JPH06248279A - 小型エンジン用燃料組成物 - Google Patents

小型エンジン用燃料組成物

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JPH06248279A
JPH06248279A JP6284693A JP6284693A JPH06248279A JP H06248279 A JPH06248279 A JP H06248279A JP 6284693 A JP6284693 A JP 6284693A JP 6284693 A JP6284693 A JP 6284693A JP H06248279 A JPH06248279 A JP H06248279A
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JP
Japan
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molecular weight
weight
pag
fuel composition
fuel
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Application number
JP6284693A
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English (en)
Inventor
Toshikazu Tsukada
敏和 塚田
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 模型飛行機等の小型エンジン用燃料として使
用した場合に、高い出力を有し、しかも低温性能に優れ
た燃料組成物を提供すること。 【構成】 (A)メタノール30〜85重量%、(B)
ニトロメタン3〜40重量%、(C)重量平均分子量3
00〜600の低分子量ポリアルキレングリコール2〜
20重量%、及び(D)重量平均分子量1,000〜
2,000の高分子量ポリアルキレングリコール3〜2
5重量%を含有し、かつ、ポリアルキレングリコール混
合物〔(C)成分+(D)成分〕の100℃での動粘度
が5〜30mm2/sである小型エンジン用燃料組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、模型飛行機等に使用さ
れている小型エンジン用の燃料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】模型飛行機等でエンジンを搭載した模型
には、一般に、小型で2サイクルのいわゆる焼玉エンジ
ンが使用されている。この小型エンジンでは、燃焼によ
って得られる熱で白金線を加熱し、次の点火源としてい
る。このような小型エンジンの燃料としては、通常、メ
タノールあるいはメタノールとニトロメタンとの混合物
が主成分として使用されている。メタノールは、単独で
も燃料として使用できるが、高出力化のために、ニトロ
メタンと併用することが多い。また、小型エンジン用燃
料には、ピストンなどエンジン各部の潤滑のための潤滑
油をはじめ、摩擦調整剤、防錆剤、酸化防止剤等の各種
添加剤が配合されている(例えば、特開平4−9119
3号)。
【0003】従来、小型エンジン用燃料に添加される潤
滑油基油としては、ひまし油やポリアルキレングリコー
ル(以下、PAGと略記)などが使用されているが、特
に、PAGは、潤滑性が良好であると共に、含酸素物質
であって、かつ、他の潤滑油と比較して燃焼温度も低い
ため、燃料組成物の高出力及び高効率を図る観点から汎
用されている。
【0004】ところで、PAGには、低分子量のものか
ら高分子量のものまで各種知られているが、従来、低分
子量PAGは、自動車のブレーキ液として使用されてい
る程度であり、潤滑油としては、粘度指数が非常に高
く、潤滑性に優れている比較的高分子量のPAGが使用
されている。低分子量PAGは、潤滑性が十分ではない
だけではなく、燃焼性が高すぎるため、メタノール等の
小型エンジン用燃料に添加すると、燃焼により潤滑性が
低下し、摩耗の増大や焼付き等の原因となる。
【0005】メタノールとニトロメタンを主成分とする
燃料に、潤滑油基油として高分子量PAGを配合した燃
料油組成物は、小型エンジン用燃料組成物として好まし
い諸特性を有している。しかしながら、この燃料油組成
物を用いた場合、小型エンジンの最高回転数は、19,
300rpm程度までであり、通常、18,000〜1
9,000rpm程度の範囲で使用されている。したが
って、エンジン回転数が極めて高い小型エンジンの場
合、あるいは、より高い出力が要求される場合には、十
分に対応できないという問題点がある。
【0006】また、高分子量PAGは、粘度指数が非常
に高く、潤滑性にも優れているが、低温になると分子中
のヒドロキシル基と多くのエーテル基が分子会合を起こ
し粘度が急上昇する。したがって、高分子量PAGを配
合した燃料組成物は、低温での始動性、作動性等の低温
性能が不十分である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、模型
飛行機等の小型エンジン用燃料として使用した場合に、
高い出力を有し、しかも低温性能に優れた燃料組成物を
提供することにある。本発明者は、前記従来技術の問題
点を克服するために鋭意研究した結果、メタノールとニ
トロメタンとの混合燃料に、低分子量PAGと高分子量
PAGを配合することにより、潤滑油基油として高分子
量PAGのみを配合した燃料組成物と比較して、出力が
顕著に改善されることを見いだした。この燃料組成物
は、低温性能も良好である。本発明は、これらの知見に
基づいて完成するに至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(A)メタノール30〜85重量%、(B)ニトロ
メタン3〜40重量%、(C)重量平均分子量300〜
600の低分子量ポリアルキレングリコール2〜20重
量%、及び(D)重量平均分子量1,000〜2,00
0の高分子量ポリアルキレングリコール3〜25重量%
を含有し、かつ、ポリアルキレングリコール混合物
〔(C)成分+(D)成分〕の100℃での動粘度が5
〜30mm2/sである小型エンジン用燃料組成物が提
供される。
【0009】以下、本発明について詳述する。メタノー
ルは、燃焼を持続する作用を持っているため、その配合
割合が30重量%未満であると、燃焼の持続が困難にな
る。メタノールの配合割合が85重量%を越えると、潤
滑油基油をはじめとする潤滑油成分の割合が小さくな
り、焼付きが起こり易くなる。メタノールの好ましい配
合割合は、30〜60重量%である。ニトロメタンは、
メタノール燃料の出力を増大させる作用を有しており、
その配合割合が3重量%未満では、その作用効果が小さ
く、逆に、40重量%を越えると、ピストンの耐焼付き
性が悪くなる。ニトロメタンの好ましい配合割合は、1
0〜35重量%である。
【0010】ポリアルキレングリコール(PAG)は、
アルキレン基の炭素数が2〜5、好ましくは2〜3の直
鎖状または分岐状アルキレンオキサイドの開環重合体ま
たは開環共重合体である。アルキレンオキサイドとして
は、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、及びこれらの混合物が例示され、好ま
しくはプロピレンオキサイドである。PAGには、モノ
オール、ジオール、トリオール、テトラオール等のタイ
プがあり、末端OH基をそのままにしておくのが普通で
あるが、エーテル化したり、エステル化したものもあ
る。
【0011】本発明では、PAGとして、低分子量PA
Gと高分子量PAGとを併用する点に最大の特徴を有す
る。本発明で使用する低分子量PAGは、重量平均分子
量が300〜600の範囲にある。重量平均分子量がこ
の範囲内にあるPAGを使用することにより、燃料組成
物の出力が顕著に改善される。また、低分子量PAGの
流動点及び低温粘度は低く、燃料組成物の低温での始動
性や作動性などの低温性能が改善される。本発明で使用
する高分子量PAGは、重量平均分子量が1,000〜
2,000の範囲内にあるものである。高分子量PAG
の重量平均分子量が低過ぎると、潤滑性が低下し、逆
に、高すぎると、低温及び高温での粘度が高くなり過ぎ
て、粘性抵抗により出力が低下する。
【0012】低分子量PAGの配合割合は、2〜20重
量%、好ましくは5〜15重量%である。高分子量PA
Gの配合割合は、3〜25重量%、好ましくは15〜2
5重量%である。低分子量PAGの配合割合が小さ過ぎ
ると、出力及び低温性能の改善効果が小さく、逆に、多
過ぎると、潤滑性能が不十分となる。低分子量PAGと
高分子量PAGの合計量は、組成物全量基準で、5〜4
5重量%の範囲内である。PAGの合計量が5重量%未
満であると、潤滑性に欠け、エンジンの焼付きが生じ易
く、逆に、45重量%を越えると、組成物中に占めるメ
タノールとニトロメタンの割合が小さくなり、エンジン
の出力が低下する。
【0013】低分子量PAGと高分子量PAGとの混合
PAGの100℃での動粘度は、5〜30mm2/s、
好ましくは8〜20mm2/sである。PAG混合物の
粘度が低過ぎると、潤滑性能が不足し、逆に、高過ぎる
と、粘性抵抗により出力が低下する。低分子量PAGと
高分子量PAGとを併用することにより、エンジン出力
が向上し、最高回転数19,500rpm以上、通常、
19,700〜20,500rpmを達成することがで
きる。
【0014】ところで、PAGは、含酸素物質であるた
め、燃焼により生成する排煙量が少なく、例えば、模型
飛行機や模型ヘリコプターなどにおいて、排煙を飛行中
の状態把握やエンジン調整の目安とすることが困難であ
る。したがって、このような用途に使用するために、本
発明の燃料組成物には、芳香族炭化水素を少量、通常1
〜5重量%配合することができる。芳香族炭化水素は、
前記組成の燃料組成物に対して、優れた排気煙調整剤と
して作用し、出力の低下や残存物による問題を生じるこ
となく、適度の排煙量を与えることができる。このよう
な芳香族炭化水素としては、メチル基、エチル基等のア
ルキル基で置換されたアルキルベンゼンなどの1環芳香
族炭化水素、アルキルナフタレンなどの2環芳香族炭化
水素を挙げることができる。
【0015】本発明の燃料組成物には、所望に応じて、
モリブデンジチオホスフェート、モリブデンジチオカー
バメイト、グリセライドモノエステル、グリセライドジ
エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、酸性りん酸エス
テル、酸性亜りん酸エステル、りん酸エステルアミン
塩、ジアルキルりん酸アルキレンオキシド付加物、ザル
コシン誘導体などの摩擦調整剤;アルキルまたはアルケ
ニルこはく酸誘導体、ザルコシン誘導体、カルボン酸
塩、ソルビタン脂肪酸エステルなどの防錆剤;ジアルキ
ルベンジルアミン、フェニルα−ナフチルアミン、4,
4′−メチレンビス(2,6−ジターシャリーブチルフ
ェノール)などの酸化防止剤;等の添加剤を配合するこ
とができる。
【0016】摩擦調整剤は、通常0.1〜2重量%の範
囲で添加すると、エンジン出力や耐熱性が向上する。防
錆剤は、通常0.2〜2重量%の範囲で使用され、吸湿
性を有し錆が発生し易いPAGの欠点を補う役割を果た
す。酸化防止剤は、通常0.05〜0.2重量%の範囲
で使用される。この他、粘度指数向上剤、流動点降下
剤、金属不活性化剤、腐食防止剤等を適宜配合してもよ
い。
【0017】
【実施例】以下、本発明について、実施例及び比較例を
挙げてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。
【0018】[実施例1〜6、比較例1〜4]模型ヘリ
コプター用エンジン(塩谷製作所製SS−35)を用
い、表1に示す各種燃料組成物を使用して、実機試験に
よる回転性能の評価を行った。 PAG:いずれもポリプロピレングリコールである。 PAG粘度:PAG成分について、100℃での動粘度
(mm2/s)を測定した値である。 出力性能:エンジンをフルスロットルで回転させ、最高
回転数を測定した。 低温始動性:気温0℃において、エンジンスターターの
始動開始から完爆までの時間を測定した。 低温粘度:−10℃における動粘度(mm2/s)を測
定した。 排気煙:気温0℃において、目視により判定した。 結果を表1に一括して示した。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかなように、低分子量PAG
と高分子量PAGを併用することにより、エンジンの最
高回転数が大幅に上昇し、出力が顕著に向上しているこ
とが分かる。また、排気煙調整剤としてキシレンを配合
した燃料組成物は、適度の排煙が見られた。さらに、本
発明の燃料組成物は、低温での始動性や作動性が良好で
あった。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、高い出力を有し、しか
も低温性能に優れた小型エンジン用燃料組成物が提供さ
れる。したがって、本発明の燃料組成物は、特に、模型
飛行機等の小型エンジン用に適している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)メタノール30〜85重量%、
    (B)ニトロメタン3〜40重量%、(C)重量平均分
    子量300〜600の低分子量ポリアルキレングリコー
    ル2〜20重量%、及び(D)重量平均分子量1,00
    0〜2,000の高分子量ポリアルキレングリコール3
    〜25重量%を含有し、かつ、ポリアルキレングリコー
    ル混合物〔(C)成分+(D)成分〕の100℃での動
    粘度が5〜30mm2/sである小型エンジン用燃料組
    成物。
  2. 【請求項2】 さらに、(E)芳香族炭化水素1〜5重
    量%を含有する請求項1記載の小型エンジン用燃料組成
    物。
JP6284693A 1993-02-26 1993-02-26 小型エンジン用燃料組成物 Pending JPH06248279A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001098286A (ja) * 1999-09-30 2001-04-10 Nippon Mitsubishi Oil Corp 軽油組成物
CN103861648A (zh) * 2014-03-14 2014-06-18 蔡海 催化剂及其制备方法

Cited By (2)

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