JPH06249887A - ディジタルテスタ - Google Patents

ディジタルテスタ

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JPH06249887A
JPH06249887A JP14955393A JP14955393A JPH06249887A JP H06249887 A JPH06249887 A JP H06249887A JP 14955393 A JP14955393 A JP 14955393A JP 14955393 A JP14955393 A JP 14955393A JP H06249887 A JPH06249887 A JP H06249887A
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JP
Japan
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signal
probe
input
potential
digital tester
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Application number
JP14955393A
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English (en)
Inventor
Hajime Yoneyama
元 米山
Eiji Tsukahara
栄志 塚原
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力信号に対する交流直流の判定および測定
系の交流直流切換を自動的にかつ高い応答性をもつ測定
を可能にし、また入力電位の変化を電位領域の変化とし
て扱って、パルス幅の計測が可能なディジタルテスタを
実現すること。 【構成】 電位領域判別部40は、基準電圧+1V,−
1Vで区分された電位領域A,B,Cのうちのいずれの
領域に入力電位VINがあるかを電位領域信号Saとして
出力し、開始信号発生部50は、電位領域信号Saから
入力電位VINが基準電位を越えて異なる電位領域に切り
換わったことを検出して開始信号S1を出力する。以
降、停止信号発生部60は、電位領域信号Saから入力
電位VINが最初に越えた基準電位を越えて電位領域が切
り換わったことを検出して停止信号S2を出力する。計
時部70は、開始信号S1および停止信号S2に基づい
て入力信号のパルス幅を計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタルテスタに関
し、そのディジタルテスタの入力信号に対する交流直流
の判定技術、また、そのディジタルテスタの入力電位に
対するパルス幅の計測技術、さらに、そのディジタルテ
スタ本体の構造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】回路計としてのディジタルテスタは、電
圧計、電流計、オーム計などが一体に構成されており、
測定範囲が広く、取扱いが簡単であることから、電気、
電子機器の故障発見や修理などに広く使用されている。
【0003】ここで、ディジタルテスタの測定系は、入
力信号が交流の場合と直流の場合とで切り換えられるの
が一般的であって、ディジタルテスタには、測定系の切
換を外部から行うためのモード切換スイッチが設けられ
ている。
【0004】また、ディジタルテスタの使用にあたって
は、一方端側に測定端子部を備えるプローブが使用さ
れ、その他方端側に接続されたテストリード側をディジ
タルテスタ本体側に接続した状態とする一方、それを携
帯するときには、ディジタルテスタ本体を外装ケースに
収納し、その隙間を利用してプローブを収納した状態に
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ディジタルテスタにおいて、測定系を交流側または直流
側に切り換えるには、使用者が回路構成などから判断し
て入力される電圧などが交流であるか直流であるかを認
識する必要があるため、電気的な知識を有しない者にと
っては不便であるという第1の問題点がある。
【0006】以上の第1の問題点に鑑みて、本発明の第
1の課題は、入力信号に対する交流直流の判定および測
定系の交流側または直流側への切換を自動的にかつ高い
応答性をもって行うことが可能なディジタルテスタを実
現することにある。
【0007】また一方、各種機器の回路構成がディジタ
ル化されていく中にあって、回路構成をチェックするの
にパルス幅を計測する機会が多くなっているにもかかわ
らず、従来のディジタルテスタにはパルス幅計測回路が
構成されておらず、ディジタル回路設計者にとって不便
であるという第2の問題点がある。すなわち、パルス幅
の計測には入力信号を時分割してその変化を逐次比較し
てパルスの立ち上がりおよび立ち下がりを検出する回路
やリレー回路などが必要であるため、小型のディジタル
テスタなどの回路計に搭載できなかったのがその理由で
ある。
【0008】以上の第2の問題点に鑑みて、本発明の第
2の課題は、入力電位の変化を電位領域の切り換わりと
して判別することによって、簡単な構成で、高い信頼性
をもってパルス幅の計測が可能なディジタルテスタを実
現することにある。
【0009】さらに、従来のディジタルテスタにおいて
は、それを携帯する度に外装ケースの内部にディジタル
テスタ本体とともにプローブを収納することが必要であ
ったり、ディジタルテスタ本体は小型化されたのにプロ
ーブの収納が別であるため、使い勝手が悪いという第3
の問題点がある。また、外装ケースの内部にプローブを
収納するときに、プローブの把持部にテストリードを巻
き付けて収納することが多く、この状態で収納すると、
ディジタルテスタを使用するときに、テストリードを巻
き戻してから使用しなければならないという使い勝手の
悪さもある。
【0010】以上の第3の問題点に鑑みて、本発明の第
3の課題は、ディジタルテスタ本体側の構造を改良し
て、プローブ側に対する扱いが容易であるなど使い勝手
を向上したディジタルテスタを実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るために、本発明に係るディジタルテスタにおいて講じ
た手段は、図4にクレーム対応図を示すように、ディジ
タルテスタ1に対して、入力信号90をディジタル化し
て交流直流判定用信号91として出力する高速動作可能
な高速度A/D変換手段(高速度A/D変換部35)
と、交流直流判定用信号91に基づいて入力信号のレベ
ルと正のしきい値および負のしきい値によって規定され
た直流判定範囲とを比較し、入力信号のレベルが所定の
比較期間内に直流判定範囲から正側および負側のいずれ
の側にも越える場合に入力信号が交流であると判断し
て、交流および直流に対応する判定信号92を発する交
流直流判定手段(交流直流判定部36)と、判定信号9
2に基づいて測定系を交流側と直流側との間で切り換え
る切換手段(切換部32)とを設けることである。
【0012】ここで、交流直流判定手段(交流直流判定
部36)は、入力信号のレベルと直流判定範囲とを所定
の時間的間隔をもって少なくとも2度比較し、いずれの
比較期間においても入力信号90のレベルが所定の期間
内に直流判定範囲から正側および負側のいずれの側に対
しても越える場合には入力信号90が交流であると判断
して判定信号92を発することが好ましい。
【0013】また、切換手段(切換部32)は、測定系
を常態においては交流側(整流平滑回路34の側)およ
び直流側(入力経路33の側)のうちのいずれかの一方
側に保持しておき、測定系が他方側に設定されるべき入
力信号が入力されたときに、交流直流判定手段(交流直
流判定部36)は、測定系を常態たる一方側から他方側
に切り換えるようにとの切換指令信号を判定信号92と
して発するようにしておくことが好ましい。この場合に
は、切換手段(切換部32)は、常態において測定系を
一方側としての直流側に設定し、測定系を他方側として
の交流側に設定することが好ましい。
【0014】また、測定系が入力信号に対応して交流側
または直流側に設定された状態で入力信号をテジタル化
して測定用信号として出力する測定用A/D変換手段と
して二重積分型高分解能A/D変換手段(高分解能A/
D変換部37)を用いた場合には、この二重積分型高分
解能A/D変換手段(高分解能A/D変換部37)に対
して入力電流が交流と直流との間で切り換わったときに
リセット信号93を出力するリセット信号発生手段(リ
セット信号発生部38)を設けることが好ましい。
【0015】上記第2の課題を解決するために、本発明
に係るディジタルテスタにおいて講じた手段は、図9
(a),(b)にクレームに対応するブロック図および
説明図を示すように、入力電位VINが少なくとも2つの
基準電位、たとえば、+1Vおよび−1Vによって規定
された電位領域(電位領域A,電位領域Bおよび電位領
域C)のうちのいずれの電位領域にあるかを判別してそ
の判別結果を電位領域信号Saとして出力する電位領域
判別手段(電位領域判別部40)と、この電位領域判別
手段から出力された電位領域信号Saに基づいて入力電
位VINが基準電位のうちのいずれかの基準電位を越えて
異なる電位領域に切り換わったことを検出してパルス幅
の計測を開始せよとの開始信号S1を出力する開始信号
発生手段(開始信号発生部50)と、この開始信号発生
手段が開始信号S1を出力した以降において、電位領域
判別手段から出力された電位領域信号Saに基づいて入
力電位VINが少なくとも最初に越えた基準電位、すなわ
ち、開始信号S1が出力されるときに越えた基準電位を
再び越えて電位領域が切り換わったことを検出してパル
ス幅の計測を終了せよとの停止信号Sbを出力する停止
信号発生手段(停止信号発生部60)と、開始信号Sa
が出力されてから停止信号Sbが出力されるまでの期間
を計測する計時手段(計時部70)とを設けることであ
る。
【0016】ここで、外部操作に基づいて、停止信号発
生手段に対して強制的に停止信号Sbを出力せよとの強
制停止指令信号Stを出力する強制停止指令信号発生手
段(強制停止指令信号発生部80)を設けることが好ま
しい。
【0017】上記第3の課題を解決するために、本発明
に係るディジタルテスタにおいて講じた手段は、ディジ
タルテスタ本体と、一方端側に測定端子部を備え、他方
端側に測定端子部をディジタルテスタ本体側に導電接続
するテストリードが接続されたプローブとを有するディ
ジタルテスタにおいて、ディジタルテスタ本体の側面部
に、プローブを収納可能なプローブ収納溝と、このプロ
ーブ収納溝に収納されたプローブの外周に係合してプロ
ーブ収納溝からのプローブの脱落を防止する脱落防止機
構とを設けることである。ここで、脱落防止機構として
は、たとえば、プローブ収納溝を構成する両側面壁から
内側に突出してプローブ収納溝内のプローブの外周に弾
接する係合用弾接部を利用できる。
【0018】本発明においては、ディジタルテスタ本体
のいずれの側面部にもプローブ収納溝またはこのプロー
ブ収納溝に接続するテストリード収納溝を設けておくこ
とによって、ディジタルテスタ本体を、その側面周囲に
周回させたテストリードをテストリード収納溝およびプ
ローブ収納溝に収納した状態でプローブをプローブ収納
溝に収納可能にすることが好ましい。
【0019】また、プローブ収納溝を構成する両側面壁
のうちのプローブ収納溝に収納されたプローブの測定端
子部が位置する部分には、その開放縁から内側に向かっ
て、プローブ収納溝に収納されたプローブの測定端子部
を露出状態にすべき測定端子部露出用凹部を形成してお
くことが好ましい。なお、本発明における凹部とは、そ
の外形輪郭線より内側に外形線がある形状を意味し、必
ずしも大きな凹み形状になっている形状に限定されな
い。
【0020】さらに、プローブ収納溝を構成する両側面
壁のうちのプローブ収納溝に収納されたプローブの把持
部が位置する部分には、その開放縁から内側に向かっ
て、プローブ収納溝に収納された把持部を露出状態にす
べきプローブ取り出し用凹部を形成しておくことが好ま
しい。
【0021】本発明においては、ディジタルテスタ本体
の上面部に設けられた測定モード選択用ロータリスイッ
チは、その表面側にすべり止め防止用の小突起を有する
ことが好ましい。
【0022】この場合には、小突起を測定モード選択用
ロータリスイッチの外周縁寄りに所定のピッチをもって
円周方向に形成し、その形成ピッチを測定モード選択用
ロータリスイッチの外周囲に設けられた測定モード選択
用指標の形成ピッチと異なるように配置することが好ま
しい。
【0023】さらに、ディジタルテスタ本体の上面側に
は、測定モード選択用ロータリスイッチの形成領域から
ディジタルテスタ本体の上面側端縁まで上面側凹部が形
成されていることが好ましい。
【0024】
【作用】本発明に係るディジタルテスタにおいて、ディ
ジタルテスタに信号が入力されると、まず、高速度A/
D変換手段は、入力信号をディジタル化して交流直流判
定用信号として出力し、この交流直流判定用信号に基づ
いて、交流直流判定手段は、入力信号のレベルが所定の
期間内に正のしきい値および負のしきい値によって規定
された直流判定範囲から正側および負側のいずれの側に
も越えるか否かを判断する。ここで、交流直流判定手段
は、入力信号のレベルが所定の期間内に直流判定範囲か
ら正側および負側のいずれの側にも越えるときに入力信
号が交流であると判断して判定信号を発し、この判定信
号に基づいて、切換手段は、測定系を交流側と直流側と
の間で切り換える。すなわち、入力信号のレベルが所定
の期間内に直流判定範囲から正側および負側のいずれの
側にも越える場合に入力信号が交流であると判定し、直
流判定範囲から越えない場合や正側および負側のうちの
いずれか一方側のみ越える場合には直流と判断し、切換
手段による測定系の切換を行う。従って、本発明に係る
ディジタルテスタにおいては、入力信号に対応して測定
系が自動的に切り換えられるので、ディジタルテスタへ
の入力信号が交流および直流のいずれであるかの知識を
有しなくとも入力信号に対応した条件で測定できる。ま
た、入力信号をテジタル化して測定用信号として出力す
る測定用A/D変換手段には分解能が高いものが必要で
あるが、交流直流判定用信号を出力するA/D変換手段
として、分解能の高低にかかわらず、動作速度の高いこ
とのみを求めて高速度A/D変換手段を採用しているた
め、測定系に対する直流側と交流側との間での切換が高
速化され、入力信号に対する応答性が高い。
【0025】一方、本発明に係るディジタルテスタの別
のモードにおいて、信号が入力されると、まず、電位領
域判別手段(電位領域判別部40)は、入力電位VIN
電位領域A,電位領域Bおよび電位領域Cのうちのいず
れの電位領域にあるかを判別してその判別結果を電位領
域信号Saとして出力する。この状態で、入力電位VIN
が変化しても基準電位を越えず同じ電位領域にある場合
には、電位領域判別手段からは同じ電位領域信号Saが
出力されたままであるため、開始信号発生手段(開始信
号発生部50)からは開始信号S1が出力されない。こ
れに対して、入力電位VINが基準電位を越えて電位領域
が変化した場合には、電位領域判別手段から出力される
電位領域信号Saが変化し、この電位領域の変化を開始
信号発生手段が検出すると、開始信号発生手段は、パル
ス幅の計測を開始せよとの開始信号S1を出力する。そ
して、入力電位VINが最初に越えた基準電位を再び越え
て電位領域が変化した場合には、電位領域判別手段から
出力される電位領域信号Saが変化し、この電位領域の
変化を停止信号発生手段(停止信号発生部60)が検出
すると、停止信号発生手段は、パルス幅の計測を終了せ
よとの停止信号S2を出力する。そして、計時手段(計
時部70)は、開始信号S1が出力されてから停止信号
S2が出力されるまでの期間をパルス幅として計測す
る。
【0026】また本発明に係るディジタルテスタにおい
ては、テストリードの側をディジタルテスタ本体に接続
することによって、ディジタルテスタ本体と測定端子部
とを導電接続した状態にし、この状態で測定端子部を介
して入力された情報によって、測定端子部間の電圧値な
どを測定する。一方、本発明に係るディジタルテスタに
おいては、ディジタルテスタ本体の側面部に形成された
プローブ収納溝の内部にプローブを収納すると、そこに
は係合用弾接部などを利用した脱落防止機構が設けられ
ているため、プローブはプローブ収納溝から脱落するこ
とがないので、この状態のままで、ディジタルテスタを
携帯することができる。従って、ディジタルテスタを携
帯する度にプローブを外装ケースなどに収納する必要が
なく、しかも、ディジタルテスタを使用するときには、
プローブをプローブ収納溝から取り外してそのまま使用
できるなど使い勝手がよい。
【0027】
【実施例】つぎに、添付図面を参照して、本発明の一実
施例について説明する。
【0028】〔ディジタルテスタの内部構成〕本例のデ
ィジタルテスタ1には、ディジタルテスタ本体10の内
部に、新日本無線製のNJU9210に相当するような
機能の一部である、各測定モードに対応して、抵抗測定
用の基準電位および基準抵抗を選択するセレクタやバッ
ファアンプを備えた抵抗測定回路などの計測回路を有す
るとともに、入力信号が交流か直流かを自動的に判別し
てその測定系を自動的に切り換える交流直流判定切換部
をも有し、この交流直流判定切換部によって測定系を切
り換えた状態で入力信号の電圧値などを測定するように
なっている。
【0029】すなわち、本例のディジタルテスタ1に
は、図4にブロック図で示すように、プローブ20a,
20bのうちの正側のプローブ20aには、プルダウン
抵抗31と、このプルダウン抵抗31の後段側に接続さ
れた切換部32とを有し、プルダウン抵抗31から切換
部32に対する入力経路33に対しては、整流平滑回路
34が並列接続されている。ここで、整流平滑回路34
は、交流が入力されたときにこれを全波整流する整流回
路およびこれを平滑する平滑回路を有し、入力信号90
が交流であるときの入力段(測定系)とされる。これに
対して、入力経路33は、入力信号90が直流であると
きの入力段(測定系)とされる。ここで、切換部32
は、入力経路33の側の直流用端子321と、整流平滑
回路34の側の交流用端子322とに対するスイッチ3
23として模式的に表してあり、この切換部32におい
て、スイッチ323は、信号が入力されない常態とし
て、実線で示すように、直流用端子321の側に接続す
る状態にある。また、切換部32の後段側には、入力信
号30をディジタル化して計測部(図示せず。)に測定
用信号35として出力する高分解能A/D変換部37を
有し、この高分解能A/D変換部37は、3200カウ
ントの分解能の高い二重積分型のA/D変換器であっ
て、入力信号90の計測に用いられる。
【0030】また、本例のディジタルテスタ1は、切換
部32の後段側に高速度A/D変換部35も有し、この
高速度A/D変換部35は、分解能が64カウントの逐
次比較型A/D変換部であって、高分解能A/D変換部
37の分解能に比して低いものの、高速度での動作が可
能である。ここで、高速度A/D変換部35は、入力信
号90を高速度でディジタル信号化して、それを交流直
流判定部36に交流直流判定用信号91として出力する
ようになっている。この交流直流判定部36は、マイク
ロコンピューターで構成され、それに格納されている動
作プログラムに基づいて、高速度A/D変換部35から
出力された交流直流判定用信号91から入力信号90が
交流か直流かを判定し、その結果に基づいて、切換部3
2を制御するようになっている。すなわち、交流直流判
定部36は、入力信号90が直流であると判定した場合
には、切換部32に対して、スイッチ323を直流用端
子321の側に接続する状態のままに(実線で示す状態
にままに)保持するように判定信号92を出力する一
方、入力信号90が交流であると判定した場合には、切
換部32に対して、スイッチ323を交流用端子322
の側に接続する状態に(破線で示す状態に)切り換える
ようにとの切換指令信号(判定信号92)を発するよう
になっている。具体的には、交流直流判定部36は、入
力信号90のレベルが所定の比較期間内にしきい値とし
ての3V(+3V,−3V)で規定された直流判定範囲
(+3V〜−3V)を正側および負側のいずれの側にも
越えたと判断したとき入力信号90が交流と判定し、入
力信号90が+3V,−3Vのうちの一方のしきい値電
圧でも越えない場合には、交流であっても直流電圧とし
て判断する。ここで、交流直流判定部36は、入力信号
90のレベルと直流判定範囲(+3V〜−3V)との比
較を所定の時間的間隔をおいて2度比較して、いずれの
比較期間においても、入力信号90が直流判定範囲(+
3V〜−3V)を正側および負側のいずれの側にも越え
た場合に、入力信号90が交流と判定するようになって
いる。
【0031】さらに、本例のディジタルテスタ1は、入
力電流が交流と直流との間で切り換わったときにリセッ
ト信号93を高分解能A/D変換部37に対して出力す
るリセット信号発生部38を有し、このリセット信号発
生部38が出力するリセット信号93によって、高分解
能A/D変換部37は、その演算処理をリセット信号9
3によって中止して初期状態に復帰し、新たな入力信号
90に対する処理を早期に開始できるようになってい
る。
【0032】このようなディジタルテスタは、新日本無
線製のNJU9210に相当するような機能を有する、
高速動作可能な高速度A/D変換手段(高速度A/D変
換部35)と、測定系を交流側と直流側との間で切り換
える切換手段(切換部32)を有するディジタルテスタ
用ICに、交流直流判定用信号91に基づいて入力信号
のレベルと正のしきい値および負のしきい値によって規
定された直流判定範囲とを比較し、入力信号のレベルが
所定の比較期間内に直流判定範囲から正側および負側の
いずれの側にも越える場合に入力信号が交流であると判
断して、交流および直流に対応する判定信号92を発す
る交流直流判定手段(交流直流判定部36)を付加する
ことにより実現できる。
【0033】一方本例のディジタルテスタ1には、ディ
ジタルテスタ本体10の内部に、新日本無線製のNJU
9210に相当するような機能の一部である、各測定モ
ードに対応して、抵抗測定用の基準電位および基準抵抗
を選択するセレクタやバッファアンプを備えた抵抗測定
回路などの計測回路を有するとともに、入力信号のパル
ス幅を測定するパルス幅計測回路も有し、このパルス幅
計測回路は、測定モード選択用ロータリスイッチ13を
周波数測定を選択するための指標14cに設定した状態
で、モード補助選択ボタン12aを押すことによって動
作するようになっている。このパルス幅計測回路は、そ
の概略構成として、第9図(a),(b)にブロック図
およびその動作原理を説明するための説明図を示すよう
に、入力電位VINが2つの基準電位としての+1Vおよ
び−1Vによって規定された電位領域A,B,Cのうち
のいずれの電位領域にあるかを判別して、その判別結果
を電位領域信号Saとして出力する電位領域判別部40
を有し、この電位領域判別部40から出力された電位領
域信号Saに基づいて、パルス幅の計測は行われるよう
になっている。すなわち、本例のディジタルテスタ1に
おいては、電位領域判別部40の後段側に、入力電位V
INが基準電位を越えて電位領域が切り換わったことを検
出してパルス幅の計測を開始せよとの開始信号S1を出
力する開始信号発生部50を有し、この開始信号発生部
50の後段側には、開始信号発生部50が開始信号S1
を出力した以降において、電位領域判別部40から出力
された電位領域信号Saに基づいて入力電位VINが最初
に越えた基準電位を再び越えて電位領域が切り換わった
ことを検出してパルス幅の計測を終了せよとの停止信号
S2を出力する停止信号発生部60を有する。このた
め、計時部70においては、開始信号S1が出力されて
から停止信号S2が出力されるまでの間のクロック数を
カウンタ71によって計測して、パルス幅の計測が可能
になっている。
【0034】つぎに、電位領域判別部40,開始信号発
生部50,停止信号発生部60などの回路構成および機
能を図10および図11を参照して詳述する。
【0035】図10は、本例のディジタルテスタに構成
されたパルス幅計測回路の回路ブロック図、図11は、
そのパルス幅計測回路において入出力される各信号の波
形を示すタイミングチャート図である。
【0036】これらの図において、電位領域判別部40
は、第1の基準電位である+1Vと入力電位VINとを比
較して入力電位VINが+1Vよりも正の電位であるとき
に信号「H」を出力する第1の比較器411と、第2の
基準電位である−1Vと入力電位VINとを比較して入力
電位VINが−1Vよりも負の電位であるときに信号
「H」を出力する第2の比較器412とを有する。ここ
で、第1の比較器411からの出力は、第2の比較器4
12からの出力の反転出力とともにアンド回路421に
入力され、このアンド回路42からは、入力電位VIN
+1Vよりも正の電位(電位領域B)の場合に信号線4
31に信号「H」が出力される。また、第1の比較器4
11からの出力および比較器412からの出力は、ノア
ー回路422に入力され、ノアー回路422からは、入
力電位VINが+1Vから−1Vまでの範囲(電位領域
A)にある場合に信号線432に信号「H」が出力され
る。さらに、第2の比較器412からの出力は、第1の
比較器411からの出力の反転出力とともにアンド回路
423に入力され、アンド回路423からは、入力電位
INが−1Vよりも負の電位(電位領域C)の場合に信
号線433に信号「H」が出力される。従って、電位領
域判別部40からいずれの信号線431〜433に
「H」が出力されたかによって、入力電位VINが、現
在、いずれの電位領域A,B,Cにあるかを識別でき
る。すなわち、信号線431〜433に出力された信号
が電位領域信号Saである。
【0037】また、開始信号発生部50は、信号線43
1〜433からの信号が入力されるDラッチ回路51
と、このDラッチ回路51によってデータ保持された信
号(リセット時領域信号Sb)および信号線431〜4
33から入力された電位領域信号Saによって入力電位
INの立ち上がりまたは立ち下がりを検出する開始時検
出部53とを有する。この開始時検出部53は、2つの
オア回路541,542および4つのアンド回路53
1,532,533,534で構成されている一方、D
ラッチ回路51のCK端子には、プルアップのリセット
信号発生部55が接続されている。このため、外部操作
に基づいて、リセット信号発生部55からDラッチ回路
51のCK端子に入力されるリセット信号Rが「H」か
ら「L」に切り換わったときに、信号線431〜433
からの信号がDラッチ回路51によってリセット時領域
信号Sbとしてデータ保持され、以降、リセット時領域
信号Sbと、信号線431〜433から開始時検出部5
3に直接入力された現在の電位領域信号Saとに基づい
て、入力電位VINの電位領域が切り換わったか否かが判
断される。そして、入力電位VINの電位領域が切り換わ
ったときには、アンド回路531〜534のうちのいず
れかから信号「H」が出力可能になっている。
【0038】また、開始信号発生部50においては、開
始時検出部53の後段側にオア回路56,Dラッチ回路
57およびオア回路58を有し、開始時検出部53から
出力された信号は、Dラッチ回路57およびオア回路5
8を介してアンド回路59に反転信号として入力可能に
なっているとともに、このアンド回路59には、開始時
検出部53から出力された信号がオア回路56を介して
入力されるようになっている。ここで、アンド回路59
から出力された信号は、Dラッチ回路57のCK端子に
入力されている。また、Dラッチ回路57のリセット端
子には、リセット信号発生部55からのリセット信号R
が入力可能になっており、リセット信号Rが「H」から
「L」に切り換わったときには、Dラッチ回路57がリ
セットされるとともに、オア回路58から後段側には
「L」が出力された状態にあって、以降、開始時検出部
53のアンド回路531〜534のうちのいずれかから
信号「H」が出力されると、Dラッチ回路56のCK端
子に入力される信号が「L」から「H」に切り換わっ
て、開始時検出部53からの信号「H」がDラッチ回路
57において開始時領域信号Scとしてデータ保持され
る。このため、オア回路58から後段側にある計時部7
0に出力される開始信号S1は、「L」から「H」に立
ち上がり、この開始信号S1の立ち上がりは、実質的な
開始信号として計時部70でのパルス幅計測の開始時を
規定する。なお、計時部70において、オア回路58か
ら出力された開始信号が「H」に切り換わったときに
は、後述するとおり、停止信号発生部60から出力され
る信号は、「L」であって反転信号としてアンド回路6
6に入力されている。従って、アンド回路66からカウ
ンタ71に出力されるカウント信号Cは、「H」になっ
てカウンタ71の内部計時ゲートを「H」にするので、
クロック信号のカウントを開始可能である。
【0039】さらに、停止信号発生部60は、Dラッチ
回路57および信号線431〜433からの信号が入力
される停止時検出部61を有し、この停止時検出部61
は、2つのオア回路631,632および4つのアンド
回路621,622,623,624を備えている。停
止時検出部61においては、Dラッチ回路57から入力
されたいずれの信号も「L」の場合にはオア回路64に
信号「L」を出力するとともに、Dラッチ回路57から
出力されたいずれかの信号(開始時領域信号Sc)が
「H」であっても、この開始時領域信号Scが意味する
パルス幅計測の開始時における入力電位VINの電位領域
と、信号線431〜433から入力された現在の電位領
域信号Saが意味する入力電位VINの電位領域との間に
変化がない場合には、オア回路64に信号「L」が出力
される。これに対して、開始時領域信号Scが意味する
入力電位VINの電位領域と、電位領域信号Saが意味す
る入力電位VINの電位領域との間に変化があって、しか
も、入力電位VINが少なくとも最初に越えた基準電位を
再び越えて電位領域が切り換わった場合には、オア回路
64に信号「H」を出力する。このため、オア回路64
からDラッチ回路65のCK端子に入力される信号が
「L」から「H」に切り換わり、電源からの5Vの電位
たる信号「H」が停止信号S2として計時部70に入力
されるようになっている。
【0040】ここで、計時部70においては、Dラッチ
回路65から出力される信号が「L」から「H」に切り
換わると、反転してアンド回路66に入力され、アンド
回路66からの出力が「L」に切り換わる。このため、
アンド回路66から出力されるカウント信号Cが「L」
に切り換わる結果、カウンタ71によるクロック信号の
カウントが停止し、その間にカウントされたクロック数
から求めた期間がパルス幅としてディジタルテスタ1の
表示部11に表示されることになる。
【0041】また、本例のディジタルテスタ1において
は、停止信号発生部60のうち、オア回路64に対して
はプルアップの強制停止指令信号発生部80が設けら
れ、外部操作によって、強制停止指令信号発生部80か
ら「H」の強制停止指令信号Stがオア回路64に出力
されると、Dラッチ回路65に信号「H」が入力される
ため、Dラッチ回路65は、「H」の停止信号S2を出
力し、アンド回路66からの出力が「L」に切り換わる
ので、計時部70でのクロック信号のカウントが強制的
に停止されるようになっている。
【0042】〔ディジタルテスタの使用態様〕このよう
な構成のディジタルテスタ1においては、テストリード
22a,22bの側をディジタルテスタ本体10に接続
することによって、ディジタルテスタ本体10と測定端
子部21a,21bとを導電接続した状態にし、この状
態で測定端子部21a,21bを電気回路などに導電接
続することによって,測定端子部21a,21bの間の
電圧値などを測定する。
【0043】ここで、抵抗測定などについては、周知の
方法で計測が行われるので、図5および図6を参照し
て、本例のディジタルテスタ1の特徴点である交流直流
判定切換機能を担う切換部32,高速度A/D変換部3
5,交流直流判定部36などにおいて行われる動作のみ
について説明を行う。なお、ディジタルテスタ1の交流
直流判定切換動作については、交流直流判定部36など
が構成されたマイクロコンピュータに格納されているプ
ログラムに基づいて行われるので、図5に示すディジタ
ルテスタ1の交流直流判定切換動作を示すフローチャー
トおよび図6に示す入力信号90としきい値との比較動
作を示すサブルーチンとしてのフローチャートを参照し
て、交流直流判定切換動作を説明する。
【0044】なお、入力信号90が入力されるまで、す
なわち、常態において、切換部32は、そのスイッチ3
23が直流側端子321の側に接続する状態にある。
【0045】まず、ステップST1で、入力信号90が
プローブ20aの測定端子部21aを介してディジタル
テスタ1に入力されると、入力信号90の交流直流を判
定するためのしきい値として、交流直流判定部36には
+3Vが設定される。
【0046】つぎに、ステップST2で入力信号90と
しきい値(+3V)とを交流直流判定用信号91に基づ
いて比較する。この処理においては、図6に示すフロー
チャートのステップST51において、スタートがかか
った後に、ステップST52で、繰り返し回数指標
(n)として60がセットされる。
【0047】つぎに、ステップST53で、この時刻に
おける入力電圧(入力信号90)の絶対値と、しきい値
として設定された+3Vの絶対値との比較、すなわち、
図7に示す波形図における時刻t1における入力電圧
と、しきい値として設定された+3Vとの比較が行われ
る。ここで、時刻t3のように、入力電圧が+3Vより
も高い電圧であると判断された場合には、ステップST
54で、そのことを意味するオーバーフラグがセットさ
れた後に、リターンされる(ステップST55)。これ
に対して、時刻t1のように、入力電圧が+3Vよりも
低い電圧であると判断された場合には、ステップST5
6で、オーバーフラグがリセットされる。そして、ステ
ップST57で、繰り返し回数指標は、60から1が除
算されて59になる。
【0048】つぎに、ステップST58で繰り返し回数
指標が0であるか否かが判断され、ここでは、繰り返し
回数指標が0になっていないので比較期間が経過してい
ないとしてステップST53に戻る。
【0049】このような動作(ステップST53〜ステ
ップST58)は、図7に示す波形図における時刻t
1,t2,t3・・・t60における入力電圧と、しき
い値として設定された+3Vとの比較として、その繰り
返し回数指標が0になるまで0.366msecごとに
繰り返され、この処理が60サイクル繰り返される約2
0msec(比較期間)の間に、入力電圧が+3Vより
も高い電圧であると判断された場合には、ステップST
54で、そのことを意味するオーバーフラグがセットさ
れた後に、図5に示すフローチャートのステップST4
にリターンされる(ステップST55)。従って、20
msec以上の1/2周期を有する入力信号90、すな
わち、25Hz以下の入力信号90は、交流として判断
されない。これに対して、入力電圧が+3Vよりも高い
電圧であると判断されることがなかった場合で、ステッ
プST58で、繰り返し回数指標が0であると判断され
た場合には、オーバーフラグをリセットのままで、図5
に示すフローチャートのステップST4にリターンされ
る(ステップST55)。
【0050】このステップST4においては、オーバー
フラグがセットされているか否かが判断され、オーバー
フラグがセットされている場合には、ステップST5以
降の処理が行われるのに対して、オーバーフラグがセッ
トされていない場合には、ステップST9で、入力電流
が直流であるとしてACフラグ(判定信号92)がリセ
ットされる。
【0051】これに対して、オーバーフラグがセットさ
れている場合には、ステップST5以降の処理によっ
て、入力電圧が−3Vよりも低い電圧であるか否かが判
断される。すなわち、入力電圧が直流であっても、+3
V以上の直流電圧が入力されている場合があり、入力電
圧が交流であれば、−3V以下の電圧(絶対値が3V以
上の負の電圧)が入力されるはずだからである。
【0052】従って、ステップST5では、しきい値と
して−3Vが設定された後に、ステップST6で、入力
電圧(入力信号90)と、しきい値としての−3Vとが
比較される。この比較も、ステップST3と同様に、図
6に示すフローチャートのステップST51〜ステップ
ST58までの処理が行われる。すなわち、ステップS
T52で、繰り返し回数指標(n)として60がセット
され、しきい値として設定された−3Vの絶対値と、入
力電圧の絶対値との比較が行われ、入力電圧が−3Vよ
りも低い電圧であると判断された場合には、ステップS
T54で、そのことを意味するオーバーフラグがセット
された後に、リターンされる(ステップST55)。こ
れに対して、しきい値として設定された−3Vと、入力
電圧との比較が60回行われても、その間に、−3Vよ
りも低い入力電圧が入力されなかった場合には、オーバ
ーフラグをリセットしたまま、図5に示すフローチャー
トのステップST7にリターンされる(ステップST5
5)。
【0053】このステップST7でも、オーバーフラグ
がセットされているか否かが判断され、オーバーフラグ
がセットされている場合には、処理Aが行われるのに対
して、オーバーフラグがセットされていない場合には、
ステップST9で、直流であるとしてACフラグがリセ
ットされる。
【0054】処理Aにおいては、ステップST2〜ステ
ップST4と同様の処理が繰り返され、オーバーフラグ
がセットされている場合には、処理Bが行われるのに対
して、オーバーフラグがセットされていない場合には、
ステップST9で、直流であるとしてACフラグがリセ
ットされる。また、処理Bにおいては、ステップST5
〜ステップST7と同様の処理が繰り返され、オーバー
フラグがセットされている場合には、ステップST8
で、ACフラグがセットされるのに対して、オーバーフ
ラグがセットされていない場合には、ステップST9
で、直流であるとしてACフラグがリセットされる。
【0055】ここで、処理Aおよび処理Bとして、ステ
ップST2〜ステップST4の処理およびステップST
5〜ステップST7の処理が2度ずつ繰り返し行われる
のは、図8(a)に示すように、−3Vよりも低い電圧
が入力された後に、+3Vよりも高い電圧の直流電圧が
入力された場合には、この過渡期における判別結果のみ
で判定すると、入力信号90が直流であっても、それを
交流と誤認してしまうからである。同様に、図8(b)
に示すように、+3Vよりも高い電圧が入力された後
に、−3Vよりも低い電圧の直流電圧が入力された場合
にも、この過渡期における判別結果のみで判定すると、
入力信号90が直流であっても、それを交流と誤認して
しまうからである。
【0056】このような処理に基づく交流直流判定部3
6における交流直流判定動作の結果、ACフラグがリセ
ットされている場合には、交流直流判定部36は、切換
部32に対して切換指令信号(判定信号92)を出力せ
ず、切換部32は、スイッチ323を直流用端子321
に接続した状態のままに保持し、入力信号90は入力経
路33を介して後段に伝達される。そして、入力信号9
0は、高分解能A/D変換部37によってディジタル信
号化された後に計測系に測定用信号95として出力され
る。
【0057】これに対して、ACフラグがセットされて
いる場合には、交流直流判定部36は、切換部32に対
して切換指令信号(判定信号92)を出力し、この切換
指令信号によって、切換部32は、スイッチ323を直
流用端子321に接続した状態(常態)から交流用端子
322の側に接続する状態にし、入力信号90は、整流
平滑回路34で全波整流、平滑された後に、高分解能A
/D変換部37によってディジタル信号化された後に計
測系に測定用信号95として出力される。
【0058】ここで、ステップST10からは、ステッ
プST1に戻るようになっており、計測中においても、
入力信号90が交流か直流かが監視されるようになって
いる。このため、直流を測定していた状態から、入力信
号90が交流に変化したときでも、切換部32は、自動
的にスイッチ323を直流用端子321から交流用端子
322に切り換える。一方、正のプローブ20aが回路
などの被測定部から離脱して入力信号90がプルダウン
されたときには、直流電圧が入力されたことになってA
Cフラグがリセットされる。この場合には、交流直流判
定部36においてACフラグがリセットされたことか
ら、切換部32は、スイッチ323を交流用端子322
に接続した状態から直流用端子321の側に接続する状
態に戻す。また、リセット信号発生部38は、リセット
信号93を高分解能A/D変換部37に出力するため、
高分解能A/D変換部37が二重積分型のA/D変換器
で構成されていても、それまで、高分解能A/D変換部
37にホールドされていた信号がリセットされ、新たに
入力された信号に基づいて演算が開始される。
【0059】〔ディジタルテスタの動作〕前述のような
構成のディジタルテスタ1においては、テストリード2
2a,22bの側をディジタルテスタ本体10に接続す
ることによって、ディジタルテスタ本体10と測定端子
部21a,21bとを導電接続した状態にし、この状態
で測定端子部21a,21bを電気回路などに導電接続
することによって,測定端子部21a,21bの間の電
位値などを測定する。ここで、抵抗測定などについて
は、周知の方法で計測が行われるので、本例のディジタ
ルテスタ1の特徴点であるパルス幅の測定動作のみにつ
いて、図10および図11を参照して説明する。なお、
ディジタルテスタ1をパルス幅計測モードに切り換える
ためには、測定モード選択用ロータリスイッチ13を周
波数測定を選択するための指標14cに設定した状態
で、モード補助選択ボタン12aを押す。
【0060】ここで、ディジタルテスタ1でパルス幅が
測定される電位の変化は、図11に入力電位VINで示
し、その電位領域の判別結果を電位領域信号Saで示す
ように、時刻t1から時刻t4までの期間においては、
−1V〜+1Vの範囲(電位領域A)、時刻t4から時
刻t5までの期間においては、+1Vより正の電位(電
位領域B)、時刻t5から時刻t6までの期間において
は、−1V〜+1Vの範囲(電位領域A)、時刻t6以
降においては、−1Vより負の電位(電位領域C)に変
化する。このような変化を示す入力電位VINのうち、時
刻t4から時刻t5までの期間にあるパルスPのパルス
幅を計測する場合を例に説明する。従って、ディジタル
テスタ1をパルス幅計測モードに切り換える以前の状態
に相当する時刻t1から時刻t2までの期間において
は、電位領域判別部40のノアー回路422から信号線
432に信号「H」が出力されているのに対して、アン
ド回路421,423から信号線431,433には信
号「L」が出力されている。すなわち、電位領域信号S
aは、入力電位VINが電位領域Aであることを示してい
る。
【0061】この状態で、測定モード選択用ロータリス
イッチ13を操作して周波数測定を選択し、このまま、
時刻t2において、モード補助選択ボタン12aを押す
と、ディジタルテスタ1は、パルス幅計測モードに切り
換わり、まず、リセット信号発生部55から出力される
リセット信号Rが「H」から「L」に切り換わり、初期
状態(リセット状態)となる。このため、Dラッチ回路
51においては、信号線431〜433の信号がDラッ
チ回路51に取り込まれ、リセット時領域信号Sbとし
てデータ保持される。ここで、Dラッチ回路51から開
始時検出部53に入力されるリセット時領域信号Sbの
うち、アンド回路532に入力される信号のみが「H」
であり、他のアンド回路に入力される信号は「L」であ
る。ただし、時刻t1から時刻t4までの期間において
は、信号線431〜433から開始時検出部53に入力
される現在の電位領域信号Saも、入力電位VINがA電
位領域にあること示す状態にあって、信号線431から
アンド回路532に入力される信号が「L」である。こ
のため、アンド回路531〜534から出力されるいず
れの信号も「L」のままである。従って、開始時検出部
53からオア回路56を介してアンド回路59に出力さ
れる信号も「L」であるため、オア回路58から出力さ
れる開始信号S1およびオア回路66から出力されるカ
ウント信号Cは「L」のままである。
【0062】この状態から、時刻t4において、入力電
位VINが電位領域Aから基準電位+1Vを越えて電位領
域Bに切り換わると、電位領域判別部40において、ア
ンド回路421から信号線431に出力される信号が
「L」から「H」に切り換わる一方、ノアー回路422
から出力される信号が「H」から「L」に切り換わる。
なお、アンド回路423から出力される信号は、「L」
のままである。すなわち、電位領域信号Saは、現在の
入力電位VINが電位領域Bであることを意味する。この
ため、信号線431からアンド回路532に入力される
信号が「H」になるので、アンド回路532からオア回
路56に入力される信号が「L」から「H」に切り換わ
る。従って、Dラッチ回路57のCK端子に入力される
信号が「L」から「H」に切り換わって、開始時検出部
53からの信号がDラッチ回路57に取り込まれ、開始
時領域信号Scとしてデータ保持される。その結果、オ
ア回路58から計時部70に出力される開始信号S1が
「L」から「H」に切り換わる。このとき、停止信号発
生部60において、開始時領域信号Scが意味する入力
電位VINの電位領域と、現在の電位領域信号Saが意味
する入力電位VINの電位領域とが一致している間は、オ
ア回路64に信号「L」が出力されたままにあるため、
Dラッチ回路65から出力される停止信号は「L」のま
まである。従って、オア回路58から計時部70に出力
される開始信号S1が「L」から「H」に切り換わった
時刻t4において、アンド回路66から出力されるカウ
ント信号Cが「L」から「H」に切り換わり、計時部7
0におけるクロックのカウントが開始される。
【0063】この状態から、時刻t5において、入力電
位VINが電位領域Bから基準電圧+1V(最初の越えた
基準電圧)を越えて電位領域Aに切り換わると、ノアー
回路422から信号線432に出力される信号が「L」
から「H」に切り換わる一方、アンド回路421から出
力される信号が「H」から「L」に切り換わる。なお、
アンド回路423から出力される信号は、「L」のまま
である。すなわち、電位領域信号Saは、入力電位VIN
が電位領域Aであることを意味する。これに対して、D
ラッチ回路57によってデータ保持されている開始時領
域信号Scは、入力電位VINが電位領域Bにあることを
示した状態のままにある。従って、停止時検出部61に
おいて、Dラッチ回路57からアンド回路622にデー
タ保持されている信号が「H」であって、信号線432
からアンド回路622に入力される信号が「L」から
「H」に切り換わるため、アンド回路622からオア回
路64に入力される信号が「L」から「H」に切り換わ
る。このため、Dラッチ回路65のCK端子に入力され
る信号が「L」から「H」に切り換わって、電源からの
+5Vの電位が信号「H」としてDラッチ回路65に取
り込まれ、Dラッチ回路65から計時部70に出力され
る停止信号S2は、「L」から「H」に切り換わる。そ
の結果、アンド回路66から出力されるカウント信号C
は、「H」から「L」に切り換わって計時部70におけ
るクロックのカウントが停止する。
【0064】それ故、計時部70においては、開始信号
S1が時刻t4で立ち上がった以降、停止信号S2が時
刻t5で立ち上がるまでの間、すなわち、カウント信号
Cが時刻t4で立ち上がった以降、時刻t5で立ち下が
るまでの間にカウントされたクロック数に対応する期間
がパルス幅としてディジタルテスタ1の表示部11に表
示される。
【0065】なお、図12(a)に示すように、時刻t
5において、入力電位VINが電位領域Aから電位領域C
にまで立ち下がる波形の場合に、たとえば、その立ち下
がりが急峻で入力電位VINが電位領域Bを通過したこと
を検出できなかった場合でも、以下のとおり、正常に機
能する。すなわち、時刻t5において、入力電位VIN
電位領域Bから電位領域Cに切り換わっても、Dラッチ
回路57によってデータ保持されている開始時領域信号
Scは、入力電位VINが電位領域Bにあることを示した
状態、すなわち、アンド回路622に入力される信号が
「H」に保持された状態にあって、信号線433からオ
ア回路631を介してアンド回路622に出力される信
号が「L」から「H」に切り換わるため、停止時検出部
61からDラッチ回路65のCK端子に入力される信号
が「L」から「H」に切り換わり、カウント信号Cも正
常に「H」から「L」に切り換わって計時部70におけ
るクロックのカウントが停止される。また、図12
(b),(c)に示すように、初期状態において、入力
電位VINが電位領域Bにあって、以降、電位領域Aまた
は電位領域Cに切り換わった後に、電位領域Bに戻る波
形をもつ入力信号、図12(d),(e)に示すよう
に、初期状態において、入力電位VINが電位領域Cにあ
って、以降、電位領域Aまたは電位領域Bに切り換わっ
た後に、電位領域Cに戻る波形をもつ入力信号について
も、パルス幅を正常に計測することができる。
【0066】また、本例のディジタルテスタ1において
は、停止時検出部61のオア回路64に対して「H」の
強制停止指令信号Stを強制的に入力可能な強制停止指
令信号発生部80が設けられている。ここで、強制停止
指令信号発生部80に対して強制停止指令信号Stを発
するようにとの外部操作は、レンジ選択ボタン12bを
介して行われる。たとえば、入力信号のパルス幅が異常
に長い場合などに、そのパルス幅の計測を途中で中断し
たいときにレンジ選択ボタン12bを押すと、すなわ
ち、開始信号S1が出力された状態(カウンタ71でカ
ウント中の状態)でレンジ選択ボタン12bを押すと、
強制停止指令信号発生部80からオア回路64に対して
強制停止指令信号Stとしての「H」が強制的に入力さ
れる。このため、オア回路64にいつまでも信号「L」
が入力された状態にあっても、オア回路64に信号
「H」に強制的に入力できるため、Dラッチ回路65か
ら出力する信号を「L」から「H」に切り換え、オア回
路66から出力されるカウント信号を「H」から「L」
に切り換えて計測を中断できる。
【0067】なお、本例のディジタルテスタ1において
は、モード補助選択ボタン12aを押すと、カウンタ7
1のリセットが行われ、この状態で、レンジ選択ボタン
12bを押すと、パルス幅計測が開始され、再度、レン
ジ選択ボタン12bを押すと、強制停止指令信号発生部
80からオア回路64に対して強制停止指令信号Stと
しての「H」が強制的に入力されるため、マニュアル操
作でのパルス幅の計測も可能である。
【0068】また本例のディジタルテスタ1には、ディ
ジタルテスタ本体10の内部に、新日本無線製のNJU
9210に相当するような機能の一部である、各測定モ
ードに対応して、抵抗測定用の基準電位および基準抵抗
を選択するセレクタやバッファアンプを備えた抵抗測定
回路などの計測回路を有しているので、電流値や抵抗値
を電圧値に変換できるので、電流値や抵抗値の変化した
時間間隔も測定可能である。即ち、制御機械に使われる
リレーのON時間あるいはOFF時間を、電流値や抵抗
値の変化として測定することが可能である。
【0069】〔ディジタルテスタの外部構成〕図1は本
発明の実施例に係るディジタルテスタを使用する状態を
示す斜視図である。図2は、本例のディジタルテスタを
携帯する状態を示す斜視図である。図3(a)は本例の
ディジタルテスタの正面図、図3(b)はその左側面
図、図3(c)はその右側面図、図3(d)はその上面
図、図3(e)はその背面図である。
【0070】これらの図において、本例のディジタルテ
スタ1は、プラスチック製の2つ本体ケースが貼り合わ
されたディジタルテスタ本体10と、一対のプローブ2
0a,20bとを有し、いずれのプローブ20a,20
bも、一方端側には金属製の測定端子部21a,21b
を備え、他方端側には測定端子部21a,21bをディ
ジタルテスタ本体10の側に導電接続するためのテスト
リード22a,22bを有する。これらのプローブ20
a,20bのプラスチック製の把持部23a,23bに
は、そのやや先端側に安全対策用の鍔部24a,24b
が設けられている。また、ディジタルテスタ本体10の
上面側には、その上方側から下方側に向かって、測定結
果の表示部11,モード補助選択ボタン12a(シフト
ボタン),レンジ選択ボタン12b(レンジボタン)お
よび測定モード選択用ロータリスイッチ13などが設け
られており、この測定モード選択用ロータリスイッチ1
3の周囲には、OFF状態を選択するための指標14
a,電圧測定を選択するための指標14b,周波数測定
を選択するための指標14c,抵抗測定を選択するため
の指標14d,交流直流オート切換14eなどが印さ
れ、測定モード選択用ロータリスイッチ13を回転する
ことによって測定モードを選択することが可能になって
いる。ここで、測定モード選択用ロータリスイッチ13
を周波数測定を選択するための指標14cに設定した状
態で、モード補助選択ボタン12aを押すと、後に詳述
するとおり、入力電位のパルス幅を計測する機能を選択
できるようになっている。一方、この機能を選択した状
態で、モード補助選択ボタン12aを2秒以上選択する
と、周波数測定を測定する機能に復帰するようになって
いる。
【0071】ここで、測定モード選択用ロータリスイッ
チ13の上面側には、その外周縁寄りに所定のピッチを
もって円周方向にすべり止め防止用の小突起132が形
成されており、測定モード選択用ロータリスイッチ13
の上面側に指先の内側を押し当ててそれを回転するのが
容易になっている。しかも、すべり止め防止用に小突起
132を採用しているため、ロータリスイッチの厚さ寸
法をより薄くして、ディジタルテスタ本体10の薄型化
を実現している。また、測定モード選択用ロータリスイ
ッチ13の上面側に形成された小突起132およびロー
タリ側指標131の形成ピッチと、ディジタルテスタ本
体10の上面側に形成された指標14a,14b・・・
の形成ピッチとは異なる値に設定され、いずれの測定モ
ードを選択した状態においても、小突起132は指標1
4a,14b・・・の形成位置からずれた位置にあり、
現在選択している測定モードを誤って認識することがな
いようになっている。さらに、ディジタルテスタ本体1
0の上面側には、測定モード選択用ロータリスイッチ1
3の形成領域からディジタルテスタ本体10の上面側端
縁まで上面側凹部15が形成されており、この上面側凹
部15から厚さ方向において、測定モード選択用ロータ
リスイッチ13は、段差を形成しており、指先の内側で
測定モード選択用ロータリスイッチ13を確実にとらえ
ることが可能になっている。
【0072】さらに、本例のディジタルテスタ1におい
ては、そのディジタルテスタ本体10の側面部に周囲溝
が形成されており、そのうちの右側面部101に形成さ
れている溝がプローブ20a,20bを並列状態で収納
するプローブ収納溝17であって、上側面部102,左
側面部103および下側面部104に形成されている溝
がテストリード22a,22bを並列状態で収納するテ
ストリード収納溝18である。なお、プローブ収納溝1
7は、2本のプローブ20a,20bに加えて2本のテ
ストリード22a,22bも並列状態で収納可能なサイ
ズに形成されているため、ディジタルテスタ本体10
は、その側面周囲に周回させたテストリード22a,2
2bをテストリード収納溝17およびプローブ収納溝1
8に収納した状態でプローブ20a,20bをプローブ
収納溝17に収納可能になっている。
【0073】また、プローブ収納溝17には、それを構
成する両側面壁17a,17bから内側に突出して、プ
ローブ収納溝17の内部のプローブ20a,20bの外
周(把持部23a,23bの末端側)に弾接する係合用
弾接部171,172が形成されており、これらの係合
用弾接部171,172は、プローブ収納溝17に収納
されたプローブ20a,20bの外周に対して、それ自
身の弾性変形または両側面壁17a,17bの弾性変形
によって弾接し、係合してプローブ収納溝17からのプ
ローブ20a,20bの脱落を防止する脱落防止機構と
して機能するようになっている。
【0074】さらに、図2および図3(a)に示すよう
に、プローブ収納溝17を構成する両側面壁17a,1
7bのうち、プローブ収納溝17にプローブ20a,2
0bを収納したときにそれらの測定端子部21a,21
bが位置する部分には、その開放縁から内側に向かっ
て、プローブ収納溝17に収納されたプローブ20a,
20bの測定端子部21a,21bを露出状態にすべき
測定端子部露出用凹部173,174が形成され、プロ
ーブ20a,20bをプローブ収納溝17に収納した状
態であっても、それらの測定端子部21a,21bは、
いずれも露出状態にあるため、この状態のままで、測定
端子部21a,21bと被測定系の端子部とを導電接触
させて、プローブ20a,20bを取り外さずに測定を
行うことが可能になっている。
【0075】また、プローブ収納溝17を構成する両側
面壁17a,17bのうち、プローブ収納溝17にプロ
ーブ20a,20bを収納したときにそれらの把持部2
3a,23bが位置する部分には、その開放縁から内側
に向かって、プローブ収納溝17に収納されたプローブ
20a,20bの把持部23a,23bを露出状態にす
べきプローブ取り出し用凹部175,176が形成さ
れ、プローブ取り出し用凹部175,176から指先を
差し込んでプローブ20a,20bをつまみ出すことが
容易になっている。
【0076】また、図1にテストリード22a,22b
を点線Lで示すように、プローブ取り出し用凹部17
5,176を利用して、ディジタルテスタ本体10の周
囲にテストリード22a,22bを巻き付けた状態で、
ディジタルテスタ1を一時的に携帯することもできるな
ど機能性が改良された構造になっている。
【0077】さらに、プローブ収納溝17を構成する両
側面壁17a,17bのうち、プローブ収納溝17にプ
ローブ20a,20bを収納したときにそれらの鍔部2
4a,24bが位置する部分には、その開放縁から内側
に向かって、プローブ収納溝17に収納されたプローブ
20a,20bの鍔部24a,24bと両側面壁17
a,17bとの干渉を避けるための干渉防止用凹部17
7,178も形成されているため、プローブ20a,2
0bをプローブ収納溝17に収納するときに、鍔部24
a,24bと両側面壁17a,17bとが干渉しないこ
とに加えて、図2および図3(a)に示すように、テス
トリード22a,22bをテストリード収納溝17およ
びプローブ収納溝18に収納しながらディジタルテスタ
本体10の側面周囲に周回させた後に、プローブ20
a,20bをプローブ収納溝18に収納すると、そこに
収納されたプローブ20a,20bは、係合用弾接部1
71,172の弾接力によって保持されるとともに、テ
ストリード22a,22bを介してプローブ20a,2
0bにかかる引張力(矢印Aの方向)が、鍔部24a,
24bと干渉防止用凹部177,178の下方端縁17
7a,178aとの干渉部分に作用して保持力として利
用される構造になっている。
【0078】なお、ディジタルテスタ本体10の裏面側
において、その4隅には支持用微小突起19が形成さ
れ、ディジタルテスタ本体10をテーブル上などに置い
たときの安定性を確保している。
【0079】〔実施例の効果〕以上のとおり、本例のデ
ィジタルテスタ1においては、高速度A/D変換部35
から出力された交流直流判定用信号に基づいて、入力信
号90のレベルが所定の期間内に−3V〜+3Vに設定
された直流判定範囲から正側および負側のいずれの側に
も越えたことによって入力信号90が交流であるとの判
定信号92を発する交流直流判定部36と、この判定信
号92に基づいて、測定系を交流側と直流側との間で切
り換える切換部32とを有する。このため、ディジタル
テスタ1においては、入力信号90に対応して測定系が
自動的に切り換えられ、しかも、交流直流判定用信号9
1を出力するA/D変換部としては、逐次比較型の高速
度A/D変換部35を採用しているため、測定系に対す
る切換の応答性が高い。たとえば、高分解能A/D変換
部37を用いて交流直流の判定を行うと、約0.3〜
0.4秒要するのに対して、高速度A/D変換部35を
用いると約20msecで1回の判定が可能である。
【0080】また、リセット信号発生部38は、入力信
号90が交流から直流に切り換わったときにリセット信
号を高分解能A/D変換部37に対して出力するため、
高分解能A/D変換部37は、その演算処理をリセット
信号によって中止して初期状態に復帰する。従って、高
分解能A/D変換部37は、切り換わった以降の入力信
号90に対して高い応答性をもって演算を開始するの
で、測定の応答性が高い。
【0081】さらに、処理Aおよび処理Bとして、ステ
ップST2〜ステップST4の処理およびステップST
5〜ステップST7の処理を繰り返し行って、入力信号
90のレベルと直流判定範囲とを所定の時間的間隔をも
って2度比較し、いずれの比較期間においても入力信号
90のレベルが直流判定範囲から正側および負側のいず
れの側に対しても越えた場合に入力信号90が交流であ
ると判断している。このため、過渡期における判別結果
のみで判断することがないので、直流を交流に誤認する
ことがない。
【0082】なお、本例においては、直流判定範囲を−
3V〜+3Vに設定してあるが、この範囲の設定は、デ
ィジタルテスタ1の用途などに応じて最適な条件に設定
されるべき性質のものであって、その正側および負側の
しきい値の絶対値が異なっていてもよい。さらに、直流
判定範囲の設定にあたっては、外部から設定可能な構成
にしてもよい。
【0083】また、電流用に基準抵抗を付加するだけで
(電流モードを備えるためには、そのために既に必要と
なる)、電流値を電圧値に変換できるので、電流につい
ても同様に直流と交流をそれぞれ判別し高速かつ自動的
に測定ができるようになる。
【0084】また、前述のとおり、本例のディジタルテ
スタ1においては、入力電位VINが、基準電位+1V,
−1Vによって規定された電位領域A,B,Cのうちの
いずれの電位領域にあるかを意味する電位領域信号Sa
に基づいて、入力電位VINの立ち上がりおよび立ち下が
りを検出してパルス幅の計測を開始する時および停止す
る時を規定する。このため、簡単な回路構成によってパ
ルス幅計測回路を構成できるとともに、ノイズなどがあ
っても、その電位が基準電位を越えない限り、誤動作し
ないので、パルス幅の計測を高い信頼性をもって行うこ
とができる。たとえば、図12(f)に示すように、初
期状態において、入力電位VINが電位領域Cにあって、
以降、電位領域Bに切り換わった後に、電位領域Aまで
しか戻らない場合には、入力電位VINが最初に越えた−
1Vの基準電圧を越えないため、パルス幅の計測を停止
しない。従って、ノイズなどによって、意味のない電位
領域の切り換わりがあっても、誤動作しない。また、パ
ルス幅の計測が終了した後、時刻t6において、入力電
位VINが電位領域Aから電位領域Cに切り換わっても、
停止信号S2はDラッチ回路65にデータ保持されたま
まにある。この状態においては、リセット信号発生部5
5からリセット信号Rを出力し、各Dラッチ回路51,
57,65でのデータ保持をリセットしない限り、パル
ス幅の計測が再開されないので、ノイズなどが入力され
ても、誤動作によるパルス幅計測の開始が行われない。
しかも、リレー回路を利用しないので、分解能が高く、
従来の回路計であれば数μ秒の分解能が限界であったも
のが、本例のディジタルテスタ1によれば、分解能をた
とえば0.1μ秒にまで向上できる。
【0085】さらに、パルス幅が異常に長くて計測を中
断したいときには、強制停止指令信号発生部80から停
止信号発生部60のオア回路64に対して強制停止指令
信号Stを強制的に入力することによって計測を中断で
き、使い勝手もよい。
【0086】なお、上記の実施例において説明した構成
については、本発明に係るディジタルテスタの一例であ
って、たとえば、図13に示す回路構成を採用してもよ
い。
【0087】図13に示す本例の変形例に係るディジタ
ルテスタにおいては、実施例に係るディジタルテスタと
略同様な構成を有し、そのうちの開始信号発生部50の
開始時検出部53および停止信号発生部60の停止時検
出部61の回路構成のみが異なる。それ故、以下の説明
においては、開始時検出部53および停止時検出部61
の回路構成のみについて説明し、その他の構成について
は、同符号を付して説明を省略する。
【0088】すなわち、図13に示すディジタルテスタ
においては、開始信号発生部50の開始時検出部53を
3つのオア回路540a〜540cおよび3つのアンド
回路530a〜530cで構成してあり、停止信号発生
部60の停止時検出部61を3つのアンド回路620a
〜620cで構成してある。その他の構成は、図9に示
すディジタルテスタの回路構成と同様である。
【0089】このような構成のディジタルテスタにおい
ても、開始時検出部53では、電位領域判別部40から
出力された電位領域信号Saに基づいて入力電位VIN
リセット直後の電位領域から異なる電位領域に切り換わ
ったことを検出し、開始信号S1を出力可能である。ま
た、停止時検出部61では、開始信号発生部50が開始
信号S1を出力した以降において、Dラッチ回路57で
データ保持された開始時領域信号Scと、電位領域判別
部40から出力された電位領域信号Saとに基づいて、
入力電位VINが最初に越えた基準電位を再び越えてもと
の電位領域に戻ったことを検出して停止信号S2を出力
可能である。
【0090】また、上記の実施例およびその変形例のよ
うに、パルス幅検出機能をディジタル回路で構成しても
よいが、マイクロコンピュータに格納したプログラムに
よって、電位領域の判別および切り換わりの検出を行っ
て、開始信号および停止信号を出力する構成にしてもよ
く、この場合には、Dラッチ回路に代えて、フラグの有
無などによって入力電位が基準電位を越えたことを判断
する構成とすればよい。さらに、基準電位については、
+1V,−1Vに限らず、トリマーなどの基準電位設定
手段を設けて、それらの値を可変にしてもよい。
【0091】一方、本例のディジタルテスタ1において
は、ディジタルテスタ本体10の右側面部101に形成
されたプローブ収納溝17の内部にプローブ20a,2
0bを収納すると、そこには係合用弾接部171,17
2などを利用した脱落防止機構が設けられているため、
プローブ20a,20bはプローブ収納溝17から脱落
することがないので、この状態のままで携帯することが
できる。従って、ディジタルテスタ1を携帯する度にプ
ローブ20a,20bを外装ケースなどに収納する必要
がなく、しかも、ディジタルテスタ1を使用するときに
は、プローブ20a,20bをプローブ収納溝17から
取り外してそのまま使用できるなど使い勝手がよい。し
かも、本例のディジタルテスタ1には、プローブ収納溝
17に加えて、テストリード収納溝18も形成されてい
る。このため、ディジタルテスタ1を携帯するときに
は、図2および図3(a)〜(e)に示すように、テス
トリード22a,22bを並列させた状態のまま、テス
トリード収納溝17およびプローブ収納溝18に収納し
ながらディジタルテスタ本体10の側面周囲に周回させ
た後に、プローブ20a,20bをプローブ収納溝18
に収納することもできるため、プローブ20a,20b
およびテストリード22a,22bのいずれをも外装ケ
ースなどを利用せずに収納状態にすることができ、プロ
ーブ20a,20bおよびテストリード22a,22b
の取扱いが容易で使い勝手がよい。
【0092】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係るディジタル
テスタにおいては、交流直流判定手段が高速度A/D変
換手段から出力された交流直流判定用信号に基づいて入
力信号のレベルと直流判定範囲とを比較して入力信号の
交流、直流の判断を行い、その判断結果から出力した判
定信号に基づいて、切換手段は、測定系を交流側と直流
側との間で切り換えることに特徴を有する。従って、本
発明によれば、入力信号の交流、直流が自動的に判断さ
れて、測定系が自動的に切り換えられるので、電気的な
知識を有しなくとも入力信号の交流、直流に対応した条
件で測定できる。しかも、測定用A/D変換手段には分
解能が高いものが必要であるが、交流直流判定用信号を
出力するA/D変換手段としては、高速度A/D変換手
段を採用しているため、測定系に対する切換の応答性が
高い。
【0093】また、交流直流判定手段は、入力信号のレ
ベルと直流判定範囲とを所定の時間的間隔をもって少な
くとも2度比較する場合には、入力信号の直流、交流を
過渡期における比較のみで判断しないので、交流および
直流を確実に判定できる。
【0094】また、入力電流が交流と直流との間で切り
換わったときにリセット信号を出力するリセット信号発
生手段を有する場合には、測定用信号として出力するの
に二重積分型高分解能A/D変換手段を用いても、この
A/D変換手段は、演算処理がリセット信号によって初
期状態に復帰するので、測定の応答性も高い。
【0095】さらに、前述のとおり、本発明のディジタ
ルテスタにおいては、電位領域判別手段からの電位領域
信号によって、入力電位が基準電位を越えて異なる電位
領域に切り換わったか否かを検出して、開始信号発生手
段および停止信号発生手段がパルス幅の計測の開始信号
および停止信号を出力することに特徴を有する。従っ
て、本発明によれば、入力信号に対する時分割や逐次比
較を行う回路やリレー回路が必要ないので、簡単な構成
でパルス幅を計測できるとともに、入力信号にノイズな
どがあっても、その電位が基準電位を越えない限り計測
に影響を及ぼさず、また、分解能も高いなど、信頼性の
高いパルス幅計測を行うことができる。
【0096】また、パルス幅が異常に長くて、その計測
を中断したいときには、強制停止指令信号発生手段から
の強制停止指令信号によって、計測を中断できるので、
使い勝手もよい。
【0097】また、前述のとおり、本発明に係るディジ
タルテスタにおいては、ディジタルテスタ本体のプロー
ブ収納溝の内部にプローブを収納できるとともに、そこ
には係合用弾接部などを利用した脱落防止機構が設けら
れていることに特徴を有する。従って、本発明によれ
ば、プローブはプローブ収納溝から脱落することがない
ので、この状態のままで携帯することができる。従っ
て、ディジタルテスタを携帯する度にプローブを外装ケ
ースなどに収納する必要がなく、しかも、ディジタルテ
スタを使用するときには、プローブをプローブ収納溝か
ら取り外してそのまま使用できるなど使い勝手がよい。
【0098】ここで、プローブ収納溝に加えて、テスト
リード収納溝も形成されている場合には、テストリード
をテストリード収納溝およびプローブ収納溝に収納しな
がらディジタルテスタ本体側面周囲に周回させた後に、
プローブをプローブ収納溝に収納することもできるた
め、テストリードの取扱いも容易で使い勝手がよい。
【0099】また、プローブ収納溝を構成する両側面壁
に測定端子部露出用凹部が形成されている場合には、プ
ローブは露出状態にあるため、プローブ収納溝にプロー
ブを収納した状態のまま、その測定用端子を利用して測
定を行うことができる。さらに、両側面壁にプローブ取
り出し用凹部が形成されている場合には、プローブが露
出状態にあるため、プローブ収納溝に収納されたプロー
ブを容易に取り出すことができる。
【0100】さらに、測定モード選択用ロータリスイッ
チの表面側に小突起を設けた場合には、それを厚くする
ことなく、すべり止め防止を行うことができる。ここ
で、小突起の形成ピッチと、測定モード選択用指標の形
成ピッチと異なるように設定した場合には、測定モード
を選択したときに、小突起と測定モード選択用指標とが
位置合わせされた状態にならないので、測定モードの選
択状態を誤認しない。
【0101】また、ディジタルテスタ本体の上面側に上
面側凹部が形成されている場合には、測定モード選択用
ロータリスイッチの表面を指先で容易にとらえることが
できるので、それを回転するのが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るディジタルテスタを使用
するときの状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示すディジタルテスタを携帯するときの
状態を示す斜視図である。
【図3】(a)は図1に示すディジタルテスタの正面
図、(b)はその左側面図、(c)はその右側面図、
(d)はその上面図、(e)はその背面図である。
【図4】図1に示すディジタルテスタの内部構成を示す
ブロック図である。
【図5】図1に示すディジタルテスタにおける交流直流
判定動作を示すフローチャートである。
【図6】図1に示すディジタルテスタにおける入力信号
としきい値との比較動作を示すフローチャートである。
【図7】図6に示す入力信号としきい値との比較動作を
説明するための入力信号の波形図である。
【図8】(a),(b)のいずれも、図5に示す交流直
流判定動作を説明するための入力信号の波形図である。
【図9】(a)は、図1に示すディジタルテスタの内部
構成を示すブロック図、(b)はその基本動作に係る電
位領域を示す説明図である。
【図10】図1に示すディジタルテスタにおけるパルス
幅計測回路の構成を示す回路ブロック図である。
【図11】図1に示すディジタルテスタにおけるパルス
幅計測動作を説明するためのタイミングチャート図であ
る。
【図12】(a)〜(f)のいずれも図1に示すディジ
タルテスタに入力される可能性がある入力信号の波形を
示す説明図である。
【図13】本発明の実施例の変形例に係るディジタルテ
スタのパルス幅計測回路の構成を示す回路ブロック図で
ある。
【図14】(a)は図1に示すディジタルテスタの測定
モード選択用スイッチの構成の効果を説明するための実
施例に対する変形例に係るディジタルテスタの正面図、
(b)はその右側面図である。
【符号の説明】
1・・・ディジタルテスタ 20a,20b・・・プローブ 21a,21b・・・測定端子部 22a,22b・・・テストリード 31・・・プルダウン抵抗 32・・・切換部(切換手段) 33・・・入力経路(直流側の測定系) 34・・・整流平滑回路(交流側の測定系) 35・・・高速度A/D変換手段(高速度A/D変換
部) 36・・・交流直流判定部(交流直流判定部) 37・・・高分解能A/D変換手段(高分解能A/D変
換部) 38・・・リセット信号発生部(リセット信号発生部手
段) 90・・・入力信号 91・・・交流直流判定用信号 92・・・判定信号 93・・・リセット信号 95・・・測定用信号 40・・・電位領域判別部 50・・・開始信号発生部 51,57,65・・・Dラッチ回路 53・・・開始時検出部 55・・・リセット信号発生部 60・・・停止信号発生部 61・・・停止時検出部 70・・・計時部 80・・・強制停止指令信号発生部 431〜433・・・信号線 C・・・カウント信号 R・・・リセット信号 Sa・・・電位領域信号 Sb・・・リセット時領域信号 Sc・・・開始時領域信号 S1・・・開始信号 S2・・・停止信号 VIN・・・入力電位

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号をディジタル化して交流直流判
    定用信号として出力する高速動作可能な高速度A/D変
    換手段と、前記交流直流判定用信号に基づいて前記入力
    信号のレベルと正のしきい値および負のしきい値によっ
    て規定された直流判定範囲とを比較し、前記入力信号の
    レベルが所定の比較期間内に前記直流判定範囲から正側
    および負側のいずれの側にも越えた場合に前記入力信号
    が交流であると判断して交流および直流に対応する判定
    信号を発する交流直流判定手段と、前記判定信号に基づ
    いて前記測定系を交流側と直流側との間で切り換える切
    換手段と、を有することを特徴とするディジタルテス
    タ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記交流直流判定手
    段は、前記入力信号のレベルと前記直流判定範囲とを所
    定の時間的間隔をもって少なくとも2度比較し、いずれ
    の比較期間においても前記入力信号のレベルが前記直流
    判定範囲から正側および負側のいずれの側に対しても越
    えた場合に前記入力信号が交流であると判断して前記判
    定信号を発することを特徴とするディジタルテスタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    切換手段は、前記測定系を常態においては交流側および
    直流側のうちのいずれかの一方側に保持しておき、前記
    測定系が他方側に設定されるべき入力信号が入力された
    ときに、前記交流直流判定手段は、前記測定系を常態た
    る一方側から他方側に切り換えるようにとの切換指令信
    号を前記判定信号として発することを特徴とするディジ
    タルテスタ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記切換手段は、常
    態において前記測定系を前記一方側としての直流側に設
    定しておき、前記測定系を前記他方側としての交流側に
    設定することを特徴とするディジタルテスタ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかの項
    において、前記測定系が入力信号に対応して交流側また
    は直流側に設定された状態で前記入力信号をテジタル化
    して測定用信号として出力する測定用A/D変換手段と
    して二重積分型の高分解能A/D変換手段が用いられ、
    この高分解能A/D変換手段に対して、前記入力電流が
    交流と直流との間で切り換わったときにリセット信号を
    出力するリセット信号発生手段を有することを特徴とす
    るディジタルテスタ。
  6. 【請求項6】 入力電位が少なくとも2つの基準電位に
    よって規定された電位領域のうちのいずれの電位領域に
    あるかを判別してその判別結果を電位領域信号として出
    力する電位領域判別手段と、前記電位領域信号に基づい
    て前記入力電位が前記基準電位のうちのいずれかの基準
    電位を越えて異なる電位領域に切り換わったことを検出
    してパルス幅の計測を開始せよとの開始信号を出力する
    開始信号発生手段と、この開始信号発生手段が前記開始
    信号を出力した以降において、前記電位領域信号に基づ
    いて前記入力電位が少なくとも最初に越えた基準電位を
    再び越えて電位領域が切り換わったことを検出してパル
    ス幅の計測を終了せよとの停止信号を出力する停止信号
    発生手段と、前記開始信号が出力されてから前記停止信
    号が出力されるまでの期間を計測する計時手段と、を有
    することを特徴とするディジタルテスタ。
  7. 【請求項7】 請求項6において、外部操作に基づい
    て、前記停止信号発生手段に対して強制的に前記停止信
    号を出力せよとの強制停止指令信号を出力する強制停止
    指令信号発生手段を有することを特徴とするディジタル
    テスタ。
  8. 【請求項8】 ディジタルテスタ本体と、一方端側に測
    定端子部を備え、他方端側に前記測定端子部を前記ディ
    ジタルテスタ本体側に導電接続するテストリードが接続
    されたプローブと、を有し、前記ディジタルテスタ本体
    の側面部には、前記プローブを収納可能なプローブ収納
    溝と、このプローブ収納溝に収納された前記プローブの
    外周に係合して前記プローブ収納溝からの前記プローブ
    の脱落を防止する脱落防止機構と、を有することを特徴
    とするディジタルテスタ。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記脱落防止機構
    は、前記プローブ収納溝を構成する両側面壁から内側に
    突出して前記プローブ収納溝内の前記プローブの外周に
    弾接する係合用弾接部を備えることを特徴とするディジ
    タルテスタ。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9において、前
    記ディジタルテスタ本体のいずれの側面部にも前記プロ
    ーブ収納溝またはこのプローブ収納溝に接続して前記テ
    ストリードが収納されるテストリード収納溝を有し、前
    記ディジタルテスタ本体は、その側面周囲に周回させた
    前記テストリードを前記テストリード収納溝および前記
    プローブ収納溝に収納した状態で前記プローブを前記プ
    ローブ収納溝に収納可能であることを特徴とするディジ
    タルテスタ。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし請求項10のいずれか
    の項において、前記プローブ収納溝を構成する両側面壁
    のうちの前記プローブ収納溝に収納された前記プローブ
    の前記測定端子部が位置する部分には、その開放縁から
    内側に向かって、前記プローブ収納溝に収納された前記
    プローブの前記測定端子部を露出状態にすべき測定端子
    部露出用凹部が形成されていることを特徴とするディジ
    タルテスタ。
  12. 【請求項12】 請求項8ないし請求項11のいずれか
    の項において、前記プローブ収納溝を構成する両側面壁
    のうちの前記プローブ収納溝に収納された前記プローブ
    の把持部が位置する部分には、その開放縁から内側に向
    かって、前記プローブ収納溝に収納された前記プローブ
    の把持部を露出状態にすべきプローブ取り出し用凹部が
    形成されていることを特徴とするディジタルテスタ。
  13. 【請求項13】 請求項8ないし請求項12のいずれか
    の項において、前記ディジタルテスタ本体の上面部に設
    けられた測定モード選択用ロータリスイッチは、その表
    面側にすべり止め防止用の小突起を有することを特徴と
    するディジタルテスタ。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記小突起は、
    前記測定モード選択用ロータリスイッチの外周縁寄りに
    所定のピッチをもって円周方向に形成され、その形成ピ
    ッチは、前記測定モード選択用ロータリスイッチの外周
    囲に設けられた測定モード選択用指標の形成ピッチと異
    なることを特徴とするディジタルテスタ。
  15. 【請求項15】 請求項12ないし請求項14のいずれ
    かの項において、前記ディジタルテスタ本体の上面側に
    は、前記測定モード選択用ロータリスイッチの形成領域
    から前記ディジタルテスタ本体の上面側端縁まで上面側
    凹部が形成されていることを特徴とするディジタルテス
    タ。
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JP2013032974A (ja) * 2011-08-02 2013-02-14 Hioki Ee Corp コンセント測定プローブ及び電圧測定器
JP2016057077A (ja) * 2014-09-05 2016-04-21 日置電機株式会社 測定装置および信号種類判別方法
WO2018062292A1 (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 株式会社エフエー・ツール 通電状態判定装置

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