JPH06250249A - シャッタ計測装置を有するカメラ - Google Patents

シャッタ計測装置を有するカメラ

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JPH06250249A
JPH06250249A JP5062448A JP6244893A JPH06250249A JP H06250249 A JPH06250249 A JP H06250249A JP 5062448 A JP5062448 A JP 5062448A JP 6244893 A JP6244893 A JP 6244893A JP H06250249 A JPH06250249 A JP H06250249A
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JP
Japan
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shutter
reflectance
light
unit
camera
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JP5062448A
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English (en)
Inventor
Tetsuro Goto
哲朗 後藤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 経時変化によってシャッタ幕の光学状態が変
化しても、シャッタ幕の有無を正しく検出できるように
した。 【構成】 開口部を開閉可能なシャッタ8と、このシャ
ッタ8に対向して配置され、かつシャッタ8に向けて投
光するLED18と、シャッタ8に対向してLED18
と同一側に配置され、投光をシャッタ8側から受光し、
その受光量を検出するPTR19と、シャッタ8が開口
部内の所定位置を開放してから閉成するまでの時間を受
光量に基づいて計測するCPU30と、シャッタ8の表
面反射率に関する検出を行い、表面反射率に関する反射
率情報を出力するドライバー手段31と、反射率情報に
基づいてPTR19の検出基準を変更する可変参照電圧
源39とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラに使用されるシ
ャッタの走行状態を検出するシャッタ計測装置を有する
カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラにおいては、被写体か
らの光束をレンズの絞りにてさらにフィルムへの露光時
間を機械的なシャッタで制限している。例えば一眼レフ
カメラに使用されているシャッタは、基本的に先幕と後
幕とによる2枚の幕からなり、露光前にはいわゆる先幕
がフィルム画面を覆っている。シャッタボタンの押圧に
よってまず、先幕が画面から退避してフィルム画面への
露光が開始される。所定時間経過後、後幕がフィルム画
面を覆うように作動する。各幕の走行は機械的に付勢さ
れた弾性力にて行われ、走行の開始は各幕の係止を解除
することで行われる。
【0003】過去においては、これらの作動が純機械的
に制御されていたが、近年は電気的な制御が多く用いら
れるようになった。前述した先幕,後幕の走行そのもの
は依然弾性力が用いられているが、走行の開始制御は幕
を係止する電磁石への通電によって行われている。
【0004】一方、1/8000秒などシャッタの高速
化が重要な仕様になりつつあるとともに近年ストロボの
使用が多くなり、明るい環境での作画が可能なようにス
トロボ同調速度の高速化も必要となっている。この目的
のためには、前述した弾性力を高めて各幕の走行速度
(以降幕速と称する)を飛躍的に速くせざるを得ず、か
つ先幕,後幕の形成するスリット幅も狭くなるように制
御しなくてはならない。
【0005】しかしながら、如何に電磁石の通電制御タ
イミングを正確に制御しても、実際にフィルム面で得ら
れる露光時間は各幕の機械的走行状態に頼るしかないの
は従来通りである。変動要素としては、電磁石に対する
係止機構の離脱速度,バネも含めた機械走行系の有する
摩擦などのばらつきがある。また、それらは必然的に温
度特性,経時変化による変動特性を有するので、総合的
に様々な変化を示すことが知られている。
【0006】この現象は、走行速度の高速化を図ると、
さらに顕著となる。異常状態としては、例えば所望のシ
ャッタ秒時が得られずにフィルム面への露光量が過不足
したり、極端な場合には各幕が重なって走行してしまう
ことによって全く露光が行われない現象、逆に幕が閉じ
ないことによって露光オーバとなる現象などが発生する
可能性がある。
【0007】そこで本発明者は、近年、シャッタにその
作動状態を検出する手段を付与して実際の露光時間を計
測し、必要に応じて警告したり、理想値からのズレを補
正する方法を提案した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなシャッタ計測装置は、発光ダイオード(以降LED
と称する)からの光の反射状態をシャッタ幕に投射し、
シャッタ幕の有無をフォトダイオード(以降、PTRと
称する)にて検出してパルス信号に変換し、そのパルス
幅をもってシャッタタイムを求めるものであった。非接
触による検出方式においては、前述した光学的手段が最
も安定かつ安価であると考えられる。
【0009】ところが、光学的基本構成においては、非
接触によるシャッタ膜有無の検出の成否は、シャッタ幕
の表面状態に左右される性質を有する。つまりシャッタ
幕の表面反射率などが変化してしまうと、誤検出する可
能性がある。これは後述するが、シャッタ幕自体が複数
の羽根で構成され、しかも折り畳まれている状態と広げ
られた状態とを高速に繰り返すことによる摩擦が原因と
なり、新品のうちは低反射率であってLEDからの光を
吸収する性質を有していても、相当回数の使用を経る
と、幕の端面や表面に”てかり”が出てしまい、今度は
光を反射してしまうようになるという問題があった。
【0010】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、経
時変化によってシャッタ幕の光学状態が変化しても、シ
ャッタ幕の有無を正しく検出することができるシャッタ
計測装置を有するカメラを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、開口部を開閉可能なシャッタ手段
と、このシャッタ手段に対向して配置され、かつこのシ
ャッタ手段に向けて投光する投光手段と、シャッタ手段
に対向して投光手段と同一側に配置され、投光をシャッ
タ手段側から受光し、その受光量を検出する受光手段
と、シャッタ手段が開口部内の所定位置を開放してから
閉成するまでの時間を受光量に基づいて計測するシャッ
タ計測手段と、シャッタ手段の表面反射率に関する検出
を行い、この表面反射率に関する反射率情報を出力する
羽根状態検出手段と、反射率情報に基づいて受光手段の
検出基準を変更する変更手段とを設けたものである。
【0012】
【作用】本発明においては、羽根状態検出手段がシャッ
タ手段の使用回数を計数してその回数が所定値以上にな
った際には、シャッタ計測手段の感度に関する要素が最
適状態に変更され、正しい実露光時間を得ることができ
る。
【0013】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は、本発明による計測装置を有するカメ
ラ1の形態を説明する斜視図である。図1には裏蓋4を
開放した状態を示しており、図示しないフィルムパトロ
ーネはパトローネ室5に装填され、パトローネから引き
出されたフィルムは、アパーチャ6の前面側を通過して
スプール7に巻き付けられる。裏蓋4の内側に設けられ
た圧板9は、図示しないフィルムをアパーチャ6に押し
つけて平面性を保つ作用をする。アパーチャ6の内側に
は後で詳述するシャッタ8が設けらており、図中波線で
示したようにアパーチャ6よりやや広い範囲を覆ってお
り、レンズ2を介した被写体光をフィルム画面上に所定
時間導くよう作動する。
【0014】公知のように撮影者は、レンズ2を通過し
た被写体の状況をファインダ3から視認し、レリーズボ
タン10を押すことで露光の開始を指令する。露光モー
ドや各種条件は、表示手段12で確認できる。なお、表
示手段12は液晶などの電気光学的手段からなる。複数
の設定ボタン11は、カメラ1の作動モード,撮影条件
などを任意に設定するための操作ボタンであり、表示手
段12上の文字などを確認しながら操作を行う。
【0015】図2は、本発明に係わるシャッタの一実施
例を示す斜視図であり、図2では図1のカメラ1におけ
るシャッタ8とアパーチャ6との位置関係のみを示すた
めに抜き出して説明する。図2は、レリーズボタン10
を押す前、すなわち露光開始前の状態を示しており、波
線で示したアパーチャ6は先幕15で覆われている。こ
こで先幕15は、複数の羽根で構成されているのが一般
的であり、図2に示すように例えば4枚の羽根からな
り、アパーチャ6を覆っている状態では図示したように
微少の重なり部分を残して広げられている。ここで先幕
15中の図中最前部の羽根20はスリットを形成する羽
根である。
【0016】ここでスリットとは、シャッタ秒時が比較
的高速時に発生するもので、先幕15がアパーチャ6内
をまだ走行している最中に後幕16が出現する状態であ
る。同様に後幕16も複数の羽根からなり、図2の状態
ではアパーチャ6の上方に重ねられて待機させられてい
る。ここで後幕16中の最前部の羽根21はスリットを
形成する羽根であり、前述した先幕スリット形成羽根2
0と協働し、フィルムに所望のシャッタ秒時間の露光を
与えるためのスリットを形成する。
【0017】また、ブロック17は、図7の電気回路に
て詳述する先幕マグネット,後幕マグネットの他、走行
用バネ等を収納する部分であり、基本的には各幕を別個
に係止する上記2つの電磁石,各幕を走行させるための
2系統のバネおよび各羽根を平行に上下動作させるため
のリンク機構など公知の機構を有している。
【0018】図2のような状態からの露光動作は以下の
ようにして行われる。まず、図示しない先幕マグネット
が先幕15を開放する。これによって先幕15は、アパ
ーチャ6の下方(図中下方向)に折り畳まれるように退
避する。このとき、スリット形成羽根20が最後となる
よう退避する。これでアパーチャ6部には被写体光を遮
るものがなくなり、フィルム上への露光が開始されるこ
とになる。さらに所定時間経過後、図示しない後幕マグ
ネットが後幕16を開放する。これによって後幕16は
図示の位置からアパーチャ6に対して広がるように下方
に移動する。このとき、スリット形成羽根21は後幕羽
根中で先頭となるよう移動を行う。これでアパーチャ6
は、今度は後幕15によって覆われ、予定されていた時
間の露光が完了する。
【0019】以上のように露光が行われた後は、図示し
ない巻上げ機構によってフィルムが一コマ分給送されて
新たにフィルムの未露光部分がアパーチャ6に相対する
とともに各幕15,16をそれぞれ上方に引き上げて露
光前の状態に復帰させる。一方、シャッタ8内には本発
明に係わるLED18とPTR19とによる検出手段2
3が、先幕15,後幕16の各羽根の先端付近に相対す
るように設けられている。さらに先幕15,後幕16を
挟んだ検出手段23の反対側には鏡22が固定されてい
る。
【0020】LED18からの光は、先幕15あるいは
後幕16がその位置に存在すると、それらの羽根は艶消
しでかつ黒色であることから、ほとんど反射されず、P
TR19には入射しない。逆に各羽根が共に存在しない
場合、すなわち露光中には鏡22で反射されるため、P
TR19へ入射光する。したがってPTR19の出力レ
ベルを計時すれば、PTR19への入射光の有無、すな
わち実際の露光時間を検出することが可能となる。
【0021】図3は、カメラ1の作動シーケンスとシャ
ッタとの動作関係を示すタイムチャートに一例を示した
ものである。図3では、各幕制御用のマグネット(M
G)のオン,オフタイミングによって変化する各幕の走
行状態とPTR19の出力信号変化との関係を示してい
る。レリーズボタン10を押すと、先幕,後幕マグネッ
トが通電されてオンとなり、各幕の電気的な係止を開始
する。公知のようにレリーズボタン10の押圧以前は機
械的に係止が行われていたのを、ここで電気制御に切り
替える。その後、図示しない機構動作によってまず、レ
ンズ2の絞り制御が実行され、撮影光路中の反射ミラー
の上昇が実行される。
【0022】次に先幕マグネットがオフされる。これに
よって先幕16が走行曲線45で示したように走行す
る。ここで破線で示した範囲のFはアパーチャ6の縦開
口部を示し、走行曲線45は開口部F内を図のような軌
跡を描いて走行する様子を示している。このとき、先幕
15のスリット形成羽根20は、その走行途中で前述し
た検出手段23の前面を通過するので、PTR19の出
力は走行曲線45の中間でタイミング47のように反転
する。さらにその後、予め設定されていた露光時間であ
る制御時間Tの経過後に後幕マグネットがオフとなる。
これで後幕16は走行曲線46の如く開口部Fを横切
る。この時も後幕16は検出手段23の前面を通過する
ので、走行曲線46の中間のタイミング48にてPTR
19出力は反転し、元の状態に復帰する。
【0023】以上のようにして各マグネット作動タイミ
ングに合わせてPTR19の反転時間を計時すれば、真
の露光時間がtであったことを知ることができる。例え
ば後述する露光制御回路が制御時間Tを正しく計時して
マグネットを正しいタイミングで駆動しても、PTR1
9から得られた計測信号Sの計測時間tが制御時間Tと
著しく異なった場合には機械系に誤動作があったと判断
できる。
【0024】図4は、図2の断面形状、すなわち先幕1
5,後幕16,検出手段23および鏡22の位置関係を
示すとともに従来の問題点を説明する図である。前述し
たように先幕15の走行前には、LED18が発する光
は先幕15の表面に吸収されるので、PTR19には届
かないが、逆に先幕15が走行を開始すると、LED1
8の発する光は鏡22で反射され、PTR19に入射す
るようになる。
【0025】ここで先幕15の一部のシャッタ羽根50
に関して説明すると、その走行の際にはその上に位置す
るシャッタ羽根53と相当の高速度で擦れ合うために表
面51の反射率が上昇することが報告されている。特に
その端面52は塗装膜が他の部分に比べ若干厚めになる
ことから、目立って光を反射するようになることも判っ
ている。これはシャッタ羽根15の他のシャッタ羽根あ
るいは後幕16についても同様である。
【0026】したがって図のように先幕15は閉じてい
ても、LED18からの光がシャッタ羽根50の表面5
1あるいは端面52で反射され、PTR19に入射する
ことになる。この反射光量がある一定値を越えると、後
述の処理回路はシャッタが開いていると誤認識する。
【0027】図5は、PTR19の出力信号が変化して
しまう様子を説明する図である。シャッタ8が初期状態
であり、シャッタ羽根が充分に低い反射率を有している
場合の出力は、破線55と平坦部58とで示した波形に
なる。この状態で処理回路が信号有無を判別する閾値は
2点鎖線61で示すように破線55と平坦部58とのほ
ぼ中間電位であり、これによって内外の雑音に対する耐
力が保持される。
【0028】ところが、前述したようにシャッタ8が相
当回数使用されると、シャッタ羽根の反射率が各部分で
上昇するので、図示の実線の波形のように先幕15によ
って最低電圧56の上昇,ヒゲ状パルス57の発生,後
幕16によりヒゲ状パルス59の発生または最低電圧6
0の上昇が引き起こされる。ここで最高電圧である平坦
部58は、鏡22のみの反射率によるため、初期状態か
らの変化はない。
【0029】最低電圧56,60が上昇するのは、前述
したようにシャッタ羽根の表面51の反射率が上昇する
ためである。また、最低電圧60の方が上昇しているの
は、後幕16の方が検出手段23により接近しているた
め、反射率の変化に敏感であるからである。また、ヒゲ
状パルス57,59は複数のシャッタ羽根の端面52の
反射率上昇によって発生するものである。
【0030】以上のような波形の変化に対して確実な計
測を行うためにまず、処理回路の参照電圧を2点鎖線6
2のように上昇させる。これによって雑音耐力の確保が
可能となる。さらにヒゲ状パルス57,59に対しては
予め処理回路入力に時定数回路、すなわちローパスフィ
ルタを用意して本来の計測信号Sの計測時間tのパルス
を通過させ、ヒゲ状パルス57,59を遮断するように
すれば良い。
【0031】図6は、以上の作動を制御するカメラの電
気回路ブロックの実施例である。本回路は電池25を電
源とし、中枢の制御はCPU30が実行する。CPU3
0への入力信号は下記の如くである。まず、測光手段2
6は被写体を複数に分割した各部分における明るさを測
定するフォトダイオードからなる公知のセンサ手段であ
り、複数の測光値情報がCPU30に入力される。フィ
ルム感度検出手段27は、装填されたフィルムパトロー
ネの側面などに付与されたコード信号を読み取るもの
で、フィルム感度情報がCPU30に入力される。
【0032】スイッチ検出手段28は、前述したレリー
ズボタン10,設定ボタン11に連動したスイッチを含
む手動操作スイッチの他、カメラのシーケンス状態を検
出するためのタイミングスイッチなどを含み、カメラの
あらゆる状態情報がCPU30に入力される。記憶回路
29は、後述するようにシャッタ8の作動使用回数を記
憶するもので、半導体不揮発メモリからなる。
【0033】CPU30からの出力はドライバ手段31
を経由して下記の駆動を実行する。表示手段12内に設
けられたLCD34を駆動して露光,作動モード設定に
関する情報,警告情報などを表示させる。前述したシャ
ッタ8の駆動、詳しくは先幕マグネット,後幕マグネッ
トの作動時間間隔を演算された露光時間Tに基づいて制
御する。レンズ2内の絞り35を駆動して通過光量を制
御する。モータ36を駆動してフィルムの巻上げ,巻き
戻し給送および前述したシャッタ駆動バネの付勢動作な
どを制御する。
【0034】さらに本発明に関わるLED18,PTR
19からなる検出手段23を制御する。詳細を下記に説
明する。まず、LED18を計測に必要時間の間点灯さ
せる。前述したようにシャッタ8が露光を与える時間が
PTR19によって計測信号Sに変換される。このパル
ス状の計測信号Sはコンパレータ38に入力される。コ
ンパレータ38は、ドライバ手段31を経由してCPU
30によって制御される可変参照電圧源39とPTR1
9の出力とを比較し、出力を時定数回路40に伝達す
る。時定数回路40を経た信号はCPU30が受容し、
計時を行う。
【0035】ここで、可変参照電圧源39は、図5で説
明したように状況に応じて2点鎖線61あるいは2点鎖
線61を得るものであり、時定数回路40はヒゲ状パル
ス57,59を吸収するためのものである。また、この
時定数回路40はヒゲ状パルス57,59を吸収する目
的ばかりではなく、突発的に発生するノイズを除去する
ためにも有効である。
【0036】図7は、図6中のCPU30による処理ル
ーチンの一例を示す図である。本ルーチンは、給電が行
われている間、繰り返し、実行される。 S1:測光手段26,感度検出手段27により、その時
の測光情報,感度情報を取り込む。 S2:測光情報と感度情報とを基に演算を行い、適正露
光条件であるシャッタ秒時,絞り値を算出する。ここで
求められたシャッタ秒時を制御時間Tとする。 S3:以上求めた露光条件をLCD34にて表示させ
る。 S4:スイッチ検出手段28を介してレリーズボタン1
0が押されたか否かを判断する。押されていない場合に
は、S1に復帰して上記の処理を繰り返す。
【0037】S5:記憶回路29に格納されていたシャ
ッタ作動回数nを読み出し、予め定められていた限界回
数Nと比較する。ここでシャッタ作動回数nはシャッタ
8を作動させるたびに増加する数値で、限界回数Nはシ
ャッタ羽根の反射率が変化して計測に支障が発生すると
予測されるシャッタの作動限界回数である。シャッタ作
動回数nが限界回数Nを越えていれば、S6へ、越えて
いなければS7に移行する。 S6:ドライバ手段31を介して参照電圧源39を可変
する。これによってコンパレータ38の感度が変更され
る。 S7: 図示しない反射ミラーを上昇させて撮影光路か
ら退避させる。 S8:絞り35をS2で求めた所定絞り開口となるよう
制御する。 S9:S2で求めた制御時間Tに基づいてシャッタ8を
開閉してフィルムへの露光を制御するシャッタルーチン
を実行する。
【0038】S10:検出手段23による計測ルーチン
を実行する。ここで求められた計測信号Sの計測時間t
は制御時間Tと比較され、著しく異なっている場合に
は、図示しない警告処理ルーチンを介してLCD34な
どで警告表示を行えば良い。なお、S9,S10は同時
に処理される。 S11:露光動作が完了したので、モータ36を正転さ
せてフィルムの給送とメカニズムの付勢動作とを行う。 S12:シャッタ作動回数nに1を加算し、新たなシャ
ッタ作動回数nとして記憶回路29に再び格納する。 以上にて露光動作が一巡したので、S1に復帰して上述
した処理を繰り返す。
【0039】なお、前述した実施例においては、説明を
容易とする目的でシャッタの作動回数の判断を1種類の
値Nでのみ判断するように説明したが、複数の値を用意
し、段階的にあるいはほぼ連続的に感度が調整され、細
かく最適化がなされるようにしても良いのは勿論であ
る。
【0040】また、本実施例では、最適化の方法として
コンパレータの参照電圧源を可変して感度を最適化する
実施例を示したが、本発明はこれに限らず、回路の利得
を可変する方法などを用いても良い。
【0041】さらにPTR19の出力を、コンパレータ
にてデジタル化することなく、直接CPUのAD変換ポ
ートに入力してCPU内で計測時間tが求められるよう
にしても良い。この場合にも、感度の可変は判定レベル
の可変などで実施することができる。
【0042】また、前述した実施例における図7のS5
において、シャッタの表面状態の判断を、シャッタ作動
回数nとシャッタ限界作動回数Nとを比較する(n≧
N)ことによって行った場合について説明したが、本発
明の他の実施例としてシャッタ幕の羽根の初期表面反射
率に対応する閾値電圧をVとし、経時表面反射率に対応
する電圧をvとして設定し、この電圧vと閾値電圧Vと
を比較する(v≧V)ことによりシャッタの表面状態を
判断しても前述と同様の作用効果が得られることは勿論
である。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、開口部を
開閉可能なシャッタ手段と、このシャッタ手段に対向し
て配置され、このシャッタ手段に向けて投光する投光手
段と、このシャッタ手段に対向して投光手段と同一側に
配置され、投光をこのシャッタ手段側から受光し、その
受光量を検出する受光手段と、シャッタ手段が開口部内
の所定位置を開放してから閉成するまでの時間を受光量
に基づいて計測するシャッタ計測手段と、シャッタ手段
の表面反射率に関する検出を行い、この表面反射率に関
する反射率情報を出力する羽根状態検出手段と、反射率
情報に基づいて受光手段の検出基準を変更する変更手段
とを設けたことにより、羽根状態検出手段はシャッタ手
段の作動回数を計数し、変更手段はシャッタ計測手段の
感度に関する要素を変更するようにしたので、シャッタ
手段の作動回数が増してシャッタ羽根の反射率が変化し
た状況においても、シャッタ計測手段の感度が自動的に
最適化され、実際の露光時間を正しく計測することがで
きるという極めて優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシャッタ計測装置を有するカメラ
の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明によるシャッタ計測装置の一実施例を示
す斜視図である。
【図3】図3のシャッタ計測装置のタイミングチャート
の一例を示す図である。
【図4】図2のシャッタ計測装置の横断面を示す図であ
る。
【図5】本発明によるシャッタ計測装置のタイミングチ
ャート一例を示す図である。
【図6】図1のカメラの電気回路の実施例を示すブロッ
ク図である。
【図7】制御用CPUの処理プログラムの一例を示す図
である。
【符号の説明】
1 カメラ 8 シャッタ 15 後幕 16 先幕 18 LED 19 PTR 23 シャッタ走行状態検出手段 25 電池 26 測光手段 27 感度検出手段 28 スイッチ検出手段 29 記憶回路 30 CPU 31 ドライバー手段 38 コンパレータ 39 可変参照電圧源 40 時定数回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を開閉可能なシャッタ手段と、 前記シャッタ手段に対向して配置され、かつ前記シャッ
    タ手段に向けて投光する投光手段と、 前記シャッタ手段に対向して前記投光手段と同一側に配
    置され、前記投光を前記シャッタ手段側から受光し、そ
    の受光量を検出する受光手段と、 前記シャッタ手段が前記開口部内の所定位置を開放して
    から閉成するまでの時間を前記受光量に基づいて計測す
    るシャッタ計測手段と、 前記シャッタ手段の表面反射率に関する検出を行い、前
    記表面反射率に関する反射率情報を出力する羽根状態検
    出手段と、 前記反射率情報に基づいて前記受光手段の検出基準を変
    更する変更手段と、を有することを特徴とする計測装置
    を有するカメラ。
  2. 【請求項2】 前記羽根状態検出手段は、前記シャッタ
    手段の作動回数を検出する回数検出手段と、前記作動回
    数と予め決められた所定回数とを比較し、その比較結果
    を前記反射率情報として出力する回数比較手段とを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の計測装置を有するカ
    メラ。
  3. 【請求項3】 前記変更手段は、前記作動回数が所定回
    数よりも大きいことを示す前記表面情報が入力される
    と、前記検出基準を上げることを特徴とする請求項2記
    載のシャッタ計測装置を有するカメラ。
  4. 【請求項4】 前記羽根状態検出手段は、前記シャッタ
    手段の反射率を検出する手段と反射率検出手段と、前記
    反射率と予め決めた所定反射率とを比較し、その比較結
    果を前記反射率情報として出力する反射率比較手段とを
    含むことを特徴とする請求項1に記載のシャッタ計測装
    置を有するカメラ。
  5. 【請求項5】 前記変更手段は、前記反射率が前記所定
    反射率よりも大きいことを示す前記反射率情報が入力さ
    れると、前記検出基準を変更することを特徴とする請求
    項4に記載のシャッタ計測装置を有するカメラ。
  6. 【請求項6】 前記検出基準とは、前記受光手段が光を
    受光したときに生ずる電圧と比較する際に参照する予め
    決められた参照電圧であることを特徴とする請求項1に
    記載のシャッタ計測装置を有するカメラ。
  7. 【請求項7】 前記シャッタ手段に対向して前記投光手
    段とは反対側に配置され、前記投光を反射する反射手段
    を有し、前記投光手段は、前記反射手段からの反射光お
    よび前記シャッタ手段からの反射光を受光することを特
    徴とする請求項1に記載のシャッタ計測装置を有するカ
    メラ。
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