JPH06240337A - 溶鋼からの脱硫法 - Google Patents

溶鋼からの脱硫法

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JPH06240337A
JPH06240337A JP2925493A JP2925493A JPH06240337A JP H06240337 A JPH06240337 A JP H06240337A JP 2925493 A JP2925493 A JP 2925493A JP 2925493 A JP2925493 A JP 2925493A JP H06240337 A JPH06240337 A JP H06240337A
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JP
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slag
cao
molten steel
refractory
sulfur
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JP2925493A
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Takayuki Nishi
隆之 西
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 含CaO スラグによる脱硫法において、スラグ
でのCaO 活量を高く維持すること。 【構成】 CaO を含有する耐火物をスラグに接触させた
状態で、このスラグに溶鋼中のイオウを吸収させる。必
要により、スラグを加熱するか、スラグの攪拌のため耐
火物の回転を行う。 【効果】 溶鋼中のイオウ0.0010%以下に低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CaO を含有するスラグ
を用いる溶鋼からの脱硫法、特にカルシウム処理を行っ
て溶鋼中イオウを製鋼段階で除去する際のイオウ除去の
促進および除去限界の向上を図る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶鋼中のイオウをCaO を含有する
スラグにて吸収、除去することが、製鋼、精錬段階で一
般的に行われてきた。
【0003】スラグにCaO を含有させる理由は、CaO 自
体は溶鋼に対して高温でも安定な塩基性酸化物であると
ともに、硫化物と高温で固体もしくは液体状態で溶解度
を有するため、溶鋼から脱硫を行う際にイオウを硫化物
の形で吸収することが可能であるからである。
【0004】しかしながら、CaO を含有するスラグでは
CaO 活量の高いものを使用することが脱硫には有利であ
るにもかかわらず、滓化性等の問題からCaO 活量の高い
スラグを用いることは事実上困難であるし、また、吸収
したイオウ量によってはCaOの活量が次第に低下してい
く。他方、CaO の活量の高い固体の耐火物を直接接触さ
せてイオウを吸収させることは、イオウの吸収速度に関
しては不利であった。
【0005】さらに、スラグを滓化する熱源は溶鋼であ
り、もっぱら溶鋼とスラグ界面との伝熱によって熱伝達
が行われているのでスラグ温度は低下しやすく、イオウ
吸収速度という観点からは不利であった。また、スラグ
−溶鋼界面は、ガス吹き込みあるいは誘導攪拌等で溶鋼
側を攪拌しない限り更新されず、これもイオウ吸収の観
点からは不利であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、CaO 含有ス
ラグによってイオウを吸収するという従来技術におい
て、その欠点であった、CaO 含有スラグではCaO 活量を
高く維持することが困難であること、およびCaO 活量の
高い固体耐火物では高いイオウ吸収速度を期待できない
こと、を一挙に解決する効果的脱硫法を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明は、CaO
を含有するスラグに対して、溶鋼を保持する耐火物と別
に主要成分がCaO である耐火物を上方より接触させた状
態をつくることによって、高いCaO 活量を有するスラグ
を溶鋼上に形成し、このスラグにイオウを硫化物の形で
吸収することによって、溶鋼からイオウを除去すること
を特徴とする溶鋼からの脱硫促進法である。
【0008】本発明によれば、CaO を含有するスラグに
主要成分がCaO である固体耐火物を接触させることによ
って、CaO 活量は固体耐火物中のCaO 活量に規定され、
平衡状態もしくは平衡状態に近いCaO 活量の高い状態が
スラグに形成され、脱硫効果がさらに一層改善されるの
である。
【0009】スラグがイオウを吸収することによってス
ラグ中CaO 活量が低下しても、このような状態では、接
触させているCaO 耐火物からCaO の供給があると考えら
れ、実質的にCaO の活量は低下しないと考えられる。ま
た、本発明による脱硫促進効果は、取鍋精錬におけるカ
ルシウム処理と併用することによって、さらに上がると
考えられる。
【0010】また溶融スラグ中のイオウが、流動あるい
は拡散によってCaO 含有固体耐火物に一旦吸収されれ
ば、本法実施後スラグ中CaO 活量が低下するような場合
でも復硫が生じにくいと考えられる。さらに、本法実施
後、必要に応じて、スラグと接触させているCaO 含有固
体耐火物を除くことにより、イオウは反応系外に除去さ
れ復硫は起こらない等、製鋼プロセス上の自由度を高め
ることができる。
【0011】CaO を主要成分とする耐火物をスラグに接
触させることによって、スラグの温度低下が生じ、温度
低下に伴うイオウ吸収速度の低下もしくはスラグの固化
が生じることが懸念されたが、接触させる耐火物の予熱
を十分に行う、もしくは前述したようにさらに積極的に
耐火物に抵抗加熱等で熱を付与することによってスラグ
に熱を与えイオウ吸収を促すことも可能であることが判
明した。
【0012】むしろ本発明の別の態様によれば、耐火物
を介してスラグを加熱して流動性を高める、もしくはこ
の耐火物に何らかの機械的動力によって回転あるいは振
動を与え、これによってスラグを攪拌することによって
スラグ−溶鋼界面の更新を図ることができ、これによっ
て、含CaO スラグ中へのイオウの吸収速度を向上させ、
溶鋼からのイオウ除去の促進および除去限界の向上を実
現できる。
【0013】
【作用】次に、本発明における上述のような構成からす
ぐれた脱硫効果が得られる際の作用について述べる。一
般に、溶鋼中のイオウは主たる非金属不純物である。こ
のイオウは、CaO を含有するスラグに直接吸収される、
もしくは溶鋼にカルシウム処理を行った際に硫化物の形
でCaO を含有するスラグによって吸収され、溶鋼中から
除去できる。
【0014】スラグ中にCaO を含有させる理由は、CaO
自体は溶鋼に対して高温で安定な塩基性酸化物であると
ともに、イオウに対して高温で固体もしくは液体状態で
溶解度を有するため、イオウを吸収する能力を有するか
らである。
【0015】本発明では、このようなスラグにさらにCa
O を主要成分とする耐火物を、溶鋼を保持する耐火物、
つまり炉材としての耐火物とは別に上方よりスラグに接
触させることにより、イオウの吸収を促進し、溶鋼中イ
オウを除去するのである。
【0016】本発明にあって対象となる溶鋼組成は特に
限定されないが、イオウ濃度低減の必要性から製鋼段階
でカルシウム処理によってイオウを低減する厚板材料用
鋼種に特に有効である。
【0017】本発明は、製鋼段階で取鍋精錬、特にカル
シウム処理を行う際に適用することが好ましく、具体的
には転炉出鋼あるいは電気炉出鋼後の含CaO スラグを用
いた取鍋精錬やLF、VOD 、AOD 精錬に際して適用され
る。
【0018】スラグ組成はCaO を含有して使用する物で
あれば特に限定されないが、好適態様にあっては、CaO
を40%以上含有し、CaF2、Al2O3 、SiO2、MgO のいずれ
か2ないし5成分を主要成分とし、その他、耐火物やFe
O 、MnO 、Cr2O3 等不可避的に混入される酸化物からな
るスラグであっても良い。さらに望ましくは、スラグ改
質により(FeO+MnO)濃度が1%以下でスラグ塩基度がCa
O/SiO2で2以上の組成のものである。
【0019】その理由は、上記成分から構成されるCaO
スラグは、溶鋼に対して安定で低融点な溶融スラグを形
成するとともに、スラグ中酸素ポテンシャルが充分低
く、サルファイドキャパシティの高いスラグを形成して
いるのでイオウの吸収能に富むためである。
【0020】ただし、前述したように、CaO 含有耐火物
を接触させる目的のひとつは溶融スラグ中のCaO 活量を
高める、あるいはCaO をスラグに供給するということで
あり、反応の進行にともなって塩基度は高くなるので、
必ずしも塩基度の制御は必要ない。
【0021】一方、スラグと接触させるCaO 含有耐火物
組成は、精錬反応温度、精錬反応時間内で安定でスラグ
から大きな侵食を受けず、かつ含有するCaO 活量が高い
という条件からCaO 濃度が80重量%以上が望ましい。前
述の条件を満たすために、さらに望ましくは、CaO 濃度
が95%以上の耐火物でSiO2、Al2O3 がそれぞれ1%以下
のものがよい。その他の成分は特に限定されないが、ス
ラグを介して溶鋼を汚染しないこと、スラグに対して適
当な耐侵食性があることを考慮することが望ましい。ま
た、耐火物の骨材の種類、骨材の粒度および焼結材の種
類についても特に限定されないが、CaO の活量が高いす
なわち骨材中のCaO 濃度が高いこと、スラグに対する耐
侵食性を考慮して骨材の粒度分布、焼結材を選択する必
要がある。
【0022】CaO 含有耐火物の代表的組成例は、CaO =
99.1%、MgO =0.6 %、SiO2=0.1%、T.Fe<0.1 %で
ある。スラグと接触させるこのCaO 系耐火物の形状は特
に限定されないが、スラグ中CaO 活量をできるだけ耐火
物中のそれに近づけるために接触する界面が大きい形状
をとることが望ましい。したがって板状、あるいはそれ
に凹凸をつけた物が適当である。それらはスラグ全面に
亘って接触させてもよく、一部だけと接触させてもよ
い。
【0023】溶鋼を保持する耐火物については、本発明
においては特に限定されない。望ましくは、上記のよう
な溶融スラグに対して安定な塩基性耐火物が良い。含Ca
O スラグにCaO 含有耐火物を接触させる際に、当初スラ
グの温度低下が見られる場合がある。そこで本発明の実
施に当たっては、この耐火物を単に予熱するのみなら
ず、バーナーや抵抗加熱といった方法で積極的に耐火物
ひいてはスラグに熱を付与する方法を採用してもよい。
耐火物の加熱条件によっては、スラグに熱を付与するこ
とによってスラグの流動性を改善し、スラグへのイオウ
の吸収速度向上をもたらすこともできる。
【0024】また、このような加熱によって耐火物中へ
のイオウの吸収速度向上をもたらすと考えられる。耐火
物を加熱する方法は特に限定されないが、耐火物の耐熱
性、耐熱衝撃性を考慮した方法がよい。耐火物の加熱温
度は、スラグの滓化温度によるが少なくとも1300℃以上
の加熱が必要である。
【0025】また、本発明ではスラグに接触させた耐火
物を回転もしくは振動等の運動を与えることによって、
スラグ−溶鋼界面およびスラグ−耐火物界面の更新を図
ることができる。スラグ−溶鋼界面の更新は、溶鋼から
のイオウ吸収速度の向上に寄与する。スラグ−耐火物界
面の更新は、スラグ中CaO 活量を高く維持することが期
待できること、およびスラグから耐火物へのイオンの吸
収を期待できることから、いずれにしても、溶鋼中イオ
ウの吸収に寄与するものと考えられる。
【0026】さらに、カルシウム処理後必要に応じてこ
の耐火物を系外に取り出せば、耐火物に吸収されたイオ
ウは反応系外に除かれることになり、復硫の可能性を下
げることができる。また、この耐火物を除滓に利用して
も良く、結果として本プロセスの自由度を大きくするこ
とができる。
【0027】
【実施例】次に、本発明の作用効果について実施例によ
ってさらに具体的に説明する。 (実施例1)溶鋼 (C:0.05 %、Mn:0.48 %、Si:0.07
%、酸素:0.03 %、S:0.010%) 20kgをMgO ルツボ中、
高周波誘導溶解にて1600℃に保持した後、金属アルミニ
ウム12gを用いてアルミ脱酸した。
【0028】さらに、この溶鋼に所定組成、所定量のス
ラグを投入しCaO 耐火物を接触させた後、Ca−Si材1g
を添加してカルシウム処理を行った。上記スラグとして
は CaO−10%CaF2−20%SiO2−10%Al2O3 −5%MgO の
組成を有するものを 400g用いた。
【0029】このスラグに、(A) 99%CaO 耐火物 (円盤
状、直径50mm、厚さ20mm) をスラグ中に浸漬、(B) 80%
CaO 耐火物 (円盤状、直径50mm、厚さ20mm) をスラグ中
に浸漬、および(C) 接触耐火物なし (従来法) 、の各状
態でカルシウム処理による脱硫実験を実施した。なお、
耐火物の具体的組成は、(B) 82%CaO −17%MgO −0.3
%Al2O3 −0.8 %SiO2、(A) 99.1%CaO −0.6 %MgO −
0.1 %SiO2であった。
【0030】図1に各実験でのカルシウム処理後のイオ
ウ濃度の経時変化の結果をグラフで示す。図1の結果よ
り分かるように、いずれの時間でもイオウ濃度は(A)(B)
(C)の順で多くなっており、カルシウム処理後8分で(A)
が最も低い到達イオウ濃度を示していることから、CaO
耐火物をスラグに接触させると従来法(C) と比較して
イオウの除去に有効であることが分かる。また、80%程
度CaO を含有する耐火物を接触させても、イオウの吸収
には(C) と比較して効果が認められたが、実験終了後、
耐火物とスラグの相当の反応が観察された。実験後の耐
火物をEPMAにて観察したところ、結晶粒界に沿ってイオ
ウが検出された。
【0031】(実施例2)実施例1と同様に、溶鋼 (C:
0.05 %、Mn:0.48 %、Si:0.07 %、酸素:0.03%、S:
0.010%) 20kgをMgO 製ルツボ中で高周波誘導溶解にて1
600℃に保持した後、金属アルミニウム12gを用いてア
ルミ脱酸した。その後、所定組成、所定量のスラグを投
入しCaO 耐火物を接触させた後、Ca−Si材1gを用いて
カルシウム処理を行った。
【0032】スラグとしては CaO−CaF2−SiO2−Al2O3
−MgO を基本組成とするスラグを400 g用いた。また、
本発明にしたがって耐火物を接触させた場合には、CaO
耐火物としては、実施例1で最も良い結果を示した(A)
の耐火物 (CaO 99%) を用い、耐火物のない場合と比較
対照とした。
【0033】表1に種々のスラグ組成を変えたときの8
分後の溶鋼イオウ濃度を示した。この表に示したよう
に、本法でも従来法でも塩基度の高いスラグほど脱硫が
進行しているが、耐火物を接触させた場合の方が、同じ
塩基度では到達イオウ濃度も低く、また塩基度の影響を
受けにくくなっていることがわかる。
【0034】(実施例3)実施例1と同様に、溶鋼 (C:
0.05 %、Mn:0.48 %、Si:0.07 %、酸素:0.03%、S:
0.010%) 20kgをMgO 製ルツボ中で高周波誘導溶解にて1
600℃に保持した後、金属アルミニウム12gを用いてア
ルミ脱酸した。その後、所定組成、所定量のスラグを投
入しCaO 耐火物を接触させた後、Ca−Si材1gを用いて
カルシウム処理を行った。
【0035】上記スラグとしては CaO−10%CaF2−20%
SiO2−10%Al2O3 −5%MgO の組成を有するものを 400
g用いた。耐火物の加熱によるスラグ中へのイオウ吸収
の影響を調べるために、(A) 95%CaO 耐火物 (一端平底
閉管、外径40mm、長さ120 mm) の開口部からスーパーカ
ンタル線からなる抵抗加熱ヒーターを内挿したものの閉
管部分をこのスラグ中に浸漬、(B) 99%CaO 耐火物
[(A) と同じ] をヒーターを内挿せずにスラグ中に浸漬
および(C) 接触耐火物なし、の各状態で脱酸実験を実施
した。
【0036】なお、スラグに浸漬前、耐火物(A) の内部
は約1350℃、浸漬中は約1500℃であった。一方、耐火物
(B) はスラグ中に浸漬前予熱にて約1100℃、浸漬中は約
1300℃であった。図2に各実験での溶鋼中イオウ濃度の
カルシウム処理直後からの経時変化の結果を示した。
【0037】図2に示す結果より分かるようにいずれの
時間でもイオウ濃度は(A)<(B)<(C)の順で減少してお
り、かつカルシウム処理後8分でも(A) が最も低いイオ
ウ濃度を示していることから、加熱しながらCaO 耐火物
をスラグに接触させるとイオウの吸収により有効である
ことがわかった。
【0038】(実施例4)実施例1と同様、溶鋼 (C:0.0
5 %、Mn:0.48 %、Si:0.07 %、酸素:0.03 %、S:0.0
10%) 20kgをMgO 製ルツボ中で高周波誘導溶解にて1600
℃に保持した後、金属アルミニウム12gを用いてアルミ
脱酸した。その後、所定組成、所定量のスラグを投入し
CaO 耐火物を接触させた後、Ca−Si材1gを用いてカル
シウム処理を行った。
【0039】上記スラグとしては CaO−10%CaF2−20%
SiO2−10%Al2O3 −5%MgO の組成を有するものを 400
g用いた。耐火物によるスラグ攪拌が及ぼすスラグ中へ
のイオウ吸収の影響を調べるために、(A) 95%CaO 耐火
物 (円盤状、直径50mm、厚さ20mm) にムライト丸棒を接
続し、スラグ中に浸漬しながら2rpm で回転、(B) 99%
CaO 耐火物[(A)と同じ] を回転させずにスラグ中に浸
漬、および(C) 接触耐火物なし、の各状態で脱硫実験を
実施した。図3に各実験での溶鋼中イオン濃度の脱酸直
後からの経時変化の結果を示した。
【0040】図3に示す結果よりわかるようにいずれの
時間でもイオウ濃度は(A)<(B)<(C)の順で低くなってお
り、かつカルシウム処理後8分でも(A) が最も低いイオ
ウ濃度を示していることから、スラグにCaO 耐火物を攪
拌を加えながら接触させるとイオウの吸収により有効で
あることがわかった。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上、本発明によれば、CaO スラグによ
る脱硫を行う際に溶鋼中イオウの含CaO スラグによる吸
収が、より効果的に行われること、そしてその結果、溶
鋼中イオウを有効に除去できる。また、このスラグにCa
O 系耐火物を接触させる際に、耐火物を加熱するもしく
は回転、振動を加えることによって、イオウの吸収がよ
り促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】含CaO スラグ中にCaO の含有濃度の異なる耐火
物を接触させてカルシウム処理を行ったときの溶鋼中イ
オウ濃度および含CaO スラグを用いたときのみのそれと
の比較を示すグラフである。。
【図2】カルシウム処理を行った際に含CaO スラグ中に
CaO を99%含有する耐火物を加熱して接触させたときと
加熱しなかったときの溶鋼中イオウ濃度の比較を示すグ
ラフである。
【図3】カルシウム処理を行った際の含CaO スラグ中に
CaO を99%含有する耐火物を回転させながら接触させて
スラグ攪拌を行ったときと行わなかったときの溶鋼中イ
オウ濃度の比較を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶鋼上に形成されたCaO を含有するスラ
    グにCaO 含有耐火物を接触させて、このスラグに溶鋼中
    イオウを吸収することによって、溶鋼中イオウを除去す
    ることを特徴とする溶鋼からの脱硫法。
  2. 【請求項2】 溶鋼上に形成されたCaO を含有するスラ
    グにCaO 含有耐火物を接触させた状態で、溶鋼中のカル
    シウム処理を行い、このスラグに溶鋼中イオウを吸収す
    ることによって溶鋼からのイオウ除去を行うことを特徴
    とする溶鋼からの脱硫法。
  3. 【請求項3】 前記スラグを前記CaO 含有耐火物を介し
    て加熱して脱硫を促進することを特徴とする請求項1も
    しくは2記載の方法。
JP2925493A 1993-02-18 1993-02-18 溶鋼からの脱硫法 Withdrawn JPH06240337A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101412552B1 (ko) * 2012-07-31 2014-06-26 현대제철 주식회사 탈황 효율 향상을 위한 lf 정련방법
KR101412922B1 (ko) * 2012-08-21 2014-06-26 주식회사 포스코 용강 및 내화물의 반응성 평가방법

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KR101412552B1 (ko) * 2012-07-31 2014-06-26 현대제철 주식회사 탈황 효율 향상을 위한 lf 정련방법
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