JPH06240038A - 成形用の組成物 - Google Patents

成形用の組成物

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JPH06240038A
JPH06240038A JP5158993A JP5158993A JPH06240038A JP H06240038 A JPH06240038 A JP H06240038A JP 5158993 A JP5158993 A JP 5158993A JP 5158993 A JP5158993 A JP 5158993A JP H06240038 A JPH06240038 A JP H06240038A
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organic
vinyl chloride
substance
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JP5158993A
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Satoru Motomura
了 本村
Shigeyuki Ozawa
茂幸 小沢
Kiyoshi Tanabe
清士 田辺
Hiroyuki Watanabe
広行 渡辺
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】火災などのきわめて高温度条件に曝されても変
形が少なく、形状保持性が良好であり、防火性に優れる
成形物を得る。 【構成】塩化ビニル系樹脂5〜60重量%と、無機質成
分40〜95重量%からなる組成物であって、耐火性無
機物、低融点ガラス、高温下に塩化ビニル系重合体を架
橋しうる架橋剤、および200℃以上の温度下でガスを
発生する発泡〜膨張性物質を含有する組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温時の寸法収縮を抑え
亀裂の発生を抑制し、かつ燃焼時に発煙抑制効果を示す
成形物の組成物およびその成形物を得るための成形用の
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂系材料は成形性が優れているため種
々の形状の成形物を得るための材料として広く使用され
ている。しかし一般に樹脂系材料の多くは易燃性であ
り、火災時等の高温下では消失して成形物の形状は保持
できない。また、樹脂系材料自体が難燃性であっても、
熱可塑性樹脂は融点以上あるいは軟化点以上の温度で流
動性をもつため、高温下ではその成形物は著しい変形を
生じ易い。このように、樹脂系材料は防火性に劣るため
建築分野の用途では使用範囲が限定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、熱可塑性樹脂材
料に無機質充填剤を配合した組成物の成形物において、
高温下における樹脂の流れを防止して成形物の変形を抑
制することは困難であった。即ち、熱可塑性樹脂は軟化
点以上の温度で流動性を持ち、このため樹脂中に分散し
ている無機質充填剤もこれと共に流動する。このため成
形物の著しい変形を生じ、さらにはその形状を失うに至
る。また、高温下では樹脂成分が消失してしまうため体
積が収縮し亀裂が発生し火災時に大きな弊害をもたら
す。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は高温下で発泡、
膨張し断熱層を形成し、樹脂成分消失による亀裂の発生
を抑制し、かつ発煙を抑える事の可能な成形物に関わる
下記の発明である。
【0005】有機質成分5〜60重量%と無機質成分4
0〜95重量%からなる成形物の組成物あるいはそれを
得るための成形用の組成物において、塩化ビニル系樹脂
を主成分とする有機質バインダー、融点〜軟化点800
℃以上の耐火性無機物、融点〜軟化点が800℃未満の
無機物、高温下に塩化ビニル系重合体を架橋しうる有機
質あるいは無機質の架橋剤、および200℃以上の温度
下で発泡あるいは膨張しうる有機質あるいは無機質の発
泡〜膨張性物質からなることを特徴とする組成物。
【0006】本発明において、有機質成分は塩化ビニル
系重合体やそれにブレンドポリマー、安定剤、滑剤等の
添加剤が配合された塩化ビニル系樹脂を主成分とする。
塩化ビニル系樹脂は、主に無機質成分のバインダーとし
て作用する。塩化ビニル系重合体は塩化ビニルの単独重
合体や共重合体からなり、しかも共重合体の場合は塩化
ビニルを主たるモノマーとする共重合体であることが好
ましい。
【0007】塩化ビニル系共重合体としては、例えば、
塩化ビニルと酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステルなどのモノマー
との共重合体などがある。塩化ビニル系重合体に配合す
るブレンドポリマーとしては、例えば、酢酸ビニル系樹
脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、MBS樹脂(メチル
メタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体)、塩
素化ポリエチレン系樹脂、主たる塩化ビニル系重合体と
はモノマー組成の異なる塩化ビニル系重合体などがあ
る。
【0008】本発明における塩化ビニル系樹脂として
は、塩化ビニル重合単位が全モノマー重合単位の50重
量%以上、特に70重量%以上である重合体や重合体混
合物が好ましい。
【0009】塩化ビニル系重合体に配合しうる添加剤と
しては、例えば、通常塩化ビニル系樹脂に配合しうる各
種添加剤がある。例えば、フタル酸エステルなどの可塑
剤、ステアリン酸誘導体などの滑剤、ヒンダードフェノ
ール類などの酸化防止剤、有機スズ化合物などの熱安定
剤、ベンゾトリアゾール系化合物などの紫外線吸収剤、
顔料などの着色剤、界面活性剤などの帯電防止剤、難燃
剤、充填剤(後記無機質充填剤を除く)などがある。
【0010】無機質成分は融点〜軟化点800℃以上の
耐火性無機物と融点〜軟化点が800℃未満の無機物の
少なくとも2成分を必須とし、後述架橋剤や発泡〜膨張
性物質が無機質物質の場合はそれを含む。各無機質成分
は各々2種以上からなっていてもよい。また、無機質成
分はさらにこれら以外の無機質成分を含有していてもよ
い。
【0011】耐火性無機物は800℃未満の融点や軟化
点を有しない無機物であるが、800℃未満で結晶水等
を放出する化合物や800℃未満で反応し、ないしは分
解し新たな耐火性無機物となる化合物などであってもよ
い。具体的には、例えば、アルミナ、水酸化アルミニウ
ム、マグネシア、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性硫酸マグネシウ
ム、シリカ、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ク
レーなどがある。特に好ましい耐火性無機物はアルミ
ナ、水酸化アルミニウム、マグネシア、水酸化マグネシ
ウム、塩基性炭酸マグネシウム、および塩基性硫酸マグ
ネシウムの少なくとも1種である。これらは発煙抑制に
も効果があり、建築用防火材料として非常に有効であ
る。
【0012】融点〜軟化点が800℃未満の無機物とし
ては、いわゆる低融点ガラスが好ましい。この無機物の
融点〜軟化点は、本発明組成物の成形温度よりも高いこ
とが好ましい。即ち、通常の塩化ビニル系樹脂の成形温
度の上限である200℃よりも高い融点〜軟化点を有す
ることが好ましい。この無機物の融点〜軟化点は、30
0〜700℃が好ましい。この無機物は2種以上併用で
き、その場合融点〜軟化点は異なっていてもよい。ま
た、比較的融点〜軟化点が低いこの無機物と比較的融点
〜軟化点が高いこの無機物とを併用することも好まし
い。
【0013】いわゆる低融点ガラスとしては、例えば、
フリットと呼ばれる非晶質低融点ガラスや結晶化ガラス
などがある。具体的には、ホウ酸系ガラス、含水リン酸
塩系ガラス、硫酸塩系ガラス、テルライトガラス、カル
コゲナイドガラス、鉛系ガラスなどがあり、特にB2
3 −PbO−ZnO、B23 −PbO−SiO2 、Z
nO−B23 −PbO、ZnO−B23 −SiO2
などのホウ酸系ガラス、並びにカリウム、ナトリウム、
亜鉛、ニッケル、マンガン、銅、バナジウム等の金属の
硫酸塩を成分とする硫酸塩系ガラスが好ましい。
【0014】高温下に塩化ビニル系重合体を架橋しうる
無機質架橋剤としては、ケイ酸カルシウム、酸化亜鉛、
塩化亜鉛などがあり、特にケイ酸カルシウムが好まし
い。このケイ酸カルシウムは、繊維状や板状の粉末(ゾ
ノトライト、ウォラストナイト、トバモライトなど)が
好ましい。この無機質架橋剤は800℃未満の高温下で
塩化ビニル系重合体を架橋しうる化合物であり、特に2
00〜700℃で塩化ビニル系重合体を架橋しうる化合
物であることが好ましい。
【0015】高温下に塩化ビニル系重合体を架橋しうる
有機質架橋剤としては、チオール化合物、α、β不飽和
結合を有する不飽和化合物、およびラジカル発生剤が好
ましい。この有機質架橋剤は800℃未満の高温下で塩
化ビニル系重合体を架橋しうる化合物であり、特に10
0〜400℃で塩化ビニル系重合体を架橋しうる化合物
であることが好ましい。この有機質架橋剤は成形用の組
成物から成形物を成形する場合は塩化ビニル系重合体を
架橋することがない〜少ないものであることが好まし
い。即ち、成形後成形物中で有機質架橋剤として残存し
ていることが必要である。従って、例えばラジカル発生
剤の場合、いわゆる高温分解型と呼ばれる温度安定性の
高いラジカル発生性の化合物であることが好ましい。
【0016】この有機質架橋剤は架橋促進剤と併用する
ことが好ましい。例えば、チオール化合物を使用する場
合は、酸化マグネシウムなどの架橋促進剤を併用するこ
とが好ましい。この酸化マグネシウム自体は無機化合物
であり後述の無機質成分の一種として使用でき、その使
用量の上限は下記の無機質成分の好ましい量的範囲に従
い、下限は架橋促進剤としての有効量である。
【0017】有機質架橋剤として好ましいチオール化合
物は2以上のメルカプト基を有する化合物が好ましい。
さらに、1,3,5−トリアジン環を有する化合物(s
−トリアジン系化合物)がより好ましい。具体的なチオ
ール化合物としては、例えば3,4−トルエンジチオー
ルなどの芳香族チオール、ブタンジオールジ(チオグリ
コレート)などの脂肪族チオール、2−ジブチルアミノ
−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−フェニ
ルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、
2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジンなどのs
−トリアジン系チオール、などがある。特に2−ジブチ
ルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンが好
ましい。
【0018】有機質架橋剤として好ましいα、β不飽和
結合を有する不飽和化合物は2以上の不飽和基を有する
化合物が好ましい。さらに、ラジカル発生剤と併用する
とより好ましい。具体的なα、β不飽和結合を有する不
飽和化合物にはトリアリルイソシアヌレート(TAI
C)、2,4,6−トリアリルオキシ−1,3,5−ト
リアジン(TAC)、1,3,5−トリアクリロイルヘ
キサヒドロ−S−トリアジン(TAF)、トリメタアリ
ルイソシアヌレート、p−キノンジオキシム、p,p’
−ジベンゾイルキノンジオキシム、1,2,4−ベンゼ
ントリカルボン酸トリアリル、ジアリルテレフタレー
ト、ジアリルイソフタレート、1,4,5,6,7,7
−ヘキサシクロビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボン酸−ジ−2−プロペニルエステ
ルなどがある。特にトリアリルイソシアヌレートにラジ
カル発生剤としてジクミルパーオキサイドを併用すると
より好ましい。
【0019】有機質架橋剤として好ましいラジカル発生
剤はいわゆる高温分解型のラジカル発生剤であり、例え
ば高温分解型のパーオキサイド系化合物、特にジクミル
パーオキサイドやジクミル(即ち、2,3−ジメチル−
2,3−ジフェニルブタン)などの比較的高温でラジカ
ルを発生する不安定化合物が好ましい。
【0020】パーオキサイド系化合物としては、例えば
ケトンパーオキサイド系化合物、パーオキシケタール系
化合物、ハイドロパーオキサイド系化合物、ジアルキル
パーオキサイド系化合物、パーオキシエステル系化合
物、パーオキシカーボネート系化合物などがある。具体
的なパーオキサイド系化合物としては、例えば以下のよ
うな化合物がある。
【0021】メチルエチルケトンパーオキサイド、シク
ロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノン
パーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)−オクタン、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)−ブタン、t−
ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−
ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイ
ド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパー
オキサイド。
【0022】ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチ
ルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、t−ブチル
パーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−3,
5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオ
キシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、
ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサ
ン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキ
シアリルカーボネート。
【0023】200℃以上の温度下で発泡あるいは膨張
しうる有機質あるいは無機質の発泡〜膨張性物質として
は、有機質の物質として、尿素、アゾジカルボンアミド
(ADCD)をはじめとするアゾ化合物、N,N’−ジ
ニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)をはじめ
とするニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物等
があり、無機質の物質として、膨張性カーボン、炭酸
塩、重炭酸塩、亜硝酸塩、リン酸塩などがある。この発
泡〜膨張性物質としては特に膨張性カーボンが好まし
い。
【0024】本発明の組成物は、さらに発煙抑制剤を含
有してなることが好ましい。この発煙抑制剤は無機化合
物、即ち無機質成分の1種、であることが好ましい。し
かし、有機金属錯体などの他の発煙抑制剤を使用するこ
とができる。本発明においてはこの有機金属錯体は無機
質成分の1種とする。なぜなら、発煙抑制効果は主とし
てこの金属成分によるからである。発煙抑制剤として
は、ホウ酸塩、有機金属錯体、特定の金属酸化物が好ま
しい。特に好ましい発煙抑制剤は、ホウ酸亜鉛などのホ
ウ酸塩である。
【0025】具体的な発煙抑制剤としては、たとえば以
下のような化合物がある。即ち、ホウ酸塩としては、ホ
ウ酸亜鉛、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガン、ホウ
酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ砂などがある。
有機金属錯体としては、フェロセン、ビス(アセチルア
セトネート)銅、ビス(ジメチルグリオキシモ)銅、ビ
ス(8−ヒドロキシキノリノ)銅、ビス(サリシルアル
デヒド)銅などがある。特定の金属酸化物としては、ア
ンチモン、モリブデン、ジルコニウム、ニッケル、チタ
ン、鉄、およびコバルトから選ばれる金属の酸化物があ
る。ホウ酸塩以外の好ましい発煙抑制剤は、フェロセ
ン、およびモリブデン、ジルコニウム、および鉄から選
ばれる金属の酸化物である。
【0026】組成物に対する無機質成分の割合は、40
〜95重量%であることが必要である。組成物に対する
無機質成分の各割合は、融点〜軟化点が800℃以上の
耐火性無機物5〜90重量%、融点〜軟化点が800℃
未満の無機物1〜90重量%、無機質架橋剤0〜85重
量%、および無機質の発泡〜膨張性物質0〜90重量%
であること、ただしその合計(これら4種以外の無機質
成分を含む場合はそれを含む合計)が組成物に対して4
0〜95重量%であることが好ましい。さらに発煙抑制
剤を配合した場合は、その量は組成物に対し1〜50重
量%であることが好ましい。
【0027】組成物に対する全無機質成分の割合は、5
5〜85重量%であることがより好ましい。さらに、融
点〜軟化点が800℃以上の耐火性無機物のより好まし
い割合は10〜60重量%、融点〜軟化点が800℃未
満の無機物のより好ましい割合は5〜45重量%、無機
質架橋剤のより好ましい割合は0〜40重量%、無機質
の発泡〜膨張性物のより好ましい割合は0〜40重量%
である。またさらに、無機質架橋剤の使用量は塩化ビニ
ル系樹脂に対して重量で約1/2〜1倍が好ましい。さ
らに発煙抑制剤を配合した場合は、その量は組成物に対
し1〜20重量%であることが好ましい。
【0028】また、有機質あるいは無機質の発泡〜膨張
性物質の全組成物に対する割合は、少なくとも1重量%
必要であり、特に1〜40重量%が好ましい。有機質の
発泡〜膨張性物質の場合は上限が20重量%程度である
ことが好ましい。有機質あるいは無機質の架橋剤の割合
は、少なくとも1重量%必要であり、特に1〜40重量
%が好ましい。有機質の架橋剤の場合は上限が20重量
%程度であることが好ましい。塩化ビニル樹脂の割合は
有機成分の過半量以上であることが好ましい。特に組成
物に対し10〜40重量%でかつ有機成分の過半量以上
であることが好ましい。
【0029】本発明の組成物は、成形用の組成物あるい
は成形された成形物の組成物である。本発明の成形用組
成物は、各種成形手段で成形することのできる組成物で
ある。成形手段としては、例えば、プレス成形手段、押
出成形手段、カレンダー成形手段、射出成形手段などが
ある。成形物としては、例えば、窓枠、壁材、ドア、床
材、その他の建築部材や建装品、家具材、等々がある。
【0030】以下本発明を実施例等により具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0031】
【実施例】
[実施例1]塩化ビニル単独重合体からなる塩化ビニル
樹脂(平均重合度800)30重量%、アルミナ(平均
粒径1μm)18.5重量%、低融点鉛ガラス(軟化点
400℃)18.5重量%、およびケイ酸カルシウム3
0重量%、膨張剤として膨張性カーボン3重量%からな
る組成物を、140℃のロールで混練後プレスにより成
形しテストピースを得た。電気炉で室温から800℃ま
で20分間で昇温させ収縮の程度を観察した。また発煙
性の評価はNBS発煙性試験装置(東洋精機製作所
(株)製)を使用して行った。評価結果はDmax (最大
発煙量)で表す。
【0032】[実施例2〜3]実施例1と同じ成分、お
よび膨張剤として膨張性カーボンに代えてリン酸アンモ
ニウムまたは尿素を使用して、実施例1と同じ試験を行
った。
【0033】[実施例4]実施例1と同じ成分に、さら
に発煙抑制剤としてホウ酸亜鉛を3重量%添加し、実施
例1と同じ試験を行った。
【0034】[比較例1]ケイ酸カルシウムと膨張剤を
使用せず、他は実施例1と同じ成分を使用し、実施例1
と同じ試験を行った。
【0035】[比較例2]膨張剤を使用せず、他は実施
例1と同じ成分を使用し、実施例1と同じ試験を行っ
た。
【0036】実施例1〜4、比較例1〜2で使用したテ
ストピースの組成と収縮性の評価結果を表1に示す(な
お、組成における数値は重量%である)。また、収縮性
の評価は以下のとおりである。
【0037】収縮性 ○:収縮なし △:わずかに収縮 ×:収縮大〜形状保持せず
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の組成物からなる成形物は、火災
などのきわめて高温度条件に曝されても変形が少なく、
形状保持性が良好であり、防火性に優れる。また、発煙
抑制剤を配合することにより、火災時の発煙量を抑制す
ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/30 KGM 7242−4J 3/34 KGN 7242−4J 3/40 KGN 7242−4J 5/36 KHN 7242−4J C08L 27/06 KGK 9166−4J (72)発明者 渡辺 広行 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機質成分5〜60重量%と無機質成分4
    0〜95重量%からなる成形物の組成物あるいはそれを
    得るための成形用の組成物において、塩化ビニル系樹脂
    を主成分とする有機質バインダー、融点〜軟化点800
    ℃以上の耐火性無機物、融点〜軟化点が800℃未満の
    無機物、高温下に塩化ビニル系重合体を架橋しうる有機
    質あるいは無機質の架橋剤、および200℃以上の温度
    下で発泡あるいは膨張しうる有機質あるいは無機質の発
    泡〜膨張性物質からなることを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】融点〜軟化点800℃以上の耐火性無機物
    が、アルミナ、マグネシア、水酸化アルミニウム、水酸
    化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、および塩基
    性硫酸マグネシウムから選ばれた少なくとも1種であ
    る、請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】融点〜軟化点が800℃未満の無機物が、
    低融点ガラスの少なくとも1種である、請求項1の組成
    物。
  4. 【請求項4】無機質架橋剤が、ケイ酸カルシウム、酸化
    亜鉛、および塩化亜鉛から選ばれる少なくとも1種であ
    る、請求項1の組成物。
  5. 【請求項5】有機質架橋剤が、チオール化合物、α、β
    不飽和結合を有する不飽和化合物、およびラジカル発生
    剤から選ばれる少なくとも1種の有機化合物である、請
    求項1の組成物。
  6. 【請求項6】発泡〜膨張性物質が、膨張性カーボン、尿
    素、アゾ化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジ
    ド化合物、炭酸塩、重炭酸塩、亜硝酸塩、およびリン酸
    塩から選ばれる物質である、請求項1の組成物。
  7. 【請求項7】組成物に対する発泡〜膨張性物質の割合
    が、1〜40重量%である、請求項1の組成物。
  8. 【請求項8】さらに発煙抑制剤を配合してなる請求項1
    の組成物。
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