JPH06237680A - 農作物防護ネット - Google Patents

農作物防護ネット

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JPH06237680A
JPH06237680A JP2791593A JP2791593A JPH06237680A JP H06237680 A JPH06237680 A JP H06237680A JP 2791593 A JP2791593 A JP 2791593A JP 2791593 A JP2791593 A JP 2791593A JP H06237680 A JPH06237680 A JP H06237680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
net
boar
repellent
animals
control
Prior art date
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Pending
Application number
JP2791593A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Miura
勝美 三浦
Yoshiro Yokoyama
善郎 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YOKOYAMA SEIMO KK
Original Assignee
YOKOYAMA SEIMO KK
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Publication date
Application filed by YOKOYAMA SEIMO KK filed Critical YOKOYAMA SEIMO KK
Priority to JP2791593A priority Critical patent/JPH06237680A/ja
Publication of JPH06237680A publication Critical patent/JPH06237680A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耕作地において、イノシシや鹿などの野生動
物による農作物の被害を防除する。 【構成】 耕作地等の周囲に所定高さで張り巡らす繊維
製ネット1であって、この繊維製ネット1に対して動物
の嫌う忌避剤2を塗布又は含浸させて農作物防護ネット
とし、このネットで防除網を構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、田、畑又は果樹園など
の耕作地において、イノシシや鹿などの野生動物による
農作物の被害を防除する農作物防護ネットに関する。
【0002】
【従来の技術】以前より、イノシシを始めとする野生動
物による農作物被害は各地で見られていたが、近年の自
然開発に伴ないその数はますます増大してきている。こ
の種の被害は、物理的損害だけでなく、耕作者の精神的
苦痛まで併せると計り知れないものがある。
【0003】以下、イノシシを例に挙げて説明する。従
来より、イノシシによる被害を防除するため、耕作地に
対して、 トタン板で壁をする方法……経費がかさみ、耐用年数
が短いため、コスト高になる。設置及び撤去に手間がか
かる。 ビニールシートを張る方法…安価だが設置作業が大変
で、風で破けたり動物にも破られる。耐用年数も短い。 ネットを張る方法……………通常、ポリエチレン製。
材質が硬く、網地がかさばるため、持ち運びに不便。動
物に喰いちぎられたり、風により隙間ができる。 電線を張る方法………………通称、電柵。人体に危険
で、感電死の恐れがある。 などが講じられてきたが、いずれも満足のいく防除効果
を得られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記方法から
解決すべき共通課題を抽出し、対策を試みた。それは
(1)運搬、設置が容易なこと、(2)風により変形しない
こと、(3)動物による破損がないこと、(4)耐用年数が
長いこと、(5)できれば、動物そのものが近づかなくな
ること、である。
【0005】(1)〜(4)については、イノシシの持つ習
性を利用することで解決した。その習性とは、餌を求め
て移動するとき、その進路を妨害するネットなどの遮蔽
物があると、そのネットを噛み切ってでも進もうとす
る、というものである。まず、極く軟らかく、丈夫で、
かつ比重の重い素材でネットを形成する。このネット
を、防除したい耕作地等の周囲に高さが1.5〜2m程度
になるように、近辺の小枝等に掛止して張り巡らせる。
こうしてネットを構築したものを特に防除網と呼ぶ。こ
の防除網では、ネットが衝撃により、掛止した小枝等か
ら外れるようにする点がポイントである。
【0006】イノシシが、習性によりネットを噛み切ろ
うと近づけば、イノシシの接触による衝撃で、このネッ
トは設置した小枝等から外れイノシシに覆い被さる。イ
ノシシは驚いて逃走を図るが、もがけばもがくほどネッ
トはイノシシに絡みつく。死物狂いの努力の結果、イノ
シシはネットを何個所か破ることでようやく脱出でき
る。この体験が、イノシシにとって防除網への恐怖とな
り、以後一切この防除網に近づかなくなるのである。
【0007】しかし、この方法も含め、これまでの方法
はいずれも漠然とした遮蔽物を防除したい耕作地等の周
囲に張り巡らせていたに過ぎない。また、(5)について
解決が先送りとなってしまい、より積極的に動物の被害
を防除するには如何にすればよいかが課題として残され
ていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
次のネットを用いて解決した。それが、耕作地等の周囲
に所定高さで張り巡らす繊維製ネット1であって、この
ネットに対して動物の嫌う忌避剤2を塗布又は含浸させ
てなることを特徴とする農作物防護ネットである。
【0009】忌避剤2には、例えば刺激味をもたらすも
のとしてカプセルトウガラシ(微小なカプセル中にトウ
ガラシ成分を封入したもの)やトウガラシ粉末等が、嘔
吐感を起こさせるものとしてクレゾールやコールタール
等が挙げられる。このように、動物に生理的嫌悪感を与
えるものならばいずれも忌避剤2として利用できる。
【0010】
【作用】ここでは、本発明の農作物防護ネットの作用に
ついて説明する。ネット1は、これに接触する動物に覆
い被さったり絡みついて心理的恐怖感を与え、ネット1
に近づくことの危険性又はネット1そのものが自身に対
する危険物であると認知させる働きを持つ。このネット
1はあくまで前記作用を目的にしたものであるから、動
物に多少破られても構わない。
【0011】忌避剤2は、ネット1に接触する動物に味
覚による刺激や嘔吐感という生理的嫌悪感を与え、ネッ
ト1に近づくことの危険性又はネット1そのものが自身
に対する危険物であると認知させる働きを持つ。ネット
1は、この忌避剤2を広範囲に分布させると共に、長期
にわたる忌避剤2の効用維持のための媒体としても働
く。
【0012】これら心理的恐怖と生理的嫌悪感の相乗効
果により、二度とイノシシを近づけさせないようにする
のである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を用いて説
明する。図1は本発明のネット1を用いて効果的に防除
網4を構築した実施例、図2はこの防除網4によるイノ
シシ撃退の方法を表した図である。
【0014】まず、本発明の実施例として具体的なネッ
ト1の構成を示す。 <実施例・1> 繊維製ネット…ナイロン製:210drのナイロン繊維を24
×27本/撚りの双糸とし、目合い100mm、縦3m×横60m
の蛙又漁網に仕上げた。 忌避剤…………塗布:カプセル化トウガラシを塗布し
た。 <実施例・2> 繊維製ネット…ビニロン製:250drのビニロン繊維を21
×21本/撚りの双糸とし、目合い120mm、縦2.5m×横60
mの蛙又漁網に仕上げた。 忌避剤…………含浸:トウガラシの粉末をポリ酢酸ビニ
ルエマルジヨンに分散させた液に、前記繊維製ネットを
10分間浸し、その後遠心分離して乾燥させた。
【0015】このように、ネット1は18〜36本/撚りの
太さの糸を目合い100〜150mm程度で編みあげ、縦3m×
横60m程度の大きさで使用する。目合いを大きくした
(大径化)のは、ネット1に接触したイノシシの鼻や頭が
この目合いに突っ込んで捕まることで、ネット1に絡ま
りやすくするためである。この目合いの大径化は、ネッ
ト全体の軽量化にも繋がり、またネットが風に煽られて
しまう不具合を減らす。
【0016】次に、ネット1を用いて効果的に防除網4
を構築する方法について説明する。図1は、その構築さ
れた防除網4の斜視図である。ネット1は横向きにし
て、防除したい耕作地周囲に張り巡らせる。全体を囲む
ように数枚連結するのが最良と考えられるが、適所に重
点的に設置するだけでも良い。この時、ネット1の縦
は、高さ2m程度に垂し、下端から1m程度は外向きに
地表に這わせるようにする。つまり、イノシシが進入し
てくる方向に対し、L字形になるようにネット1を配置
する。本実施例では、竹竿3を斜めに地面へ突き立て、
この竿の先端にネット1を掛止するようにしている。ネ
ット1の設置方法は任意でよいが、垂した部分のネット
1を若干外向きに傾ければ、イノシシの接触により、ネ
ット1がイノシシに覆い被さりやすくなり効果的であ
る。
【0017】こうして構築した防除網4は、次のように
してイノシシを撃退する。図2は、その一般的な過程を
表したものである。餌を求めて、イノシシが防除網4に
近づいてきたと仮定する。すると、イノシシは、垂らさ
れたネット1よりも前に、地表に這わされたネット1に
気付く。この時、イノシシは、まずこのネット1を取り
除こうと試みる(図2(a))。
【0018】イノシシの習性については前述したが、加
えて4本足動物全般には、餌を捜すときには鼻や前足で
地表を探り、その際に発見した邪魔物を鼻や前足で取り
除こうとする習性が見られる。もしイノシシが鼻を使っ
た場合、当然にネット1に塗布又は含浸させた忌避剤2
の影響をまともに受け、そのまま退散するか、驚いて暴
れることになる。また前足を使った場合、ネット1自体
をイノシシ自身が押えつけているので取り除けず、改め
てネット1を喰い破ろうと試みて、前記同様になるか、
驚いて暴れだすことになる。
【0019】そのほか、最初に垂らしたネット1に気付
いて喰い破ろうとしても、いずれの場合でも運良く退散
できない限り、イノシシの接触による衝撃により、ネッ
ト1が覆い被さるように落ち、イノシシに絡みつくこと
になる(図2(b))。イノシシがこの状態から逃れようと
もがけばもがくほど、ネット1は複雑に絡みつく。どう
にかネット1を噛み切って脱出できたときには、ネット
1による身体的苦痛や心理的恐怖と、忌避剤2による嘔
吐感の生理的嫌悪感とが、防除網4に対して、イノシシ
に印象付けられることになり、以後、イノシシはこの防
除網4に近づかなくなるのである(図2(c))。
【0020】イノシシ撃退の後処置は、ネット1の被害
が少なければ元の状態に戻すだけで良いし、ひどければ
交換すれば良い。この方法は、ネット1と忌避剤2、そ
してその構築方法の組み合わせを変えることでイノシシ
以外の野生動物にも対応可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明のネットは、ネットが覆い被さる
ことで与える心理的恐怖や絡みつくことによる身体的苦
痛、忌避剤の刺激味や嘔吐感による生理的嫌悪感の相乗
効果により、防除したい耕作地等に、二度とイノシシを
近づけさせないようにすることができる。
【0022】また、このネットを用いた防除方法を効果
的にするために、ネットの目合いを大きくすると、従来
のネットが持っていた、かさばる、重いといった欠点が
緩和される。加えて、防除網構築後は、ネットが風に煽
られて変形したり、倒壊する心配も減少する。
【0023】更に、防除網構築が簡易な割に効果は高
く、ほぼ完全に野生動物からの害を防除できる点が優れ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の農作物防護ネットによる防除網の構築
例である。
【図2】(a)〜(c)は同ネットによるイノシシの撃退過
程を表す図である。
【符号の説明】
1 ネット 2 忌避剤 3 竹竿 4 防除網

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耕作地等の周囲に所定高さで張り巡らす
    繊維製ネット1であって、該繊維製ネットに対して動物
    の嫌う忌避剤2を塗布又は含浸させてなることを特徴と
    する農作物防護ネット。
JP2791593A 1993-02-17 1993-02-17 農作物防護ネット Pending JPH06237680A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2791593A JPH06237680A (ja) 1993-02-17 1993-02-17 農作物防護ネット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2791593A JPH06237680A (ja) 1993-02-17 1993-02-17 農作物防護ネット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06237680A true JPH06237680A (ja) 1994-08-30

Family

ID=12234184

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2791593A Pending JPH06237680A (ja) 1993-02-17 1993-02-17 農作物防護ネット

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JP (1) JPH06237680A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015092839A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 秀人 平井 ニーム種子オイルを使用したイノシシ等獣害防護ネット網の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015092839A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 秀人 平井 ニーム種子オイルを使用したイノシシ等獣害防護ネット網の製造方法

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