JPH06249046A - 燃焼ラフネス値の検出装置、内燃機関の点火時期制御装置及びロックアップクラッチの制御装置 - Google Patents

燃焼ラフネス値の検出装置、内燃機関の点火時期制御装置及びロックアップクラッチの制御装置

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JPH06249046A
JPH06249046A JP3551693A JP3551693A JPH06249046A JP H06249046 A JPH06249046 A JP H06249046A JP 3551693 A JP3551693 A JP 3551693A JP 3551693 A JP3551693 A JP 3551693A JP H06249046 A JPH06249046 A JP H06249046A
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combustion
roughness value
ignition
ignition timing
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Application number
JP3551693A
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English (en)
Inventor
Shigeru Aoki
滋 青木
Eizou Umiyama
英造 海山
Tsuyoshi Haga
剛志 芳賀
Yusuke Tatara
裕介 多々良
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02PIGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
    • F02P17/00Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
    • F02P17/12Testing characteristics of the spark, ignition voltage or current
    • F02P2017/125Measuring ionisation of combustion gas, e.g. by using ignition circuits

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  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高価なセンサを用いることなく燃焼ラフネス
値を精密に検出する。 【構成】 混合気に着火するための点火時期θIGに続
いて設定された燃焼ラフネス値を検出するための4つの
点火時期θIGm(m=1〜4)のそれぞれ対応して、
点火電圧センサの出力電圧が比較レベル越える比較判定
パルス幅TPmが計測される。比較判定パルス幅TPm
をイオン電流波形に相関するイオン電流相関値Im
(T)に変換し、このイオン電流相関値Im(T)から
図示平均有効圧Pmiに相関するPmi相関値SPmi
を求め、このPmi相関値SPmiに基づいて燃焼ラフ
ネス値RNを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の気筒内にお
ける混合気の燃焼状態を示す燃焼ラフネス値の検出装
置、並びに前記検出装置を用いた内燃機関の点火時期制
御装置及びロックアップクラッチの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の気筒内における混合気の燃焼
状態を示すパラメータである燃焼ラフネス値を燃焼圧セ
ンサや燃焼光センサによって検出する燃焼ラフネス値検
出部と、空燃比や点火時期をコントロールするエンジン
コントロールユニットとで構成され、エンジンコントロ
ールユニット中のROMに記憶された燃料噴射量、点火
時期等の設定値に対し、燃焼が悪化した場合、燃焼ラフ
ネス値検出部の信号によりこれらを補正するようにした
制御装置が従来より知られている(特開昭62−388
53号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃焼圧
センサや燃焼光センサは1個でも高価な上に各気筒毎に
装着する必要があり、検出回路を含めた装置全体のコス
トが非常に高価になるため、特殊な用途の機関は別とし
て一般の乗用車用には採用できなかった。
【0004】また、実走行での頻度の高いクルーズ走行
時やアイドル運転時は、機関負荷が低く燃焼圧や燃焼光
は微弱であるため、燃焼圧センサや燃焼光センサでは燃
焼ラフネス値を正確に検出することができなかった。特
に、高回転低負荷領域では制御に使用できるほど信頼性
のある検出結果は全く得ることはできなかった。
【0005】また、実際の点火時期を検出し、点火時期
制御装置の指令値との比較を行ったり、機関にとって最
適な点火時期制御を行ったりする場合には、燃焼圧セン
サでは点火時期の計測ができないため、燃焼圧センサと
燃焼光センサの両方を持たなくてはならない。
【0006】また、燃焼光センサは石英ガラスオプティ
カルファイバーを使用しても耐久性が低く、耐久劣化に
よって出力が低下したり、カーボンや燃焼生成物が付着
することで出力が低下するため、初期性能は良くても長
期の使用を考えると、機関制御用センサとしては採用で
きない。
【0007】また、燃焼圧センサや燃焼光センサを燃焼
室に設けると、吸気バルブや排気バルブの設計に制約を
受けるだけでなく、前記センサを燃焼室に挿入するため
の導入管の装備によって燃焼室の冷却性が低下する問題
がある。
【0008】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、内燃機関の燃焼ラフネス値を比較的簡便な装置で正
確に検出することが可能な燃焼ラフネス値の検出装置
と、その検出装置を用いた内燃機関の点火時期制御装置
及びロックアップクラッチの制御装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された燃焼ラフネス値の検出装置
は、内燃機関の点火プラグの点火時期を決定して複数回
の点火指令信号を発生する信号発生手段と、前記点火指
令信号に基づいて点火プラグを放電させるための高電圧
を発生する点火手段と、この点火手段が高電圧を発生す
る時の電圧値を検出する電圧値検出手段と、前記点火指
令信号発生後の電圧値が基準電圧値を越える期間の長さ
を計測する期間計測手段と、この期間計測手段で計測し
た複数の計測値に基づいてイオン電流相関値を算出する
イオン電流相関値算出手段と、前記イオン電流相関値に
基づいて図示平均有効圧相関値を算出する図示平均有効
圧相関値算出手段と、前記図示平均有効圧相関値に基づ
いて燃焼ラフネス値を算出する燃焼ラフネス値算出手段
とを備えたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2に記載された内燃機関の点
火時期制御装置は、前述の請求項1記載の燃焼ラフネス
値の検出装置を備えた内燃機関の点火時期制御装置であ
って、前記燃焼ラフネス値算出手段で算出した燃焼ラフ
ネス値と基準燃焼ラフネス値との偏差に基づいて内燃機
関の点火時期を制御する制御手段を備えたことを特徴と
する。
【0011】また、請求項3に記載されたロックアップ
クラッチの制御装置は、前述の請求項1記載の燃焼ラフ
ネス値の検出装置を備えた内燃機関に接続された自動変
速機のロックアップクラッチの制御装置であって、前記
燃焼ラフネス値算出手段で算出した燃焼ラフネス値と基
準燃焼ラフネス値との偏差に基づいて自動変速機のロッ
クアップクラッチを制御する制御手段を備えたことを特
徴とする。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0013】図1は、本発明の実施例に係る内燃機関
(以下単に「エンジン」という)及びその制御装置の全
体構成図であり、例えば4気筒のエンジン1の吸気管2
の途中にはスロットル弁3が設けられている。スロット
ル弁3にはスロットル弁開度(θTH)センサ4が連結
されており、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信
号を出力してエンジン制御用電子コントロールユニット
(以下「ECU」という)5に供給する。
【0014】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各燃料噴射弁6は図示し
ない燃料ポンプに接続されるとともに、ECU5に電気
的に接続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射
の開弁時間が制御される。
【0015】エンジン1の各気筒の点火プラグ16はデ
ィストリビュータ15を介してECU5に電気的に接続
されており、ECU5により点火時期θIGが制御され
る。ディストリビュータ15と点火プラグ16とを接続
する接続線の途中には、その接続線と静電的に結合され
た(接続線と数pFのコンデンサを形成する)点火電圧
センサ17が設けられており、その検出信号はECU5
に供給される。
【0016】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この
絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気
温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを
検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給す
る。
【0017】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン
水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出
力してECU5に供給する。エンジン回転数(NE)セ
ンサ10及び気筒判別(CYL)センサ11はエンジン
1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲に取付け
られている。エンジン回転数センサ10はエンジン1の
クランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位置
でパルス(以下「TDC信号パルス」という)を出力
し、気筒判別センサ11は特定の気筒の所定のクランク
角度位置で信号パルスを出力するものであり、これらの
各信号パルスはECU5に供給される。
【0018】三元触媒14はエンジン1の排気管13に
配置されており、排気ガス中のHC,CO,NOx等の
成分の浄化を行う。排気ガス濃度検出器としての酸素濃
度センサ12は排気管13の三元触媒14の上流側に装
着されており、排気ガス中の酸素濃度を検出してその検
出値に応じた信号を出力しECU5に供給する。酸素濃
度センサ12は、酸素濃度に比例した信号を出力するリ
ニア型のものである。
【0019】ECU5には更に、バッテリ電圧VBを検
出するバッテリ電圧センサ31、エンジン1が搭載され
た車両の左右の駆動輪の回転速度WFL,WFRを検出
する駆動輪速度センサ33,34及び左右の従動輪の回
転速度WRL,WRRを検出する従動輪速度センサ3
5,36が接続されており、これらのセンサの検出信号
がECU5に供給される。
【0020】ECU5は各種センサからの入力信号波形
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム
及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射
弁6に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成され
る。
【0021】図2は、図1の制御装置における燃焼ラフ
ネス値の検出に係る部分の構成を示す図であり、電源電
圧VBが供給される電源端子T1は一次側コイル47と
2次側コイル48とから成る点火コイル(点火手段)4
9に接続されている。一次側コイル47と2次側コイル
48とは互いにその一端で接続され、一次側コイル47
の他端はトランジスタ46のコレクタに接続され、トラ
ンジスタ46のベースは駆動回路51を介してCPU5
bに接続され、そのエミッタは接地されている。トラン
ジスタ46のベースには、CPU5bより点火指令信号
Aが供給される。また、2次側コイル48の他端は、デ
ィストリビュータ15を介して点火プラグ16の中心電
極16aに接続されている。点火プラグ16の接地電極
16bは接地されている。
【0022】点火電圧センサ17は、入力回路41を介
してピークホールド回路42及び比較器44の非反転入
力に接続されている。ピークホールド回路42の出力
は、比較レベル設定回路43を介して比較器44の反転
入力に接続されている。また、ピークホールド回路42
のリセット入力には、CPU5bが接続されており、C
PU5bから適切なタイミングでピークホールド値をリ
セットするリセット信号が供給される。比較器44の出
力は、CPU5bに入力される。また、二次側コイル4
8とディストリビュータ15との間にダイオード50が
介装されている。
【0023】図3は、入力回路41、ピークホールド回
路42及び比較レベル設定回路43の具体的な構成を示
す回路図であり、同図において入力端子T2は、抵抗4
15を介して演算増幅器(以下「オペアンプ」という)
416の非反転入力に接続されている。また入力端子T
2は、コンデンサ411と抵抗412とダイオード41
4とを並列に接続した回路を介してアースに接続される
とともに、ダイオード413を介して電源ラインVBS
に接続されている。コンデンサ411は、例えば104
pF程度のものを使用し、前記点火電圧センサ17によ
って検出される電圧を数千分の1に分圧する働きをす
る。また抵抗412は例えば500KΩ程度のものを使
用する。ダイオード413及び414は、オペアンプ4
16の入力電圧がほぼ0〜VBSの範囲内に入るように
するために設けられている。オペアンプ416の反転入
力はその出力と接続されており、オペアンプ416はバ
ッファアンプ(インピーダンス変換回路)として動作す
る。
【0024】入力回路41のオペアンプ416の出力
は、比較器44の非反転入力及びオペアンプ421の非
反転入力に接続されている。オペアンプ421の出力は
ダイオード422を介してオペアンプ427の非反転入
力に接続され、オペアンプ421及び427の反転入力
はいずれもオペアンプ427の出力に接続されている。
従って、これらのオペアンプもバッファアンプとして動
作する。
【0025】オペアンプ427の非反転入力は抵抗42
3及びコンデンサ426を介して接地され、抵抗423
とコンデンサ426の接続点は、抵抗424を介してト
ランジスタ425のコレクタに接続されている。トラン
ジスタ425のエミッタは接地され、ベースにはリセッ
ト時高レベルとなるリセット信号がCPU5bより入力
される。
【0026】オペアンプ427の出力は、比較レベル設
定回路43を構成する抵抗431及び432を介して接
地され、抵抗431と432の接続点が比較器44の反
転入力に接続されている。
【0027】図3の回路によれば、検出された点火電圧
V(オペアンプ416の出力)のピーク値がピークホー
ルド回路42によって保持され、そのピークホールド値
が比較レベル設定回路43により、値1より小さい所定
数倍され、比較レベルVCOMPとして比較器44に供
給される。従って、端子T4にはV>VCOMPが成立
するとき高レベルとなるパルス信号(比較判定パルス)
が出力される。
【0028】以上のように構成される回路41〜44の
動作を図4を用いて説明する。同図(b),(c)にお
いて実線は燃料混合気の正常燃焼時の特性を示し、破線
は燃焼ラフネス値が最大となる燃料系の原因に係る失火
(以下「FI失火」という)時の特性を示す。同図
(a)は点火指令信号Aを示す。
【0029】同図(b)は、検出した点火電圧(入力回
路41の出力電圧)V(B,B′)及び比較レベルVC
OMP(C,C′)の推移を示している。この図を用い
て、まず、正常燃焼時の点火電圧特性(実線で示す特
性)について説明する。
【0030】点火指令信号A発生時刻t0の直後におい
ては点火電圧は燃料混合気(点火プラグの放電ギャップ
間)の絶縁を破壊する値まで上昇し、絶縁破壊後は、絶
縁破壊前の容量放電状態(数百アンペア程度の電流によ
る非常に短い時間の放電状態)から放電電圧が略一定の
誘導放電状態へと移行する(数十ミリアンペア程度の電
流により、数ミリ秒程度の放電期間)。誘導放電電圧
は、時刻t0以降の圧縮行程に伴う気筒内の圧力が上昇
することにより上昇する。これは、圧力が高くなると誘
導放電に必要な電圧も高くなるためである。誘導放電の
最後の段階においては点火コイルの誘導エネルギーの減
少により誘導放電を維持するための電圧よりも点火プラ
グ電極間の電圧が低くなり、誘導放電は消失して容量放
電状態(後期の容量放電状態)へ移行する。容量放電状
態においては点火プラグ電極間の電圧は燃料混合気の絶
縁を再度破壊するため上昇するが、点火コイル49の残
余のエネルギーが少なく電圧上昇はわずかである。これ
は、燃焼が発生した場合は、プラグギャップ間の電気抵
抗が低いためであり、燃焼時の燃料混合気がイオン化し
ていることに起因する。
【0031】なお、ダイオード50と点火プラグ16と
の間の浮遊容量に蓄えられた電荷(電極間で放電しきれ
ずに残った電荷)は、ダイオード50があるため、点火
コイル49側へは放電されないが、点火プラグ16の電
極近傍に存在するイオンによって中和されるため、容量
放電終了時の点火電圧Vは速やかに減少する。
【0032】次に、燃料混合気が燃料供給系の異常等に
よりリーン状態やカット状態となりFI失火が発生した
とき(燃焼が発生しなかったとき)の点火電圧特性(破
線で示す特性)について説明する。点火指令信号Aの発
生時刻t0の直後においては点火電圧Vは点火プラグ電
極間の燃料混合気の絶縁を破壊する値まで上昇するが、
このときの絶縁破壊電圧の値は、燃料混合気の占める空
気の割合が正常時よりも多く含まれており、燃料混合気
の絶縁耐力が大きくなり、また、燃焼が発生していない
ため、燃料混合気がイオン化しておらず、プラグギャッ
プ間の電気抵抗が高くなることから、正常燃焼時の電圧
値よりも高くなる。この後、正常燃焼時と同様に誘導放
電状態へ移行するが、放電抵抗も正常燃焼時よりも大き
いことにより正常燃焼時よりも速く容量放電状態へ移行
する。誘導放電の最後の段階で発生する容量放電(後期
の容量放電)の値は、燃料混合気の絶縁破壊電圧が正常
燃焼時よりも大きいことにより、正常燃焼時に比べて非
常に大きくなる。
【0033】このとき、点火プラグ16の電極近傍にほ
とんどイオンが存在しないため、ダイオード50と点火
プラグ16との間に蓄えられた電荷は、イオンによって
中和されず、またダイオード50によって点火コイル4
9へ逆流することもできないためそのまま保持され、気
筒内圧力が低下して放電要求電圧がこの電荷により印加
されている電圧と等しくなった時に、点火プラグ16の
電極において放電される(図4(b)、時刻t5)。従
って、容量放電終了後も、比較的長時間(正常燃焼時に
比べて)にわたり、点火電圧Vは高電圧状態が継続する
のである。
【0034】図4(b)の曲線C,C′は、点火電圧V
のピークホールド値から得られる比較レベルVCOMP
の推移を示しており、時刻t2〜t3間でリセットされ
ている。従って、時刻t2以前は、前回点火された気筒
の比較レベルVCOMPを示している。また、図4
(c)は比較器44の出力(以下「比較判定パルス」と
いう)を示しており、図4(b)及び(c)から明らか
なように、燃焼時においては時刻t2〜t4間でV>V
COMPとなり、失火時においては時刻t1〜t5間で
V>VCOMPとなり、その間比較器44の出力は高レ
ベルとなる。そして、前記比較判定パルスの幅、即ち比
較判定パルス幅TPに基づいて燃焼ラフネス値RNを決
定することができる。
【0035】ここで、例えば燃焼ラフネス値RNを、図
5に示すような気筒内圧の最大値Pmaxの平均値Pm
axaveに対するPmaxの変化量ΔPmaxの比率
ΔPmax/Pmaxaveとして表すことにすると、
エンジンに供給する混合気の空燃比A/Fと燃焼ラフネ
ス値RNとの関係は図6(a)に示すようになる。ま
た、空燃比A/Fと比較判定パルス幅(時刻t2からt
4まで、または時刻t1からt5までの時間)TPとの
関係は、同時(b)に示すようになる。これらの図にお
いて、A/F=AFHでは失火(完全失火、図4に鎖線
で示す状態)となり、A/F=AF0(例えば14.
7)の範囲では良好な燃焼(図4に実線で示す状態)が
得られることを示している。従って、A/F=AF0近
傍からA/F=AFHまでの範囲内では、比較判定パル
ス幅TPを計測することにより、燃焼ラフネス値RNを
検出することができる。
【0036】このように、点火電圧センサ17の検出電
圧に基づいて、燃焼ラフネス値RNを検出することによ
り、以下のような効果を奏する。
【0037】点火電圧センサ17は、点火プラグに接続
される高圧コードに導電体を巻いたり、添わせたりする
ことで実現できるため、燃焼圧センサや燃焼光センサと
比べて構造が簡単でかつ取り付けが容易である。従って
低コストで実現でき、一般の乗用車やオートバイに採用
可能である。
【0038】また、点火電圧センサは、燃焼圧センサ等
のようにスパークプラグのプラグ座や燃焼室に取り付け
る必要が無いため、吸気バルブや排気バルブの設計自由
度や燃焼室の冷却性に影響を及ぼすことがなく、しかも
使用条件が厳しくないために耐久性、信頼性の面でもは
るかに優れた燃焼ラフネス値センサを実現することがで
きる。
【0039】図7は、比較判定パルス幅TPの計測を行
うプログラムのフローチャートであり、本プログラムは
CPU5bにおいて一定時間毎に実行される。
【0040】ステップS41では、まずモニタ条件が成
立しているか否かを判別する。ここで、モニタ条件は、
エンジンが失火判定を実行すべき運転状態にあるとき成
立する条件であり、後述する図8のプログラムによって
判断される。この条件が成立していない(ステップS4
1の答が否定(NO))ときには、直ちに本プログラム
を終了する。
【0041】ステップS41の答が肯定(Yes)、即
ちモニタ条件が成立しているときには、IGフラグ(F
lagIG)が「1」であるか否かを判別する(ステッ
プS42)。このIGフラグは、点火時期を演算するプ
ログラムにおいて点火指令信号Aの発生とともに「1」
に設定されるフラグである。ステップS42の答が否定
(No)、即ちIGフラグが「0」のときには、リセッ
トタイマの計測値tRを値0として(ステップS43)
本プログラムを終了する。ステップS42の答が肯定
(Yes)、即ちIGフラグが「1」のときには、リセ
ットタイマの計測値tRが所定時間tRESETより小
さいか否かを判別する(ステップS44)。IGフラグ
が「0」から「1」となった直後は、この答が肯定(Y
es)となり、比較判定パルス、即ち比較器44の出力
パルスが有るか否かを判別する(ステップS47)。こ
の答が否定(No)であれば直ちに本プログラムを終了
し、肯定(Yes)であれば、カウンタのカウント値C
Pを値1だけインクリメントし(ステップS48)、本
プログラムを終了する。
【0042】前記ステップS44の答が否定(No)、
即ちtR>tRESETとなったときには、カウンタの
カウント値CP値及びIGフラグを値0にリセットし
(ステップS45,S46)、本プログラムを終了す
る。
【0043】本プログラムによれば、比較判定パルス幅
TPに比例するカウント値CPを得ることができる。
【0044】図8は、前記モニタ条件の判定を行うプロ
グラムのフローチャートである。
【0045】ステップS21〜S25では、検出したエ
ンジン運転パラメータ値が所定範囲内にあるか否かを判
別する。即ち、エンジン回転数NEが下限値NEL(例
えば500rpm)と上限値NEH(例えば6,500
rpm)の間にあるか否か(ステップS21)、吸気管
内絶対圧PBAが下限値PBAL(例えば260mmHg)
と上限値PBAH(例えば760mmHg)の間にあるか否
か(ステップS22)。エンジン水温TWが下限値TW
L(例えば40℃)と上限値TWH(例えば110℃)
の間にあるか否か(ステップS23)、吸気温TAが下
限値TAL(例えば0℃)と上限値TAH(例えば80
℃)の間にあるか否か(ステップS24)及びバッテリ
電圧VBが下限値VBL(例えば10V)より高いか否
か(ステップS25)を判別し、これらの判別結果のい
ずれかが否定(No)のときには、モニタ条件不成立と
判定する(ステップS32)。エンジンが通常用の運転
状態にあれば、エンジン回転数NE、吸気管内絶対圧P
BA、エンジン水温TW及び吸気温TAは、上記上下限
値の範囲内にあること、及びバッテリ電圧VBが低い場
合には点火電圧が低下し、正確な判定ができないことを
考慮したものである。
【0046】ステップS21〜25の答が全て肯定(Y
es)のときには、酸素濃度センサの検出値に基づかな
いオープンループの空燃比リーン制御実行中(例えばエ
ンジンの減速時にこのような制御が実行される)である
か否か(ステップS26)及びトラクション制御実行中
であるか否か(ステップS27)を判別する。これらの
判別の結果、いずれかの答が肯定(Yes)のときに
は、モニタ条件不成立と判別する(ステップS32)。
これらの制御実行中は、燃焼が不安定で、後述する燃焼
ラフネス値制御が困難であることを考慮したものであ
る。
【0047】ステップS26,S27の答がともに否定
(No)のときには、更にフュエルカット中か否かを判
別し(ステップS28)、その答が肯定(Yes)、即
ちフュエルカット中のときには、タイマTMAFCに所
定時間(例えば1秒)をセットしてスタートさせ(ステ
ップS29)、モニタ条件不成立と判定する(ステップ
S32)。ステップS28の答が否定(No)、即ちフ
ュエルカット中でないときには、前記タイマTMAFC
のカウント値が値0か否かを判別する(ステップS3
0)。この答が否定(No)、即ちフュエルカット終了
後所定時間経過前は、モニタ条件不成立と判定し(ステ
ップS32)、ステップS30の答が肯定(Yes)、
即ちフュエルカット終了後所定時間経過したときにはモ
ニタ条件成立と判定する(ステップS31)。
【0048】ステップS29,S30は、フュエルカッ
ト終了後直後も燃焼が不安定となることを考慮したもの
である。
【0049】図8のプログラムによれば、エンジン運転
パラメータ値(NE,PBA,TW,TA,VB)が所
定範囲ないとき、空燃比リーン制御若しくはトラクショ
ン制御実行中のとき、フュエルカット中又はフュエルカ
ット終了後所定時間内はモニタ条件不成立と判定され、
上記以外のときモニタ条件成立と判定される。
【0050】以上、燃焼ラフネス値RNの検出手法の概
略を説明したが、以下の実施例において燃焼ラフネス値
RNの更に具体的な検出手法と、その燃焼ラフネス値R
Nに基づいたエンジン1の点火時期制御とを、図9〜図
13に基づいて説明する。
【0051】図9のフローチャート及び図10のグラフ
を参照し、先ずフローチャートのステップS51におい
て、点火プラグ16の点火時期が演算される。この実施
例では気筒内の混合気に着火させるための最初の点火時
期θIGに続いて、燃焼ラフネス値RNを検出するため
の4つの点火時期θIGm=θIG1 〜θIG4 が一定
間隔で連続的に設定され、1サイクル毎に合計5回の点
火指令信号が各気筒の点火プラグ16に印加される。
【0052】ステップS52では、前記点火時期θIG
が出力されて点火プラグ16に高電圧が印加され、気筒
内の混合気に着火される。最初のループではステップS
53においてm=1に設定され、ステップS54でm=
1に対応して点火時期θIG 1 が出力される。ステップ
S55では、前記点火時期θIG1 において点火プラグ
16に高電圧が印加されたときの点火電圧センサ17の
出力電圧が読み込まれる。このとき失火が発生している
と気筒内の指圧及びイオン電流波形は図10の実線のよ
うになり、ステップS56で点火電圧センサ17の出力
電圧が比較レベルを越える期間として、前記カウント値
CPに応じた比較判定パルス幅TP1 が検出される。
【0053】続くステップS57では、ステップS56
で求めた比較判定パルス幅TP1 に対応して、前記イオ
ン電流波形に相関する値としてのイオン電流相関値I1
(T)が、図11のマップに基づいて検索される。イオ
ン電流相関値I1 (T)が求められると、ステップS5
8で前記点火時期θIG1 に対応するエンジン回転数N
E及び吸気管内絶対圧PBAから重み付け係数K1 がマ
ップ検索され(図12参照)、この重み付け係数K1
前記イオン電流相関値I1 (T)に乗算することによ
り、図示平均有効圧Pmiに相関する値であるPmi相
関値SP1 が算出される。
【0054】前記ステップS54〜ステップS58は、
ステップS59でmが4になるまで繰り返され、その都
度ステップS60でmがインクリメントされる。而し
て、ステップS59でm=4になって、4つの点火時期
θIGm=θIG1 〜θIG4に対応した4つのPmi
相関値SP1 〜SP4 が全て算出されると、ステップS
61で前記4つのPmi相関値SP1 〜SP4 を加算す
ることにより、最終的なPmi相関値SPmiが算出さ
れる。
【0055】上述のようにして、図示平均有効圧Pmi
を表す指標となるPmi相関値SPmiが算出される
と、図13のフローチャートに基づいてエンジン1の点
火時期制御が行われる。
【0056】先ず、ステップS71でMBT(最大トル
クが得られる点火時期の最小進角)に対応する基準Pm
i相関値STSPmi(n)がマップから検索される。
続いて、図9のフローチャートのステップS61で求め
たPmi相関値SPmi(n)が読み込まれる。そし
て、続くステップS73で、基準Pmi相関値STSP
mi(n)とPmi相関値SPmi(n)との偏差の絶
対値を算出することにより、両者の偏差ΔSPmi
(n)として燃焼ラフネス値RNが算出される。ここ
で、添字nは各気筒に対応する値を示している。
【0057】ステップS74で前記偏差の今回値ΔSP
mi(n)と前回値ΔSPmi(n−1)とが比較さ
れ、その答えが否定(No)であって今回の偏差ΔSP
mi(n)が前回よりも増加している場合、即ち燃焼状
態が悪化しつつある場合にはステップS75に移行す
る。ステップS75で前回の点火時期θIGが図9のフ
ローチャートのステップS51で求めた点火時期θIG
よりも進角している場合には、ステップS76で点火時
期θIGを遅角し、逆にステップS75で遅角している
場合にはステップS77で進角し、これにより前記偏差
ΔSPmi(n)を減少させて燃焼状態を向上させるこ
とができる。
【0058】一方、ステップS74の答えが肯定(Ye
s)であって今回の偏差ΔSPmi(n)が前回よりも
減少している場合、即ち燃焼状態が好転しつつある場合
にはステップS78に移行する。ステップS78で偏差
ΔSPmi(n)が所定値以下であれば、充分な燃焼状
態が得られているとして、ステップS79で点火時期θ
IGが固定される。また、ステップS78で偏差ΔSP
mi(n)が所定値より大きい場合であって、ステップ
S80で前回の点火時期θIGが進角している場合に
は、ステップS81で点火時期θIGを更に進角し、逆
にステップS80で遅角している場合にはステップS8
2で遅角し、これにより前記偏差ΔSPmi(n)を減
少させて燃焼状態を向上させることができる。
【0059】而して、エンジン1の点火時期θIGの制
御に使用する燃焼ラフネス値RN(偏差ΔSPmi)を
求める際に、その燃焼ラフネス値RNを複数(実施例で
は4つ)の比較判定パルス幅TP1 〜TP4 に基づいて
算出しているので、1サイクルにおける燃焼状態の時間
的推移を含んだ状態で精密な燃焼ラフネス値RNを得
て、エンジン1の点火時期を適切に制御することができ
る。しかも、燃焼ラフネス値RNの検出は各気筒毎に行
われるので、気筒毎に燃焼状態が異なる場合であって
も、エンジン1全体として極めて適切な点火時期制御を
行うことが可能となる。
【0060】前記実施例では、燃焼ラフネス値RNとし
て基準Pmi相関値STSPmi(n)とPmi相関値
SPmi(n)との偏差ΔSPmi(n)を用いたが、
燃焼ラフネス値RNの定義として次のものを用いること
も可能である。
【0061】即ち、式(1)に示すように、1サイクル
からNサイクルまでのN個のPmi相関値SPmiの平
均値を求め、そこから2サイクルからN+1サイクルま
でのN個のPmi相関値SPmiの平均値を減算したも
のの絶対値を燃焼ラフネス値RNとして定義することが
できる。式(1)において、燃焼ラフネス値RNの下限
を規制する燃焼ラフネス値許容定数αは、エンジン1の
運転状態(例えば、NE、PBA、θTH等)に応じて
持ち替えられるもので、前記運転状態の急変時にはαと
の比較判断が停止される。
【0062】
【数1】 次に、燃焼ラフネス値RNに基づいた自動変速機のロッ
クアップクラッチの制御を、図14及び図15に基づい
て説明する。
【0063】自動車の自動変速機には、そのロータ羽根
のサージングを防止するために入力側と出力側とを結合
するロックアップクラッチが設けられている。従来のロ
ックアップクラッチは、その締結の程度をロックアップ
OFF、ロックアップ弱及びロックアップ強の3段階に
変化させるべく、車速及びスロットル開度からマップ検
索した結果に基づいて制御されていた。しかしながら、
従来の手法では実際のサージング発生領域に対して、個
々のロックアップクラッチの特性のバラツキや経年変化
に対応するために余裕を持たせた設定を行う必要がある
ため、実際にはサージングが発生していない領域でもロ
ックアップを行わずに燃費の悪化を招く問題があった。
また、重質成分の多いガソリンを用いるとエンジンの燃
焼状態が悪化し、設定したロックアップ領域においても
サージングが発生して商品性の低下を招く問題があっ
た。そこで本実施例では、ロックアップクラッチの制御
に燃焼ラフネス値RNを用いることにより、前記問題の
解決が図られる。
【0064】図14のフローチャートにおいて、先ずス
テップS91で左右の従動輪の回転速度WRL,WRR
から求めた車速Vとスロットル開度θTHとが読み込ま
れる。続いて、ステップS92で前記車速V及びスロッ
トル開度θTHからロックアップクラッチのロックアッ
プ領域がマップ検索される(図15(a)参照)。ステ
ップS93でロックアップ領域にないと判断されると、
ステップS94に移行してロックアップクラッチを非締
結状態(ロックアップOFF)とする。
【0065】一方、ステップS93でロックアップ領域
にあると判断されると、ステップS95に移行して前記
燃焼ラフネス値RNを読み込む。そして、ステップS9
6で燃焼ラフネス値RNを第1の基準燃焼ラフネス値R
Nref1と比較し、燃焼ラフネス値RNが第1の基準
燃焼ラフネス値RNref1以上である場合にはサージ
ングが発生すると判断し、ステップS94に移行してロ
ックアップクラッチを非締結状態とする。即ち、エンジ
ン1の燃焼状態が悪い場合には、ロックアップ領域にあ
っても、ロックアップクラッチは非締結状態に保持され
る。
【0066】前記ステップS96で燃焼ラフネス値RN
が第1の基準燃焼ラフネス値RNref1未満の場合に
は、ステップS97で燃焼ラフネス値RNを前記第1の
基準燃焼ラフネス値RNref1よりも小さい第2の基
準燃焼ラフネス値RNref2(RNref1>RNr
ef2)と比較する。そして、燃焼ラフネス値RNが第
2の基準燃焼ラフネス値RNref2以上であって比較
的に燃焼状態が悪い場合には、ステップS98に移行し
てロックアップクラッチを弱い締結力で締結し(ロック
アップ弱)、また燃焼ラフネス値RNが第2の基準燃焼
ラフネス値RNref2未満であって燃焼状態が良い場
合には、ステップS99に移行してロックアップクラッ
チを強い締結力で締結する(ロックアップ強)。
【0067】以上のように、自動変速機のサージングの
原因となるエンジン1の燃焼変動を直接検出し、その結
果に基づいてロックアップクラッチを制御しているの
で、図15(b)に示す従来の制御手法に比べてロック
アップ領域を広く設定することが可能となり、またロッ
クアップ領域においても燃焼変動が大きい場合にはロッ
クアップOFFとすることができる。これにより、自動
変速機のサージングが確実に回避されて燃費の向上が達
成される。また、ロックアップOFF、ロックアップ
弱、ロックアップ強を判断するマップが不要になるた
め、工数及びコストの削減が可能となる。
【0068】前記イオン電流相関値を用いてエンジン1
に供給される混合気の空燃比A/Fに相関するA/F相
関値Qを算出することができる。以下、その手法を図1
6のフローチャートに基づいて説明する。
【0069】図16のフローチャートは、そのステップ
S58′,61′が既に説明した図9のフローチャート
(Pmi相関値SPmi算出)のステップS58,61
と異なっており、その他のステップの内容は同一であ
る。
【0070】即ち、図16のステップS57で比較判定
パルス幅TPmに対応するイオン電流相関値Im(T)
がマップに基づいて検索されると、ステップS58′で
各イオン電流相関値Im(T)に各点火時期θIGmの
時間間隔Tmを乗算してA/F相関値Qmが算出される
(図10参照)。そして、ステップS59で4つの点火
時期θIGm=θIG1 〜θIG4 に対応した4つのA
/F相関値Qmが全て算出されると、ステップS61′
で前記4つのA/F相関値Qmを加算することにより、
最終的なA/F相関値Qが算出される。
【0071】このように、空燃比がエンジン1の燃焼状
態に及ぼす影響を比較判定パルス幅TPmとして検出
し、この比較判定パルス幅TPmに基づいて前記空燃比
に相関する値としてのA/F相関値Qを算出することが
できる。
【0072】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変
更を行うことができる。
【0073】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、複数回の点火指令信号を発生させ、それぞ
れの点火指令信号発生後の電圧値が基準電圧値を越える
期間の長さに基づいてイオン電流相関値を求め、このイ
オン電流相関値から求めた図示平均有効圧相関値に基づ
いて燃焼ラフネス値を算出しているので、内燃機関の燃
焼状態の時間的推移を考慮した状態で精密な燃焼ラフネ
ス値を得ることができる。しかも、燃焼圧センサや燃焼
光センサといった設置スペースが大きく、かつ高価で信
頼性が低いセンサが不要になるため、燃焼室の形状等に
影響を与えることなく、低コストで精密な燃焼ラフネス
値の検出が可能となる。また、共通の装置で各気筒毎に
燃焼ラフネス値を検出しているので、気筒毎の失火検知
を容易に行うことができる。
【0074】また請求項2に記載された発明によれば、
燃焼ラフネス値算出手段で算出した燃焼ラフネス値と基
準燃焼ラフネス値との偏差に基づいて内燃機関の点火時
期を制御しているので、内燃機関の実際の燃焼状態に応
じて点火時期を最適に制御することができる。
【0075】また請求項3に記載された発明によれば、
燃焼ラフネス値算出手段で算出した燃焼ラフネス値と基
準燃焼ラフネス値との偏差に基づいて自動変速機のロッ
クアップクラッチを制御しているので、自動変速機のサ
ージングに関係するエンジンの燃焼状態をロックアップ
クラッチの制御に反映させて適切な制御を行うことがで
きる。これにより、従来の制御手法に比べてロックアッ
プ領域を広く設定することが可能となり、且つ自動変速
機のサージングを確実に回避して燃費の向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関及びその制御装置の構成図
【図2】燃焼ラフネス値を検出するための回路構成を示
す図
【図3】図2の回路の具体的な構成を示す回路図
【図4】点火電圧の推移を示すタイムチャート
【図5】燃焼ラフネス値を求める手法の説明図
【図6】空燃比と燃焼ラフネス値との関係を示すグラフ
【図7】比較判定パルス幅の計測を行うプログラムのフ
ローチャート
【図8】モニタ条件の判定を行うプログラムのフローチ
ャート
【図9】Pmi相関値SPmiの算出を行うプログラム
のフローチャート
【図10】図9及び図16に対応するタイムチャート
【図11】TPmとIm(T)との関係を示すグラフ
【図12】NEとPBAとからKmを検索するマップ
【図13】MBT点火時期制御を行うプログラムのフロ
ーチャート
【図14】ロックアップクラッチ制御を行うプログラム
のフローチャート
【図15】ロックアップクラッチ制御の説明図
【図16】A/F相関値Qの算出を行うプログラムのフ
ローチャート
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 5 電子コントロールユニット 15 ディストリビュータ 16 点火プラグ 17 点火電圧センサ 47 一次側コイル 48 二次側コイル 49 点火コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多々良 裕介 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の点火プラグの点火時期を決定
    して複数回の点火指令信号を発生する信号発生手段と、
    前記点火指令信号に基づいて点火プラグを放電させるた
    めの高電圧を発生する点火手段と、この点火手段が高電
    圧を発生する時の電圧値を検出する電圧値検出手段と、
    前記点火指令信号発生後の電圧値が基準電圧値を越える
    期間の長さを計測する期間計測手段と、この期間計測手
    段で計測した複数の計測値に基づいてイオン電流相関値
    を算出するイオン電流相関値算出手段と、前記イオン電
    流相関値に基づいて図示平均有効圧相関値を算出する図
    示平均有効圧相関値算出手段と、前記図示平均有効圧相
    関値に基づいて燃焼ラフネス値を算出する燃焼ラフネス
    値算出手段とを備えたことを特徴とする、燃焼ラフネス
    値の検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の燃焼ラフネス値の検出装
    置を備えた内燃機関の点火時期制御装置であって、前記
    燃焼ラフネス値算出手段で算出した燃焼ラフネス値と基
    準燃焼ラフネス値との偏差に基づいて内燃機関の点火時
    期を制御する制御手段を備えたことを特徴とする、内燃
    機関の点火時期制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の燃焼ラフネス値の検出装
    置を備えた内燃機関に接続された自動変速機のロックア
    ップクラッチの制御装置であって、 前記燃焼ラフネス値算出手段で算出した燃焼ラフネス値
    と基準燃焼ラフネス値との偏差に基づいて自動変速機の
    ロックアップクラッチを制御する制御手段を備えたこと
    を特徴とする、ロックアップクラッチの制御装置。
JP3551693A 1993-02-24 1993-02-24 燃焼ラフネス値の検出装置、内燃機関の点火時期制御装置及びロックアップクラッチの制御装置 Pending JPH06249046A (ja)

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