JPH0624975A - 制癌活性増強剤 - Google Patents

制癌活性増強剤

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JPH0624975A
JPH0624975A JP4300977A JP30097792A JPH0624975A JP H0624975 A JPH0624975 A JP H0624975A JP 4300977 A JP4300977 A JP 4300977A JP 30097792 A JP30097792 A JP 30097792A JP H0624975 A JPH0624975 A JP H0624975A
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JP
Japan
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isoliquiritigenin
butein
group
carcinostatic
carcinostatic agent
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Application number
JP4300977A
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English (en)
Inventor
Yasuo Aoki
康夫 青木
Keiji Yamazaki
圭治 山崎
Hideji Takagaki
秀次 高垣
Tetsuo Ikegawa
哲郎 池川
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、イソリクイリチゲニン(4,2',
4',−トリヒドロキシカルコン)またはブテイン(3,
4,2',4'−テトラヒドロキシカルコン)から成る群か
ら選ばれたヒドロキシカルコン誘導体またはその生理学
的に許容される塩を有効成分とする制癌活性増強剤及
び、イソリクイリチゲニンまたはブテインから成る群か
ら選ばれたヒドロキシカルコン誘導体またはその生理学
的に許容される塩と制癌剤及び生理学的に許容される添
加物から成る制癌剤組成物に関するものである。 【効果】 本発明は、ヒドロキシカルコン誘導体である
イソリクイリチゲニンまたはブテインを、制癌剤と併用
もしくは制癌剤組成物とする事により、制癌剤の制癌活
性を著しく増強し、かつ制癌剤の毒性を緩和する優れた
効果を有し、制癌活性増強剤及び制癌剤組成物を提供で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイソリクイリチゲニン
(4,2',4',−トリヒドロキシカルコン)またはブテ
イン(3,4,2',4'−テトラヒドロキシカルコン)か
ら成る群から選ばれたヒドロキシカルコン誘導体または
その生理学的に許容される塩を有効成分とする制癌活性
増強剤と、イソリクイリチゲニンまたはブテインから成
る群から選ばれたヒドロキシカルコン誘導体またはその
生理学的に許容される塩と制癌剤及び生理学的に許容さ
れる添加物から成る制癌剤組成物に関するものである。
本発明によれば、制癌剤の制癌活性を著しく高めること
が出来、かつ制癌剤の毒性を緩和することが出来る。
【0002】
【従来の技術】現在、種々の制癌剤が開発上市されてい
るが、その多くは細胞障害型の制癌剤であり、制癌作用
の強い制癌剤はしばしば副作用も強く臨床において問題
となっている。例えばシスプラチンは、上市されている
制癌剤の中で最も効力が高く、最も期待されている著名
な制癌剤であるが、細胞障害型制癌剤であり、重篤な腎
障害及び胃腸障害等の副作用を示すことも良く知られて
いる。シスプラチンの臨床使用に際しては、利尿剤もし
くは生理食塩水又はリンゲル液等の大量投与によりシス
プラチンの体外排泄を促進しつつ、制吐剤メトクロポパ
ミドやステロイドホルモンのメチルプレドニゾロンを併
用し、副作用の発現を最小限に抑えるべく、慎重な投与
がなされているが、副作用防止の充分な効果は得られて
いない。しかもこれらの薬剤により制癌剤の活性を増強
することは出来ない。本発明者らは、シスプラチン等に
よる薬物性急性腎炎及び慢性腎炎の治療薬の開発を目的
に鋭意研究を重ね、本発明のヒドロキシカルコン誘導体
であるイソリクイリチゲニン及びブテインにシスプラチ
ン腎障害の軽減作用を見い出している(特開平1−10
4010号公報、特願昭63−294878号)。
【0003】一方、イソリクイリチゲニン及びブテイン
の癌に関する報告としては、浴本ら(特開昭63−29
25号公報)及び加藤ら(カルシノジェネシス第12巻
第2号317−323頁1991年(Carcinog
enesis,Vol.12,No.2,p.317−
323,1991年))の発ガン抑制作用に関する報告
及び高橋ら(特公平3−67045号公報)の白血球系
癌細胞に対する分化誘導活性に関する報告がある。即
ち、浴本らは、特開昭63−2925号公報において、
ヒドロキシカルコン誘導体のC−キナーゼ阻害作用を見
いだし、本発明のヒドロキシカルコン誘導体のブテイン
について、マウスを用いたベンツピレン肺癌における発
癌予防作用を示している。しかしながら、浴本らは、予
防作用について示したのみであり、既に発生した癌に対
する明らかな治療作用は示していなかった。
【0004】また加藤らは(カルシノジェネシス第12
巻第2号317−323頁1991年(Carcino
genesis,Vol.12,No.2,p.317
−323,1991年))、本発明のヒドロキシカルコ
ン誘導体であるイソリクイリチゲニンの発癌プロモター
阻害作用すなわち発癌予防作用を示しているが、癌治療
作用については言及していない。また高橋らは、特公平
3−67045号公報において、フレンド白血病細胞等
を用いた試験管内の試験系にてイソリクイリチゲニンの
分化誘導作用を見いだし、制癌活性を有すると主張して
いる。しかしながら、高橋らは試験管内の試験系での制
癌活性を示したのみで、生体内での制癌活性については
何等データを示していなかった。
【0005】今回、本発明者らは本発明のヒドロキシカ
ルコン誘導体であるイソリクイリチゲニン及びブテイン
の生体内での癌治療効果を確認するため担癌動物試験を
行った。しかし、本発明者らが実施したMeth−A
fibrosarcomaを用いた担癌動物モデル系に
おいては、本発明のイソリクイリチゲニン及びブテイン
に腫瘍抑制傾向は認められたものの、その作用は僅かな
ものであり生体内での癌治療作用は比較的弱いものであ
ると考えられる。
【0006】本発明者らは更に検討を進め本発明のヒド
ロキシカルコン誘導体であるイソリクイリチゲニンまた
はブテインと制癌剤との併用効果を検討したところ、驚
くべきことに制癌剤単独使用に比較し著しい癌治療効果
の増強作用を有する事を初めて見い出した。従い、本発
明のヒドロキシカルコン誘導体であるイソリクイリチゲ
ニンまたはブテインまたはそれらの生理学的に許容され
る塩が、制癌剤の制癌活性増強作用を有し、顕著な癌治
療効果の改善を示すことは、従来全く知られていなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】現在、種々の制癌剤が
開発上市されているが、その多くは細胞障害型の制癌剤
であり、制癌作用の強い制癌剤はしばしば副作用も強く
臨床において問題となっている。
【0008】例えばシスプラチンは、上市されている制
癌剤の中で効力が高く、最も期待されている著名な制癌
剤であるが、細胞障害型制癌剤であり、極めて毒性が高
くラットにおける静脈内投与での50%致死量は9.3
mg/kg(医薬品要覧第4版,薬業時報社,1988
年)である。また臨床においては腎障害、胃腸障害、骨
髄障害、体重抑制等の重篤な副作用を示すことが良く知
られている。またこの他、フルオロウラシル、塩酸ドキ
ソルビシン、シクロフォスファミド等も細胞障害型の制
癌剤であるが、これらも毒性が高く各々の50%致死量
は、フルオロウラシルがマウスの経口投与にて226m
g/kg、塩酸ドキソルビシンがマウスの静脈内投与に
て9.8mg/kg、シクロフォスファミドはラットの
経口投与で100mg/kgである(医薬品要覧第4
版,薬業時報社,1988年)。
【0009】多くの場合、制癌剤の副作用は治療有効用
量と毒性発現用量が近いことから生じるものであり、何
らかの方法により治療有効用量を下げるか、もしくは毒
性発現用量を上げることが出来れば、大半の制ガン剤は
非常に有用性の高い薬剤となり癌患者に福音をもたらす
ものと考えられる。従い、制癌剤の制癌活性を増強し
て、投与量を減少せしめるとともに、その副作用を緩和
せしめることが可能な制癌活性増強剤は極めて有用であ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シスプラ
チン等が惹き起こす薬剤性腎障害を軽減するための薬剤
を提供することを目的に鋭意研究を行った結果、本発明
のヒドロキシカルコン誘導体イソリクイリチゲニン、ブ
テインにシスプラチン等の薬剤で惹起される薬物性腎障
害の軽減作用を有することを既に見い出している。
【0011】本発明者らは、さらに研究を進め、これら
イソリクイリチゲニン及びブテインによる制癌剤シスプ
ラチンの制癌活性に与える効果を検討したところ、驚く
べきことに極めて強い制癌活性の増強効果が発現するこ
とを見い出した。加えて、本発明者らは、シスプラチン
以外の制癌剤に対する併用効果を検討したところ、同様
に制癌活性の顕著な増強効果を確認し、ヒドロキシカル
コン誘導体であるイソリクイリチゲニンまたはブテイン
を有効成分とする制癌活性増強剤及びイソリクイリチゲ
ニンまたはブテインと制癌剤を有効成分とする制癌剤組
成物を製造することにより、本発明を完成するに至っ
た。
【0012】(構成)本発明は、イソリクイリチゲニン
またはブテインから成る群から選ばれたヒドロキシカル
コン誘導体またはその生理学的に許容される塩を有効成
分とする制癌活性増強剤及び、イソリクイリチゲニンま
たはブテインから成る群から選ばれたヒドロキシカルコ
ン誘導体またはその生理学的に許容される塩と制癌剤及
び生理学的に許容される添加物から成る制癌剤組成物に
関するものである。また、これらヒドロキシカルコン誘
導体のイソリクイリチゲニンまたはブテインの互変異性
体又はその生理学的に許容される塩も本発明の範囲に含
まれる。
【0013】本発明のヒドロキシカルコン誘導体のイソ
リクイリチゲニンまたはブテインは、公知の方法又は本
発明者らの提案した方法(米国特許 5068364)
に準じて合成することが出来る。例えば、イソリクイリ
チゲニンの場合、下記化1に示す如く、p−ヒドロキシ
ベンズアルデヒド(A)及び2,4−ジヒドロキシアセ
トフェノン(B)を塩化メチレン中で、p−トルエンス
ルホン酸ピリジン塩を触媒としてジヒドロピランと反応
させ化合物(C)及び(D)を得る。化合物(C)及び
(D)を水酸化バリウム・8水和物の存在下、メタノ−
ル中で反応させ、化合物(E)を得る。化合物(E)を
p−トルエンスルホン酸により、テトラヒドロピラン基
を脱離させ、イソリクイリチゲニンを得る事が出来る。
【0014】また、これら化合物の塩は、周知の方法に
従って、容易に製造することができ、これらの生理学的
に許容できる塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリ
ウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等があり、これ
ら生理学的に許容される塩も本発明の中に含まれる。
【0015】
【化1】
【0016】本発明のイソリクイリチゲニンまたはブテ
インから成る群から選ばれたヒドロキシカルコン誘導体
と併せて制癌剤組成物とすることが出来る制癌剤は、具
体的には、シスプラチン等の白金化合物、チオテパ、シ
クロフォスファミド、イフォスファミド、ブスルファ
ン、塩酸ニムスチン等のアルキル化剤、メルカプトプリ
ン、チオイノシン、テガフール、フルオロウラシル、カ
ルモフール、ドキシフルリジン、メトトレキサート、シ
タラビン等の代謝拮抗剤、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビ
ンクリスチン、硫酸ビンデシン等の植物アルカロイド、
塩酸ドキソルビシン、塩酸ダウノマイシン、クロモマイ
シンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、
塩酸アクラルビシン、マイトマイシンC等の制癌抗生物
質等が挙げられる。これらの制癌剤を、本発明のイソリ
クイリチゲニンまたはブテインから成る群から選ばれた
ヒドロキシカルコン誘導体を有効成分とする制癌活性増
強剤と併せて使用することも出来る。
【0017】本発明者らは、有用な制癌活性増強剤を提
供する事を目的に、担癌動物を用いて、鋭意研究を重ね
てきた。担癌動物を用いた試験系は、癌患者との相関性
が高く、且つ治療的効果を示す事が出来る試験方法であ
り、種々の方法が知られている。本発明者らは比較例1
に示す如く、Meth−A fibrosarcoma
を移植した担癌動物にヒドロキシカルコン誘導体のイソ
リクイリチゲニンまたはブテインを制癌剤と併用せず単
独で経口投与し治療的効果を検討した。その結果、イソ
リクイリチゲニンまたはブテインの単独投与では、僅か
に腫瘍重量の抑制傾向は認められたが、その作用は弱く
本担癌モデル系においては腫瘍に対する治療的効果は弱
いものであると考えられる。
【0018】本発明にいうイソリクイリチゲニンまたは
ブテインから成る群から選ばれたヒドロキシカルコン誘
導体またはその生理学的に許容される塩を有効成分とす
る制癌活性増強剤、もしくはイソリクイリチゲニンまた
はブテインから成る群から選ばれたヒドロキシカルコン
誘導体またはそれらの生理学的に許容される塩と制癌剤
及び生理学的に許容される添加剤とから成る制癌剤組成
物は、経口又は非経口投与(例えば静脈内投与、皮下投
与、経皮投与又は直腸内投与等)することが出来、投与
に際してはそれぞれの投与法に適した剤型に調製するこ
とが出来る。
【0019】かかる薬剤は、その用途に応じて錠剤、カ
プセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、トローチ剤、舌下
錠、坐剤、軟膏剤、注射剤、乳剤、懸濁剤、シロップ剤
等のいずれかの製剤形体に調製することが出来る。これ
らの調製に際しては、例えばこの種の薬剤に通常使用さ
れている無毒の賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、保存
剤、酸化防止剤、等張化剤、緩衝剤、コーティング剤、
矯味剤、溶解補助剤、基剤、分散剤、安定化剤、着色剤
等の添加剤を使用して公知の方法により製剤化すること
が出来る。
【0020】前記使用し得る無毒性の添加剤の具体例を
列挙すると、以下のようである。まず、賦形剤として
は、でんぷん及びその誘導体(デキストリン、カルボキ
シメチルスターチ等)、セルロース及びその誘導体(メ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
等)、糖類(乳糖、白等、ブドウ糖等)、ケイ酸及びケ
イ酸塩類(天然ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウ
ム)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭
酸水素ナトリウム等)、水酸化アルミニウム・マグネシ
ウム、合成ヒドロタルサイト、ポリオキシエチレン誘導
体、モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソル
ビタン等が挙げられる。
【0021】結合剤としては、でんぷん及びその誘導体
(アルファー化デンプン、デキストリン等)、セルロー
ス及びその誘導体(エチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース等)、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、
糖類(ブドウ糖、白糖等)、エタノール、ポリビニルア
ルコール等が挙げられる。
【0022】崩壊剤としては、でんぷん及びその誘導体
(カルボキシメチルスターチ、ヒドロキシプロピルスタ
ーチ等)、セルロース及びその誘導体(カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、結晶セルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース等)、炭酸塩(炭酸カルシウ
ム、炭酸水素カルシウム等)、トラガント、ゼラチン、
寒天等が挙げられる。
【0023】滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、
ケイ酸及びその塩類(軽質無水ケイ酸、天然ケイ酸アル
ミニウム等)、酸化チタン、リン酸水素カルシウム、乾
燥水酸化アルミニウムゲル、マクロゴール等が挙げられ
る。
【0024】保存剤としては、パラオキシ安息香酸エス
テル類、亜硫酸塩類(亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナ
トリウム等)、リン酸塩類(リン酸ナトリウム、ポリリ
ン酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナ
トリウム等)、アルコール類(クロロブタノール、ベン
ジルアルコール等)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベン
ゼトニウム、フェノール、クレゾール、クロロクレゾー
ル、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン
酸グリセリン、糖類等が挙げられる。
【0025】酸化防止剤としては、亜硫酸塩類(亜硫酸
ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等)、ロンガリッ
ト、エリソルビン酸、L−アスコルビン酸、システイ
ン、チオグリセロール、ブチルヒドロキシアニゾール、
ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、アス
コルビン酸パルミテート、dl−αートコフェロール等
が挙げられる。
【0026】等張化剤としては、塩化ナトリウム、硝酸
ナトリウム、硝酸カリウム、デキストリン、グリセリ
ン、ブドウ糖等が挙げられる。緩衝剤としては、炭酸ナ
トリウム、塩酸、ホウ酸、リン酸塩(リン酸水素ナトリ
ウム等)等が挙げられる。
【0027】コーティング剤としては、セルロース誘導
体(ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸フタル酸セル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト等)、セラック、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
ピリジン類(ポリー2ービニルピリジン、ポリー2−ビ
ニル−5−エチルピリジン等)、ポリビニルアセチルジ
エチルアミノアセテート、ポリビニルアルコールフタレ
ート、メタアクリレート・メタアクリル酸共重合体等が
挙げられる。
【0028】矯味剤としては、糖類(ブドウ糖、白糖、
乳糖等)、サッカリンナトリウム、糖アルコール類等が
挙げられる。溶解補助剤としては、エチレンジアミン、
ニコチン酸アミド、サッカリンナトリウム、クエン酸、
クエン酸塩類、安息香酸ナトリウム、石鹸類、ポリビニ
ルピロリドン、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸エ
ステル類、グリセリン、ポリプレングリコール、ベンジ
ルアルコール等が挙げられる。
【0029】基剤としては、脂肪類(豚脂等)、植物油
(オリーブ油、ゴマ油等)、動物油、ラノリン酸、ワセ
リン、パラフィン、ロウ、樹脂、ベントナイト、グリセ
リン、グリコール油、高級アルコール類(ステアリルア
ルコール、セタノール等)等が挙げられる。
【0030】分散剤として、アラビアゴム、トラガン
ト、セルロース誘導体(メチルセルロース等)、ステア
リン酸ポリエステル類、セスキオレイン酸ソルビタン、
モノステアリン酸アルミニウム、アルギン酸ナトリウ
ム、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸エステル類等
が挙げられる。
【0031】最後に安定化剤としては、亜硫酸塩類(亜
硫酸水素ナトリウム等)、窒素、二酸化炭素等が挙げら
れる。
【0032】また、かかる製剤中における本発明による
ヒドロキシカルコン誘導体又はその生理学的に許容され
る塩の含有量は、その剤型に応じて異なるが、一般に
0.1〜100重量%の濃度で含有している事が望まし
い。また、制癌剤組成物中のヒドロキシカルコン誘導体
と制癌剤の比率は、制癌剤の種類により広範囲に変える
ことが出来る。
【0033】本発明による該製剤の投与量は、対象とす
る人間をはじめとする温血動物の種類、症状の軽重、制
癌剤の種類及び投与量、医師の診断等により広範囲に変
える事が出来るが、一般に有効成分として、経口投与の
場合、体重1kg当たり1日に0.01〜300mg/
kg、好ましくは、0.05〜100mg/kg、非経
口投与の場合、体重1kg当たり1日に0.01〜10
0mg/kg、好ましくは0.01〜50mg/kg投
与する事が好ましい。しかし、患者の症状の軽重、医師
の診断に応じて投与範囲を変える事も可能である。ま
た、上記投与量は1日1回又は数回に分けて投与する事
が出来る。
【0034】
【実施例】以下に実施例によって本発明のヒドロキシカ
ルコン誘導体イソリクイリチゲニンまたはブテインの制
癌活性増強作用について具体的に説明するが、もとより
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0035】(実施例1)マウス急性毒性試験 本実施例は、本発明によるヒドロキシカルコン誘導体イ
ソリクイリチゲニンまたはブテインの安全性を確認する
ため行ったものである。以下に試験方法を説明する。 試験方法:マウス用胃ゾンデを用いて各ヒドロキシカル
コン誘導体1000及び2000mg/kgを1群5匹
のマウス(ICR系雄性 体重20〜25g)に強制経
口投与した。経口投与後、ケージ内にて7日間飼育し、
死亡動物の有無及び一般状態を観察し、観察終了時のマ
ウスの生存率より50%致死量(LD50)を推定した。
表1にマウス急性毒性試験の結果を記載する。尚表1以
降、イソリクイリチゲニンを化合物1、ブテインを化合
物2とする。
【0036】
【表1】 いずれの化合物も1000及び2000mg/kgの経
口投与にて死亡例は認められず、LD50は2000mg
/kg以上と推定された。以上の事より本発明のイソリ
クイリチゲニンまたはブテインは、極めて低毒性であり
安全性の高い化合物である事が判明した。
【0037】(実施例2) 制癌活性増強作用確認試験
(シスプラチンとの併用) 本発明のヒドロキシカルコン誘導体であるイソリクイリ
チゲニンまたはブテインのシスプラチン(CDDP)に
対する制癌活性増強作用を確認するため、癌患者に比較
的外挿しやすい担癌動物を用いてシスプラチンと本発明
のヒドロキシカルコン誘導体の併用による制癌試験を実
施した。以下に試験方法を説明する。
【0038】試験方法:担癌動物はBalb/c系雌性
マウス(5週齢)にMeth−Afibrosarco
ma 8.5×106cell/mouseを側腹部皮
下に移植することにより作製した。シスプラチン(日本
化薬製 商品名ランダ注)は、生理食塩水により希釈
し、本発明のヒドロキシカルコン誘導体は0.5%カル
ボキシメチルセルロースナトリウムに懸濁し、試験に供
した。癌細胞の移植日を0日目とし、シスプラチンは2
〜3及び5〜8日目まで1日1回6日間 3mg/kg
の用量を腹腔内投与し、本発明のヒドロキシカルコン誘
導体は、1〜3、5〜9及び12〜15日目まで1日1
回12日間 30又は100mg/kgの用量をマウス
用胃ゾンデにて強制経口投与した。対照群として、担癌
動物に生理食塩水を腹腔内投与し、且つ0.5%カルボ
キシメチルセルロースナトリウムを強制経口した群を設
けた。制癌活性の指標として16日目に担癌動物を放血
致死せしめ腫瘍組織部位を摘出し、腫瘍組織重量を測定
し比較した。また、シスプラチンの副作用の指標として
0、8、12、16日目に体重を測定し比較した。試験
は以下の6群を設け1群7匹にて実施した。
【0039】1:対照群 2:シスプラチン単独投与群 3:シスプラチン+化合物1(30mg/kg)併用群 4:シスプラチン+化合物1(100mg/kg)併用
群 5:シスプラチン+化合物2(30mg/kg)併用群 6:シスプラチン+化合物2(100mg/kg)併用
【0040】制癌活性増強作用確認試験の腫瘍組織重量
及び対照群に対する各薬剤投与群の腫瘍組織重量の抑制
率の結果を表2に、対照群、シスプラチン単独投与群、
イソリクイリチゲニン(30mg/kg)併用群及びブ
テイン(30mg/kg)併用群の体重推移を表3,4
に記載した。尚、抑制率は下記の式により求めた。 抑制率(%)=(1−薬剤投与群の腫瘍重量/対照群の
腫瘍重量)×100
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】 本発明の化合物は、いずれもシスプラチンの単独投与群
に比較して腫瘍組織重量の著名な減少が認められた。ま
た、毒性の指標とした体重推移については、シスプラチ
ン単独投与群は著しい体重減少が認められたが、本発明
のヒドロキシカルコン誘導体のイソリクイリチゲニン及
びブテインの併用により体重減少は認められたものの、
その減少はシスプラチン単独投与群に比較して明らかに
軽度であった。本実施例からも自明な如く、本発明のイ
ソリクイリチゲニンまたはブテインから成る群から選ば
れたヒドロキシカルコン誘導体は、シスプラチンの制癌
活性を著名に増強し且つ毒性を軽減することができ、極
めて有用な制癌活性増強剤である事が明らかとなった。
【0044】(実施例3)制癌活性確認試験(フルオロ
ウラシルとの併用) 本実施例は、本発明のヒドロキシカルコン誘導体である
イソリクイリチゲニン及びブテインとフルオロウラシル
(5−FU)を併用したときの制癌活性増強効果を確認
するために実施した。本実施例は担癌動物を作製し実施
例2記載の方法と同様に実施した。フルオロウラシルの
投与量は20mg/kgとし1日1回6日間腹腔内投与
した。表5に対照群、各薬剤投与群の腫瘍組織重量及び
対照群に対する各薬剤投与群の腫瘍組織重量抑制率を記
載する。また体重推移を表6,7に記載した。
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】
【表7】
【0048】今回実施した担癌動物モデルにおいてフル
オロウラシル単独の20mg/kg腹腔内投与では抗腫
瘍効果は認められなかった。ところが本発明のヒドロキ
シカルコン誘導体であるイソリクイリチゲニン及びブテ
インの併用により明らかな腫瘍重量の抑制が認められ
た。また、抗腫瘍作用を示さないフルオロウラシル20
mg/kgの投与では対照群とほぼ同様の体重推移を示
し毒性徴候は認められなかった。本実施例より明らかな
如く本発明のヒドロキシカルコン誘導体であるイソリク
イリチゲニン及びブテインの併用によりフルオロウラシ
ルの制癌活性が増強され、併用による毒性は認められな
かった。
【0049】(実施例4)制癌活性確認試験(塩酸ドキ
ソルビシンとの併用) 本実施例は、本発明のヒドロキシカルコン誘導体である
イソリクイリチゲニン及びブテインと塩酸ドキソルビシ
ン(ADR)を併用したときの制癌活性増強効果を確認
するために実施した。本実施例は担癌動物を作製し実施
例2記載の方法と同様に実施した。塩酸ドキソルビシン
の投与量は3mg/kgとし1日1回6日間腹腔内投与
した。表8に対照群、各薬剤投与群の腫瘍組織重量及び
対照群に対する各薬剤投与群の腫瘍組織重量抑制率を記
載する。また体重推移を表9,10に記載した。
【0050】
【表8】
【0051】
【表9】
【0052】
【表10】
【0053】塩酸ドキソルビシンの単独投与により腫瘍
重量は対照群の約50%に減少した。また、体重推移に
おいては8日目に体重の減少が認められ以後回復が観察
された。これに対し本発明のヒドロキシカルコン誘導体
であるイソリクイリチゲニン及びブテインを併用した群
の腫瘍重量は、塩酸ドキソルビシン単独群の腫瘍重量の
約50%の減少を示し明らかな制癌活性の増強作用が認
められた。また、体重推移においてはヒドロキシカルコ
ン誘導体のイソリクイリチゲニン及びブテインの併用群
では体重増加抑制は認められたものの体重減少は認めら
れず、毒性の緩和が観察された。
【0054】(実施例5)制癌活性確認試験(シクロフ
ォスファミドとの併用) 本実施例は、本発明のヒドロキシカルコン誘導体である
イソリクイリチゲニン及びブテインとシクロフォスファ
ミド(Cyc.)とを併用したときの制癌活性増強効果
を確認するために実施した。本実施例は担癌動物を作製
し実施例2記載の方法と同様に実施した。シクロフォス
ファミドの投与量は100mg/kgとし1日1回6日
間腹腔内投与した。表11に対照群、各薬剤投与群の腫
瘍組織重量及び対照群に対する各薬剤投与群の腫瘍組織
重量抑制率を記載する。また体重推移を表12,13に
記載した。
【0055】
【表11】
【0056】
【表12】
【0057】
【表13】
【0058】シクロフォスファミド単独投与により腫瘍
重量の減少が認められ、また体重推移においては体重減
少が認められた。これに対しヒドロキシカルコン誘導体
のイソリクイリチゲニン及びブテインの併用群の腫瘍重
量は、シクロフォスファミド単独投与群の腫瘍重量の3
0〜40%減少し制癌活性の増強が認められた。また体
重推移においては、ヒドロキシカルコン誘導体のイソリ
クイリチゲニン及びブテイン併用群では体重減少は認め
られず、シクロフォスファミドの毒性が緩和されたもの
と考えられる。
【0059】(比較例1) 制癌活性確認試験 本比較例は、本発明のヒドロキシカルコン誘導体イソリ
クイリチゲニン及びブテインの単独投与での生体内おけ
る癌治療作用を検討するため、Meth−Afibro
sarcomaを移植した担癌動物を用い実施した。以
下に試験方法を説明する。
【0060】試験方法:担癌動物の作製方法及びイソリ
クイリチゲニン及びブテインの投与方法は実施例2記載
の方法と同様に実施した。試験群は、対照群として担癌
動物に0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム
を経口投与した群及びイソリクイリチゲニン叉はブテイ
ンを100mg/kg1日1回12日間強制経口投与し
た群の計3群を設け、1群は12匹とした。制癌活性の
指標として、最終投与の翌日担癌動物を放血致死せしめ
腫瘍組織部位を摘出し腫瘍組織重量を測定し比較した。
制癌活性確認試験の腫瘍組織重量及び対照群に対するイ
ソリクイリチゲニン叉はブテインの腫瘍組織重量の抑制
率の結果を表14に示す。
【0061】
【表14】
【0062】今回本発明者が用いた担癌モデル系におい
ては、ヒドロキシカルコン誘導体のイソリクイリチゲニ
ン及びブテインいずれも単独投与にて、わずかながらに
腫瘍組織重量の抑制が認められたが、その作用は弱いも
のであった。
【0063】 乳鉢で、化合物1の結晶を粉砕し、それに乳糖を添加
し、乳棒で粉砕しながら、充分混合し、5%散剤とし
た。
【0064】 乳鉢内で、化合物2を等量のでんぷんと混合粉砕した。
これに乳糖、でんぷんの残分を加え混合した。別にゼラ
チン30mgに精製水1mlを加えて、加熱溶解し、冷
後かき混ぜながらこれにエタノール1mlを加え、ゼラ
チン液としたものを調製し、先の混合物にゼラチン液を
添加練合し、造粒した後、乾燥して整粒した。
【0065】 乳鉢内で上記配合の20倍量の化合物を用いて錠剤の製
造をした。すなわち、100mgの化合物1の結晶を粉
砕し、それに乳糖及びでんぷんを加え混合する。10%
でんぷんのりを上記の配合体に加え練合し、造粒する。
乾燥後、タルク及びステアリン酸マグネシウムを混合
し、常法により打錠した。
【0066】 (実施例9)(20mg錠) 化合物2 20mg 6%ヒドロキシプロピルセルロース乳糖 75mg ステアリン酸タルク 2mg バレイショデンプン 3mg ─────────────────────────── 100mg/錠 上記化合物の各々10倍量を用いて、20mg錠剤を製
造した。すなわち、ヒドロキシプロピルセルロース6g
を適量のエタノールに溶解し、これに乳糖94gを添加
して練合した。少し乾燥した後、60号ふるいにて整粒
し、6%ヒドロキシプロピルセルロース乳糖とした。ま
たステアリン酸マグネシウムとタルクを1:4の割合で
混合しステアリン酸タルクとした。化合物2、6%ヒド
ロキシプロピルセルロース乳糖、ステアリン酸タルク、
バレイショデンプンをよく混合し、常法により打錠し
た。
【0067】 (実施例10)(25mg錠) 化合物1 25mg 乳糖 122mg カルボキシメチルスターチ 50mg タルク 2mg ステアリン酸マグネシウム 1mg ────────────────────────── 200mg/錠 乳鉢内で上記化合物の各々10倍量の化合物を用いて2
5mgを製造した。すなわち、乳鉢内で250mgの化
合物1の結晶を粉砕し、それに乳糖を加えながら充分混
合する。カルボキシメチルスターチに適量の精製水を加
え、上記の混合物に添加練合し、造粒する。乾燥後、タ
ルク及びステアリン酸マグネシウムを混合し、常法によ
り打錠した。
【0068】 実施例7と同様の方法で顆粒を製造し、該顆粒100m
gづつをカプセルに充填した。
【0069】 化合物1の300mgをポリエチレングリコール400
の50ml中に徐々に添加攪拌し溶解させた。またシス
プラチンの30mgを日局生理食塩水50ml中へ徐々
に添加攪拌し溶解させた。その後両者を混合し、混合液
10mlずつを乾熱滅菌したバイアル瓶に封入し注射用
バイアル瓶を製造した。
【0070】 乳鉢内で、化合物2の100mg及びフルオロウラシル
20mgを等量のでんぷんと混合粉砕した。これに乳
糖、でんぷんの残分を加え混合した。別にゼラチン30
mgに精製水1mlを加えて、加熱溶解し、冷後かき混
ぜながらこれにエタノール1mlを加え、ゼラチン液と
したものを調製し、先の混合物にゼラチン液を添加練合
し、造粒した後、乾燥して整粒した。
【0071】 (実施例14)(錠剤) 化合物1 25mg シクロフォスファミド 25mg 乳糖 100mg カルボキシメチルスターチ 47mg タルク 2mg ステアリン酸マグネシウム 1mg ────────────────────────── 200mg/錠 乳鉢内で上記化合物の各々10倍量の化合物を用いて製
造した。すなわち、乳鉢内で250mgの化合物1及び
250mgのシクロフォスファミドの結晶を粉砕し、そ
れに乳糖を加えながら充分混合する。カルボキシメチル
スターチに適量の精製水を加え、上記の混合物に添加練
合し、造粒する。乾燥後、タルク及びステアリン酸マグ
ネシウムを混合し、常法により打錠した。
【0072】 化合物1の10mgをポリエチレングリコール400の
5mlに添加し攪拌して溶解させ、乾熱滅菌したバイア
ル瓶に封入した。また塩酸ドキソルビシンを乳鉢にてよ
く粉砕し、3mgを乾熱滅菌したバイアル瓶に封入し、
これと別に日局注射用蒸留水を乾熱滅菌したバイアル瓶
に封入し、用時調整注射用バイアル瓶を製造した。
【0073】
【発明の効果】本発明は、ヒドロキシカルコン誘導体で
あるイソリクイリチゲニンまたはブテインを、制癌剤と
併用もしくは制癌剤組成物とする事により、制癌剤の制
癌活性を著しく増強し、かつ制癌剤の毒性を緩和する優
れた効果を有し、制癌活性増強剤及び制癌剤組成物を提
供できる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソリクイリチゲニンまたはブテインか
    ら成る群から選ばれたヒドロキシカルコン誘導体または
    その生理学的に許容される塩を有効成分とする制癌活性
    増強剤。
  2. 【請求項2】 イソリクイリチゲニンまたはブテインか
    ら成る群から選ばれたヒドロキシカルコン誘導体または
    その生理学的に許容される塩と制癌剤及び生理学的に許
    容される添加物から成る制癌剤組成物。
  3. 【請求項3】 イソリクイリチゲニンまたはブテインか
    ら成る群から選ばれたヒドロキシカルコン誘導体または
    その生理学的に許容される塩を有効成分とする制癌活性
    増強剤と制癌剤を併用する癌治療方法。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシカルコン誘導体がイソリクイ
    リチゲニンまたはその生理学的に許容される塩である請
    求項1記載の制癌活性増強剤。
  5. 【請求項5】 ヒドロキシカルコン誘導体がブテインま
    たはその生理学的に許容される塩である請求項1記載の
    制癌活性増強剤。
  6. 【請求項6】 ヒドロキシカルコン誘導体がイソリクイ
    リチゲニンまたはその生理学的に許容される塩である請
    求項2記載の制癌剤組成物。
  7. 【請求項7】 ヒドロキシカルコン誘導体がブテインま
    たはその生理学的に許容される塩である請求項2記載の
    制癌剤組成物。
  8. 【請求項8】 請求項2、6または7に記載の制癌剤が
    シスプラチンである制癌剤組成物。
  9. 【請求項9】 請求項2、6または7に記載の制癌剤が
    フルオロウラシルである制癌剤組成物。
  10. 【請求項10】 請求項2、6または7に記載の制癌剤
    が塩酸ドキソルビシンである制癌剤組成物。
  11. 【請求項11】 請求項2、6または7に記載の制癌剤
    がシクロフォスファミドである制癌剤組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG81972A1 (en) * 1998-03-30 2001-07-24 Hoffmann La Roche Derivatives of phenoxy acetic acid and of phenoxymethyl tetrazole having antitumor activity
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