JPH06249068A - 縦渦を用いた物質輸送装置及び反応促進装置 - Google Patents

縦渦を用いた物質輸送装置及び反応促進装置

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JPH06249068A
JPH06249068A JP4108493A JP4108493A JPH06249068A JP H06249068 A JPH06249068 A JP H06249068A JP 4108493 A JP4108493 A JP 4108493A JP 4108493 A JP4108493 A JP 4108493A JP H06249068 A JPH06249068 A JP H06249068A
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瀬川  清
Kuniyoshi Tsubouchi
邦良 坪内
Susumu Nakano
晋 中野
Yasuaki Kohama
泰昭 小濱
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 境界層遷移領域の流れ場自身が有している性
質を利用することにより、気流の乱れの増加を抑えつつ
燃料と酸化剤を十分に混合することができ、かつ構造が
簡単な二流体間の燃料混合輸送器を提供すること。 【構成】 酸化剤を含む気流中に配置した流線型物体の
表面上に流れと平行に孔を設けることにより、その表面
上に発達している縦渦の渦層内にその孔から燃料をしみ
出させ、渦の巻き込み運動により燃料と酸化剤を効率よ
く混合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第1物質と第2物質と
を効率よく混合し又は反応させるのに好適な縦渦を用い
た物質輸送装置及び反応促進装置さらにスクラムジェッ
トエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高速領域での燃料と酸化剤の混合
手段としては、物体の表面を物理的に加工して強制的に
剥離渦を作り、その後流中にみられる混合層を利用する
方法があった。例えば、升谷他4名による「スクラムジ
ェット─マッハ4〜25を目指して─、日本航空宇宙学
会誌、第35巻第400号」に記載されているように、
ケルビン−ヘルムホルツ型不安定性の結果発生する混合
層を利用する方法があった。
【0003】図12は典型的な従来技術によるスクラム
ジェットエンジンの燃料混合法を示している。1は酸化
剤を含む流れが供給される方向、3は燃料ストラットと
なる混合器本体、5は燃料噴射口、8は燃料の流出方
向、10はチャンバ、15はケルビン−ヘルムホルツ型
不安定渦である。以上の構成によると、酸化剤を含む流
れが図の矢印1の方向から供給されると同時に、図の紙
面垂直方向に設置されチャンバ10に接続された燃料供
給管(図示せず)を通して供給された燃料は、混合器本体
3の内部に設けられた中空状のチャンバ10内に流れ込
み、このチャンバ10と外気とが同通している燃料噴射
口5から酸化剤を含む気流中に噴射されることによっ
て、その下流にケルビン−ヘルムホルツ型不安定渦15
が形成される。この渦15の巻き込み運動によって燃料
と酸化剤を含む気流が混合される。
【0004】この他に、河合他5名による「超音速燃焼
器における空力混合の基礎研究、第18回ガスタービン
定期講演会講演論文集」に記載されているように、壁面
上から燃料を音速ジェットで噴射させることにより生成
されるせん断層中で酸化剤と混合させる方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、二流体間の速度差に基づくせん断力を利用して渦を
発生させ、燃料と酸化剤を混合するようにしていた。そ
のため、発生する渦により混合されるが、混合状態が乱
流混合であるため気流の乱れ強さが増加してしまい、燃
焼器に適用した場合、火炎を安定して保持することが困
難になる。
【0006】また、この渦構造をつくる過程で大きなエ
ネルギ損失が生じ、摩擦抵抗並びに圧力抵抗が増加し、
燃焼器全体の効率が低下する。さらに、超音速空気流に
対して燃料を平行に噴射する場合、上述のように速度差
により渦が発生するが、超音速流中でのせん断層の発達
が小さいため十分な混合が行われない。一方、燃料を垂
直に噴射する場合では、流れの干渉によって衝撃波が発
生するので抵抗が増大し、かつ流れ場を大きく乱し、燃
焼器の性能を著しく低下させる。
【0007】本発明の目的は、境界層遷移領域の流れ場
自身が有している性質を利用することによって、燃料と
酸化剤を効率よく混合でき、かつ構造が簡単な縦渦を用
いた物質輸送装置及び反応促進装置さらにスクラムジェ
ットエンジンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、エネルギ損
失を抑え、しかも十分な混合が行われるようにするた
め、二流体間の速度差によりつくられるせん断層を利用
するのではなく、混合器表面上を流れる流体の層流から
乱流に遷移する過程で境界層内に現れる縦渦を利用する
ものである。上記縦渦を発生させるための手段として、
酸化剤等の第1物質を含む気流中に翼や円柱等の流線型
物体又は凹面板を、その前縁の長手方向を気流方向と直
交する方向に対して傾けて後退角をつけた状態で配置す
るか、後退翼上の流れ方向の圧力分布を平板上に印加す
ることによって、これら流線型物体、凹面板、平板の表
面上に縦渦が発生する。この縦渦の発生領域において
は、境界層内の乱れ強さは層流の場合に比べてほとんど
増加しないので、物体壁面より縦渦領域に燃料等の第2
物質がしみ出るように供給されれば、流れ場自身が有す
る性質、つまり渦の巻き込み運動により第1物質と第2
物質が混合するため、混合によるエネルギ損失がほとん
どなく、また乱れの増加を抑えつつ両物質の混合を十分
に行うことができる。
【0009】すなわち本発明は、第1物質を含む気流中
に設けられた縦渦発生手段と、この縦渦発生手段により
発生した縦渦領域に前記第1物質と混合されて輸送され
る第2物質を供給する物質供給手段と、を備えた縦渦を
用いた物質輸送装置である。
【0010】前記物質輸送装置において、第1物質は酸
化剤であり、第2物質は燃料であるものが具体的一例で
ある。また、縦渦発生手段は、翼形状体をその前縁を気
流の上流側に且つ後縁を下流側に位置させると共に、前
縁の長手方向を気流方向と直交する方向に対して傾斜さ
せて設けたものが挙げられる。また、他の縦渦発生手段
は円柱形状体をその軸方向を気流方向と直交する方向に
対して傾斜させて設けたものである。また、他の縦渦発
生手段は、翼形状であってその前縁を気流の上流側に且
つ後縁を下流側に位置させると共に、前縁の長手方向を
気流方向と直交する方向に対して傾斜させて設けた圧力
印加体と、この圧力印加体と接近して略平行に配設され
該圧力印加体から圧力を印加されてその表面に縦渦を発
生する平板とを備えたものである。ここで、縦渦発生手
段は、前記翼形状体又は円柱形状体の前縁から後縁に向
かう線と気流方向との角である迎え角を負の約4度程度
傾けて設けられたものがよい。また、他の縦渦発生手段
は、気流方向に凹面形状をした一対の凹面板をその凹面
側を向き合わせて気流方向に対して対称になるように配
置すると共に、両凹面板の先端縁の長手方向を気流方向
と直交する方向に対して傾斜させて設けたものである。
また、縦渦発生手段は、気流方向に凸面形状をした一対
の凸面板をその凸面側を向き合わせて気流方向に対して
対称になるように配置すると共に、両凸面板の先端縁の
長手方向を気流方向と直交する方向に対して同じ角度で
傾斜させて設けたものである。また、他の縦渦発生手段
は、気流方向に凹面形状をした一対の凹面板をその凹面
側を向き合わせて気流方向に対して対称になるように配
置すると共に、両凹面板の先端縁の長手方向を気流方向
と直交させて設けたものである。
【0011】前記縦渦を用いた物質輸送装置において、
第2物質を供給する物質供給手段は、縦渦発生手段本体
の内部に設けられた中空状のチャンバと、このチャンバ
内に第2物質を導入する導入管と、このチャンバ内の第
2物質と前記気流とが接触するように前記本体表面に気
流方向とほぼ平行に形成されたスリットとを備えたもの
が挙げられる。また、他の物質供給手段は、翼形状体又
は円柱形状体本体の前縁寄りの内部に設けられた中空状
のチャンバと、このチャンバ内に第2物質を導入する導
入管と、このチャンバ内の第2物質と前記気流とが接触
するように前記本体の前縁近傍に該前縁の長手方向とほ
ぼ平行に形成されたスリットとを備えたものである。ま
た、他の物質供給手段は、縦渦発生手段本体の内部に設
けられた中空状のチャンバと、このチャンバ内に第2物
質を導入する導入管と、このチャンバ内の第2物質と前
記気流とが接触するように前記本体表面に形成された複
数の小孔とを備えたものである。また他の物質供給手段
は、縦渦発生手段本体の上流のほぼ同一平面上に配置さ
れて該縦渦発生手段に向けて第2物質を噴出する噴出ノ
ズルである。
【0012】また本発明は、第1物質を含む気流中に設
けられた縦渦発生手段と、この縦渦発生手段により発生
した縦渦領域に前記第1物質と反応する第2物質を供給
する物質供給手段と、を備えた縦渦を用いた反応促進装
置である。
【0013】前記反応促進装置において、縦渦発生手段
は、翼形状体をその前縁を気流の上流側に且つ後縁を下
流側に位置させると共に、前縁の長手方向を気流方向と
直交する方向に対して傾斜させて設けたものが挙げられ
る。また、他の縦渦発生手段は、円柱形状体をその軸方
向を気流方向と直交する方向に対して傾斜させて設けた
ものである。また、他の縦渦発生手段は、翼形状であっ
てその前縁を気流の上流側に且つ後縁を下流側に位置さ
せると共に、前縁の長手方向を気流方向と直交する方向
に対して傾斜させて設けた圧力印加体と、この圧力印加
体と接近して略平行に配設され該圧力印加体から圧力を
印加されてその表面に縦渦を発生する平板とを備えたも
のである。ここで、縦渦発生手段は、翼形状体又は円柱
形状体の前縁から後縁に向かう線と気流方向との角であ
る迎え角を負の約4度程度傾けて設けられたものがよ
い。また、他の縦渦発生手段は、気流方向に凹面形状を
した一対の凹面板をその凹面側を向き合わせて気流方向
に対して対称になるように配置すると共に、両凹面板の
先端縁の長手方向を気流方向と直交する方向に対して傾
斜させて設けたものである。また、他の縦渦発生手段
は、気流方向に凹面形状をした一対の凹面板をその凹面
側を向き合わせて気流方向に対して対称になるように配
置すると共に、両凹面板の先端縁の長手方向を気流方向
と直交させて設けたものである。
【0014】また前記反応促進装置において、第2物質
を供給する物質供給手段は、縦渦発生手段本体の内部に
設けられた中空状のチャンバと、このチャンバ内に第2
物質を導入する導入管と、このチャンバ内の第2物質と
前記気流とが接触するように前記本体表面に気流方向と
ほぼ平行に形成されたスリットとを備えたものが挙げら
れる。また、他の物質供給手段は、翼形状体又は円柱形
状体本体の前縁寄りの内部に設けられた中空状のチャン
バと、このチャンバ内に第2物質を導入する導入管と、
このチャンバ内の第2物質と前記気流とが接触するよう
に前記本体の前縁近傍に該前縁の長手方向とほぼ平行に
形成されたスリットとを備えたものである。また、他の
物質供給手段は、縦渦発生手段本体の内部に設けられた
中空状のチャンバと、このチャンバ内に第2物質を導入
する導入管と、このチャンバ内の第2物質と前記気流と
が接触するように前記本体表面に形成された複数の小孔
とを備えたものである。また、他の物質供給手段は、縦
渦発生手段本体の上流のほぼ同一平面上に配置されて該
縦渦発生手段に向けて第2物質を噴出する噴出ノズルで
ある。
【0015】また本発明は、酸化剤を含む気流中に燃料
を供給し燃料と酸化剤を混合させて燃焼させるスクラム
ジェットエンジンにおいて、燃料と酸化剤を混合させる
手段は酸化剤を含む気流中に設けられた縦渦発生手段
と、この縦渦発生手段により発生した縦渦領域に燃料を
供給する燃料供給手段とを備えたものである。
【0016】
【作用】酸化剤等の第1物質を含む気流中に翼や円柱等
の流線型物体に後退角をつけて、すなわち気流方向と直
交する方向に対してその前縁を傾斜させて配置すると、
乱流遷移領域には3次元境界層特有の縦渦が、流れ方向
にほぼ沿った軸をもち、同方向に回転する渦として形成
される。この縦渦発生のメカニズムを簡単に説明する
と、気流の流れによりその流れ方向に生ずる速度場のベ
クトルと前記流線型物体を気流中に前記後退角をつけて
介在させることにより生ずる圧力場のベクトルが異なる
方向を向いていることによって発生する。
【0017】乱流遷移領域の縦渦の発生から崩壊に至る
過程の説明図を、一部に渦断面構造19を付記して図1
3に示す。縦渦は、流線型物体の表面14の翼幅方向に
規則的に並んで発生する。図13に示すように渦は下流
に向かって次第に成長し、縦渦のみ発生している縦渦領
域16では、最終的に渦巻の先端は約1.5回転に達す
る。その後、縦渦の渦面に位相速度をもつ2次的な渦が
発生する領域17が現れ、最終的には乱流領域18を形
成する。前記領域16および17では縦渦が発生してい
るので流体混合に利用できる。なお、流線型物体の後退
角、前後方向と気流方向との傾き角である迎え角および
流線型形状、第1物質を含む気流の速度を適当な値に選
択すれば、縦渦の発生領域は調節できるので、用途に合
った使い方が可能である。
【0018】第1物質を含む気流中に後退角をつけた状
態で配置された流線型物体の表面上に、予め設けられた
孔から燃料をしみ出させることにより、上記縦渦領域1
6の渦運動により燃料を取り込みながら縦渦の渦層内で
第1物質と第2物質が効率よく混合される。一方、同様
に第1物質を含む流れに対して斜めに配置された流線型
物体の上流に配置された第2物質の噴出ノズルから第2
物質を噴出することにより、第1物質を含む流れと第2
物質がある程度混合された状態で流線型物体の表面上に
到達し、縦渦の発生範囲で渦運動により両者がさらに混
合促進され十分に混合される。縦渦のような組織構造は
乱流状態より2倍近く混合がよくなる。第1物質と第2
物質とが互いに反応する物質同士であれば、十分な混合
によりその反応が促進される。
【0019】これらの場合、混合は渦運動を利用して行
うが、従来の乱流混合と違う点は、Y. Kohama らによる
「 Humidity Enclosure Process Enhanced by Streamwi
seVortices Developing over the Sea Surface, Proc.
The 2nd KSME-JSME FluidEng. Conf. Vol.2, Korea (19
90), 226.」に記載されているように、図13の縦渦の
み発生している領域16では境界層内の乱れ強さがほと
んど増加せずに混合率が増加する(図14参照)ので、燃
焼器に適用した場合、火炎を安定して保持することが期
待できる。また、上記縦渦領域16では乱れ強さがほと
んど増加しないことと、燃焼器の基本形状が抵抗の少な
い流線型形状であるために、抵抗増加を誘発することは
少ない。
【0020】一方、平板と翼形状をした物体を併用して
も前述したような効果を生じる。平板と、負圧面側を該
平板に向けた断面形状が翼型の圧力印加体を、該平板面
から垂直方向に、ある有限な高さを隔てて配置すると、
翼が配置されている側の平板外表面上にも縦渦が発生す
る。これは、翼の負圧面側の圧力分布がそのままその真
下に配置されている平板の表面上に印加されるので、前
述の第1物質を含む気流中に単独翼を後退角をつけて配
置した場合と同様な効果が得られる。平板上の縦渦の発
生から崩壊に至る過程は、前述の説明と同様である。し
たがって、本手段によっても縦渦のみ発生している領域
を利用して混合を行うことができる。すなわち、この平
板上流に配置された噴出ノズルから第2物質を噴出する
か、あるいは予め平板の翼側の表面上に設けられた孔か
ら平板外表面に第2物質をしみ出させることにより、前
述の手段と同様な混合機構で、平板の翼側外表面に発生
している縦渦の渦層内で、渦運動により第2物質を取り
込みながら第1物質と第2物質が効率よく混合される。
第1物質を含む気流の方向に対して、平板の真上に配置
された圧力印加体の後退角、迎え角、圧力印加体の流れ
方向の断面形状、第1物質を含む気流の速度を適当な値
に選択すれば、縦渦の発生領域は調節できる。本手段に
よっても、前記手段と同様な効果が得られる。
【0021】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明に係る物質輸送装置である燃料混
合輸送器の実施例を示したものである。図2は、図1の
II−II断面を示す図である。1は第1物質である酸化剤
を含む流れが供給される方向、3は縦渦発生手段となる
混合器本体である。この混合器本体3は図2に示すよう
な対称翼型をした断面形状をしており、その前縁の長手
方向を予め流れの方向1に対して傾けて後退角αをつけ
て設けてある。また、5は予め縦渦が発生する範囲で渦
軸に沿ってあけられたスリット状の、あるいは多孔質状
の孔で構成された第2物質である燃料の噴出口、6は燃
料供給管、7は燃料の流入方向、8は燃料の流出方向、
10はチャンバ、11は流路を形成する側壁である。
【0022】矢印1の方向から供給された酸化剤を含む
気流が、2枚の側壁11に囲まれた流路内に供給され、
側壁11に両側から挾まれた混合器本体3が後退角αだ
け傾けて配置されると、混合器本体3の前縁付近から中
央部付近にかけての翼の両側外表面上に縦渦が発生す
る。一方、燃料供給管6を通して矢印7の方向から供給
された燃料は、混合器本体3の内部に設けられた、図2
に示す中空状のチャンバ10内に流れ込み、このチャン
バ10と外気が同通しているスリット状の燃料噴出口5
から混合器本体3の両側外表面へ噴出することにより、
その表面上に発生している縦渦の渦層内にしみ出る。こ
の結果、酸化剤を含む流れが縦渦の渦運動によって、燃
料噴出口5から渦層内に噴出された燃料を取り込みなが
ら効率よく混合される。そして、十分に混合された燃料
と酸化剤を含む気流が下流に送られる。従って、燃焼反
応させた場合、流れ場が均一な濃度成分を有しているの
で、ヒートスポット(Heat spot)等が生じにくく、未
燃カ−ボンやサ−マルNOx等の大気汚染の主因となる
物質が発生しにくい燃焼器を提供することが可能とな
る。
【0023】本発明は、はく離渦発生のために乱れを誘
発するような特別な物理的な加工を必要としなくても、
対称翼型をした混合器本体3を流れに対して角度αだけ
傾けて配置させることにより、流れをあまり乱さずに縦
渦(領域16)が発生するので、混合によるエネルギ損
失を抑え、図14に示すように十分混合させることがで
きる。したがって、燃焼器に適用した場合、安定した火
炎を得ることが期待できる。
【0024】また、図1の実施例では、混合器本体3の
断面形状は対称翼型としたが、非対称翼型でも本実施例
と同様な効果が得られる。非対称翼を使用する場合は、
翼の負圧面を利用した方が効果的である。また、スリッ
ト状の燃料噴出口5を気流方向1と平行ではなく、約7
度程度傾けて縦渦の方向とほぼ一致させると、一層混合
効率が向上する。また翼形状体の前縁から後縁に向かう
線と気流方向とのなす角である迎え角を負の約4度程度
にすると、縦渦の発生領域を大きくすることができる。
一方、円柱等の流線型物体を酸化剤を含む気流中に後退
角をつけて配置した場合でも、本実施例と同様な効果が
得られる。また、側壁11が無い場合についても、本実
施例と同様な効果が得られる。尚、後退角αは45度付
近のとき、発生する渦が強く混合が最もよく促進される
が、要求される仕様に応じて鋭角となる範囲で適宜選択
することができる。通常は、40〜60度の範囲が特に
効果的である。さらに、冷たい燃料をしみ出させる場合
には、縦渦の渦運動により上記の混合効果と併せて、混
合器の壁面を外側から冷却することが可能である。本発
明に係る構成を用いれば、酸化剤を含む気流が超音速の
場合でも音速以下の場合でも同様な効果が得られる。
【0025】次に本発明に係る他の実施例を図3によっ
て説明する。1は酸化剤を含む流れが供給される方向、
3は混合器本体で、流れの方向に対して後退角βをつけ
て配置してある平板形状をした平板混合器である。13
は平板面の鉛直上方に、ある有限な高さを隔てて配置さ
れ、かつ平板混合器3と同様に流れの方向に対して後退
角αで配置され、断面形状が翼型をした、圧力印加体で
ある。本実施例では両後退角αとβを等しくしたが、平
板混合器3の後退角βは零度であってもよい。また、5
は平板混合器3の表面上に予め縦渦が発生する範囲で渦
軸に沿ってあけられたスリット状の、あるいは多孔質状
の孔で構成された燃料噴出口、6は混合器3に燃料を輸
送するための燃料供給管、7は燃料の流入方向、10は
チャンバ、11は側壁、12は上下壁である。
【0026】酸化剤を含む流れがそれぞれ側壁11と上
下壁12によって囲まれた流路内に矢印1の方向から供
給され、平板混合器3と圧力印加体13がある適当な間
隔を保ち、かつ圧力印加体13が後退角αをつけた状態
で配置されると、翼型等の流線型物体を酸化剤を含む気
流中に単独で後退角αをつけて配置した場合と同様な圧
力分布が平板混合器3の表面上に印加されるので、平板
混合器3の翼側外表面上に縦渦が生成される。ここで、
圧力印加体13と上下壁12の間の流路、及び混合器本
体3と上下壁12の間の流路は、上下壁12上に発達し
た境界層が圧力印加体13及び混合器本体3の表面上に
乗らないように除去するために設けられた。一方、燃料
供給管6を通して矢印7の方向から供給された燃料は、
混合器本体3の内部に設けられた中空状のチャンバ10
内に流れ込み、このチャンバ10と外気が同通している
燃料噴出口5から翼が配置されている側の平板混合器3
の外表面上に燃料を噴出することにより、その表面上に
発生している縦渦の渦層内にしみ出る。この結果、酸化
剤を含む流れが縦渦の渦運動によって、燃料噴出口5か
ら噴出された燃料を取り込みながら効率よく混合され
る。そして、十分に混合された燃料と酸化剤を含む気流
が下流へ放出される。従って、図1の実施例と同様に、
大気汚染の主因となる物質が発生しにくい燃焼器を提供
することができる。
【0027】本発明の特徴は、構造が簡単な平板形状を
した混合器本体3と流れ方向の断面形状が翼型をした圧
力印加体13を組み合わせて用いることによって、平板
形状をした混合器本体3の表面上に縦渦を発生させ、燃
料混合器に利用することである。従って、圧力印加体1
3を独立に設けるのではなく、壁12自体に翼形状の凸
面を直接設けて形成することもできる。本実施例も、流
れをあまり乱さずに渦が発生するので、混合によるエネ
ルギ損失を抑え図14に示すように十分混合させること
ができる。側壁11及び上下壁12が無い場合について
も、本実施例と同様な効果が得られる。また、スリット
状の燃料噴出口5を気流方向1と平行ではなく、約7度
程度傾けて縦渦の方向とほぼ一致させると、一層混合効
率が向上する。また翼形状体の前縁から後縁に向かう線
と気流方向とのなす角である迎え角を負の約4度程度に
すると、縦渦の発生領域を大きくすることができる。な
お、後退角αは45度付近のとき、発生する渦が強く混
合が最もよく促進されるが、要求される仕様に応じて鋭
角となる範囲で適宜選択することができる。通常は、4
0〜60度の範囲が特に効果的である。さらに、冷たい
燃料をしみ出させる場合には、縦渦の渦運動により上記
の混合効果と併せて、混合器の壁面を外側から冷却する
ことが可能である。本発明による構成を用いれば、酸化
剤を含む気流が超音速の場合でも音速以下の場合でも同
様な効果が得られる。
【0028】また、燃料電池の反応面での水素と酸素の
活性化や、イオン交換膜上での流体とイオンとの撹拌等
に上記構成の縦渦領域を利用すればその反応を効率的に
促進することができる。
【0029】次に本発明による他の実施例を図4によっ
て説明する。1は酸化剤を含む流れが供給される方向、
3は混合器本体で、流れ方向に凹面形状をした一対の凹
面板であり、予め流れの方向に対して後退角αをつけて
配置してある。また、5は予め縦渦が発生する範囲で渦
軸に沿ってあけられたスリット状の、あるいは多孔質状
の孔で構成された燃料噴出口、6は本体1に燃料を輸送
するための燃料供給管、7は燃料の流入方向、10はチ
ャンバ、11は側壁、12は上下壁である。
【0030】凹面板を、酸化剤を含む気流中に後退角α
をつけて配置すると、この凹面板の凹面側の表面上には
縦渦が発生する。ここで、縦渦の発生から崩壊に至る過
程は、図1の実施例の場合と同様である。したがって、
本発明においても縦渦のみ発生している領域を利用して
混合を行うことができる。したがって、酸化剤を含む流
れがそれぞれ側壁11と上下壁12によって囲まれた流
路内に矢印1の方向から供給され、2つの混合器本体3
が凹面側を向き合わせて流れの方向に対して対称に、か
つ双方とも後退角αをつけた状態で配置されると、混合
器本体3の凹面側の表面上には縦渦が生成される。
【0031】ここで、混合器本体3と上下壁12の間の
流路、及び混合器本体3と上下壁12の間の流路は、上
下壁12上に発達した境界層が混合器本体3の表面上に
乗らないように除去するために設けられた。一方、燃料
供給管6を通して矢印7の方向から供給された燃料は混
合器本体3の内部に設けられた中空状のチャンバ10内
に流れ込み、このチャンバ10と外気が同通している燃
料噴出口5から混合器本体3の凹面側の外表面に噴出す
ることにより、その表面上に発生している縦渦の渦層内
にしみ出る。この結果、酸化剤を含む流れが縦渦の渦運
動によって、燃料噴出口5から噴出された燃料を取り込
みながら効率よく混合される。そして、十分に混合され
た燃料と酸化剤を含む気流が下流へ放出される。したが
って、図1の実施例と同様に、大気汚染の主因となる物
質が発生しにくい燃焼器を提供することができる。
【0032】凹面板の曲率及び後退角、酸化剤を含む気
流の速度を適当な値に選択すれば、縦渦の発生領域は調
節できる。また、スリット状の燃料噴出口5を気流方向
1と平行ではなく、約7度程度傾けて縦渦の方向とほぼ
一致させると、一層混合効率が向上する。なお、後退角
αは45度付近のとき、発生する渦が強く混合が最もよ
く促進されるが、要求される仕様に応じて鋭角となる範
囲で適宜選択することができる。通常は、40〜60度
の範囲が特に効果的である。本発明も、流れをあまり乱
さずに渦が発生するので、混合によるエネルギ損失を抑
え、図14に示すように十分混合させることができる。
側壁11及び上下壁12が無い場合についても、本実施
例と同様な効果が得られる。
【0033】また、後退角αが零度の場合でも縦渦が生
成されるが、縦渦の形態は図13に示したような一方向
のみの縦渦ではなく、ゲルトラー渦と呼ばれる、渦の回
転方向がマッシュルーム状に異方向に回転する渦であ
る。この場合も、ゲルトラー渦の巻き込み運動により本
実施例と同様な効果が得られる。さらに、冷たい燃料を
しみ出させる場合には、縦渦またはゲルトラー渦の渦運
動により上記の混合効果と併せて、混合器内部に複雑な
冷却構造を設けなくとも、混合器の壁面を外側から冷却
することが可能である。本発明による構成を用いれば、
酸化剤を含む気流が超音速の場合でも音速以下の場合で
も同様な効果が得られる。
【0034】また、図4では一対の凹面板3の凹面側を
向き合わせて配置したが、逆の凸面側を向き合わせて配
置してもよい。この場合凸面側の表面に、前記図1に示
した翼形状体と同様の縦渦が発生するので、スリット状
の燃料噴出口をこの部分に設ける。尚凹面側にも同様の
燃料噴出口を設ければ凹面側に発生する渦も利用するこ
とができる。
【0035】次に本発明による他の実施例を図5及び図
6によって説明する。図5は、本発明に係る物質輸送装
置である燃料混合輸送器の実施例を示したものである。
図6は、図5のVI−VI断面を示す図である。1は酸化剤
を含む流れが供給される方向、3は混合器本体で、図6
に示すような対称翼型をした断面形状をしており、予め
流れの方向に対して後退角αをつけて配置してある。ま
た、5は混合器本体3のよどみ点より若干下流にずれた
位置に対称翼の前縁線に平行に設けられたスリット状の
燃料噴出口、6は燃料供給管、7は燃料の流入方向、8
は燃料の流出方向、10はチャンバ、11は側壁であ
る。
【0036】矢印1の方向から供給された酸化剤を含む
気流が、2枚の側壁11に囲まれた流路内に供給され、
側壁11に両側から挾まれた混合器本体3が後退角αだ
け傾けて配置されると、混合器本体3の前縁付近から中
央部付近にかけての両側の表面上に縦渦が発生する。一
方、燃料供給管6を通して矢印7の方向から供給された
燃料は混合器本体3の内部に設けられた図6に示す中空
状のチャンバ10内に流れ込み、このチャンバ10と外
気が同通している燃料噴出口5から混合器本体3の両側
外表面へしみ出る。燃料の供給圧は、よどみ点での圧力
で良い。燃料噴出口位置での混合器本体3の表面上の境
界層は層流であるので、その下流に形成される縦渦に到
達する前に、ある程度酸化剤を含む気流と混合される。
この結果、縦渦の発生範囲で上記渦運動により両者がさ
らに混合促進され、十分に混合された気体が下流に放出
される。したがって、図1の実施例と同様に、大気汚染
の主因となる物質が発生しにくい燃焼器を提供すること
ができる。
【0037】本実施例も、はく離渦発生のために乱れを
誘発するような特別な物理的な加工を必要としなくて
も、対称翼型をした混合器本体3を流れに対して後退角
αだけ傾けて配置させることにより、流れをあまり乱さ
ずに渦が発生するので、混合によるエネルギ損失を抑
え、図14に示すように十分混合させることができる。
したがって、燃焼器に適用した場合、安定した火炎を得
ることが期待できる。
【0038】また、図6の実施例では、混合器本体3の
断面形状は対称翼型としたが、非対称翼型でも本実施例
と同様な効果が得られる。非対称翼を使用する場合は、
翼の負圧面を利用した方が効果的である。また、対称翼
を円柱等の流線型物体に変えて、本実施例と同様によど
み点近傍に燃料が噴出するスリットを設けて酸化剤を含
む気流中に後退角をつけて配置した場合でも、本実施例
と同様な効果が得られる。また翼形状体の前縁から後縁
に向かう線と気流方向とのなす角である迎え角を負の約
4度程度にすると、縦渦の発生領域を大きくすることが
できる。一方、円柱等の流線型物体を酸化剤を含む気流
中に後退角をつけて配置した場合でも、本実施例と同様
な効果が得られる。尚、後退角αは45度付近のとき、
発生する渦が強く混合が最もよく促進されるが、要求さ
れる仕様に応じて鋭角となる範囲で適宜選択することが
できる。通常は、40〜60度の範囲が特に効果的であ
る。側壁11が無い場合についても、本実施例と同様な
効果が得られる。さらに、冷たい燃料をしみ出させる場
合には、縦渦の渦運動により上記の混合効果と併せて、
混合器の壁面を外側から冷却することが可能である。本
発明による機器の構成を用いれば、酸化剤を含む気流が
超音速の場合でも音速以下の場合でも同様な効果が得ら
れる。
【0039】次に本発明による他の実施例を図7によっ
て説明する。同図において、前記図1の実施例と同一符
号は同一部材を示すものである。本実施例の前記図1の
実施例との相違点は、第2物質を供給する物質供給手段
の構造であり、酸化剤を含む流れが矢印1の方向から供
給される中で、図7内に示したVII−VII線断面の形状が
対称翼型をした混合器本体3の上流の同一平面上に配置
された燃料噴出ノズル4から燃料が下流に向かって噴出
されることである。この燃料噴出ノズルの燃料噴出口は
円形またはスリット状、角状等である。
【0040】酸化剤を含む流れが2枚の側壁11に囲ま
れた流路内に矢印1の方向に供給され、側壁11に両側
から挟まれた混合器本体3が後退角αだけ傾けて配置さ
れると、本体3の前縁付近から中央部付近にかけての表
面上に縦渦が発生する。一方、燃料の供給方法は、酸化
剤を含む流れが矢印1の方向から供給される中で、翼の
上流に配置された燃料噴出ノズル4から燃料が下流に向
かって噴出されることである。このため、翼の表面を何
ら加工せずに、そのまま酸化剤を含む気流中に後退角α
をつけて配置すればよい。後退角αは前記図1の実施例
と同様の角度である。その結果、酸化剤を含む流れと燃
料がある程度混合された状態で翼の表面上に到達し、縦
渦の発生範囲で上記渦運動により両者がさらに混合促進
され、十分に混合された気体が下流へ放出される。した
がって、図1の実施例と同様に、大気汚染の主因となる
物質が発生しにくい燃焼器を提供することができる。
【0041】本発明は、はく離渦発生のために乱れを誘
発するような特別な物理的な加工を必要としなくても、
対称翼型をした混合器本体3を流れに対して後退角αだ
け傾けて配置させることにより、流れをあまり乱さずに
渦が発生するので、混合によるエネルギ損失を抑え図1
4に示すように十分混合させることができる。したがっ
て、燃焼器に適用した場合、安定した火炎を得ることが
期待できる。また、混合器本体3の断面形状は本実施例
では対称翼型としたが、非対称翼型でも本実施例と同様
な効果が得られる。非対称翼を使用する場合は、翼の負
圧面を利用した方が効果的である。また、翼形状体の前
縁から後縁に向かう線と気流方向とのなす角である迎え
角を負の約4度程度にすると、縦渦の発生領域を大きく
することができる。一方、円柱等の流線型物体を酸化剤
を含む気流中に後退角をつけて配置した場合でも、本実
施例と同様な効果が得られる。また側壁11が無い場合
についても、本実施例と同様な効果が得られる。本発明
による構成を用いれば、酸化剤を含む気流が超音速の場
合でも音速以下の場合でも同様な効果が得られる。
【0042】次に本発明による他の実施例を図8によっ
て説明する。同図において、前記図3の実施例と同一符
号は同一部材を示すものである。本実施例の前記図3の
実施例との相違点は、第2物質を供給する物質供給手段
の構造であり、酸化剤を含む流れが矢印1の方向から供
給される中で、平板形状をした混合器本体3の上流の同
一平面上に配置された燃料噴出ノズル4から燃料が下流
に向かって噴出されることである。この燃料噴出ノズル
はその燃料噴出口が円形またはスリット状、角状等であ
る。このため、平板3の表面を何ら加工せずに、そのま
ま酸化剤を含む気流中に配置すればよい。その結果、酸
化剤を含む流れと燃料がある程度混合された状態で平板
3の表面上に到達し、縦渦の発生範囲で前記渦運動によ
り両者がさらに混合促進され、十分に混合された気体が
下流へ放出される。したがって、図1の実施例と同様
に、大気汚染の主因となる物質が発生しにくい燃焼器を
提供することができる。
【0043】本発明の特徴も、構造が簡単な平板形状を
した混合器本体3と流れ方向の断面形状が翼型をした圧
力印加体13を組み合わせて用いることによって、平板
形状をした混合器本体3の表面上に縦渦を発生させ、燃
料混合輸送器に利用することである。従って、圧力印加
体13を独立に設けるのではなく、壁12自体に翼形状
の凸面を直接設けて形成することもできる。本実施例
も、流れをあまり乱さずに渦が発生するので、混合によ
るエネルギ損失を抑え図14に示すように十分混合させ
ることができる。側壁11及び上下壁12が無い場合に
ついても、本実施例と同様な効果が得られる。また翼形
状体の前縁から後縁に向かう線と気流方向とのなす角で
ある迎え角を負の約4度程度にすると、縦渦の発生領域
を大きくすることができる。なお、後退角αは45度付
近のとき、発生する渦が強く混合が最もよく促進される
が、要求される仕様に応じて鋭角となる範囲で適宜選択
することができる。通常は、40〜60度の範囲が特に
効果的である。さらに、冷たい燃料をしみ出させる場合
には、縦渦の渦運動により上記の混合効果と併せて、混
合器の壁面を外側から冷却することが可能である。本発
明による構成を用いれば、酸化剤を含む気流が超音速の
場合でも音速以下の場合でも同様な効果が得られる。
【0044】次に本発明による他の実施例を図9によっ
て説明する。同図において、前記図4の実施例と同一符
号は同一部材を示すものである。本実施例の前記図4の
実施例との相違点は、第2物質を供給する物質供給手段
の構造であり、酸化剤を含む流れが矢印1の方向から供
給される中で、混合器本体3の上流に配置された2本の
燃料噴出ノズル4から燃料が下流に向かって噴出される
ことである。この燃料噴出ノズルはその燃料噴出口が円
形またはスリット状、角形等である。このため、混合器
本体3の表面を何ら加工せずに、そのまま酸化剤を含む
気流中に後退角αをつけて配置すればよい。後退角αは
前記図4の実施例と同様の角度である。その結果、酸化
剤を含む流れと燃料がある程度混合された状態で混合器
本体3の凹面側の表面上に到達し、縦渦の発生範囲で上
記渦運動により両者がさらに混合促進され、十分に混合
された気体が下流に放出される。したがって、図1の実
施例と同様に、大気汚染の主因となる物質が発生しにく
い燃焼器を提供することができる。
【0045】凹面板の曲率及び後退角、酸化剤を含む気
流の速度を適当な値に選択すれば、縦渦の発生領域は調
節できる。本発明も、流れをあまり乱さずに渦が発生す
るので、混合によるエネルギ損失を抑え、図14に示す
ように十分混合させることができる。側壁11及び上下
壁12が無い場合についても、本実施例と同様な効果が
得られる。
【0046】また、後退角αが零度の場合でも縦渦が生
成されるが、縦渦の形態は図13に示したような一方向
のみの縦渦ではなく、ゲルトラー渦と呼ばれる、渦の回
転方向がマッシュルーム状に異方向に回転する渦であ
る。この場合も、ゲルトラー渦の巻き込み運動により本
実施例と同様な効果が得られる。さらに、冷たい燃料を
しみ出させる場合には、縦渦またはゲルトラー渦の渦運
動により上記の混合効果と併せて、混合器内部に複雑な
冷却構造を設けなくとも、混合器の壁面を外側から冷却
することが可能である。本発明による構成を用いれば、
酸化剤を含む気流が超音速の場合でも音速以下の場合で
も同様な効果が得られる。
【0047】また、図9では一対の凹面板3の凹面側を
向き合わせて配置したが、逆の凸面側を向き合わせて配
置してもよい。この場合凸面側の表面に、前記図1に示
した翼形状体と同様の縦渦が発生するので、図9の実施
例と同様に燃料噴出ノズルを上流に配置する。尚、凹面
側に発生する渦も利用することができる。
【0048】次に本発明による他の実施例を図10、図
11によって説明する。図10は、本実施例に係るスク
ラムジェットエンジンの全体構造を示している。図11
には図10のXI−XI断面を示しており、前記実施例の中
で採用した燃料混合輸送器を複数組み合わせ、スクラム
ジェットエンジンに適用した場合の実施例である。1は
酸化剤を含む流れが供給される方向、2aは空気取り入
れ口、2bは燃焼室、2cはノズル、2dはカウルであ
る。また、空気取り入れ部分の断面が凹面形状をした側
壁11と、この側壁11に挟まれ断面形状が対称翼型及
び平板形状をした、燃料噴射ストラットの役目を果たす
混合器本体3が、予め流れの方向に対して後退角αをつ
けて傾けて配置してある。そして、上記側壁11の凹面
側に、また上記対称翼型及び平板形状の各混合器3の両
側面に、予め渦が発生する範囲で渦軸に沿ってあけられ
たスリット状の、あるいは多孔質状の孔で構成された燃
料噴出口5が設けられている。また、6は燃料供給管、
7は燃料の流入方向、8は燃料の流出方向、10はチャ
ンバである。
【0049】矢印1の方向から供給された酸化剤を含む
超音速の流れは、空気取り入れ口2aでラム圧縮された
後、超音速状態で燃焼室2bに入り、このとき側壁11
の凹面側面上及び対称翼型び平板形状をした各混合器本
体3の前縁付近から中央部付近にかけての両側の表面上
に縦渦が発生する。尚、本実施例では対称翼型の混合器
本体3はそれ自体の表面に縦渦を発生すると共に隣接す
る平板形状をした混合器本体3の表面に縦渦が発生する
ように圧力を印加する圧力印加体として機能している。
一方、図11の紙面に垂直方向に設置されチャンバ10
に接続する燃料供給管(図示せず)を通して供給された燃
料は、側壁11の凹面部及び各混合器本体3の内部に設
けられた中空状のチャンバ10内に流れ込み、このチャ
ンバ10と外気が同通している燃料噴出口5から凹面側
の外表面及び混合器本体3の両側外表面へ噴出すること
により、その表面上に発生している縦渦の渦層内にしみ
出る。この結果、酸化剤を含む流れが縦渦の渦運動によ
って、燃料噴出口5から渦層内に噴出された燃料を取り
込みながら効率よく混合される。そして、十分に混合さ
れた燃料と酸化剤を含む気流が燃焼室2bに送られる。
【0050】本発明は、はく離渦発生のために乱れを誘
発するような特別な物理的な加工を必要としなくても、
凹面壁、対称翼及び平板という簡単な構成物を流れに対
して後退角αだけ傾けて配置させることにより、流れを
あまり乱さずに渦が発生するので、混合によるエネルギ
損失を抑え図14に示すように十分混合させることがで
きる。したがって、スクラムジェットエンジンとして、
安定した火炎を得ることが期待できる。
【0051】本実施例では燃料噴射ストラットである混
合器本体3は対称翼と平板を2組向い合わせて配置した
が、図の2つの対称翼の間に数本の対称翼形状の燃料ス
トラットを配置しても同様な効果が得られる。なお、後
退角αが45度付近のとき、発生する渦が強く混合が最
もよく促進される。さらに、縦渦の発生領域では、特に
壁面に設けられた孔から冷たい燃料をしみ出させる場合
には、渦運動により上記の混合効果と併せて、混合器の
壁面を外側から冷却することが可能である。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、縦渦すなわち速度境界
層の乱流遷移過程という流れ場自身が有している性質を
利用するため、第1物質と第2物質の混合を促進させる
手段として特別な物理的加工が必要ではない。また利用
する乱流遷移過程でみられる縦渦領域では、気流の乱れ
の増加によるエネルギ損失が少なく十分な混合が行える
という効果がある。一方、コンディションを適切に制御
することにより、流れ方向に渦構造を長く持続させるこ
とができるため、燃料と酸化剤を十分混合することが可
能である。したがって、燃焼反応をさせた場合、流れ場
が均一な濃度分布を有しているので、ヒートスポット
(Heat spot)が生じにくく、未燃カ−ボンやサ−マル
NOx等の大気汚染の主因となる物質が発生しにくい燃
焼器や安定した火炎のスクラムジェットエンジンを提供
することができるという効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す概略斜視図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す概略斜視図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す要部平面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す要部平面図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す概略斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す概略斜視図である。
【図10】本発明の他の実施例を示す概略側面図であ
る。
【図11】図10のXI−XI線断面図である。
【図12】本発明の従来例を示す断面図である。
【図13】縦渦の発生から崩壊に至る過程を示す説明図
である。
【図14】境界層内の乱れ強さ及び混合率を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 酸化剤を含む流れの供給方向 2a 空気取り入れ口 2b 燃焼室 2c ノズル 2d カウル 3 混合器本体 4 燃料噴出装置 5 燃料噴出口 6 燃料供給管 7 燃料の流入方向 8 燃料の流出方向 10 チャンバ 11 側壁 12 上下壁 13 圧力印加体 14 混合器表面 16 縦渦発生範囲 17 二次的に発生する渦の発生範囲 18 乱流領域 19 縦渦の断面図 α 後退角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 晋 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 小濱 泰昭 宮城県仙台市太白区羽黒台37番10号

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1物質を含む気流中に設けられた縦渦
    発生手段と、この縦渦発生手段により発生した縦渦領域
    に前記第1物質と混合されて輸送される第2物質を供給
    する物質供給手段とを備えたことを特徴とする縦渦を用
    いた物質輸送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の縦渦を用いた物質輸送
    装置において、第1物質は酸化剤であり、第2物質は燃
    料であることを特徴とする縦渦を用いた物質輸送装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の縦渦を用いた物
    質輸送装置において、縦渦発生手段は、翼形状体をその
    前縁を気流の上流側に且つ後縁を下流側に位置させると
    共に、前縁の長手方向を気流方向と直交する方向に対し
    て傾斜させて設けたものであることを特徴とする縦渦を
    用いた物質輸送装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の縦渦を用いた物
    質輸送装置において、縦渦発生手段は、円柱形状体をそ
    の軸方向を気流方向と直交する方向に対して傾斜させて
    設けたものであることを特徴とする縦渦を用いた物質輸
    送装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の縦渦を用いた物
    質輸送装置において、縦渦発生手段は、翼形状であって
    その前縁を気流の上流側に且つ後縁を下流側に位置させ
    ると共に、前縁の長手方向を気流方向と直交する方向に
    対して傾斜させて設けた圧力印加体と、この圧力印加体
    と接近して略平行に配設され該圧力印加体から圧力を印
    加されてその表面に縦渦を発生する平板とを備えたもの
    であることを特徴とする縦渦を用いた物質輸送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2に記載の縦渦を用いた物
    質輸送装置において、縦渦発生手段は、気流方向に凹面
    形状をした一対の凹面板をその凹面側を向き合わせて気
    流方向に対して対称になるように配置すると共に、両凹
    面板の先端縁の長手方向を気流方向と直交する方向に対
    して傾斜させて設けたことを特徴とする縦渦を用いた物
    質輸送装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2に記載の縦渦を用いた物
    質輸送装置において、縦渦発生手段は、気流方向に凸面
    形状をした一対の凸面板をその凸面側を向き合わせて気
    流方向に対して対称になるように配置すると共に、両凸
    面板の先端縁の長手方向を気流方向と直交する方向に対
    して傾斜させて設けたことを特徴とする縦渦を用いた物
    質輸送装置。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2に記載の縦渦を用いた物
    質輸送装置において、縦渦発生手段は、気流方向に凹面
    形状をした一対の凹面板をその凹面側を向き合わせて気
    流方向に対して対称になるように配置すると共に、両凹
    面板の先端縁の長手方向を気流方向と直交させて設けた
    ことを特徴とする縦渦を用いた物質輸送装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の縦渦を
    用いた物質輸送装置において、第2物質を供給する物質
    供給手段は、縦渦発生手段本体の内部に設けられた中空
    状のチャンバと、このチャンバ内に第2物質を導入する
    導入管と、このチャンバ内の第2物質と前記気流とが接
    触するように前記本体表面に気流方向とほぼ平行に形成
    されたスリットとを備えたことを特徴とする縦渦を用い
    た物質輸送装置。
  10. 【請求項10】 請求項3又は4に記載の縦渦を用いた
    物質輸送装置において、第2物質を供給する物質供給手
    段は、翼形状体又は円柱形状体本体の前縁寄りの内部に
    設けられた中空状のチャンバと、このチャンバ内に第2
    物質を導入する導入管と、このチャンバ内の第2物質と
    前記気流とが接触するように前記本体の前縁近傍に該前
    縁の長手方向とほぼ平行に形成されたスリットとを備え
    たことを特徴とする縦渦を用いた物質輸送装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれかに記載の縦渦
    を用いた物質輸送装置において、第2物質を供給する物
    質供給手段は、縦渦発生手段本体の内部に設けられた中
    空状のチャンバと、このチャンバ内に第2物質を導入す
    る導入管と、このチャンバ内の第2物質と前記気流とが
    接触するように前記本体表面に形成された複数の小孔と
    を備えたことを特徴とする縦渦を用いた物質輸送装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8のいずれかに記載の縦渦
    を用いた物質輸送装置において、第2物質を供給する物
    質供給手段は、縦渦発生手段本体の上流のほぼ同一平面
    上に配置されて該縦渦発生手段に向けて第2物質を噴出
    する噴出ノズルであることを特徴とする縦渦を用いた物
    質輸送装置。
  13. 【請求項13】 第1物質を含む気流中に設けられた縦
    渦発生手段と、この縦渦発生手段により発生した縦渦領
    域に前記第1物質と反応する第2物質を供給する物質供
    給手段とを備えたことを特徴とする縦渦を用いた反応促
    進装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の縦渦を用いた反応
    促進装置において、縦渦発生手段は、翼形状体をその前
    縁を気流の上流側に且つ後縁を下流側に位置させると共
    に、前縁の長手方向を気流方向と直交する方向に対して
    傾斜させて設けたものであることを特徴とする縦渦を用
    いた反応促進装置。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載の縦渦を用いた反応
    促進装置において、縦渦発生手段は、円柱形状体をその
    軸方向を気流方向と直交する方向に対して傾斜させて設
    けたものであることを特徴とする縦渦を用いた反応促進
    装置。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載の縦渦を用いた反応
    促進装置において、縦渦発生手段は、翼形状であってそ
    の前縁を気流の上流側に且つ後縁を下流側に位置させる
    と共に、前縁の長手方向を気流方向と直交する方向に対
    して傾斜させて設けた圧力印加体と、この圧力印加体と
    接近して略平行に配設され該圧力印加体から圧力を印加
    されてその表面に縦渦を発生する平板とを備えたもので
    あることを特徴とする縦渦を用いた反応促進装置。
  17. 【請求項17】 請求項13に記載の縦渦を用いた反応
    促進装置において、縦渦発生手段は、気流方向に凹面形
    状をした一対の凹面板をその凹面側を向き合わせて気流
    方向に対して対称になるように配置すると共に、両凹面
    板の先端縁の長手方向を気流方向と直交する方向に対し
    て傾斜させて設けたことを特徴とする縦渦を用いた反応
    促進装置。
  18. 【請求項18】 請求項13に記載の縦渦を用いた反応
    促進装置において、縦渦発生手段は、気流方向に凸面形
    状をした一対の凸面板をその凸面側を向き合わせて気流
    方向に対して対称になるように配置すると共に、両凸面
    板の先端縁の長手方向を気流方向と直交する方向に対し
    て傾斜させて設けたことを特徴とする縦渦を用いた反応
    促進装置。
  19. 【請求項19】 請求項13に記載の縦渦を用いた反応
    促進装置において、縦渦発生手段は、気流方向に凹面形
    状をした一対の凹面板をその凹面側を向き合わせて気流
    方向に対して対称になるように配置すると共に、両凹面
    板の先端縁の長手方向を気流方向と直交させて設けたこ
    とを特徴とする縦渦を用いた反応促進装置。
  20. 【請求項20】 請求項13〜19のいずれかに記載の
    縦渦を用いた反応促進装置において、第2物質を供給す
    る物質供給手段は、縦渦発生手段本体の内部に設けられ
    た中空状のチャンバと、このチャンバ内に第2物質を導
    入する導入管と、このチャンバ内の第2物質と前記気流
    とが接触するように前記本体表面に気流方向とほぼ平行
    に形成されたスリットとを備えたことを特徴とする縦渦
    を用いた反応促進装置。
  21. 【請求項21】 請求項14又は15に記載の縦渦を用
    いた反応促進装置において、第2物質を供給する物質供
    給手段は、翼形状体又は円柱形状体本体の前縁寄りの内
    部に設けられた中空状のチャンバと、このチャンバ内に
    第2物質を導入する導入管と、このチャンバ内の第2物
    質と前記気流とが接触するように前記本体の前縁近傍に
    該前縁の長手方向とほぼ平行に形成されたスリットとを
    備えたことを特徴とする縦渦を用いた反応促進装置。
  22. 【請求項22】 請求項13〜19のいずれかに記載の
    縦渦を用いた反応促進装置において、第2物質を供給す
    る物質供給手段は、縦渦発生手段本体の内部に設けられ
    た中空状のチャンバと、このチャンバ内に第2物質を導
    入する導入管と、このチャンバ内の第2物質と前記気流
    とが接触するように前記本体表面に形成された複数の小
    孔とを備えたことを特徴とする縦渦を用いた反応促進装
    置。
  23. 【請求項23】 請求項13〜19のいずれかに記載の
    縦渦を用いた反応促進装置において、第2物質を供給す
    る物質供給手段は、縦渦発生手段本体の上流のほぼ同一
    平面上に配置されて該縦渦発生手段に向けて第2物質を
    噴出する噴出ノズルであることを特徴とする縦渦を用い
    た反応促進装置。
  24. 【請求項24】 酸化剤を含む気流中に燃料を供給し燃
    料と酸化剤を混合させて燃焼させるスクラムジェットエ
    ンジンにおいて、燃料と酸化剤を混合させる手段は酸化
    剤を含む気流中に設けられた縦渦発生手段と、この縦渦
    発生手段により発生した縦渦領域に燃料を供給する燃料
    供給手段と、を備えたものであることを特徴とするスク
    ラムジェットエンジン。
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