JPH0624622Y2 - 自動バルブ - Google Patents

自動バルブ

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JPH0624622Y2
JPH0624622Y2 JP1988024974U JP2497488U JPH0624622Y2 JP H0624622 Y2 JPH0624622 Y2 JP H0624622Y2 JP 1988024974 U JP1988024974 U JP 1988024974U JP 2497488 U JP2497488 U JP 2497488U JP H0624622 Y2 JPH0624622 Y2 JP H0624622Y2
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cylindrical magnet
piston
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、流体の流出入を調節するバルブに係り、特に
その開閉操作が永久磁石の磁力によって行われる自動バ
ルブに関する。
〔従来の技術〕
この種の自動バルブは、第6図に示すように、先端に流
体の流出入口1Aを塞ぐ弁体2が形成され、後端に複数
のリング状磁石3,3…を積層して成る小径の多層形円
筒磁石MSが取り付けられた弁軸4が、弁室5内に摺動
可能に収容されている。
そして、当該弁室5外には、前記各リング状磁石3,3
…と極性を異にして同心状に配列された複数のリング状
磁石6,6…を積層して成る大径の多層形円筒磁石ML
が、弁軸4の軸方向に沿って摺動可能に配設されると共
に、当該円筒磁石MLから成るピストン7を圧縮気体の
圧力によってバルブの開放方向と閉鎖方向に摺動させる
シリンダ8が設けられている(実開昭60−8582号
公報参照)。
シリンダ8は、ピストン7を挟んで先後両端側に夫々圧
縮気体の流出入口9A及び9Bが形成され、これら流出
入口9A,9Bから交互に供給される圧縮気体の圧力に
よってピストン7を駆動するように成されている。
そして、このピストン7がバルブの開放方向又は閉鎖方
向に摺動すると、当該ピストン7を形成する多層形円筒
磁石MLの磁力により、多層形円筒磁石MSを取り付け
た弁軸4が弁室5内で前後に摺動して弁体2が操作さ
れ、流体の流出入口1Aが開閉される。
このように、弁軸4が弁室5の側壁を貫通して外部に突
出することなく、弁室5内に収容された状態で摺動して
その先端に取り付けられた弁体2が操作される構成とな
っていれば、二つの流出入口1A,1B間に介在して形
成された弁室5内のシール性が極めて良好となる。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、第6図に示す従来の自動バルブは、シリンダ
8の先後両端側に形成された流出入口9A及び9Bから
圧縮気体を交互に供給してピストン7を駆動するように
成されているので、流出入口9A及び9Bの双方にエア
ホースを接続しなければならない。
このため、この種の自動バルブを30色以上の色替塗装
を行う多色塗装装置の色替バルブとして使用すると、多
数の塗料ホースに加えて非常に数多くのエアホースを配
管しなければならないから、全体の配管数が膨大になる
と共に、当該各エアホースに圧縮気体を選択供給する切
換バルブの設置数も膨大となって設備費が嵩み、設置ス
ペースも大きくなるという問題があった。
また、一方の流出入口9A(又は9B)から供給される
圧縮気体によってピストン7を駆動する際には、当該ピ
ストン7で加圧されるシリンダ8内の気体を他方の流出
入口9B(又は9A)から排気しなければならないか
ら、各エアホースに設けられた切換バルブの開閉制御も
非常に煩雑になるという問題もあった。
このような問題を解決するために、本考案者らは、ピス
トン7をバネの弾性でバルブの閉鎖方向に付勢させ、そ
の反対方向から供給される圧縮気体でバルブの開放方向
に駆動させると共に、ピストン7が駆動した際に加圧さ
れるシリンダ8内の気体を当該シリンダ8の周面に穿設
した排気孔から直接外部に放出させる手段を試みた。
しかしながら、色替バルブとして使用される自動バルブ
は、塗装機から噴霧された塗料がその表面に付着し、こ
の付着した塗料を洗浄除去するためにシンナー等の溶剤
を吹き付けるようにしているから、シリンダ8の周面に
孔が開いていると、その孔からシリンダ8内に溶剤が入
り込んで内部に設けられたゴムパッキン等のシール材を
破損させるおそれがある。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本考案は、シリンダに排気孔を設けてエアホース
の配管数を減らすと共に、当該排気孔からシリンダ内へ
の溶剤の侵入を防止する目的でなされたものである。
すなわち、本考案は、先端に流体の流出入口を塞ぐ弁体
が形成され、後端に複数のリング状磁石を積層して成る
小径の多層形円筒磁石が取り付けられた弁軸が、弁室内
に摺動可能に収容され、当該弁室外には、前記各リング
状磁石と極性を異にして同心状に配列された複数のリン
グ状磁石を積層して成る大径の多層形円筒磁石が、前記
弁軸の軸方向に沿って摺動可能に配設されると共に、当
該円筒磁石から成るピストンを圧縮気体の圧力によって
バルブの開放方向に摺動させるシリンダが設けられた自
動バルブにおいて、前記弁軸に取り付けられた小径の多
層形円筒磁石の外径が、前記弁室の内径よりも小さく選
定されて、当該円筒磁石及び前記弁軸の周面と前記弁室
の内壁との間に流体を通す通路が形成されると共に、当
該通路の両端側に流体の流出入口が形成され、前記ピス
トンが、前記シリンダ内に配設されたスプリングの弾性
によってバルブの閉鎖方向に付勢され、前記シリンダに
は、前記スプリングの弾性に抗して前記ピストンをバル
ブの開放方向に摺動させる圧縮気体の流出入口が形成さ
れると共に、前記ピストンを挟んで前記流出入口と反対
側に排気孔が形成され、当該排気孔は、前記シリンダ内
に開口する排気通路と前記シリンダ外に開口する排気通
路とが前記流体の通路を挟んで反対方向から前記シリン
ダのバレルに穿設され、それら両排気通路が、前記流体
の通路の外周に沿って屈曲するように前記バレルの肉厚
内に形成された迂回通路を介して連通される形状になっ
ていることを特徴とする。
〔作用〕
本考案によれば、圧縮気体の流出入口から圧縮気体が供
給されると、大径の多層形円筒磁石から成るピストンが
スプリングの弾性に抗してバルブの開放方向に摺動し、
これに従動して大径の多層形円筒磁石と引き合う小径の
多層形円筒磁石が取り付けられた弁軸もバルブの開放方
向に摺動し、当該弁軸の先端に形成された弁体で塞がれ
ていた流体の流出入口が開かれる。
この際、バルブの開放方向に摺動するピストンによって
加圧されるシリンダ内の気体が、圧縮気体の流出入口と
反対側に形成された排気孔を通じてシリンダ外に放出さ
れる。
そして、圧縮気体の供給を停止すると、バルブの開放方
向に摺動せられていたピストンが、スプリングの弾性で
バルブの閉鎖方向に摺動すると共に、これに従動して弁
軸もバルブの閉鎖方向に摺動し、当該弁軸の先端に形成
された弁体で再び流体の流出入口が塞がれる。
したがって、ピストンを駆動する圧縮気体の流出入口は
一つで済み、当該圧縮気体を供給するエアホースの配管
数が減少する。
また、シリンダ内の気体を直接外部に放出させる排気孔
は、シリンダ内に開口する排気通路とシリンダ外に開口
する排気通路とが屈曲した迂回通路を介して連通された
形状になっているから、自動バルブの表面に吹き付けら
れる洗浄用の溶剤が、シリンダ外に開口する排気通路内
に入ることはあっても、当該排気通路から先は屈曲した
迂回通路が障害となってシリンダ内に開口する排気通路
内にまで到ることはできない。
したがって、多色塗装装置の色替バルブとして用いられ
る自動バルブの表面に付着した塗料をシンナー等の溶剤
で洗浄した際に、当該溶剤がシリンダの内部に入り込ん
でゴム製のパッキン等を破損させるという弊害が確実に
防止される。
また、自動バルブの内部に付着した塗料を溶剤で洗浄す
る際には、その溶剤が弁室の内壁と弁軸及び小径の多層
形円筒磁石の周面との間に形成された流体の通路を通っ
て当該通路の片端側から他端側に流通するので、弁室の
内壁や弁軸及びその弁軸に取り付けられた円筒磁石の表
面に付着する塗料が色残りなく洗浄除去される。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて具体的に説明す
る。
第1図は本考案による自動バルブの一例を示す全体の断
面図、第2図はそのシリンダに形成された排気孔の形状
を示す平面図、第3図は大径と小径の多層形円筒磁石を
形成する各リング状磁石の配列状態を示す拡大断面図、
第4図は弁軸の断面図である。なお、第6図との対応部
分については同一符号を付して詳細説明は省略する。
本実施例においては、小径の多層形円筒磁石MSを形成
している各リング状磁石3,3…と、大径の多層形円筒
磁石MLを形成している各リング状磁石6,6…とが、
第3図に示すように夫々隣接するリング状磁石と同極同
士を対向させて積層されると共に、バルブの閉鎖時に
は、第1図に示す如く大径の多層形円筒磁石MLを形成
する各リング状磁石6,6…が、小径の多層形円筒磁石
MLを形成する異極性の各リング状磁石3,3…に対し
てバルブの閉鎖方向に偏移した状態に位置するように成
されている。
リング状磁石3,3…は、各々がこれと同径のリング状
ヨーク11,11間に挟まれて弁軸4の後端に植設した
ボルト12に外嵌され、当該ボルト12と螺合するナッ
ト13により隣接する磁石3,3間に作用するN極同士
又はS極同士の斥力に抗して一体的に積層された状態に
締着されている。
また、リング状磁石6,6…は、各々がこれと同径のリ
ング状ヨーク14,14間に挟まれて円筒形のピストン
7内に嵌装され、当該ピストン7の内壁に嵌着されたC
形止め輪15により隣接する磁石6,6間に作用する同
極同士の斥力に抗して一体的に積層された状態に締着さ
れている。
弁軸4に取り付ける円筒磁石MSの外径は、流出入口1
Aを形成した弁座10が一端側に取り付けられた中空ボ
ディ16と、その他端側に取り付けられるアルミニウム
製の円筒チューブ18とから成る弁室5の内径よりも小
さく選定され、弁軸4及び円筒磁石MSの周面と弁室5
の内壁との間に流体が通る通路19が形成されている。
また、弁軸4は、第4図に示す如く、その本体を成す金
属製角棒の角を施盤加工により面取りするだけで、広い
通路19を確保できる形状となっている。
つまり、弁室5内に流体の通路19を確保しながら弁軸
4の後端に取り付けられた多層形円筒磁石MSを弁室5
の中心に位置させるには、弁軸4の周面が弁室5の内壁
に摺接すると共に、当該周面の一部が弁室5の内壁から
離間していなければならない。そのためには、弁軸4と
して例えば金属製丸棒を使用し、その長手方向に沿って
周面に複数条の凹溝を削成することも考えられるが、こ
の場合には凹溝を切削する溝加工のコストが嵩むという
問題がある。これに対して、第4図のように角棒の角を
弁室5の内径に合わせて面取りするだけの簡単な施盤加
工によれば、加工コストも非常に安くて済む。
なお、図中、20は中空ボディ16に弁座10を固定す
る皿ネジ、21は中空ボディ16に円筒チューブ18を
固定する皿ネジである。
また、弁軸4の先端面には、板状パッキン22を埋設し
て成る弁体2が形成され、当該弁体2が弁座10に当接
された閉鎖状態において板状パッキン22の表面が流出
入口1Aの周囲に沿って弁座10に形成された突条10
aに圧し当てられるようになっている。このように、弁
座10に当接される弁体2の板状パッキン22が弁軸4
の先端面に埋設されていれば、当該板状パッキン22に
過大な圧力が掛かることがないから、柔軟性のあるゴム
パッキンを使用してシール性を高めることができると共
に、その摩耗や傷みが緩和されて耐久性も向上する。
次に、中空ボディ16に皿ネジ21で固定された円筒チ
ューブ18には、大径の多層形円筒磁石MLを嵌装した
ピストン7が摺動可能に外嵌されている。このピストン
7内には、円筒磁石MLを挟んで先後両側に円筒チュー
ブ18の外周面と摺接する一対のウェアリング23,2
3が嵌装されて、ピストン7の摺動による円筒磁石ML
の摩耗が防止されている。
ピストン7には、これをバルブの閉鎖方向に付勢するス
プリング24が外装され、更にその外側からシリンダ8
のバレルとなる円筒カバー25が被せられている。この
円筒カバー25は、その後端側に円筒チューブ18の端
末を嵌入する鍔状部25aが形成され、当該鍔状部25
aが円筒チューブ18に螺合されるコネクション26で
係止されて、中空ボディ16に外嵌せられた状態に締着
されている。これにより、自動バルブの保守点検や部品
交換作業を行う際には、まず、円筒チューブ18に螺合
されたコネクション26を取り外し、次いで、中空ボデ
ィ16に外嵌された円筒カバー25を取り外すだけで、
総ての部品を簡単に取り出すことができる。
また、鍔状部25aには、中空ボディ16に穿設された
流出入口9からピストン7を駆動させる圧縮気体が供給
された時にシリンダ8内の気体を排出させる排気孔27
が穿設されている。
この排気孔27は、第1図に断面図が示され、第2図に
平面図が示されているように、流体の通路19を形成す
る円筒チューブ18の外周面に密着する鍔状部25aの
内周面に沿ってその肉厚内に環状に削成された凹溝から
成る迂回通路27aと、当該迂回通路27aの凹溝内か
ら円筒カバー25の外周面に向かってシリンダ8外に貫
通した穿孔から成る排気通路27bと、迂回通路27a
の凹溝内から円筒チューブ18を挟んで排気通路27b
と反対方向に向かってシリンダ8内に貫通する穿孔から
成る排気通路27cとから形成されている。そして、ピ
ストン7が流出入口9から供給される圧縮気体でスプリ
ング24の弾性に抗してバルブの開放方向に摺動せられ
る際に、当該ピストン7で加圧されるシリンダ8内の気
体が当該シリンダ8内に開口する排気通路27cから環
状に屈曲した迂回通路27aと排気通路27bを通って
シリンダ8外に放出されるようになっている。
このように、排気孔27が、シリンダ8内に開口する排
気通路27cとシリンダ8外に開口する排気通路27b
とを環状に屈曲した迂回通路27aを介して連通させる
形状となっていれば、自動バルブに洗浄用の溶剤を吹き
付けてその表面に付着した塗料等の汚れを洗い落とす際
に、吹き付けた溶剤がシリンダ8内に侵入してゴム製の
パッキン等を傷めるという弊害が確実に防止される。
つまり、シリンダ8外から排気通路27bを通って侵入
せんとする溶剤は、環状の迂回通路27aに邪魔され、
当該通路27aを迂回して排気通路27cにまで到達す
ることはできないから、シリンダ8内に設けられたOリ
ング等のパッキンが溶剤によって破損されるおそれがな
い。
また、排気孔27は、まず、鍔状部25aの内周面に凹
溝を削成して迂回通路27aを形成し、次いで、鍔状部
25aの外周面から迂回通路27aに向かって貫通する
排気通路27bを穿設し、更に、当該排気通路27bと
反対方向に向かって迂回通路27a内から一定長さの孔
を開けると共に、シリンダ8内からこの孔に連通する孔
を開けて排気通路27cを穿設することにより、極めて
簡単に加工できる。
なお、28は、自動バルブを色替装置のマニホールド等
に取り付けるためのホルダーであり、中空ボディ16と
弁座10との間に挟装されて当該弁座10と共に皿ネジ
20で中空ボディ16に固定されている。
また、コネクション26は、塗料供給源から供給される
塗料の流出入口1Bを形成している。
以下、自動バルブの一連の開閉動作について説明する。
まず、実施例においては、多層形円筒磁石MSを形成す
る各リング状磁石3,3…と、多層形円筒磁石MLを形
成する各リング状磁石6,6…とが、第3図に示すよう
に夫々隣接するリング状磁石とN極同士又はS極同士を
対向させて積層されているから、例えば互いに対向する
リング状磁石3,3の二つのN極から発生した多数の磁
力線が、当該各リング状磁石3,3のN極と円筒チュー
ブ18を介して対向するリング状磁石6,6のS極に向
かって集中し、多層形円筒磁石MS及びML間に強い磁
気吸引力が作用することとなる。
また、第1図に示すように、弁軸4の先端に形成された
弁体2が弁座10に当接しているバルブの閉鎖状態にお
いて、スプリング24の弾性によりピストン7と一体的
にバルブの閉鎖方向に付勢されている多層形円筒磁石M
Lの各リング状磁石6,6…が、弁軸4の後端に取り付
けた多層形円筒磁石MSを形成する異極性の各リング状
磁石3,3…に対してバルブの閉鎖方向に偏移した状態
に位置しているから、これら各リング状磁石6,6…及
び3,3…間に作用する磁気吸引力によって円筒磁石M
Sを取り付けた弁軸4がバルブの閉鎖方向に強く付勢さ
れることとなる。
これにより、弁軸4の先端に形成された弁体2は、流出
入口1A側から作用する流体の逆圧に抗して完全な閉鎖
状態に維持される。
したがって、この自動バルブを多色塗装装置の色替バル
ブとして用いた場合に、弁体2が流出入口1A側から作
用する異色塗料の圧力を受けて弁座10から離れて浮き
上がり、弁室5内に異色塗料が侵入して塗料の色混じり
を生ずるという弊害が防止される。
次に、自動バルブを開ける場合には、中空ボディ16に
穿設された流出入口9から圧縮気体を供給し、その圧力
により円筒磁石MLが嵌装されたピストン7をスプリン
グ24の弾性に抗してバルブの開放方向に摺動させる。
これにより、ピストン7に嵌装された円筒磁石MLと磁
気吸引力で引き合っている円筒磁石MSが、ピストン7
に従動してバルブの開放方向に摺動せられ、弁軸4の先
端に形成された弁体2が弁座10から離反して流出入口
1Aが開放される。
そして、流出入口1Bから流入する塗料等の流体が、弁
室5内に形成された通路19を通って流出入口1Aから
流出される。
なお、ピストン7がバルブの開放方向に摺動せられた際
には、シリンダ8内の気体がピストン7に加圧されて排
気孔27から外部に放出される。
また、自動バルブを閉鎖する場合には、流出入口9から
の圧縮気体の供給を停止するだけで、ピストン7がスプ
リング24の弾性によりバルブの閉鎖方向に自動的に摺
動して第1図の状態に復帰する。
また、色替バルブとして使用される自動バルブの弁室5
内を洗浄する場合には、当該バルブを開放してその流出
入口1Bから流入する洗浄用溶剤を弁室5内の通路19
を通じて流出入口1Aから流出させる。これにより、弁
室5の内壁や弁軸4及び円筒磁石MSの表面に付着残存
している塗料が色残りを生ずることなく完全に洗浄除去
される。
なお、第1図においては、自動バルブが二方弁である場
合について説明したが、これに限らず第5図に示すよう
な三方弁であってもよい。
すなわち、第5図は本考案による自動バルブの他の実施
例を示す断面図であって、流出入口1A及び1Bに加え
て更にもう一つの流出入口1Cを有している。
この流出入口1Cは、中空ボディ16に穿設されて例え
ば塗料供給源に接続され、第5図に示すように自動バル
ブが閉鎖状態にある時には、塗料供給源から供給されて
流出入口1Cから流入する塗料が、弁室5内の通路19
を流出入口1Aと反対側に形成された流出入口1Bに向
かって流通し、当該流出入口1Bから流出して再び塗料
供給源に戻る径路で循環される。
また、弁軸4は、その先後両端に流出入口1A及び1B
を交互に塞ぐ弁体2及び2′が形成されている。弁体
2′は、弁軸4の後端に突設されたボルト12と螺合す
るナット13の端面に弁体2と同じく板状パッキン2
2′を埋設した構造となっている。
これにより、自動バルブが開放された時には、流出入口
1Cから弁室5内に流入する塗料を塗料供給源に還流さ
せていた流出入口1Bが弁体2′で塞がれると同時に、
弁体2で塞がれていた流出入口1Aが開けられ、流出入
口1Cから弁室5内に流入する塗料が流出入口1Aから
流出して塗装機に供給されることとなる。
なお、その他の部分は第1図と共通するので同一符号を
付して詳細説明を省略する。
〔考案の効果〕
以上述べたように、本考案による自動バルブは、大径の
多層形円筒磁石から成るピストンがシリンダ内に設けら
れたスプリングの弾性でバルブの閉鎖方向に付勢されて
いるから、当該ピストンを駆動させる圧縮気体の流出入
口は一つで済み、当該圧縮気体を供給するためのエアホ
ースの配管数が減少して設備費や設置スペースが低減さ
れる。
また、圧縮気体を供給してピストンが駆動された際にシ
リンダ内の気体を直接外部に放出させる排気孔は、シリ
ンダ内に開口する排気通路とシリンダ外に開口する排気
通路とが屈曲した迂回通路を介して連通された形状にな
っているから、自動バルブの表面に洗浄用の溶剤を吹き
付けても、当該溶剤がシリンダ内に侵入してゴム製のパ
ッキン等を破損させるおそれがないという大変優れた効
果がある。
また、弁軸及びその弁軸に取り付けられた小径の多層形
円筒磁石の周面とそれらを収容する弁室の内壁との間に
流体の通路が形成され、その通路の両端側に流体の流出
入口が形成されているので、自動バルブの内部に洗浄用
の溶剤を供給してその内部に残存した塗料等を洗浄除去
する場合は、弁室の内壁や弁軸及び円筒磁石の表面に付
着した塗料を色残りなく確実に除去できるという優れた
効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による自動バルブの一例を示す全体の断
面図、第2図はそのシリンダに形成された排気孔の形状
を示す平面図、第3図は大径の多層形円筒磁石と小径の
多層形円筒磁石を形成するリング状磁石の配列状態を示
す拡大断面図、第4図は弁軸の断面図、第5図は本考案
による自動バルブの他の実施例を示す全体の断面図、第
6図は従来の自動バルブを示す断面図である。 符号の説明 1A,1B,1C……流体の流出入口、2……弁体、3
……リング状磁石、4……弁軸、5……弁室、6……リ
ング状磁石、9……圧縮気体の流出入口、MS……小径
の多層形円筒磁石、ML……大径の多層形円筒磁石。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に流体の流出入口を塞ぐ弁体(2)が
    形成され、後端に複数のリング状磁石(3)を積層して
    成る小径の多層形円筒磁石(MS)が取り付けられた弁軸
    (4)が、弁室(5)内に摺動可能に収容され、当該弁
    室(5)外には、前記各リング状磁石(3)と極性を異
    にして同心状に配列された複数のリング状磁石(6)を
    積層して成る大径の多層形円筒磁石(ML)が、前記弁軸
    (4)の軸方向に沿って摺動可能に配設されると共に、
    当該円筒磁石(ML)から成るピストン(7)を圧縮気体の
    圧力によってバルブの開放方向に摺動させるシリンダ
    (8)が設けられた自動バルブにおいて、前記弁軸
    (4)に取り付けられた小径の多層形円筒磁石(MS)の外
    径が、前記弁室(5)の内径よりも小さく選定されて、
    当該円筒磁石(MS)及び前記弁軸(4)の周面と前記弁室
    (5)の内壁との間に流体を通す通路(19)が形成さ
    れると共に、当該通路(19)の両端側に流体の流出入
    口(1A,1B,1C)が形成され、前記ピストン(7)が、前記
    シリンダ(8)内に配設されたスプリング(24)の弾性に
    よってバルブの閉鎖方向に付勢され、前記シリンダ
    (8)には、前記スプリング(24)の弾性に抗して前記ピ
    ストン(7)をバルブの開放方向に摺動させる圧縮気体
    の流出入口(9)が形成されると共に、前記ピストン
    (7)を挟んで前記流出入口(9)と反対側に排気孔(2
    7)が形成され、当該排気孔(27)は、前記シリンダ(8)
    内に開口する排気通路(27c)と前記シリンダ(8)外に
    開口する排気通路(27b)とが前記流体の通路(19)を挟ん
    で反対方向から前記シリンダ(8)のバレルに穿設さ
    れ、それら両排気通路(27b,27c)が、前記流体の通路(1
    9)の外周に沿って屈曲するように前記バレルの肉厚内に
    形成された迂回通路(27a)を介して連通される形状にな
    っていることを特徴とする自動バルブ。
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