JPH06241492A

JPH06241492A - 天井埋込型空気調和機

Info

Publication number: JPH06241492A
Application number: JP5030329A
Authority: JP
Inventors: Masashi Fukatsu; 雅司深津
Original assignee: Daikin Industries Ltd
Current assignee: Daikin Industries Ltd
Priority date: 1993-02-19
Filing date: 1993-02-19
Publication date: 1994-08-30
Anticipated expiration: 2015-07-17
Also published as: JP3067444B2

Abstract

(57)【要約】【目的】ドレン受けを小範囲に設置しうるように熱交
換器の形状を工夫して、通風抵抗を減じて、小型化を図
りつつ、送風量と熱交換効率を増加させ、騒音を減少さ
せる。【構成】吸込口１５と吹出口１６が天井開口Ａに臨む
ケーシング１１内に、ドレンパン１３,ファン１４と共
に収容される熱交換器１０を、下端縁１０aから斜上方
へ伸びる第１傾斜部１と、第１傾斜部１と略平行に配置
された第２傾斜部２と、第１傾斜部１の上端縁１bと第
２傾斜部２の下端縁２aとを連結する第３傾斜部３とで
形成する。各傾斜部１,２,３を、フィンチューブ２１を
もつ板状体で構成する。熱交換器１０の第２,第３傾斜
部２,３の下端縁２a,３aから滴下する結露水を捕集して
ドレンパン１３に導くドレン受け５を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、吸込口と吹出口を天井
開口に臨ませて天井裏に設けられる天井埋込型空気調和
機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の空気調和機として、例え
ば図３に示すようなものが知られている(特開平２−２
８２６３２号公報)。この空気調和機は、下端縁にドレ
ンパン１３を備えた熱交換器１２とファン１４をケーシ
ング１１内に収容し、ケーシング１１の下面の吸込口１
５と吹出口１６を天井開口Ａに臨ませて天井裏に埋め込
まれる。そして、天井裏空間が狭いためケーシング１１
の高さを低くすべく、熱交換器１２を傾き角度θが４５
°以下になるように寝かせて配置するとともに、この配
置に起因して熱交換器１２から滴下する結露水を受ける
べく、熱交換器１２の下側全面に亘ってドレン受け１７
を設けている。上記ドレン受け１７は、図３の紙面に垂
直な方向の前後に相当するドレンパン１３の両端にＵ字
状断面をもつ案内とゆ１８を斜めに設け、両案内とゆ１
８に対をなして複数設けた三角形のブラケット１９に、
反時計回りに傾く受け皿面２０aと立ち上がりリブ２０b
からなる複数の水受けとゆ２０を水平に渡して構成さ
れ、熱交換器１２の下側面から鉛直に滴下する結露水
を、総て受け皿面２０aで受けて、立ち上がりリブ２０b
で両端の案内とゆ１８に導き、さらにドレンパン１３に
導いて捕集するようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
空気調和機は、受け皿面２０aの間がブラケット１９の
ピッチだけあいているものの、４５°以上に寝かされた
熱交換器１２の下側面全体をドレン受け１７が覆ってい
るため、吸込口１５側の通風抵抗が相当増加し、その結
果、ファン１４の一定回転数当たりの送風量の低下と騒
音の増大をもたらすという欠点がある。また、送風量の
低下は、熱交換器１２の熱交換効率を低下させ、大きな
面積の熱交換器が必要になって、ケーシング１１の小型
化を図ることもできない。

【０００４】そこで、本発明の目的は、結露水の滴下箇
所が小範囲に限られるように熱交換器の形状を工夫する
ことによって、通風抵抗を減じて、小型化を図りつつ送
風量と熱交換効率を増加させ、騒音を減少させることが
できる天井埋込型空気調和機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の天井埋込型空気調和機は、図１に例示する
ように、ドレンパン１３と、このドレンパン１３に下端
縁１０aが臨む熱交換器１０と、ファン１４をケーシン
グ１１内に収容し、ケーシング１１の下面の吸込口１５
と吹出口１６を天井開口Ａに臨ませて天井裏に設けられ
るものにおいて、上記熱交換器１０は、上記下端縁１０
aから斜上方へ伸びる第１傾斜部１と、所定の傾きをも
つ第２傾斜部２を有し、この第２傾斜部２の下端縁２a
から滴下する結露水を捕集して上記ドレンパン１３に導
くドレン受け５を設けたことを特徴とする。また、上記
熱交換器１０の第２傾斜部２を、第１傾斜部１と略平行
に配置し、上記第１傾斜部１の上端縁１bと第２傾斜部
２の下端縁２aとを、第３傾斜部３で連結し、この第３
傾斜部３の下端縁３aから滴下する結露水を、上記ドレ
ン受け５で捕集するようにしてもよい。あるいは、図２
に例示するように、上記熱交換器１０の第２傾斜部２
を、第１傾斜部１と略平行に配置し、上記第１傾斜部１
の上端縁１bと第２傾斜部の下端縁２aとを、仕切板２２
で連結してもよい。

【０００６】

【作用】請求項１に記載の空気調和機において、天井裏
に設置されたケーシング１１内の熱交換器１０が働き,
ファン１４が駆動されると、ケーシング１１下面の天井
開口Ａに臨む吸込口１５から吸い込まれた室内空気は、
熱交換器１０で冷却され,ファン１４で圧送されて、調
和空気となって吹出口１６から室内に吹き出される。こ
のとき、室内空気に含まれる水分は、冷却に伴って熱交
換器１０の表面に結露水となって凝結する。凝結した結
露水は、熱交換器１０が、第１傾斜部１と第２傾斜部を
有しているので、すぐに滴下することなくこれらの傾斜
部１,２に沿って下方へ流れて、第１傾斜部１の下端縁
１０aからドレンパン１３に滴下して捕集され、あるい
は第２傾斜部２の下端縁２aから滴下して、その下方に
設けられたドレン受け５に受容された後、ドレンパン１
３に導かれてここに捕集される。このように、ドレン受
け５を、熱交換器１０の吸込口側の全面にではなく,第
２傾斜部２の下端縁２aのみに設けているので、通風抵
抗が減少するとともに、熱交換器１０が折れ曲がってい
るので、小さいケーシング１１でも熱交換器１０の面積
を稼ぐことができる。従って、空気調和機の小型化を図
るとともに、通風抵抗の減少によってファン１４の送風
量と熱交換器１０の熱交換効率の増加を図り、騒音の減
少を図ることができる。

【０００７】請求項２に記載の空気調和機では、熱交換
器１０の第２傾斜部２が、第１傾斜部１と略平行に配置
され、第１傾斜部１の上端縁１bと第２傾斜部２の下端
縁２aとが第３傾斜部３で連結されているので、各傾斜
部１,２,３の表面に結露水が凝結し、この結露水は上述
と同様に直接またはドレン受け５を介してドレンパン１
３に捕集され、同じく空気調和機の小型化,熱交換効率
の増大,騒音の減少という効果が奏されるうえ、熱交換
面積が広いので、冷房能力の増大が図れる。請求項３に
記載の空気調和機では、熱交換器の第１傾斜部１の上端
縁１bと第２傾斜部２の下端縁２aを仕切板２２で連結し
ているので、上述の小型化等の効果が奏されるととも
に、冷房能力は減じるが、コストダウンが図れるという
利点がある。

【０００８】

【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図１は、請求項２に記載の天井埋込型空気調和
機の一例を示す縦断面図であり、この空気調和機は、熱
交換器とドレン受けの形状が異なる点を除いて、図２で
述べた従来例と基本的構成は同じであり、同じ部材には
同一番号を付している。即ち、上記空気調和機は、ドレ
ンパン１３と,これに下端縁１０aが臨む熱交換器１０
と,ファン１４をケーシング１１内に収容し、ケーシン
グ１１の下面の吸込口１５と吹出口１６を天井開口Ａに
臨ませて天井裏に配設される。

【０００９】上記熱交換器１０は、上記下端縁１０aか
ら斜上方へ伸びる第１傾斜部１と、この第１傾斜部１と
略平行に配置された第２傾斜部２と、上記第１傾斜部１
の上端縁１bと第２傾斜部２の下端縁２aとを連結する第
３傾斜部３とからなる。そして、第２傾斜部２の上端縁
２bを、ケーシング１１の内周に装着した発泡スチロー
ル製のスクロール４の端縁４aに当接させて、第１,第
２,第３傾斜部１,２,３を、結露水が滴下しないように
夫々水平面に対して略６０°(θ＝６０°) 傾けて、吸
込口１５とファン１４の間の通風路を横切るように配置
される。上記各傾斜部１,２,３は、総てフィンチューブ
２１を有する板状体からなる。また、Ｖ字状をなして互
いに相隣る第２,第３傾斜部２，３の下端縁２a，３a
に、この下端縁から滴下する結露水を受ける受け皿５a
と、図１の紙面に垂直な方向の前後に相当する受け皿５
aの両端をドレンパン１３に連通する１対の案内とゆ５b
からなるドレン受け５を設けている。ドレンパン１３
は、水溜めをなすプラスティック成形品等の板材１３a
と、この下面を覆う発泡スチロール製の断熱,緩衝材１
３bとからなる。なお、吸込口１５には、吸込グリル６
とフィルタ７が、吹出口１６には、風向を変える垂直フ
ラップ８と水平フラップ９が夫々設けられている。

【００１０】上記構成の天井埋込型空気調和機は、次の
ように作用する。天井裏に設置されたケーシング１１内
の熱交換器１０が働き,ファン１４が駆動されると、ケ
ーシング下面の天井開口Ａに臨む吸込口１５からフィル
タ７を経て吸い込まれた室内空気は、熱交換器１０で冷
却され,ファン１４で圧送されて、調和空気となって吹
出口１６から室内に吹き出される。このとき、室内空気
に含まれる水分は、冷却に伴って熱交換器１０の各傾斜
部１,２,３の表面に結露水となって凝結する。凝結した
結露水は、熱交換器１０が、第１傾斜部１と,この上端
縁１bからＶ字状に続く第３傾斜部３および第２傾斜部
２を有し、これらの傾斜部１,２,３が夫々略６０゜の急
勾配で傾いているので、すぐに滴下することなく各傾斜
部１,２,３に沿って下方へ流れて、第１傾斜部１の下端
縁１０aからドレンパン１３に滴下して捕集され、ある
いは第２,第３傾斜部２,３の下端縁２a,３aから滴下し
て、その下方に設けられたドレン受け５に受容された
後、ドレンパン１３に導かれてここに捕集される。

【００１１】このように、ドレン受け５を、図３の従来
例の如く熱交換器１０の吸込口１５側の全面にではな
く,第２,第３傾斜部２,３の下端縁２a,３aのみに設けて
いるので、通風抵抗が減少するとともに、熱交換器１０
が２箇所で折れ曲がっているので、ケーシング１１の高
さや長さが小さくても、熱交換器１を大面積にすること
ができる。従って、空気調和機の小型化を図るととも
に、通風抵抗の減少によって、同一回転数におけるファ
ン１４の送風量の増加や熱交換器１０の熱交換効率の増
加を図り、騒音の減少を図ることができる。また、熱交
換器１０の第１,第２,第３傾斜部１,２,３が、すべてフ
ィンチューブ２１をもつ板状体からなるので、熱交換面
積が広がるので、冷房能力を増大できる。上記実施例で
は、熱交換器１０を２箇所で折れ曲がるように第１,第
２,第３傾斜部１,２,３で構成し、第２,第３傾斜部２,
３の下端縁２a,３bの１箇所のみにドレン受け５を設け
ているので、通風抵抗の減少と熱交換面積の増加の双方
を可及的に達成することができるという利点がある。ま
た、各傾斜部１,２,３が６０°の急勾配で傾いているの
で、下端縁以外の箇所からの結露水の滴下を確実に防止
できる。

【００１２】図２は、請求項３に記載の天井埋込型空気
調和機の一例を示す縦断面図である。この空気調和機
は、図１で述べたフィンチューブ２１をもつ第３傾斜部
３を、フィンチューブのない仕切板２２とし、この仕切
板２２によって第１傾斜部の上端縁１bと第２傾斜部の
下端縁２aを連結している。従って、この空気調和機で
は、熱交換器の第１,第２傾斜部１,２のみが、フィンチ
ューブ２１をもつ板状体からなるので、図１の実施例で
述べたと同じ空気調和機の小型化,熱交換効率の増大,騒
音の低減の効果が奏されるとともに、冷房能力は減じる
が、コストダウンが図れるという利点がある。

【００１３】本発明の請求項１に記載の天井埋込型空気
調和機は、上述の請求項２,３のものを包含するもので
あるから、上記実施例と異なり要求される冷房能力に応
じて上記第１,第２,第３傾斜部を任意に選択して、たと
えば第１,第３傾斜部をフィンチューブをもつ板状体と
して逆Ｖ字状の熱交換器などとすることができる。ま
た、本発明の天井埋込型空気調和機の熱交換器は、実施
例の第２傾斜部２の上端縁２bにさらに逆Ｖ字状に第４
傾斜部を設けて、その下端縁にも同様のドレン受けを設
けたりすることもできる。また、各傾斜部の傾きを、６
０°以外の角度にすることもできる。これらの場合で
も、上述と同様の効果が奏されるのは勿論である。

【００１４】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
天井埋込型空気調和機は、吸込口と吹出口が天井開口に
臨むケーシング内にファン,ドレンパンと共に収容され
る熱交換器を、下端縁から斜上方へ伸びる第１傾斜部
と、所定の傾きをもつ第２傾斜部と、この第２傾斜部の
下端縁から滴下する結露水を捕集して上記ドレンパンに
導くドレン受けを設けているので、ドレン受けの設置箇
所が小範囲に限られて通風抵抗が減少し、空気調和機の
小型化を図りつつ、ファンの送風量と熱交換器の熱交換
効率を増加させ、騒音を減少させることができる。ま
た、上記熱交換器の第２傾斜部を、第１傾斜部と略平行
に配置し、第１傾斜部の上端縁と第２傾斜部の下端縁と
を第３傾斜部で連結し、この第３傾斜部の下端縁から滴
下する結露水を、上記ドレン受けで捕集すれば、熱交換
面積を広げて冷房能力を増大できる。さらに、上記熱交
換器の第２傾斜部を第１傾斜部と略平行に配置し、第１
傾斜部の上端縁と第２傾斜部の下端縁とを、仕切板で連
結すれば、冷房能力は減少するが、コストダウンを図る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の天井埋込型空気調和機の一実施例を
示す縦断面図である。

【図２】本発明の天井埋込型空気調和機の他の実施例
を示す縦断面図である。

【図３】従来の天井埋込型空気調和機を示す縦断面図
である。

【符号の説明】

１…第１傾斜部、１b…上端縁、２…第２傾斜部、２a…
下端縁、２b…上端縁、３…第３傾斜部、３a…下端縁、
５…ドレン受け、５a…受け皿、５b…案内とゆ、１０…
熱交換器、１０a…下端縁、１１…ケーシング、１３…
ドレンパン、１４…ファン、１５…吸込口、１６…吹出
口、２１…フィンチューブ、２２…仕切板。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ドレンパン（１３)と、このドレンパン
(１３)に下端縁(１０a)が臨む熱交換器(１０)と、ファ
ン(１４)をケーシング(１１)内に収容し、ケーシング
(１１)の下面の吸込口(１５)と吹出口(１６)を天井開口
(Ａ)に臨ませて天井裏に設けられる天井埋込型空気調和
機において、上記熱交換器（１０)は、上記下端縁(１０a)から斜上方
へ伸びる第１傾斜部(１)と、所定の傾きをもつ第２傾斜
部(２)を有し、この第２傾斜部(２)の下端縁(２a)から
滴下する結露水を捕集して上記ドレンパン(１３)に導く
ドレン受け(５)を設けたことを特徴とする天井埋込型空
気調和機。
【請求項２】上記熱交換器(１０)の第２傾斜部(２)
は、上記第１傾斜部(１)と略平行に配置され、上記第１
傾斜部(１)の上端縁(１b)と第２傾斜部(２)の下端縁(２
a)とを、第３傾斜部(３)で連結し、この第３傾斜部(３)
の下端縁(３a)から滴下する結露水を、上記ドレン受け
(５)が捕集するようになっている請求項１に記載の天井
埋込型空気調和機。
【請求項３】上記熱交換器(１０)の第２傾斜部(２)
は、上記第１傾斜部(１)と略平行に配置され、上記第１
傾斜部(１)の上端縁(１b)と第２傾斜部(２)の下端縁(２
a)とを、仕切板(２２)で連結した請求項１に記載の天井
埋込型空気調和機。