JPH06239669A - セラミックスと金属の接合体及びその製造方法 - Google Patents

セラミックスと金属の接合体及びその製造方法

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JPH06239669A
JPH06239669A JP4617693A JP4617693A JPH06239669A JP H06239669 A JPH06239669 A JP H06239669A JP 4617693 A JP4617693 A JP 4617693A JP 4617693 A JP4617693 A JP 4617693A JP H06239669 A JPH06239669 A JP H06239669A
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JP
Japan
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metal
ceramic
tin
tic
joined
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JP4617693A
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English (en)
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Hidenori Kita
英紀 北
Kazuo Osumi
和生 大角
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、接合強度を強固にすると共に、高
精度の接合体を確保するセラミックスと金属の接合体及
びその製造方法を提供する。 【構成】 本発明は、セラミックス部がSi3 4 を母
相とし、その中にTiN及びTiCのいずれかが少なく
とも1種以上が分散された複合セラミックスと、金属と
がAg−Cu−Ti系の銀ろう箔を介して接合してい
る。TiN及びTiCの含有率がセラミックス中におけ
る体積比で30〜70%の範囲内である。ろう材中のT
iがSi3 4 中に分散しているTiN及び/又はTi
Cと反応して結合し、高い接合強度を確保できる。しか
も、中間金属を用いずに複合セラミックスと金属とが接
合されているので高精度を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複合セラミックスを
ろう材を介して金属に接合したセラミックスと金属の接
合体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、窒化ケイ素Si3 4 を代表とす
る非酸化物系のセラミックスと金属との接合は、その接
合条件として、ろう材の種類、メタライズ、中間に介在
する中間金属による熱膨張係数差の緩和等を含めて多く
の接合方法が開示されている。例えば、特開平2−10
2175号公報等に開示されている。
【0003】上記特開平2−102175号公報に開示
されたセラミックスの複合体は、セラミックス表面に、
予め、元素周期表第Va及び第VIa族の中から選択し
た少なくとも一種の金属層を設け、その上に、元素周期
表第IVa族の中から選択した少なくとも一種の元素を
0.5〜70重量%含有するろう材、又はNiを主成分
とするろう材により、メタライジング又は接合されてい
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セラミ
ックスと金属とを上記接合方法で接合した接合体は、接
合強度が不十分であり、また、メタライジング或いは熱
膨張係数緩和の目的で中間金属を使用する場合、即ち、
セラミックスと金属との間に異相を介在させる接合方法
では、高精度が要求される場合には、不適であると共
に、接合工程が増加して複雑になると共に製造コストを
アップさせるという問題が発生する。
【0005】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、Si3 4 を母材としてTiN,
TiCを含む複合セラミックスを、ろう材を介在させて
金属に接合し、高強度と高精度を確保したセラミックス
と金属の接合体及びその製造方法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、セラミックス部がSi3 4 を母相とし、
その中にTiN及びTiCのいずれかが少なくとも1種
以上が分散された複合セラミックスと、金属とがろう材
を介して接合していることを特徴とするセラミックスと
金属の接合体に関する。
【0007】また、このセラミックスと金属の接合体に
おいて、前記TiN及びTiCの含有率がセラミックス
中における体積比で30〜70%の範囲内である。
【0008】また、このセラミックスと金属の接合体に
おいて、前記ろう材はAg−Cu−Ti系の銀ろう箔で
ある。
【0009】或いは、この発明は、Si3 4 中にTi
N及びTiCのいずれかが少なくとも1種以上を配合し
た主原料にAl2 3 ,Y2 3 を添加して原料粒状物
を作製し、該原料粒状物を成形してN2 雰囲気で加熱焼
結して複合セラミックスを作製し、次いで該複合セラミ
ックスと金属との接合面にろう材を介在させて真空中で
加熱接合することを特徴とするセラミックスと金属の接
合体の製造方法に関する。
【0010】
【作用】この発明によるセラミックスと金属の接合体及
びその製造方法は、上記のように構成されており、次の
ように作用する。即ち、この発明は、Si3 4 の母相
中にTiN及び/又はTiCを分散した複合セラミック
スと金属とがろう材を介して接合しているので、ろう材
中のTiがSi3 4 中に分散しているTiN及び/又
はTiCと反応して結合し、高い接合強度を確保でき
る。しかも、中間金属を用いずに複合セラミックスと金
属とが接合されているので、高精度を確保できる。
【0011】
【実施例】以下、この発明によるセラミックスと金属の
接合体及びその製造方法の実施例を、図面を参照して説
明する。図1はこの発明による接合体のTiN,TiC
の含有量に対する接合部の引張強度を示すグラフ、及び
図2はこの接合体のTiN,TiCの含有量に対する複
合セラミックスの4点曲げ強度を示すグラフである。
【0012】このセラミックスと金属の接合体は、セラ
ミックス部が窒化ケイ素Si3 4を母相とし、その中
に窒化チタンTiN及び炭化チタンTiCのいずれかが
少なくとも1種以上が分散された複合セラミックスと、
金属とがろう材を介して接合しているものである。ここ
で、TiN及びTiCの含有率が複合セラミックス中に
おける体積比で30〜70%の範囲内にコントロールさ
れている。また、金属としては、SCM鋼材等の金属で
あり、ろう材としては、Ag−Cu−Ti系の銀ろう箔
が使用されている。
【0013】このセラミックスと金属の接合体は、上記
の構成を有することによって、Si3 4 とTiN及び
/又はTiCから成る複合セラミックスと金属とがろう
材を介して接合しているので、ろう材中のTiとSi3
4 中に分散しているTiN及び/又はTiCとが接合
部で反応して結合し、高い接合強度を確保できる。しか
も、中間金属を用いずに複合セラミックスと金属とが接
合されているので、高精度を確保できる。
【0014】この発明によるセラミックスと金属の接合
体は、次のようにして作製することができる。この発明
のセラミックスと金属の接合体の製造方法は、次のよう
な工程で接合体を製造することができる。
【0015】このセラミックスと金属の接合体における
複合セラミックスを作製するため、Si3 4 、TiN
又はTiCから成る主原料を所定量配合して混合する。
この主原料に対してAl2 3 とY2 3 をそれぞれ
3.5%の比率で添加して原料粒状物を作る。この原料
粒状物に蒸留水を加えてボールミルにて約48時間混合
して混合物を作った。この時、TiN又はTiCのSi
3 4 に対する配合量の異なるものを数種作製した。上
記で作製した混合物を乾燥し、次いで、乾燥混合物を粉
砕して分級した。その後、分級した粉砕混合物をCIP
によって丸棒状に成形した後、N2 雰囲気中で最高18
00℃に加熱して焼結し、焼結体即ち複合セラミックス
を作製した。
【0016】次いで、上記で作製した焼結体を機械加工
し、焼結体の予定の接合面の研磨を行った。研磨を行っ
た焼結体の接合面にAg−Cu−Ti系の銀ろう箔を介
在させ、SCM鋼材の金属と加熱接合した。加熱接合
は、10- 7 Torr程度の真空中で行い、また、最高
接合温度は950℃であった。上記の製造方法で作製し
た複合セラミックスと金属との数種の接合体の引張強度
及び複合セラミックスの曲げ強度を測定し、その結果を
図1と図2に示す。図1はこの発明によるセラミックス
と金属の接合体の引張強度を示すグラフであり、図2は
複合セラミックスの4点曲げ強度を示すグラフである。
【0017】図1から分かるように、このセラミックス
と金属の接合体の引張強度は、TiN又はTiCの添加
量が0%から50%までは添加量が増加するに従って増
加し、最高引張強度は250〜300MPaになり、添
加量が50%を超えると徐々に減少し、70%では18
0〜220MPaになる。また、Si3 4 とTiN又
はTiCとから成る複合セラミックス自体の4点曲げ強
度は、図2から分かるように、Si3 4 にTiN又は
TiCを添加すると、添加量が増加するに従って4点曲
げ強度は低下する。
【0018】上記のことから、Si3 4 に対するTi
N又はTiCの添加量は、接合強度及び複合セラミック
スの曲げ強度の両面からバランスのとれた添加量範囲
は、添加量が30〜70%の範囲内にコントロールされ
ることで実用強度を確保できることが分かる。例えば、
エンジン部品等で要求される強度を考慮すると、Si3
4 に対するTiN又はTiCの添加量は40〜60%
の範囲内であることが好ましいと考えられる。また、S
3 4 に対するTiNの添加量が40%を含有する複
合セラミックスの熱膨張係数は、5.1×10- 6 /℃
であり、Si3 4 自体の熱膨張係数は、3.2×10
- 6 /℃であり、金属の熱膨張係数に近い値になってい
る。そして、複合セラミックスと金属との熱膨張係数が
異なることによって、接合破断部の形態は、SEM(Sc
anning Electron Microscopy)で観察することによって
変化することが分かった。
【0019】即ち、Si3 4 と金属とを接合した接合
部の場合には、Si3 4 のセラミックス側が深くえぐ
られているのに対して、Si3 4 にTiNを添加した
複合セラミックスと金属とを接合した接合部の場合に
は、応力特異点が接合部に近くなるため、同様に複合セ
ラミックス側での破壊になっても、えぐられた量は浅い
ものであったことを確認した。また、接合部の接合界面
について、SEMの観察結果、及びEPMAによる分析
結果では、Si3 4 と金属とを接合した場合には、そ
の接合部近傍に明瞭なTiリッチ相が線状に見えたのに
対して、Si3 4 とTiNとの複合セラミックスと金
属とを接合した場合には、Tiリッチ相が不明瞭になり
分散相と結合しているように見えたことを確認した。こ
の現象から判断して、複合セラミックスと金属との接合
では、Si3 4 と金属との接合よりも、接合部の強度
が高強度になった原因と考えられた。
【0020】
【発明の効果】この発明によるセラミックスと金属の接
合体及びその製造方法は、上記のように構成されてお
り、次のような効果を有する。即ち、この発明は、Si
3 4 の母相中にTiN及び/又はTiCを分散した複
合セラミックスと金属とがろう材を介して接合している
ので、ろう材中のTiがSi3 4 中に分散しているT
iN及び/又はTiCと反応して結合し、高い接合強度
を安定して確保できる。しかも、中間金属を用いずに複
合セラミックスと金属とが接合されているので、高精度
を確保できる。しかも、接合部の強度はエンジン部品等
に使用できる十分な高強度を確保でき、且つエンジン部
品等で要求される高精度を確保できる。
【0021】複合セラミックスと金属との接合体では、
Si3 4 に対するTiN及びTiCの含有率がセラミ
ックス中における体積比で30〜70%の範囲内である
ので十分な実用強度を確保することができる。前記ろう
材としては、Ag−Cu−Ti系の銀ろう箔を使用し、
複合セラミックスと金属との間に介在させて真空中で加
熱接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による接合体のTiN,TiCの含有
量に対する接合部の引張強度を示すグラフである。
【図2】この発明による接合体のTiN,TiCの含有
量に対する複合セラミックスの4点曲げ強度を示すグラ
フである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス部がSi3 4 を母相と
    し、その中にTiN及びTiCのいずれかが少なくとも
    1種以上が分散された複合セラミックスと、金属とがろ
    う材を介して接合していることを特徴とするセラミック
    スと金属の接合体。
  2. 【請求項2】 前記TiN及びTiCの含有率がセラミ
    ックス中における体積比で30〜70%の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1に記載のセラミックスと金属
    の接合体。
  3. 【請求項3】 前記ろう材はAg−Cu−Ti系の銀ろ
    う箔であることを特徴とする請求項1に記載のセラミッ
    クスと金属の接合体。
  4. 【請求項4】 Si3 4 中にTiN及びTiCのいず
    れかが少なくとも1種以上を配合した主原料にAl2
    3 ,Y2 3 を添加して原料粒状物を作製し、該原料粒
    状物を成形してN2 雰囲気で加熱焼結して複合セラミッ
    クスを作製し、次いで該複合セラミックスと金属との接
    合面にろう材を介在させて真空中で加熱接合することを
    特徴とするセラミックスと金属の接合体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105397339A (zh) * 2015-12-22 2016-03-16 江苏阳明船舶装备制造技术有限公司 一种用于TiC陶瓷钎焊的钎焊材料

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105397339A (zh) * 2015-12-22 2016-03-16 江苏阳明船舶装备制造技术有限公司 一种用于TiC陶瓷钎焊的钎焊材料
CN105397339B (zh) * 2015-12-22 2017-11-17 江苏阳明船舶装备制造技术有限公司 一种用于TiC陶瓷钎焊的钎焊材料

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