JPH06242299A - 照射窓 - Google Patents

照射窓

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JPH06242299A
JPH06242299A JP5130193A JP5130193A JPH06242299A JP H06242299 A JPH06242299 A JP H06242299A JP 5130193 A JP5130193 A JP 5130193A JP 5130193 A JP5130193 A JP 5130193A JP H06242299 A JPH06242299 A JP H06242299A
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JP
Japan
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irradiation
window
electron beam
electron
window foil
Prior art date
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Pending
Application number
JP5130193A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Mizusawa
健一 水澤
Toshiro Nishikimi
敏朗 錦見
Takahiro Terasawa
隆裕 寺澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin High Voltage Co Ltd
Original Assignee
Nissin High Voltage Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nissin High Voltage Co Ltd filed Critical Nissin High Voltage Co Ltd
Priority to JP5130193A priority Critical patent/JPH06242299A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窓箔でのエネルギー損失を大きくし、被照射
物の表面線量を高め、透過深さを小さくすること。 【構成】 真空チャンバ1に取り付けられた照射窓5は
多数の水冷桟52を有する。水冷桟の上面部は電子源2
の電子引出し口21の面と平行し、窓箔6が接触する水
冷桟の下面部は電子引出し口面に対して傾き角θを持た
せて構成されている。水冷桟上方の等電位面は水冷桟上
面部と平行し、電子源からの電子線は曲がらずに水冷桟
の間の開口部を通り、窓箔を斜めに透過する。電子線
は、窓箔でエネルギーが低減され、窓箔面と平行に搬送
される被照射物8に斜めに入射する。被照射物における
表面線量が高まり、透過深さは小さくなり、被照射物に
おける照射劣化が生ずる部分への電子線照射を抑えるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低エネルギーの電子線
照射における被照射物への電子線の斜め入射技術に係
り、電子線が窓箔を斜めに透過することができる照射
窓、並びにかかる照射窓を用いた電子線照射装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子線照射装置による低エネルギー電子
線キュアリングにおいては、キュアリングされる塗膜、
樹脂層の厚さが数μmないし数10μmであるのに対
し、電子の透過能力が、例えば加速電圧150kVで2
00μm程度あるため、塗膜、樹脂層が設けられている
基材自体が電子線照射されて劣化する等の事態が生ずる
ことがある。かかる問題点の解決方法として、被照射物
に対し電子線を斜め入射すること、この斜め入射の実現
に際し、被照射物の搬送・照射領域の雰囲気から電子線
発生部を真空封止している照射窓の窓箔に対し電子線を
斜めに透過させ、その透過電子線を被照射物に入射する
ことにより、被照射物におけるキュアリングされる部分
の表面線量を高め、電子線の透過深さを小さくする技術
が知られている。
【0003】図3は被照射物に電子線を斜めに入射する
場合の基本構成を示す断面図である。エリアビーム型低
エネルギー電子線照射装置の電子線発生部における真空
チャンバ1の内部に電子源2が収容されており、この電
子源はフィラメント3及びシールド電極4を有してな
る。真空チャンバ1の下部のフランジに照射窓5が取り
付けられており、同窓の下面に窓箔6が箔押え板7を用
いて取り付けられている。
【0004】照射窓5の一例を図4に示す。図4(a)
は電子線の入射方向からの上面図、同(b)は(a)の
A−A線での断面図である。照射窓5における電子線通
過領域部に、照射窓の長手方向のフランジ部51を繋ぐ
ようにして多数の水冷桟52が形成されており、電子線
は水冷桟間の開口部53を通過し、窓箔6を透過する。
水冷桟52はフランジ部51内に設けられた冷媒通路54
に冷却水を通流することにより冷却され、照射窓5の下
面部に設けられる窓箔6は真空チャンバ1内が真空状態
にされることに伴い水冷桟52に接触し、冷却される。
【0005】図3において、電子源2からの電子は、負
の高電位とされたシールド電極4とアース電位にある真
空チャンバ1で形成される電場によって電子引出し口2
1から引出され、そして加速されて、照射窓5における
多数の水冷桟52の間から窓箔6を透過し、被照射物8
が搬送される照射領域に取り出される。被照射物8は電
子源2の照射窓5及び窓箔6に対し所要の角度θの傾き
を持つように搬送され、電子線は被照射物に斜めに入射
する。
【0006】被照射物8に電子線を照射したときの電子
の透過深さZと吸収線量I(Z)との関係についての深
部線量分布特性例を図5に示す。上述の被照射物8の角
度θを大きくするにつれて吸収線量のピーク値は増大す
ると共に、ピークの発生深さは被照射物の表面側に移
る。したがって、被照射物8に電子線を斜めに入射させ
ることにより、電子線入射表面層部分での吸収線量、表
面線量を高め、電子線の透過深さを小さくすることがで
き、キュアリングされるべき塗膜、樹脂層に対して電子
線を効果的に作用させると共に、塗膜、樹脂層が設けら
れる基材に対する電子線の照射を抑えることができる。
【0007】図6は電子線を照射窓の窓箔に斜めに透過
させ、電子線を被照射物に斜めに入射させる場合の構成
例を示す断面図であり、図3及び図4と同一符号は同等
部分を示す。照射窓5は真空チャンバ1の下部のフラン
ジに傾けて取り付けられるべく構成されており、電子源
2からの電子線は照射窓の下面に設けられる窓箔6を斜
めに透過し、エネルギーが低減される。被照射物8は窓
箔6と平行に搬送され、窓箔を透過した電子線は被照射
物に斜めに入射し、被照射物におけるキュアリングされ
る部分の表面線量を高め、そして電子線の透過深さが小
さくなるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の図3に示した従
来例の場合、電子が被照射物8に対し斜めに入射するか
ら、被照射物におけるキュアリングされる部分の表面線
量が高まり、電子の透過深さが小さくなり、被照射物に
おける基材への電子線照射を抑えることができるが、被
照射物の傾斜搬送に伴い、窓箔6と被照射物間の電子線
が通過する雰囲気層である空気層が大きくなる。これに
伴い、電子の利用効率が小さくなり、空気層に与え
るエネルギーが増大し、照射雰囲気の不活性化のために
供給されるN2ガスを多量に必要とし、そうしないと空
気層温度が過度に高くなるという問題点をこの従来例は
有する。
【0009】また図6に示した従来例は、被照射物8は
窓箔6と平行に搬送されているから、図3の従来例にお
ける問題点の解決策となるものであるが、照射窓5の
水冷桟52も真空チャンバ1と同じくアース電位にある
から、水冷桟の上部の電界分布は水冷桟電位の影響を受
け、等電位面が図6の点線Vで示すように傾く。これに
伴い、電子線は等電位面に直交する方向に曲げられ、
窓箔6から取り出せる量が減少し、電子線が曲げられ
るから、窓箔に対し斜め透過になり難くなり、被照射物
に対しても電子線は斜めに入射し難くなるという問題点
を有する。
【0010】本発明は、従来例における上述の問題点を
解決するものであり、窓箔に対し電子線を斜めに透過さ
せることができる照射窓の提供、そして、かかる照射窓
を有し、被照射物に対し電子線を斜めに入射し、被照射
物の表面線量を高め、透過深さを小さくすることができ
る電子線照射装置の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、窓箔に接触す
る多数の水冷桟を有する照射窓において、前記水冷桟
は、その上面部が電子源の電子引出し口面と平行に、そ
して窓箔に接触する下面部が前記電子引出し口面に対し
て傾きを持たせて、構成されていることを特徴とするも
のである。
【0012】さらに本発明は、電子線照射装置が、上述
の照射窓を備え、被照射物が窓箔面と平行に搬送される
ことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】照射窓における多数の水冷桟の上面部は電子源
の電子引出し口面と平行であるから、水冷桟上方の等電
位面は水冷桟の上面部と平行になり、電子線は曲がるこ
となく照射窓に導入され、通過する。そして窓箔が接触
する水冷桟の下面部は電子源の電子引出し口面に対し傾
いているから、照射窓を通った電子線は窓箔を斜めに透
過する。
【0014】そして、本発明に係る電子線照射装置は、
上述の照射窓を備え、被照射物が窓箔面と平行に搬送さ
れるから、窓箔を斜めに透過した電子線は、被照射物に
対しても斜めに入射することになる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。図1は電子線発生部の構成を示す断面図であり、
図3、図4及び図5同一符号は同等ないし対応部分を示
す。電子線発生部における真空チャンバ1の内部に電子
源2が収容されており、この電子源はフィラメント3及
びシールド電極4を有して構成されている。真空チャン
バ1の下部のフランジに照射窓5が取り付けられてい
る。この照射窓のフランジ部511と512は厚さが異な
り、これらフランジ部の間に設けられる多数の水冷桟5
2は側面形状が梯形をなしており、水冷桟の上面部は電
子源2の電子引出し口21の面に平行し、箔押え板7に
よって取り付けられた窓箔6が接触する水冷桟の下面部
は電子引出し口面に対して傾き、所要の傾き角θを持つ
ように構成されている。そして被照射物8は窓箔6の下
方を水冷桟52の下面部したがって窓箔面と平行に搬送
される。
【0016】電子源2からの電子は、負の高電位とされ
たシールド電極4とアース電位にある真空チャンバ1で
形成される電場によって電子引出し口21から引出され
て加速される。真空チャンバ1と共にアース電位にある
照射窓5における水冷桟52の上面部は電子引出し口21
の面と平行にあるから、水冷桟の上方の等電位面は点線
Vで示すように水冷桟の上面部と平行になり、電子線は
曲げられることなく、照射窓5に到り、水冷桟の間の開
口部をそのまま直進し、窓箔6を斜めに透過する。これ
により電子線は、そのエネルギーが低減され、窓箔面と
平行に搬送されている被照射物8に斜めに入射する。
【0017】したがって、窓箔6を電子線が斜めに透過
することにより、窓箔に電子線が垂直に入射した場合よ
り窓箔でのエネルギー損失が大きくなり、図5に示した
深部線量分布についての各特性曲線は電子線エネルギー
を低下させると深さがゼロの方向に寄ったものとなるか
ら、その分、電子線が斜め入射される被照射物8におけ
る表面線量を高くし、透過深さを小さくすることにな
り、基材が電子線照射されて劣化するという問題は軽減
される。上述の水冷桟52の下面部の傾き角θは、電子
加速電圧、窓箔6での電子線のエネルギー損失を考慮し
て決定されるが、好ましくは、10°〜45°の範囲の
角度である。
【0018】上述の実施例における照射窓5のフランジ
部511,512は厚さが異なり、段差があるから、窓箔6
を取り付ける箔押え板7は照射窓の下面の形状に合わせ
て形成しなければならず、製作加工に手数を要する。図
2は照射窓部についての他の実施例の断面図であり、照
射窓5の下面部全体はは水冷桟52の下面部に合わせて
傾斜して形成されている。これに伴い箔押え板7は全体
として平面状のもので済み、照射窓5と共に箔押え板の
製作加工が容易となる。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、電子線は曲がることなく照射窓に導入されて通過
し、窓箔を斜めに透過させることができるから、電子線
に対し、窓箔で所要のエネルギー損失を生じさせること
ができる。
【0020】そして、水冷桟における上面部が電子源の
電子引出し口面と平行、窓箔に接触する下面部が前記電
子引出し口面に対して傾きを持たせて構成されている照
射窓を用い、被照射物を窓箔面と平行に搬送させたか
ら、窓箔を斜めに透過した電子線は被照射物に対しその
まま斜めに入射し、窓箔でのエネルギー損失と相俟っ
て、被照射物に対する表面線量を高め、透過深さを小さ
くすることができ、電子線照射により劣化が生ずる部分
に対する照射を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の断面図である。
【図2】照射窓部についての他の実施例の断面図であ
る。
【図3】従来例の断面図である。
【図4】照射窓の構成図である。
【図5】深部線量分布特性例についての説明図である。
【図6】他の従来例の構成図である。
【符号の説明】
1 真空チャンバ 2 電子源 21 電子引出し口 5 照射窓 511,512 フランジ部 52 水冷桟 53 開口部 54 冷媒通路 6 窓箔 7 箔押え板 8 被照射物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窓箔に接触する多数の水冷桟を有する照
    射窓において、前記水冷桟は、その上面部が電子源の電
    子引出し口面と平行に、そして窓箔に接触する下面部が
    前記電子引出し口面に対して傾きを持たせて、構成され
    ていることを特徴とする照射窓。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の照射窓を備え、被照射物
    が窓箔面と平行に搬送されることを特徴とする電子線照
    射装置。
JP5130193A 1993-02-18 1993-02-18 照射窓 Pending JPH06242299A (ja)

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JP5130193A JPH06242299A (ja) 1993-02-18 1993-02-18 照射窓

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