JPH06242032A - 二次電子分析方法 - Google Patents

二次電子分析方法

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JPH06242032A
JPH06242032A JP5032093A JP3209393A JPH06242032A JP H06242032 A JPH06242032 A JP H06242032A JP 5032093 A JP5032093 A JP 5032093A JP 3209393 A JP3209393 A JP 3209393A JP H06242032 A JPH06242032 A JP H06242032A
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JP
Japan
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sample
electron
secondary electrons
analysis
detector
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Withdrawn
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JP5032093A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Iketaki
慶記 池滝
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パルス光源を用いて、サンプルから放出され
る二次電子を高精度で分析できる二次電子分析方法を提
供する。 【構成】 サンプル(11)に粒子線をパルス状に照射して
二次電子を放出させ、その二次電子を電子分光器(13)を
介して検出器(14)に入射させ、この検出器(14)の出力信
号の波高値に基づいて、サンプル(11)から放出される二
次電子を分析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、サンプルに、電子、
陽子、陽電子、イオン、中性子、光子等の粒子線を照射
することによって放出される二次電子を分析する二次電
子分析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体の表面分析、特に炭素を含
む有機物の解析、CVDをはじめとする半導体プロセス
の解析、有機エレクトロニクスデバイスの評価等の分野
においては、数Å以上の長波長の軟X線領域の光をプロ
ーブとするESCA(電子分光化学分析法)、オージェ
分光等の方法を用いた評価が必要となっている。特に、
最近では、酸素(K吸収端23.32Å)、窒素(K吸
収端30.99Å)、炭素(K吸収端43.68Å)、
燐(L吸収端94Å,K吸収端5.8Å)、カルシウム
(L吸収端35Å)、ナトリウム(K吸収端11.6
Å)、マグネシウム(K吸収端9.5Å)等の生体物質
に関する研究が盛んであり、5Å以上の長波長の軟X線
をプローブとした分析が要求されている。
【0003】しかし、現在の市販の評価装置において
は、光源にX線管を用いていることから、数Å以下の短
波長の特性X線のみしか利用できず、このため炭素が中
心となって構成されている有機物質の評価においては、
その吸収係数が小さく、二次電子やオージェ電子の生成
率が悪くなって、分析感度が低くなるという不具合があ
る。また、特定の波長のX線しか利用できないため、多
角的な分析ができず、特に、元素同定の際に不利とな
る。
【0004】このようなことから、数Å以上の長波長の
軟X線領域の光を用いる評価が必要となっているが、従
来、白色の軟X線を得るためには、施設が大規模となる
SOR(シンクロトロン放射)光源が必要となり、一般
ユーザには実施が極めて困難である。
【0005】このような不具合を解決するため、本願人
は、特開平4−140651号公報において、レーザプ
ラズマ光源を用いた電子分光分析装置を提案している。
この分析装置においては、10-4Torr以下の真空中
において、金属をはじめとするターゲット上に、1012
W/cm2 以上の強度のレーザ光を照射し、これにより
ターゲットの金属をプラズマ状態として、5Å以上の波
長の軟X線を発光させるもので、市販のYAGレーザと
小型の真空容器とを用いて実現することができる。
【0006】このレーザプラズマ光源から放射される軟
X線領域の光は、定偏角型分光器よりも斜入射型分光器
を用いることによって、有利に広範囲に分光でき、ま
た、この斜入射型分光器のローランド円上にスリットを
設けることによって、特定の波長を取り出すことができ
る。したがって、このスリットを通る単色のX線をサン
プル表面に照射し、それによって放出される二次電子を
特定の観測角に設置した電子分光器により検出して、そ
のエネルギー分析を行うことにより、サンプル表面の元
素同定等を高精度で行うことができる。すなわち、サン
プル表面より放出された光電離電子やオージェ電子のエ
ネルギーを観測すれば、どの元素のどのエネルギー準位
の電子が多く放出されたのかがわかる。
【0007】また、照射するX線の波長を選択すること
により、特定の元素からのオージェ電子の観測量を増や
すことができる。例えば、炭素のK吸収端の近傍の波長
を照射すれば、放出運動エネルギーが250eV程度の
炭素KLLオージェ電子を優先的に観測することがで
き、これによりサンプル表面の炭素の含有量を測定する
ことができる。
【0008】このように、本願人が先に開発した電子分
光分析装置によれば、X線の波長を選択することによっ
て、種々の元素からのオージェ電子を観測することがで
きるので、従来のX線管を用いたESCA等と比較し
て、感度の高い元素分析を行うことができる。また、サ
ンプル上に照射するX線の波長を走査し、放出された二
次電子量を計測することにより、EXAFS(Extended
X-ray Absorption FineStructure)による解析も可能
である。さらに、分光器のローランド円上に設けたスリ
ットの後方に、斜入射鏡等のX線光学系を設置して、X
線マイクロビームを形成し、これによりサンプルステー
ジを走査すれば、観測したい元素分布の二次元像を得る
ことができる。この場合、X線光学系として、シュヴァ
ルツシルト型光学系やゾーンプレートのような波長分散
性のあるX線光学系を用いれば、分光器を省略すること
もできる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
上記の本願人の提案に係る電子分光分析装置は、サンプ
ルの各種の解析に極めて有効であるが、本発明者による
種々の実験によれば、以下のような改良すべき点がある
ことが判明した。すなわち、従来のSOR光源にしても
X線管にしても、一定時間連続的に発光する光源である
ので、発生した光電子あるいはオージェ電子をパルスカ
ウントすることにより、一定観測時間内に検出した電子
数を計測することができるが、レーザプラズマ光源の場
合には、パルス光源であるため、10nsec以下の非
常に短い期間に集中的に多数の光電子が検出器に到達す
ることになる。しかしながら、MCP、光電子増倍管や
チャンネルトロンの現在の検出器の時間分解能は、せい
ぜい数nsecであり、また電気回路の時間応答性もそ
の程度であるため、パルス光源を用いた場合には、パル
スカウンティング法が利用できないということになる。
【0010】この発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、パルス光源を用いて、サンプルから放出される二
次電子を高精度で分析できる二次電子分析方法を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明では、サンプルに粒子線をパルス状に照射
して二次電子を放出させ、その二次電子を電子分光器を
介して検出器に入射させ、この検出器の出力信号の波高
値に基づいて、前記サンプルから放出される二次電子を
分析する。
【0012】
【作用】かかる構成おいて、パルス状の粒子線の照射に
よってサンプルから放出される二次電子を、検出器で検
出してその波高値を求めると、その値は発生した二次電
子の数に比例し、パルスカウンティング法と同様の検出
能力を持つことになる。したがって、この波高値に基づ
いてサンプルから放出された二次電子を分析することが
可能となる。
【0013】
【実施例】図1は、この発明の二次電子分析方法を実施
する電子分光分析装置の一例の構成を示すものである。
この実施例では、YAGレーザ光源1からのレーザ光を
集光レンズ2、真空容器3に設けた窓4を介して、真空
容器3内に回転可能に設けたターゲット5に集光させ、
これによりターゲット5の一部をプラズマ化して軟X線
を発生させる。ターゲット5で発生した軟X線は、真空
容器3に連通する真空容器6内に設けた凹面回折格子7
で分光して、真空容器6に連通する真空試料室8に導く
ようにする。
【0014】真空試料室8内には、スリット9、X線光
学系(ウォルタミラー光学系)10、サンプル11を保
持するサンプルホルダ12、電子分光器13およびMC
P14を設け、この真空試料室8全体を、スリット9が
凹面回折格子7のローランド円上を移動し得るように、
真空容器6に対して移動可能に構成する。電子分光器1
3は、図2に示すように、入射スリット15および射出
スリット16と、これらスリット間に設けた二枚の円筒
型電極17,18を有する同軸円筒型静電型のものを用
い、これを支持台19に保持する。また、サンプルホル
ダ12は、支持台19に対して軟X線の入射方向と直交
する平面内で二次元方向に移動可能に設ける。
【0015】このようにして、真空試料室8を真空容器
6に対して移動させてスリット9を通る所望の波長の軟
X線を選択し、この選択した波長の軟X線をX線光学系
10を介してサンプル11に照射し、それによって放出
される二次電子を電子分光器13を介して、その二枚の
円筒型電極17,18に印加する電圧を掃引しながらM
CP15で検出するようにする。このように、電子分光
器13において二枚の円筒型電極17,18に印加する
電圧を掃引すると、入射スリット15から入射した荷電
粒子のうち、印加電圧に応じた特定の運動エネルギーを
持つ粒子が、電極間を通る円形軌道を通るように偏向さ
れて射出スリット16から射出し、MCP14に入射す
ることになる。
【0016】この実施例では、MCP15の出力を測定
部21に供給して、サンプル11から放出された二次電
子を分析する。この測定部21は、図3に示すように、
抵抗22、プリアンプ23、A/D変換器24およびC
PU25を有し、MCP15の浮遊容量および抵抗22
からなる積分回路により、MCP15で発生した電荷を
積分して電圧波高値に変換し、その電圧波高値をプリア
ンプ23で増幅した後、A/D変換器24でデジタル信
号に変換してCPU25において二次電子を分析するよ
う構成する。
【0017】このようにして、YAGレーザ光源1から
レーザ光をパルス状に放射させて、ターゲット5で発生
した軟X線を凹面回折格子7、スリット9およびX線光
学系10を経てサンプル11に照射し、これにより放出
される二次電子を電子分光器13を経てMCP14で検
出して、測定部21で分析する。
【0018】したがって、この実施例によれば、サンプ
ル11の各種の解析を高精度で行うことができると共
に、パルスカウンティング法のような高速のパルス計測
を行わないので、測定部21の回路構成を簡単かつ安価
にできる。また、YAGレーザ光源1を駆動してレーザ
パルスを放射させるためのQスイッチ信号と、測定部2
1における計測タイミングとを同期させて、サンプル1
1に軟X線パルスを複数回照射し、その各回の波高値を
計測して積算することもでき、これによりより高精度の
分析を行うことができる。
【0019】なお、この発明は上述した実施例にのみ限
定されるものではなく、幾多の変更または変形が可能で
ある。例えば、電子分光器13は、図2に示した同軸円
筒型静電型に限らず、例えば図4〜図7に示すようなも
のを使用することもできる。図4は、平行平面型静電型
電子分光器を示すものである。この電子分光器において
は、二枚の電極間に電圧を印加することにより、入射ス
リットから入射した荷電粒子のうち、印加電圧に応じた
特定の運動エネルギーを持つ粒子を偏向して射出スリッ
トを経て検出器(電子増倍管)で検出するもので、印加
電圧を掃引することにより荷電粒子のエネルギースペク
トルを分析することができる。図5は、半球型静電型電
子分光器を示すものである。この電子分光器は、図2に
示した同軸円筒型静電型電子分光器とその原理的を同じ
にするが、電極が球形となっているので、種々の入射角
の荷電粒子のエネルギー分析を行うことができるという
利点がある。
【0020】図6は、シリンドリカルミラー型静電型電
子分光器を示すものである。この電子分光器は、図4に
示した平行平面型静電型電子分光器とその原理を同じに
するが、電極が円筒形となっているので、図5のものと
同様に、種々の入射角の荷電粒子のエネルギー分析を行
うことができるという利点がある。図7は、電界阻止型
静電型電子分光器を示すものである。この電子分光器
は、基本的には、荷電粒子を放出するサンプルの電位を
接地し、対向電極に荷電粒子を吸引する極性の電位を与
えると共に、サンプルと対向電極との間のグリッドには
荷電粒子を反発させる電位を与え、このグリッドを通過
して対向電極に到達する一定の運動エネルギー以上の荷
電粒子を、対向電極とアースとの間に流れる電流として
検出するもので、グリッドの電位を掃引し、その電流値
の差分をとることにより、二次電子のエネルギー分析を
行うことができる。
【0021】なお、図1では、検出器としてMCPを用
いたが、電子増倍管を用いることもできるし、図4〜図
6においてはMCPを用いることもできる。また、電子
分光器は、上述したように荷電粒子を電界で偏向するも
のに限らず、特に分析する荷電粒子の運動エネルギーが
大きい場合には、磁場で偏向するものを用いることもで
きる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、サン
プルに粒子線をパルス状に照射して二次電子を放出さ
せ、その二次電子を電子分光器を介して検出器に入射さ
せ、その出力信号の波高値に基づいて二次電子を分析す
るようにしたので、サンプルの各種の解析を高精度で行
うことができる。また、パルスカウンティング法のよう
な高速のパルス計測を行わないので、回路構成も簡単か
つ安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の二次電子分析方法を実施する電子分
光分析装置の一例の構成を示す図である。
【図2】図1に示す電子分光器の概略構成を示す図であ
る。
【図3】同じく測定部の一例の構成を示す図である。
【図4】この発明で使用し得る電子分光器の他の例の概
略構成を示す図である。
【図5】同じく、さらに他の例の概略構成を示す図であ
る。
【図6】同じく、さらに他の例の概略構成を示す図であ
る。
【図7】同じく、さらに他の例の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 YAGレーザ光源 2 集光レンズ 3,6 真空容器 4 窓 5 ターゲット 7 凹面回折格子 8 真空試料室 9 スリット 10 X線光学系 11 サンプル 12 サンプルホルダ 13 電子分光器 14 MCP 19 支持台 21 測定部 22 抵抗 23 プリアンプ 24 A/D変換器 25 CPU

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプルに粒子線をパルス状に照射して
    二次電子を放出させ、その二次電子を電子分光器を介し
    て検出器に入射させ、この検出器の出力信号の波高値に
    基づいて、前記サンプルから放出される二次電子を分析
    することを特徴とする二次電子分析方法。
JP5032093A 1992-04-14 1993-02-22 二次電子分析方法 Withdrawn JPH06242032A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5032093A JPH06242032A (ja) 1993-02-22 1993-02-22 二次電子分析方法
US08/390,352 US5650616A (en) 1992-04-14 1995-02-16 Apparatus and method for analyzing surface

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5032093A JPH06242032A (ja) 1993-02-22 1993-02-22 二次電子分析方法

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JPH06242032A true JPH06242032A (ja) 1994-09-02

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ID=12349275

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JP5032093A Withdrawn JPH06242032A (ja) 1992-04-14 1993-02-22 二次電子分析方法

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