JPH06241163A - ピストン式圧縮機における冷媒ガス吸入構造 - Google Patents

ピストン式圧縮機における冷媒ガス吸入構造

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JPH06241163A
JPH06241163A JP5022930A JP2293093A JPH06241163A JP H06241163 A JPH06241163 A JP H06241163A JP 5022930 A JP5022930 A JP 5022930A JP 2293093 A JP2293093 A JP 2293093A JP H06241163 A JPH06241163 A JP H06241163A
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JP
Japan
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piston
suction
chamber
peripheral surface
rotary valve
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Application number
JP5022930A
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English (en)
Inventor
Toshiro Fujii
俊郎 藤井
Hiromi Kitayama
弘己 北山
Hitoshi Inukai
均 犬飼
Koichi Ito
浩一 伊藤
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータリバルブのテーパ外周面とそれを収容
する収容室のテーパ内周面との回転摺動摩擦を抑制して
圧縮機の駆動に要する動力損失を軽減する。 【構成】 ピストン15によってシリンダボア13内に
区画される作動室Raに冷媒ガスを導入するための吸入
通路29をロータリバルブ27内に形成する。前記ロー
タリーバルブ27を収容する収容室1aのテーパ内周面
Sには吸入行程中の作動室Raと前記ロータリーバルブ
27の吸入通路29の出口29bとを連通する導通路1
bを形成する。さらに前記導通路1bのシリンダボア1
3側出口1cの位置を、前記ピストン15が上死点に移
動する以前に該ピストン15の外周面15aにより閉鎖
される位置に設定する。閉じ込み空間となった導通路1
b内の圧力は吸入圧力と吐出圧力との中間圧力に保持さ
れ、この圧力に抗してロータリーバルブ27を付勢する
バネ35の弾性力を弱く設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転軸の周囲に配列さ
れた複数のシリンダボア内にピストンを収容するととも
に、回転軸の回転に連動してピストンを往復動させる車
両空調装置用に適したピストン式圧縮機における冷媒ガ
ス吸入構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のピストン式圧縮機(例えば特開平
3−92587号公報参照)では、ピストンによってシ
リンダボア内に区画される作動室と吸入室との間の吸入
ポートが作動室内のフラッパ弁によって開閉されるよう
になっている。吸入室内の冷媒ガスは上死点側から下死
点側へ移動するピストンの吸入動作によってフラッパ弁
を押し開いて作動室へ流入する。ピストンが下死点側か
ら上死点側へ移動する吐出行程ではフラッパ弁が吸入ポ
ートを閉じ、作動室内の冷媒ガスが吐出ポートから吐出
弁を押し退けて吐出室へ吐出される。
【0003】フラッパ弁の開閉動作は作動室と吸入室と
の間の圧力差に基づくものであり、吸入室の圧力が作動
室の圧力よりも高ければフラッパ弁は撓み変形して吸入
ポートを開く。吸入室の圧力が作動室の圧力よりも高く
なるのは上死点側から下死点側へ移動するピストンの吸
入動作時である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】弾性変形であるフラッ
パ弁の撓み変形は弾性抵抗として作用し、吸入室の圧力
が作動室の圧力をある程度上回らなければフラッパ弁は
開放しない。即ち、フラッパ弁の開放が遅れる。圧縮機
内の潤滑を行うために冷媒ガス中には潤滑油が混入され
ており、この潤滑油が冷媒ガスとともに圧縮機内の必要
な潤滑部位に送り込まれる。この潤滑油は冷媒ガスの流
通領域ならばどこへでも入り込み可能であり、吸入ポー
トを閉じているフラッパ弁とその密接面との間にも潤滑
油が付着する。この付着潤滑油は前記密接面とフラッパ
弁との間の密接力を高め、フラッパ弁の撓み変形開始が
一層遅れる。このような撓み変形開始遅れは作動室への
冷媒ガス流入量の低下、すなわち体積効率の低下をもた
らす。又、フラッパ弁が開いている場合にもフラッパ弁
の弾性抵抗が吸入抵抗として作用し、冷媒ガス流入量が
低下する。
【0005】そこで、本願出願人は圧縮効率を向上する
ことができるピストン式圧縮機を提案している。(例え
ば、特願平4−211165号参照)この圧縮機はピス
トンによってシリンダボア内に区画される作動室に冷媒
ガスを導入するための吸入通路をロータリバルブ内に形
成している。又、前記ロータリバルブの摺接周面をテー
パ形状とするとともに、ロータリバルブを収容する収容
室の内周面をテーパ形状としている。さらに、ピストン
の往復動に同期して前記作動室と前記吸入通路とを順次
連通するように、かつ前記ロータリバルブをその軸方向
にスライド可能に前記収容室に収容している。そして、
付勢バネによりロータリバルブを大径端部側から小径端
部側に付勢して前記ロータリーバルブのテーパ外周面を
収容室のテーパ内周面に押圧し、両テーパ周面間にシー
ル力を作用させるようにしている。
【0006】この新規な圧縮機においてはピストンが上
死点に移動したとき前記導通路がピストンの外周面によ
り閉鎖を完了するようになっている。このためピストン
が上死点にあるときのシリンダボア内作動室の高圧力
(吐出圧力)が導通路を通してロータリーバルブのテー
パ外周面に作用するので、この高圧力のうちロータリー
バルブのテーパ外周面に作用する軸方向への分圧力によ
りロータリーバルブが収容室のテーパ内周面から離隔す
る方向への圧力を受ける。この圧力に抗して両テーパ周
面間にシール力を付与するように付勢バネの弾性力が設
定されている。
【0007】しかし、この新規な圧縮機が自動車用の空
調装置に使用される場合には、冷房負荷の変動により吐
出圧力が4〜40Kg/cm2 の範囲で変動する。この
ため最高圧力40Kg/cm2 においてもロータリーバ
ルブを所定の押圧力で押し付けるため前記付勢バネの弾
性力を大きく設定しなければならない。従って、冷房負
荷が小さくて吐出圧力が低い圧縮機の運転状態では、ロ
ータリーバルブに必要以上の押圧力が作用し、ロータリ
ーバルブのテーパ外周面と収容室のテーパ内周面との間
での回転摺動摩擦が増大し、動力損失が大きくなるとい
う新たな問題が生じる。又、ロータリーバルブ外周面に
形成された吸入通路の出口のエッジ部により収容室のテ
ーパ内周面が齧られて磨耗し、摺接面の耐久性を低下す
るという問題も生じる。
【0008】本発明は上記新規な圧縮機に存する問題点
を解消して、ロータリバルブのテーパ外周面を収容室の
テーパ内周面に押圧する付勢バネの弾性力を弱く設定す
ることができ、前記両テーパ周面の回転摺動摩擦を抑制
して動力損失を軽減し、摺接面の磨耗を抑制して耐久性
を向上することができるピストン式圧縮機における冷媒
ガス吸入構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのためにこの発明で
は、ピストン式圧縮機において、シリンダブロックに対
し回転軸と同軸にテーパ内周面を有する収容室を設け、
該収容室には前記テーパ内周面に摺接嵌合されるテーパ
外周面を形成したロータリーバルブを収容するととも
に、該ロータリーバルブを回転軸に対し該軸と同期回転
可能に、かつ該軸上でスラスト方向の往復動可能に支持
し、ロータリーバルブには吸入室から吸入行程中のシリ
ンダボア内作動室へ冷媒ガスを吸入するための吸入通路
を形成し、吸入行程中の作動室と前記ロータリーバルブ
の吸入通路の出口とを連通する導通路を形成し、該ロー
タリーバルブを付勢手段により前記両テーパ周面が圧接
される方向に付勢し、さらに前記導通路の前記シリンダ
ボア側出口の位置を、ピストンが上死点に移動する以前
に該ピストンの外周面により閉鎖される位置に設定して
いる。
【0010】
【作用】この発明においては、ロータリバルブに形成し
た吸入通路のテーパ外周面側出口は、該ロータリバルブ
の回転に伴って複数の導通路に順次連通する。このた
め、吸入室と作動室は吸入通路及び導通路を通して順次
連通される。この連通は各作動室に対するピストンの吸
入動作に同期して行われる。前記吸入通路と作動室とが
連通している時にピストンが下死点側へ向かい、作動室
の圧力が吸入通路の圧力(吸入圧力)以下まで低下して
いく。この圧力低下により吸入室の冷媒ガスが吸入通路
及び導通路を介して作動室へ流入する。
【0011】冷媒ガスの吐出動作時には吸入通路と圧縮
行程中の作動室との連通は、ロータリーバルブのテーパ
外周面によって遮断され、作動室の冷媒ガスは設定圧以
上になると吐出室へ吐出される。
【0012】前記ピストンが下死点から上死点に向かう
圧縮行程においては、作動室に吸入されたガスは圧縮さ
れて、ピストンの移動に比例して圧縮ガスの圧力が上昇
する。そして、圧縮ガスの圧力が最大となる上死点にピ
ストンが移動する以前に吸入通路と作動室とを連通する
導通路の作動室側出口がピストンの外周面により閉鎖さ
れる。この結果、導通路内の圧力は中間圧力状態で閉塞
され、ロータリーバルブのテーパ外周面への押圧力のう
ちロータリーバルブを収容室のテーパ内周面から離隔し
ようとする軸方向への分圧力が抑制される。従って、ロ
ータリーバルブのテーパ外周面と収容室のテーパ内周面
との摺接面のシール性を確保するための付勢手段の付勢
力を小さく設定できる。このため冷房負荷が低下して導
通路内の最大閉じ込み圧力が低下した場合にも付勢手段
によるロータリーバルブの押圧力が軽減される。従っ
て、ロータリーバルブのテーパ外周面の回転摺動摩擦が
軽減され、圧縮機の駆動に要する動力が軽減され、摺接
面の齧りも防止される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を斜板式両頭ピストン圧縮機に
具体化した一実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】図2に示すように接合された前後一対のシ
リンダブロック1,2の中心部にはバルブ収容室1a,
2aが貫設されている。シリンダブロック1,2の端面
にはバルブプレート3,4が接合されており、バルブプ
レート3,4には支持孔3a,4aが貫設されている。
支持孔3a,4aの周縁には位置決め用の環状突条3
b,4bが突設されており、環状突条3b,4bは収容
室1a,2aに嵌入されている。バルブプレート3,4
及びシリンダブロック1,2にはピン5,6が挿通され
ており、シリンダブロック1,2に対するバルブプレー
ト3,4の回動がピン5,6により阻止されている。
【0015】バルブプレート3,4の支持孔3a,4a
には回転軸7が円錐コロ軸受け8,9を介して回転可能
に支持されており、回転軸7には斜板10が嵌合固定さ
れている。円錐コロ軸受け8,9は回転軸7に対するス
ラスト荷重及びラジアル荷重の両方を受け止める。
【0016】斜板室11を形成するシリンダブロック
1,2には導入口12が形成されており、導入口12に
は図示しない外部冷媒ガス吸入管路が接続されている。
図2,3に示すようにシリンダボア1,2には回転軸7
を中心とする等間隔角度位置に複数のシリンダボア1
3,14が形成されている。図1に示すように前後で対
となるシリンダボア13,14(本実施例では5対)内
には両頭ピストン15が往復動可能に収容されている。
両頭ピストン15と斜板10の前後両面との間には半球
状のシュー16,17が介在されている。従って、斜板
10が回転することによって両頭ピストン15がシリン
ダボア13,14内を往復動する。
【0017】図2に示すようにシリンダブロック1の端
面にはフロントハウジング18が接合されており、シリ
ンダブロック2の端面にもリヤハウジング19が接合さ
れている。シリンダブロック1、バルブプレート3及び
フロントハウジング18はボルト21により締め付け固
定されている。シリンダブロック1、シリンダブロック
2、バルブプレート4及びリヤハウジング19はボルト
22により締め付け固定されている。
【0018】両ハウジング18,19内には吐出室2
3,24が形成されている。両頭ピストン15によりシ
リンダボア13,14内に区画され、かつ吸入と圧縮を
繰り返す作動室Ra,Rbはバルブプレート3,4上の
吐出ポート3c,4cを介して吐出室23,24に連通
している。吐出ポート3c,4cはフラッパ弁型の吐出
弁31,32により開閉される。吐出弁31,32の開
度はリテーナ33,34により規制される。吐出弁3
1,32及びリテーナ33,34はボルト(図示略)に
よりバルブプレート3,4上に締め付け固定されてい
る。吐出室23は排出通路25を介して図示しない外部
冷媒ガス吐出管路に連通している。
【0019】26は回転軸7の周面に沿った吐出室23
から圧縮機外部への冷媒ガス漏洩を防止するリップシー
ルである。又、26A,26Bは前記環状突条3b,4
b内に収容されて回転軸7の周面に沿った吐出室23,
24から斜板室11への冷媒ガス漏洩を防止するリップ
シールである。
【0020】回転軸7上の段差部7a,7bには図2,
4に示すようにロータリバルブ27,28がスラスト方
向へのスライド可能に支持されている。ロータリバルブ
27,28と回転軸7との間にはシールリング39,4
0が介在されている。ロータリバルブ27,28は回転
軸7と一体的に図3の矢印Q方向に回転可能に収容室1
a,2a内に収容されている。
【0021】図2に示すように収容室1a,2aの内周
面Sはテーパ形状であり、シリンダブロック1,2の端
面から内部に向かうにつれて拡径となっている。ロータ
リバルブ27,28の外周面27c,28cは収容室1
a,2aと同形のテーパにしてある。両テーパ外周面2
7c,28cは収容室1a,2aのテーパ内周面Sにぴ
ったりと嵌合可能である。即ち、ロータリバルブ27の
大径端部27a側は斜板室11側を向き、ロータリバル
ブ27の小径端部27b側は吐出室23側を向いてい
る。又、ロータリバルブ28の大径端部28a側は斜板
室11側を向き、ロータリバルブ28の小径端部28b
側は吐出室24側を向いている。
【0022】図2及び図4に示すように、ロータリバル
ブ27,28内には吸入通路29,30が形成されてい
る。吸入通路29,30の入口29a,30aは大径端
部27a,28a上に開口しており、吸入通路29,3
0の出口29b,30bはテーパ外周面27c,28c
上に開口している。
【0023】図2及び図3に示すように前記ロータリー
バルブ27を収容する収容室1aのテーパ内周面Sには
シリンダボア13と同数の導通路1bが等間隔角度位置
に配列形成されている。導通路1bとシリンダボア13
とは1対1で常に連通しており、各導通路1bは吸入通
路29の出口29bの周回領域に位置している。
【0024】同様に、前記ロータリーバルブ28を収容
する収容室2aのテーパ内周面Sにはシリンダボア14
と同数の導通路2b(図2に一つのみ図示)が等間隔角
度位置に配列形成されている。導通路2bとシリンダボ
ア14とは1対1で常に連通しており、各導通路2bは
吸入通路30の出口30bの周回領域に位置している。
【0025】前記導通路1b,2bのシリンダボア1
3,14側出口1c,2cの位置は、図1に示すように
前記ピストン15が上死点に移動する所定距離Lだけ前
に該ピストン15の外周面15aにより閉鎖される位置
に設定されている。
【0026】斜板室11は吸入圧領域であり、作動室R
a,Rbは吸入圧領域と吐出圧領域との間で変化する。
吐出圧領域の作動室Ra,Rbの高圧冷媒ガスが導通路
1b,2bを通してロータリバルブ27のテーパ外周面
27cに作用するため、収容室1aのテーパ内周面Sと
の隙間を通して斜板室11に漏洩する。この漏洩は斜板
10のボス部とロータリーバルブ27,28との間に介
在した付勢手段としての付勢バネ35,36によりロー
タリバルブ27,28を大径端部27a,28a側から
小径端部27b,28b側に向けて付勢することにより
防止される。すなわちこの付勢によりロータリバルブ2
7,28のテーパ外周面27c,28cが収容室1a,
2aのテーパ内周面Sに押接され、ロータリバルブ2
7,28は収容室1a,2aのテーパ内周面Sに摺接し
ながら回転する。従って、作動室Ra,Rbの吐出冷媒
ガスがテーパ外周面27c,28cとテーパ内周面Sと
の間から斜板室11側へ漏洩することはない。
【0027】ロータリバルブ27,28の外周面27
c,28cをテーパとする構成により吐出冷媒ガスの漏
洩が防止され、体積効率が向上する。しかも、収容室1
a,2aに対するロータリバルブ27,28の嵌入作業
も容易となる。
【0028】ロータリバルブ27,28の摺接周面27
c,28cをテーパとする構成はさらに次のような利点
をもたらす。収容室1a,2aのテーパ内周面Sとロー
タリバルブ27,28のテーパ外周面27c,28cと
の摺接は摺接周面における摩耗をもたらすが、ロータリ
バルブ27,28は収容室1a,2aに対して常に良好
に摺接する。即ち、ロータリバルブ27,28と収容室
1a,2aとの間のシールは自己補充機能を有し、シー
ル性が低下することはない。ロータリバルブ27,28
の線膨張係数とシリンダブロック1,2の線膨張係数と
が異なっていてもシールの自己補充機能は常に確保され
る。従って、圧縮機内の温度変化に対してもシール性能
は変化しない。しかも、ロータリバルブ27,28を合
成樹脂製とすることもでき、ロータリバルブ27,28
の摺接周面27c,28cのテーパ構成は圧縮機の軽量
化にも寄与する。
【0029】回転軸7の一端はフロントハウジング18
から外部に突出しており、他端はリヤハウジング19側
の吐出室24内に突出している。回転軸7の軸心部には
吐出通路37が形成されている。吐出通路37は吐出室
24に開口している。フロントハウジング18側の吐出
室23によって包囲される回転軸7の周面部位には導出
口38が形成されており、吐出室23と吐出通路37と
が導出口38によって連通されている。従って、前後の
吐出室23,24が吐出通路37によって連通してお
り、吐出室24の冷媒ガスは吐出通路37から吐出室2
3に合流する。吐出室23の吐出冷媒ガスは排出通路2
5から外部の吐出冷媒ガス管路へ排出される。
【0030】フラッパ弁型の吸入弁の場合には、潤滑油
が吸入弁とその密接面との間の吸着力を大きくしてしま
い、吸入弁の開放開始タイミングが前記吸着力によって
遅れる。この遅れ、吸入弁の弾性抵抗による吸入抵抗が
体積効率を低下させる。しかしながら、強制回転される
ロータリバルブ27,28の採用では潤滑油に起因する
吸着力及び吸入弁の弾性抵抗による吸入抵抗の問題はな
く、作動室R,Ra,Rb内の圧力が斜板室11内の吸
入圧をわずかに下回れば冷媒ガスが直ちに作動室R,R
a,Rbに流入する。従って、ロータリバルブ27,2
8採用の場合には体積効率がフラッパ弁型の吸入弁採用
の場合に比して大幅に向上する。
【0031】次に、前記のように構成したピストン式圧
縮機について、その作用を説明する。図2に示す状態で
は最上部に位置する両頭ピストン15は一方のシリンダ
ボア13に対して上死点位置にあり、他方のシリンダボ
ア14に対して下死点位置にある。このようなピストン
配置状態のとき、吸入通路29の出口29bは図3に示
すようにシリンダボア13の作動室Raと連通する導通
路1bに接続する直前にあり、吸入通路30の出口30
bは図示しないがシリンダボア14の導通路2bと連通
を終了する直前にある。
【0032】両頭ピストン15がシリンダボア13内で
上死点位置から下死点位置に向かう吸入行程に入ったと
きには吸入通路29はシリンダボア13の作動室Raに
連通する。この連通により斜板室11内の冷媒ガスが吸
入通路29及び導通路1bを経由してシリンダボア13
の作動室Raに吸入される。
【0033】一方、両頭ピストン15がシリンダボア1
4に対して下死点位置から上死点位置に向かう圧縮行程
に入ったときには吸入通路30はシリンダボア14の作
動室Rbとの連通を遮断される。この連通遮断により作
動室Rb内の冷媒ガスが吐出弁32を押し退けつつ吐出
ポート4cから吐出室24に吐出される。
【0034】このような冷媒ガスの吸入及び吐出は他の
シリンダボア13,14の作動室Rにおいても同様に行
われる。図5は回転軸7の回転角、つまりピストン15
の位置と、シリンダボア13内作動室Raの圧力Paと
の関係を示す。このグラフにより冷房負荷が大きい場合
と、小さい場合の作用について説明する。
【0035】冷房負荷が大きくて圧縮機の吐出圧力Pd
が大きい(例えば35Kg/cm2)場合には、ピスト
ン15が上死点から下死点に向かって移動すると、トッ
プ容積の作動室Ra内に残留していた圧縮ガスが再膨張
する。このため作動室Ra内の圧力Pa(35Kg/c
2 )が図5に実線Gで示すように急激に低下し、ロー
タリーバルブ27が約40度回転した時点でピストン1
5の外周面15aにより閉塞されていた導通路1bの出
口1cが開口される。従って、作動室Raと斜板室11
が吸入通路29及び導通路1bを介して連通されるの
で、斜板室11から冷媒ガスが作動室Ra内に吸入さ
れ、該室Ra内の圧力Paは吸入圧(例えば2Kg/c
2 )となる。
【0036】ピストン15が下死点に移動した後、再び
上死点に向かって移動されると、ロータリーバルブ27
のテーパ外周面27cにより導通路1bが閉鎖されて、
作動室Ra内に吸入された冷媒ガスが圧縮され、該室R
a内の圧力Paが上昇する。その後、ピストン15が下
死点と上死点との中間位置に移動(回転軸7の回転角で
約300度)したとき、導通路1bがピストン15の外
周面15aにより閉塞されて、該導通路1b内は両外周
面27c,15aにより閉じ込み空間となる。このため
導通路1b内の圧力Pnは図5の鎖線Hで示すように中
間圧力(例えば12Kg/cm2 )に保持される。又、
導通路1b内にある中間圧力Pnのガスは、図5の鎖線
Iで示すように該導通路1bが再び吸入を開始するまで
閉じ込み状態となる。一方、ピストン15の上死点への
移動に伴って作動室Ra内の圧力Paが吐出圧力Pd相
当に上昇すると、吐出弁31が押し退けられて圧縮され
た冷媒ガスが吐出室23に吐出される。この作動室Ra
内の圧力Paが上昇しても、この高圧力がロータリーバ
ルブ27のテーパ外周面27cに作用することはない。
【0037】一方、冷房負荷が小さくて圧縮機の吐出圧
力Pdが低い(例えば15Kg/cm2 )場合には、ピ
ストン15の往復動による作動室Ra内の圧力Paの曲
線は図5の鎖線Jで示すようになる。しかし、この場合
にも両外周面27c,15aにより閉じ込み空間となっ
た導通路1bの圧力Pnは冷房負荷が大きい場合と同様
に中間圧力(例えば12Kg/cm2 )に保持される。
【0038】従って、ロータリーバルブ27のテーパ外
周面27cに作用する圧力は、冷房負荷の大小と無関係
に前記導通路1bの閉じ込み中間圧力Pnのみとなる。
このためテーパ内周面Sからロータリーバルブ27を離
隔しようとする小さい分圧力のみを考慮して付勢バネ3
5の弾性力を予め低く設定すればよい。このように付勢
バネ35によるロータリーバルブ27の押圧力を低下す
ることにより、収容室1aのテーパ内周面Sに対するバ
ルブ27のテーパ外周面27cの回転摺動摩擦を低減し
て圧縮機の駆動に要する動力を軽減することができる。
又、ロータリーバルブ27の摺動面27cの摩耗あるい
は齧りを抑制し、耐久性を向上することもできる。
【0039】ところで、導通路1bのピストン15によ
る閉鎖時期は、閉じ込み状態の導通路1b内の圧力を最
大吐出圧力Pd(35Kg/cm2 )以下の中間圧力P
nに保持できるのであれば、前記回転角(300度)に
限定されない。
【0040】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、次のように具体化することもできる。前
記実施例では両頭斜板式ピストン圧縮機に具体化した
が、揺動斜板式可変容量ピストン圧縮機に具体化するこ
と。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、導通路の
シリンダボア側出口の位置を、ピストンが上死点に移動
する以前に該ピストンの外周面により閉鎖される位置に
設定したので、次の効果がある。
【0042】(1)ロータリーバルブを付勢する付勢手
段の弾性力を低減して、ロータリバルブのテーパ外周面
とそれを収容する収容室のテーパ内周面との回転摺動摩
擦を抑制して圧縮機の駆動に要する動力損失を低減する
ことができる。
【0043】(2)ロータリーバルブとそれを収容する
収容室の摺動面の磨耗を抑制し、摺動面の齧りを防止し
て耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した実施例を示すピストン圧縮
機の要部を示す断面図である。
【図2】両頭ピストン式圧縮機全体を示す縦断面図であ
る。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】ロータリーバルブの斜視図である。
【図5】ロータリーバルブの回転角とシリンダボア内作
動室の圧力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,2…シリンダブロック、1a,2a…収容室、1
b,2b…導通路、1c,2c…導通路のシリンダボア
側出口、7…回転軸、11…吸入室としての斜板室、1
3,14…シリンダボア、15…ピストン、15a…外
周面、23,24…吐出室、27,28…ロータリバル
ブ、27c,28c…テーパ外周面、29,30…吸入
通路、29b,30b…吸入通路の出口、35,36…
付勢手段としての付勢バネ、S…テーパ内周面、R,R
a,Rb…作動室、Pn…閉じ込み空間となった導通路
1b,2b内の圧力。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 浩一 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロックに対し回転軸を取り巻
    くように配列された複数のシリンダボア内にピストンを
    収容するとともに、回転軸の回転に連動してピストンを
    往復動させることにより、吸入室から冷媒ガスを前記ピ
    ストンによってシリンダボア内に区画される作動室へ吸
    入し、圧縮された冷媒ガスを吐出室へ吐出するように構
    成したピストン式圧縮機において、 前記シリンダブロックに対し回転軸と同軸にテーパ内周
    面を有する収容室を設け、該収容室には前記テーパ内周
    面に摺接嵌合されるテーパ外周面を形成したロータリー
    バルブを収容するとともに、該ロータリーバルブを前記
    回転軸に対し該軸と同期回転可能に、かつ該軸上でスラ
    スト方向の往復動可能に支持し、ロータリーバルブには
    前記吸入室から吸入行程中の前記作動室へ冷媒ガスを吸
    入するための吸入通路を形成し、吸入行程中の作動室と
    前記ロータリーバルブの吸入通路の出口とを連通する導
    通路を形成し、該ロータリーバルブを付勢手段により前
    記両テーパ周面が圧接される方向に付勢し、さらに前記
    導通路の前記シリンダボア側出口の位置を、前記ピスト
    ンが上死点に移動する以前に該ピストンの外周面により
    閉鎖される位置に設定したピストン式圧縮機における冷
    媒ガス吸入構造。
JP5022930A 1993-02-10 1993-02-10 ピストン式圧縮機における冷媒ガス吸入構造 Pending JPH06241163A (ja)

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DE4404100A DE4404100C2 (de) 1993-02-10 1994-02-09 Kühlgaskompressor
US08/195,366 US5375981A (en) 1993-02-10 1994-02-10 Refrigerant gas guiding mechanism in piston type compressor

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KR940019993A (ko) 1994-09-15
DE4404100C2 (de) 1998-02-26
DE4404100A1 (de) 1994-08-11

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