JPH06241180A - スクロール式流体機械 - Google Patents

スクロール式流体機械

Info

Publication number
JPH06241180A
JPH06241180A JP5152893A JP5152893A JPH06241180A JP H06241180 A JPH06241180 A JP H06241180A JP 5152893 A JP5152893 A JP 5152893A JP 5152893 A JP5152893 A JP 5152893A JP H06241180 A JPH06241180 A JP H06241180A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
casing
seal member
fixed scroll
compression chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5152893A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Kobayashi
義雄 小林
Takashi Saito
隆 斉藤
Yuji Komai
裕二 駒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP5152893A priority Critical patent/JPH06241180A/ja
Publication of JPH06241180A publication Critical patent/JPH06241180A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C28/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
    • F04C28/28Safety arrangements; Monitoring

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール部材の損傷を初期の段階で簡単に検知
することができ、清浄な流体を吐出できるようにしたス
クロール式流体機械を提供する 【構成】 旋回スクロール7の旋回時に最外周側に形成
される各圧縮室19A,19Bと吸込ポート20,20
との間に、旋回スクロール7に接触しないように、発光
部32Aと受光部32Bを有する油漏れセンサ29と、
発光部35Aと受光部35Bを有する油漏れセンサ30
とを設ける。油漏れセンサ29,30の受光部32B,
35Bから得られる出力値が設定値よりも低下したとき
に、制御装置によってアラーム等を作動させ、電動モー
タを停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば空気圧縮機や真
空ポンプ等に用いて好適なスクロール式流体機械に関
し、特に、ケーシング内のみを潤滑油によって潤滑する
ようにした半給油式のスクロール式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半給油式のスクロール式流体機
械は、内部に潤滑油を収容した筒状のケーシングと、該
ケーシング内に回転可能に軸支され、先端側がクランク
となった駆動軸と、前記ケーシング内に位置して該駆動
軸のクランクに旋回可能に設けられ、鏡板にうず巻状の
ラップ部が立設された旋回スクロールと、該旋回スクロ
ールと対向して前記ケーシングに設けられ、鏡板に該旋
回スクロールのラップ部と重なるうず巻き状ラップ部が
立設された固定スクロールと、該固定スクロールに対し
前記旋回スクロールが旋回運動する間に前記各ラップ部
間に形成される複数の圧縮室と、該各圧縮室のうち、最
外周側の圧縮室に流体を吸込ませるように、前記固定ス
クロールの径方向外側に設けられた吸込ポートと、前記
各圧縮室のうち、最内周側の圧縮室から圧縮流体を吐出
すべく、前記固定スクロールの軸中心側に設けられた吐
出ポートと、前記吸込ポートおよび各圧縮室を前記ケー
シング内に対して遮断すべく、前記ケーシングまたは前
記固定スクロールと旋回スクロールとの間に設けられた
シール部材とから構成されている。
【0003】そして、この種のスクロール式流体機械を
空気圧縮機として用いる場合には、駆動軸を外部から電
動モータ等で回転駆動することにより旋回スクロールを
旋回させて、吸込ポートから吸込んだ空気を旋回スクロ
ールと固定スクロールとの各ラップ部間に形成された圧
縮室内で圧縮しつつ、この圧縮空気を吐出ポートから外
部の空気タンク等に向けて吐出させる。このとき、シー
ル部材は弾性変形しながら、固定スクロールの内側で旋
回スクロールが公転するのを許容しつつ、ケーシング内
と圧縮室内を遮断して潤滑油が圧縮室側に漏れるのを防
止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による空気圧縮機では、旋回スクロールを旋回さ
せて圧縮作用を行なわせる間、該旋回スクロールが固定
スクロールに対して相対的な円運動を行ない、旋回スク
ロールと固定スクロールとの間ではシール部材が径方向
および周方向に変形を繰返すため、シール部材を構成す
るゴム等の材料に劣化や摩耗等による損傷が生じ易い。
【0005】そして、該シール部材は直接外側から観察
できないため、シール部材の損傷を知らずに圧縮機の稼
動を続けるとシール部材が破損し、ケーシング内に収容
された潤滑油が旋回スクロールの最外周側の圧縮室から
吸込まれ、オイルミストが圧縮空気に混入して吐出ポー
トから吐出されるという問題がある。
【0006】一方、従来技術では、シール部材の損傷に
よって吐出ポートからオイルミストが吐出されても自動
的にシール部材の破損を報知する手段がなかったため、
オイルミストの発生からシール部材の損傷を察知したと
きには各圧縮室内に大量の潤滑油が吸込まれた後とな
り、空気圧縮機をその後に分解して洗浄する必要がある
という問題がある。
【0007】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はシール部材の損傷等により、ケ
ーシング内の潤滑油が圧縮室内に吸込まれるのを初期の
段階で簡単に検知することができ、吐出ポートから吐出
する流体中にオイルミストが混入するのを防止できるよ
うにしたスクロール式流体機械を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、内部に潤滑油を収容したケーシングと、
該ケーシング内に回転可能に軸支され、先端側がクラン
クとなった駆動軸と、前記ケーシング内に位置して該駆
動軸のクランクに旋回可能に設けられ、鏡板にうず巻き
状のラップ部が立設された旋回スクロールと、該旋回ス
クロールと対向して前記ケーシングに設けられ、鏡板に
該旋回スクロールのラップ部と重なるうず巻き状のラッ
プ部が立設された固定スクロールと、該固定スクロール
に対し前記旋回スクロールが旋回運動する間に前記各ラ
ップ部間に形成される複数の圧縮室と、該各圧縮室のう
ち最外周側の圧縮室に流体を吸込ませるように前記固定
スクロールの径方向外側に設けられた吸込ポートと、前
記各圧縮室のうち最内周側の圧縮室から圧縮流体を吐出
するように前記固定スクロールの軸中心側に設けられた
吐出ポートと、前記吸込ポートおよび各圧縮室を前記ケ
ーシング内に対して遮断するために前記ケーシングまた
は前記固定スクロールと旋回スクロールとの間に設けら
れたシール部材と、前記ケーシング内の潤滑油が該シー
ル部材を介して漏洩するのを検出すべく、前記吸込ポー
トと最外周側の圧縮室との間に設けられた油漏れ検出手
段とからなる構成を採用している。
【0009】
【作用】上記構成により、シール部材が損傷してケーシ
ング内から潤滑油が漏洩するときには、最外周側の圧縮
室側に吸込まれようとする潤滑油を、該圧縮室よりも手
前で油漏れ検出手段によって検出することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図6に基
づき、スクロール式空気圧縮機を例に挙げて説明する。
【0011】図中、1はケーシングを示し、該ケーシン
グ1はケーシング本体2と後述の前側ケーシング3とか
ら大略筒状に形成されている。ここで、ケーシング本体
2は基端側に位置する円板状の底部2Aと、該底部2A
の外周側から後述の固定スクロール15側に向けて延設
された筒部2Bと、底部2Aの内周側に形成された筒状
の軸受部2Cとから有底の段付筒状に形成され、筒部2
B内には軸受け部2C等に潤滑を行うための潤滑油Lが
収容されている。
【0012】3はケーシング本体2の筒部2B先端側か
ら径方向内向きに突出して一体形成された段付筒状の前
側ケーシングを示し、該前側ケーシング3には、後述す
る固定スクロール15に衝合される環状の衝合部3A
と、該衝合部3Aの内周側に位置して前記軸受部2Cの
軸線と略直交する方向に延び、後述する旋回スクロール
7の背面側に摺接してスラスト方向の荷重を受承するス
ラスト受部3Bと、該スラスト受部3Bよりも内周側に
位置し、周方向に所定間隔をもって形成された複数の切
欠部3C,3C,…(2個のみ図示)とが設けられてい
る。
【0013】4はケーシング本体2の軸受部2Cに軸受
5,6を介して回転可能に支持された駆動軸を示し、該
駆動軸4の先端側はケーシング1内へと伸長してクラン
ク4Aとなり、該クランク4Aの軸線は駆動軸4の軸線
に対して所定寸法dだけ偏心している。また、該駆動軸
4の基端側はケーシング1外で後述する電動モータ41
にベルト等を介して連結され、該電動モータ41によっ
て回転駆動されるものである。
【0014】7はケーシング1内に位置して駆動軸4の
クランク4Aに旋回可能に設けられた旋回スクロールを
示し、該旋回スクロール7は、円板状に形成された鏡板
8と、該鏡板8の前面8Aから立設されたうず巻き状の
ラップ部9と、鏡板8の背面8B側中央に設けられたボ
ス部10とから構成され、該ボス部10内にはクランク
4Aが旋回軸受11を介して取付けられている。また、
該鏡板8の外周側には、後述のシール部材24を内周側
から支持する筒状の内側支持部12が一体形成されてい
る。
【0015】ここで、前記鏡板8の背面8B外周側に
は、複数のキー溝13,13,…(2個のみ図示)が周
方向に所定間隔をもって形成され、該各キー溝13と前
側ケーシング3の各切欠部3Cとの間には、自転防止機
構としてのオルダム継手14が配設されている。そし
て、旋回スクロール7は、駆動軸4が回転駆動される
と、クランク4Aにより寸法dの旋回半径をもった円運
動が与えられ、オルダム継手14によって自転が防止さ
れることにより、駆動軸4の軸線を中心にして旋回(公
転)し続けるようになっている。
【0016】15は前記旋回スクロール7を前側ケーシ
ング3のスラスト受部3Bとの間に挟むように、ケーシ
ング1の先端側に衝合して設けられた固定スクロールを
示し、該固定スクロール15は、その中心が駆動軸4の
軸線と一致するように中央部に配設された鏡板16と、
該鏡板16から旋回スクロール7のラップ部9と同様
に、うず巻き状に立設されたラップ部17と、鏡板16
の外周側を取囲むように形成され、前側ケーシング3の
衝合部3Aと衝合する鍔付の筒部18とから構成され、
該筒部18の内周側には後述の吸込通路22が設けられ
ている。そして、該固定スクロール15のラップ部17
には、旋回スクロール7のラップ部9が所定角度(例え
ば180°程度)だけずらした状態で重なりあってい
る。
【0017】19,19,…は旋回スクロール7のラッ
プ部9と固定スクロール15のラップ部17との間に形
成された複数の圧縮室を示し、該各圧縮室19は、固定
スクロール15のラップ部17に対して旋回スクロール
7が旋回運動をする間に、その体積が順次縮小するよう
に形成されている。そして、該各圧縮室19は、旋回ス
クロール7が旋回運動することにより、後述の吸気サイ
レンサ28を介して吸込ポート20から空気を取込み、
この空気を順次圧縮するものである。
【0018】20,20は固定スクロール15の筒部1
8に穿設された吸込ポート、21は固定スクロール15
の鏡板16中心部に穿設された吐出ポートを示し、該各
吸込ポート20は最外周側(低圧側)の圧縮室19A,
19Bに、吐出ポート21は最中央側(高圧側)の圧縮
室19に連通している。
【0019】22は固定スクロール15内に位置してラ
ップ部17の外周側を取囲むように設けられ、筒部18
の内周側に形成された環状の吸込通路を示し、該吸込通
路22は前記吸込ポート20と最外周側の圧縮室19と
を連通している。
【0020】23は前側ケーシング3の先端側で衝合部
3Aから突出して設けられた筒状の外側支持部、24は
該外側支持部23の外周面と内側支持部12の外周面と
の間に設けられ、可撓性樹脂材料から断面U字状をなす
有底筒状に形成されたシール部材を示し、該シール部材
24は、その内周側が内側支持部12の外周面に固定リ
ング25により固定され、その外周側が外側支持部23
の外周面に固定リング26により固定され、該シール部
材24とスラスト受部3Bとの間には吸込通路22から
遮断される環状のシール室27が形成されるようになっ
ている。そして、該シール部材24は吸込通路22とケ
ーシング1内とを気液密にシールして、吸込通路22が
前側ケーシング3と旋回スクロール7との間を介してケ
ーシング1内と連通するのを防止している。
【0021】28,28は各吸込ポート20に設けられ
た吸気サイレンサを示し、該各吸気サイレンサ28は、
各吸込ポート20から吸込通路22等を介して各圧縮室
19内に空気が取込まれるときに生じる吸気音を低減す
るものである。
【0022】29,30は固定スクロール15の鏡板1
6に設けられた油漏れ検出手段としての油漏れセンサを
示し、油漏れセンサ29は図2に示す如く、旋回スクロ
ール7が上死点にあるときに該旋回スクロール7側のラ
ップ部9の最外周端9Aから周方向に離間し、該ラップ
部9の最外周端9Aが形成する圧縮室19Aと、図中上
側の吸込ポート20との間に位置するように、鏡板16
に穿設された段付のセンサ取付穴31に取付けられてい
る。また、油漏れセンサ30は吐出ポート21をはさん
で前記油漏れセンサ29から鏡板16の径方向に離間
し、固定スクロール15のラップ部17の最外周端17
Aと、図中下側の吸込ポート20との間に、図示しない
センサ取付穴を介して取付けられ、これら各油漏れセン
サ29,30は旋回スクロール7の旋回時に該旋回スク
ロール7に接触しないように配設されている。
【0023】ここで、油漏れセンサ29は、図3に示す
如く、大径部29Aと小径部29Bからなる段付円柱状
をなし、小径部29Bの先端には後述するヘッド部32
が設けられている。
【0024】32はヘッド部を示し、該ヘッド部32は
図4に示す如く、発光部32Aと受光部32Bが隙間G
を介して対向する断面略コ字状をなし、発光部32Aに
は径方向内向きに発光素子33が、受光部32Bには発
光素子33に対向するように受光素子34が埋め込まれ
ている。ここで、発光素子33はリード線33Aからの
給電によって常時受光素子34に向け一定量の光を照射
し、該受光素子34からは受光量に対応した出力値Vが
リード線34Aを介して、油漏れセンサ29の大径部2
9Aの基端からコード29Cによって引出され、後述の
制御装置38に接続されている。
【0025】そして、油漏れセンサ29は発光部32A
と受光部32Bが鏡板16の径方向に並ぶようにセンサ
取付穴31に取付けられ、図2中、上側の吸込ポート2
0から吸込まれた流体としての空気は、旋回スクロール
7および固定スクロール15の周方向に流通して発光部
32Aと受光部32Bの間を通過し、最外周側の圧縮室
19Aに吸込まれる。
【0026】また、前記油漏れセンサ30も油漏れセン
サ29と同様に構成され、発光部35A,受光部35B
からなるヘッド部35を有するものの、該油漏れセンサ
30は図2に示す如く、固定スクロール15のラップ部
17の最外周端17Aの直前側に、発光部35Aと受光
部35Bとが鏡板16の径方向に並ぶように、該ラップ
部17の最外周端17Aが形成する圧縮室19Bと下側
の吸込ポート20との間に取付けられている。
【0027】そして、図2中、下側の吸込ポート20か
ら吸込まれた空気は、旋回スクロール7および固定スク
ロール15の径方向に流通して発光部35Aと受光部3
5Bとの間等を通過し、最外周側の圧縮室19Bに吸込
まれる。
【0028】36はケーシング本体2内に位置して駆動
軸4に嵌合固着された油掻きを示し、該油掻き36は、
その外周側がケーシング1内に収容された潤滑油Lと接
触するように配設されている。そして、該油掻き36は
駆動軸4の回転時に潤滑油Lを掻き上げることにより、
軸受5、旋回軸受11、前側ケーシング3のスラスト受
部3B等にこの潤滑油Lを供給し、これらを冷却,潤滑
させるものである。37は油掻き36に固着され駆動軸
4の回転バランスをとるカウンタウェイトである。
【0029】38はマイクロコンピュータ等からなる制
御装置を示し、該制御装置38の入力側には前記各油漏
れセンサ29,30、電動モータ41等のメインスイッ
チ39の他に、例えば吐出ポート21と空気タンクとの
間の圧力を検出する他の吐出圧センサ(図示せず)等が
接続され、出力側は警報器としてのアラーム40および
電動モータ41等に接続されている。そして、該制御装
置38はその記憶回路内に図6に示すプログラム等を格
納し、電動モータ41等の制御処理を行うようになって
いる。また、該制御装置38の記憶回路にはその記憶エ
リア38A内に、前記各油漏れセンサ29,30の受光
素子32B,35Bからの出力が定格値となっているか
否かを判別するための設定値V0 等が格納されている。
【0030】さらに、41は駆動軸4の駆動源となる電
動モータを示し、該電動モータ41は制御装置38によ
って制御され、例えばベルト等を介して駆動軸4の基端
側を回転駆動させるものである。
【0031】本実施例によるスクロール式空気圧縮機は
以上に述べた構成を有するもので、駆動軸4を電動モー
タ41によって回転駆動すると、この回転はクランク4
Aから旋回軸受11を介して旋回スクロール7に伝えら
れ、該旋回スクロール7は駆動軸4の軸線を中心として
所定寸法dの旋回半径で旋回運動し、この旋回運動によ
って空気が各吸気サイレンサ28、各吸込ポート20か
ら吸込通路22を介して最外周側の圧縮室19A,19
B内に流入する。
【0032】そして、各圧縮室19A,19Bは連続的
に縮小し、取込んだ空気を順次内周側の圧縮室19に送
り込んで圧縮しつつ、この圧縮空気を吐出ポート21か
ら外部の空気タンク(図示せず)等に吐出して圧縮作用
を行う。
【0033】このとき、シール部材24に損傷がない間
は、該シール部材24によって吸込通路22とケーシン
グ1内との間が気液密にシールされているため、ケーシ
ング1内の潤滑油Lが前側ケーシング3と旋回スクロー
ル7との間を介して吸込通路22内に浸入するのを防止
することができる。
【0034】一方、シール部材24が損傷し、ケーシン
グ1内と吸込通路22との間が連通した場合には、ケー
シング1内の潤滑油Lが吸込通路22側の吸込圧によっ
てミスト状または液体状で最外周側の各圧縮室19A,
19Bに吸込まれようとする。
【0035】しかし、本実施例では、最外周側の各圧縮
室と各吸込ポート20との間に、制御装置38に接続さ
れた油漏れセンサ29,30を設けているため、各吸込
ポート20から吸込まれた空気に潤滑油Lが混入する
と、各油漏れセンサ29,30の発光部32A,35A
から受光部32B,35Bへ照射する光がミスト状また
は液体状の潤滑油Lによって遮られ、受光量の低下によ
って出力値Vが減少し、この出力値Vの変化に基づいて
制御装置38による制御処理を行うようにしている。
【0036】そこで、図6を参照して制御装置38によ
る制御処理について説明する。
【0037】まず、処理動作がスタートすると、ステッ
プ1でメインスイッチ39がON状態か否かを判定し、
「YES」の場合はステップ2に移って、例えば吐出ポ
ート21と空気タンクとの間の吐出圧センサ等から、圧
縮運転が行われているか否か、即ち電動モータ41が回
転しているか否かを判定し、「YES」の場合にはステ
ップ3に移行する。
【0038】そして、ステップ3では油漏れセンサ2
9,30からの出力値Vを読込み、ステップ4ではこの
出力値Vが記憶エリア38A内に格納した設定値V0 よ
りも低いか否かを判定する。そして、ステップ4で「Y
ES」と判定した場合には、シール部材24が損傷して
潤滑油Lが最外周側の各圧縮室19A,19Bに吸込ま
れ、各油漏れセンサ29,30の受光部32B,35B
からの出力が低下したと判定できるから、ステップ5で
アラーム40を作動させて作業者に警報すると共に、ス
テップ6に移って電動モータ41等を停止させ、圧縮運
転を中断させる。
【0039】一方、ステップ1で「NO」と判定した場
合には、メインスイッチ39がOFF状態で、圧縮機の
運転を停止させている状態であるから、ステップ7でリ
ターンする。また、ステップ2で「NO」と判定した場
合にも、電動モータ41が停止している状態であるか
ら、ステップ7でリターンする。
【0040】さらに、ステップ4で「NO」と判定した
場合には、圧縮機が圧縮運転中であり、シール部材24
に損傷がない場合であると判定できるから、ステップ1
以降の処理を繰返す。
【0041】かくして、本実施例では、旋回スクロール
7の旋回時に最外周側に形成される各圧縮室19A,1
9Bと吸込ポート20,20との間に、旋回スクロール
7に接触しないように油漏れセンサ29,30を設け、
該油漏れセンサ29,30によって得られる出力値Vが
設定値V0 よりも低下したときには、制御装置38によ
ってアラーム40を作動させ、電動モータ41を停止さ
せるようにしたから、シール部材24が損傷して小孔が
生じた場合でも、これを油漏れセンサ29,30の出力
値Vに基づき速やかに検出でき、潤滑油Lが内周側の各
圧縮室19に吸込まれる前に、圧縮機の運転を迅速に停
止させ、警報を発することができ、安全性や信頼性を向
上させることができる。
【0042】また、各油漏れセンサ29,30は最外周
側の各圧縮室19A,19Bよりも径方向外側に設けた
から、センサ取付穴31等を気液密にシールする必要が
なく、各油漏れセンサ29,30は容易に鏡板16から
抜取り、発光部32A,35A、受光部32B,35B
を清掃することができ、保守点検の作業性を向上できる
等、種々の効果を奏する。
【0043】なお、前記実施例では、油漏れ検出手段と
して発光部32A,35A、受光部32B,35Bとを
有する油漏れセンサ29,30を用いる場合を例に挙げ
て説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例え
ば離間させた発信部と受信部とを有する超音波式のセン
サや、自己発熱式のサーミスタ等を用い、吸込空気に油
分が混じったときに空気中の音速や比熱が変化するのを
検出するようにしてもよい。
【0044】また、前記各実施例では、スクロール式流
体機械としてスクロール式空気圧縮機を例に挙げて説明
したが、本発明はこれに限るものではなく、例えばスク
ロール式真空ポンプに用いてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、ケ
ーシング内の潤滑油がシール部材を介して漏洩するのを
検出すべく、吸込ポートと最外周側の圧縮室との間に油
漏れ検出手段を設ける構成としたから、シール部材が損
傷してケーシング内の潤滑油が漏洩し、この潤滑油が最
外周側の圧縮室側に吸込まれようとするときに、この潤
滑油を、最外周側の圧縮室よりも手前で油漏れ検出手段
によって検出することができ、吐出ポートから吐出され
る圧縮流体中にオイルミスト等が混入するのを防止でき
ると共に、スクロール式流体機械の安全性や信頼性を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるスクロール式空気圧縮機
を示す縦断面図である。
【図2】各ラップ部間の圧縮室、シール部材および油漏
れセンサ等を示す図1中の矢示II−II方向断面図であ
る。
【図3】図1中の要部拡大図である。
【図4】図3中の油漏れセンサのヘッド部を示す拡大縦
断面図である。
【図5】制御装置等を示す制御ブロック図である。
【図6】電動モータ等の制御処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2C 軸受部 4 駆動軸 4A クランク 7 旋回スクロール 8,16 鏡板 9,17 ラップ部 15 固定スクロール 19 圧縮室 20 吸込ポート 21 吐出ポート 24 シール部材 29,30 油漏れセンサ(油漏れ検出手段) 32,35 ヘッド部 32A,35A 発光部 32B,35B 受光部 L 潤滑油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04C 29/02 351 C 6907−3H 29/10 331 B 6907−3H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に潤滑油を収容したケーシングと、
    該ケーシング内に回転可能に軸支され、先端側がクラン
    クとなった駆動軸と、前記ケーシング内に位置して該駆
    動軸のクランクに旋回可能に設けられ、鏡板にうず巻き
    状のラップ部が立設された旋回スクロールと、該旋回ス
    クロールと対向して前記ケーシングに設けられ、鏡板に
    該旋回スクロールのラップ部と重なるうず巻き状のラッ
    プ部が立設された固定スクロールと、該固定スクロール
    に対し前記旋回スクロールが旋回運動する間に前記各ラ
    ップ部間に形成される複数の圧縮室と、該各圧縮室のう
    ち最外周側の圧縮室に流体を吸込ませるように前記固定
    スクロールの径方向外側に設けられた吸込ポートと、前
    記各圧縮室のうち最内周側の圧縮室から圧縮流体を吐出
    するように前記固定スクロールの軸中心側に設けられた
    吐出ポートと、前記吸込ポートおよび各圧縮室を前記ケ
    ーシング内に対して遮断するために前記ケーシングまた
    は前記固定スクロールと旋回スクロールとの間に設けら
    れたシール部材と、前記ケーシング内の潤滑油が該シー
    ル部材を介して漏洩するのを検出すべく、前記吸込ポー
    トと最外周側の圧縮室との間に設けられた油漏れ検出手
    段とから構成してなるスクロール式流体機械。
JP5152893A 1993-02-17 1993-02-17 スクロール式流体機械 Pending JPH06241180A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5152893A JPH06241180A (ja) 1993-02-17 1993-02-17 スクロール式流体機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5152893A JPH06241180A (ja) 1993-02-17 1993-02-17 スクロール式流体機械

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06241180A true JPH06241180A (ja) 1994-08-30

Family

ID=12889522

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5152893A Pending JPH06241180A (ja) 1993-02-17 1993-02-17 スクロール式流体機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06241180A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016200597A (ja) * 2015-04-13 2016-12-01 ヴィッテンシュタイン アーゲー センサ、センサを備えた駆動装置部品、駆動装置部品を備えた駆動装置並びに判定方法
US11054333B2 (en) * 2019-03-15 2021-07-06 Caterpillar Inc. Device for detecting an oil leak

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016200597A (ja) * 2015-04-13 2016-12-01 ヴィッテンシュタイン アーゲー センサ、センサを備えた駆動装置部品、駆動装置部品を備えた駆動装置並びに判定方法
US11054333B2 (en) * 2019-03-15 2021-07-06 Caterpillar Inc. Device for detecting an oil leak

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100843460B1 (ko) 스크롤 유체기계
KR100669215B1 (ko) 스크롤 유체기계
US7871254B2 (en) Magnetic bearing and coupling device
US5897299A (en) Anti-reverse rotation apparatus of compressor
US5160253A (en) Scroll type fluid apparatus having sealing member in recess forming suction space
EP3012456B1 (en) Scroll compressor
KR0171573B1 (ko) 스크롤 기계
JPH06241180A (ja) スクロール式流体機械
JP5010254B2 (ja) 圧縮機用の保護装置
CN112240296B (zh) 涡旋式压缩机
US5044907A (en) Rotor device having inner rotor and driven outer rotor
JP4813689B2 (ja) スクロール圧縮機
JPH06185486A (ja) スクロール式流体機械
JPH05202870A (ja) スクロール流体機械
JP2006017013A (ja) スクロール式流体機械
JPH11280683A (ja) スクロール式流体機械
JPH0592486U (ja) スクロール式流体機械
JP2002257065A (ja) スクロール式流体機械
JPH04265481A (ja) 空気圧縮機
JP2008185020A (ja) スクロール式流体機械
KR20220075003A (ko) 스크롤 압축기
JPH0821379A (ja) スクロール型流体機械
JPH0633889A (ja) 縦形密閉圧縮機
JPH0752391Y2 (ja) スクロール流体機械
JPH06288367A (ja) スクロール式圧縮装置