004】また、コンバージェントな1α−ヒドロキ
シビタミンD誘導体の合成法としては、例えば、(S)
−(+)−カルボンを原料とする方法[J. Org. Chem.
1986,51,3098−3108参照]、(R)−
(−)−カルボンを原料とする方法[J. Org. Chem. 1
989,54,3515−3517参照]、シクロヘキ
センジカルボン酸エステルを用いる方法[Tetrahedron
Letters, Vol. 31,NO.11,pp1577−158
0,1990参照]などにより1α−ヒドロキシビタミ
ンD誘導体のA−環構成部分(A-ring synthons)を合成
し、CD環構成部分(CD−ring synthons)と結合さ
せる方法が報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法は出発原料が高価であること、工業上入手が困難
又は使用に制限がある化合物の使用を必要とすること、
重要な中間体までの合成ルートが長く及び/または煩雑
であること、等の欠点があり、工業的に実施する上で必
ずしも満足できるものではない。
【0006】しかも、上記文献に記載の方法はいずれも
2−位に置換基を有しない1α−ヒドロキシビタミンD
誘導体の合成に関するものであり、従来、2β−ヒドロ
キシプロポキシ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD
3のように2−位に置換基を有する1α−ヒドロキシビ
タミンD誘導体の合成に適用可能なA−環構成部分は知
られていない。
【0007】しかして、本発明の目的は、入手容易で安
価な原料を出発原料として用い、比較的短工程で製造す
ることができる、1α−ヒドロキシビタミンD誘導体、
殊に2−位に置換基を有する1α−ヒドロキシビタミン
D誘導体の合成に際してA−環構成部分として有用な新
規なシクロヘキサントリオール誘導体を提供するにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一般式
【0009】
【化2】
【0010】式中、R1、R2、およびR3は同一または
相異なり、各々水素原子または水酸基の保護基を表し、
Xは酸素原子、=CHCH2OR4基、=CHCHO基ま
たは=CHCO25基を表し、Yは水素原子を表し且つ
Zは−OR6基を表すか又はYとZは一緒になって単結
合を表し;或いはXとZは一緒になって=NO−基、=
CHCH(OR7)O−基または=CHCO2−基を表し
且つYは水素原子を表し、R4およびR6は水素原子また
は水酸基の保護基を表し、R5は低級アルキル基を表
し、R7は水素原子または低級アルキル基を表す、で示
されるシクロヘキサントリオール誘導体が提供される。
【0011】本発明により提供される上記式(I)のシ
クロヘキサントリオール誘導体は、血中持続性の高い骨
粗鬆治療薬としてその臨床応用が期待されている2β−
ヒドロキシプロポキシ−1α,25−ジヒドロキシビタ
ミンD3の合成中間体(A-ringsynthons)として有用であ
り、さらにまた、慢性腎不全、副甲状腺機能低下症、二
次性副甲状腺機能亢進症、骨軟化症、骨粗鬆症などのカ
ルシウム代謝の欠陥症の治療に有効とされている1α−
ヒドロキシビタミンD3、1α,25−ジヒドロキシビ
タミンD3、1α−ヒドロキシビタミンD2、24−エピ
−1α,25−ジヒドロキシビタミンD2などの1α−
ヒドロキシビタミンD誘導体、および乾癬等の皮膚疾患
や骨髄性白血病などの細胞分化機能に異常をきたした疾
患の治療に効果が期待されている1α,24−ジヒドロ
キシビタミンD3、22−オキサ−1α,25−ジヒド
ロキシビタミンD3、22−デヒドロ−26,27−シ
クロ−1α,24−ジヒドロキシビタミンD3などの1
α−ヒドロキシビタミンD誘導体の合成中間体としても
極めて有用である。
【0012】本明細書において、「低級」なる語は、こ
の語が付された基又は化合物の炭素数が6個以下、好ま
しくは4個以下であることを意味するために用いる。
【0013】上記一般式(I)において、R1、R2、R
3、R4および/またはR6によって表されうる水酸基の
保護基は、分子の他の部分に実質的に悪影響を及ぼすこ
となく、例えば加水分解、加水素分解などの保護基離脱
手段によって除去しうる任意の保護基であることがで
き、具体的には例えば次のものが挙げられる。
【0014】(i) 式RaCO−で示されるアシル基
[ここで、Raは水素原子、C1〜C8アルキル基、C1
4ハロアルキル基、アリール基を表わす]:例えばホ
ルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチ
リル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、カプロイ
ル、ベンゾイル、トリフルオロアセチル基など; (ii) 式RbOCO−で示されるアルコキシカルボニ
ル基[ここで、Rbは低級アルキル基、低級アルケニル
基、C7〜C9アラルキル基、アリール基を表わす]:例
えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロ
ポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、アリル
オキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、フェノ
キシカルボニル基など; 一もしくは相異なり、各々低級アルキル基、アリール基
又はC7〜C9アラルキル基を表わす]:例えば、トリメ
チルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリ
ル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチ
ルジフェニルシリル、トリベンジルシリル基など; 宜低級アルコキシ基で置換されていてもよい低級アルキ
ル基を表わし、Rg及びRg′は各々水素原子または低級
アルキル基を表わす]:例えば、メトキシメチル、メト
キシエトキシメチル、1−エトキシエチル、メトキシイ
ソプロピル基など; (v) 式
【0015】
【化3】
【0016】で示される2−オキサシクロアルキル基
[ここで、nは3〜6の整数である]:例えばテトラヒ
ドロフラニル、テトラヒドロピラニル基など。また、R
1とR2又はR2とR3は一緒になって式
【0017】
【化4】
【0018】で示されるアセタール基[ここで、Rh
びRiは同一もしくは相異なり、各々水素原子、低級ア
ルキル基、アリール基又はC7〜C11アラルキル基を表
わす]、例えば、エチリデン、イソプロピリデン、ベン
ジリデン基などを形成していてもよい。
【0019】しかして、水酸基の保護基として好適なも
のは、R1およびR3の場合は、アセチル、ピバロイル、
ベンゾイル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、te
rt−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェ
ニルシリル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチ
ル、1−エトキシエチルまたはテトラヒドロピラニル基
であり;R2の場合は、アセチル、ピバロイル、ベンゾ
イル、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニル基
であり;R4の場合は、テトラヒドロピラニル、エトキ
シエチルまたはメトキシイソプロピル基であり;そして
6の場合は、1−エトキシエチル、テトラヒドロピラ
ニル、メトキシイソプロピル、tert−ブチルジメチ
ルシリルまたはトリエチルシリル基である。また、R1
とR2は一緒になってイソプロピリデン基を形成するこ
ともできる。
【0020】より好適な水酸基の保護基としては、R1
の場合は、アセチル、tert−ブチルジメチルシリル
又はtert−ブチルジフェニルシリル基であり;R2
の場合は、アセチル又はメトキシカルボニル基であり;
3の場合は、アセチル、メトキシメチル、1−エトキ
シエチル、tert−ブチルジメチルシリル又はter
t−ブチルジフェニルシリル基であり、R4の場合は、
テトラヒドロピラニル基であり、そしてR6の場合は、
tert−ブチルジメチルシリル基である。また、R1
とR2は一緒になってイソプロピリデン基を形成するこ
ともできる。
【0021】一方、R5およびR7が表しうる低級アルキ
ル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、
ペンチル、ヘキシル基などを挙げることができ、中で
も、メチル、エチル、イソプロピル基が好適である。
【0022】しかして、前記一般式(I)で示される化
合物の中、好適なものとしては、同式中、R1が水素原
子、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル、トリエチルシリル、トリ
イソプロピルシリル、tert−ブチルジメチルシリ
ル、tert−ブチルジフェニルシリル、メトキシメチ
ル、メトキシエトキシメチル、1−エトキシエチルまた
はテトラヒドロピラニル基を表わし;R2が水素原子、
アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、メトキシカルボニ
ルまたはエトキシカルボニル基を表すか、或いはR1
2は一緒になってイソプロピリデン基を表わし;R3
水素原子、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、トリエチルシリ
ル、トリイソプロピルシリル、tert−ブチルジメチ
ルシリル、tert−ブチルジフェニルシリル、メトキ
シメチル、メトキシエトキシメチル、1−エトキシエチ
ルまたはテトラヒドロピラニル基を表わす化合物が挙げ
られる。さらに好適な化合物としては、一般式(I)にお
いてR1が水素原子、アセチル、tert−ブチルジメ
チルシリルまたはtert−ブチルジフェニルシリル基
を表わし;R2が水素原子、アセチル又はメトキシカル
ボニル基を表わすか、或いはR1とR2は一緒になってイ
ソプロピリデン基を表わし;R3は水素原子、アセチ
ル、メトキシメチル、1−エトキシエチル、tert−
ブチルジメチルシリル又はtert−ブチルジフェニル
シリル基を表わす化合物が挙げられる。
【0023】本発明の化合物は、その置換基の種類に応
じて次の3つのグループに大別することができる。
【0024】グループ1:XとZが一緒になって=NO
−基を表わしそしてYが水素原子である場合の式(I)
の化合物、すなわち下記式
【0025】
【化5】
【0026】で示される化合物; グループ2:XとZが一緒になって=CHCH(O
7)O−基または=CHCO2−基を表わし、そしてY
が水素原子である場合の式(I)の化合物、すなわち下
記式
【0027】
【化6】
【0028】で示される化合物; グループ3:Xが酸素原子、=CHCH2OR4基、=C
HCHO基又は=CHCO25基を表わし、そしてYが
水素原子を表し且つZが−OR6基を表わすか、又はY
とZが一緒になって単結合を表わす場合の式(I)の化
合物、すなわち、下記式
【0029】
【化7】
【0030】で示される化合物。
【0031】下記反応工程Aにおける式(I−1)の化
合物がグループ1に、式(I−6)及び(I−7)の化
合物がグループ2に、そして式(I−2)、(I−
3)、(I−4)、(I−5)、(I−8)、(I−
9)及び(I−10)の化合物がグループ3に属する。
【0032】本発明のシクロヘキサントリオール誘導体
は、安価なマンニトールを原料にして以下に示す反応工
程Aに従って工業的に実施するのに容易な反応で製造す
ることができる。
【0033】
【化8】
【0034】上記各式中、R1、R2、R3、R4、R5
6およびR7は前記の意味を有し、Rは水酸基の保護基
を表し、R’はアルキル基(例えば、メチル基、エチル
基、オクチル基など)又は置換もしくは未置換のアリー
ル基(例えば、フェニル基、p‐トリル基、p-クロル
フェニル基、ナフチル基など)を表わす。
【0035】上記反応工程Aに示す各工程の反応につい
て以下さらに詳しく説明する。
【0036】マンニトール(X)から常法に従いその
3,4,5,6−位の水酸基が保護されたジオール(I
X)を合成し、次いで該ジオール(IX)と該ジオール
に対し1〜20倍モルのジメチルホルムアミドジメチル
アセタール、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルなど
と酸触媒の存在下または不存在下に室温ないし約200
℃の温度に加熱することにより環状オルトエステルを得
る。これに必要に応じて1〜10倍モルの無水酢酸、無
水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物
を加えて室温ないし約200℃の温度に加熱することに
より、水酸基が保護された5−ヘキセン−1,2,3,
4−テトラオール誘導体(VIII)を得る。 水酸基
が保護された5−ヘキセン−1,2,3,4−テトラオ
ール誘導体(VIII)を常法に従い脱保護反応に付
し、3,4−位のみが保護された5−ヘキセン−1,
2,3,4−テトラオール誘導体(VII)を得る。
【0037】3,4−位のみが保護された5−ヘキセン
−1,2,3,4−テトラオール誘導体(VII)は、
ピリジン、トリエチルアミンなどの塩基の存在下に、1
〜5倍モルのp−トルエンスルホニルクロリド、メタン
スルホニルクロリドなどのスルホニル化剤と、不活性溶
媒の存在下または不存在下に約−30〜約80℃の温度
で反応させることにより、3、4−位のみが保護された
2,3,4−トリヒドロキシ−5−ヘキセン−1−イル
モノスルホナート誘導体(VI)に変換する。
【0038】モノスルホナート(VI)は常法に従いエ
ポキシドに変換する。例えば、該モノトシラートをメタ
ノール、エタノール、テトラヒドロフランなどの不活性
溶媒に溶解し、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化
ナトリウム、水素化ナトリウムなどの塩基を作用させる
ことにより、3、4−位が保護された1,2−エポキシ
−5−ヘキセン−3,4−ジオール誘導体(V)を得る
ことができる。また、1,2−エポキシ−5−ヘキセン
−3,4−ジオール誘導体(V)はD−ジギトキソース
又は酒石酸を原料とする公知の方法[U. Kuefner et a
l., Liebig′s Ann.Chem., 1986, 1600−16
09など参照]によっても得ることができる。
【0039】エポキシド(V)は常法に従いニトリルに
変換する。例えば、該エポキシドをメタノール、エタノ
ール、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなど
の不活性溶媒に溶解し、シアン化カリウム、シアン化ナ
トリウム、シアン化マグネシウムなどのシアノ化剤と反
応させ、必要に応じて水酸基の保護、脱保護を行うこと
により、3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヘプテニト
リルおよびその水酸基保護体(IV)を得ることができ
る。
【0040】得られるニトリル(IV)を必要に応じて
水酸基を保護した後、常法に従い水素化ジイソプロピル
アルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムなどで
還元し、3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヘプテナー
ルおよびその水酸基保護体(III)とする。
【0041】アルデヒド(III)を、常法に従い、ヒ
ドロキシルアミンと反応させ、オキシム(II)とす
る。
【0042】このようにして得られる水酸基が保護され
た3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヘプテナールオキ
シム(II)を塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロ
エタン、トルエン、ジオキサンなどの不活性溶媒に溶解
し、トリエチルアミン、ピリジンなどの触媒の存在下ま
たは不存在下、該オキシムに対し1〜20倍モルの次亜
塩素酸ナトリウム水溶液、次亜塩素酸tert−ブチル
などの酸化剤を約−20〜約30℃で反応させることに
より、生成したニトリルオキシドが1,3−双極子付加
し環化したシクロヘキサントリオール誘導体(I−1)
を得ることができる。
【0043】シクロヘキサントリオール誘導体(I−
1)は、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン
などの不活性溶媒またはその水との混合溶媒中で、必要
に応じてホウ酸、酢酸などの酸の存在下に、ラネーニッ
ケル、パラジウム−炭素、酸化白金などの水素化触媒と
ともに、水素雰囲気下で加水素分解し、そして必要に応
じて水酸基を保護することにより、シクロヘキサントリ
オール誘導体(I−2)を得ることができる。
【0044】シクロヘキサントリオール誘導体(I−
2)は常法に従い脱水することにより、シクロヘキサン
トリオール誘導体(I−3)に導くことができる。
【0045】シクロヘキサントリオール誘導体(I−
3)は常法に従い、例えばウィティッヒ・ホーナー反応
等によりアルコキシカルボニルメチレン基を導入し、次
いで二重結合の立体をトランスからシスへと光増感反応
等により異性化することにより、シクロヘキサントリオ
ール誘導体(I−4)を得ることができる。
【0046】シクロヘキサントリオール誘導体(I−
4)は常法に従い、エステル部分を水素化ジイソブチル
アルミニウムなどで還元することにより、シクロヘキサ
ントリオール誘導体(I−5)を得ることができる。
【0047】さらに、シクロヘキサントリオール誘導体
(I−4)またはシクロヘキサントリオール誘導体(I
−5)を水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化リチ
ウムアルミニウム、水素化ビスメトキシエトキシアルミ
ニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウ
ム、水素化リチウムトリイソブチルアルミニウムなどで
還元し、必要に応じて水酸基を保護することにより、シ
クロヘキサントリオール誘導体(I−8)を得ることが
できる。
【0048】一方、シクロヘキサントリオール誘導体
(I−2)の側鎖水酸基をホスフィノ酢酸と例えばジシ
クロヘキシルカルボジイミドなどを縮合剤としてエステ
ル化した後、分子内ウィティッヒ・ホーナー反応を行う
ことにより、シクロヘキサントリオール誘導体(I−
6)を得ることができる。
【0049】シクロヘキサントリオール誘導体(I−
6)は常法に従い、エステル部分を水素化ジイソブチル
アルミニウムなどで還元し、必要に応じて低級アルコー
ルを用いてアセタール化することにより、シクロヘキサ
ントリオール誘導体(I−7)を得ることができる。
【0050】シクロヘキサントリオール(I‐7)はテ
トラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノー
ルなどの水溶性溶媒と水の混合溶媒中、p‐トルエンス
ルホン酸、硫酸、塩酸などの存在下、脱水することによ
り、シクロヘキサントリオール誘導体(I‐5)とする
ことができる。
【0051】さらに、シクロヘキサントリオール誘導体
(I‐6)は、低級アルコール中、水酸化ナトリウム、
水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどの塩基
を作用させ、必要に応じエステル化、水酸基の保護、脱
保護を行うことにより、シクロヘキサントリオール誘導
体(I‐9)を得ることができる。
【0052】シクロヘキサントリオール誘導体(I‐
9)は、常法に従い脱水することによりシクロヘキサン
トリオール誘導体(I‐4)を得ることができる。この
脱水反応はスルホニル化、ハロゲン化を経由する一般的
な方法でも行うことができるが、有機セレン化合物を経
由する方法[テトラヘドロン レタース(Tetrahedron
Letters)第31巻第1577〜1580頁(1990
年)参照]により好ましく行うことができる。
【0053】また、シクロヘキサントリオール誘導体
(I−9)は、シクロヘキサントリオール誘導体(I−
2)にシリル酢酸エステルを反応させ、次いでPeterson
脱離反応に付すことによっても得ることができる。
【0054】シクロヘキサントリオール誘導体(I−
9)は、常法に従いエステル部分を水素化リチウムアル
ミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウムなどの錯金
属水素化物で還元し、必要に応じて生成物中の水酸基を
保護することにより、シクロヘキサントリオール誘導体
(I−10)を得ることができる。
【0055】このようにして得られるシクロヘキサント
リオール誘導体(I)[前記反応工程Aにおける式(I
−1)ないし(I−10)の化合物]の反応混合物から
の単離・精製は、通常の有機反応において行われている
単離・精製方法と同様にして行われる。例えば、反応混
合物を氷水にあけ、ジエチルエーテルなどの有機溶媒で
抽出し、冷希塩酸、重曹水、食塩水で順次洗浄し、乾燥
後濃縮して粗生成物を得、必要に応じて再結晶、クロマ
トグラフィなどにより精製し、シクロヘキサントリオー
ル誘導体(I)を得ることができる。
【0056】かくして得られるシクロヘキサントリオー
ル誘導体(I−8)は、2−位の水酸基をトリエチルア
ミン、ピリジンなどの存在下、塩化メタンスルホニル、
塩化p−トルエンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル
などでスルホニル化した後、水素化リチウムアルミニウ
ム、水素化トリエチルホウ素リチウムなどで還元するこ
とにより、シクロヘキサンジオール誘導体(XI)にす
ることができる。このシクロヘキサンジオール誘導体は
1α−ヒドロキシビタミンD化合物の製造のためのA−
環構成部分として公知のものであり、それ自体既知の方
法により[例えば、E. G. Baggiolini et al., J. Am.
Chem. Soc., 104,2945−2948(1982)
参照]により薬理学的活性をもつ前述した如き各種の1
α−ヒドロキシビタミンD誘導体に導くことができる。
【0057】しかも、本発明のシクロヘキサントリオー
ル誘導体は、1,3−位のみならず2−位にも水酸基を
有しているので、この2−位の水酸基を利用して2−位
に置換基を有する1α−ヒドロキシビタミンD誘導体を
製造するためのA−環構成部分として有利に利用するこ
とができる。例えば、本発明のシクロヘキサントリオー
ル誘導体(I−8)の2−位の水酸基に3−ヒドロキシ
プロピル基を導入することにより下記式
【0058】
【化9】
【0059】で示される化合物を合成し、次いでこの化
合物を必要に応じ水酸基を保護した後、それ自体既知の
方法[例えば、E. G. Baggiolini et at., J. Am. Che
m. Soc., 104,2945−2948(1982)参
照]に準拠した方法により1α−ヒドロキシビタミンD
3のCD環部分を結合することによって、前述したよう
に高い血中持続性を有する骨粗鬆治療薬としてその実用
化が期待されている下記式
【0060】
【化10】
【0061】で示される2β−ヒドロキシプロポキシ−
1α,25−ジヒドロキシビタミンD3を製造することが
できる。
【0062】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、これらの実施例により本発明は何ら制限
されるものではない。
【0063】参考例 1 [1,2:3,4‐ビス(ジメチルメチレンジオキシ)
‐5‐ヘキセンの合成]3,4:5,6‐O‐ジイソプ
ロピリデン‐D‐マンニトール128.5gにN,N‐
ジメチルホルムアミドジメチルアセタール200mlを
加え、100℃に加熱してメタノールを留去した。10
0℃で1時間加熱を続け、薄層クロマトグラフィにより
ほぼ原料が消失していることを確認した後、170℃に
加熱して過剰量のN,N‐ジメチルホルムアミドジメチ
ルアセタールを約1時間かけて留去した。留出物がなく
なった後、150℃にし、無水酢酸100mlを少しづ
つ加え、留出温度約90℃前後の留出物を留去させた。
得られた反応液を室温まで冷却し、ジエチルエーテルを
加え、有機層を食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、下記
の物性を有する1,2:3,4‐ビス(ジメチルメチレ
ンジオキシ)‐5‐ヘキセンを60.7g得た(収率5
4%)。
【0064】NMRスペクトル(90MHz,CCl4
δ:5.90(ddd,1H,J=5.7,10.2,
17.2Hz)、5.13〜5.52(m,2H)、
4.37(ddt,1H,J=0.9,5.7,7.6
Hz)、3.8〜4.2(m,3H)、3.70(d
d,1H,J=6.6,7.6Hz)、1.41(s,
9H)、1.34(s,3H) IRスペクトル(neat,cm-1) 2984、2932、2880、1455、1378、
1250、1214、1154、1120、1065、
993、924、846、512 旋光度 [α]D=4.18°(c=2.00,CHCl3) 参考例 2 [3,4‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐5‐ヘキセ
ン‐1,2‐ジオールの合成]参考例1により得られた
1,2:3,4‐ビス(ジメチルメチレンジオキシ)‐
5‐ヘキセン36.8gに氷酢酸300mlおよび水6
0mlを加え、室温で14時間撹拌した後、反応液を氷
の入った50%水酸化ナトリウム水溶液500mlに少
しずつ加えた。生成した酢酸ナトリウムの結晶を濾過
し、結晶を塩化メチレンで洗浄した。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し、下記
の物性を有する3,4‐(ジメチルメチレンジオキシ)
‐5‐ヘキセン‐1,2‐ジオールを13.5g得た
(収率44%)。
【0065】NMRスペクトル(90MHz,CCl4
δ:5.93(ddd,1H,J=5.9,9.1,1
5.3Hz)、5.17〜5.52(m,2H)、4.
42(dd,1H,J=5.9,6.4Hz)、3.5
〜3.9(m,4H)、3.0〜3.4(brs,2
H)、1.42(s,6H) IRスペクトル(neat,cm-1) 3414、2984、2930、2878、1727、
1645、1455、1428、1407、1371、
1250、1214、1168、1120、1055、
925、874、812、779、734、664、6
21、511 旋光度 [α]D=+4.66°(c=1.07,CHCl3) 参考例 3 [3,4‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐2‐ヒドロ
キシ‐5‐ヘキセン‐1‐イル p‐トルエンスルホナ
ートの合成]3,4‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐
5‐ヘキセン‐1,2‐ジオール9.77gをピリジン
155ml、クロロホルム52mlと混合し、0℃で塩
化p‐トルエンスルホニル11.39gを4回に分けて
少しずつ加えた。0℃で6時間撹拌し、氷の入った6N
の塩酸にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を
飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、下記の物性を有
する3,4‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐2‐ヒド
ロキシ‐5‐ヘキセン‐1‐イル) p‐トルエンスル
ホナートを17.88g得た。
【0066】NMRスペクトル(90MHz,CCl4
δ:7.80(d,2H,J=8.2Hz)、7.35
(d,2H,J=8.2Hz)、5.87(ddd,1
H,J=6.4,8.9,17.3Hz)、5.15〜
5.49(m,2H)、3.58〜4.50(m,5
H)、2.45(s,3H)、1.37(s,6H) IRスペクトル(neat,cm-1) 3508、3084、3064、2984、2932、
2882、1647、1597、1494、1453、
1369、1308、1291、1213、1174、
1118、1096、1063、980、930、89
6、873、834、814、691、664、55
2、514 参考例 4 1,2‐エポキシ‐3,4‐(ジメチルメチレンジオキ
シ)‐5‐ヘキセンの合成]3,4‐(ジメチルメチレ
ンジオキシ)‐2‐ヒドロキシ‐5‐ヘキセン‐1‐イ
ル p‐トルエンスルホナート17.88gをメタノー
ル80mlに溶解し、室温で無水炭酸ナトリウム17.
11gを加えて15分間撹拌した。反応液をセライトを
通して濾過し、ジエチルエーテルで結晶を洗浄した。濾
液を濃縮した後、シリカゲルカラムを通して固形物を除
去した。減圧下に濃縮し、下記の物性を有する1,2‐
エポキシ‐3,4‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐5
‐ヘキセンを7.87gを得た。
【0067】NMRスペクトル(90MHz,CCl4
δ:5.90(ddd,1H,J=6.7,9.8,1
7.2Hz)、5.2〜5.52(m,2H)、4.3
6(dd,1H、J=5.4,6.7Hz)、3.61
(dd,1H,J=5.1,5.4Hz)、3.09
(ddd,1H,J=2.6,4.1,4.9Hz)、
2.83(dd,1H,J=4.1,4.9Hz)、
2.70(dd,1H,J=2.6,4.9Hz)、
1.44(s,6Hz) IRスペクトル(neat,cm-1) 3520、2984、2928、1725、1659、
1597、1494、1454、1358、1306、
1290、1250、1212、1188、1176、
1120、1095、1071、1003、919、8
76、836、816、778、713、690、66
3、571、554 参考例 5 [4,5‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐3‐ヒドロ
キシ‐6‐ヘプテンニトリルの合成]飽和硫酸マグネシ
ウム水溶液50mlを10℃に冷却し、シアン化ナトリ
ウム10.23gを発熱させないように少しずつ加え
た。10℃で45分間撹拌した後、1,2‐エポキシ‐
3,4‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐5‐ヘキセン
7.61gをメタノール30mlに溶解し、発熱しない
程度に少しずつ加えた。室温で2時間撹拌した後、反応
液を酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製
し、下記の物性を有する4,5‐(ジメチルメチレンジ
オキシ)‐3‐ヒドロキシ‐6‐ヘプテンニトリルを
2.11g得た。
【0068】NMRスペクトル(90MHz,CCl4
δ:5.94(ddd,1H,J=7.6,10.7,
18.3Hz)、5.25〜5.55(m,2H)、
4.40(dd,1H,J=7.6,8.0Hz)、
4.08(m,1H)、3.76(dd,1H,J=
5.8,7.7Hz)、2.64(d,1H,J=5.
9Hz)、2.63(d,1H,6.4Hz)、2.4
6(brs,1H)、1.42(s,6H) IRスペクトル(neat,cm-1) 3446、3086、2986、2934、2982、
2250、1645、1456、1411、1372、
1215、1168、1121、1068、991、9
33、873、810、511 参考例 6 [4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−メトキ
シメトキシ−6−ヘプテンニトリルの合成]4,5−
(ジメチルメチレンジオキシ)−3−ヒドロキシ−6−
ヘプテンニトリル2.11gにジイソプロピルエチルア
ミン9mlを加え、ついで0℃でメトキシメチルクロリ
ド2mlを少しずつ加えた。0℃で16時間撹拌した
後、ジエチルエーテル300mlで希釈し、1N塩酸、
飽和重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカ
ゲルカラムで濾過して下記の物性を有する4,5−(ジ
メチルメチレンジオキシ)−3−メトキシメトキシ−6
−ヘプテンニトリルを2.28g得た(収率88%)。
【0069】NMRスペクトル(90MHz,CC
4)δ:5.93(ddd,1H,J=6.3, 1
0.2, 17.3Hz),5.16〜5.52(m,
2H),4.74(s,2H),4.35(dd,1
H,J=6.6, 7.3HZ),3.78〜4.00
(m,2H),3.45(s,3H),2.60〜2.
80(m,2H),1.42(s,6H) IRスペクトル(neat,cm-1) 2986,2934,2896,2826,2248,
1644,1455,1414,1380,1372,
1245,1216,1154,1106,1062,
1039,992,920,875,809,512 参考例 7 [4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−メトキ
シメトキシ−6−ヘプテナールオキシムの合成]4,5
−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−メトキシメトキ
シ−6−ヘプテンニトリル159.8mgを乾燥トルエ
ンに溶解し、−78℃にて0.5N−水素化ジイソプロ
ピルアルミニウム1.6mlを加えた。−78℃で2時
間撹拌し、−40℃で30分間撹拌し、ついで0℃にて
5%希硫酸を少しずつ加えた。反応液をジエチルエーテ
ルで希釈し、有機層を食塩水で洗浄した。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、4,5−(ジ
メチルメチレンジオキシ)−3−メトキシメトキシ−6
−ヘプテナールを91.1mg得た。
【0070】上記により得られた4,5−(ジメチルメ
チレンジオキシ)−3−メトキシメトキシ−6−ヘプテ
ナール91.9mgをピリジン1mlに溶解し、室温で
ヒドロキシルアミン塩酸塩45mgを加えた。室温で8
時間撹拌し、得られた反応液をジエチルエーテルで希釈
した。反応液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することによ
り、下記の物性を有する4,5−(ジメチルメチレンジ
オキシ)−3−メトキシメトキシ−6−ヘプテナールオ
キシムを89.5mg得た(収率52%)。
【0071】NMRスペクトル(90MHz,CC
4)δ:8.02(brs,1H),7.62(b
s,1H),7.49(t,1H,J=6.4Hz),
6.93(t,1H,J=5.4Hz),5.64〜
6.10(m,2H),5.16〜5.00(m4
H),4.56〜4.90(m,4H),4.24〜
4.48(m,2H),3.72〜4.10(m,4
H),3.39(s,6H),2.67(t,2H,J
=5.7Hz),2.50(t,2H,J=5.9H
z),1.42(s,12H) IRスペクトル(neat,cm-1) 3379,3088,2984,2892,2826,
1727,1647,1453,1427,1380,
1371,1244,1214,1152,1100,
1032,991,920,876,813,705,
665,512,453 参考例 8 [4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−(t−
ブチルジメチルシリルオキシ)−6−ヘプテンニトリル
の合成]4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−
ヒドロキシ−6−ヘプテンニトリル2.11gとイミダ
ゾール2.0gおよび塩化メチレン50mlからなる溶
液に0℃でt−ブチルジメチルシリルクロリド2.0g
を少しずつ加えた。室温で16時間撹拌した後、ジエチ
ルエーテル300mlで希釈し、1N塩酸、飽和重曹
水、食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィで精製して下記の物性を有する4,
5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−(t−ブチル
ジメチルシリルオキシ)−6−ヘプテンニトリルを2.
63g得た(収率79%)。
【0072】FD質量スペクトル [M]+311 参考例 9 [4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−(t−
ブチルジメチルシリルオキシ)−6−ヘプテナールオキ
シムの合成]参考例7において、4,5−(ジメチルメ
チレンジオキシ)−3−メトキシメトキシ−6−ヘプテ
ンニトリル159.8mgのかわりに4,5−(ジメチ
ルメチレンジオキシ)−3−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−6−ヘプテンニトリル206.2mgを用
いた以外は参考例7と同様に反応および分離精製を行う
ことにより、4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−
3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−6−ヘプテ
ナールオキシムを167mg得た(収率77%)。
【0073】参考例10 [4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−(1−
エトキシエトキシ)−6−ヘプテンニトリルの合成]窒
素雰囲気下、4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−
3−ヒドロキシ−6−ヘプテンニトリル3.54gを塩
化メチレン50mlに溶解し、氷冷下に触媒量のp−トル
エンスルホン酸ピリジニウム塩を加え、ついでエチルビ
ニルエーテル2.57mlを滴下した。2時間撹拌したの
ち、反応液を飽和重曹水にあけ、ジエチルエーテルで抽
出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層
を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮して得
られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製
することにより、下記の物性を有する4,5−(ジメチ
ルメチレンジオキシ)−3−(1−エトキシエトキシ)
−6−ヘプテンニトリルを4.41gを得た(収率91
%)。
【0074】NMRスペクトル(90MHz,CC
4)δ:5.7−6.1(m,1H),5.1−5.5
(m,2H),4.97,4.90(q,J=5,1H
z,1H),4.35(q,J=6,2Hz,1H),
3.4−4.1(m,2H),3.60(q,J=6.9H
z,2H),2.6−2.8(m,2H),1.42
(s,6H),1.34,1.32(d,J=5.3H
z,3H),1.21(t,J=7,7Hz) 参考例11 [4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−(1−
エトキシエトキシ)−6−ヘプテナールオキシムの合
成]4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−(1
−エトキシエトキシ)−6−ヘプテンニトリル1.40
gを乾燥トルエン13mlに溶解し、−78℃にて2N−
水素化ジイソブチルアルミニウム2.0mlを滴下した。
−78℃で100分間撹拌し、ついで0℃まで昇温した
のち、10%希硫酸を少しずつ加えた。反応液をエーテ
ルで希釈し、有機層を食塩水で洗浄した。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、4,5−(ジ
メチルメチレンジオキシ)−3−(1−エトキシエトキ
シ)−6−ヘプテナールを2.61g得た。
【0075】得られた4,5−(ジメチルメチレンジオ
キシ)−3−(1−エトキシエトキシ)−6−ヘプテナ
ールを窒素下でピリジン2mlに溶解し、0℃でヒドロキ
シルアミン塩酸塩442mgを加えた。室温で4時間撹拌
し、得られた反応液をエーテルで希釈した。反応液を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧下に濃縮することにより、4,5−(ジメチル
メチレンジオキシ)−3−(1−エトキシエトキシ)−
6−ヘプテナールオキシムを1.00g得た。
【0076】参考例12 [4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−(t−
ブチルジフェニルシリルオキシ)−6−ヘプテンニトリ
ルの合成]参考例8において、t−ブチルジメチルシリ
ルクロリド2.0gの代わりにt−ブチルジフェニルシ
リルクロリド3.65gを用いた以外は参考例7と同様
に反応及び分離精製を行うことにより、4,5−(ジメ
チルメチレンジオキシ)−3−(t−ブチルジフェニル
シリルオキシ)−6−ヘプテンニトリルを得た。
【0077】参考例13 [4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−(t−
ブチルジフェニルシリルオキシ)−6−ヘプテナールオ
キシムの合成]参考例7において、4,5−(ジメチル
メチレンジオキシ)−3−メトキシメトキシ−6−ヘプ
テンニトリル159.8mgの代わりに4,5−(ジメチル
メチレンジオキシ)−3−(t−ブチルジフェニルシリ
ルオキシ)−6−ヘプテンニトリル288mgを用いた以
外は参考例7と同様に反応及び分離精製を行うことによ
り、下記の物性を有する4,5−(ジメチルメチレンジ
オキシ)−3−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)
−6−ヘプテナールオキシムを205mg得た。
【0078】FD質量スペクトル [M]+453 実施例1 4,5‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐3‐メトキシ
メトキシ‐6‐ヘプテナールオキシム89.5mgを塩
化メチレン4mlに溶解し、0℃でトリエチルアミン
0.035mlを加えた。0℃で10%次亜塩素酸ナト
リウム水溶液2.6mlを加え、0℃で57時間撹拌し
た。反応液をジエチルエーテルで希釈し、飽和重曹水、
飽和食塩水で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧下に濃縮した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィで精製することにより、下記の物性を
有する4,5‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐6‐
(メトキシメトキシ)‐3,3a,4,5,6,7‐ヘ
キサヒドロ‐2,1‐ベンゾイソオキサゾールを50.
0mgを得た(収率56%)。
【0079】1H‐NMRスペクトル(90MHz,C
Cl4,TMS) 4.76(d,1H,J=4.1Hz)、4.66
(d,1H,J=4.1Hz)、4.63(ABX,1
H,J=8.5,10.0Hz)、4.41(ddd,
1H,J=2.3,2.4,3.3Hz)、4.13
(ABX,1H,J=8.5,10.0Hz)、3.9
8(dd,1H,J=9.5,10.0Hz)、3.6
3(dd,1H,J=2.3,9.5Hz)、3.56
(ddd,1H,J=1.3,8.5,10.0H
z)、3.39(s,3H)、3.05(ABX,1
H,J=2.4,15.7Hz)、2.41(ABX
Y,1H,J=1.3,3.3,15.7Hz)、1.
45(s,3H)、1.44(s,3H)13 C―NMRスペクトル(22.5MHz,CCl4) 154.7、111.4、96.1、80.6、76.
2、68.8、55.6、53.5、29.6、27.
0、26.6 IRスペクトル(neat,cm-1) 3522、2982、2932、2892、2824、
1720、1632、1455、1381、1371、
1333、1306、1266、1231、1151、
1089、1038、988、918、870、83
2、794、780、672、590、518 実施例2 ラネーニッケルW‐2(川研ファインケミカル株式会社
製、NDHF‐90)550mgを水、メタノールで1
回ずつデカンテーションした。ホウ酸48mgを加え、
アルゴン置換した後、水素で置換した。メタノール1.
5mlおよび水0.3mlを加えてホウ酸を溶解させ、
次いで4,5‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐6‐
(メトキシメトキシ)‐3,3a,4,5,6,7‐ヘ
キサヒドロ‐2,1‐ベンゾイソオキサゾール80mg
をメタノール3.5mlに溶解して得られた溶液を室温
にて加え、5時間撹拌した。反応液をジエチルエーテル
で希釈し、フロリジルを通して濾過した。濾液を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧
下に溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィで精製することにより、下記の物性を有
する2‐ヒドロキシメチル‐3,4‐ジメチルメチレン
ジオキシ)‐5‐(メトキシメトキシ)シクロヘキサノ
ン49mgを得た(収率61%)。
【0080】1H‐NMRスペクトル(90MHz,C
Cl4,TMS) 4.52‐4.88(m,2H)、4.38‐4.50
(m,1H)、3.80‐4.30(m,4H)、3.
36(s,3H)、2.32‐2.88(m,4H)、
1.50(s,3H),1.46(s,3H)13 C‐NMRスペクトル(22.5MHz,CCl4) 207.8、112.3、96.2、80.4、72.
8、68.7、59.5、56.6、55.6、46.
0、27.2、26.6、14.7 IRスペクトル(neat,cm-1) 3494、2982、2930、2892、1713、
1644、1455、1383、1371、1325、
1228、1169、1150、1100、1038、
999、918、851、803、787、693、5
27、506、439 旋光度 [α]D=−7.35°(c=0.14,CHCl3) 実施例3 2‐ヒドロキシメチル‐3,4‐(ジメチルメチレンジ
オキシ)‐5‐(メトキシメトキシ)シクロヘキサノン
22mgにピリジン0.5mlを加え、次いで0℃で塩
化メタンスルホニル0.1mlを加えて2時間撹拌し
た。反応液を冷希塩酸にあけ、ジエチルエーテルで抽出
した。抽出液を飽和重曹水、次いで飽和食塩水で洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下に濃縮
し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
で精製することにより、下記の物性を有する2‐メチレ
ン‐3,4‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐5‐(メ
トキシメトキシ)シクロヘキサノン1.8mgを得た
(収率8.8%)。
【0081】NMRスペクトル(500MHz,CC
l4,TMS) 5.956(dd,1H,J=1.25,2.75H
z)、5.497(dd,1H,J=1.25,2.7
5Hz)、4.888(dt,1H,J=2.75,1
0.08Hz)、4.831(AB,1H,J=6.6
5HZ)、4.693(AB,1H,J=6.65H
z)、4.456(ddd,1H,J=1.37,2.
29,18.19Hz)、3.816(dd,1H,J
=2.29,10.08Hz)、3.387(d,3
H,J=0.91Hz)、2.814(dd,1H,J
=1.37,18.78Hz)、2.612(dd,1
H,J=5.04,18.78Hz)、1.522
(s,3H)、1.507(s,3H)IRスペクトル
(neat,cm-1) 2984、2928、1702、1636、1454、
1380、1372、1232、1154、1143、
1103、1064、1038、1003、977、9
46、919、860、838、806 実施例4 (1) 窒素雰囲気下、2‐ヒドロキシメチル‐3,4
‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐5‐(メトキシメト
キシ)シクロヘキサノン56.5mgおよびジエチルホ
スホニル酢酸112.3mgを乾燥ジエチルエーテル5
mlに溶解した。この溶液に0℃でN,N′‐ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド87.9mgを加え、1時間撹
拌した。反応液を酢酸エチルで希釈した。飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に濃
縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィで精製することにより、下記の物性を有する(5,6
‐(ジメチルメチレンジオキシ)‐4‐メトキシメトキ
シ‐2‐オキソシクロヘキシル)メチル ジエチルホス
ホニルアセテートを108.2mgを得た(収率100
%)。
【0082】NMRスペクトル(90MHz,CCl4
δ:4.80(AB,1H,J=6.8Hz)、4.6
3(AB,1H,J=6.8Hz)、4.0‐4.5
(m,9H)、3.36(s,3H)、2.97(d,
2H,J=21.5Hz)、2.4‐3.0(m,3
H)、1.1‐1.6(m,12H)、 IRスペクトル(neat,cm-1) 2982、2932、2628、2524、1737、
1666、1476、1445、1371、1240、
1163、1100、1027、972、917、84
5、787、688、601、505、439 (2) 窒素雰囲気下、(5,6‐(ジメチルメチレン
ジオキシ)‐4‐メトキシメトキシ‐2‐オキソシクロ
ヘキシル)メチル ジエチルホスホニルアセテート1
3.6mgをアセトニトリル1mlに溶解し、0℃で塩
化リチウム8.4mg次いでジイソプロピルエチルアミ
ン6μlを加え、室温で10時間撹拌した。反応液を酢
酸エチルで希釈した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。減圧下に濃縮し、得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製すること
により、下記の物性を有する1,5,6,7,8,8a
‐ヘキサヒドロ‐7,8‐(ジメチルメチレンジオキ
シ)‐6‐メトキシメトキシ‐3H‐2‐ベンゾピラン
‐3‐オン2.1mgを得た(収率23%)。
【0083】NMRスペクトル(90MHz,CCl4
δ:5.9(brs,1H)、3.0‐5.0(m,1
0H)、2.0‐3.0(m,3H)、1.3‐1.5
(m,6H) 実施例5 アルゴン雰囲気下、1,5,6,7,8,8a−ヘキサヒド
ロ−7,8−(ジメチルメチレンジオキシ)−6−メト
キシメトキシ−3H−2−ベンゾピラン−3−オン2.
1mgのトルエン0.5ml溶液に、−78℃で水素化ジイ
ソブチルアルミニウム(0.5Nトルエン溶液)18μ
lを加え、2時間撹拌した。0℃まで昇温した後、ジエ
チルエーテルで希釈し、飽和硫酸ナトリウム水溶液を白
色沈殿が出るまで加えた。得られた反応液に酢酸エチル
を加え、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。減圧下に濃縮し、得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィで精製することによ
り、下記の物性を有する1,5,6,7,8,8a−ヘキサ
ヒドロ−7,8−(ジメチルメチレンジオキシ)−6−
メトキシメトキシ−3H−2−ベンゾピラン−3−オー
ル3.8mgを得た(収率100%)。
【0084】NMRスペクトル(90MHz、CC
4)δ:5.62(brs,1H)、5.22(br
s,1H)、4.5−4.8(m,2H)、3.0−4.5
(m,6H)、3.3(s,3H)、1.8−2.7
(m,3H)、1.4(s,6H) 実施例6 1,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−7,8−(ジメチ
ルメチレンジオキシ)−6−メトキシメトキシ−3H−
2−ベンゾピラン−3−オール3.8mgを乾燥メタノー
ル0.6mlに溶解し、室温で触媒量のp−トルエンスル
ホン酸を加えた。室温で2時間撹拌した後、トリエチル
アミンを加え、減圧下水冷しながら濃縮した。得られた
残渣を短いシリカゲルカラムを通して精製することによ
り、下記の物性を有する1,5,6,7,8,8a−ヘキサ
ヒドロ−6−メトキシメトキシ−3−メトキシ−3H−
2−ベンゾピラン−7,8−ジオール1.3mgを得た(収
率68%)。
【0085】NMRスペクトル(300MHz、CCl
4)δ:5.0−5.66(m,2H)、4.55−4.8
5(m,2H)、3.15−4.25(m,8H)、3.
39−3.43(m,6H)、1.95−2.80(m,
4H)実施例7 1,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−7,8−(ジメチ
ルメチレンジオキシ)−6−メトキシメトキシ−3H−
2−ベンゾピラン−3−オン28.4mgをメタノール5m
lに溶解し、6N−水酸化ナトリウム水溶液0.1mlを氷
冷下に加え、室温で2時間撹拌した。反応液をジエチル
エーテルで希釈し、氷冷下に希塩酸を加えて中和した。
有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。この溶液にジアゾメタンを吹き込み、過剰のジ
アゾメタンを留去した後、減圧下に溶媒を留去し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、
下記の物性を有する(2−ヒドロキシメチル−3,4−
(ジメチルメチレンジオキシ)−5−メトキシメトキ
シ)シクロヘキシリデン酢酸メチルを25.4mg得た
(収率80%)。
【0086】FD質量スペクトル [M]+284 実施例8 (2−ヒドロキシメチル−3,4−(ジメチルメチレン
ジオキシ)−5−メトキシメトキシ)シクロヘキシリデ
ン酢酸メチル31.6mgおよびo−ニトロベンゼンセレ
ネニルシアニド27.2mgをテトラヒドロフラン5mlに
溶解し、トリブチルホスフィン24.2mgをテトラヒド
ロフラン5mlに溶解して得られた溶液を加え、室温で1
時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィで精製することにより、(2−
(o−ニトロベンゼンセレネニルメチル−3,4−(ジ
メチルメチレンジオキシ)−5−メトキシメトキシ)シ
クロヘキシリデン酢酸メチルを440mg得た。次いでこ
れをテトラヒドロフランに溶解し、氷冷下に30%過酸
化水素水1滴(約0.05ml)を滴下し、室温で3時間
撹拌した。得られた反応液をジエチルエーテルで希釈
し、チオ硫酸ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィで精製することにより、下記
の物性を有する(2−メチレン−3,4−(ジメチルメ
チレンジオキシ)−5−メトキシメトキシ)シクロヘキ
シリデン酢酸メチルを188mg得た(収率63%)。
【0087】FD質量スペクトル [M]+298 実施例9 (2−メチレン−3,4−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−メトキシメトキシ)シクロヘキシリデン酢酸
メチル29.8mgをトルエン5mlに溶解し、−78
℃で水素化ジイソブチルアルミニウム(1Mヘキサン溶
液)を0.4ml滴下した。反応液を0℃まで昇温した
後、ジエチルエーテルで希釈し、白色沈殿を生じるまで
飽和硫酸ナトリウム水溶液を滴下し、セライトを通して
濾過した。濾液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃
縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィで精製することにより、下記の物性を有する(2−メ
チレン−3,4−(ジメチルメチレンジオキシ)−5−
メトキシメトキシ)シクロヘキシリデンエタノールを2
5.4mg得た(収率94%)。
【0088】FD質量スペクトル [M]+270 実施例10 (2−メチレン−3,4−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−メトキシメトキシ)シクロヘキシリデン酢酸
メチル29.8mgをトルエン5mlに溶解し、−78
℃で水素化ジイソブチルアルミニウム(1Mヘキサン溶
液)を0.15ml滴下した。30分間撹拌した後、水
を加え、ついで反応液を0℃まで昇温した後、ジエチル
エーテルで希釈し、白色沈殿を生じるまで飽和硫酸ナト
リウム水溶液を滴下し、セライトを通して濾過した。濾
液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮して得られ
る残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製する
ことにより、下記の物性を有する(2−メチレン−3,
4−(ジメチルメチレンジオキシ)−5−メトキシメト
キシ)シクロヘキシリデンアセトアルデヒドを15.0
mg得た(収率56%)。
【0089】FD質量スペクトル [M]+268 実施例11 (2−メチレン−3,4−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−メトキシメトキシ)シクロヘキシリデンアセ
トアルデヒド26.8mgをエタノール2mlに溶解
し、氷冷下に水素化ホウ素ナトリウム3mgを加えた。
30分間撹拌した後、ジエチルエーテルおよび希塩酸を
加え、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィで精製することにより、(2−メチレン−
3,4−(ジメチルメチレンジオキシ)−5−メトキシ
メトキシ)シクロヘキシリデンエタノールを25.4m
g得た(収率94%)。
【0090】実施例12 実施例1において、4,5−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−3−メトキシメトキシ−6−ヘプテナールオキシ
ム89.5mgの代わりに4,5−(ジメチルメチレン
ジオキシ)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)
−6−ヘプテナールオキシム113.7mgを用いた以
外は実施例1と同様に反応および分離精製を行うことに
より、下記の物性を有する4,5−(ジメチルメチレン
ジオキシ)−6−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)
−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2,1−
ベンゾイソオキサゾールを62.4mg得た(収率55
%)。
【0091】FD質量スペクトル [M]+357 実施例13 1,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−7,8−
(ジメチルメチレンジオキシ)−6−メトキシメトキシ
−3H−2−ベンゾピラン−3−オン284mgをメタ
ノール50mlと水5mlに溶解し、触媒量のp−トル
エンスルホン酸を加え、1時間加熱還流した。冷却後、
反応液を重曹水にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。
抽出液を食塩水で洗浄し、乾燥した後、減圧下に濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製すること
により、下記の物性を有する1,5,6,7,8,8a
−ヘキサヒドロ−6,7,8−トリヒドロキシ−3H−
2−ベンゾピラン−3−オンを114mg得た(収率5
7%)。
【0092】FD質量スペクトル [M]+200 実施例14 1,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−6,7,8
−トリヒドロキシ−3H−2−ベンゾピラン−3−オン
100mgを塩化メチレン10mlに溶解し、室温にて
ピリジン300mgおよび塩化アセチル300mgを加
え、室温で一夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈
し、希塩酸、重曹水、食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下に濃縮し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィで精製することにより、1,5,
6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−6,7,8−トリア
セトキシ−3H−2−ベンゾピラン−3−オンを143
mg得た(収率88%)。
【0093】実施例15 4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−6−(メトキ
シメトキシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−
2,1−ベンゾイソオキサゾール257mgをテトヒド
ロフラン10mlに溶解し、1N−塩酸1mlを加えて
室温で4時間撹拌した。ジエチルエーテルで希釈し、重
曹水で中和し、有機層を食塩水で洗浄して無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下に濃縮し、得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィで精製することによ
り、下記の物性を有する4,5−ジヒドロキシ−6−
(メトキシメトキシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサ
ヒドロ−2,1−ベンゾイソオキサゾール167mgを
得た(収率77%)。
【0094】FD質量スペクトル [M]+ 217 実施例16 4,5−ジヒドロキシ−6−(メトキシメトキシ)−
3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2,1−ベンゾイ
ソオキサゾール217mgを塩化メチレン10mlに溶
解し、氷冷下にピリジン1ml次いでクロル炭酸メチル
100mgを加えた。室温で3時間撹拌した。ジエチル
エーテルで希釈し、希塩酸、重曹水、食塩水で順次洗浄
した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して
得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精
製することにより、下記の物性を有する4−ヒドロキシ
−5−メトキシカルボニルオキシ−6−(メトキシメト
キシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2,1−
ベンゾイソオキサゾール137mgを得た(収率50
%)。
【0095】FD質量スペクトル [M]+ 275 実施例17 4−ヒドロキシ−5−メトキシカルボニルオキシ−6−
(メトキシメトキシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサ
ヒドロ−2,1−ベンゾイソオキサゾール275mgを
塩化メチレン10mlに溶解し、イミダゾール200m
gおよびt−ブチルジメチルシリルクロリド226mg
を加え、室温で一夜撹拌した。反応液をジエチルエーテ
ルで希釈し、希塩酸、重曹水、食塩水で順次洗浄した。
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して得られ
る残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製する
ことにより、下記の物性を有する4−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)−5−メトキシカルボニルオキシ−
6−(メトキシメトキシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘ
キサヒドロ−2,1−ベンゾイソオキサゾールを285
mg得た(収率73%)。
【0096】FD質量スペクトル [M]+ 389 実施例18 4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−6−(t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)−3,3a,4,5,6,7−
ヘキサヒドロ−2,1−ベンゾイソオキサゾール327
mgをテトヒドロフラン10mlに溶解し、1N−塩酸
1mlを加えて室温で4時間撹拌した。ジエチルエーテ
ルで希釈し、重曹水で中和し、有機層を食塩水で洗浄し
て無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に濃縮し、得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製
することにより、下記の物性を有する4,5−ジヒドロ
キシ−6−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−3,
3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2,1−ベンゾイソ
オキサゾールを196mg得た(収率68%)。
【0097】FD質量スペクトル [M]+ 287 実施例19 4,5−ジヒドロキシ−6−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2,
1−ベンゾイソオキサゾール287mgを塩化メチレン
10mlに溶解し、氷冷下にイミダゾール200mgお
よびt−ブチルジメチルシリルクロリド226mgを加
え、室温で一夜撹拌した。反応液をジエチルエーテルで
希釈し、希塩酸、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して得られる残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製すること
により、下記の物性を有する4,6−ビス(t−ブチル
ジメチルシリルオキシ)−5−ヒドロキシ−3,3a,
4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2,1−ベンゾイソオキサ
ゾールを265mg得た(収率66%)。
【0098】FD質量スペクトル [M]+ 401 実施例20 4,6−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−5
−ヒドロキシ−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−
2,1−ベンゾイソオキサゾール401mgを塩化メチ
レン20mlに溶解し、トリエチルアミン5mlおよび
4−ジメチルアミノピリジン0.5gを加えた後、塩化
アセチル100mgを加え、室温で一夜撹拌した。反応
液をジエチルエーテルで希釈し、希塩酸、重曹水、食塩
水で順次洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧
下に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィで精製することにより、下記の物性を有する5
−アセトキシ−4,6−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2,
1−ベンゾイソオキサゾールを355mg得た(収率8
0%)。
【0099】FD質量スペクトル [M]+ 443 実施例21 実施例2において、4,5−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−6−メトキシメトキシ−3,3a,4,5,6,7−
ヘキサヒドロ−2,1−ベンゾイソオキサゾールの代わ
りに5−アセトキシ−4,6−ビス(t−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒド
ロ−2,1−ベンゾイソオキサゾールを用い、実施例2
に準じて反応および分離精製を行うことにより、下記の
物性を有する4−アセトキシ−3,5−ビス(t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ)−2−ヒドロキシメチルシク
ロヘキサノンを収率72%で得た。
【0100】FD質量スペクトル [M]+ 446 実施例22 実施例4において、2−ヒドロキシメチル−3,4−
(ジメチルメチレンジオキシ)−5−(メトキシメトキ
シ)シクロヘキサノンの代わりに4−アセトキシ−3,
5−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−ヒ
ドロキシメチルシクロヘキサノンを用い、実施例4に準
じて反応および分離精製を行うことにより、下記の物性
を有する7−アセトキシ−6,8−ビス(t−ブチルジ
メチルシリルオキシ)−1,5,6,7,8,8a−ヘキサ
ヒドロ−3H−2−ベンゾピラン−3−オンを34%の
収率で得た。
【0101】FD質量スペクトル [M]+ 470 実施例23 実施例7において、1,5,6,7,8,8a−ヘキサヒド
ロ−7,8−(ジメチルメチレンジオキシ)−6−メト
キシメトキシ−3H−2−ベンゾピラン−3−オンの代
わりに7−アセトキシ−6,8−ビス(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)−1,5,6,7,8,8a−ヘキサヒ
ドロ−3H−2−ベンゾピラン−3−オンを用い、実施
例7に準じて反応および分離精製を行うことにより、下
記の物性を有する(3,5−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチ
ル)シクロヘキシリデン酢酸メチルを81%の収率で得
た。 FD質量スペクトル [M]+ 460 実施例24 実施例8において、(2−ヒドロキシメチル−3,4−
(ジメチルメチレンジオキシ)−5−メトキシメトキ
シ)シクロヘキシリデン酢酸メチルの代わりに(3,5
−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ヒド
ロキシ−2−ヒドロキシメチル)シクロヘキシリデン酢
酸メチルを用い、実施例8に準じて反応および分離精製
を行うことにより、下記の物性を有する3,5−ビス
(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4−ヒドロキシ
−2−メチレンシクロヘキシリデン酢酸メチルを51%
の収率で得た。
【0102】FD質量スペクトル [M]+ 442 実施例25 3,5−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4
−ヒドロキシ−2−メチレンシクロヘキシリデン酢酸メ
チル442mgを塩化メチレン20mlに溶解し、ピリ
ジンを1ml、4−ジメチルアミノピリジンを触媒量次
いでメタンスルホニルクロリドを150mg加え、室温
で4時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈
し、希塩酸、重曹水、食塩水で順次洗浄した。無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮して得られる残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することによ
り、下記の物性を有する3,5−ビス(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)−4−(メタンスルホニルオキシ)
−2−メチレンシクロヘキシリデン酢酸メチルを得た。
【0103】FD質量スペクトル [M]+ 520 参考例14 3,5−ビス(t−ブチルジメチルシリルオキシ)−4
−(メタンスルホニルオキシ)−2−メチレンシクロヘ
キシリデン酢酸メチル52mgをテトラヒドロフラン1
0mlに溶解し、水素化トリイソブチルホウ素リチウム
の1Mテトラヒドロフラン溶液1mlを滴下し、室温で
6時間撹拌した。得られた反応液に酢酸エチルを徐々に
加えた後、希塩酸を加え、ジエチルエーテルで抽出し
た。抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した後、減圧下に濃縮して得られる残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィで精製することにより、下記の
物性を有する2−(3,5−ビス(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−2−メチレンシクロヘキシリデン)エ
タノールを35mg得た。各種スペクトルデータは文献
と一致した。
【0104】融点 69℃ 施光度 [α]25 D +7.9°(c=0.4,エタノール) 実施例26 4,5−(ジメチルメチレンジオキシ)−3−(1−エ
トキシエトキシ)−6−ヘプテナールオキシム1.00
gを塩化メチレン15mlに溶解し、0℃でトリエチルア
ミン0.2mlに加えた。ついで10%次亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液8mlを加え、0℃で11時間撹拌した。反応
液をエチルエーテルで希釈し、重曹水、食塩水で順次洗
浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮
して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
で精製することにより、下記の物性を有する4,5−
(メチレンジオキシ)−6−(1−エトキシエトキシ)
−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2,1−ベンゾ
イソオキサゾールを530mg得た。
【0105】NMRスペクトル(90MHz,CC
4)δ:4.8−5.0(m,1H)、4.38−4.8
(m,2H)、3.2−4.38(m,5H)、3.0
7,3.08(dd,1H,2.6,4.6Hz)、2.2
−2.6(m,1H)、1.44(s,3H)、1.42
(s,3H)、1.31(d,J=5.5Hz,3H)、
1.19(t,J=7.0Hz,3H) 実施例27 フラスコにラネーニッケルW−2(川研フアインケミカ
ル株式会社製、NDHF−90)5.98gをとり、
水、メタノールで1回ずつデカンテーションした。これ
にホウ酸888mgを加え、アルゴン置換し、ついで水素
で置換した。メタノール25ml、水6mlを加えてホウ酸
を溶解させた。4,5−(メチレンジオキシ)−6−
(1−エトキシエトキシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘ
キサヒドロ−2,1−ベンゾイソオキサゾール2.03g
をメタノール5mlに溶解し、室温で上記懸濁液に加え、
13時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで希釈
し、フロリジルを通して濾過した。濾液を飽和食塩水で
洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィで精製することにより、下記の物性を有する2−
ヒドロキシメチル−3,4−ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−(1−エトキシエトキシ)シクロヘキサノン
を1.39g得た。
【0106】NMRスペクトル(90MHz,CC
4)δ:4.8−5.0(m,1H)、4.45(m,1
H)、3.8−4.3(m,4H)、3.3−3.8(m,
2H)、2.3−2.9(m,4H)、1.49(s,3
H)、1.30(d,J=5.5Hz,3H)、1.18
(t,J=7.0Hz,3H) 実施例28 2−ヒドロキシメチル−3,4−(ジメチルメチレンジ
オキシ)−5−(1−エトキシエトキシ)シクロヘキサ
ノン765mgを乾燥塩化メチレン7mlに溶解し、0℃で
トリエチルアミン1.2ml、N,N−ジメチルアミノピリ
ジン55.6mg、t−ブチルジメチルシリルクロリド5
20mgを加え、0℃で13時間撹拌した。得られた反応
液を1N−塩酸にあけ、ジエチルエーテルで抽出した。
抽出液を飽和重曹水、ついで飽和食塩水で洗浄したの
ち、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮して
得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精
製することにより、下記の物性を有する2−(t−ブチ
ルジメチルシリルオキシメチル)−3,4−(ジメチル
メチレンジオキシ)−5−(1−エトキシエトキシ)シ
クロヘキサノンを1.04gを得た。
【0107】NMRスペクトル(90MHz,CC
4)δ:4.8−5.02(m,1H)、4.3−4.6
(m,2H)、4.0−4.3(m,1H)、3.4−4.
0(m,4H)、2.2−2.9(m,3H)、1.49
(s,3H)、1.45(s,3H)、1.29(d,J
=5.3Hz,3H)、1.18(t,J=7.0Hz,
3H)、0.87(s,9H)、0.07(s,6H) 実施例29 アルゴン雰囲気下、ジシクロヘキシルアミン0.80ml
を乾燥テトラヒドロフラン7mlに溶解し、−20℃でブ
チルリチウムのヘキサン溶液(1.63N,3.96mmo
l)を加え、30分間撹拌した。−78℃に冷却後、エチ
ルトリメチルシリルアセテート0.73mlを加え、−7
8℃で1時間撹拌した。2−(t−ブチルジメチルシリ
ルオキシメチル)−3,4−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−(1−エトキシエトキシ)シクロヘキサノン
802mgを乾燥テトラヒドロフラン6mlに溶解し、−7
8℃で滴下した。2時間撹拌したのち、0℃で5時間撹
拌し、反応液を氷の入った1N−塩酸にあけた。ジエチ
ルエーテルで抽出し、抽出液を飽和重曹水、ついで飽和
食塩水で洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィで精製することにより、下記の物性を
有する(2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチ
ル)−3,4−(ジメチルメチレンジオキシ)−5−
(1−エトキシエトキシ)シクロヘキシリデン)酢酸エ
チルを704mg得、原料の2−(t−ブチルジメチルシ
リルオキシメチル)−3,4−(ジメチルメチレンジオ
キシ)−5−(1−エトキシエトキシ)シクロヘキサノ
ンを227mg回収した。
【0108】NMRスペクトル(90MHz,CC
4)δ:5.73(s,1H)、4.7−5.0(m,1
H)、4.14(q,J=7.3Hz,2H)、3.2−
3.8(m,4H)、2.69(bddd,J=1.0,
1.5,6.7Hz,2H)、1.42(s,6H)、1.
29(d,J=5.3Hz,3H)、1.26(t,J=
7.3Hz,3H)、0.88(s,9H)、0.12
(s,3H)、0.05(s,3H) 実施例30 (2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−
3,4−(ジメチルメチレンジオキシ)−5−(1−エ
トキシエトキシ)シクロヘキシリデン)酢酸エチル2g
を乾燥トルエン10mlに溶解し、−78℃で水素化ジイ
ソブチルアルミニウム4.7ml(2N−ヘキサン溶液、
9.4mmol)を加え3時間撹拌した。0℃で5分間撹拌
したのち、10%−硫酸水溶液を反応液が白くなるまで
徐々に加えた。ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を飽
和重曹水、ついで飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮して得られる残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製することに
より、下記の物性を有する(2−(t−ブチルジメチル
シリルオキシメチル)−3,4−(ジメチルメチレンジ
オキシ)−5−(1−エトキシエトキシ)シクロヘキシ
リデン)エタノールを1.47g得た。
【0109】NMRスペクトル(90MHz,CC
4)δ:5.64(bt,J=6.8Hz,1H)、4.
7−4.9(m,1H)、3.08−4.4(m,7
H)、3.48(q,J=7Hz,2H)、2.0−3.
08(m,3H)、1.41(s,6H)、1.20
(t,J=7.0Hz,3H)、1.04−1.4(m,
3H)、0.90(s,9H)、0.08(s,6H) 実施例31 実施例26において、4,5−(ジメチルメチレンジオ
キシ)−3−(1−エトキシエトキシ)−6−ヘプテナ
ールオキシム1.00gの代わりに4,5−(ジメチルメ
チレンジオキシ)−3−(t−ブチルジフェニルシリル
オキシ)−6−ヘプテナールオキシム1.58gを用い
た以外は実施例26と同様に反応及び分離精製を行うこ
とにより、下記の物性を有する4,5−(ジメチルメチ
レンジオキシ)−6−(t−ブチルジフェニルシリルオ
キシ)−3,3a,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−2,1−
ベンゾイソオキサゾールを1.21g得た。
【0110】FD質量スペクトル [M]+ 451 実施例32 (2−(t−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−
3,4−(ジメチルメチレンジオキシ)−5−(1−エ
トキシエトキシ)シクロヘキシリデン)酢酸エチル0.
472gをテトラヒドロフラン5mlに溶解し、1M−フ
ツ化テトラブチルアンモニウム−テトラヒドロフラン溶
液3mlを加え、室温で一夜撹拌した。反応液をジエチル
エーテルで希釈し、飽和重曹水、ついで飽和食塩水で洗
浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に
濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィで精製することにより、(2−ヒドロキシメチル−
3,4−(ジメチルメチレンジオキシ)−5−(1−エ
トキシエトキシ)シクロヘキシリデン)酢酸エチルを得
た。
【0111】得られた(2−ヒドロキシメチル−3,4
−(ジメチルメチレンジオキシ)−5−(1−エトキシ
エトキシ)シクロヘキシリデン)酢酸エチルをピリジン
5mlに溶解し、メタンスルホニルクロリド0.12gを
加えて室温で一夜撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、
ジエチルエーテルで希釈し、飽和重曹水、ついで飽和食
塩水で洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィで精製することにより、下記の物性を有す
る(2−メチレン−3,4−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−(1−エトキシエトキシ)シクロヘキシリデ
ン)酢酸エチルを0.282g得た。
【0112】FD質量スペクトル [M]+ 340 実施例33 (2−メチレン−3,4−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−(1−エトキシエトキシ)シクロヘキシリデ
ン)酢酸エチル0.34gをエタノール5mlに溶解し、
触媒量のピリジニウム p−トルエンスルホナートを加
えて室温で15分間撹拌した。反応液に重曹水を加え、
ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄
した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮し
て得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで
精製することにより、下記の物性を有する(2−メチレ
ン−3,4−(ジメチルメチレンジオキシ)−5−ヒド
ロキシシクロヘキシリデン)酢酸エチルを0.202g
得た。
【0113】FD質量スペクトル [M]+ 268 実施例34 (2−メチレン−3,4−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−ヒドロキシシクロヘキシリデン)酢酸エチル
0.268gを塩化メチレン5mlに溶解し、イミダゾー
ル0.204gおよびt−ブチルジフェニルシリルクロ
リド0.30gを加えて室温で3時間撹拌した。反応液
を水にあけ、ジエチルエーテルで抽出し、抽出液を飽和
食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧下に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィで精製することにより、下記の物性を有する
(2−メチレン−3,4−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)シク
ロヘキシリデン)酢酸エチルを0.450g得た。
【0114】FD質量スペクトル [M]+ 506 実施例35 (2−メチレン−3,4−(ジメチルメチレンジオキ
シ)−5−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)シク
ロヘキシリデン)酢酸エチル0.506gをエタノール
10mlに溶解し、触媒量のp−トルエンスルホン酸を加
えて室温で5時間撹拌した。反応液に水を加え、ジエチ
ルエーテルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄した。
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮して得ら
れる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製す
ることにより、下記の物性を有する(2−メチレン−
3,4−ジヒドロキシ−5−(t−ブチルジフェニルシ
リルオキシ)シクロヘキシリデン)酢酸エチルを0.4
05g得た。
【0115】FD質量スペクトル [M]+ 466 実施例36 (2−メチレン−3,4−ジヒドロキシ−5−(t−ブ
チルジフェニルシリルオキシ)シクロヘキシリデン)酢
酸エチル0.466gを塩化メチレン5mlに溶解し、イ
ミダゾール0.204gおよびt−ブチルジフェニルシ
リルクロリド0.30gを加えて室温で3時間撹拌し
た。反応液を水にあけ、ジエチルエーテルで抽出し、抽
出液を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィで精製することにより、下記の物
性を有する(3,5−ビス−(t−ブチルジフェニルシ
リルオキシ)−4−ヒドロキシ−2−メチレン−シクロ
ヘキシリデン)酢酸エチルを0.664g得た。
【0116】FD質量スペクトル [M]+ 704 実施例37 (3,5−ビス−(t−ブチルジフェニルシリルオキ
シ)−4−ヒドロキシ−2−メチレン−シクロヘキシリ
デン)酢酸エチル0.704gをトルエン20mlに溶解
し、−78℃で1N−水素化ジイソブチルアルミニウム
/ヘキサン溶液2.5mlを滴下した。1時間撹拌したの
ち、冷希塩酸にあけてジエチルエーテルで抽出した。抽
出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧下に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィで精製することにより、下記の物性を
有する(3,5−ビス−(t−ブチルジフェニルシリル
オキシ)−4−ヒドロキシ−2−メチレン−シクロヘキ
シリデン)エタノールを511mg得た。
【0117】FD質量スペクトル[M]+ 662 実施例38 (3,5−ビス−(t−ブチルジフェニルシリルオキ
シ)−4−ヒドロキシ−2−メチレン−シクロヘキシリ
デン)エタノール662mgを塩化メチレン10mlに溶解
し、ピリジニウム p−トルエンスルホナートを触媒量
加えたのち、氷冷下にジヒドロピラン100mgと塩化メ
チレン1mlからなる溶液を滴下し、室温で1時間撹拌し
た。反応液を重曹水で洗浄したのち、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた4−(テトラ
ヒドロピラン−2−イルオキシエチリデン)−2,6−
ビス−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メ
チレン−シクロヘキサノールをテトラヒドロフラン10
mlに溶解し、水素化ナトリウム25mgのテトラヒドロフ
ラン5ml懸濁液に滴下した。50℃に加熱したのち、臭
化アリル145mgを加え、一夜撹拌を続けた。反応液を
氷水にあけてジエチルエーテルで抽出した。抽出液を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧
下に濃縮した。得られた(4−アリルオキシ−3,5−
ビス−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−2−メ
チレン−シクロヘキシリデン)エチルテトラヒドロピラ
ン−2−イルエーテルをテトラヒドロフラン10mlに溶
解し、9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナンの1Nテト
ラヒドロフラン溶液1mlを氷冷下に加え、室温で1時間
撹拌した。氷冷下に1N−水酸化ナトリウム1mlおよび
35%過酸化水素水0.3mlを加え、1時間撹拌した。
反応液をジエチルエーテルで希釈し、水、チオ硫酸ナト
リウム水溶液、食塩水で順次希釈し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下に濃縮して得られる残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、3
−(4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシエチリ
デン)−2,6−ビス−(t−ブチルジフェニルシリル
オキシ)−3−メチレンシクロヘキシルオキシ)プロパ
ン−1−オールを427mg得た。
【0118】上記により得られた3−(4−(テトラヒ
ドロピラン−2−イルオキシエチリデン)−2,6−ビ
ス−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メチ
レンシクロヘキシルオキシ)プロパン−1−オール40
2mgを塩化メチレン10mlに溶解し、イミダゾール68
mgを加えたのち、氷冷下でt−ブチルジフェニルシリル
クロリド206mgを加え、室温で3時間撹拌した。反応
液を濃縮したのち、エタノールおよび希塩酸を加え、1
時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで抽出し、抽
出液を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィで精製することにより、下記の物
性を有する(4−(3−t−ブチルジフェニルシリルオ
キシプロポキシ)−3,5−ビス−(t−ブチルジフェ
ニルシリルオキシ)−2−メチレンシクロヘキシリデ
ン)エタノールを407mg得た。
【0119】FD質量スペクトル [M]+ 958 参考例15 N−クロロコハク酸イミド140mgを塩化メチレン10
mlに懸濁し、0℃でジメチルスルフイド74mgを加えて
撹拌し、−25℃に冷却して(4−(3−t−ブチルジ
フェニルシリルオキシプロポキシ)−3,5−ビス−
(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−2−メチレン
シクロヘキシリデン)エタノール958mgを塩化メチレ
ン2mlに溶解した溶液を滴下し、0℃で2時間撹拌し
た。反応液に食塩水を加え、ジエチルエーテルで抽出し
た。抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥したのち、減圧下に濃縮して(4−(3−t−ブチル
ジフェニルシリルオキシプロポキシ)−3,5−ビス−
(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−2−メチレン
シクロヘキシリデン)エチルクロライドを931mg得
た。
【0120】(4−(3−t−ブチルジフェニルシリル
オキシプロポキシ)−3,5−ビス−(t−ブチルジフ
ェニルシリルオキシ)−2−メチレンシクロヘキシリデ
ン)エチルクロライド870mgをテトラヒドロフランに
溶解し、ジフェニルホスフィンリチウムの0.5N−テ
トラヒドロフラン溶液2mgを0℃で滴下し、室温にて1
時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、得られた残渣
をクロロホルムに溶解して5%過酸化水素水、ナトリウ
ムサルファイト水溶液、希塩酸、重曹水、飽和食塩水で
順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧下に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィで精製することにより、(4−(3−
t−ブチルジフェニルシリルオキシプロポキシ)−3,
5−ビス−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)−2
−メチレンシクロヘキシリデン)エチルジフェニルホス
フィンオキサイドを834mg得た。
【0121】参考例16 (4−(3−t−ブチルジフェニルシリルオキシプロポ
キシ)−3,5−ビス−(t−ブチルジフェニルシリル
オキシ)−2−メチレンシクロヘキシリデン)エチルジ
フェニルホスフィンオキサイド571mgをテトラヒドロ
フラン5mlに溶解し、0℃で1N−ブチルリチウム/ヘ
キサン溶液0.5mlを滴下し、15分間撹拌した。反応
液に1−(1,5−ジメチル−5−トリエチルシリルオ
キシヘキシル)−7a−メチル−2,3,3a,4,5,6,
7,7a−オクタヒドロインデン−4−オン197mgと
テトラヒドロフラン2mlからなる溶液を滴下し、室温で
一夜撹拌した。反応液にクロロホルムを加え、重曹水、
飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧下に濃縮して得られる残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィで精製することにより、(2−(3
−t−ブチルジフェニルシリルオキシプロポキシ)−
1,3−ビス−(t−ブチルジフェニルシリルオキシ)
−25−トリエチルシリルオキシ−9,10−セココレ
スタ−5,7,10(19)−トリエンを507mg得た。
【0122】(2−(3−t−ブチルジフェニルシリル
オキシプロポキシ)−1,3−ビス−(t−ブチルジフ
ェニルシリルオキシ)−25−トリエチルシリルオキシ
−9,10−セココレスタ−5,7,10(19)−トリ
エンをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、フツ化テト
ラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン溶液を加え
室温で3時間撹拌した。反応液をジエチルエーテルで抽
出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下に濃縮して得られる残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィで精製することにより、
2−(3−ヒドロキシプロポキシ)−1,25−ジヒド
ロキシビタミンD3を172mg得た。得られた2−(3
−ヒドロキシプロポキシ)−1,25−ジヒドロキシビ
タミンD3の物性値は、文献[特開昭63−10792
9号公報]と一致した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/732 Z 9279−4H C07D 261/20 311/74 7252−4C // C07D 317/20 317/46

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 式中、 R1、R2、およびR3は同一または相異なり、各々水素
    原子または水酸基の保護基を表し、 Xは酸素原子、=CHCH2OR4基、=CHCHO基ま
    たは=CHCO25基を表し、そしてYは水素原子を表
    し且つZは−OR6基を表すか又はYとZは一緒になっ
    て単結合を表し;或いはXとZは一緒になって=NO−
    基、=CHCH(OR7)O−基または=CHCO2−基
    を表し、且つYは水素原子を表し、 R4およびR6は水素原子または水酸基の保護基を表し、 R5は低級アルキル基を表し、 R7は水素原子または低級アルキル基を表す、で示され
    るシクロヘキサントリオール誘導体。
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