JPH06246853A - 角底袋製袋機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 筋や折目跡のない紙袋を連続的に成型する。 【構成】 枚葉紙１に第１の筋付ブレ−ド10を押し付け
て紙筒２の表面に折返線４Ａを形成する。そして、表側
折込フラップ１Ｂは回転ドラム５の回転により折返線４
から折返され、一方、裏側折込フラップ１Ａの折込線４
は押込ブレード90によって、回転ドラム５の溝部５Ａに
押し込まれる。そして、溝部５Ａ内の挾持爪７で折込線
４両側を挾んで裏側折込フラップ１Ａを折込む。この
後、紙筒搬送装置Ｆによる紙筒２の移動に伴って表側折
込フラップ１Ｂを内側に折り畳んで貼着する。 【効果】 紙筒２の表面にのみ折返線４Ａを形成するの
で、裏面には折目跡がなく、加えて、表側折込フラップ
１Ｂの折込線４を挾持爪７で噛み込まないから、筋も生
じることがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ショッピング
バックなどの紙袋を連続的に成形する角底袋製袋機に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ショッピングバックなどの紙袋
は、図20（Ａ）に示すように、底を折り込む前段階で予
め所定寸法に裁断された１枚の枚葉紙１を順次間歇的に
搬送し、この搬送途中で両側部をＭ字状に折り込んで２
つ折りに折畳み、かつその外端縁を糊付して図20（Ｂ）
で示すような、前後を開口する紙筒２を成形する。この
後、図21（Ａ）で示すように、紙筒２の袋口寄りに２枚
の平行な筋付ブレード３、３Ａを押し付けて図21（Ｂ）
で示すように、紙筒２の表裏に２本の平行な折返線４Ａ
と折込線４を刻設する。そして、図22（Ａ）示すよう
に、底折りの際、各折込フラップ１Ａ，１Ｂのうち、表
面側の折込フラップ１Ｂを前記内側の折返線４Ａから一
旦、裏返しとなるように折返した後、図21（Ｂ）示すよ
うに、折込線４から各折込フラップ１Ａ，１Ｂを内側に
折り畳んで紙袋の底となる角底部分を形成する。このよ
うな紙袋の角底部分を連続して形成する角底袋製袋機は
図23に示すように、紙筒２の袋口を底折加工する回転ド
ラム５に設けた捕捉爪６で紙筒２の裏側折込フラップ１
Ａを挾持し、前記回転ドラム５の回転に伴って紙筒２を
回転移送する。この時、回転ドラム５で搬送される紙筒
２は、表側折込フラップ１Ｂのみが内側の折返線４Ａか
ら裏返しに折返され、表裏のフラップ１Ａ，１Ｂを回転
ドラム５の外周に沿って平面的に展開する。そして、こ
の紙筒２の移送中において回転ドラム５に併設する図示
しない糊付ローラによって前記各フラップ１Ａ，１Ｂ部
分を糊付し、この後、回転ドラム５の回転と同期して逆
回転する２枚の押込ブレード７，７Ａを折込線４に押し
付けて、その折込線４部分を回転ドラム５に設けた溝部
５Ａ内に押込み、かつ、溝部５Ａの内部に設けた開閉可
能な挾持爪８によって溝部５Ａ内に押込まれた折込線４
の前後を噛み込んで各フラップ１Ａ，１Ｂを各々内側に
折り返す。このようにして折り返したフラップ１Ａ，１
Ｂをプレスローラなどによって回転ドラム５に押接させ
て各フラップ１Ａ，１Ｂを貼着して図22（Ｃ）及び図24
に示すように、紙袋９の角底部分９Ａを形成するように
構成している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の角底袋製袋
機における底折り方法は、袋体９の角底部分９Ａを成形
する際、回転ドラム５の外周に沿って平面的に展開させ
後、内側の折込線４部分を押込ブレード７，７Ａによっ
て回転ドラム５に設けた溝部５Ａに押し込み、その折込
線４の前後を挾持爪８によって噛み込んで各フラップ１
Ａ，１Ｂを各々内側に折り返す構成のため、先端側の裏
側折込フラップ１Ａの折込線４を挾持爪８で挾む場合
は、その折込線４が角底部分２の縁部となるため問題は
生じないものの、紙筒２の表面側に形成した折込線４を
挾持爪８で挾むと、紙筒２の裏面紙および裏面紙を介在
させて表面側の折込線４を噛み込むことから、紙筒２の
表裏に噛み込み跡が残ってしまい、図24に示すように完
成紙袋９に筋９Ｂとして表われ、外観デザイン的に見苦
しいものであり、特に、ギフト用などの外観デザインを
重視する紙袋には不向きである。さらに、２つ折りに折
畳んだ紙筒２に筋付ブレード３、３Ａを押し付けて表面
側の折込フラップ１Ｂを裏返しに折り返す折返線４を形
成することから、紙筒２の裏面側にも筋付ブレード３、
３Ａを押し付け際に生じる折目跡４Ｂが付き、紙筒２に
は先に説明した筋９Ｂと折目跡４Ｂが残り、一層、外観
デザイン性を悪化させるものである。

【０００４】そこで、本発明は、筋や折目跡のない紙袋
を連続的に成形することのできる角底袋製袋機を提供す
ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、紙袋用の枚葉
紙を２つ折りに折畳んで貼り合わせ、かつその両側部を
内側に折り込んでＭ字状の折込部を有する紙筒を形成
し、この紙筒の袋口の表裏面に折込フラップの折込線を
形成し、その折込線から前記折込フラップをそれぞれ内
側に折畳んで紙袋の角底部分を形成する角底袋製袋機に
おいて、前記枚葉紙に断続的な折目を入れる第１の筋付
装置を設け、前記枚葉紙を２つ折りに折畳んで貼り合わ
せた状態で前記折目を連設させて前記紙筒の一方の折込
部の中央線から他側の折込部の中央線に至る折返線を紙
筒の表面側に形成し、その折返線と平行する折込線を紙
筒の表裏に形成する第２の筋付装置を設け、前記表側折
込フラップを吸着して前記折返線から前記表側折込フラ
ップを裏返しに展開させる袋口吸着装置を設け、かつ、
前記裏側折込フラップを挾持する捕捉爪を備えた底折加
工用の回転ドラムを設け、この回転ドラムに併設して前
記裏側折込フラップに糊付けする第１の糊付装置と前記
裏側折込フラップの折込線を前記回転ドラムに設けた溝
部内に押し込む押込ブレードを設け、前記回転ドラムの
溝部内には押込ブレードで押し込まれた折込線部分の前
後を噛み込んで前記裏側折込フラップを折り曲げる開閉
可能な挾持爪を設け、この挾持爪によって折曲する裏側
折込フラップを内側に折り畳んで貼着し、その裏側折込
フラップを貼着した紙筒を搬送する紙筒搬送装置に併設
して前記表側折込フラップに糊付けする第２の糊付装置
を設け、前記紙筒搬送装置による紙筒の移動に連動して
紙筒表面側の折込線から内側に折込んで貼着して成るも
のである。

【０００６】

【作用】本発明は前記構成より、第１の筋付装置で予め
枚葉紙に断続的な折目を入れた後、この枚葉紙を２つ折
りに折畳んで紙筒を形成するとことによって、断続的な
折目が連続して紙筒の表面側に表側折込フラップの折返
線が形成され、紙筒の裏面には折目が入らない。この折
返線の入った紙筒は第１の筋付装置によって、折返線と
平行する折込線を紙筒の表裏に形成した後、袋口吸着装
置によって表前記折返線から前記表側折込フラップを裏
返しに折返される。そして、捕捉爪で裏側折込フラップ
を挾持し、回転ドラムの回転によって回転ドラムと同体
的に紙筒を搬送する。この搬送途中において、第１の糊
付装置によって裏側折込フラップが糊付けされた後、押
込ブレードで裏側折込フラップの折込線部分のみが捕捉
ドラムに設けた溝部内に誘い込まれ、この溝部内に挿入
された裏側折込フラップの折込線部分が挾持爪で噛み込
まれて起き上がる。この後、裏側折込フラップが内側に
折り畳まれて貼着される。そして、裏側折込フラップの
みが折返された筋のない紙筒は紙筒搬送装置によって搬
送され、この紙筒搬送装置による紙筒の移動に伴って残
った表側折込フラップが内側に折込まれて紙袋の角底部
分が成型され、筋や折目跡の無い外観デザイン性に優れ
た角底紙袋を成形できる。

【０００７】

【実施例】以下本発明の実施例を添付図面を参照して説
明する。

【０００８】図１乃至図19は本発明の一実施例を示し、
前記従来例と同一部分には同一符号を用いて説明する。
本発明の角底袋製袋機は、前工程で予め所定寸法に裁断
された紙袋用の枚葉紙１を間隔を置いて連続的に搬送
し、この搬送途中で枚葉紙１に第１の筋付け装置Ａによ
って、表側折込フラップ１Ｂを裏返しに折り返すための
折返線４Ａを入れる。この折返線４Ａは枚葉紙１の一側
縁部から枚葉紙１のほぼ中央部まで巾の広い折目４ａと
この折目４ａの延長線状に位置して枚葉紙１の他側縁部
に形成する巾の狭い折目４ｂとから成る。そして、前記
第１の筋付け装置Ａは、図１および図２に示すように、
前記各折目４ａ、４ｂに対応する筋付ブレ−ド10を備え
た上部回転軸11と、前記筋付ブレ−ド10の受けローラ12
を外装する下部回転軸13から構成され、これら各回転軸
11、13間に枚葉紙１を挾み付けて前記筋付ブレ−ド10に
よって、枚葉紙１の搬送方向に対して直交する方向に前
記折返線４Ａを入れる。

【０００９】このように、予め折返線４Ａを形成した枚
葉紙１を従来から周知の折機（図示せず）によって図４
に示すように、枚葉紙１の一端外縁部とほぼ中央部分を
Ｍ字状に折り込み、かつ、枚葉紙１のほぼ中央部から２
つ折りに折畳んで外端縁の糊代２Ａを貼り合わせること
によって、両側にＭ字状の折込部２Ｂを有して前後を開
口する偏平な紙筒２を形成する。なお、先に説明した折
返線４Ａは、図３に示すように、巾の広い折目４ａが枚
葉紙１の外縁部から中央に折込まれる折込部２Ｂの中央
線２Ｃまで至り、一方、巾の狭い折目４ｂは枚葉紙１の
一端外縁部に折込まれる折込部２Ｂの中央線２Ｃまで至
るとともに、図示しない折機によって枚葉紙１を２つ折
りに折り畳む際、図４に示すように、巾の広い折目４ａ
が紙筒１の表面紙側となるように折り畳まれる。すなわ
ち、展開時に断続的に形成された折返線４Ａは折機で２
つ折りに折り畳むことによって、紙筒２の両側に折込ま
れた折込部２Ｂの中央線２Ｃから紙筒１の表面側に各折
目４ａ、４ｂが連続して形成される。そして、このよう
にして折返線４Ａを形成した紙筒２を供給装置Ｂによっ
て完成紙袋９の角底部分９Ａとなる前方袋口寄りに折込
線４を付ける第２の筋付け装置Ｃへと搬送する。

【００１０】供給装置Ｂは、図５に示すように、駆動ス
プロケット14と従動スプロケット14Ａとの間に架け渡し
て設けられた左右一対の無端状コンベアチェーン15に送
り爪15Ａを取付けた従来から周知の構造であり、無端状
コンベアチェーン15の回転により送り爪14で紙筒２を次
工程の筋付け、底折り及び貼着工程に搬送する。この紙
筒供給装置Ｂと第２の筋付け装置Ｃとの間には上下一対
のプレスローラ16が配置され、この上下プレスローラ16
で紙筒２を挾み込むことによって、紙筒２の偏平状に押
し付けてから第２の筋付け装置Ｃへと移送している。

【００１１】第２の筋付け装置Ｃは図６で示すように、
一枚の平板状の筋付ブレード20を有する上部回転軸21と
その筋付ブレード20の受けローラ22を備えた下部回転軸
23とから構成されている。また、前記筋付ブレード20
は、図７で示すように、上部回転軸21に固定する一対の
取付板24に螺子によって止着されるとともに、下部回転
軸23の一側には、図示しない駆動源からの回転を分岐伝
達する駆動ギア25と噛合する伝達ギア25Ａが固着されて
おり、これら各ギア25，25Ａを介して下部回転軸23を回
転駆動し、その回転を前記下部回転軸23と上部回転軸21
の他側に固着された複数の中継ギア26，26Ａを介して上
部回転軸21へと伝達させることによって、上部回転軸21
を下部回転軸24と逆方向に回転させてプレスローラ15か
ら送られる紙筒２の搬送方向の前方袋口寄りに前記筋付
ブレード20を押接させて底折りの際の折込線４を紙筒２
の表裏に形成する。この場合、図８（Ａ）に示すよう
に、紙筒２の表面の折込線４は前記折返線４Ａと平行し
て袋口寄りに形成されている。なお、紙筒２の裏面は、
図８（Ｂ）に示すように、前記折返線４Ａは形成されて
おらず、折込線４のみが形成されている。そして、図８
（Ｃ）に示すように、紙筒２の前端側から折込線４まで
の間隔Ｓが表裏各折込フラップ１Ａ，１Ｂの長さとな
り、その各折込フラップ１Ａ，１Ｂを折り込む際に、こ
れら各折込フラップ１Ａ，１Ｂが相互にラップするよう
前記間隔Ｓは紙筒２の開口巾より長くなるように設定さ
れ、かつ、各折目線４、４Ａの間隔Ｓ１は紙筒２の開口
巾の略半分の長さに設定されている。そして、前記各折
返線４Ａと折込線４の入った紙筒２は、各回転軸21，23
の回転によって袋口吸着工程へと移送される。

【００１２】袋口吸着装置Ｄは、図９で示すように、上
部回転軸40に固定された回転円弧板41とこの回転円弧板
41の両側に位置して上部回転軸40に固定された抑え板42
と前記回転円弧板41の外周面に切欠形成する開口部43Ａ
に臨ませて回転円弧板41に取付固定された吸着パット43
と前記回転円弧板41と上下に対を成す下部回転軸45とか
らなり、前記吸着パット43に連通接続する図示しないバ
キュームポンプ等の陰圧発生装置により、紙筒２の表側
折込フラップ１Ｂを吸着し、回転円弧板41に取付けた吸
着パット43の回転軌跡に沿って紙筒２の表側折込フラッ
プ１Ｂを吸着する。そして、これとほぼ同時に袋口吸着
装置Ｄと近接して配置する前記回転ドラム５に設けた捕
捉爪６で袋口の開いた紙筒２の裏側折込フラップ１Ａ先
端を挾持し、上部回転軸40と回転ドラム５を相互に逆方
向に回転させて紙筒２の袋口をさらに開く。（図８
（Ｃ）参照） また、前記回転ドラム５の上部には前記裏側折込フラッ
プ１Ａを折り返す左右一対の案内板50が前記袋口吸着装
置Ｄによって開口した袋口両側部分に位置してほぼ水平
に固定され、この案内板50は、前記回転ドラム５の上部
に横設する取付杆51に取付アーム52を介して固定されて
おり、この左右の案内板50は平板部53と、この平板部53
の両側端部から下方に向かって垂設する立下部54とを有
し、さらに前記平板部53の前端側（袋口吸着装置Ｄ側）
は外縁部に向って次第に高くなる傾斜部54Ａが形成さ
れ、平板部53の後端側は前記回転ドラム５の外周面に接
するように前記取付アーム52に固定されている。また、
案内板50の間には、前記紙筒２の中央部分を回転ドラム
５の外周面に押し付ける線状部材56が前記取付杆51に取
付アーム52Ａを介して固定されている。そして、回転ド
ラム５によって回転搬送される紙筒２は各案内板50と回
転ドラム５との間に誘い込まれ、前記袋口吸着装置Ｄに
よって吸引された表側折込フラップ１Ｂは各案内板50の
平板部53に押し付けられ、回転ドラム５の回転によって
表側折込フラップ１Ｂが前記折返線４Ａから裏返しとな
って折返される。すなわち、裏側フラップ１Ａを残して
表側折込フラップ１Ｂのみを裏返しに折り返すことで、
表裏の折込フラップ１Ａ，１Ｂを回転ドラム５の外周に
沿わせて平面的に展開するものである。そして、このよ
うにして、表裏の折込フラップ１Ａ，１Ｂが展開した紙
筒２は前記回転ドラム５の回転と同体的に搬送される。
この時、プレスローラ57と回転ドラム５とで各折込フラ
ップ１Ａ，１Ｂの両側を挾着して各折込フラップ１Ａ，
１Ｂを偏平状に折畳み、かつ、紙筒２を回転ドラム５の
併設する彎曲状の案内規制板58と回転ドラム５との僅か
な隙間を通すことで紙筒２の浮き上りを抑えた状態で裏
側折込フラップ１Ａに糊付けする。

【００１３】裏側折込フラップ１Ａに糊付けする第１の
糊付装置Ｅは、図10に示すように澱粉糊若しくは化学糊
系接着剤を収容するタンク60と外周面に合成ゴムなどか
らなる糊付部61を有する糊付けローラ62と前記タンク60
の下面開口部63に臨ませてタンク60と糊付けローラ62と
の間に設けた中継ローラ64とからなり、タンク60内の接
着剤Ａを中継ローラ64を介して糊付けローラ62の糊付部
61に付着させ、糊付けローラ62の回転により裏側折込フ
ラップ１Ａに糊付けする。また、糊付けローラ62はエア
シリンダ65を介して取り付けられており、紙詰まりなど
によって回転ドラム５に紙筒２が無いときにはエアシリ
ンダ65を駆動して糊付けローラ62を上方に移動させるこ
とにより、回転ドラム５への糊の付着を防止する。な
お、図中66は受皿である。

【００１４】前記回転ドラム５は、図12乃至図14に示す
ように、回転軸70に固着された取付用筒71に適宜間隔を
置いて固定された複数の分割ドラム72の集合体によって
構成されており、これら各分割ドラム72間には前記紙筒
２の裏側折込フラップ１Ａ先端を挾持する捕捉爪６と前
記表側折込フラップ１Ｂの折込線４前後を噛み込む挾持
爪８を交互に配置する溝部５Ａが形成されている。前記
捕捉爪６は図９に示すように、溝部５Ａの中央部分に位
置して紙筒２を挾持する先端部分が溝部５Ａから分割ド
ラム72の外周外側に延設され、その捕捉爪６の先端部分
と分割ドラム72とで前記裏側折込フラップ１Ａを挾持す
る。一方、挾持爪８は、溝部５Ａの端部に固定された固
定爪73とこの固定爪73と対向して溝部５Ａ内に設けた可
動爪74とから成り、その可動爪74の開閉によって、裏側
折込フラップ１Ａの折込線２の前後を挾持する。また、
前記回転軸70の取付用筒71には、図12及び図14に示すよ
うに、前記捕捉爪６及び挾持爪８の取付ブラケット76，
76Ａが取付ボルト75によって一体的に取付固定され、こ
の各取付ブラケット76，76Ａに回転可能に軸支された軸
77，77Ａに前記捕捉爪６及び挾持爪８が一体的に固定さ
れている。そして、捕捉爪６及び挾持爪８の軸77，77Ａ
の一端部には取付アーム78，78Ａを介して回転ローラ8
1，81Ａが設けられ、この回転ローラ81，81Ａを前記回
転ドラム５の側部に位置して本体フレーム79に固定され
たカム面80に沿って転動させている。さらに前記軸77，
77Ａにはクランプ82，82Ａが一体的に固定されており、
このクランプ82，82Ａと対向して前記取付ブラケット7
6，76ＡにはＬ字状の固定金具83，83Ａが止着され、こ
の固定金具83，83Ａとクランプ82，82Ａとの間に、前記
回転ローラ81，81Ａをカム面80に押し付けるように付勢
するバネ84，84Ａを外装したロッド85，85Ａが設けられ
ている。そして、カム面80に形成する突状部（図示せ
ず）に捕捉爪６及び挾持爪８の各回転ローラ81，81Ａが
乗上げる際、回転ローラ81，81Ａ、クランプ82，82Ａ、
軸77，77Ａを介して捕捉爪６及び挾持爪８を開閉するよ
うに構成している。

【００１５】また、前記回転ドラム５の前方側には、図
15に示すように、１枚の平板状の押込ブレード90を備え
た回転軸91が横設され、この回転軸91の回転によって前
記前記回転ドラム５で搬送される裏側折込フラップ１Ａ
の折込線４に沿って前記押込ブレード90を押接させてそ
の折込線４部分を開状態に保持された挾持爪８を配置す
る溝部５Ａ内に誘い込む。そして、裏側折込フラップ１
Ａを掴んでいた捕捉爪６を開いた後、挾持爪８の固定爪
73と可動爪74を閉じて前記折込線４の前後を噛み込むこ
とによって、前記表折込フラップ１Ｂを残して裏側折込
フラップ１Ａのみを起こすように折り込むものである。
また、前記回転ドラム５の下部には図５に示すように、
紙筒２を紙筒搬送装置Ｆへと搬出する回転搬出ドラム93
と、この回転搬出ドラム93と複数の案内ローラ94に架け
渡した２本の無端状ベルト95，95Ａ（その一方の無端状
ベルト95Ａは図中一点鎖線で示す）が設けられており、
一方の無端状ベルト95Ａはその一部が前記回転ドラム５
の外周面に押接され、また、他方の無端状ベルト95は、
回転搬出ドラム93と紙筒搬送装置Ｆとの間を架け渡して
設けられている。そして、図16に示すように、回転ドラ
ム５に伴って紙筒２は、まず、前記挾持爪８によって折
り込まれた裏側折込フラップ１Ａが底折板92と回転ドラ
ム５との隙間を通って底折板92によって内側に折り込こ
まれ、この後、回転ドラム５と回転駆動ドラム93に架け
渡した無端状ベルト95Ａによって、無端状ベルト95Ａと
回転ドラム５との間に挾まれて底折板92によって内側に
折り込こまれた裏側折込フラップ１Ａが貼り付けられ、
各無端状ベルト95、95Ａに挾まれて紙筒搬送装置Ｆに送
り出される。

【００１６】紙筒搬送装置Ｆは図17および図18に示すよ
うに、駆動スプロケット100 と従動スプロケット101 と
の間に架け渡して設けられた無端状コンベアチェーン10
3 に送り爪102 を取付けたコンベア装置104 とこのコン
ベア装置104 の終端側に設けた複数の上下対を成す搬送
ローラ105 とから構成されており、この紙筒搬送装置Ｆ
は前記回転ドラム５に対してほぼ直角に交叉して配置さ
れ、前記回転ドラム５で各折込フラップ１Ａ，１Ｂを先
行させて搬送させた紙筒２を紙筒搬送装置Ｆによって前
記回転ドラム５で各折込フラップ１Ａ，１Ｂを先行させ
て搬送させた紙筒２を直角に向きを変え、横方向に搬送
している。

【００１７】前記紙筒搬送装置Ｆの搬送路中には第１の
糊付装置Ｅと同様に接着剤を収容するタンク106 と糊付
けローラ107 及び中継ローラ108 とからなる第２の糊付
装置Ｇが配置され、この第２の糊付装置Ｇによって表側
折込フラップ１Ｂを糊付けする。また、表側折込フラッ
プ１Ｂの折込線４に対応して各搬送ローラ105 と前記紙
筒２の厚さに相当する間隔を介して折返用規制板109 が
前記各搬送ローラ105上に設けらており、この折返用規
制板109 の前方には表側折込フラップ１Ｂと紙筒２の表
面紙側との間に挿入され、その表側折込フラップ１Ｂを
起す起立案内板110 が設けられている。さらに、この起
立案内板110 の前方には、起立案内板110 によって起さ
れた表側折込フラップ１Ｂを内側に折込む弯曲状の折込
案内部111 及び表側折込フラップ１Ｂに押接させて表側
折込フラップ１Ｂを貼着する貼着ローラ112 が設けられ
ており、これら折返用規制板109 ，起立案内板110 ，折
込案内部111 及び貼着ローラ112 によって前記紙筒搬送
装置Ｆによる紙筒２の移動に伴って、表側折込フラップ
１Ｂを貼着するように構成している。

【００１８】以上のように構成される本発明の作用につ
いて説明する。

【００１９】まず、予め枚葉紙１に第１の筋付装置Ａに
筋付ブレ−ド10を押し付けて巾の広い折目４ａと巾の狭
い折目４ｂを入れた後、枚葉紙１を折機によって、両側
にＭ字状の折込部２Ｂを折込むように、２つ折りに折畳
んで貼り合わせることによって、紙筒２の表面紙側に一
方の折込部２Ａの中央線２Ｃから他側の折込部２Ａの中
央線２Ｃに至る折返線４Ａを形成する。そして、この紙
筒２をコンベアチェーン15に取付けた送り爪15Ａによっ
て上下一対のプレスローラ16に搬送し、このプレスロー
ラ16によって紙筒２の両側を押圧させ、紙筒２を扁平状
に畳んだ状態で第２の筋付装置Ｃへと搬送する。プレス
ローラ16から搬送された紙筒２は、上部回転軸21の回転
によって、上部回転軸21に設けた筋付ブレード20を紙筒
２の袋口寄りに押接させて底口折りの際の折込線４を刻
設する。この後、折込線４と折返線４Ａの入った紙筒２
を、各回転軸21，23の回転によって袋口吸着装置Ｄへと
移送し、吸着パット43で紙筒２の表面紙前端側を吸着
し、吸着パット43の回転軌跡に沿って紙筒２の袋口を開
き、これと同時に袋口吸着装置Ｄと近接して配置する回
転ドラム５に設けた捕捉爪６で袋口の開いた紙筒２の裏
面紙側先端、すなわち、裏側折込フラップ１Ａを挾持
し、上部回転軸40と回転ドラム５を相互に逆方向に回転
させることによって、紙筒２の袋口を開く。このように
して袋口の開口した紙筒２は、前記回転ドラム５の回転
によってその袋口部分が各案内板50と回転ドラム５との
間に誘い込まれて表側折込フラップ１Ｂのみが紙筒２の
表面紙側に折返される。このため、紙筒２の表裏折込フ
ラップ１Ａ，１Ｂが回転ドラム５の外周に沿って平面的
に展開され、紙筒２が前記回転ドラム５によって搬送さ
れる。この搬送途中で第１の糊付装置Ｅの糊付けローラ
62によって裏側折込フラップ１Ａが糊付けされる。さら
に、糊付け工程の終了した紙筒２は、回転ドラム５によ
って搬送され、紙筒２の裏側折込フラップ１Ａの折込線
４に沿って押込ブレード90を押接させてその折込線４部
分を開状態に保持された挾持爪８側の回転ドラム５の溝
部５Ａ内に誘い込む。この後、挾持爪８を閉じることに
よって、裏側折込フラップ１Ａが内側に折り込まれる。
そして、裏側折込フラップ１Ａが折り込まれた紙筒２
は、底折り板92及び回転駆動ドラム93と複数の案内ロー
ラ92に架け渡した無端状ベルト95Ａによって回転ドラム
５と無端状ベルト95との間に挾まれて裏側折込フラップ
１Ａが貼着され、かつ、各無端状ベルト95、95Ａに挟ま
れて回転ドラム５と交叉して配置される紙筒搬送装置Ｆ
のコンベア装置104 を経由して複数の搬送ローラ105 上
に搬送される。このように搬送ローラ105 に搬送された
紙筒２は搬送ローラ105 の回転によって搬送され、この
搬送路に沿って設けた第２の糊付装置Ｇの糊付けローラ
107 によって表側折込フラップ１Ｂが糊付けされる。そ
して、表側折込フラップ１Ｂの折込線４が搬送ローラ10
5 上に設けた折返用規制板109 の下面に沿って挿入さ
れ、かつ、紙筒２の搬送に伴って表側折込フラップ１Ｂ
と紙筒２の表面紙側との間に起立案内板110 が挿入し、
紙筒２の搬送移動に伴って起立案内板110 によって表側
折込フラップ１Ｂが折込線４に沿って若干起立する。こ
の状態で折込案内部111 によって表側折込フラップ１Ｂ
を内側に折込み、その表側折込フラップ１Ｂを貼着ロー
ラ112 に押接することによって、表側折込フラップ１Ｂ
が貼着され、紙袋９の角底部９Ａが成形される。

【００２０】以上のように本実施例においては、予め枚
葉紙１に第１の筋付装置Ａに筋付ブレ−ド10を押し付け
て巾の広い折目４ａと巾の狭い折目４ｂを入れた後、折
機によって枚葉紙１を両側にＭ字状の折込部２Ｂを折込
むようにして２つ折りに折畳んで貼り合わせることによ
って、前記各折目４ａ、４ｂが連続して一方の折込部２
Ａの中央線２Ｃから他側の折込部２Ａの中央線２Ｃに至
る折返線４Ａを紙筒２の表面紙側に形成することがで
き、このため、紙筒２の裏面側には筋付ブレ−ド３を押
し付ける際に生じる折目跡を解消することができ、加え
て、従来、裏側折込フラップ１Ａのみならず表側折込フ
ラップ１Ｂの折込線４部分を回転ドラム５の挾持爪８で
挾持することによって、その噛み込み跡が完成紙袋９に
筋となって残っていたが、本発明は、完成後、角底部分
９Ａの縁部となる裏側折込フラップ１Ａは、従来通り、
挾持爪８で挾持して折込むが、表側折込フラップ１Ｂは
紙筒搬送装置Ｆによる紙筒２の移動に伴って紙筒搬送装
置Ｆの搬送方向に沿って設けた折返用規制板109 、起立
案内板110 ，折込案内部111 によって順次折込み、最終
的に貼着ローラ112 で貼着する折込方法を採用すること
で、挾持爪８の噛み込みによって生じる筋を解消するこ
とができる。したがって、本発明の角底袋製袋機におい
ては、図19で示すように紙袋９の裏面側には折目跡や筋
の無い外観デザイン的にも優れた紙袋９を連続的に成型
することができる。

【００２１】なお、本発明は、上記一実施例に限定され
るものではなく本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。例えば、糊付装置、袋口吸着装置、搬送
装置などの構造やこれらの駆動手段などは適宜設定すれ
ばよく、また、上記実施例では所定寸法に裁断した枚葉
紙を折り込んで紙筒を成形した例を示したが、ロール状
に巻き取った紙を供給し、これを紙筒に成形した後、所
定の寸法に裁断するようにしてもよい。また、枚葉紙に
折込線を入れる筋付ブレードは、巾広な折目と巾狭な折
目を同時に形成するように一体形成した例を示したが、
巾広な折目と巾狭な折目に対応して大小の筋付ブレード
を分割して形成し、これら大小の筋付ブレードを取付板
などに着脱自在に固定し、その各筋付ブレードを枚葉紙
の大きさに合わせて取り付け位置を調整すれば、各種サ
イズの枚葉紙に折込線を入れることが可能となる。さら
に、筋付ブレードを回転させて枚葉紙に折込線を入れる
ものとしたが、筋付ブレードを上下に移動させて折込線
を入れるように構成してもよい。

【００２２】また、上記実施例では、紙筒搬送装置を回
転ドラムに対して直角に配置した例を示したが、紙筒搬
送装置と前記回転ドラムとの間に回転ドラムから送り出
される紙筒を水平方向に回動させて紙筒を任意の方向へ
と向きを変える回転搬送装置を配置すれば回転ドラムに
対して紙筒搬送装置を任意の方向に配置することが可能
である。すなわち、実施例では紙筒搬送装置を回転ドラ
ムに対して直角に配置して紙筒の向きを変えるといった
構造状の制約から、装置の配置レイアウトがＬ字状に限
定されてしまうが、回転ドラムと紙筒搬送装置との間に
回転搬送装置を介在させることより、装置の配置レイア
ウトはＬ字状に限らず種々の配置レイアウトが可能とな
る。

【００２３】

【発明の効果】本発明は、紙袋用の枚葉紙を２つ折りに
折畳んで貼り合わせ、かつその両側部を内側に折り込ん
でＭ字状の折込部を有する紙筒を形成し、この紙筒の袋
口の表裏面に折込フラップの折込線を形成し、その折込
線から前記折込フラップをそれぞれ内側に折畳んで紙袋
の角底部分を形成する角底袋製袋機において、前記枚葉
紙に断続的な折目を入れる第１の筋付装置を設け、前記
枚葉紙を２つ折りに折畳んで貼り合わせた状態で前記折
目を連設させて前記紙筒の一方の折込部の中央線から他
側の折込部の中央線に至る折返線を紙筒の表面側に形成
し、その折返線と平行する折込線を紙筒の表裏に形成す
る第２の筋付装置を設け、前記表側折込フラップを吸着
して前記折返線から前記表側折込フラップを裏返しに展
開させる袋口吸着装置を設け、かつ、前記裏側折込フラ
ップを挾持する捕捉爪を備えた底折加工用の回転ドラム
を設け、この回転ドラムに併設して前記裏側折込フラッ
プに糊付けする第１の糊付装置と前記裏側折込フラップ
の折込線を前記回転ドラムに設けた溝部内に押し込む押
込ブレードを設け、前記回転ドラムの溝部内には押込ブ
レードで押し込まれた折込線部分の前後を噛み込んで前
記裏側折込フラップを折り曲げる開閉可能な挾持爪を設
け、この挾持爪によって折曲する裏側折込フラップを内
側に折り畳んで貼着し、その裏側折込フラップを貼着し
た紙筒を搬送する紙筒搬送装置に併設して前記表側折込
フラップに糊付けする第２の糊付装置を設け、前記紙筒
搬送装置による紙筒の移動に連動して紙筒表面側の折込
線から内側に折込んで貼着することによって、筋や折目
跡のない紙袋を連続的に成形することのできる角底袋製
袋機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す第１の筋付装置の斜視
図である。

【図２】同第１の筋付装置の正面図である。

【図３】同折目を入れた枚葉紙の正面図である。

【図４】同折返線を入れた紙筒の折り畳状態を示す斜視
図である。

【図５】同装置の概略説明図である。

【図６】同第２の筋付装置の正面図である。

【図７】同第２の筋付装置の側面図である。

【図８】同折込線を入れた紙筒の正面図である。

【図９】袋口吸着装置を示す一部切欠側面図である。

【図１０】同第１の糊付装置を示す断面図である。

【図１１】同捕捉爪の側面図ある。

【図１２】同捕捉爪の断面図である。

【図１３】同挾持爪の側面図である。

【図１４】同挾持爪の断面図である。

【図１５】同押込ブレードの側面図である。

【図１６】同底折板の斜視図である。

【図１７】同紙筒搬送装置の斜視図である。

【図１８】同表側フラップの折込機構を示す斜視図であ
る。

【図１９】同完成した紙袋の斜視図である。

【図２０】従来例における紙筒の折り畳み状態を示す斜
視図である。

【図２１】同紙筒への折返線と折込線を入れた状態を示
す斜視図である。

【図２２】同折込フラップの折込手順を示す紙筒の斜視
図である。

【図２３】同底折装置の正面図である。

【図２４】同紙袋の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ 第１の筋付装置 Ｂ 第２の筋付装置 Ｄ 袋口吸着装置 Ｅ 第１の糊付装置 Ｆ 紙筒搬送装置 Ｇ 第２の糊付装置 １ 枚葉紙 １Ａ 裏側折込フラップ １Ｂ 表側折込フラップ ２ 紙筒 ２Ａ，２Ｂ 折込部 ４ 折込線 ４Ａ 折返線 ５ 捕捉ドラム ５Ａ 溝部 ６ 捕捉爪 ８ 挟持爪 ９ 紙袋 10,20 筋付装置 90 押込ブレート

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙袋用の枚葉紙を２つ折りに折畳んで貼
   り合わせ、かつその両側部を内側に折り込んでＭ字状の
   折込部を有する紙筒を形成し、この紙筒の袋口の表裏面
   に折込フラップの折込線を形成し、その折込線から前記
   折込フラップをそれぞれ内側に折畳んで紙袋の角底部分
   を形成する角底袋製袋機において、前記枚葉紙に断続的
   な折目を入れる第１の筋付装置を設け、前記枚葉紙を２
   つ折りに折畳んで貼り合わせた状態で前記折目を連設さ
   せて前記紙筒の一方の折込部の中央線から他側の折込部
   の中央線に至る折返線を紙筒の表面側に形成し、その折
   返線と平行する折込線を紙筒の表裏に形成する第２の筋
   付装置を設け、前記表側折込フラップを吸着して前記折
   返線から前記表側折込フラップを裏返しに展開させる袋
   口吸着装置を設け、かつ、前記裏側折込フラップを挾持
   する捕捉爪を備えた底折加工用の回転ドラムを設け、こ
   の回転ドラムに併設して前記裏側折込フラップに糊付け
   する第１の糊付装置と前記裏側折込フラップの折込線を
   前記回転ドラムに設けた溝部内に押し込む押込ブレード
   を設け、前記回転ドラムの溝部内には押込ブレードで押
   し込まれた折込線部分の前後を噛み込んで前記裏側折込
   フラップを折り曲げる開閉可能な挾持爪を設け、この挾
   持爪によって折曲する裏側折込フラップを内側に折り畳
   んで貼着し、その裏側折込フラップを貼着した紙筒を搬
   送する紙筒搬送装置に併設して前記表側折込フラップに
   糊付けする第２の糊付装置を設け、前記紙筒搬送装置に
   よる紙筒の移動に連動して紙筒表面側の折込線から内側
   に折込んで貼着して成ることを特徴とする角底袋製袋
   機。