JPH0624988A - 経口投与のための鎮痛および麻薬拮抗剤 - Google Patents

経口投与のための鎮痛および麻薬拮抗剤

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JPH0624988A
JPH0624988A JP5121382A JP12138293A JPH0624988A JP H0624988 A JPH0624988 A JP H0624988A JP 5121382 A JP5121382 A JP 5121382A JP 12138293 A JP12138293 A JP 12138293A JP H0624988 A JPH0624988 A JP H0624988A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 治療的に有効な量の、改善された経口投与の
生物学的利用率を有する、ナルブフィン、ペンタゾシ
ン、ブトルファノール、ブプレノルフィン、レボルファ
ノールまたはレベロルファンのN−オキサイド誘導体
と、薬学的に適した担体とからなる、経口投与のための
鎮痛および麻薬拮抗剤。 【効果】 経口投与した場合に生物学的利用率が極めて
優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改善された経口投与の
ための鎮痛および麻薬拮抗剤に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】あへんの生理学的および
その他の医学的性質は古来より知られている。しかしな
がら、モルフィンがあへんから単離されたのは19世紀
の初めになってからのことであった。その後、間もなく
してコデインおよびパパベリンが単離され、そして19
世紀中頃までにはあへん生薬製剤よりもむしろ純アルカ
ロイドの使用が確立された医療法となっていた。
【0003】モルフィンおよびコデインは格別に重要な
天然に存在するあへんアルカロイドである。それらはフ
ェナントレンまたはモルフィナン環構造で共通してい
る。今世紀前半にモルフィナン構造が解明されて以来多
くの半合成および合成誘導体が製造されている。この研
究の焦点は主に、あへんアルカロイドの有用性を制約し
ている濫用の可能性、身体的な依存性および耐容性を生
じる性質のない強力な鎮痛性化合物を見出すことに向け
られている。
【0004】モルフィン誘導体を製造する上でのもう一
つの重要な目標は経口投与時の効果の改善された強力な
鎮痛性化合物を見出すことにある。肝臓および腸壁にお
ける著しい初回通過代謝(first-pass metabolism)の為
に、多くの3−ヒドロキシモルフィナン類は非経腸投与
よりも経口投与時の方が効果が著しく低い。こうした理
由からモルフィンおよびブプレノルフィンを含む多くの
3−ヒドロキシモルフィナン類は主として注射により投
与される。一方、コデインはモルフィンよりも経口:非
経腸効力比がはるかに高い。構造的には、コデインは単
に3−メチル−モルフィンである。モルフィンの作用は
3−ヒドロキシル基でのグルクロナイド抱合により大巾
に停止され、コデインの場合はその3−メトキシ基がコ
デインを迅速な初回通過生体内変換から守るものと考え
られている。やはり3−メトキシ基を有するオキシコデ
インも同様に良好な経口時効力を有する。
【0005】これまで製造されている多くの半合成モル
フィナン誘導体(例えばヒドロモルフォン、オキシモル
フォン、オキシコドンおよびヒドロコドンなど)は、容
易に変えられる周辺の基のほんのわずかな修飾を伴うに
すぎない。すべて、モルフィンおよびコデインの如く麻
薬系鎮痛剤であり、また、すべてある程度耽溺傾向を示
す。
【0006】モルフィン環核の一部しか有しない多くの
化合物も製造されている。Archerのベルギー特許第61
1,000号明細書は通常ペンタゾシンと称される2−
ジメタリル−5,9−ジメチル−2′−ヒドロキシベン
ゾモルファンを開示している。メペリジン(1−メチル
−4−フェニル−4−ピペリジン−カルボン酸エチルエ
ステル)およびメサドン(6−(ジメチルアミノ)−
4,4−ジフェニル−3−ヘプタノン)はモルフィンと
の類似構造をほとんどもたない全合成化合物である。モ
ルフィンと同様、これらの化合物は鎮痛性を有してい
る。残念なことに、それらも耽溺可能性を有している。
【0007】窒素原子に各種置換分を有するいくつかの
モルフィナン誘導体は麻薬拮抗剤活性と共に麻薬様鎮痛
活性を有していることが見出されている。このような化
合物は、アゴニスト−拮抗剤(agonist-antagonist)と呼
ばれる。PachterおよびMatossianの米国特許第3,39
3,197号明細書は通常ナルブフィンと称されるN−
シクロブチルメチル誘導体を含むN−置換−14−ヒド
ロキシジヒドロノルモルフィン類を開示している。Monk
ovikおよびThomasは米国特許第3,775,414号明細
書は、通常ブトルファノールと称されるN−シクロブチ
ルメチル−3,14−ジヒドロキシモルフィナンを開示
している。Bentleyらの米国特許第3,433,791号
明細書は、通常ブプレノルフィンと称される17−(シ
クロプロピルメチル)−α−(1,1−ジメチルエチ
ル)−4,5−エポキシ−18,19−ジヒドロ−3−ヒ
ドロキシ−6−メトキシ−α−メチル−6,14−エテ
ノモルフィナン−7−メタノールを開示している。
【0008】更にその他のN−置換モルフィナン誘導体
としてアゴニスト活性がほとんどないまたは全くない純
粋な麻薬拮抗剤(narcotic antagonist)がある。Lewenst
einの米国特許第3,254,088号明細書は、通常ナ
ロキソンとして知られるN−アリル−7,8−ジヒドロ
−14−ヒドロキシノルモルフィノンを開示している。
PachterおよびMatossianの米国特許第3,332,950
号明細書は、通常ナルトレキソンとして知られるN−シ
クロプロピルメチル・アナローグを含むN−置換−14
−ヒドロキシ−ジヒドロノルモルフィノン類を開示して
いる。これら2つの特許の化合物は麻薬拮抗剤である。
【0009】本発明に用いる麻薬拮抗作用の定義は、Ar
cherおよびHarrisによる、Progressin Drug Research,
Vol. 8, 1965, 261〜320頁におけるこのトピックに関す
る章に記載されているものである。すなわち、そこに
は、麻薬拮抗剤とは次のような化合物として定義されて
いる。「麻薬の主な薬力学的作用を反転させるという顕
著な性質を有し…厳密に言うと、我々はある物質がモル
フィンの比較的顕著な作用、例えば鎮痛作用、鎮静作
用、呼吸抑制および縮瞳作用を反転させることができれ
ばそれを麻薬拮抗剤であると考える。」
【0010】ある種のモルフィナン誘導体のN−オキサ
イドも従来技術に知られている。例えばTiffanyの米国
特許第2,813,097号明細書は3−ヒドロキシ−N
−メチルモルフィナンN−オキサイドおよびその鎮痛剤
としての有用性を開示している。Tiffanyの米国特許第
2,813,098号明細書は、3−メトキシ−N−メチ
ルモルフィナンN−オキサイドおよびその鎮咳剤として
の有用性を開示している。これらのN−オキサイドは対
応する第3アミンよりも治療指数が高いと述べられてい
るが、3−ヒドロキシ−N−メチルモルフィナンのN−
オキサイドが親化合物に比べ改善された経口バイオアベ
イラビリティ(生物学的利用率)を有し得ることは全く
示唆されていない。
【0011】Bartels-Keithの米国特許第3,299,0
72号明細書は式
【化1】 (式中R1はC1〜C4アルキルであり、R2はC1〜C4
ルキル、水素、または8個までの炭素原子を有するカル
ボン酸からのアシル残基であり、そしてRは不飽和アル
キル基または8個までの炭素原子を有するシクロアルキ
ル基である)で示されるテバイン誘導体を開示してい
る。これらの化合物は鎮痛および/または麻薬拮抗剤活
性を有する。この文献はN−オキサイドをいささかも区
別することなく前記の式の第3アミン、N−オキサイド
および各種の塩をクレームしている。投与経路について
は全く記載がない。
【0012】Sawa、MaedaおよびTsujiの米国特許第3,
144,459号および第3,217,006号明細書
は、式
【化2】 で示される化合物を、3−メトキシ−4−フェノキシ−
N−メチル−モルフィナンへの合成中間体として開示し
ている。
【0013】その他の非−モルフィナン鎮痛剤のN−オ
キサイド誘導体が報告されている。W. Grafのスイス特
許第481,124号明細書は、式
【化3】 で示される化合物を開示している。この化合物は、鎮
痛、鎮静、鎮咳、血圧低下および鎮痙作用を有する。
【0014】K. Orzechowaka, Arch. Immunol. Ther. E
xp. 15(2),290(1967)、およびB. BobranskiおよびJ. P
omorski, Arch. Immunol. Ther. Exp. 14(1), 121(196
6)は、ある種の1−アルキル−4−フェニル−4−アシ
ルオキシピペリジン化合物のN−オキサイドの製造を報
告している。1−メチル−4−フェニル−4−プロピオ
ノキシピペリジンHClのN−オキサイドはドランティ
ンHClのそれに等しい鎮痛活性を示したが、作用持続
時間はそれよりも長かった。毒性もより低かった。
【0015】モルフィンおよび単純なモルフィン誘導体
例えばコデイン、ヒドロモルフォン(ジヒドロモルフィ
ノン)、およびヒドロコドン(ジヒドロコデイノン)な
どのN−オキサイドは周知であり、就中次のものに報告
されている。
【0016】M. Polonovski et al, Bull. Acad. Med.
103, 174(1930):N. H. Chang et al., J. Org. Chem.
15, 634(1950):B. Kelentei et al., Arzneimittel-Fo
rsch, 7, 594(1957):K. Takagi et al., Yakugaku Zas
shi 83, 381(1963)(Chem. Abs. 59:9224b):L. Lafon,
U. S. Patent No. 3,131,185:M. R. Fennessy, Brit.
J. Pharmacol. 34, 337(1968):M. R. Fennessy, Eur.
J. Pharmacol. 8, 264(1969):およびM. R. Fennessy,
J. Pharm. Pharmacol. 21, 668(1969)。モルフィンN
−オキサイドは鎮痛剤としては低活性または不活性であ
るが有効な鎮咳剤であると共にモルフィンよりもいくら
か低毒性であることが種々報告されている。しかしなが
らこれらのN−オキサイドが経口投与されたという示唆
もなければそれらが改善された経口時バイオアベイラビ
リティを示し得るという示唆もない。
【0017】Woodsの英国特許第1,217,296号明
細書はモルフィンN−オキサイドとアミフェナゾールの
組合せを鎮痛性組成物として用いることを開示してい
る。この組合せは両化合物の副作用を低減させつつモル
フィンN−オキサイドの鎮痛活性を高めるといわれてい
る。
【0018】各種第3アミンを投与した哺乳動物で確認
されている多くの代謝経路の中にN−オキサイドへの酸
化代謝がある。J. D. Phillipson et al., Eur. J. Dru
g Metab. Pharmacokinetics 3, 119(1978)は、モルフィ
ンとコデインがモルモット肝ミクロソーム調製物により
一部相当するN−オキサイドに変わること、そしてまた
これら2つの薬物はラットに投与した場合N−オキサイ
ドに部分的に代謝されることを報告している。T. Ishid
a et al., Drug Metab. Dispos. 7, 162(1979)およびT.
Ishida et al., J. Pharmacobio-Dyn. 5, 521(1982)
は、オキシコドンN−オキサイドは、オキシコドンを皮
下投与した家兎の尿中に認められる多くの同定し得る代
謝生産物のうちの1つであることを報告している。その
他の代謝生産物は、遊離の形および抱合された形の両方
の形で認められたがオキシコドン−N−オキサイドは、
遊離、未抱合の形でのみ認められた。オキシコドンの鎮
痛活性は、代謝生産物よりはむしろ未変化薬物によるも
のと考えられる。S. Y. Yehet al., J. Pharm. Sci. 6
8, 133(1979)はまた、硫酸モルフィンを投与したモルモ
ットの尿からモルフィン−N−オキサイドを単離したこ
とを報告する。
【0019】ある種の第3アミンN−オキサイドは、供
試動物に投与されると、第3アミンへの還元により部分
的に代謝される。R. L. H. Heimas et al., J. Pharm.
Pharmacol. 23, 831(1971)は、モルフィンN−オキサイ
ドはラットに投与後モルフィンに部分的に還元されるこ
とを報告している。T. Chyczewski, Pol. J. Pharmaco
l. Pharm. 25, 373(1973)は、1−メチル−4−フェニ
ル−4−ピペリジノールプロピオネートのN−オキサイ
ドは、家兎、マウスおよびラットへ投与後第3アミンに
部分的に還元されることを報告している。P. Jenner et
al., Xenobiotica 3(6), 341(1973)は、ニコチン−
1′−N−オキサイドはヒトに経口投与後ニコチンに部
分還元されるが静脈内投与後はされないことを報告して
いる。ニコチン−1′−N−オキサイドの経口投与によ
り、ニコチンの経口投与にみられる初回通過現象が避け
られる。下方部の胃腸管で生じるニコチンへの還元は、
GIフローラ(flora)によるものと考えられる。
【0020】多くの薬物の経口投与は、等しい用量を非
経腸投与した場合に比べ生じる反応が実質的に小さい。
この効力低下は、極めて普通には、胃腸管から全身循環
に移行する間にその薬物が激しく代謝されることに起因
している。例えば腸粘膜および肝臓(経口投与された薬
物はそこを通過してから全身循環に入る)は、酵素的に
極めて活性があり、またそれ故に薬物を多くの方法で代
謝できる。
【0021】経口投与された薬物が全身循環に入る前に
胃腸系または肝臓により、不活性なあるいは著しく低活
性な形に迅速に代謝されてしまう場合、そのバイオアベ
イラビリティは低い。場合によっては、この問題は薬物
を別の経路で投与することにより回避することができ
る。このような代替となる経路の例は、経鼻(プロプラ
ノロール)、舌下(ニトログリセリン)および吸入(ク
ロモリンナトリウム)である。これらの経路により薬物
を投与すれば、体循環への途上での肝臓および腸壁での
代謝が避けられる。
【0022】ある種の経口投与された薬物の体循環前(p
resystemic)代謝は、胃腸または肝臓代謝を受けやすい
分子内官能基を誘導体化することにより克服することが
できる。この修飾(誘導体化)は、吸収過程または肝臓
への初回通過における代謝攻撃からその基を守る。しか
しながら、そのマスキング基は最終的には、薬物の最大
効果を発揮させるために除去されねばならず、またその
マスキング基は体内に放出されるため、それは比較的無
毒性でなければならない。この転化は血中または組織中
で生じてもよい。これらのタイプの薬物は通常プロドラ
ッグと呼ばれる。
【0023】プロドラッグの考えの実現可能性を実証す
る多くの例が文献に存在する。しかしながら、これらの
公表された研究から、各薬物群はそれだけで考えられね
ばならないことは明らかである。特定の薬物に対しどの
プロドラッグ構造が適しているか正確に予測する方法は
全くない。1つの薬物についてうまくいく可能性のある
誘導体がもう1つのものについてはうまくいかないかも
知れない。薬物間に吸収、代謝、分布、および排泄の違
いがあるため、プロドラッグ設計に関して一般化するこ
とはできない。
【0024】前述のモルフィナン類および部分的モルフ
ィナン類の多くは、経口投与時に相当な胃腸および/ま
たは肝臓による初回通過代謝を受け従って経口投与バイ
オアベイラビリティが著しく低下する強力な麻薬拮抗剤
および/または鎮痛剤である。経口投与バイオアベイラ
ビリティが改良された強力な鎮痛剤の必要性が長い間認
識されている。前掲の文献、既知の文献のどれ1つとし
て本発明の新規モルフィナンN−オキサイドおよび部分
的モルフィナンN−オキサイド、あるいはモルフィナン
類および部分的モルフィナン類のプロドラッグとしての
それらの望ましさを示唆していない。特に意外なのは、
3−ヒドロキシモルフィナン類および部分的モルフィナ
ン類がN−オキサイド誘導体として投与した場合に著し
く改善された経口投与バイオアベイラビリティを示すと
いう事実である。
【0025】
【発明の課題を解決するための手段】本発明によれば、
治療的に有効な量の、改善された経口投与バイオアベイ
ラビリティを有するナルブフィン、ペンタゾシン、ブト
ルファノール、ブプレノルフィン、レボルファノールま
たはレベロファンのN−オキサイド誘導体と薬学的に適
当な担体とより成る、経口投与用の鎮痛剤および麻薬拮
抗剤である薬学的組成物が提供される。
【0026】本発明で使用される上記N−オキサイド誘
導体はそれらの薬学的に許容し得る酸付加塩を包含する
ものである。「薬学的に許容し得る酸付加塩」という用
語は、哺乳動物において目的とする薬理学的性質を有す
る前述の化合物の任意の無毒性で薬学的に適した塩を意
味する。このような塩の調製は、薬学分野の当業者に周
知である。前述の化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩
には、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩、硫酸塩、
重硫酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、重酒石酸
塩、乳酸塩、燐酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマ
ール酸塩、コハク酸塩、酢酸塩およびパモエ酸が含まれ
る。
【0027】本発明の前記N−オキサイド誘導体は、本
発明の経口投与により有効な投与量剤形が極めて有用で
あり得るその他の治療上の用途を有している。
【0028】本明細書において、ナロキソンは、(−)−
17−アリル−4,5α−エポキシ−3,14−ジヒドロ
キシモルフィナン−6−オン、式(I)、またはその塩を
意味し、ナルトレキソンは、(−)−17−(シクロプロ
ピルメチル)−4,5α−エポキシ−3,14−ジヒドロ
キシモルフィナン−6−オン、式(II)、またはその塩を
意味し、ナルブフィンは、(−)−17−(シクロブチル
メチル)−4,5α−エポキシモルフィナン−3,6a,
14−トリオール、式(III)、またはその塩を意味し、
ナルメフェンは、6−デスオキソ−6−メチレン−ナル
トレキソン、式(IV)、またはその塩を意味し、ペンタゾ
シンは、(−)−2−ジメタリル−5,9−ジメチル−
2′−ヒドロキシベンゾモルファン、式(V)、またはそ
の塩を意味し、ブトルファノールは、(−)−17−
(シクロブチルメチル)−モルフィナン−3,14−ジ
オール、式(VI)、またはその塩を意味し、ブプレノルフ
ィンは、(−)−17−(シクロプロピルメチル)−α
−(1,1−ジメチルエチル)−4,5−エポキシ−1
8,19−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−6−メトキシ−
α−メチル−6,14−エテノモルフィナン−7−メタ
ノール、式(VII)、またはその塩を意味し、オキシモル
フォンは、(−)−4,5α−エポキシ−3,14−ジヒド
ロキシ−17−メチルモルフィナン−6−オン、式(VII
I)、またはその塩を意味し、モルフィンは、(−)−7,
8−ジデヒドロ−4,5α−エポキシ−17−メチルモ
ルフィナン−3,6α−ジオール、またはその塩を意味
し、ヒドロモルフォンは(−)−4,5α−エポキシ−3
−ヒドロキシ−17−メチルモルフィナン−6−オン、
またはその塩を意味し、レボルファノールは、(−)−1
7−メチルモルフィナン−3−オールまたはその塩を意
味し、レバロルファンは、(−)−17−アリル−モルフ
ィナン−3−オール、またはその塩を意味し、エトルフ
ィンは、(−)−4,5α−エポキシ−3−ヒドロキシ−
6−メトキシ−α,17−ジメチル−α−プロピル−6,
14−エテノモルフィナン−7α−メタノール、または
その塩を意味する。
【0029】
【化4】
【0030】合 成 第3アミンを第3アミンN−オキサイドに転化するのに
使用できる酸化剤は多数存在する。メタ−クロロ過安息
香酸は一般的に迅速に反応してN−オキサイドを生成す
るので便利である。しかしながら、その他の有機過酸、
例えば過蟻酸、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢
酸、過マレイン酸および過フタール酸などを用いてもよ
い。あるいはまた、第3アミンを酸、例えば蟻酸、酢酸
またはトリフルオロ酢酸に溶解しそして3%〜50%濃
度、好ましくは30%〜50%濃度の水性過酸化水素を
添加することにより酸化剤を反応系内で生成させてもよ
い。非プロトン溶媒例えばメチレンクロライド、クロロ
ホルム、または1,2−ジクロロエタン、あるいはプロ
トン溶媒例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、または第3ブタノールを反応媒質として用いてよ
く、あるいは、酸化剤を反応系内で生成させる場合に
は、その酸を所望により反応媒質として用いてもよい。
【0031】前述の如き有機過酸を用いる代わりに、過
酸化水素などの過酸化物を用いてもよい。水性過酸化水
素を単独で3%〜50%の濃度で用いてもよく、あるい
は、それを前掲の例の如き溶媒中で用いてもよい、使用
し得るその他の酸化剤には、オゾン、第3ブチルヒドロ
ペルオキシド、およびクメンヒドロペルオキシドが含ま
れる。
【0032】一般に、酸化剤は0℃〜溶媒の沸点、より
特定的には室温〜溶媒の沸点の温度で、数分〜3日間、
より特定的には1時間〜24時間用いられる。前記過酸
化物はアミン1当量に対し過酸化物1当量の割合で用い
てもよく、あるいは例えば10%〜100%過剰あるい
はそれ以上の過剰の過酸化物を用いてもよい。反応終了
時に過剰の過酸化物が存在している場合(沃素・殿粉紙
により極めて容易に検出される)には、無機還元剤例え
ば重亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸ナトリウム、金属触
媒例えば炭素またはアルミンに担持した5%白金または
パラジウム、または有機還元剤例えばジメチルスルフィ
ドを添加することにより破壊することができる。
【0033】第3アミンオキサイドの製造に使用できる
その他の酸化剤としては、溶媒(例えばクロロホルム、
メチレンクロライド、フレオンまたはメタノール)中の
オゾン;シリカゲルに吸着したオゾン;および所望によ
り触媒例えばバナジウム化合物の存在下でのヒドロペル
オキシド例えば第3ブチルヒドロペルオキシドが挙げら
れる。
【0034】コストが重要となる場合、例えば工業規模
で製造する場合、好ましい反応剤は第3ブタノールを溶
媒とする30%〜50%水性過酸化水素である。例えば
数kgのナルブフィンは、それを沸騰第3ブタノール中の
50%水性過酸化水素と2.5時間反応させることによ
りナルブフィンN−オキサイドに酸化することができ
る。
【0035】多くの本発明化合物の製造方法を次の実施
例に示す。これらと同じ一般的方法は、その他の3−ヒ
ドロキシモルフィナン類および部分的モルフィナン類の
相当するN−オキサイドへの酸化にも用いることができ
る。
【0036】実施例1 ナルブフィンN−オキサイド A部:酸化剤としてのm−クロロ過安息香酸の使用 10.7g(0.03モル)のナルブフィンのメチレンク
ロライド300ml中の懸濁液を6.7g(0.039モ
ル)の粉状85%m−クロロ安息香酸(15分間かけて
少量ずつ添加)で処理した。室温で1時間撹拌後、薄層
クロマトグラフィによれば出発物質は全く存在しなかっ
た。沃素−殿粉紙によれば過酸化物試験は陰性であっ
た。溶媒を真空蒸留により除去し、そして乾燥残留物を
300mlの2M水性重炭酸ナトリウム溶液に溶解した。
ガラス棒での引掻きにより結晶化を誘導し、そしてナル
ブフィンN−オキサイド水和物を濾集し、水性しそして
風乾した。この物質(重量11.0g)を30mlのメタ
ノールに溶解しそしてその溶液を30mlの水で希釈し
た。一夜結晶化した生成物を濾集し、冷メタノール−水
(1:5)で洗浄しそして風乾して10.2gのナルブ
フィンN−オキサイド、mp175℃(発泡)を得た。こ
の生成物(約4%水を含有)を100mlの酢酸エチル中
還流下に撹拌した。その混合物を室温に冷却しそして濾
過し、そして固体を酢酸エチルで洗浄しそして乾燥し
た。得られた物質(9.9g、88%)は約1.4%水を
含有し、また232〜233℃で融解した。(今までの
手順において酢酸エチルの代わりにアセトンを用いても
よい。)分析的高圧液体クロマトグラフィによる生成物
純度は99.7%であった。 NMR(DMSO-d6, 200 mHz):就中、δ13.5(s, 1H, 14-OH),
9.0(s, 1H, 3-OH), 6.5(2d, 2H, 1-Hおよび2-H), 4.49
(d, 1H, 5β-H)および4.40(d, 1H, 6α-OH)。 マススペクトル:m/z 373.1895(C21H27NO5についての計
算値373.1889),357.1909(C21H27NO4についての計算値3
57.1940)。 クロマトグラフィRf:0.14(85:15 クロロホルム:エ
タノール、水性水酸化アンモニウムで飽和)。
【0037】B部:酸化剤としての過酸化水素の使用 43gのナルブフィンを沸騰t−ブタノール中50%水
性過酸化水素で2.5時間処理した。室温に冷却後、亜
硫酸ナトリウムの水性溶液を添加することにより過剰の
過酸化水素を破壊した。生成物は、少量の硫酸ナトリウ
ムと共に水和物として沈殿した。この混合物を濾過によ
り単離し水でスラリー化してその硫酸ナトリウムを溶解
し、濾過しそして水洗した。粗製ナルブフィンN−オキ
サイドの収率は90〜93%であった。メタノール−水
から再結晶することにより純度99.7%の標題生成物
を85%収率で得た。
【0038】実施例2 ナルトレキソンN−オキサイド ナルトレキソン〔2.05g(6ミリモル)〕および1.
35g(7.8ミリモル)の85%m−クロロ過安息香
酸を60mlのメチレンクロライドに添加し、そしてその
混合物を一夜還流加熱した。過酸化物は全く存在しなか
った(沃素−殿粉紙による)。溶媒を蒸発させそして残
留物を2M水性重炭酸ナトリウムに溶解した。生成物を
3×50mlのクロロホルムで抽出することにより単離
し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮し
た。この物質をシリカゲルでのクロマトグラフィにかけ
て(92:8 クロロホルム:メタノール)1.27g
(60.5%)のナルトレキソンN−オキサイド、mp2
60℃を得た。 NMR(DMSO-d6, 200 mHz):就中、δ13.25(s, 1H, 14-O
H), 9.4(s, 1H, 3-OH), 6.6(q, 2H, 1-Hおよび2-H)およ
び 4.85(s, 1H, 5β-H)。
【0039】実施例3 ナロキソンN−オキサイド 実施例2の手順にならって、メチレンクロライド250
ml中、8.18g(25ミリモル)のナロキソンおよび
4.31g(25ミリモル)の99+%m−クロロ過安
息香酸から6.43gの粗製ナロキソンN−オキサイド
を得た。この物質を沸騰メタノール中で撹拌し、濾過に
より単離し、次いで沸騰クロロホルム中で撹拌し、濾過
により単離し、そしてメタノール−クロロホルムから再
結晶して1.96g(70%)のナロキソンN−オキサ
イド、mp189〜190℃を得た。 NMR(DMSO-d6, 200 mHz):就中、δ12.5(s, 1H, 14-OH),
9.25(s, 1H, 3-OH), 6.5(A2B2パターン, 2H, 1-Hおよ
び2-H), 5.8(m, 1H, -CH=C), 5.2(m, 2H, C=CH2)および
4.7(s, 1H, 5β-H)。 マススペクトル:m/z 343.1416(C19H21NO5についての計
算値343.1419),327.1475(C19H21NO4についての計算値3
27.1471)。
【0040】実施例4 オキシモルフォンN−オキサイド オキシモルフォン〔1.05g(3.5ミリモル)〕を3
0mlのメチレンクロライドに懸濁しそして還流加熱し
た。780mg(4.6ミリモル)の85%m−クロロ過
安息香酸を3等分して30分間かけて添加した。すべて
の固体分は最後の添加後に溶解した。5分以上の後、沈
殿が現れた。沃素−殿粉紙による過酸化物試験は陰性で
あった。溶媒を蒸発させ、残留物を2M水性重炭酸ナト
リウムに溶解し、そしてこの溶液を3×25mlのクロロ
ホルムで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、
濾過しそして蒸発させた。得られた物質をメタノールで
磨砕し、濾過により単離し、少量のメタノールで洗浄
し、そしてメタノールから再結晶して830mg(75
%)のオキシモルフォンN−オキサイド、mp253〜2
55℃を得た。 NMR(DMSO-d6, 200 mHz):δ12.95(s, 1H, 14-OH), 9.45
(s, 1H, 3-OH), 6.65(A2B2パターン, 2H, 1-Hおよび2-
H), 4.9(s, 1H, 5β-H)および3.2(s, 3H, N-CH3)。 マススペクトル:m/z 317.1235(C17H19NO5についての計
算値317.1263),301.1298(C17H19NO4についての計算値3
01.1314)。 クロマトグラフィRf:0.24(85:15 クロロホルム:エ
タノール)。
【0041】実施例5 ブトルファノールN−オキサイド ブトルファノール〔1.16g(3.5ミリモル)〕と30
mlのメチレンクロライドを混合し、そして0.79g
(4.6ミリモル)の85%m−クロロ過安息香酸を添
加した。1時間後、溶媒を蒸発させ、そして残留物を2
M水性重炭酸ナトリウムでスラリー過した。沈殿を濾過
により単離し、水洗し、そして風乾した。粗製生成物を
シリカゲル(95:5 クロロホルム−メタノール)で
のクロマトグラフィにかけて750mg(62.5%)の
ブトルファノールN−オキサイド、mp167℃(発泡)
を得た。 NMR(DMSO-d6, 200 mHz):就中、δ11.65(s, 1H, 14-O
H), 9.25(s, 1H, 3-OH), 6.95(d, 1H, 1-H), 6.65(メ
タカップリングを示すs, 1H, 4-H)および6.55(メタカ
ップリングを示すd, 1H, 2-H)。
【0042】実施例1〜5の化合物および実施例1〜5
の手順を用いて製造したまたは製造できるある種の他の
3−ヒドロキシモルフィナン類および部分的モルフィナ
ン類のN−オキサイドを表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】投与量剤形 本発明のN−オキサイド・プロドラッグは、痛みを治療
する、麻薬の作用を反転する、あるいはその他の前述の
治療効果を得るために、活性剤を哺乳動物体内の当該剤
の作用部位に到達させる経口投与用処方を用いて経口投
与することができる。それらは医薬に適していることの
知られる任意の様々な手段により、個々の鎮痛剤として
あるいは治療剤組合せとして投与することができる。こ
れらの薬物は単独で投与することもできるが、それらは
一般的には、選択された投与経路および標準的な製剤実
務に基づいて選択される薬学的担体と共に投与される。
【0045】投与量は、もちろん、個々の薬剤の薬力学
的特徴およびその投与方式および経路、被投与者の年
令、健康および体重、症状の性質および程度、並行して
行われる治療の種類、治療頻度および目的とする効果な
どよく知られている要因に依存して変化する。通常、プ
ロドラッグの日用量は、体重1kgあたり約0.1〜50m
gであってよい。通常、比較的強力な本発明化合物を用
いるときは、1日あたり0.1〜20mg/kgを用いそれ
を1日2〜4回の分割用量としてあるいは接続放出剤形
として与えるのが所望の結果を得る上で効果的である。
【0046】内部投与に適した投与量剤形(組成物)
は、ユニットあたり約0.5〜500mgのプロドラッグ
を含有する。これらの薬学的組成物において、N−オキ
サイド・プロドラッグは、通常、組成物の全重量に基づ
き約0.5〜95重量%の量で存在することとなろう。
【0047】本発明のN−オキサイド・プロドラッグ
は、固体の投与量剤形例えばカプセル、錠剤および粉剤
として、あるいは液体の投与量剤形例えばエリキシル、
シロップおよび懸濁液として経口投与することができ
る。
【0048】硬ゼラチンカプセルは、N−オキサイド・
プロドラッグと粉状担体例えばラクトース、シュクロー
ス、マンニトール、スターチ、セルロース誘導体、ステ
アリン酸マグネシウム、ステアリン酸などを含有する。
同様の希釈剤は、圧縮錠剤の製造に用いることができ
る。いずれの錠剤およびカプセルは、何時間にもわたっ
て連続的に薬物放出をさせるために持続放出物として製
造することもできる。圧縮錠剤は不快味臭をマスクし、
そして、錠剤を大気から守るために糖衣を施しても、あ
るいは、フィルム被覆を施してもよく、あるいは、胃腸
管内で選択的に崩壊させるために腸溶被覆を施してもよ
い。
【0049】経口投与用の液体投与量剤形は、患者に受
け入れやすいものとするために、着色料および香味料を
含んでいてもよい。
【0050】適当な、薬学的担体は、この分野の標準的
な教科書であるRemington's Pharmaceutical Scinces,
A. Oselに記載されている。
【0051】本発明化合物の投与に有用な薬学的投与量
剤形は、以下に例示することができる。 カプセル 標準ツーピース型硬ゼラチンカプセルに各々、75mgの
粉状プロドラッグ、150mgのラクトース、1.5mgの
コロイド状二酸化ケイ素、3mgのステアリン酸マグネシ
ウムおよび70.5mgのセルロース誘導体を充填するこ
とにより多数のユニット・カプセルを製造する。
【0052】軟ゼラチンカプセル 食用植物油、ポリエチレングリコールまたはその他任意
の適当な担体とプロドラッグの混合物を調製し、そして
ポジティブディスプレースメントポンプによりゼラチン
に注入して、各々75mgのプロドラッグを含有する軟ゼ
ラチンカプセルを形成する。それらカプセルを石油エー
テル中で洗浄し、そして乾燥させる。
【0053】錠 剤 投与量単位が75mgのプロドラッグ、1.5mgのコロイ
ド状二酸化ケイ素、5.5mgのステアリン酸マグネシウ
ム、83mgの微結晶セルロース、15mgの殿粉および1
20mgのラクトースとなるように、多数の錠剤を常法に
より製造する。口に服んだ感じを向上させ、または吸収
を遅らせるために適宜のコーティングを施してもよい。
【0054】懸濁液 各5mlが75mgの微粉状プロドラッグ、200mgのナト
リウムカルボキシメチルセルロース、5mgの安息香酸ナ
トリウム、1.0gのソルビトール溶液(U. S.P.)およ
び0.025mlのバニリンを含むように経口投与用の水
性懸濁液を調製する。
【0055】有用性 試験結果は、本発明の化合物が、経口投与された投薬量
剤形からの3−ヒドロキシモルフィナンおよび部分的モ
ルフィナン鎮痛剤、混合アゴニスト−拮抗剤および麻薬
拮抗剤のバイオアベイラビリティを高めるのに有用であ
ることを示す。それらN−オキサイドは、オピエート受
容体に対する親和性が比較的低く、親化合物に還元され
なければ、著しい薬理活性を期待し得ないであろう。
【0056】方 法 本発明のN−オキサイド・プロドラッグの評価に用いた
実験の一環として、ラット、イヌおよびヒトの様々な生
物学的媒質による、試験管内でのそれらの還元速度、お
よびプロドラッグを経口投与したラットおよびイヌにお
ける薬物バイオアベイラビリティを測定した。溶媒抽出
後、高速液体クロマトグラフィ分析法を用いて薬物濃度
を測定した。
【0057】試験管内還元 プロドラッグを新鮮な生物学的媒質に0.28μMの濃
度となるように添加し、37℃でインキュベートし、そ
して薬物出現速度を測定した。
【0058】経口投与薬物のバイオアベイラビリティ ラットとイヌに親薬物を静脈内および経口投与し、そし
てプロドラッグは経口投与した。通常、用量の投与は、
投与直前に調製された水性溶液として投与とした。血漿
を集め、そして薬物濃度の分析まで凍結した。血漿内薬
物濃度の経時変化曲線(AUC)の下の面積を各動物に
ついて計算した。バイオアベイラビリティ(F)は
【0059】
【数1】 によって評価した。Fは血漿中に吸収された投与用量の
パーセンテージを表す。親薬物の相対的バイオアベイラ
ビリティ(RB)は経口投与の薬物のバイオアベイラビ
リティF(プロ)を経口投与の親薬物のバイオアベイラ
ビリティF(薬物)と比較することにより測定した。
【0060】
【数2】
【0061】ナルブフィンについての結果 表2は、様々な生物種における経口投与ナルブフィンの
バイオアベイラビリティ(%)を示す。ナルブフィンの経
口投与バイオアベイラビリティからすると、調べた生物
種のうちでは、イヌ(5.4%)がヒト(14%)に最
も近い。
【0062】
【表2】
【0063】表3は様々な生物学的媒質中でのナルブフ
ィンN−オキサイドの還元速度を示す。
【表3】
【0064】表4は、イヌおよびラットでの、ナルブフ
ィンおよびナルブフィンN−オキサイドの経口投与量か
らの相対的バイオアベイラビリティを示す。
【表4】
【0065】ナルトレキソンについての結果 経口投与ナルトレキソンのバイオアベイラビリティを高
める上でのナルトレキソン−N−オキサイドの有効性は
表5に示される時間プロフィールに対する相対的血漿ナ
ルトレキソン濃度に示される。
【0066】
【表5】
【0067】ナロキソンについての結果 経口投与ナロキソンのバイオアベイラビリティは、表6
の血漿ナロキソン濃度に示されるように、ナロキソンに
比べN−オキサイドとして投与すると向上した。
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メルビン・ジヨン・マイアーズ アメリカ合衆国デラウエア州(19810)ウ イルミントン.バツキンガムハイツ.オー ルドオーチヤードロード2205

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 治療的に有効な量の、改善された経口投
    与の生物学的利用率を有する、ナルブフィン、ペンタゾ
    シン、ブトルファノール、ブプレノルフィン、レボルフ
    ァノールまたはレベロルファンのN−オキサイド誘導体
    と、薬学的に適した担体とからなる、経口投与のための
    鎮痛および麻薬拮抗剤。
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