JPH06244075A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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Publication number
JPH06244075A
JPH06244075A JP5025757A JP2575793A JPH06244075A JP H06244075 A JPH06244075 A JP H06244075A JP 5025757 A JP5025757 A JP 5025757A JP 2575793 A JP2575793 A JP 2575793A JP H06244075 A JPH06244075 A JP H06244075A
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JP
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light
phase
amplitude
optical system
light source
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Application number
JP5025757A
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English (en)
Inventor
Teruo Miyamoto
照雄 宮本
Yasuto Nai
康人 名井
Masaaki Tanaka
正明 田中
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Publication of JPH06244075A publication Critical patent/JPH06244075A/ja
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Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • G03F7/70191Optical correction elements, filters or phase plates for controlling intensity, wavelength, polarisation, phase or the like

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、孤立パターンや周期の大きいL
/Sパターンに対しても十分な焦点深度が得られる投影
露光装置を得ることを目的とする。 【構成】 レーザ発振器等の光源30から出射されたコ
ヒーレント光は、光強度分布均一化光学系31を通り、
ミラー32により反射されて、APMフィルター33に
入射する。APMフィルター33を通過した光は、レン
ズアレー34を通ってコンデンサレンズ35によりマス
ク8上に重畳され、マスク8のパターン情報を備えて、
投影光学系13によりウエハ14上に投影される。ここ
で、APMフィルター33は、透明基板38上に透過領
域36と、振幅を変える部分透光性部材37aと位相を
変える透光性部材37bとからなる位相および振幅変調
領域37とが形成され、コヒーレント光の位相と振幅と
を部分的に変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特にLSI製造工程
に使用される投影露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図18は例えば特開平4ー180612
号公報に記載された従来の投影露光装置における光学系
を模式的に示す構成図であり、図において1は楕円反射
鏡2の第1焦点の位置に配置されたランプ、3は楕円反
射鏡2の第2焦点、4は楕円反射鏡2の第2焦点3をほ
ぼ焦点とする位置に配置されたインプットレンズ、5は
オプチカルインテグレータであり、このオプチカルイン
テグレータ5はフライアイレンズとも呼ばれ、多数の棒
状レンズを束ねて構成されている。6はアウトプットレ
ンズ、7はコリメーションレンズ、8は露光パターン、
例えば回路パターンが形成されたマスク、9はインプッ
トレンズ4とオプチカルインテグレータ5との間に配設
されたフィルタ、20はオプチカルインテグレータ5と
アウトプットレンズ6との間に配設された特殊開口絞
り、10、11はコールドミラー、12はランプハウス
であり、このランプハウス12内にはランプ1、楕円反
射鏡2、インプットレンズ4、オプチカルインテグレー
タ5、アウトプットレンズ6およびコリメーションレン
ズ7からなる光学系が収納されている。
【0003】13はレンズまたはミラーあるいはその組
み合わせにより構成されて、マスク8上の回路パターン
の像を基板としてのウエハ14上に投影する投影光学系
であり、このウエハ14上に形成されている感光性物質
としてのレジストにマスク8上の回路パターンの像が投
影露光転写される。15は投影光学系開口絞りであり、
この投影光学系絞り15は、例えば図19に示すよう
に、遮光領域22内に4カ所の円形の透過領域21を有
している。
【0004】つぎに、従来の投影露光装置の動作につい
て説明する。まず、ランプ1から出射された光は、楕円
反射鏡2により反射され、コールドミラー10で反射さ
れて第2焦点3付近に一旦集められる。そして、第2焦
点3付近に集められた光束は、第2焦点3とほぼ焦点位
置を共有するインプットレンズ4によりほぼ平行光束に
直されてオプチカルインテグレータ5に入射し、オプチ
カルインテグレータ5を通過することにより照射均一性
が向上される。
【0005】従来の投影露光装置は、いわゆるケーラー
照明光学系を用いており、この照明光学系においては、
オプチカルインテグレータ5の出射面が投影光学系開口
絞り15を含む光軸に垂直な面(瞳面)と光学的に共役
な位置関係にあり、オプチカルインテグレータ5の出射
面の像がこの瞳面に形成されるように構成されており、
オプチカルインテグレータ5の出射面は2次光源面ある
いは有効光源面と呼ばれる。インプットレンズ4はオプ
チカルインテグレータ5を通る光線のケラレを低減し集
光効率を高める役割を果たしている。
【0006】このオプチカルインテグレータ5を出た光
は、アウトプットレンズ6およびコリメーションレンズ
7によって、オプチカルインテグレータ5の各要素レン
ズから出た光がマスク8上に重畳して当たるように集光
せられる。オプチカルインテグレータ5に入射される光
線は場所による強度分布を有しているが、オプチカルイ
ンテグレータ5の各要素レンズから出る光がほぼ等しく
重畳せられる結果、マスク8上では照射強度がほぼ均一
になる。そして、マスク8に照射された光はマスク8を
通過してマスク8のパターン情報を備え、投影光学系1
3によりウエハ14上に投影されて、マスク8のパター
ンの像がウエハ14上に形成されたレジストに投影露光
転写される。
【0007】ここで、オプチカルインテグレータ5から
出射された2次光源は、その出射側に配設された特殊開
口絞り20の透過領域21により円形の4つの領域に分
割される。それらの4カ所の透過領域21の位置は、そ
れらの位置から出射した光が、マスク8上に形成されて
いるある特定周期のライン・アンド・スペース・パター
ン(以下、L/Sパターンという。)により回折された
時に、その0次回折光と1次回折光と、あるいは0次回
折光と−1次回折光との光軸中心に対する角度が互いに
等しくなるように設定されている。なお、L/Sパター
ンとは、光の透過部と遮光部とが互いに一定の周期で並
んでいるパターンのことである。
【0008】図20は4カ所の透過領域21の内の1カ
所からの光による特定周期のL/Sパターンの像の形成
概念を示した図であり、図において180は4カ所の透
過領域21の内の1カ所から出射される光の主光線、1
81は照射光がマスク8により回折された後の0次回折
光、182は照射光がマスク8により回折された後の1
次回折光、θ0は0次回折光181と光軸とのなす角
度、θ1は1次回折光182と光軸とのなす角度であ
る。183、184はレンズであり、投影光学系13を
構成する光学素子を便宜的に示したもので、特にレンズ
に限定されるものではない。図20において、θ0=θ1
であり、像は互いに光軸に対して等しい角度で入射する
0次回折光181と1次回折光182との2光束の干渉
により形成され、焦点はずれの位置においても、0次回
折光181と1次回折光182との相対的な位相差がゼ
ロとなり、光学像の劣化が抑制されて、大きい焦点深度
が得られる。
【0009】また、フィルタ9は、光学系が収差補正さ
れている波長の光を通すためのもので、コールドミラー
10、11は光路を曲げて装置の高さを低くするととも
に、長波長光熱線を透過させてランプハウス12の冷却
可能部分に吸収させる働きがある。投影光学系13の中
には開口数を決定する投影光学系開口絞り15が設置さ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の投影露光装置は
以上のようにある特定周期のL/Sパターンに対して最
適化されて構成されているので、その周期が特定周期と
異なるL/Sパターン、特に周期が特定周期よりも大き
いL/Sパターンに対してはあまり効果がなく、場合に
よっては十分な焦点深度が得られないという課題があっ
た。また、近似的に他のパターンから孤立している、具
体的には他のパターンからの回折光が当該パターンのと
ころに回り込んでこないと見なせるパターン(以下、孤
立パターンという。)に対しては効果が得られないとい
う課題もあった。
【0011】図21は周期が特定周期よりも大きいL/
Sパターンの場合の像の形成の概念を説明するための図
であり、図において190は特定周期のL/Sパターン
に対して最適化された4カ所の透過領域21の内の1カ
所から出射された光の主光線、191は照明光がマスク
8により回折された後の0次回折光、192、193、
194はそれぞれ照明光がマスク8により回折された後
の高次回折光であり、これらの高次回折光192〜19
4は実際には多く存在するが一般的に回折の次数が大き
くなると光の強度が弱くなるので、ここでは便宜上3光
束としている。すなわち、周期の大きいL/Sパターン
の結像においては、0次回折光と1次回折光のみなら
ず、更に高次の回折光が結像に寄与するようになる。そ
の結果、回折された光が投影光学系の光軸中心からずれ
た位置に片寄り、光軸に対する対称性が崩れ、焦点はず
れ位置における各々の回折光の位相のずれが発生し、像
の劣化が大きくなり、十分な焦点深度が得られなくな
る。
【0012】また、図22は孤立パターンの場合の像の
形成の概念を説明するための図であり、図において20
0は特定周期のL/Sパターンに対して最適化された4
カ所の透過領域21の内の1カ所から出射された光の主
光線、201は照射光がマスク8により回折された後の
回折光である。すなわち、回折光201は孤立パターン
の場合には連続的に広がり、孤立パターンの結像におい
ては、連続的に分布した回折光201により像が形成さ
れる。これは、図21で示した周期の大きいL/Sパタ
ーンの周期がさらに大きくなったものと考えればよく、
孤立パターンの場合も、周期の大きいL/Sパターンの
場合と同様に、回折された光が投影光学系の光軸中心か
らずれた位置に片寄り、光軸に対する対称性が崩れ、焦
点はずれ位置において、連続的に広がった回折光201
の位相が相互にずれ、像の劣化が大きくなり、十分な焦
点深度が得られなくなる。
【0013】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、孤立パターンや周期の大きいL
/Sパターンに対しても十分な焦点深度を確保すること
ができる投影露光装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係る投影露光装置は、コヒーレント光を出射する光源
と、露光パターンが形成されたマスク上に光源から出射
されたコヒーレント光を照射させる集光レンズ系と、基
板表面に形成された感光性物質上にマスクを通過した光
を集光させる投影光学系と、光源と集光レンズ系との間
に配置され、光源から出射されたコヒーレント光の位相
と振幅とを部分的に変化させる領域を有するフィルタと
を備えたものである。
【0015】また、この発明の第2の発明に係る投影露
光装置は、インコヒーレント光を出射する光源と、光源
から出射されたインコヒーレント光からコヒーレント光
を生成するコヒーレンシー変換光学系と、露光パターン
が形成されたマスク上にコヒーレンシー変換光学系から
出射されたコヒーレント光を照射させる集光レンズ系
と、基板表面に形成された感光性物質上にマスクを通過
した光を集光させる投影光学系と、コヒーレンシー変換
光学系と集光レンズ系との間に配置されて光源から出射
されたコヒーレント光の位相と振幅とを部分的に変化さ
せる領域を有するフィルタとを備えたものである。
【0016】また、この発明の第3の発明に係る投影露
光装置は、コヒーレント光を出射する光源と、露光パタ
ーンが形成されたマスク上に光源から出射されたコヒー
レント光を照射させる集光レンズ系と、基板表面に形成
された感光性物質上にマスクを通過した光を集光させる
投影光学系と、光源と集光レンズ系との間に配置され、
光源から出射されたコヒーレント光の位相と振幅とを部
分的に変化させる位相および振幅の変化手段とを備え、
位相および振幅の変化手段が、光源から出射されたコヒ
ーレント光の透過率を制御する透過率可変光学素子と、
光源から出射されたコヒーレント光の位相変化量を制御
する位相変化量可変光学素子との少なくとも一方を有す
るものである。
【0017】また、この発明の第4の発明に係る投影露
光装置は、インコヒーレント光を出射する光源と、光源
から出射されたインコヒーレント光からコヒーレント光
を生成するコヒーレンシー変換光学系と、露光パターン
が形成されたマスク上にコヒーレンシー変換光学系から
出射されたコヒーレント光を照射させる集光レンズ系
と、基板表面に形成された感光性物質上にマスクを通過
した光を集光させる投影光学系と、コヒーレンシー変換
光学系と集光レンズ系との間に配置されてコヒーレンシ
ー変換光学系から出射されたコヒーレント光の位相と振
幅とを部分的に変化させる位相および振幅の変化手段を
備え、位相および振幅の変化手段が、コヒーレンシー変
換光学系から出射されたコヒーレント光の透過率を制御
する透過率可変光学素子と、コヒーレンシー変換光学系
から出射されたコヒーレント光の位相変化量を制御する
位相変化量可変光学素子との少なくとも一方を有するも
のである。
【0018】
【作用】この発明の第1および第2の発明においては、
光源あるいはコヒーレンシー変換光学系と集光レンズ系
との間に位相と振幅とを部分的に変化させる領域を有す
るフィルターを配置しているので、光源あるいはコヒー
レンシー変換光学系から出射されたコヒーレント光は、
フィルタを通過した際にその位相と振幅とを部分的に変
化されて集光レンズ系によりマスク上に照射され、さら
に投影光学系により基板上に集光される。そこで、周期
の大きいL/Sパターンや孤立パターンの露光を行う
と、焦点はずれ位置において、位相と振幅とが変化され
ていない光軸中心近傍の光による該パターンの像のエッ
ジ部分と、位相ち振幅とが変化されている光による該パ
ターンの像とが互いに打ち消し合い、焦点はずれに伴う
光学像の劣化が抑制される。
【0019】また、この発明の第3および第4の発明に
おいては、光源あるいはコヒーレンシー変換光学系と集
光レンズ系との間にコヒーレント光の位相と振幅とを部
分的に変化させる位相および振幅の変化手段を配置して
いるので、光源あるいはコヒーレンシー変換光学系から
出射されたコヒーレント光は、位相および振幅の変化手
段を通過した際にその位相と振幅とを部分的に変化され
て集光レンズ系によりマスク上に照射され、さらに投影
光学系により基板上に集光される。したがって、周期の
大きいL/Sパターンや孤立パターンを露光する場合、
上記第1および第2の発明と同様に、焦点はずれに伴う
光学像の劣化が抑制される。さらに、位相および振幅の
変化手段が、コヒーレント光の透過率を制御する透過率
可変光学素子と、コヒーレント光の位相変化量を制御す
る位相変化量可変光学素子との少なくとも一方を備えて
いるので、露光パターンが代わる毎にフィルター等を変
えることなく露光パターンに合わせて位相および振幅の
変化量を調整できる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.この実施例1は、この発明の第1の発明に係
る投影露光装置の一実施例である。図1はこの発明の実
施例1に係る投影露光装置における光学系を模式的に示
す構成図であり、図において図18に示した従来の投影
露光装置と同一または相当部分には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。
【0021】図において、30はコヒーレント光を出射
する例えばレーザ発振器からなる光源、31は光源30
の後段に配置されて、例えば波面をミラー等で分割しそ
の分割された個々の波面の光軸に垂直な面内での向きを
レンズまたはミラー等により調整し光強度分布がほぼ均
一になるように再び重ね合わせる機能を有する光強度分
布均一化光学系、32はミラー、33は位相および振幅
変調フィルター(Amplitude and Phase Modulation Fil
ter、以下、APMフィルターという。)、34は多数
の棒状レンズを格子状に束ねたレンズアレー、35は集
光レンズ系としてのコンデンサレンズである。
【0022】ここで、APMフィルター33の構成を具
体的に説明する。図2はAPMフィルターの構成を示し
ており、図2の(a)はその平面図、図2の(b)は図
2の(a)のIIb−IIb線に沿った断面図である。この
APMフィルター33は、例えば石英ガラスからなる透
明基板38の一面側に、その中央部を除いてCr,Al
等の遮光部材39を被覆形成し、その中央部には透過領
域36を取り囲んでSiO2,MgF2等の薄膜からなる
透光性部材37bとCr,Al等の薄膜からなる部分透
光性部材37aとを積層被覆してなる位相および振幅変
調領域37を形成して構成されている。このように構成
されたAPMフィルター33では、透過領域36の透過
光に対して、位相および振幅変調領域37の透過光の位
相および振幅を、透光性部材37bおよび部分透光性部
材37aによりそれぞれ変化させることができる。
【0023】つぎに、この実施例1の動作について説明
する。まず、光源30から出射されたコヒーレント光は
光強度分布均一化光学系31に入射し、光強度分布均一
化光学系31を通過して、光軸に垂直な面内での光強度
分布が均一な光となる。光強度分布均一化光学系31か
ら出射された光は、ミラー32で反射されてAPMフィ
ルター33に入射する。APMフィルター33では、遮
光部材39で光が反射されて透過せず、透過領域36と
位相および振幅変調領域37とを光が透過し、位相およ
び振幅変調領域37を透過する光が位相と振幅とを変化
される。そして、APMフィルター33で部分的に位相
と振幅とが変化された光が、レンズアレー34を通っ
て、コンデンサレンズ35によりマスク8上に重畳させ
られる。マスク8上を照射した光は、投影光学系13に
よりウエハ14上に投影されて、マスク8のパターンの
像がウエハ14上のレジストに投影露光転写される。
【0024】ここで、APMフィルター33による効果
について説明する。図3〜図6はAPMフィルター33
の透過領域36と位相および振幅変調領域37とを透過
してくる光と、それらの光による孤立パターンの像との
関係を、合焦点位置および焦点はずれ位置において模式
的に表したものである。
【0025】図3は合焦点位置における像の形成過程を
模式的に示したもので、図において41は透過領域36
を透過してきた光による像の振幅、42は透過領域36
の両側の位相および振幅変調領域37を透過してきた光
による像の振幅、43はこれらの3つの光による像の合
成振幅、40はこれらの3つの光による像の強度であ
る。なお、合焦点位置においては、透過領域36の両側
にある位相および振幅変調領域37のどちらを透過して
きた光による像も光軸上で重なるので、区別できない。
位相および振幅変調領域37を通過することにより、光
は位相および振幅の変化を受けることになる。
【0026】位相の変化量は、透光性部材37bの光軸
方向の厚さの調整、または透光性部材37bの屈折率の
調整、あるいは両者の組み合わせにより調整することが
できる。ここでは、位相および振幅変調領域37におけ
る位相の変化量は、対象とするパターンに合わせて、合
焦点位置において透過領域36を透過してくる光との位
相差がおよそ180度になるように設定している。した
がって、位相および振幅変調領域37を透過してきた光
による像の振幅42は、その位相が透過領域36を透過
してきた光に対しておよそ180度ずれており、透過領
域36を透過してきた光による像の振幅41に対して反
転する。一方、振幅の変化量は、部分透過性部材37a
の反射率あるいは吸収率の調整により調整することがで
きる。ここでは、位相および振幅変調領域37における
振幅の変化量は、対象とするパターンに合わせて、透過
領域36を透過してくる光よりも振幅が小さくなるよう
に設定している。
【0027】なお、これらの透過領域36、位相および
振幅変調領域37の大きさは図2に示されているように
同一である必要はなく、位相および振幅の変化を与える
ことができる大きさであればよい。
【0028】図4は焦点はずれ位置における像の形成過
程を模式的に示したもので、図において51は透過領域
36を透過してきた光による像の振幅、52、53は透
過領域36の両側の位相および振幅変調領域37をそれ
ぞれ透過してきた光による像の振幅、54はこれらの3
つの光による像の合成振幅、50はこれらの3つの光に
よる像の強度である。焦点はずれ位置においては、AP
Mフィルター33の光軸からずれた位相および振幅変調
領域37を透過した光による像は、図4の(a)に示す
ように横ずれしている。この時、位相および振幅変調領
域37を透過してきた光による像は、その位相が透過領
域36を透過してきた光に対しておおよそ180度だけ
ずれている。したがって、光軸中心の透過領域36を透
過した光による像は、焦点はずれにより劣化し、そのパ
ターン幅が元の幅より僅かに太くなっている。
【0029】図5は比較例として位相および振幅変調領
域37に位相の変化を与えない場合の焦点はずれ位置に
おける像の形成過程を模式的に示したもので、図におい
て61は透過領域36を透過してきた光による像の振
幅、62、63は透過領域36の両側の位相および振幅
変調領域37をそれぞれ透過してきた光による像の振
幅、64はこれらの3つの光による像の合成振幅、60
はこれらの3つの光による像の強度である。この場合、
図5の(b)に像の強度60で示すように、その光学像
が太くなっている。
【0030】そこで、図4および図5における焦点はず
れ位置における像の強度を比較すると、図6に示すよう
に、位相変化がある場合の方が光学像の太りが抑制され
ていることがわかる。このことは、図5の場合には、位
相および振幅変調領域37に位相の変化がなく、焦点は
ずれ位置において、エッジ部での振幅相殺効果がなくな
るのに対し、図4の場合には、透過領域36の光による
像のエッジ部分と位相および振幅変調領域37の光によ
る像との振幅の相殺効果により、元のパターン幅に近い
光学像が得られることに起因するものである。その結
果、この実施例1によれば、焦点深度が拡大することに
なる。
【0031】実施例2.この実施例2は、この発明の第
1の発明に係る投影露光装置の他の実施例である。図7
はこの発明の実施例2に係る投影露光装置におけるAP
Mフィルターの構成を示す図で、図7の(a)はその平
面図、図7の(b)は図7の(a)のVIIbーVIIb線に
沿った断面図であり、図において70はAPMフィルタ
ー、71は透過領域、72〜75は位相および振幅変調
領域、72a〜75aはそれぞれ部分透光性部材、72
b〜75bはそれぞれ透光性部材、76は透明基板、7
7は遮光部材である。ここで、透明基板76、位相およ
び振幅変調領域72〜75および遮光部材77等の各部
材は上記実施例1と同様の材料を用いて構成している。
【0032】上記実施例1では、APMフィルター33
に位相および振幅変調領域37を透過領域36を取り囲
んで4カ所設けるものとしているが、この実施例2で
は、図7に示すように、APMフィルター70に透過領
域71を取り囲んで直交する方向に直線状に4カ所づつ
合計16カ所の位相および振幅変調領域72〜75を設
けるものとし、同様の効果を奏する。
【0033】なお、位相の変化量は、透光性部材72b
〜75bの光軸方向の厚さの調整、または透光性部材7
2b〜75bの屈折率の調整、あるいは両者の組み合わ
せにより調整することができる。ここでは、位相および
振幅変調領域72〜75における位相の変化量は、対象
とするパターンに合わせて、例えば隣合う領域を透過し
てくる光による像の振幅の位相差がおよそ180度にな
るように設定している。一方、振幅の変化量は、部分透
過性部材72a〜75aの反射率あるいは吸収率の調整
により調整することができる。ここでは、位相および振
幅変調領域72〜75における振幅の変化量は、対象と
するパターンに合わせて、例えば透過領域36を透過し
てくる光の振幅に対して外側の領域を透過してくる光の
振幅が段階的に小さくなるように設定している。また、
これらの透過領域71、位相および振幅変調領域72〜
75の大きさは図7に示されているように同一である必
要はなく、位相および振幅の変化を与えることができる
大きさであればよい。
【0034】実施例3.この実施例3は、この発明の第
1の発明に係る投影露光装置の他の実施例である。図8
はこの発明の実施例3に係る投影露光装置におけるAP
Mフィルターの構成を示す図で、図8の(a)はその平
面図、図8の(b)は図8の(a)のVIIIbーVIIIb線
に沿った断面図であり、図において80はAPMフィル
ター、81は透過領域、82〜85は位相および振幅変
調領域、82a〜85aはそれぞれ部分透光性部材、8
2b〜85bはそれぞれ透光性部材、86は透明基板、
87は遮光部材である。ここで、透明基板86、位相お
よび振幅変調領域82〜85、遮光部材87等の各部材
は上記実施例2と同様の材料を用いて構成している。
【0035】上記実施例2では、APMフィルター70
に透過領域71を取り囲んで直交する方向に直線状に4
カ所づつ合計16カ所の位相および振幅変調領域72〜
75を設けるものとしているが、この実施例3では、図
8に示すように、APMフィルター80に円状の透過領
域81を中心に同心円状に4つの位相および振幅変調領
域82〜85を設けるものとし、同様の効果を奏する。
【0036】なお、位相および振幅の変化量は、上記実
施例2と同様に調整している。また、これらの透過領域
81、位相および振幅変調領域82〜85の大きさは図
8に示されているように同一である必要はなく、位相お
よび振幅の変化を与えることができる大きさであればよ
い。
【0037】実施例4.この実施例4は、この発明の第
1の発明に係る投影露光装置の他の実施例である。上記
実施例2では、透明基板76の一面側に部分透光性部材
72b〜75bと透光性部材72a〜75aとを積層被
覆してなる位相および振幅変調領域72〜75を形成
し、1つの光学素子で位相と振幅とを変化させるものと
しているが、この実施例4では、振幅変調フィルター9
0と位相変調フィルター100との2つの光学素子でそ
れぞれ振幅と位相とを変化させるものとしている。
【0038】図9はこの発明の実施例4に係る投影露光
装置における振幅変調フィルターの構成を示す図で、図
9の(a)はその平面図、図9の(b)は図9の(a)
のIXbーIXb線に沿った断面図である。この振幅変調フ
ィルター90は、透明基板96の一面側に透過領域91
を取り囲んで直交する方向に直線状に4カ所づつ合計1
6カ所の部分透光性部材92〜95を形成し、透過領域
91および部分透光性部材92〜95以外の領域に遮光
部材97を形成して構成されている。
【0039】図10はこの発明の実施例4に係る投影露
光装置における位相変調フィルターの構成を示す図で、
図10の(a)はその平面図、図10の(b)は図10
の(a)のXbーXb線に沿った断面図である。この位相
変調フィルター100は、透明基板106の一面側に透
過領域101を取り囲んで直交する方向に直線状に4カ
所づつ合計16カ所の透光性部材102〜105を形成
して構成され、透過領域101と透光性部材102〜1
05との配置および大きさは、図9に示した振幅変調フ
ィルター90の透過領域91と部分透光性部材92〜9
5との配置および大きさと同一に構成されている。
【0040】ここで、透明基板91、101、部分透光
性部92〜95、透光性部材102〜105、遮光部材
97等の各部材は上記実施例2と同様の材料を用いて構
成している。
【0041】この実施例4では、上記振幅変調フィルタ
ー90の透過領域91および部分透光性部材92〜95
と上記位相変調フィルター100の透過領域101およ
び透光性部材102〜105とが互いに重なり合うよう
に振幅変調フィルター90と位相変調フィルター100
とを積層配置してAPMフィルターを構成しており、上
記実施例2と同様の効果を奏する。
【0042】なお、位相および振幅の変化量は、上記実
施例2と同様に調整している。また、これらの透過領域
91、101、部分透光部材92〜95および透光性部
材102〜105の大きさは図9、図10に示されてい
るように同一である必要はなく、位相および振幅の変化
を与えることができる大きさであればよい。
【0043】実施例5.この実施例5は、この発明の第
1の発明に係る投影露光装置の他の実施例である。上記
実施例2では、透明基板76の一面側に透光領域71を
取り囲んで直交する方向に直線状に4カ所づつ合計16
カ所の位相および振幅変調領域72〜75を形成してな
るAPMフィルター70をレンズアレー34の入射側に
配設するものとしているが、この実施例5では、APM
フィルターの機能をレンズアレーに持たせるものとして
いる。
【0044】図11はこの発明の実施例5に係る投影露
光装置におけるレンズアレーの構成を示す図で、図11
の(a)はその平面図、図11の(b)は図11の
(a)のXIb−XIb線に沿った断面図である。この
実施例5によるAPMフィルターの機能を有するレンズ
アレー110は、多数の棒状レンズを格子状に束ねたレ
ンズアレー116の入射面が露出してなる透光領域11
1と、レンズアレー116の入射面の所定位置にSiO
2、MgF2等を所定厚み被覆形成してなる透光性部材1
12b〜115bと、透光性部材112b〜115b上
にAl、Cr等を所定厚み被覆形成してなる部分透光性
部材112a〜115aと、Cr、Al等を所定厚み被
覆形成してなる遮光部材117とから構成されている。
【0045】すなわち、レンズアレー110は、その入
射面に透光領域111を取り囲んで直交する方向に直線
状に4カ所づつ合計16カ所の位相および振幅変調領域
112〜115が形成されて、上記実施例2におけるA
PMフィルター70がレンズアレー116の入射面に一
体化された構成となり、上記実施例2と同様の効果を奏
する。
【0046】実施例6.この実施例6は、この発明の第
1の発明に係る投影露光装置の他の実施例である。上記
実施例1〜5では、位相と振幅とを部分的に変化させる
フィルター、すなわちAPMフィルターを光強度分布均
一化光学系31とレンズアレー34との間に配置するも
のとしているが、この実施例6では、該フィルターをレ
ンズアレー34とコンデンサレンズ35との間に配置す
るものとし、同様の効果を奏する。
【0047】実施例7.この実施例7は、この発明の第
2の発明に係る投影露光装置の一実施例である。図12
はこの発明の実施例7に係る投影露光装置における光学
系を模式的に示す構成図であり、図において120はイ
ンコヒーレント光を出射する光源としてのランプ、12
1はランプ120の後段に配置されて、レンズまたはミ
ラーの組み合わせによる結像光学系、122は結像光学
系121から出射される光を絞る第1の開口絞り、12
3は第1の開口絞り122で絞られた光を入射して平行
光を出射する第1のコンデンサレンズ、124は該平行
光の光束の直径を調整する第2の開口絞りであり、結像
光学系121、第1の開口絞り122、第1のコンデン
サレンズ123および第2の開口絞り124からコヒー
レンシー変換光学系を構成している。125は集光レン
ズ系としての第2のコンデンサレンズである。なお、こ
の実施例7の他の構成は、上記実施例1と同様の構成で
ある。
【0048】つぎに、この実施例7の動作について説明
する。ランプ120から出射されたインコーヒレント光
は、結像光学系121により第1の開口絞り122の位
置にその像が形成される。そして、第1の開口絞り12
2により、インコヒーレント光の一部分が取り出され、
第1のコンデンサレンズ123により平行光となる。つ
いで、第2の開口絞り124により、その光束の直径が
調整される。したがって、ランプ120から出射された
インコヒーレント光は、コヒーレンシー変換光学系によ
りその光束の直径が調整されたコヒーレント光に変換さ
れ、ミラー32で反射されてAPMフィルター33に入
射される。以降、上記実施例1と同様に動作する。
【0049】このように、この実施例7によれば、ラン
プ120から出射されるインコヒーレント光をコヒーレ
ンシー変換光学系を用いてコヒーレント光に変換し、こ
れを投影露光装置の光源とし、APMフィルター33を
レンズアレー34の入射側に配置しているので、上記実
施例1と同様に、焦点はずれ位置において、位相と振幅
が変化されていない光軸中心近傍の光によるパターンの
像のエッジ部分と、位相や振幅が変化された光によるパ
ターンの像とが互いに打ち消し合い、焦点はずれに伴う
光学像の劣化が抑制され、孤立パターンや周期の大きい
L/Sパターンの場合でも十分な焦点深度が得られる。
さらに、レーザ発信器等大型のコヒーレント光を出射す
る光源を用いる必要がなく、装置をコンパクトかつ安価
にすることができる。
【0050】なお、上記実施例7では、位相と振幅とを
変化させるフィルターとしてAPMフィルター33を用
いるものとしているが、上記実施例2〜5で用いたフィ
ルター構成としても、同様の効果を奏する。また、フィ
ルターの配置も、コヒーレンシー変換光学系と第2のコ
ンデンサレンズ125(集光レンズ系)との間であれば
よい。
【0051】実施例8.この実施例8は、この発明の第
3の発明に係る投影露光装置の一実施例である。図13
はこの発明の実施例8に係る投影露光装置における光学
系を模式的に示す構成図であり、図において140は光
強度分布均一化光学系31から出射されたコヒーレント
光を入射し、その振幅を部分的に変化させて出射する透
過率可変光学素子、150は透過率可変光学素子140
を通過した光をその位相を部分的に変化させる位相変化
量可変光学素子、130は位相変化量可変光学素子15
0を駆動する電源である。なお、上記実施例1と異なる
のは、APMフィルター33に代えて透過率可変光学素
子140と位相変化量可変光学素子150を用いている
点で、他の構成は同一である。
【0052】ここで、透過率可変光学素子140の構成
を具体的に説明する。この透過率可変光学素子140
は、図14に示すように、直線偏光子で構成された第1
の偏光素子141と、円状に形成された直線偏光子を格
子状に回転可能に複数並べて構成された第2の偏光素子
142とを、光軸に直交するように並べて配置してい
る。このように構成された透過率可変光学素子140
は、第2の偏光素子142の個々の直線偏光子を回転さ
せることにより、第1の偏光素子141の直線偏光子と
第2の偏光素子142の直線偏光子との偏光軸の角度が
部分的に変えられる。その結果、透過率可変光学素子1
40を通過する光の透過率が部分的に変えられ、光の振
幅を部分的に変えることができる。したがって、第2の
偏光素子142の個々の直線偏光子の回転角度を調整す
ることにより、透過率分布状態を任意に設定することが
できる。
【0053】ついで、位相変化量可変光学素子150の
構成を具体的に説明する。この位相変化量可変光学素子
150は、図15に示すように、基板151の一面側に
矩形状のミラー153が格子状に複数配置され、各ミラ
ー153はその裏面側に圧電素子152、例えばピエゾ
素子がそれぞれ配設され、基板151に対して基板15
1の法線方向に上下動可能に構成されている。このよう
に構成された位相変化量可変光学素子150は、電源1
30から電圧が供給された圧電素子152が伸縮し、ミ
ラー153の反射面の基板151からの距離が変えられ
る。そこで、透過率可変光学素子140を通過し、ミラ
ー153の反射面で反射されて、レンズアレー34に入
射する光の伝搬距離が変えられ、その結果位相変化が与
えられることになる。したがって、各圧電素子152に
供給される電圧を調整することにより、各ミラー153
の反射面の基板151からの距離をそれぞれ調整して、
位相分布状態を任意に設定することができる。
【0054】このように、この実施例8によれば、AP
Mフィルター33に代えて透過率可変光学素子140と
位相変化量可変光学素子150とからなる位相および振
幅の変化手段をレンズアレー34の入射側に配置してい
るので、上記実施例1と同様に、焦点はずれ位置におい
て、位相と振幅が変化されていない光軸中心近傍の光に
よるパターンの像のエッジ部分と、位相や振幅が変化さ
れた光によるパターンの像とが互いに打ち消し合い、焦
点はずれに伴う光学像の劣化が抑制され、孤立パターン
や周期の大きいL/Sパターンの場合でも十分な焦点深
度が得られる上に、露光パターンに合わせて位相および
振幅の分布状態を調整できるので、露光パターンが代わ
る毎にフィルターを交換する必要がなく、装置性能の柔
軟性、操作性を向上できる。
【0055】なお、上記実施例8では、透過率可変光学
素子140と位相変化量可変光学素子150とを光強度
分布均一化光学系31とレンズアレー34との間に配置
するものとしているが、その配置位置は、レンズアレー
34とコンデンサレンズ34(集光レンズ系)との間で
もよい。
【0056】また、上記実施例8では、透過率可変光学
素子140として直線偏光子からなる第1および第2の
偏光素子141、142を用いるものとしているが、透
過率可変光学素子140は光の透過率を部分的にかえる
ことができるものであればよく、例えば液晶シャッター
等を用いることができる。
【0057】実施例9.この実施例9は、この発明の第
3の発明に係る投影露光装置の他の実施例である。図1
6はこの発明の実施例9に係る投影露光装置における光
学系を模式的に示す構成図であり、図において160は
透過率可変光学素子140を通過し、ミラー32で反射
された光を入射し、その振幅を部分的に変化させて出射
する位相変化量可変光学素子、161は位相変化量可変
光学素子160を構成する気体室のそれぞれに接続され
たガス配管および電気配線、162は圧力調整器および
温度調整器、163は気体供給装置および温度調整器の
電源である。なお、上記実施例8と異なるのは、位相変
化量可変光学素子150に代えて、光路中に部分的な屈
折率の分布を持たせて光の伝搬距離を部分的に変化させ
る位相変化量可変光学素子160を用いている点で、他
の構成は同一である。
【0058】ここで、位相変化量可変光学素子160の
構成を具体的に説明する。この位相変化量可変光学素子
160は、図17に示すように、光の通過方向164に
直交する入射側および出射側に光学窓166が形成さ
れ、空気や窒素等の気体が充填された気体室165を格
子状に複数配置して構成され、各気体室165のそれぞ
れにはガス配管および電気配線161が接続されてい
る。このように構成された位相変化量可変光学素子16
0は、圧力調整器および温度調整器162、気体供給装
置および温度調整器の電源163によりガス配管および
電気配線161を介して各気体室165内に充填された
気体の圧力あるいは温度を変えることができる。その結
果、気体室165内に充填された気体の屈折率が変わ
り、気体室165を通過する光の実質的な光路長が変え
られる。したがって、気体室165内に充填された気体
の温度あるいは圧力を調整することにより、位相分布状
態を任意に設定することができる。
【0059】このように、この実施例9によれば、ミラ
ー153の反射面の基板151との距離を変えて位相を
部分的に変化させる位相変化量可変光学素子150に代
えて光路中の屈折率を変えて位相を部分的に変化させる
位相変化量可変光学素子160を用いているので、上記
実施例8と同様な効果を奏する。
【0060】実施例10.この実施例10は、この発明
の第4の発明に係る投影露光装置の一実施例である。上
記実施例8では、投影露光装置の光源として、コヒーレ
ント光を出射する光源30と光強度分布均一化光学系3
1とを用いるものとしているが、この実施例10では、
投影露光装置の光源として、ランプ120とコヒーレン
シー変換光学系とを用いるものとし、同様の効果を奏す
る。
【0061】なお、上記実施例8〜10では、位相およ
び振幅の変化手段が、位相および振幅ともにその変化量
を可変な構成としているが、その位相および振幅の変化
手段は、位相または振幅の少なくとも一方がその変化量
を可変な構成としてもよく、例えば振幅変調フィルター
90と位相変化量可変光学素子150(または160)
とを組み合わせる、あるいは透過率可変光学素子140
と位相変調フィルター100とを組み合わせてもよい。
【0062】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0063】この発明の第1の発明によれば、コヒーレ
ント光を出射する光源と、露光パターンが形成されたマ
スク上に光源から出射されたコヒーレント光を照射させ
る集光レンズ系と、基板表面に形成された感光性物質上
にマスクを通過した光を集光させる投影光学系と、光源
と集光レンズ系との間に配置され、光源から出射された
コヒーレント光の位相と振幅とを部分的に変化させる領
域を有するフィルターとを備えているので、周期の大き
いL/Sパターンや孤立パターンに対しても十分な焦点
深度が得られる。
【0064】また、この発明の第2の発明によれば、イ
ンコヒーレント光を出射する光源と、光源から出射され
たインコヒーレント光からコヒーレント光を生成するコ
ヒーレンシー変換光学系と、露光パターンが形成された
マスク上にコヒーレンシー変換光学系から出射されたコ
ヒーレント光を照射させる集光レンズ系と、基板表面に
形成された感光性物質上にマスクを通過した光を集光さ
せる投影光学系と、コヒーレンシー変換光学系と集光レ
ンズ系との間に配置され、コヒーレンシー変換光学系か
ら出射されたコヒーレント光の位相と振幅とを部分的に
変化させる領域を有するフィルターとを備えているの
で、上記第1の発明と同様の効果を奏するとともに、レ
ーザ発振器等の大型の光源を用いる必要がなく、装置を
コンパクトかつ安価にできる。
【0065】この発明の第3および第4の発明によれ
ば、コヒーレント光を出射する光源あるいはコヒーレン
シー変換光学系との間にコヒーレント光の位相および振
幅を部分的に変換させる位相および振幅の変化手段を配
置し、この位相および振幅の変化手段が、光の透過率を
制御する透過率可変光学素子と、光の位相変化量を制御
する位相変化量可変光学素子との少なくとも一方を備え
ているので、上記第1および第2の発明と同様の効果を
奏するとともに、露光パターンが代わる毎に上記第1お
よび第2の発明におけるフィルターを交換する必要がな
く、装置性能の柔軟性および操作性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る投影露光装置におけ
る光学系を模式的に示す構成図である。
【図2】この発明の実施例1に係る投影露光装置におけ
るAPMフィルターを示す構成図である。
【図3】この発明の実施例1に係る投影露光装置での孤
立パターンの光学像の合焦点位置における像の形成過程
を模式的に示す図である。
【図4】この発明の実施例1に係る投影露光装置での孤
立パターンの光学像の焦点はずれ位置における像の形成
過程を模式的に示す図である。
【図5】図1に示す投影露光装置を用い、位相変化のな
い場合の孤立パターンの光学像の焦点はずれ位置におけ
る像の形成過程を模式的に示す図である。
【図6】図1に示す投影露光装置を用い、孤立パターン
の光学像の位相変化の有無による形成される光学像の差
を示す図である。
【図7】この発明の実施例2に係る投影露光装置におけ
るAPMフィルターを示す構成図である。
【図8】この発明の実施例3に係る投影露光装置におけ
るAPMフィルターを示す構成図である。
【図9】この発明の実施例4に係る投影露光装置におけ
る振幅変調フィルターを示す構成図である。
【図10】この発明の実施例4に係る投影露光装置にお
ける位相変調フィルターを示す構成図である。
【図11】この発明の実施例5に係る投影露光装置にお
けるレンズアレーを示す構成図である。
【図12】この発明の実施例7に係る投影露光装置にお
ける光学系を模式的に示す構成図である。
【図13】この発明の実施例8に係る投影露光装置にお
ける光学系を模式的に示す構成図である。
【図14】この発明の実施例8に係る投影露光装置にお
ける透過率可変光学素子を示す構成図である。
【図15】この発明の実施例8に係る投影露光装置にお
ける位相変化量可変光学素子を示す構成図である。
【図16】この発明の実施例9に係る投影露光装置にお
ける光学系を模式的に示す構成図である。
【図17】この発明の実施例9に係る投影露光装置にお
ける位相変化量可変光学素子を示す構成図である。
【図18】従来の投影露光装置における光学系を模式的
に示す構成図である。
【図19】従来の投影露光装置における特殊開口絞りを
示す構成図である。
【図20】従来の投影露光装置での特殊周期のL/Sパ
ターンの光学像の形成過程を模式的に示す図である。
【図21】従来の投影露光装置での特殊周期よりも大き
い周期のL/Sパターンの光学像の形成過程を模式的に
示す図である。
【図22】従来の投影露光装置での孤立パターンの光学
像の形成過程を模式的に示す図である。
【符号の説明】
8 マスク 13 投影光学系 14 エウハ(基板) 30 光源 33 APMフィルター 35 コンデンサレンズ(集光レンズ系) 70 APMフィルター 80 APMフィルター 90 振幅変調フィルター 100 位相変調フィルター 111 レンズアレー(フィルター) 120 ランプ(光源) 121 結像光学系(コヒーレンシー変換光学系) 122 第1の開口絞り(コヒーレンシー変換光学系) 123 第1のコンデンサレンズ(コヒーレンシー変換
光学系) 124 第2の開口絞り(コヒーレンシー変換光学系) 125 第2のコンデンサレンズ(集光レンズ系) 140 透過率可変光学素子 150 位相変化量可変光学素子 160 位相変化量可変光学素子
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】図18は例えば特開平4ー180612
号公報に記載された従来の投影露光装置における光学系
を模式的に示す構成図であり、図において1は楕円反射
鏡2の第1焦点の位置に配置されたランプ、3は楕円反
射鏡2の第2焦点、4は楕円反射鏡2の第2焦点3をほ
ぼ焦点とする位置に配置されたインプットレンズ、5は
オプチカルインテグレータであり、このオプチカルイン
テグレータ5はフライアイレンズとも呼ばれ、多数の棒
状レンズを束ねて構成されている。6はアウトプットレ
ンズ、7はコリメーションレンズ、8は露光パターン、
例えば回路パターンが形成されたマスク、9はインプッ
トレンズ4とオプチカルインテグレータ5との間に配設
されたフィルタ、20はオプチカルインテグレータ5と
アウトプットレンズ6との間に配設された特殊開口絞り
であり、この特殊開口絞り20は、図19に示すよう
に、遮光領域22内に4ケ所の円形の透過領域21を有
している。10、11はコールドミラー、12はランプ
ハウスであり、このランプハウス12内にはランプ1、
楕円反射鏡2、インプットレンズ4、オプチカルインテ
グレータ5、アウトプットレンズ6およびコリメーショ
ンレンズ7からなる光学系が収納されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】13はレンズまたはミラーあるいはその組
み合わせにより構成されて、マスク8上の回路パターン
の像を基板としてのウエハ14上に投影する投影光学系
であり、このウエハ14上に形成されている感光性物質
としてのレジストにマスク8上の回路パターンの像が投
影露光転写される。15は投影光学系開口絞りであり、
その形状は円形である
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【作用】この発明の第1および第2の発明においては、
光源あるいはコヒーレンシー変換光学系と集光レンズ系
との間に位相と振幅とを部分的に変化させる領域を有す
るフィルターを配置しているので、光源あるいはコヒー
レンシー変換光学系から出射されたコヒーレント光は、
フィルタを通過した際にその位相と振幅とを部分的に変
化されて集光レンズ系によりマスク上に照射され、さら
に投影光学系により基板上に集光される。そこで、周期
の大きいL/Sパターンや孤立パターンの露光を行う
と、焦点はずれ位置において、位相と振幅とが変化され
ていない光軸中心近傍の光による該パターンの像のエッ
ジ部分と、位相振幅とが変化されている光による該パ
ターンの像とが互いに打ち消し合い、焦点はずれに伴う
光学像の劣化が抑制される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】図4は焦点はずれ位置における像の形成過
程を模式的に示したもので、図において51は透過領域
36を透過してきた光による像の振幅、52、53は透
過領域36の両側の位相および振幅変調領域37をそれ
ぞれ透過してきた光による像の振幅、54はこれらの3
つの光による像の合成振幅、50はこれらの3つの光に
よる像の強度である。焦点はずれ位置においては、AP
Mフィルター33の光軸からずれた位相および振幅変調
領域37を透過した光による像は、図4の(a)に示す
ように横ずれしている。この時、位相および振幅変調領
域37を透過してきた光による像は、その位相が透過領
域36を透過してきた光に対しておおよそ180度だけ
ずれている。したがって、合成後の像は、上記像の横ず
れと焦点はずれとにより劣化し、そのパターン幅が元の
幅より僅かに太くなっている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】このように、この実施例7によれば、ラン
プ120から出射されるインコヒーレント光をコヒーレ
ンシー変換光学系を用いてコヒーレント光に変換し、こ
れを投影露光装置の光源とし、APMフィルター33を
レンズアレー34の入射側に配置しているので、上記実
施例1と同様に、焦点はずれ位置において、位相と振幅
が変化されていない光軸中心近傍の光によるパターンの
像のエッジ部分と、位相や振幅が変化された光によるパ
ターンの像とが互いに打ち消し合い、焦点はずれに伴う
光学像の劣化が抑制され、孤立パターンや周期の大きい
L/Sパターンの場合でも十分な焦点深度が得られる。
さらに、レーザ発器等大型のコヒーレント光を出射す
る光源を用いる必要がなく、装置をコンパクトかつ安価
にすることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 8 マスク 13 投影光学系 14 ウエハ(基板) 30 光源 33 APMフィルター 35 コンデンサレンズ(集光レンズ系) 70 APMフィルター 80 APMフィルター 90 振幅変調フィルター 100 位相変調フィルター 111 レンズアレー(フィルター) 120 ランプ(光源) 121 結像光学系(コヒーレンシー変換光学系) 122 第1の開口絞り(コヒーレンシー変換光学系) 123 第1のコンデンサレンズ(コヒーレンシー変換
光学系) 124 第2の開口絞り(コヒーレンシー変換光学系) 125 第2のコンデンサレンズ(集光レンズ系) 140 透過率可変光学素子 150 位相変化量可変光学素子 160 位相変化量可変光学素子
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレント光を出射する光源と、露光
    パターンが形成されたマスク上に前記光源から出射され
    た前記コヒーレント光を照射させる集光レンズ系と、基
    板表面に形成された感光性物質上に前記マスクを通過し
    た光を集光させる投影光学系と、前記光源と前記集光レ
    ンズ系との間に配置され、前記光源から出射された前記
    コヒーレント光の位相と振幅とを部分的に変化させる領
    域を有するフィルタとを備えたことを特徴とする投影露
    光装置。
  2. 【請求項2】 インコヒーレント光を出射する光源と、
    前記光源から出射された前記インコヒーレント光からコ
    ヒーレント光を生成するコヒーレンシー変換光学系と、
    露光パターンが形成されたマスク上に前記コヒーレンシ
    ー変換光学系から出射された前記コヒーレント光を照射
    させる集光レンズ系と、基板表面に形成された感光性物
    質上に前記マスクを通過した光を集光させる投影光学系
    と、前記コヒーレンシー変換光学系と前記集光レンズ系
    との間に配置されて前記光源から出射された前記コヒー
    レント光の位相と振幅とを部分的に変化させる領域を有
    するフィルタとを備えたことを特徴とする投影露光装
    置。
  3. 【請求項3】 コヒーレント光を出射する光源と、露光
    パターンが形成されたマスク上に前記光源から出射され
    た前記コヒーレント光を照射させる集光レンズ系と、基
    板表面に形成された感光性物質上に前記マスクを通過し
    た光を集光させる投影光学系と、前記光源と前記集光レ
    ンズ系との間に配置され、前記光源から出射された前記
    コヒーレント光の位相と振幅とを部分的に変化させる位
    相および振幅の変化手段とを備え、前記位相および振幅
    の変化手段が、前記光源から出射された前記コヒーレン
    ト光の透過率を制御する透過率可変光学素子と、前記光
    源から出射された前記コヒーレント光の位相変化量を制
    御する位相変化量可変光学素子との少なくとも一方を有
    することを特徴とする投影露光装置。
  4. 【請求項4】 インコヒーレント光を出射する光源と、
    前記光源から出射された前記インコヒーレント光からコ
    ヒーレント光を生成するコヒーレンシー変換光学系と、
    露光パターンが形成されたマスク上に前記コヒーレンシ
    ー変換光学系から出射された前記コヒーレント光を照射
    させる集光レンズ系と、基板表面に形成された感光性物
    質上に前記マスクを通過した光を集光させる投影光学系
    と、前記コヒーレンシー変換光学系と前記集光レンズ系
    との間に配置されて前記コヒーレンシー変換光学系から
    出射された前記コヒーレント光の位相と振幅とを部分的
    に変化させる位相および振幅の変化手段を備え、前記位
    相および振幅の変化手段が、前記コヒーレンシー変換光
    学系から出射された前記コヒーレント光の透過率を制御
    する透過率可変光学素子と、前記コヒーレンシー変換光
    学系から出射された前記コヒーレント光の位相変化量を
    制御する位相変化量可変光学素子との少なくとも一方を
    有することを特徴とする投影露光装置。
JP5025757A 1993-02-15 1993-02-15 投影露光装置 Pending JPH06244075A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001060550A (ja) * 1999-06-30 2001-03-06 Lambda Physik G Zur Herstellung Von Lasern Mbh レーザビームのスペックル低減方法及びその装置、及びリソグラフィ装置

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JP2001060550A (ja) * 1999-06-30 2001-03-06 Lambda Physik G Zur Herstellung Von Lasern Mbh レーザビームのスペックル低減方法及びその装置、及びリソグラフィ装置

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