JPH06237420A - 画像表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電波遮蔽が発生した際に、表示する静止画像
に色むらの発生しない画像表示装置を提供する。 【構成】 受信信号３から復調映像信号７を得る信号復
調手段５と、復調画像信号を記憶する記憶手段１０と、
入力端に供給される復調映像信号から所定の同期信号を
抽出して同期クロック信号を記憶手段に供給する記憶制
御手段１４と、復調映像信号のレベルを検出して受信状
態を検出するレベル検出手段１２とを備え、受信状態の
良好な時は復調映像信号を画像表示し、受信状態の悪化
時には記憶手段に記憶した復調映像信号を画像表示する
画像表示装置において、受信状態の悪化時には、入力端
への復調映像信号の供給に代えて入力端を交流的に所定
の固定電位に短絡する信号切換手段１９を備えた構成で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は画像表示装置、特に映像
信号の受信状態に対応して動作する画像表示装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】衛星放送を移動体で受信するシステムに
おいて、高層建築物や橋梁などによる電波の遮蔽が問題
になっている。これら建造物によって電波が遮蔽される
結果、受信障害が発生し、映像信号、音声信号ともに復
調困難となる。

【０００３】このような電波遮蔽による受信障害に対処
すべく、従来、受信映像信号を常時メモリに取り込んで
おき、電波遮蔽が発生すると、電波遮蔽直前に記憶した
画像をメモリから取り出して表示するシステムが使用さ
れている。図３に示す従来の画像表示装置のブロック図
に基づき、その動作を以下に説明する。

【０００４】図３において、１は映像信号を担う衛星放
送の電波を受信する平面アンテナ、２は平面アンテナ１
からの高周波受信信号を周波数変換して中間周波（Ｉ
Ｆ）信号３を送出するＢＳコンバータとしてのＬＮＢ
（Ｌow Ｎoise Ｂlock ＤownＣonverter）、４は回
転自在なロータリジョイント（ＲＪ）、５は中間周波信
号３に含まれる映像信号を復調して復調音声信号６、復
調映像信号７及び復調映像信号を検波した検波信号８を
送出する信号復調手段としてのチューナである。

【０００５】９は復調映像信号８をデジタル信号に変換
するＡＤ変換回路、１０はこのデジタル信号の復調映像
信号を記憶する記憶手段としてのメモリ回路、１１は記
憶手段１０から読み出された復調映像信号をアナログ映
像信号１６に変換するＤＡ変換回路、１２は検波信号８
のレベルを検出してメモリ回路１０に供給するライトイ
ネーブル信号１３を生成するレベル検出回路、１４はク
ロック信号１５を生成してメモリ回路１０に供給する記
憶制御手段としてのクロックジェネレータ回路である。
このクロック信号１５はＡＤ変換回路９及びＤＡ変換回
路１１にも供給される。

【０００６】次に、図３の従来例の動作について説明す
る。

【０００７】平面アンテナ１の捕捉した電波は、ＢＳコ
ンバータ２により中間周波（ＩＦ）信号３に周波数変換
され、ロータリジョイント４を経てチューナ５に供給さ
れる。チューナ５により復調された復調映像信号７は、
ＡＤ変換回路９によりデジタル信号化され、メモリ回路
１０内に１フィールドあるいは１フレーム単位で取り込
まれる。以下では１フレーム単位で説明する。

【０００８】受信が良好に行われている場合には、メモ
リ回路１０は単にフレームバッファとして機能する。こ
の間、レベル検出回路１２は、チューナ５から出力され
る検波信号８に基づき受信レベルを監視する。電波遮蔽
が発生して受信レベルが低下し、表示画像が許容できな
い画質まで劣化すると、レベル検出回路１２はメモリ回
路１０に供給しているライトイネーブル信号１３をロー
レベルとして、復調映像信号７のメモリ回路１０への書
き込みを停止させる。

【０００９】これ以降は、メモリ１０からは既に記憶さ
れた１フレーム分のデータが繰り返し読み出され、した
がって同一データがＤＡ変換回路１１を経て映像信号１
６として送出される結果、電波遮蔽の生じた直前の画像
が静止画として継続表示される。

【００１０】こののち、電波遮蔽が解消されて正常な受
信レベルが再開されると、メモリ回路１０に供給するラ
イトイネーブル信号１３をハイレベルとして、復調映像
信号の書き込みを再開し、通常の受信画像が表示する。

【００１１】前記の動作において、ＡＤ変換回路９、メ
モリ回路１０、ＤＡ変換回路１１はクロックジェネレー
タ回路１４から供給されるクロック信号１５を基準とし
て動作する。クロックジェネレータ回路１４は、復調映
像信号７中のカラーバースト信号にロックされた信号を
用いるバーストロック方式にてクロック信号１５を発生
させる。すなわち、この場合のクロック信号１５は復調
映像信号に同期した同期クロック信号である。

【００１２】図４にカラーバースト信号抽出の状態を示
す。図４（ａ）は復調映像信号の信号波形であり、図４
（ｂ）は水平同期信号の信号波形である。また、図４
（ｃ）は水平同期信号に基づいて生成されたカラーバー
スト信号を抽出するための抽出ゲート信号である。クロ
ックジェネレータ回路１４は、この抽出ゲート信号によ
り抽出されたカラーバースト信号に基づいてクロック信
号１５を編成、出力する。カラーバースト信号は復調映
像信号７に同期しているので、メモリ回路１０への書き
込み及び読み出しのタイミング、並びに、信号変換のタ
イミングを、このクロック信号１５で制御することによ
り、表示する画像に色むらが生じるのを防止することが
できる。

【００１３】一方、受信レベルが低下して、表示画像が
許容できない画質まで劣化すると、メモリ回路１０に記
憶された復調映像信号を読み出して、静止画像としてこ
れを表示する。この場合のクロック信号１５は、いわゆ
るフリーラン状態となり、内部の基準発振信号に基づい
て生成するクロック信号である。すなわち、この場合の
クロック信号１５は自走クロック信号である。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の画像表示装置においては、クロックジェネレータ回路
１４がフリーラン状態となった場合に、復調映像信号７
は高レベルのホワイトノイズとなって入力されるから、
クロックジェネレータ回路１４が発生するクロック信号
１５にはジッタが発生し、この状態で表示される静止画
像には、ジッタに起因する色むらが生じるという問題が
あった。

【００１５】本発明はこのような従来の問題を解決する
にためなされたもので、その目的は、電波遮蔽が発生し
た際に表示する静止画像に色むらの発生しない画像表示
装置を提供することにある。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、映像信号を担う受信信号から該映像信号を
復調して復調映像信号を得る信号復調手段と、前記復調
画像信号を記憶する記憶手段と、入力端に供給される前
記復調映像信号から所定の同期信号を抽出して該同期信
号に同期した同期クロック信号を前記記憶手段に供給す
る記憶制御手段と、前記復調映像信号のレベルを検出し
て受信状態を検出するレベル検出手段とを備え、受信状
態の良好な時は前記復調映像信号を画像表示し、受信状
態の悪化時には受信状態の良好な時に前記記憶手段に記
憶した復調映像信号を画像表示する画像表示装置におい
て、前記受信状態の悪化時には、前記入力端への前記復
調映像信号の供給に代えて該入力端を交流的に所定の固
定電位に短絡する信号切換手段を備えたことを特徴とす
る。

【００１７】

【作用】したがって本発明によれば、受信状態の悪化時
には、記憶制御手段の入力端を交流的に所定の固定電位
に短絡することにより、クロック信号にジッタが生じる
のを防止するので、表示する静止画像に色むらが発生す
ることがない。

【００１８】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

【００１９】図１は本発明による画像表示装置のブロッ
ク図である。図１において、平面アンテナ１〜ライトイ
ネーブル信号１３までの構成は、図３に示した従来の画
像表示装置と同様であり、その説明は省略する。

【００２０】本実施例による画像表示装置は、検波信号
８に基づきレベル検出を行ないスイッチ切替信号１８を
出力するレベル検出回路１７、スイッチ切替信号１８を
受け、これに基づき復調映像信号７と、無信号（交流的
に短絡接地されたコンデンサ）２０とを切り替えてスイ
ッチ回路出力信号２１を出力する信号切換手段としての
スイッチ回路１９、スイッチ回路出力信号２１を受け、
これに基づきクロック信号１５を出力するクロックジェ
ネレータ回路１４から構成される。

【００２１】次に、本実施例による画像表示装置の動作
を説明すると、レベル検出回路１２とは別個に設けたレ
ベル検出回路１７が、検波信号８に基づき電波の遮蔽状
態を判断し、電波遮蔽と判断されればスイッチ切替信号
１８をスイッチ回路１９に送り、スイッチ回路１９はこ
れを受けて復調映像信号７から無信号２０に切り替え、
この無信号２０をスイッチ回路出力信号２１としてクロ
ックジェネレータ回路１４に供給する。

【００２２】図２は、受信レベルに対する、レベル検出
回路１２及びレベル検出回路１７のしきい値の設定を示
すものであり、Ｒ０及びＲ１は異なる値のしきい値であ
る。

【００２３】受信レベルが、しきい値Ｒ０より低下する
と、レベル検出回路１２はメモリ回路１０への書き込み
を停止するよう、ライトイネーブル信号１３をローレベ
ルとする。これよりさらに受信レベルが低下してしきい
値Ｒ１より下がると、レベル検出回路１７はスイッチ切
替信号１８をスイッチ回路１９に送り、スイッチ回路１
９はこれを受けて復調映像信号７から無信号２０に切り
替える。

【００２４】ここで、しきい値Ｒ１は、ホワイトノイズ
によりクロックジェネレータ回路１４のバ−ストロック
動作が不安定となる、所謂ロックはずれ直前の受信レベ
ルに設定するのが望ましい。

【００２５】この結果、ホワイトノイズ混入のない無信
号２０がクロックジェネレータ回路１４に入力され、一
方、クロックジェネレータ回路１４の内部発振子のＱが
十分高いので、安定したフリーラン状態となり、よって
クロック信号１５にジッタが発生することはない。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る画
像表示装置は、受信状態の悪化時には、クロック信号を
生成する記憶制御手段の入力端への復調映像信号の供給
を停止し、その入力端を交流的に所定の固定電位に短絡
する信号切換手段を設けたので、記憶制御手段がフリー
ラン状態において生成する自走クロック信号にジッタが
生じることがない。したがって、この自走クロック信号
に基づいて、記憶手段に記憶している復調映像信号を読
み出して、これを表示する静止画像に色むらが発生する
ことがないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による画像表示装置のブロック図であ
る。

【図２】図１の装置における受信レベルのしきい値設定
の説明図である。

【図３】従来の画像表示装置のブロック図である。

【図４】カラーバースト信号抽出の説明図である。

【符号の説明】

１ 平面アンテナ ２ ＢＳコンバータ ３ ＩＦ信号 ４ ロータリジョイント ５ チューナ（信号復調手段） ６ 復調音声信号 ７ 復調映像信号 ８ 検波信号 ９ ＡＤ変換回路 １０ メモリ回路（記憶手段） １１ ＤＡ変換回路 １２ レベル検出回路（レベル検出手段） １３ ライトイネーブル信号 １４ クロックジェネレータ回路（記憶制御手段） １５ クロック信号 １６ アナログ映像信号 １７ レベル検出回路（レベル検出手段） １８ スイッチ切替信号 １９ スイッチ回路（信号切換手段） ２０ 無信号 ２１ スイッチ回路出力信号

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 映像信号を担う受信信号から該映像信号
   を復調して復調映像信号を得る信号復調手段と、前記復
   調画像信号を記憶する記憶手段と、入力端に供給される
   前記復調映像信号から所定の同期信号を抽出して該同期
   信号に同期した同期クロック信号を前記記憶手段に供給
   する記憶制御手段と、前記復調映像信号のレベルを検出
   して受信状態を検出するレベル検出手段とを備え、受信
   状態の良好な時は前記復調映像信号を画像表示し、受信
   状態の悪化時には受信状態の良好な時に前記記憶手段に
   記憶した復調映像信号を画像表示する画像表示装置にお
   いて、 前記受信状態の悪化時には、前記入力端への前記復調映
   像信号の供給に代えて該入力端を交流的に所定の固定電
   位に短絡する信号切換手段を備え、 前記記憶制御手段は所定の基準信号に基づいて自走クロ
   ック信号を生成して前記記憶手段に供給することを特徴
   とする画像表示装置。