JPH06238231A - 水性塗料の塗装方法 - Google Patents

水性塗料の塗装方法

Info

Publication number
JPH06238231A
JPH06238231A JP5028889A JP2888993A JPH06238231A JP H06238231 A JPH06238231 A JP H06238231A JP 5028889 A JP5028889 A JP 5028889A JP 2888993 A JP2888993 A JP 2888993A JP H06238231 A JPH06238231 A JP H06238231A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
parts
paint
acrylic resin
based paint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5028889A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaoru Yamaguchi
薫 山口
Hiroyuki Magome
宏之 馬篭
Katsuhisa Aida
勝寿 會田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP5028889A priority Critical patent/JPH06238231A/ja
Publication of JPH06238231A publication Critical patent/JPH06238231A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、缶内面へアニオン型水性塗料を、ス
プレー塗装するに当たって、レベリング性に優れ、塗膜
厚の確保が容易で、ミキシングエアー及びブリスターの
発生が認められない塗装方法を提供するものである。 【構成】アニオン型水性塗料を塗装するに当たり基材上
にあらかじめ塩基性中和剤を塗布し、その後にアニオン
型水性塗料を塗装する塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は缶用水性塗料の塗装方法
に関するものである。より詳細には缶内面に水性塗料を
塗装するに当たり塗料を均一に塗膜欠陥なく塗装でき、
焼き付けの際のブリスター(缶内面塗料の焼き付け、乾
燥は直立の状態で行われる。その際の缶底での発泡現
象)発生を防止できる塗装方法である。更には水性塗料
中の溶剤量の低減を行うことができ、環境に対して優れ
たアニオン型水性塗料の塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】缶内面に水性塗料を塗装する場合、内容
物に対して優れた風味保持性が要求される為、または缶
素材金属の溶出を防止する為、塗装性に関しては厳しい
要求品質が求められる。塗膜はピンホール等の無い均一
な塗装である事が必要とされ、また塗膜欠陥や残留溶剤
の原因となるブリスターの発生も認められない。さらに
長期間の保存性も考慮すると塗膜厚は一定膜厚を確保し
なければならない。
【0003】缶内面塗料の塗装に関する使用状況はます
ます厳しいものに成っている。環境に対する配慮より水
性塗料に含まれる溶剤量の低減が求められているが、こ
れはレベリングの欠如や焼き付け時の揮発コントロール
の困難さにつながり、優れた塗装性を確保する事は困難
である。また缶製造ラインの高速化に伴い焼き付け時間
はますます短くなり、焼き付け時間を短時間化する為、
オーブンの温度の立ち上がりは急激になり、ブリスター
は発生し易くなっている。缶の軽量化に伴い特に缶底部
の缶形状は塗装に困難な形に変わりつつある。
【0004】この様な現況に対して、直接缶内面にスプ
レー塗装する現在の塗装方法では、均一にブリスターの
発生無しに塗装する事は困難になりつつある。また現在
水性の缶内面用スプレー塗料は、一般に多少の溶剤量を
含んでいるが、この溶剤量の低減も困難な状況であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】焼き付け後の塗装缶
には1.塗膜欠陥が無いこと2.ブリスターが発生して
いないこと3.一定以上の膜厚が缶内面の全ての部分で
確保されていること4.ミキシングエアー(スプレー時
に発生する巻き込みの泡)が塗膜に残存していないこと
が必要とされる。
【0006】塗料粘度から上記必要特性について考慮す
ると、塗料粘度が低い時、レベリング性は良好であるた
め塗膜欠陥については優れており、ミキシングエアーは
発生しにくく消滅しやすい。反面缶底への塗料の溜まり
は生じ易く、ブリスターの発生が顕著であり、膜厚確保
も困難である。一方塗料粘度が高い時、缶底への塗料の
溜まりが少ない為、ブリスター及び膜厚確保には良好で
あるが、レベリング性が劣る為塗膜欠陥は生じ易く、ミ
キシングエアーの発生も顕著である。またスプレー時の
霧化性が劣悪になり、適正なスプレー特性を得る事も困
難である。
【0007】一方溶剤量の低減はレベリング性を低減さ
せ、揮発性のコントロールも困難な為、ブリスターに関
しても発生しやすくなる。また塗料の表面張力が高くな
るため、ミキシングエアーは発生しやすくなり、消えに
くくもなる。溶剤量の低減は塗装性を劣悪なものにする
為、従来の塗装法では達成が非常に困難な課題であっ
た。
【0008】本発明は上記の様な事情に鑑みなされたも
のであり、低溶剤量の水性塗料であっても均一で塗膜欠
陥の無い塗膜が形成でき、ブリスター、ミキシングエア
ーの発生を防止できる塗装方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明はアニオン型水性塗料を
塗装するに当たり、基材上にあらかじめ塩基性中和剤を
塗布し、その後にアニオン型水性塗料を塗装する塗装方
法を提供するものである。
【0010】その塗装方法はスプレー塗装が望ましく、
塩基性中和剤はアミンもしくはアンモニアであることが
望ましい。
【0011】さらにはアニオン型水性塗料は、自己乳化
性エポキシ─アクリル樹脂を主成分とするアニオン型水
性塗料であることが望ましく、その自己乳化性エポキシ
─アクリル樹脂のアクリル樹脂は、カルボキシル基含有
のアクリル樹脂であり、カルボキシル基の中和率が10
〜95モル%であることが望ましい。また自己乳化性エ
ポキシ─アクリル樹脂は自己架橋型であり、焼き付け硬
化型の樹脂であることが望ましい。
【0012】本発明を以下に詳細に説明する。
【0013】本発明は低溶剤量の水性塗料であっても、
均一で塗膜欠陥の無い塗膜が形成でき、ブリスター、ミ
キシングエアーの発生を防止できる塗装方法を提供する
ものである。
【0014】缶内面塗料塗装の際のスプレー塗装におい
ては、スプレーする際は塗料粘度が低く、缶に付着した
後は塗料粘度が高い事が望ましい。すなわちスプレーさ
れる際の塗料粘度が低ければ霧化性に優れ、レベリング
性においても良好であり、ミキシングエアーの発生を抑
制でき、その消滅も容易に生じる。また缶に付着した後
の塗料粘度が高ければ缶底への塗料の溜まりも生じにく
く、膜厚確保も容易である。
【0015】アニオン型水性塗料の特徴として塩基性中
和剤の混入により塗料粘度が増加する性質がある。すな
わち缶にあらかじめ塩基性中和剤を塗布し、その後にア
ニオン型水性塗料を塗装する事により、スプレーの際の
塗料粘度が低いにも係わらず缶に付着した後の塗料粘度
を高くすることができる。
【0016】中和剤の混入により塗料粘度が変化するこ
とに着目した塗装システムはスプレー塗装の際に最も良
好な改良効果が望まれる。ただしロールコート塗装、静
電塗装、スピンコーター塗装、ディップ塗装、フローコ
ーティング塗装、カーテンコーター塗装等にも応用が可
能である。
【0017】従来より缶内面塗料をスプレー塗装する
際、スプレーマシン1台に付き塗装ガンは1〜3基使用
して行っている。この内の1基を塩基性中和剤の塗布に
使用することで、缶内面に容易に塩基性中和剤を塗布す
ることができる。従って缶内面にあらかじめ塩基性中和
剤を塗布するに当たって、特別な装置および設備の導入
は不要であり、従来の設備に対して新たにガンを1基増
設するだけで行う事ができる。
【0018】使用する塩基性中和剤としてはアミンもし
くはアンモニアであることが望ましい。アミンとしては
例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルア
ミン等のアルキルアミン類、ジメチルアミノエタノー
ル、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミ
ノメチルプロパノール、ジメチルアミノメチルプロパノ
ール等のアルコールアミン類、モルホリン等が使用でき
る。またエチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の
多価アミンも使用できる。
【0019】塩基性中和剤としては水酸化ナトリウム、
炭酸ナトリウム等の塩基性塩類を用いる事もできる。た
だし缶内面塗料用途に用いる場合は、焼き付け後に塗膜
内に残ることの無いアミンもしくはアンモニアであるこ
とが望ましい。アミンもしくはアンモニアは、焼き付け
硬化後に塗膜内に残存することが無いため、缶内面に塗
装、焼き付けされた内面塗料は、内容物の風味保持性に
優れた性能を発揮する事ができる。また塩類の混入は耐
水性を劣化させ、鉄もしくはアルミニウム等の下地基材
に対しての密着性も劣化させる等、塗膜性能に多くの悪
影響を与える為、缶内面塗料用途には適切で無い。
【0020】缶内面にあらかじめ塩基性中和剤を塗布す
るに当たって、アミンもしくは濃アンモニア水の原液を
塗布することもできるが、作業環境を悪化させない為、
または望ましい塗料粘度の増加を得るために、水を用い
て0.5〜50%程度に希釈した後に塗布する事が望ま
しい。缶内面塗料の塗装の際、その塗膜量は内容物また
は下地基材によって様々である。その用途に応じた適切
なレベリング性及び塗料粘度の増加レベルを、アミンも
しくはアンモニア水溶液の濃度によって調整する事がで
きる。
【0021】またアミンもしくはアンモニアの水溶液を
使用するに当たって、望ましくはその表面張力を塗料と
同等にする必要がある。そのためにアミンもしくはアン
モニアの水溶液に、一定量の溶剤を添加し、塗料と同じ
表面張力にすることが望ましい。缶内面にあらかじめ塗
布する、アミンもしくはアンモニア水溶液と、アニオン
型水性塗料の表面張力が大きく異なる場合、塗料のハジ
キが生じ均一な塗膜形成が困難である。ただし塗料の表
面張力、粘弾性によっては必ずしもアミンもしくはアン
モニアの水溶液に溶剤を添加する必要は無い。
【0022】従来より缶内面に塗料を塗装・焼き付けす
る際、塗装後の缶は正立後ネットコンベアーに乗せら
れ、トンネルオーブンによって焼き付け乾燥がなされて
いる。缶内面にあらかじめ塩基性中和剤を塗布し、その
後にアニオン型水性塗料を塗装するに当たって、塗装後
の缶は一定時間横転がり搬送され、その後に正立し、ネ
ットコンベアーに乗せられオーブンに入る事が望まし
い。横転がり搬送の間に塗料への塩基性中和剤の混入に
よる、塗料粘度の増加が生じ、正立乾燥時の缶底への塗
料の溜まりの抑制、それに伴うブリスター発生の防止が
達成される。また横転がり時には、一定方向への塗料の
垂れも生じない為、部分的な塗料の溜まりも生ぜず、缶
内面各部での膜厚確保も容易である。
【0023】缶内面用水性塗料としては、エポキシ樹脂
をカルボキシル基含有のアクリル樹脂で変成し、水溶性
もしくは水分散性を付与した自己乳化性エポキシ─アク
リル樹脂が種々提案されている。
【0024】例えば、特開昭53─1228号公報に
は、エポキシ樹脂の存在下に過酸化ベンゾイル等の過酸
化物重合開始剤を用いて、カルボキシル基含有のアクリ
ルモノマーを含むアクリルモノマーを重合してなる、グ
ラフト化されたエポキシ樹脂を、塩基性中和剤で中和し
た後、水性媒体中に分散せしめてなる、自己乳化性エポ
キシ−アクリル樹脂によるアニオン型水性塗料が開示さ
れている。
【0025】特開昭55─75460号公報および特開
昭56─109243号公報にはカルボキシル基を含む
アクリル樹脂とエポキシ樹脂とを反応させたカルボキシ
ル基過剰の部分反応物をアミンもしくはアンモニアの存
在下で水性媒体中に分散せしめてなるアニオン型水性塗
料が開示されている。
【0026】特開昭55─3481号公報及び特開昭5
5─3482号公報にはカルボキシル基を含むアクリル
樹脂を、アミン系エステル化触媒を用いてエステル化す
ることにより、エポキシ樹脂と反応させた、実質上エポ
キシ樹脂のオキシラン基を有さない自己乳化性エポキシ
−アクリル樹脂を塩基性中和剤で中和した後、水中に分
散せしめるアニオン型水性塗料が開示されている。
【0027】そして、特開昭57─105418号公報
および特開昭58─198513号公報には、それぞれ
芳香族エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を部分反応し
て得られる、1分子中にエポキシ基とアクリロイル基と
を共有するエポキシ樹脂変成物と、カルボキシル基が構
造中に存在するアクリルモノマーを含む、アクリルモノ
マー混合物を共重合させて得られる、自己乳化性エポキ
シ─アクリル樹脂を、塩基性中和剤で中和した後、水中
に分散させてなるアニオン型水性塗料が開示されてい
る。
【0028】上記のアニオン型水性塗料においては、い
ずれも塩基性中和剤の混入により粘度が増加する傾向が
認められる。従って基材上にあらかじめ塩基性中和剤を
塗布し、その後塗料を塗装する事で、塗装後の塗料粘度
上昇による塗装性改良効果が望める。
【0029】またこれらのアニオン型水性塗料は通常、
少なくとも部分的にはアミンもしくはアンモニア等の塩
基性中和剤で中和する事により、水性媒体中に溶解もし
くは分散させている。この時の中和率はカルボキシル基
に対して10〜95モル%が望ましい。すなわち10モ
ル%未満であると、水性媒体中への溶解もしくは分散が
困難であり、95モル%より多いとあらかじめ基材上に
塗布した塩基性中和剤による粘度増加の効果が僅かであ
る。
【0030】本発明における自己乳化性エポキシ−アク
リル樹脂は、自己架橋型であり、焼き付け硬化型の樹脂
であることが望ましい。缶内面塗料は焼き付け硬化によ
って塗膜形成がなされる。焼き付け条件は150〜24
0℃、10秒〜30分であり、焼き付けによって基材上
にあらかじめ塗布した塩基性中和剤が揮発する為、硬化
塗膜の塗膜性能に悪影響を与えない。
【0031】本発明におけるアニオン型水性塗料は、自
己乳化性エポキシ−アクリル樹脂を主成分とする事が望
ましいが、缶内面塗料として用いる場合、必要に応じて
耐内容物性、下地基材に対する密着性等を付与する為、
フェノール樹脂、アミノ樹脂等の硬化剤を添加すること
ができる。
【0032】本発明におけるアニオン型水性塗料には、
必要に応じて、更に塗装性を良好なものにする為に、1
種もしくは数種の溶剤、レオロジーコントロール剤、界
面活性剤、または消泡剤等を添加することもできる。ま
た 本発明におけるアニオン型水性塗料には、加工時の
傷付き等を防ぐ目的で、滑り剤として、公知慣用各種の
ワックスを添加することもできる。
【0033】本発明におけるアニオン型水性塗料塗装に
適当な基材としては、錫メッキ鋼板、ティンフリースチ
ール、アルミニウム、種々の前処理を行った金属、鉄を
始め種々の金属素材、金属製品が挙げられる。また木
材、紙、ダンボール、種々のプラスチック、複合材料及
びその加工品も基材として用いる事ができる。
【0034】本発明におけるアニオン型水性塗料の塗装
方法としては缶内面用塗料の塗装の際最も優れた効果を
得られるが、缶用塗料用途以外に、用途に応じて、それ
ぞれ適当な防錆剤、顔料、充填剤などを配合して、防錆
プライマー、印刷インキ、耐食防錆用塗料の塗装方法と
して用いることも可能である。また種々のプライマー、
ハードコート塗料、プレコートメタル用塗料、自動車用
塗料、船舶用塗料等の種々のアニオン型水性塗料の塗装
に有用な塗装方法である。
【0035】
【実施例】以下実施例をあげて、本発明を具体的に説明
する。例中、部とは重量部を表し、%は重量%を表す。
【0036】実施例1 (アニオン型水性塗料の製造) (1)エチルセロソルブ 100部 (2)1−ブタノール 60部 (3)エピコート1010(油化シェルエポキシ(株)製) 150部 (4)メタクリル酸 20部 (5)スチレン 10部 (6)エチルアクリレート 10部 (7)過酸化ベンゾイル 3部 (8)ジメチルアミノエタノール 15部 (9)イオン交換水 285部 (10)イオン交換水 347部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(1)〜(3)を
仕込み、加熱溶解した。110℃まで加熱した後、攪拌
しながら、(4)〜(7)を均一混合溶解させた溶液
を、2時間かけて滴下した。滴下終了後も110℃を保
ち、4時間攪拌した後、冷却を行った。80℃迄冷却し
た後、(8)及び(9)の混合溶液を、60分かけて滴
下した。滴下終了後(10)を120分かけて滴下し、
目的とするアニオン型水性塗料を得た。自己乳化性エポ
キシ─アクリル樹脂の、アクリル樹脂に含まれるカルボ
キシル基の中和率は72.5モル%であり、この塗料の
固形分は19%、溶剤量は16%、粘度は#4フォード
カップで18秒/25℃であった。
【0037】実施例2 (カルボキシル基含有のアクリル樹脂の製造) (1)プロピレングリコールモノメチルエーテル 200部 (2)2−ブタノール 300部 (3)メタクリル酸 130部 (4)スチレン 100部 (5)エチルアクリレート 100部 (6)過酸化ベンゾイル 4部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(1)及び(2)
を仕込み、(3)〜(4)の混合溶液の1/4を仕込ん
だ。100℃迄加熱した後、攪拌しながら(3)〜
(4)溶液の残りの3/4を2時間かけて滴下した。滴
下終了後100℃を保ちながら、更に2時間攪拌した。
固形分40%のカルボキシル基含有のアクリル樹脂溶液
を得た。
【0038】 (アニオン型水性塗料の製造) (1)プロピレングリコールモノプロピルエーテル 66部 (2)エピコート1009(油化シェルエポキシ(株)製) 200部 (3)上記カルボキシル基含有のアクリル樹脂 150部 (4)ジメチルアミノエタノール 13部 (5)イオン交換水 871部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(1)及び(2)
を仕込み、120℃にて2時間加熱攪拌し、エポキシ樹
脂を溶解した。その後冷却し、(3)を仕込んだ後、1
00℃にて攪拌しながら(4)を仕込み、1時間反応さ
せた後冷却した。60℃まで冷却した後、(5)を12
0分かけて滴下し、目的とするアニオン型水性塗料を得
た。自己乳化性エポキシ─アクリル樹脂の、アクリル樹
脂に含まれるカルボキシル基の中和率は53.1モル%
であり、この塗料の固形分は20%、溶剤量は12%、
粘度は#4フォードカップで16秒/25℃であった。
【0039】実施例3 (エポキシ樹脂変成物の製造) (1)ブチルセロソルブ 349部 (2)エピコート1100L(油化シェルエポキシ(株)製) 646部 (3)10%水酸化ナトリウム 1部 (4)ハイドロキノン 0.02部 (5)メタクリル酸 4部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(1)及び(2)
を仕込み、120℃にて2時間加熱攪拌し、エポキシ樹
脂を溶解した。そののち昇温し、130℃にて攪拌しな
がら(3)〜(5)を仕込み、130℃を保ち3時間反
応させた後冷却後取り出した。得られた樹脂溶液は、固
形分65%、樹脂酸価0.2(固形分当たり)であっ
た。
【0040】 (アニオン型水性塗料の製造) (1)メチルイソブチルケトン 23部 (2)上記エポキシ樹脂変成物 171部 (3)スチレン 16.7部 (4)エチルアクリレート 19.5部 (5)メタクリル酸 19.5部 (6)ブチルセロソルブ 33.4部 (7)アゾビスイソブチロニトリル 2.4部 (8)アゾビスイソブチロニトリル 0.6部 (9)メチルエチルケトン 10部 (10)ジメチルアミノエタノール 8.0部 (11)イオン交換水 537部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(1)を仕込み、
80℃にて加熱・還流しながら、(2)〜(7)の混合
溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後90℃に昇温
し、滴下終了60分後に(8)を添加した。さらに90
℃にて60分反応した後、冷却した。70℃まで冷却し
た後(9)及び(10)を添加した。その後(11)を
120分かけて滴下し、目的とするアニオン型水性塗料
を得た。自己乳化性エポキシ─アクリル樹脂の、アクリ
ル樹脂に含まれるカルボキシル基の中和率は39.6モ
ル%であり、この塗料の固形分は20%、溶剤量は15
%、粘度は#4フォードカップで15秒/25℃であっ
た。
【0041】実施例4 (アニオン型水性塗料の製造)実施例3のアニオン型水
性塗料を、圧力100mmHgの減圧化で加熱し、脱水
及び脱溶剤を行い、水性塗料から溶剤の一部を除去し
た。この脱溶剤した塗料に、固形分が20%になるよう
にイオン交換水を添加し、目的とするアニオン型水性塗
料を得た。自己乳化性エポキシ−アクリル樹脂の、アク
リル樹脂に含まれるカルボキシル基の中和率は39.6
モル%であり、この塗料の固形分は20%、溶剤量は5
%、粘度は#4フォードカップで14秒/25℃であっ
た。
【0042】実施例5 (アニオン型水性塗料の製造)実施例1のアニオン型水
性塗料の製造において、(8)ジメチルアミノエタノー
ルをの量を15部から19部に、(10)イオン交換水
の量を347部から343部にすることで、目的とする
アニオン型水性塗料を得た。自己乳化性エポキシ−アク
リル樹脂の、アクリル樹脂に含まれるカルボキシル基の
中和率は91.8モル%であり、この塗料の固形分は1
9%、溶剤量は16%、粘度は#4フォードカップで4
2秒/25℃であった。
【0043】実施例6 (アニオン型水性塗料の製造)実施例4の脱溶剤した後
の、アニオン型水性塗料の樹脂中に含まれるカルボキシ
ル基に対して、20モル%量のジメチルアミノエタノー
ルを添加した後、固形分が20%になるようにイオン交
換水を添加し、目的とするアニオン型水性塗料を得た。
自己乳化性エポキシ−アクリル樹脂の、アクリル樹脂に
含まれるカルボキシル基の中和率は59.6モル%であ
り、この塗料の固形分は20%、溶剤量は5%、粘度は
#4フォードカップで40秒/25℃であった。
【0044】実施例7 (フェノール樹脂の製造) (1)イオン交換水 80部 (2)21.5%水酸化ナトリウム水溶液 72部 (3)ビスフェノールA 140部 (4)37%ホルマリン 400部 (5)20%塩酸 70部 (6)1─ブタノール 180部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(1)〜(4)を
仕込み、50℃にて2時間、その後昇温し70℃にて1
時間反応させた所、赤褐色透明な樹脂溶液を得た。40
℃まで冷却し、(5)を仕込んだところ、数分間で上層
が無色透明の水層に、下層が褐色の有機層とに分離し
た。上層をデカンテーションにて分離した後(6)を仕
込み、固形分54%のフェノール樹脂溶液を得た。
【0045】(アニオン型水性塗料の製造)実施例1に
おけるアニオン型水性塗料100部に対して上記フェノ
ール樹脂2.0部、次にイオン交換水3.7部を常温に
て攪拌しながら添加し、目的とするアニオン型水性塗料
を得た。この塗料の固形分は19%、粘度は#4フォー
ドカップで17秒/25℃であった。
【0046】実施例7 (アニオン型水性塗料の製造)実施例2におけるアニオ
ン型水性塗料100部に対してサイメル325(三井サ
イアナミッド(株)製)1.0部、次にイオン交換水
4.0部を常温にて、攪拌しながら添加し、目的とする
アニオン型水性塗料を得た。この塗料の固形分は20
%、粘度は#4フォードカップで16秒/25℃であっ
た。
【0047】比較例1 (アニオン型水性塗料の製造) (1)エチルセロソルブ 100部 (2)1−ブタノール 60部 (3)エピコート1007(油化シェルエポキシ(株)製) 150部 (4)メタクリル酸 20部 (5)スチレン 10部 (6)エチルアクリレート 10部 (7)過酸化ベンゾイル 3部 (8)ジメチルアミノエタノール 21部 (9)イオン交換水 399部 (10)イオン交換水 227部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(1)〜(3)を
仕込み、加熱溶解した。110℃まで加熱した後、攪拌
しながら、(4)〜(7)を均一混合溶解させた溶液
を、2時間かけて滴下した。滴下終了後も110℃を保
ち、4時間攪拌した後、冷却を行った。80℃迄冷却し
た後、(8)及び(9)の混合溶液を、60分かけて滴
下した。滴下終了後(10)を120分かけて滴下し、
目的とするアニオン型水性塗料を得た。自己乳化性エポ
キシ─アクリル樹脂のアクリル樹脂に含まれるカルボキ
シル基の中和率は101.5モル%であり、この塗料の
固形分は19%、溶剤量は16%、粘度は#4フォード
カップで19秒/25℃であった。
【0048】比較例2 (アニオン型水性塗料の製造) (1)エチルセロソルブ 100部 (2)1−ブタノール 60部 (3)エピコート1010(油化シェルエポキシ(株)製) 150部 (4)メタクリル酸 20部 (5)スチレン 10部 (6)エチルアクリレート 10部 (7)過酸化ベンゾイル 3部 (8)水酸化ナトリウム 6部 (9)イオン交換水 294部 (10)イオン交換水 347部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(1)〜(3)を
仕込み、加熱溶解した。110℃まで加熱した後、攪拌
しながら、(4)〜(7)を均一混合溶解させた溶液
を、2時間かけて滴下した。滴下終了後も110℃を保
ち、4時間攪拌した後、冷却を行った。80℃迄冷却し
た後、(8)及び(9)の混合溶液を、60分かけて滴
下した。滴下終了後(10)を120分かけて滴下し、
目的とするアニオン型水性塗料を得た。自己乳化性エポ
キシ─アクリル樹脂の、アクリル樹脂に含まれるカルボ
キシル基の中和率は64.5モル%であり、この塗料の
固形分は19%、溶剤量は16%、粘度は#4フォード
カップで19秒/25℃であった。
【0049】比較例3 (アニオン型水性塗料の製造) (1)エチルセロソルブ 100部 (2)1−ブタノール 60部 (3)エピコート1010(油化シェルエポキシ(株)製) 150部 (4)メタクリル酸 20部 (5)スチレン 10部 (6)エチルアクリレート 10部 (7)過酸化ベンゾイル 3部 (8)ジメチルアミノエタノール 2部 (9)イオン交換水 38部 (10)イオン交換水 607部 窒素ガスを封入した4つ口フラスコに(1)〜(3)を
仕込み、加熱溶解した。110℃まで加熱した後、攪拌
しながら、(4)〜(7)を均一混合溶解させた溶液
を、2時間かけて滴下した。滴下終了後も110℃を保
ち、4時間攪拌した後、冷却を行った。80℃迄冷却し
た後、(8)及び(9)の混合溶液を、60分かけて滴
下した。滴下終了後(10)を120分かけて滴下した
が樹脂は凝集、沈降し水性塗料を得られなかった。自己
乳化性エポキシ─アクリル樹脂のアクリル樹脂に含まれ
るカルボキシル基の中和率は9.7モル%であった。
【0050】次に、実施例1〜5及び比較例1及び2
(比較例3は塗料化不能であった。)のアニオン型水性
塗料について塗装試験を行った。また塗膜性能として密
着性を評価した。それらの結果はまとめて表1及び表2
に示す。
【0051】
【0052】
【0053】〔塗装条件A〕350mlアルミニウム缶
内面に、10%ジメチルアミノエタノール水溶液(1−
ブタノール2%を含む)80mgを、予めスプレー塗布
した後、実施例1〜5及び比較例1、2のアニオン型水
性塗料1g(固形分として190〜200mg)をスプ
レー塗装した。60rpmにて30秒横転がり搬送した
後、正立の状態でオーブンにて200℃、60秒(ピー
ク温度)の焼き付けを行った。
【0054】〔塗装条件B〕350mlアルミニウム缶
内面に、実施例1〜5及び比較例1、2のアニオン型水
性塗料1g(固形分として190〜200mg)を直接
スプレー塗装した。60rpmにて30秒横転がり搬送
した後、正立の状態でトンネルオーブンにて200℃、
60秒(ピーク温度)の焼き付けを行った。
【0055】〔缶ERV〕エナメルレーター(通電試験
機)を用い、塗装缶に1%食塩水を満たし、缶体を陽極
とし、食塩水に陰極を挿入し、6V−4秒電圧をかけた
時の電流値を測定した。缶ERVは次に示す様な3段階
によって評価した。 〇・・・・・・・・電流値が0.5mA未満である。 △・・・・・・・・電流値が0.5〜5mAである。 ×・・・・・・・・電流値が5mA以上である。
【0056】〔最小膜厚〕内面塗料を塗装した後、アル
ミ缶基材を10%塩酸で溶解し、得られたフリーフィル
ムの膜厚を、精密膜厚計で測定した。特に缶底部は部分
的に膜厚の薄い部分が発生し易い為、詳細に測定し、得
られた膜厚分布測定値の最小膜厚を評価した。最小膜厚
は次に示すような3段階によって評価した。 〇・・・・・・・・最小膜厚が3μm以上である。 △・・・・・・・・最小膜厚が2〜3μmである。 ×・・・・・・・・最小膜厚が2μm未満である。
【0057】〔ミキシングエアー〕ミキシングエアーに
よる、内面塗膜中の微小泡を観察し評価した。ミキシン
グエアー評価は次に示すような3段階によって評価し
た。 〇・・・・・・・・ミキシングエアーによる微小泡、認められ
ず。 △・・・・・・・・ミキシングエアーによる微小泡、1缶中に1
〜5個あり。 ×・・・・・・・・ミキシングエアーによる微小泡、1缶中に5
個以上あり。
【0058】〔ブリスター〕焼き付け時に発生した缶底
部の塗膜の発泡を評価した。ブリスター評価は次に示す
ような3段階によって評価した。 〇・・・・・・・・ブリスターによる缶底での泡、認められず。 △・・・・・・・・ブリスターによる缶底での泡、1缶中に1〜
5個あり。 ×・・・・・・・・ブリスターによる缶底での泡、1缶中に5個
以上あり。
【0059】〔密着性〕塗装缶中にイオン交換水をパッ
クした後、125℃、30分のレトルト処理を行った。
レトルト処理後の内面塗膜上に、カッターにてクロスカ
ットを行った後、その上に粘着テープを貼った後、粘着
テープを急速に剥離し、塗膜の剥離状態を観察した。密
着性評価は次に示すような3段階によって評価した。 〇・・・・・・・・剥離が全く認められず。 △・・・・・・・・全体の1〜30%が剥離した。 ×・・・・・・・・全体の31〜100%が剥離した。
【0060】
【発明の効果】本発明では、塩基性中和剤の混入によ
り、アニオン型水性塗料の粘度が増加する事を利用した
ものである。あらかじめ基材上に塩基性中和剤を塗布す
ることにより、缶内面へのアニオン型水性塗料のスプレ
ー塗装に当たって、レベリング性に優れ、塗膜厚の確保
が容易で、ミキシングエアー及びブリスターの発生も認
められない塗装方法を確立することができた。また本発
明における塗装方法を利用する事により低溶剤量のアニ
オン型水性塗料であっても優れた塗装性を確保する事が
できた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アニオン型水性塗料を塗装するに当たり基
    材上にあらかじめ塩基性中和剤を塗布し、その後にアニ
    オン型水性塗料を塗装することを特徴とする水性塗料の
    塗装方法。
  2. 【請求項2】塗装方法がスプレー塗装であることを特徴
    とする請求項1記載の塗装方法。
  3. 【請求項3】塩基性中和剤がアミンもしくはアニモニア
    であることを特徴とする請求項1記載の塗装方法。
  4. 【請求項4】アニオン型水性塗料が自己乳化性エポキシ
    ─アクリル樹脂を主成分とするアニオン型水性塗料であ
    ることを特徴とする請求項1記載の塗装方法。
  5. 【請求項5】自己乳化性エポキシ─アクリル樹脂のアク
    リル樹脂がカルボキシル基含有のアクリル樹脂であり、
    カルボキシル基の中和率が10〜95モル%であること
    を特徴とする請求項4記載の塗装方法。
  6. 【請求項6】自己乳化性エポキシ─アクリル樹脂が自己
    架橋型であり、焼き付け硬化型の樹脂である請求項4記
    載の塗装方法。
JP5028889A 1993-02-18 1993-02-18 水性塗料の塗装方法 Pending JPH06238231A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5028889A JPH06238231A (ja) 1993-02-18 1993-02-18 水性塗料の塗装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5028889A JPH06238231A (ja) 1993-02-18 1993-02-18 水性塗料の塗装方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06238231A true JPH06238231A (ja) 1994-08-30

Family

ID=12260970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5028889A Pending JPH06238231A (ja) 1993-02-18 1993-02-18 水性塗料の塗装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06238231A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7682699B2 (en) 2002-03-08 2010-03-23 Valspar Sourcing, Inc. Coatings having low volatile organic compound content

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7682699B2 (en) 2002-03-08 2010-03-23 Valspar Sourcing, Inc. Coatings having low volatile organic compound content

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9038849B2 (en) Coating compositions for food and beverage containers
JP3274401B2 (ja) 常温硬化性二液形水系エポキシ樹脂塗料組成物
JP3215564B2 (ja) 水性塗料組成物
EP0526991B1 (en) Aqueous coating composition
US5767175A (en) Aqueous coating composition
JPWO2007015294A1 (ja) 水性塗料組成物
JP4105360B2 (ja) 水性2液型下塗塗料組成物
JPH0672216B2 (ja) 水性被覆用樹脂組成物とその製造方法
JP4661048B2 (ja) 水性塗料組成物及び被塗物
JPH11513063A (ja) アミノウレタン硬化剤、エポキシベース塗料及びそれらの使用
US5723555A (en) Vinyl resins containing alkoxyacrylamide-polyol reaction products and use in epoxy resin blends for coatings
JPH06238231A (ja) 水性塗料の塗装方法
JP4254234B2 (ja) 水性塗料組成物
JP2008231398A (ja) 水性塗料組成物及びそれを用いてなる被塗物
CN114686069B (zh) 聚丙烯酸酯树脂改性水性环氧乳液及其制备方法
JPH07313933A (ja) 缶内面水性塗料の塗装方法
JPH0125489B2 (ja)
JPH1036762A (ja) 水性エポキシ樹脂組成物
JP2002239455A (ja) アルミニウムホイールの塗装方法
JPH06145593A (ja) 水性塗料組成物
JPS63309516A (ja) 水性樹脂分散体
JPS59213718A (ja) 水性樹脂組成物
JPH08302274A (ja) 水性塗料組成物
CN115651501B (zh) 一种应用于粉末喷涂的紫外线光固化涂料
JPH021191B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees