JP3042206B2 - スクラムジェットエンジン - Google Patents

スクラムジェットエンジン

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JP3042206B2
JP3042206B2 JP4248083A JP24808392A JP3042206B2 JP 3042206 B2 JP3042206 B2 JP 3042206B2 JP 4248083 A JP4248083 A JP 4248083A JP 24808392 A JP24808392 A JP 24808392A JP 3042206 B2 JP3042206 B2 JP 3042206B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばスペースプレ
ーンなどの極超音速飛翔体の推進機関として用いられる
スラクムジェットエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、スペースプレーンのようなマ
ッハ5を越える極超音速飛翔体が提案され、このような
極超音速飛翔体に用いる推進機関として、エンジン内部
においても空気を超音速で流す方式のスクラムジェット
(SCRAM JET: Supersonic Co
mbustion RAM JET)エンジンが研究さ
れている。
【0003】スクラムジェットエンジンは、図6および
図7に示すように、一対の側板101,101の間にお
いて、エアインレット102、スロート部103、燃焼
器104、および図示しないノズルを連続的に備えると
共に、前記スロート部103に、燃料供給用のストラッ
ト105を備えている。前記ストラット105は、側部
に、空気流の下流に向いたステップ106を備えてお
り、このステップ106の下流側に、燃料の側部噴射口
107を上下方向に複数備えると共に、後端部に、燃料
の後部噴射口108を上下方向に複数備えている。
【0004】上記のスクラムジェットエンジンは、流入
する空気をエアインレット102で減速・圧縮させると
共に、この空気に各噴射口107,108より燃料を噴
射して連続的に燃焼させ、その燃焼ガスをノズルから噴
出させることで推力を得る。
【0005】このようなスクラムジェットエンジンは、
例えば、特開平2−81946号公報に示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うなスクラムジェットエンジンでは、ストラット105
の側部に空気流に対して直角なステップ106を設け、
その下流において、空気流に対して交差する方向に側部
噴射口107から燃料を噴射することにより、ステップ
後方の再循環領域で着火および保炎が行われるようにし
ているが、ステップ106だけでは燃料の拡散が充分に
行われているとは言い難い面があり、燃焼効率を高める
うえでの改善が必要であった。
【0007】
【発明の目的】この発明は、上記したような従来の状況
に鑑みて成されたもので、導入した空気流中における燃
料の拡散が充分に行われるようにし、これに伴って燃焼
効率を高めることができるスクラムジェットエンジンを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わるスクラ
ムジェットエンジンは、燃焼器前方の空気流路内に、空
気流に対する前端部が断面尖頭状を成す前半部と、板状
を成す後半部と、前半部と後半部の境目に形成した保炎
用ステップを有する燃料供給用のストラットを備えると
共に、前記ストラットの前半部の側面に、該ストラット
の前端部から空気流の方向に沿って保炎用ステップに至
る複数の切込み部を所定間隔で設けて、ストラットの前
端部において切込み部とそれ以外の部分の半頂角を異な
らせた状態にし、ストラットの後半部において保炎用ス
テップから下流側に離間した位置に、燃料を噴射する複
数の側部噴射口を設けた構成としており、上記の構成を
課題を解決するための手段としている。
【0009】
【発明の作用】この発明に係わるスクラムジェットエン
ジンでは、燃料供給用ストラットの前半部の側面に、そ
の前端部から空気流の方向に沿って保炎用ステップに至
切込み部を設けたことにより、ストラット前端部にお
いて、切込み部の半頂角とそれ以外の部分の半頂角が異
なったものとなる。
【0010】ここで、一様な超音速流の中に前端部が尖
頭状を成すストラットをおいた場合、前端部の半頂角を
λとし、前端部から生じる衝撃波の衝撃波角をβとし、
衝撃波前方での空気流のマッハ数をM、衝撃波後方で
の空気流のマッハ数をMとし、さらに比熱比をκとす
ると、これらの関係は次式で表わされる。
【0011】 tanλ=2cotβ・(M sinβ−1) /M ・(κ+cosβ)+2 M =(κ−1)・M sinβ+2 /(2κM sinβ)−(κ+1) /sin(β−λ) つまり、ストラット前端部の半頂角が変わると、衝撃波
の後方でのマッハ数が変化する。
【0012】これにより、上記スクラムジェットエンジ
ンでは、切込み部での衝撃波角とそれ以外の部分での衝
撃波角とが異なることとなり、これらの衝撃波後方での
空気流の速度に差が生じ、速度不連続面において渦流が
生じる。このとき、当該ラムジェットエンジンでは、複
数の切込み部を所定間隔で設けているので、多数の渦流
が発生することとなり、これらの渦流が板状の後半部に
案内されつつ空気流路全体に及ぶ乱流となる。また、保
炎用ステップから下流側に離間した位置に複数の側部噴
射口を設けているので、空気流路全体に及ぶ乱流に対し
て交差する方向から燃料が噴射されることとなり、これ
により燃料の拡散が促進されて空気と燃料との混合が充
分なものとなる。
【0013】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1〜図5に基
づいて説明する。
【0014】図3は極超音速飛翔体の一例を示す図であ
って、この極超音速飛翔体Fは、機体の下面後部に6基
のスクラムジェットエンジンJを一体的に備えている。
【0015】前記スクラムジェットエンジンJは、図4
および図5に示すように、一対の側板1,1と下側のエ
ンジンカウル2によって全体の流路が形成されており、
前記両側板1,1間において、空気流に対して流路面積
が漸次減少するエアインレット3、スロート部4、空気
流に対して流路面積が漸次拡大される燃焼器5、および
ノズル6を連続的に備えていると共に、前記スロート部
4の流路中央に、燃料供給用のストラット7を備えてい
る。
【0016】前記ストラット7は、図1および図2に示
すように、全体として細長い矢印形の水平断面形状を有
するものであって、空気流に対する前端部が尖頭状を成
すくさび形の前半部8と、後端側の肉厚が漸次減少する
板状の後半部9から成り、その側部において、前半部8
と後半部9の境目に、空気流の下流を向いた保炎用のス
テップ10が上下方向にわたって形成してある。
【0017】また、前記ストラット7は、後半部9にお
いて、ステップ10から下流側に離間した位置に、空気
流に対して交差する方向に燃料を噴射する側部噴射口1
1が、上下方向に所定間隔で複数設けてあると共に、後
端部に、空気流に対して平行に燃料を噴射する後部噴射
口12が、同じく上下方向に所定間隔で複数設けてあ
り、このほか、内部には、燃料供給路(一部を図1に点
線で示す)13や、冷却用流体の流路などが設けてあ
る。
【0018】さらに、前記ストラット7の前半部8の
面には、該ストラット7の前端部から空気流の方向に沿
う切込み部14が設けてある。この実施例において切込
み部14は、ストラット7の前端部からステップ10に
至る直線的な溝で構成してあり、且つストラット7の上
下方向に一定の間隔で複数条形成してある。
【0019】なお、上記スクラムジェットエンジンJで
は、ステップ10の部分における流路の幅寸法をhとす
ると、各噴射口11,12の口径をh/10程度とし、
各切込み部14および各噴射口11,12の上下方向の
ピッチをh程度としており、切込み部14の位置に対し
て側部噴射口11の位置を上下方向に二分の一ピッチず
らせることにより、空気流と側部噴射口11から流路内
に垂直に噴射される燃料との混合効果をより一層高める
ようにし、さらに、側部噴射口11の位置に対して後部
噴射口12の位置を上下方向に二分の一ピッチずらせる
ことにより、エンジン内の上下方向での燃料分布の均一
化を図っている。
【0020】上記構成を備えたスクラムジェットエンジ
ンJは、流入する空気をエアインレット3で減速させ且
つ圧縮すると共に、スロート部4を通過した空気に各噴
射口11,12から燃料を噴射して燃焼器5で連続燃焼
させ、その燃焼ガスをノズル6から噴出させることによ
り推力を得る。なお、図3に示すような極超音速飛翔体
Fでは、機体先端から生じた衝撃波による圧力上昇を利
用し、機体下側で圧縮した空気をエンジンに導入させる
ことも行われる。
【0021】ここで、上記スクラムジェットエンジンJ
では、ストラット7の側面に切込み部14を設けたこと
により、ストラット7の前端部において、切込み部14
の半頂角がそれ以外の部分の半頂角よりも小さい状態と
なっている。これにより、上記ラムジェットエンジンJ
では、切込み部14で生じる衝撃波の角度とそれ以外の
部分で生じる衝撃波の角度とが異なったものとなり、そ
の衝撃波角の相違によって衝撃波後方での空気流の速度
に差が生じ、速度不連続面において渦流が生じることと
なる。また、複数の切込み部14を所定間隔で設けてい
るので、多数の渦流が発生することとなり、これらの渦
流が板状の後半部9に案内されつつ空気流路全体に及ぶ
乱流となる。
【0022】したがって、上記スクラムジェットエンジ
ンJでは、ステップ10の後方に生じる循環流に前記渦
流が加わることから、ステップ後方の再循環領域での着
火および保炎が行われると同時に、側部噴射口11から
の燃料が渦流による乱流に対して交差する方向から噴射
されることとなるので、燃料の拡散が促進され、空気と
燃料が充分に混合されて良好な燃焼が行われることとな
る。また、前記渦流による影響は当然ストラット7の後
方にまで及び、後部噴射口12から噴射した燃料の拡散
をも促進し得る。
【0023】なお、上記実施例では、溝状の切込み部を
有する1本のストラットを備えた場合を例示したが、ス
トラットの数や切込み部の数および形状などは上記実施
例のものに限定されることはない。
【0024】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明のス
クラムジェットエンジンによれば、燃料供給用のストラ
ットの前半部における複数の切込み部、すなわちストラ
ットの前端部の半頂角を部分的に異ならせる切込み部に
より、多数の渦流を発生させると共に、これらの渦流を
板状の後半部で案内して空気流路全体に及ぶ乱流にする
ことができ、さらに、ストラットの後半部において保炎
用ステップから下流側に離間した位置に設けた側部噴射
口により、空気流路全体に及ぶ乱流に対して交差する方
向から燃料を噴射することで保炎用ステップの下流側で
の燃料の拡散を促進させることができ、導入した空気と
燃料との混合を充分なものにして燃焼効率を著しく高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例におけるスクラムジェット
エンジンの要部を示す斜視図である。
【図2】図1に示すスクラムジェットエンジンの水平断
面図である。
【図3】スクラムジェットエンジンを備えた極超音速飛
翔体を示す斜視図である。
【図4】図3に示すスクラムジェットエンジンの側部断
面図である。
【図5】図3に示すスクラムジェットエンジンの水平断
面図である。
【図6】従来において提案されたスクラムジェットエン
ジンを示す斜視図である。
【図7】図6に示すスクラムジェットエンジンの水平断
面図である。
【符号の説明】
J スクラムジェットエンジン 5 燃焼器 7 ストラット8 前半部 9 後半部 10 ステップ11 側部噴射口 14 切込み部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼器前方の空気流路内に、空気流に対
    する前端部が断面尖頭状を成す前半部と、板状を成す後
    半部と、前半部と後半部の境目に形成した保炎用ステッ
    プを有する燃料供給用のストラットを備えると共に、前
    記ストラットの前半部の側面に、該ストラットの前端部
    から空気流の方向に沿って保炎用ステップに至る複数の
    切込み部を所定間隔で設けて、ストラットの前端部にお
    いて切込み部とそれ以外の部分の半頂角を異ならせた状
    態にし、ストラットの後半部において保炎用ステップか
    ら下流側に離間した位置に、燃料を噴射する複数の側部
    噴射口を設けたことを特徴とするスクラムジェットエン
    ジン。
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