JPH0623858Y2 - 分離形空気調和機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は１台の室外ユニツトで複数台の室内ユニツト
に冷媒を選択的に流入させる冷媒切替装置を備えた分離
形空気調和機に関するものである。

〔従来の技術〕

第４図は特公昭５１−１６７０２号公報に示された従来
の冷媒切替装置付分離形空気調和機を示すものであり，
図において(1)は圧縮機，凝縮器，これらの冷却用送風
機およびその制御用電気品等を内装した室外ユニツト，
(2a)(2b)は蒸発器，この蒸発器により冷却された空気を
室内に吹き出すための送風機およびこれらを制御する電
気品等を内装した複数の室内ユニツト，(3)は冷媒切替
装置で１台の上記室外ユニツト(1)と複数台の上記室内
ユニツト(2a)(2b)との間に位置するように，これらに冷
媒配管(A)(B)と電源電線，信号線(C)等により接続され
ている。

ところで上記冷媒切替装置(3)は１筐体にまとめられて
おり、これは例えば家屋の外壁または途中の別架台に取
付けられており、その内部には第５図に示すように当該
筐体内の上部に室外ユニツト(1)と室内ユニツト(2a)(2
b)との配線接続用端子台(4a)(4b)(4c)を含む電気品(5)
が設けられ，下部には各冷媒配管(A)(B)を結ぶ引き込み
冷媒配管部(6)が，上記複数台の室内ユニツトに対して
選択切替可能なるように配設されており、(7)はこの冷
媒回路の切替に使用される電磁弁装置である。また第４
図の(7a)は上記冷媒配管(A)側の高圧冷媒配管継手，(8
a)は同じくその低圧冷媒配管継手，(7b)(7c)はそれぞれ
上記冷媒配管(B)側の高圧冷媒配管継手，(8b)(8c)は同
じくその低圧冷媒配管継手である。

上記構成において一方の室内ユニツト(2a)の冷暖房運転
スイツチを「入」にすると，室外ユニツト(1)が運転状
態となり，この室外ユニツト(1)より吐出された冷媒は
室外ユニツト側冷媒配管(A)を介して冷媒切替装置(3)の
高圧冷媒配管継手(7a)から内部に入り、内部の冷媒配管
部(6)に接続された電磁弁装置(7)により選択的に切替え
られて，その時の室内ユニツト(2a)用の高圧冷媒配管継
手(7c)および室内ユニツト側冷媒配管(B)を経て室内ユ
ニツト(2a)の蒸発器に至り熱交換される。この時もう一
方の室内ユニツト(2b)の冷暖房運転スイツチを「入」に
しても室内ユニツト(2a)が運転中であるために，この室
内ユニツト(2b)は空調運転を行わない。

逆に室内ユニツト(2b)が空調運転中である時に，室内ユ
ニツト(2a)の冷暖房運転スイツチを「入」にすると，冷
媒回路は室内ユニツト(2a)側の回路に切替り，室内ユニ
ツト(2a)は空調運転となり室内ユニツト(2b)は空調運転
が中止されるようになつている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の冷媒切替装置は以上のように構成されているの
で，その取付け場所として家屋の外壁や別架台が必要で
あり、その取付けに手間がかかり，また室外ユニツト
(1)内の圧縮機や電気品のサービス時に途中の上記各冷
媒配管(A)(B)が障害になる等の問題点があつた。

この考案は上記の問題点を解消するように，特に冷媒切
替装置の構造とその取付け手段について工夫したもので
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案の場合は、冷媒切替装置(3a)を下面が開放され
た防滴形に構成すると共に，これを室外ユニツト(1)の
露出頂面上にこれを覆うように置き，また内部熱交換器
室(10)の上部には，冷媒切替電磁弁装置(15)が付設され
た下面の冷媒配管部(6)を配設し、またこの熱交換器室
(10)に隣接する圧縮機収納室(12)の上部には，上記冷媒
切替装置(3a)の制御用内装電気品ボツクス(14)を配設し
ている。

〔作用〕

この考案の場合は，室外ユニツトの頂面を開放し該部
に，これを覆うように下面が開放された防滴形の冷媒切
替装置を配設しているので，省スペースとなると同時
に，これらの間の冷媒配管が熱交換器室内の部品取外し
時の障害とならず，またこの冷媒切替装置の内装電気品
ボツクスの着脱も簡単にできる。

〔実施例〕

以下この考案の一実施例について説明する。すなわち第
１図および第２図において第４図のものと同一または相
当個所は同一符号を付してその重複説明は省略すること
にするが，図中の(1)は天井板を排除し頂面を露出させ
たこの考案の室外ユニツト，(3a)はこの室外ユニツトの
天井板に代つて該部に取付けられた，下面が開放された
防滴形のこの考案の冷媒切替装置であり，この冷媒切替
装置には上記室外ユニツト(1)側の冷媒配管(A)の高圧冷
媒配管継手(7a)と，一方の室内ユニツト(2b)側の冷媒配
管(B)の高圧冷媒配管継手(7b)およびもう一方の室内ユ
ニツト(2a)側の冷媒配管(B)の高圧冷媒配管継手(7c)の
他に，これらと一対を成すそれぞれの低圧冷媒配管継手
(8a)(8b)および(8c)が冷媒配管(A)側になるように１個
所にまとめて設けられている。そして上記各継手より冷
媒切替装置(3a)内に引込まれた下面の冷媒配管部(6)は
図示のように，上記室外ユニツト(1)内の熱交換器室(1
0)の上部に配設されており，また上記冷媒切替装置(3a)
の制御用電気品(11)は，上記熱交換器室(10)に隣接する
圧縮機収納室(12)の上部と，その外側の室外ユニツト
(1)の制御用電気品(13)の上部に配設されている。(14)
は上記電気品(11)を収納する電気品ボツクスで、これは
冷媒切替装置(3a)内に着脱自在に固定されている。また
(15)は冷媒切替装置(3a)内に引込まれた上記冷媒配管部
(6)に設けた冷媒切替電磁弁装置，(16)はこれと室外ユ
ニツト(1)との連絡リード線で，これを取外すことによ
つて電気品ボツクス(14)を冷媒切替装置(3a)と共に簡単
に取外すことができるようになつている。また(17)は室
外ユニツト(1)内の熱交換器室(10)に風を送るフアン，
(18)はその駆動用電動機でありこのフアン(17)と電動機
(18)は前パネル(19)を取外すことにより，当該前パネル
(19)の取外し方向と同一の前面側に取外し可能となつて
いる。その他(20)は熱交換器である。

以上のように構成されているので室外ユニツト(1)の露
出頂面に配設された防滴形の冷媒切替装置(3a)は，当該
室外ユニツトが上方からサービスが必要な場合は上記の
連絡リード線(16)を外し，上記の各継手部分を境にして
その取外しが可能であり，またこの冷媒切替装置(3a)の
電気品ボツクス(14)のそれ自体の取外しも簡単にできる
ものである。

なお第３図はこの考案の他の実施例であり，この場合は
室外ユニツト(1)側の冷媒配管(A)の各室内ユニツト(2a)
(2b)側の冷媒配管(B)の引出し部を室外ユニツト(1)の一
側面に集め、各冷媒配管継手を含め該部を着脱自在の箱
体(21)で覆つている点に特徴を有するが，他は第１図お
よび第２図のものと同様になつている。

〔考案の効果〕

この考案の分離形空気調和機は以上のように，下面が開
放された防滴形の冷媒切替装置を，室外ユニツトの露出
頂面上に着脱自在に設けているので，その設置場所を特
別に設ける必要がなくなるばかりでなく，その取外しに
より上記室外ユニツトの上方からのサービス性を損うこ
とがなく，さらには室外ユニツトの冷媒配管と上記冷媒
切替装置における各冷媒配管継手を箱体で覆うことによ
り，該部の見ばえを良くすることもできるという利点を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の分離形空気調和機の一実施例を示す
分解斜視図，第２図はその冷媒回路図，第３図はこの考
案の他の実施例を示す斜視図，第４図は従来の分離形空
気調和機の配置を示す斜視図，第５図はその冷媒切替装
置の内部を示す断面図である。 なお図中(1)は室外ユニツト，(2a)(2b)は室内ユニツ
ト，(3a)は冷媒切替装置，(6)は冷媒配管部，(10)は熱
交換器室，(12)は圧縮機収納室，(14)は電気品ボツク
ス，(15)は冷媒切替電磁弁装置，(21)は箱体，(A)(B)は
冷媒配管である。その他図中同一符号は同一または相当
部分を示すものとする。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】１台の室外ユニツトとこれに接続される複
   数台の室内ユニツトおよびこれら室内ユニツトに冷媒を
   選択的に切替流入させる冷媒切替装置を備えたものにお
   いて，上記室外ユニツトの頂面を開放させると共に，該
   部にこれを覆うように下面が開放された防滴形の冷媒切
   替装置を配設させたことを特徴とする分離形空気調和
   機。
2. 【請求項２】室外ユニツト内の熱交換器室の上部に，冷
   媒切替電磁弁装置が付設された冷媒配管部を位置させる
   と共に，この熱交換器室に隣接する圧縮機収納室の上部
   に，上記冷媒切替装置の内装電気品ボツクスを配設した
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の分離形空気調和
   機。
3. 【請求項３】室外ユニツトからの冷媒配管と室内ユニツ
   トへの冷媒配管の引き出し部を室外ユニツトの一側に集
   め，該部を着脱自在の箱体で覆つた実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の分離形空気調和機。