JPH0699435B2 - 経口投与のための麻薬拮抗剤 - Google Patents

経口投与のための麻薬拮抗剤

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JPH0699435B2
JPH0699435B2 JP61284459A JP28445986A JPH0699435B2 JP H0699435 B2 JPH0699435 B2 JP H0699435B2 JP 61284459 A JP61284459 A JP 61284459A JP 28445986 A JP28445986 A JP 28445986A JP H0699435 B2 JPH0699435 B2 JP H0699435B2
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ザ・デュポン・メルク・ファーマシュウティカル・カンパニー
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 本発明は、改善された経口投与のための麻薬拮抗剤に関
する。
背景技術 あへんの生理学的およびその他の医学的性質は古来より
知られている。しかしながら、モルフインがあへんから
単離されたのは19世紀の初めになつてからのことであつ
た。その後、間もなくしてコデインおよびパパベリンが
単離され、そして19世紀中頃までにはあへん生薬製剤よ
りもむしろ純アルカロイドの使用が確立された医学的実
務となつていた。
モルフインおよびコデインは格別に重要な天然に存在す
るあへんアルカロイドである。それらはフエナントレン
またはモルフイナン環構造で共通している。今世紀前半
にモルフイナン構造が解明されて以来多くの半合成およ
び合成誘導体が製造されている。この研究の焦点は主
に、あへんアルカロイドの有用性を制約している濫用の
可能性、身体的な依存性および耐容性を生じる性質のな
い強力な鎮痛性化合物を見出すことに向けられている。
モルフイン誘導体を製造する上でのもう一つの重要な目
標は経口投与時の効果の改善された強力な鎮痛性化合物
を見出すことにある。肝臓および腸壁における著しい初
回通過代謝(first-pass metabolism)の為に、多くの
3−ヒドロキシモルフイナン類は非経腸投与よりも経口
投与時の方が効果が著しく低い。こうした理由からモル
フインおよびブプレノルフインを含む多くの3−ヒドロ
キシモルフイナン類は主として注射により投与される。
一方、コデインはモルフインよりも経口:非経腸効力比
がはるかに高い。構造的には、コデインは単に3−メチ
ル−モルフインである。モルフインの作用は3−ヒドロ
キシル基でのグルクロナイド抱合により大巾に停止さ
れ、コデインの場合はその3−メトキシ基がコデインを
迅速な初回通過生体内変換から守るものと考えられてい
る。やはり3−メトキシ基を有するオキシコデインも同
様に良好な経口時効力を有する。
これまで製造されている多くの半合成モルフイナン誘導
体(例えばヒドロモルフオン、オキシモルフオン、オキ
シコドンおよびヒドロコドンなど)は、容易に変えられ
る周辺の基のほんのわずかな修飾を伴うにすぎない。す
べて、モルフインおよびコデインの如く麻薬系鎮痛剤で
あり、また、すべてある程度耽溺傾向を示す。
モルフイン環核の一部しか有しない多くの化合物も製造
されている。Archerのベルギー特許第611,000号明細書
は通常ペンタゾシンと称される2−ジメタリル−5,9−
ジメチル−2′−ヒドロキシベンゾモルフアンを開示し
ている。メペリジン(1−メチル−4−フエニル−4−
ピペリジン−カルボン酸エチルエステル)およびメサド
ン(6−(ジメチルアミノ)−4,4−ジフエニル−3−
ヘプタノン)はモルフインとの類似構造をほとんどもた
ない全合成化合物である。モルフインと同様、これらの
化合物は鎮痛性を有している。残念なことに、それらも
耽溺可能性を有している。
窒素原子に各種置換分を有するいくつかのモルフイナン
誘導体は麻薬拮抗剤活性と共に麻薬様鎮痛活性を有して
いることが見出されている。このような化合物は、アゴ
ニスト−拮抗剤(agonist-antagonist)と呼ばれる。Pa
chterおよびMatossianの米国特許第3,393,197号明細書
は通常ナルブフインと称されるN−シクロブチルメチル
誘導体を含むN−置換−14−ヒドロキシジヒドロノルモ
ルフイン類を開示している。MonkovikおよびThomasは米
国特許第3,775,414号明細書は、通常ブトルフアノール
と称されるN−シクロブチルメチル−3,14−ジヒドロキ
シモルフイナンを開示している。Bentleyらの米国特許
第3,433,791号明細書は、通常ブプレノルフインと称さ
れる17−(シクロプロピルメチル)−α−(1,1−ジメ
チルエチル)−4,5−エポキシ−18,19−ジヒドロ−3−
ヒドロキシ−6−メトキシ−α−メチル−6,14−エテノ
モルフイナン−7−メタノールを開示している。
更にその他のN−置換モルフイナン誘導体としてアゴニ
スト活性がほとんどないまたは全くない純粋な麻薬拮抗
剤(narcotic anagonist)がある。Lewensteinの米国特
許第3,254,088号明細書は、通常ナロキソンとして知ら
れるN−アリル−7,8−ジヒドロ−14−ヒドロキシノル
モルフイノンを開示している。Pachter及びMatossianの
米国特許第3,332,950号明細書は、通常ナルトレキソン
として知られるN−シクロプロピルメチル・アナローグ
を含むN−置換−14−ヒドロキシ−ジヒドロノルモルフ
イノン類を開示している。これら2つの特許の化合物は
麻薬拮抗剤である。
本発明に用いる麻薬拮抗作用の定義は、ArcherおよびHa
rrisによる、Progress in Drug Research、Vol.8、196
5、261-320頁におけるこのトピツクに関する章に記載さ
れているものである。すなわち、そこには、麻薬拮抗剤
とは次のような化合物として定義されている。「麻薬の
主な薬力学的作用を反転させるという顕著な性質を有し
………厳密に言うと、我々はある物質がモルフインの比
較的顕著な作用、例えば鎮痛作用、鎮静作用、呼吸抑制
および縮瞳作用を反転させることができればそれを麻薬
拮抗剤であると考える。」 ある種のモルフイナン誘導体のN−オキサイドも従来技
術に知られている。例えばTiffanyの米国特許第2,813,0
97号明細書は3−ヒドロキシ−N−メチルモルフイナン
N−オキサイドおよびその鎮痛剤としての有用性を開示
している。Tiffanyの米国特許第2,813,098号明細書は、
3−メトキシ−N−メチルモルフイナンN−オキサイド
およびその鎮咳剤としての有用性を開示している。これ
らのN−オキサイドは対応する第3アミンよりも治療指
数が高いと述べられているが、3−ヒドロキシ−N−メ
チルモルフイナンのN−オキサイドが親化合物に比べ改
善された経口バイオアベイラビリテイ(生物学的利用
率)を有し得ることは全く示唆されていない。
Baretels-Keithの米国特許第3,299,072号明細書は式 (式中R1はC1〜C4アルキルであり、R2はC1〜C4アルキ
ル、水素、または8個までの炭素原子を有するカルボン
酸からのアシル残基であり、そしてRは不飽和アルキル
基または8個までの炭素原子を有するシクロアルキル基
である) で示されるテバイン誘導体を開示している。これらの化
合物は鎮痛および/または麻薬拮抗剤活性を有する。こ
の文献はN−オキサイドをいささかも区別することなく
前記の式の第3アミン、N−オキサイドおよび各種の塩
をクレームしている。投与経路については全く記載がな
い。
Sawa、MaedaおよびTsujiの米国特許第3,144,459号およ
び第3,217,006号明細書は、式 で示される化合物を、3−メトキシ−4−フエノキシ−
N−メチル−モルフイナンへの合成中間体として開示し
ている。
その他の非−モルフイナン鎮痛剤のN−オキサイド誘導
体が報告されている。W.Grafのスイス特許第481,124号
明細書は、式 で示される化合物を開示している。この化合物は、鎮
痛、鎮静、鎮咳、血圧低下、および鎮痙作用を有する。
K.Orzechowska、Arch.Immunol.Ther.Exp.15(2)、290
(1967)、およびB.BobranskiおよびJ.Pomorski、Arch.
Immunol.Ther.Exp.14(1)、121(1966)は、ある種の
1−アルキル−4−フエニル−4−アシルオキシピペリ
ジン化合物のN−オキサイドの製造を報告している。1
−メチル−4−フエニル−4−プロピオノキシピペリジ
ンHClのN−オキサイドはドランテインHClのそれに等し
い鎮痛活性を示したが、作用持続時間はそれよりも長か
つた。毒性もより低かつた。
モルフインおよび単純なモルフイン誘導体例えばコデイ
ン、ヒドロモルフオン(ジヒドロモルフイノン)、およ
びヒドロコドン(ジヒドロコデイノン)などのN−オキ
サイドは周知であり、就中次のものに報告されている。
M.Polonovski et al、Bull.Acad.Med.103、174(193
0):N.H.Chang et al、J.Org.Chem.15、634(1950):B.
Kelentei et al、Arzneimittel-Forsch.、594(195
7):K.Takagi et al、Yakugaku Zasshi83、381(1963)
(Chem.Abs.59:9224b):L.Lafon、U.S.Patent NO.3,13
1,185:M.R.Fennessy.Brit.J.Pharmacol.34、337(196
8):M.R.Fennessy.Eur.J.Pharmacol.、261(1969):
およびM.R.Fennessy.J.Pharm.Pharmacol.21、668(196
9)。
モルフインN−オキサイドは鎮痛剤としては低活性また
は不活性であるが有効な鎮咳剤であると共にモルフイン
よりもいくらか低毒性であることが種々報告されてい
る。しかしながらこれらのN−オキサイドが経口投与さ
れたという示唆もなければそれらが改善された経口時バ
イオアベイラビリテイを示し得るとう示唆もない。
Woodsの英国特許第1,217,296号明細書はモルフインN−
オキサイドとアミフエナゾールの組合せを鎮痛性組成物
として用いることを開示している。この組合せは両化合
物の副作用を低減させつつモルフインN−オキサイドの
鎮痛活性を高めるといわれている。
各種第3アミンを投与した哺乳動物で確認されている多
くの代謝経路の中にN−オキサイドへの酸化代謝があ
る。J.D.Phillipson et al.Eur.J.Drug Metab.Pharmaco
kinetics、119(1978)は、モルフインとコデインが
モルモツト肝ミクロソーム調製物により一部相当するN
−オキサイドに変わること、そしてまたこれら2つの薬
物はラツトに投与した場合N−オキサイドに部分的に代
謝されることを報告している。T.Ishida et al,Drug Me
tab.Dispos.,162(1979),およびT.Ishida et al,J.
Pharmacobio-Dyn.,521(1982)は、オキシコドンN−
オキサイドは、オキシコドンを皮下投与した家兎の尿中
に認められる多くの同定し得る代謝生産物のうちの1つ
であることを報告している。その他の代謝生産物は、遊
離の形および抱合された形の両方の形で認められたがオ
キシコドン−N−オキサイドは、遊離、未抱合の形での
み認められた。オキシコドンの鎮痛活性は、代謝生産物
よりはむしろ未変化薬物によるものと考えられる。S.Y.
Yeh et al.J.Pharm.Sci.68,133(1979)はまた、硫酸モ
ルフインを投与したモルモツトの尿からモルフイン−N
−オキサイドを単離したことを報告する。
ある種の第3アミンN−オキサイドは、供試動物に投与
されると、第3アミンへの還元により部分的に代謝され
る。R.L.H.Heimas et al,J.Pharm.Pharmacol.23,831(1
971)は、モルフインN−オキサイドはラツトに投与後
モルフインに部分的に還元されることを報告している。
T.Chyczewski,Pol.J.Pharmacol.Pharm.25,373(1973)
は、1−メチル−4−フエニル−4−ピペリジノールプ
ロピオネートのN−オキサイドは、家兎、マウスおよび
ラツトへ投与後第3アミンに部分的に還元されることを
報告している。P.Jenner et al,Xenobiotica(6),3
41(1973)は、ニコチン−1′−N−オキサイドはヒト
に経口投与後ニコチンに部分還元されるが静脈内投与後
はされないことを報告している。ニコチン−1′−N−
オキサイドの経口投与により、ニコチンの経口投与にみ
られる初回通過現象が避けられる。下方部の胃腸管で生
じるニコチンへの還元は、GIフローラ(flora)による
ものと考えられる。
多くの薬物の経口投与は、等しい用量を非経腸投与した
場合に比べ生じる反応が実質的に小さい。この効力低下
は、極めて普通には、胃腸管から全身循環に移行する間
にその薬物が激しく代謝されることに起因している。例
えば腸粘膜および肝臓(経口投与された薬物はそこを通
過してから全身循環に入る)は、酵素的に極めて活性が
あり、またそれ故に薬物を多くの方法で代謝できる。
経口投与された薬物が全身循環に入る前に胃腸系または
肝臓により、不活性なあるいは著しく低活性な形に迅速
に代謝されてしまう場合、そのバイオアベイラビリテイ
は低い。場合によつては、この問題は薬物を別の経路で
投与することにより回避することができる。このような
代替となる経路の例は、経鼻(プロプラノロール)、舌
下(ニトログリセリン)および吸入(クロモリンナトリ
ウム)である。これらの経路により薬物を投与すれば、
体循環への途上での肝臓および腸壁での代謝が避けられ
る。
ある種の経口投与された薬物の体循環前(presystemi
c)代謝は、胃腸または肝臓代謝を受けやすい分子内官
能基を誘導体化することにより克服することができる。
この修飾(誘導体化)は、吸収過程または肝臓への初回
通過における代謝攻撃からその基を守る。しかしなが
ら、そのマスキング基は最終的には、薬物の最大効果を
発揮させるために除去されねばならず、またそのマスキ
ング基は体内に放出されるため、それは比較的無毒性で
なければならない。この転化は血中または組織中で生じ
てもよい。これらのタイプの薬物は通常プロドラツグと
呼ばれる。
プロドラツグの考えの実現可能性を実証する多くの例が
文献に存在する。しかしながら、これらの公表された研
究から、各薬物群はそれだけで考えられねばならないこ
とは明らかである。特定の薬物に対しどのプロドラツグ
構造が適しているか正確に予測する方法は全くない。1
つの薬物についてうまくいく可能性のある誘導体がもう
1つのものについてはうまくいかないかも知れない。薬
物間に吸収、代謝、分布、および排泄の違いがあるた
め、プロドラツグ設計に関して一般化することはできな
い。
前述のモルフイナン類および部分的モルフイナン類の多
くは、経口投与時に相当な胃腸および/または肝臓によ
る初回通過代謝を受け従つて経口投与バイオアベイラビ
リテイが著しく低下する強力な麻薬拮抗剤および/また
は鎮痛剤である。経口投与バイオアベイラビリテイが改
良された強力な鎮痛剤の必要性が長い間認識されてい
る。前掲の文献、既知の文献のどれ1つとして本発明の
新規モルフイナンN−オキサイドおよび部分的モルフイ
ナンN−オキサイド、あるいはモルフイナン類および部
分的モルフイナン類のプロドラツグとしてのそれらの望
ましさを示唆していない。特に意外なのは、3−ヒドロ
キシモルフイナン類および部分的モルフイナン類がN−
オキサイド誘導体として投与した場合に著しく改善され
た経口投与バイオアベイラビリテイを示すという事実で
ある。
〔発明の概要〕
本発明によれば、治療的に有効な量の、改善された経口
投与の生物学的利用率を有する、ナロキソン、ナルトレ
キソンまたはナルメフェンのN−オキサイド誘導体と、
薬学的に適した担体とからなる、経口投与のための麻薬
拮抗剤が提供される。
本発明でで使用する上記N−オキサイド誘導体はそれら
の薬学的に許容し得る酸付加塩を包含するものである。
「薬学的に許容し得る酸付加塩」という用語は、哺乳動
物において目的とする薬理学的性質を有する前述の化合
物の任意の無毒性で薬学的に適した塩を意味する。この
ような塩の調製は、薬学分野の当業者に周知である。前
述の化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩には、塩酸
塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、
硝酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、重酒石酸塩、乳酸塩、
燐酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、コ
ハク酸塩、酢酸塩およびパモエ酸が含まれる。
本発明の前記N−オキサイド誘導体は、本発明の経口投
与により有効な投与量剤形が極めて有用であり得るその
他の治療上の用途を有している。例えば、ナロキソン、
ナルトレキソンおよびナルメフエンは食欲抑制剤として
も有用であり得る。ナロキソンはまた、制瀉剤として
も、また刺激腸症候群などの胃腸障害の治療にも有用で
ある。ナロキソンはまた男性においてプロラクチンレベ
ルを低下させるので男性の陰萎の治療に有効であり得、
また女性において不妊症および月経および閉経期障害を
含むある種の婦人科系統障害の治療にも有効であり得
る。ナロキソンはまた、酸素欠乏、出血、老化を原因と
するある種の神経学的欠陥(意識力、注意力などの低下
によつて発現する)、およびその他の病理学的過程を回
復させることが報告されており、またかかる過程が開始
されると治ゆを加速し得る。ナロキソンはまたある種の
精神障害(精神分裂症の幻覚)および慢性アルコール中
毒の治療において治療活性を示す。それはまた抗痒活
性を示すといわれる。
本明細書において、 ナロキソンは、(−)−17−アリル−4,5α−エポキシ
−3,14−ジヒドロキシモルフイナン−6−オン、式
(I)、またはその塩を意味し、 ナルトレキソンは、(−)−17−(シクロプロピルメチ
ル)−4,5α−エポキシ−3,14−ジヒドロキシモルフイ
ナン−6−オン、式(II)、またはその塩を意味し、 ナルブフインは、(−)−17−(シクロブチルメチル)
−4,5α−エポキシモルフイナン−3,6α,14−トリオー
ル、式(III)、またはその塩を意味し、 ナルメフエンは、6−デスオキソ−6−メチレン−ナル
トレキソン、式(IV)、またはその塩を意味し、 ペンタゾシンは、(−)−2−ジメタリル−5,9−ジメ
チル−2′−ヒドロキシベンゾモルフアン、式(V)、
またはその塩を意味し、 ブトルフアノールは、(−)−17−(シクロブチルメチ
ル)−モルフイナン−3,14−ジオール、式(VI)、また
はその塩を意味し、 ブプレノルフインは、(−)−17−(シクロプロピルメ
チル)−α−(1,1−ジメチルエチル)−4,5−エポキシ
−18,19−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−6−メトキシ−
α−メチル−6,14−エテノモルフイナン−7−メタノー
ル、式(VII)、またはその塩を意味し、 オキシモルフオンは、(−)−4,5α−エポキシ−3,14
−ジヒドロキシ−17−メチルモルフイナン−6−オン、
式(VIII)、またはその塩を意味し、 モルフインは、(−)−7,8−ジデヒドロ−4,5−α−エ
ポキシ−17−メチルモルフイナン−3,6α−ジオール、
またはその塩を意味し、 ヒドロモルフオンは(−)−4,5α−エポキシ−3−ヒ
ドロキシ−17−メチルモルフイナン−6−オン、または
その塩を意味し、 レボルフアノールは、(−)−17−メチルモルフイナン
−3−オールまたはその塩を意味し、 レバロルフアンは、(−)−17−アリル−モルフイナン
−3−オール、またはその塩を意味し、 エトルフインは、(−)−4,5α−エポキシ−3−ヒド
ロキシ−6−メトキシ−α,17−ジメチル−α−プロピ
ル−6,14−エテノモルフイナン−7α−メタノール、ま
たはその塩を意味する。
合成 第3アミンを第3アミンN−オキサイドに転化するのに
使用できる酸化剤は多数存在する。メタ−クロロ過安息
香酸は一般的に迅速に反応してN−オキサイドを生成す
るので便利である。しかしながら、その他の有機過酸、
例えば過蟻酸、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢
酸、過マレイン酸、および過フタール酸などを用いても
よい。あるいはまた、第3アミンを酸、例えば蟻酸、酢
酸、またはトリフルオロ酢酸に溶解しそして3%〜50%
濃度、好ましくは30%〜50%濃度の水性過酸化水素を添
加することにより酸化剤を反応系内で生成させてもよ
い。非プロトン溶媒例えばメチレンクロライド、クロロ
ホルム、または1,2−ジクロロエタン、あるいはプロト
ン溶媒例えばメタノール、エタノール、プロパノール、
または第3ブタノールを反応媒質として用いてよく、あ
るいは、酸化剤を反応系内で生成させる場合には、その
酸を所望により反応媒質として用いてもよい。
前述の如き有機過酸を用いる代わりに、過酸化水素など
の過酸化物を用いてもよい。水性過酸化水素を単独で3
%〜50%の濃度で用いてもよく、あるいは、それを前掲
の例の如き溶媒中で用いてもよい。使用し得るその他の
酸化剤には、オゾン、第3ブチルヒドロペルオキシド、
およびクメンヒドロペルオキシドが含まれる。
一般に、酸化剤は0℃〜溶媒の沸点、より特定的には室
温〜溶媒の沸点の温度で、数分〜3日間、より特定的に
は1時間〜24時間用いられる。前記過酸化物アミン1当
量に対し過酸化物1当量の割合で用いてもよく、あるい
は例えば10%〜100%過剰あるいはそれ以上の過剰の過
酸化物を用いてもよい。反応終了時に過剰の過酸化物が
存在している場合(沃素・でんぷん紙により極めて容易
に検出される)には、無機還元剤例えば重亜硫酸ナトリ
ウムまたは亜硫酸ナトリウム、金属触媒例えば炭素また
はアルミナに担持した5%白金またはパラジウム、また
は有機還元剤例えばジメチルスルフイドを添加すること
により破壊することができる。
第3アミンオキサイドの製造に使用できるその他の酸化
剤としては、溶媒(例えばクロロホルム、メチレンクロ
ライド、フレオンまたはメタノール)中のオゾン;シリ
カゲルに吸着したオゾン;および所望により触媒例えば
バナジウム化合物の存在下でのヒドロペルオキシド例え
ば第3ブチルヒドロペルオキシドが挙げられる。
コストが重量となる場合、例えば工業規模で製造する場
合、好ましい反応剤は第3ブタノールを溶媒とする30%
〜50%水性過酸化水素である。例えば数kgのナルブフイ
ンは、それを沸騰第3ブタノール中の50%水性過酸化水
素と2.5時間反応させることによりナルブフインN−オ
キサイドに酸化することができる。
多くの本発明化合物の製造方法を次の実施例に示す。こ
れらと同じ一般的方法は、その他の3−ヒドロキシモル
フイナン類および部分的モルフイナン類の相当するN−
オキサイドへの酸化にも用いることができる。
実施例1 ナルブフインN−オキサイド A部:酸化剤としてのm−クロロ過安息香酸の使用 10.7g(0.03モル)のナルブフインのメチレンクロライ
ド300ml中の懸濁液を6.7g(0.039モル)の粉状85%m−
クロロ安息香酸(15分間かけて少量ずつ添加)で処理し
た。室温で1時間攪拌後、薄層クロマトグラフイによれ
ば出発物質は全く存在しなかつた。沃素−でんぷん紙に
よる過酸化物試験は陰性であつた。溶媒を真空蒸留によ
り除去し、そして乾燥残留物を300mlの2M水性重炭酸ナ
トリウム溶液に溶解した。ガラス棒での引掻きにより結
晶化を誘導し、そしてナルブフインN−オキサイド水和
物を集し、水性しそして風乾した。この物質(重量1
1.0g)を30mlのメタノールに溶解しそしてその溶液を30
mlの水で希釈した。一夜結晶化した生成物を集し、冷
メタノール−水(1:5)で洗浄しそして風乾して10.2gの
ナルブフインN−オキサイド、mp175℃(発泡)を得
た。この生成物(約4%水を含有)を100mlの酢酸エチ
ル中還流下に攪拌した。その混合物を室温に冷却しそし
て過し、そして固体を酢酸エチルで洗浄しそして乾燥
した。得られた物質(9.9g、88%)は約1.4%水を含有
し、また232〜233℃で融解した。(今までの手順におい
て酢酸エチルの代わりにアセトンを用いてもよい。)分
析的高圧液体クロマトグラフイによる生成物純度は99.7
%であつた。
NMR(DMSO-d6,200mHz):就中、δ13.5(s,1H,14-OH),
9.0(s,1H,3−OH),6.5(2d,2H,1−Hおよび2−H),
4.49(D,1H,5β−H),および4.40(d,1H,6α-OH)。
マススペクトル:m/z373.1895(C21H27NO5についての計
算値373.1889),357.1909(C21H27NO4についての計算値
357.1940)。
クロマトグラフイRf:0.14(85:15クロロホルム:エタノ
ール、水性水酸化アンモニウムで飽和)。
B部:酸化剤としての過酸化水素の使用 43gのナルブフインを沸騰t−ブタノール中50%水性過
酸化水素で2.5時間処理した。室温に冷却後、亜硫酸ナ
トリウムの水性溶液を添加することにより過剰の過酸化
水素を破壊した。生成物は、少量の硫酸ナトリウムと共
に水和物として沈殿した。この混合物を過により単離
し水でスラリー化してその硫酸ナトリウムを溶解し、
過しそして水洗した。粗製ナルブフインN−オキサイド
の収率は90〜93%であつた。メタノール−水から再結晶
することにより純度99.7%の標題生成物を85%収率で得
た。
実施例2 ナルトレキソンN−オキサイド ナルトレキソン〔2.05g(6ミリモル)〕および1.35g
(7.8ミリモル)の85%m−クロロ過安息香酸を60mlの
メチレンクロライドに添加し、そしてその混合物を一夜
還流加熱した。過酸化物は全く存在しなかつた(沃素−
でんぷん紙による)。溶媒を蒸発させそして残留物を2M
水性重炭酸ナトリウムに溶解した。生成物を3×50mlの
クロロホルムで抽出することにより単離し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、過し、そして濃縮した。この物質をシ
リカゲルでのクロマトグラフイにかけて(92:8クロロホ
ルム:メタノール)1.27g(60.5%)のナルトレキソン
N−オキサイド、mp 260℃、を得た。
NMR(DMSO-d6,200mHz):就中、δ13.25(s,1H,14-O
H),9.4(s,1H,3−OH),6.6(q,2H,1−Hおよび2−
H),および4.85(s,1H,5β−H)。
実施例3 ナロキソンN−オキサイド 実施例2の手順にならつて、メチルクロライド250ml
中、8.18g(25ミリモル)のナロキソンおよび4.31g(25
ミリモル)の99+%m−クロロ過安息香酸から6.43gの
粗製ナロキソンN−オキサイドを得た。この物質を沸騰
メタノール中で攪拌し、過により単離し、次いで沸騰
クロロホルム中で攪拌し、過により単離し、そしてメ
タノール−クロロホルムから再結晶して1.96g(70%)
のナロキソンN−オキサイド、mp 189〜190℃、を得
た。
NMR(DMSO-d6,200mHz):就中、δ12.5(s,1H,14-OH),
9.25(s,1H,3−OH),6.5(A2B2パターン,2H,1−Hおよ
び2−H),5.8(m,1H,−CH=C),5.2(m,2H,C=CH2
および4.7(s,1H,5β−H)。
マススペクトル:m/z343.1416(C19H21NO5についての計
算値343.1419),327.1475(C19H21NO4についての計算値
327.1471)。
実施例4 オキシモルフオンN−オキサイド オキシモルフオン〔1.05g(3.5ミリモル)〕を30mlのメ
チレンクロライドに懸濁しそして還流加熱した。780mg
(4.6ミリモル)の85%m−クロロ過安息香酸を3等分
して30分間かけて添加した。すべての固体分は最後の添
加後に溶解した。5分以上の後、沈殿が現われた。沃素
−でんぷん紙による過酸化物試験は陰性であつた。溶媒
を蒸発させ、残留物を2M水性重炭酸ナトリウムに溶解
し、そしてこの溶液を3×25mlのクロロホルムで抽出し
た。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、過しそして蒸
発させた。得られた物質をメタノールで磨砕し、過に
より単離し、少量のメタノールで洗浄し、そしてメタノ
ールから再結晶して830mg(75%)のオキシモルフオン
N−オキサイド、mp 253〜255℃、を得た。
NMR(DMSO-d6,200mHz):δ12.95(s,1H,14-OH),9.45
(s,1H,3−OH),6.65(A2B2パターン,2H,1−Hおよび2
−H),4.9(s,1H,5β−H)および3.2(s,3H,N−C
H3)。
マススペクトル:m/z317.1235(C17H19NO5についての計
算値317.1263),301.1298(C17H19NO4についての計算値
301.1314)。
クロマトグラフイRf:0.24(85:15クロロホルム:エタノ
ール) 実施例5 ブトルフアノールN−オキサイド ブトルフアノール〔1.16g(3.5ミリモル)〕と30mlのメ
チレンクロライドを混合し、そして0.79g(4.6ミルモ
ル)の85%m−クロロ過安息香酸を添加した。1時間
後、溶媒を蒸発させ、そして残留物を2M水性重炭酸ナト
リウムでスラリー化した。沈殿を過により単離し、水
洗し、そして風乾した。粗製生成物をシリカゲル(95:5
クロロホルム−メタノール)でクロマトグラフイにかけ
て750mg(62.5%)のブトルフアノールN−オキサイ
ド、mp 167℃(発泡)を得た。
NMR(DMSO-d6,200mHz):就中、δ11.65(s,1H,14-O
H),9.25(s,1H,3−OH),6.95(d,1H,1−H),6.65(メ
タカツプリングを示すs,1H,4−H),および6.55(メタ
カツプリングを示すd,1H,2−H)。
実施例1〜5の化合物、および実施例1〜5の手順を用
いて製造したまたは製造できるある種の他の3−ヒドロ
キシモルフイナン類および部分的モルフイナン類のN−
オキサイドを第1表に示す。
投与量剤形 本発明のN−オキサイド・プロドラツグは、痛みを治療
する、麻薬の作用を反転する、あるいはその他の前述の
治療効果を得るために、活性剤を哺乳動物体内の当該剤
の作用部位に到達させる経口投与用処方を用いて経口投
与することができる。それらは医薬に適していることの
知られる任意の様々な手段により、個々の鎮痛剤として
あるいは治療剤組合せとして投与することができる。こ
れらの薬物は単独で投与することもできるが、それらは
一般的には、選択された投与経路および標準的な製剤実
務に基づいて選択される薬学的担体と共に投与される。
投与量は、もちろん、個々の薬剤の薬力学的特徴、およ
びその投与方式および経路、被投与者の年令、健康およ
び体重、症状の性質および程度、並行して行われる治療
の種類、治療頻度および目的とする効果などよく知られ
ている要因に依存して変化する。通常、プロドラツグの
日用量は、体重1kgあたり約0.1〜50mgであつてよい。通
常、比較的強力な本発明化合物を用いるときは、1日あ
たり0.1〜20mg/kgを用いそれを1日2〜4回の分割用量
としてあるいは接続放出剤形として与えるのが所望の結
果を得る上で効果的である。
内部投与に適した投与量剤形(組成物)は、ユニツトあ
たり約0.5〜500mgのプロドラツグを含有する。これらの
薬学的組成物において、N−オキサイド・プロドラツグ
は、通常、組成物の全重量に基づき約0.5〜95重量%の
量で存在することとなろう。
本発明のN−オキサイド・プロドラツグは、固体の投与
量剤形例えばカプセル、錠剤、および粉剤として、ある
いは液体の投与量剤形例えばエリキシル、シロツプおよ
び懸濁液として経口投与することができる。
硬ゼラチンカプルは、N−オキサイド・プロドラツグと
粉状担体例えばラクトース、シユークロース、マンニト
ース、スターチ、セルロース誘導体、ステアリン酸マグ
ネシウム、ステアリン酸などを含有する。同様の希釈剤
は、圧縮錠剤の製造に用いることができる。いずれの錠
剤およびカプセルは、何時間にもわたつて連続的に薬物
放出をさせるために持続放出物として製造することもで
きる。圧縮錠剤は不快味臭をマスクし、そして、錠剤を
大気から守るために糖衣を施しても、あるいは、フイル
ム被覆を施してもよく、あるいは、胃腸管内で選択的に
崩壊させるために腸溶被覆を施してもよい。
経口投与用の液体投与量剤形は、患者に受け入れやすい
ものとするために、着色料および香味料を含んでいても
よい。
適当な、薬学的担体は、この分野の標準的な教科書であ
るRemington′s Pharmaceutical Sciences,A.Osolに記
載されている。
本発明化合物の投与に有用な薬学的投与量剤形は、以下
に例示することができる。
カプセル 標準ツーピース型硬ゼラチンカプルに各々、75mgの粉状
プロドラツグ、150mgのラクトース、1.5mgのコロイド状
二酸化ケイ素、3mgのステアリン酸マグネシウムおよび7
0.5mgのセルロース誘導体を充填することにより多数の
ユニツト・カプセルを製造する。
軟ゼラチンカプセル 食用植物油、ポリエチレングリコールまたはその他任意
の適当な担体とプロドラツグの混合物を調製し、そして
ポジテイブデイスプレースメントポンプによりゼラチン
に注入して、各々75mgのプロドラツグを含有する軟ゼラ
チンカプセルを形成する。それらカプセルを石油エーテ
ル中で洗浄し、そして乾燥させる。
錠剤 投与量単位が75mgのプロドラツグ、1.5mgのコロイド状
二酸化ケイ素、5.5mgのステアリン酸マグネシウム、83m
gの微結晶セルロース、15mgの殿粉および120mgのラクト
ースとなるように、多数の錠剤を常法により製造する。
口に服んだ感じを向上させ、または吸収を遅らせるため
に適宜のコーテイングを施してもよい。
懸濁液 各5mlが75mgの微粉状プロドラツグ、200mgのナトリウム
カルボキシメチルセルロース、5mgの安息香酸ナトリウ
ム、1.0gのソルビトール溶液(U.S.P.)および0.025ml
のバニリンを含むように経口投与用の水性懸濁液を調製
する。
有用性 試験結果は、本発明の化合物が、経口投与された投薬量
剤形からの3−ヒドロキシモルフイナンおよび部分的モ
ルフイナン鎮痛剤、混合アゴニスト−拮抗剤および麻薬
拮抗剤のバイオアベイラビリテイを高めるのに有用であ
ることを示す。それらN−オキサイドは、オピエート受
容体に対する親和性が比較的低く、親化合物に還元され
なければ、著しい薬理活性を期待し得ないであろう。
方法 本発明のN−オキサイド・プロドラツグの評価に用いた
実験の一環として、ラツト、イヌおよびヒトの様々な生
物学的媒質による、試験管内でのそれらの還元速度、お
よびプロドラツグを経口投与したラツトおよびイヌにお
ける薬物バイオアベイラビリテイを測定した。溶媒抽出
後、高速液体クロマトグラフイ分析法を用いて薬物濃度
を測定した。
試験管内還元 プロドラツグを新鮮な生物学的媒質に0.28μMの濃度と
なるように添加し、37℃でインキユベートし、そして薬
物出現速度を測定した。経口投与薬物のバイオアベイラ
ビリテイ ラツトとイヌに親薬物を静脈内および経口投与し、そし
てプロドラツグは経口投与した。通常、用量の投与は、
投与直前に調製された水性溶液として投与した。血漿を
集め、そして薬物濃度の分析まで凍結した。血漿内薬物
濃度の経時変化曲線(AUC)の下の面積を各動物につい
て計算した。バイオアベイラビリテイ(F)は によつて評価した。Fは血漿中に吸収された投与用量の
パーセンテージを表わす。親薬物の相対的バイオアベイ
ラビリテイ(RB)は経口投与の薬物のバイオアベイラビ
リテイF(プロ)を経口投与の親薬物のバイオアベイラ
ビリテイF(薬物)を比較することにより測定した。
ナルブフインについての結果 第2表は、様々な生物種における経口投与ナルブフイン
のバイオアベイラビリテイ(%)を示す。ナルブフイン
の経口投与バイオアベイラビリテイからすると、調べた
生物種のうちでは、イヌ(5.4%)がヒト(14%)に最
も近い。
第3表は様々な生物学的媒質中でのナルブフインN−オ
キサイドの還元速度を示す。
第4表は、イヌおよびラツトでの、ナルブフインおよび
ナルブフインN−オキサイドの経口投与量からの相対的
バイオアベイラビリテイを示す。
ナルトレキソンについての結果 経口投与ナルトレキソンのバイオアベイラビリテイを高
める上でのナルトレキソン−N−オキサイドの有効性は
第5表に示される時間プロフイールに対する相対的血漿
ナルトレキソン濃度に示される。
ナロキソンについての結果 経口投与ナロキソンのバイオアベイラビリテイは、第6
表の血漿ナロキソン濃度に示されるように、ナロキソン
に比べN−オキサイドとして投与すると向上した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナロキソン、ナルトレキソンまたはナルメ
    フェンのN−オキサイド誘導体。
  2. 【請求項2】治療的に有効な量の、改善された経口投与
    の生物学的利用率を有する、ナロキソン、ナルトレキソ
    ンまたはナルメフェンのN−オキサイド誘導体と、薬学
    的に適した担体とからなる、経口投与のための麻薬拮抗
    剤。
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