JPH06237677A - 松喰い虫の防除方法 - Google Patents
松喰い虫の防除方法Info
- Publication number
- JPH06237677A JPH06237677A JP2448393A JP2448393A JPH06237677A JP H06237677 A JPH06237677 A JP H06237677A JP 2448393 A JP2448393 A JP 2448393A JP 2448393 A JP2448393 A JP 2448393A JP H06237677 A JPH06237677 A JP H06237677A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pine
- pine wood
- worms
- wood nematodes
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 すでに枯死した松のみならず、半枯れ状態の
松にも適用可能で、効果的にマツノザイセンンチュウを
死滅させることができる松喰い虫の防除方法を得る。 【構成】 ２５ＫＨｚ程度の高電圧衝撃波を発生させる
装置を用い、アースと松喰い虫が寄生する松内樹上間に
１〜２ｍｍＡの電流で１５，０００Ｖｐｐ程度の電圧を
数秒間通電させる。これによって、松の木内の水分が導
体となり寄生したマツノザイセンチュウが効果的に死滅
する。
松にも適用可能で、効果的にマツノザイセンンチュウを
死滅させることができる松喰い虫の防除方法を得る。 【構成】 ２５ＫＨｚ程度の高電圧衝撃波を発生させる
装置を用い、アースと松喰い虫が寄生する松内樹上間に
１〜２ｍｍＡの電流で１５，０００Ｖｐｐ程度の電圧を
数秒間通電させる。これによって、松の木内の水分が導
体となり寄生したマツノザイセンチュウが効果的に死滅
する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、松の樹皮下または材部
に寄生するマツノザイセンチュウ等の松喰い虫の防除方
法に関する。
に寄生するマツノザイセンチュウ等の松喰い虫の防除方
法に関する。
【０００２】
【従来の技術】マツノザイセンチュウ等の松喰い虫によ
る被害は古くより報告され、特に近年、環境保護、自然
保護の観点から社会問題化しつつある。
る被害は古くより報告され、特に近年、環境保護、自然
保護の観点から社会問題化しつつある。
【０００３】このようなマツノザイセンチュウによる枯
木のメカニズムについては、今後の研究に待たなければ
ならない部分も多々あるが、現在のところ、マツノマダ
ラカミキリを運び屋として健全な松の木に侵入したマツ
ノザイセンチュウが、木部の樹脂道に入ってそこを生息
場所とし、放射柔細胞や樹脂道の周りの柔細胞を死滅さ
せて、萎凋病と呼ばれる通水機能の異常を引き起し、こ
れによって枯死に至らしめるものと考えられている。
木のメカニズムについては、今後の研究に待たなければ
ならない部分も多々あるが、現在のところ、マツノマダ
ラカミキリを運び屋として健全な松の木に侵入したマツ
ノザイセンチュウが、木部の樹脂道に入ってそこを生息
場所とし、放射柔細胞や樹脂道の周りの柔細胞を死滅さ
せて、萎凋病と呼ばれる通水機能の異常を引き起し、こ
れによって枯死に至らしめるものと考えられている。
【０００４】このような松喰い虫による被害を防ぐ手段
として、従来、被害木の切り倒し、皮はぎ、焼却ととも
に、切り倒した丸太の皮はぎ等が行われている。また、
切り倒した丸太に対する松喰い虫の穿入防止の一方法と
して、樹皮にＢＨＣ乳剤を散布することも行われてい
る。
として、従来、被害木の切り倒し、皮はぎ、焼却ととも
に、切り倒した丸太の皮はぎ等が行われている。また、
切り倒した丸太に対する松喰い虫の穿入防止の一方法と
して、樹皮にＢＨＣ乳剤を散布することも行われてい
る。
【０００５】しかしながらこれらの方法は、被害木に寄
生する松喰い虫の増殖を阻止する消極的な手段にすぎ
ず、半枯れの松を蘇生させることはできない。
生する松喰い虫の増殖を阻止する消極的な手段にすぎ
ず、半枯れの松を蘇生させることはできない。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明において解決す
べき課題は、すでに枯死した松のみならず、半枯れ状態
の松にも適用可能で、効果的にマツノザイセンンチュウ
を死滅させることができる松喰い虫の防除方法を得るこ
とにある。
べき課題は、すでに枯死した松のみならず、半枯れ状態
の松にも適用可能で、効果的にマツノザイセンンチュウ
を死滅させることができる松喰い虫の防除方法を得るこ
とにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題は、松喰い虫が
寄生する松内に高周波の衝撃波を通電させることにより
殺除する松喰い虫の防除方法によって解決できる。
寄生する松内に高周波の衝撃波を通電させることにより
殺除する松喰い虫の防除方法によって解決できる。
【０００８】電気的衝撃を与える装置としては、２５Ｋ
Ｈｚ程度の高電圧衝撃波を発生させる装置を用いること
ができる。図１は衝撃波発生装置の一例を示すブロック
図で、１は発振器、２はイグナイタ２ａを備えた電子点
灯装置、３は電流供給用のバッテリである。図２は、こ
の衝撃波発生装置による出力波形を示す。
Ｈｚ程度の高電圧衝撃波を発生させる装置を用いること
ができる。図１は衝撃波発生装置の一例を示すブロック
図で、１は発振器、２はイグナイタ２ａを備えた電子点
灯装置、３は電流供給用のバッテリである。図２は、こ
の衝撃波発生装置による出力波形を示す。
【０００９】また、電気衝撃波の強さは、松に悪影響を
与えず、しかもマツノザイセンチュウを確実に殺傷する
ために、アースと樹上間に１〜２ｍｍＡの電流で１５，
０００Ｖｐｐ程度の電圧を数秒間与えると効果的であ
る。さらに、使用する波形は、特に短時間に激しく変化
するサージ波形が望ましい。
与えず、しかもマツノザイセンチュウを確実に殺傷する
ために、アースと樹上間に１〜２ｍｍＡの電流で１５，
０００Ｖｐｐ程度の電圧を数秒間与えると効果的であ
る。さらに、使用する波形は、特に短時間に激しく変化
するサージ波形が望ましい。
【００１０】このような条件で、特にマツノマダラカミ
キリの食痕（春に伸びた枝）と地面（アース）間に電気
衝撃波を与えることによって、松の木内の水分が導体と
なり寄生したマツノザイセンチュウが効果的に死滅す
る。
キリの食痕（春に伸びた枝）と地面（アース）間に電気
衝撃波を与えることによって、松の木内の水分が導体と
なり寄生したマツノザイセンチュウが効果的に死滅す
る。
【００１１】本発明による松喰い虫の防除方法は、松の
木自体には殆ど悪影響を与えないため、枯死した松のみ
ならず、半枯れ状態の松にも用いることが可能である。
木自体には殆ど悪影響を与えないため、枯死した松のみ
ならず、半枯れ状態の松にも用いることが可能である。
【００１２】
【実施例】本発明の効果を確認するために、実際に鹿児
島県加世田市吹上公園内の松の木（黒松）を対象とし以
下の条件で試験を行った。
島県加世田市吹上公園内の松の木（黒松）を対象とし以
下の条件で試験を行った。
【００１３】試験時間 平成４年９月９日 １３時〜１
５時 天候 晴れ 電極位置 松根から１ｍ上に釘５ｃｍ打ち込み 試験松 枯死寸前（Ｈ＝ ５ｍ，πＤ＝６０ｃ
ｍ） 枝先変色（Ｈ＝ １ｍ，πＤ＝６０ｃｍ） 枯死寸前（Ｈ＝１５ｍ，πＤ＝４５ｃｍ） 枝先変色（Ｈ＝ ２ｍ，πＤ＝４５ｃｍ） 電気衝撃 波形：衝撃波 ，電圧：１５０００Ｖｐｐ 電流：２ｍｍＡ，時間：１秒 試験後、４ケ月経過後の測定松の状況を観察したとこ
ろ、上記測定松，，，はいずれも、試験日以降
の枯れの進行は無かったのに対し、試験日において同程
度の枯れ状況であった松は、その後かなりの枯れが進行
した。
５時 天候 晴れ 電極位置 松根から１ｍ上に釘５ｃｍ打ち込み 試験松 枯死寸前（Ｈ＝ ５ｍ，πＤ＝６０ｃ
ｍ） 枝先変色（Ｈ＝ １ｍ，πＤ＝６０ｃｍ） 枯死寸前（Ｈ＝１５ｍ，πＤ＝４５ｃｍ） 枝先変色（Ｈ＝ ２ｍ，πＤ＝４５ｃｍ） 電気衝撃 波形：衝撃波 ，電圧：１５０００Ｖｐｐ 電流：２ｍｍＡ，時間：１秒 試験後、４ケ月経過後の測定松の状況を観察したとこ
ろ、上記測定松，，，はいずれも、試験日以降
の枯れの進行は無かったのに対し、試験日において同程
度の枯れ状況であった松は、その後かなりの枯れが進行
した。
【００１４】また、試験直後に試験松から死滅したマツ
ノザイセンチュウを取り出し顕微鏡にて確認したとこ
ろ、口から液を出して死んでいるもの、及び腹が破裂し
て死んでいるものが確認された。
ノザイセンチュウを取り出し顕微鏡にて確認したとこ
ろ、口から液を出して死んでいるもの、及び腹が破裂し
て死んでいるものが確認された。
【００１５】
【発明の効果】以上に説明したように、松喰い虫が寄生
する松内に電極を差し込み、同電極に通電して電気的衝
撃により殺除する本発明の松喰い虫の防除方法は、松喰
い虫の殺傷効果に優れ、しかも松の木自体に与える悪影
響が少ないため、枯死した松のみならず半枯れ状態の松
の木にも用い、蘇生させることができる。
する松内に電極を差し込み、同電極に通電して電気的衝
撃により殺除する本発明の松喰い虫の防除方法は、松喰
い虫の殺傷効果に優れ、しかも松の木自体に与える悪影
響が少ないため、枯死した松のみならず半枯れ状態の松
の木にも用い、蘇生させることができる。
【００１６】
【００１７】
【図１】本発明の実施に使用する衝撃波発生装置の一例
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【００１８】
【図２】図１の衝撃波発生装置による出力波形を示す図
である。
である。
【００１９】
【符号の説明】 １ 発振器 ２ 電子点灯装置 ２ａ イグナイタ ３ バッテリ
Claims (1)
- 【請求項１】 松喰い虫が寄生する松内に高周波の衝撃
波を通電させることにより殺除する松喰い虫の防除方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2448393A JPH06237677A (ja) | 1993-02-12 | 1993-02-12 | 松喰い虫の防除方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2448393A JPH06237677A (ja) | 1993-02-12 | 1993-02-12 | 松喰い虫の防除方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06237677A true JPH06237677A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12139439
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2448393A Pending JPH06237677A (ja) | 1993-02-12 | 1993-02-12 | 松喰い虫の防除方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06237677A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6192622B1 (en) * | 1998-09-15 | 2001-02-27 | Yosri Moh'd Taher Haj-Yousef | Mobile device to eradicate red palm weevils and trees stem borers |
| WO2003022045A1 (fr) * | 2001-09-04 | 2003-03-20 | Eiritu Electronics Industry Co., Ltd. | Procede de prevention du fletrissement d'un pin du au nematode et appareil de prevention du fletrissement d'un pin |
| US6837001B2 (en) * | 2001-07-12 | 2005-01-04 | Mississippi State University | Positive directed movement of termites by radio waves as a basis for control procedures |
| US7698853B2 (en) * | 2005-09-27 | 2010-04-20 | Mississippi State University Research And Technology Corporation | Termite control methods and apparatus |
-
1993
- 1993-02-12 JP JP2448393A patent/JPH06237677A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6192622B1 (en) * | 1998-09-15 | 2001-02-27 | Yosri Moh'd Taher Haj-Yousef | Mobile device to eradicate red palm weevils and trees stem borers |
| US6837001B2 (en) * | 2001-07-12 | 2005-01-04 | Mississippi State University | Positive directed movement of termites by radio waves as a basis for control procedures |
| WO2003022045A1 (fr) * | 2001-09-04 | 2003-03-20 | Eiritu Electronics Industry Co., Ltd. | Procede de prevention du fletrissement d'un pin du au nematode et appareil de prevention du fletrissement d'un pin |
| US7698853B2 (en) * | 2005-09-27 | 2010-04-20 | Mississippi State University Research And Technology Corporation | Termite control methods and apparatus |
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