JPH06235690A - 環境大気分析方法 - Google Patents

環境大気分析方法

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JPH06235690A
JPH06235690A JP2117493A JP2117493A JPH06235690A JP H06235690 A JPH06235690 A JP H06235690A JP 2117493 A JP2117493 A JP 2117493A JP 2117493 A JP2117493 A JP 2117493A JP H06235690 A JPH06235690 A JP H06235690A
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concentration
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atmosphere
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JP2117493A
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Someyoshi Arai
染吉 新井
Shogo Kenmochi
省吾 賢持
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DKK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一台の二酸化硫黄分析装置などの環境大気分析
装置で、測定物質のウェット濃度(水蒸気を含めた大気
における濃度)及びドライ濃度(水蒸気を含んでいない
大気における濃度)のどちらでも、あるいは両方の濃度
を測定できるようにする。 【構成】ガス吸収部4と平行に水蒸気量測定部7を設け
るとともに、演算処理部10を設け、この演算処理部10を
ガス吸収部4と水蒸気量測定部7に接続する。水蒸気量
測定部7で試料大気の相対湿度H、試料大気の温度及び
大気圧Pwを測定し、ガス吸収部4で試料大気中の二酸
化硫黄のウェット濃度Cwを測定する。演算処理部10に
おいて、上記相対湿度H及び温度から決定されるPs.ma
xを用いてPS=P S.max*H/100から水蒸気の圧力を演
算する。このPsと前記Pw及びCwを用いてCd=Cw*
Pw/(Pw−Ps)からドライ濃度Cdを演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二酸化硫黄などの大気
中の汚染物質の濃度を測定する環境大気分析方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、大気中の二酸化硫黄濃度の測定
方式には、溶液導電率方式、炎光光度検出方式、電量方
式、紫外線けい光方式などがあり、溶液導電率方式、炎
光光度検出方式及び電量方式は、導入した試料大気を直
接分析部で分析して二酸化硫黄濃度を求めており、紫外
線けい光方式は、導入した大気を一旦除湿器を通して水
蒸気を除去した試料大気を分析部で分析して二酸化硫黄
濃度を求めている。
【0003】したがって、溶液導電率方式などにおける
二酸化硫黄濃度は、水蒸気を含めた試料大気における濃
度(以後、ウェット濃度という)であり、紫外線けい光
方式における二酸化硫黄濃度は、水蒸気を含んでいない
試料大気における濃度(以後、ドライ濃度という)であ
る。このように溶液導電率方式などと紫外線けい光方式
とは、同一の試料大気を分析してもその二酸化硫黄濃度
は異なったものになっている。
【0004】ここで、二酸化硫黄濃度とは、例えば、一
定試料大気中の二酸化硫黄の体積又は重量を全体の体積
又は重量で割った値のことであり、例えば、1ppmとは、
1リットル中に測定物質が1μl存在することを意味す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、大気中の水
蒸気量は、季節によってその変動が大きく、例えば、東
京の八月では、水蒸気が大気中の2.6%を占めている。
すなわち、ドライ濃度がウェット濃度より約2.6%高い
値となるものであり、この差は分析上無視できる数値で
はない。
【0006】したがって、同一基準のデータを得るため
には、ウェット濃度とドライ濃度の両濃度を測定できる
分析装置があれば好ましいものであるが、従来、両濃度
を測定できる分析装置は存在せず、かつ、その提案さえ
無いのが現状であった。
【0007】なお、従来の溶液導電率方式において、除
湿器を設けるとドライ濃度を測定することができるが、
同一の試料大気のウェット濃度とドライ濃度とを測定す
ることができないものである。また、紫外線けい光方式
においては、その原理上ウェット濃度の測定はできない
ものであった。
【0008】本発明は、以上の問題点を解決し、測定方
法に依存せず、ウェット濃度とドライ濃度のどちらか、
あるいは両方を測定することができる環境大気分析方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたもので、本発明の環境大気分析方
法は、試料大気中の水蒸気量を測定し、かつ、試料大気
中の測定物質のウェット濃度又はドライ濃度を測定し、
この測定物質のウェット又はドライ濃度と水蒸気量とか
ら測定物質のドライ濃度又はウェット濃度を求めること
を特徴として構成されている。
【0010】また、本発明の環境大気分析方法は、分析
部に導入する試料大気の量と分析部での分析結果とに直
線関係がある環境大気の分析方法において、試料大気の
水蒸気量を測定し、この測定した水蒸気量から分析部に
導入する試料大気の量を変更してウェット濃度からドラ
イ濃度又はドライ濃度からウェット濃度へ変更すること
を特徴として構成されている。
【0011】試料大気中の水蒸気量の測定における水蒸
気量は、一定試料大気中の水蒸気の体積の割合、すなわ
ち、一定試料大気の全体積及び水蒸気の体積を下記のよ
うに表記すれば(以下、同様)、Vs/Vwであり、一定
試料大気中の水蒸気の圧力の割合は体積の割合と等価で
あるので、水蒸気の圧力を用いることができ、すなわ
ち、一定試料大気の圧力及び水蒸気の圧力を下記のよう
に表記すれば(以下、同様)、Ps/Pwを用いることが
できる。 Vw : 全体の体積 Vs : 水蒸気の体積 Pw : 全体の圧力〔hPa〕 Ps : 水蒸気の圧力
〔hPa〕 この水蒸気の圧力Psは、湿度及び温度を測定すること
で算出できる。湿度計としては、相対湿度計と絶対湿度
計の2種類が存在する。
【0012】相対湿度計 相対湿度をH〔%〕、飽和水蒸気圧をPs.max〔hPa〕
とすると(1)式が成立する。 Ps=Ps.max*H/100 ………… (1) この(1)式より水蒸気の圧力Psを求めることができる。
飽和水蒸気圧Ps.maxは温度の関数であり、温度を測定
することで変換表から求めることができる。
【0013】絶対湿度計 絶対湿度をHm〔mg/m3〕とすると、水蒸気の分子量は
18であるから、単位体積(1m2)あたりの水蒸気のモ
ル数はHm・10-3/18となる。さらに、温度t〔℃〕と
すると、気体の状態方程式(PV=nRT)より水蒸気
の圧力(分圧)Psを求めることができる。 Ps=n・R・T/V =Hm・10-3/18・R・(273+t)/V =Hm・(273+t)・K ここで、Kは定数(K=R/1800〔J・mol-1
-1〕)である。
【0014】全体の圧力Pwは水蒸気測定部の圧力であ
るから、一般的な圧力計で測定できる。
【0015】しかし、実際に測定した圧力に対し、生じ
る誤差が0.1%以下であるので、全体の圧力Pwに標準的
圧力を用いることができる。
【0016】すなわち、全体の圧力PWの変動要因は大
気圧の変化で、一般的な値は980〜1040hPaである。換
算係数Kを(2)式とすると、 K=Pw/(Pw−Ps) ………… (2) 誤差は(3)式のようになり、 誤差=(K−Ks)/K*100 ………… (3) Ksは、標準大気圧(1013hPa)での換算係数である。
比較的水蒸気の多い八月(Ps=26hPa)での換算係数
Kは表1のようになり、Pw=1013hPaとみなしたこと
による誤差は0.1%以下である。
【0017】
【表1】
【0018】試料大気中の測定物質のウェット濃度又は
ドライ濃度を測定するには、従来用いられている各種手
段を用いることができ、例えば、測定物質が二酸化硫黄
の場合は、溶液導電率方式、炎光光度検出方式、電量方
式、紫外線けい光方式などで測定することができる。
【0019】測定物質のウェット濃度又はドライ濃度と
水蒸気量とから測定物質のドライ濃度又はウェット濃度
を求める方法、すなわち、測定物質のウェット濃度と水
蒸気量とから測定物質のドライ濃度を求める方法及び測
定物質のドライ濃度と水蒸気量とから測定物質のウェッ
ト濃度を求める方法に付いて説明する。
【0020】濃度及び体積を下記のように表記すると
(以下、同様)、(4), (5), (6)式が成立し、(4), (5)式
で(6)式を変形すると(7)式が得られる。 Cw : ウェット濃度 Cd : ドライ濃度 Vt : 対象成分の体積 Vd : 水蒸気を除く空
気の体積 Vw=Vd+Vs ………… (4) Cw=Vt/Vw ………… (5) Cd=Vt/Vd ………… (6) =Vt/(Vw−Vs) =Vt/Vw*Vw/(Vw−Vs) =Cw*Vw/(Vw−Vs) ………… (7)
【0021】Vs、Vw、Pw、Psの関係は(8)式のよう
になるから、(7)式は(9)式となる。 Vs=Vw*Ps/Pw ………… (8) Cd=Cw*Pw/(Pw−Ps) ………… (9)
【0022】したがって、PwとPsとが分かれば、(9)
式から、ウェット濃度からドライ濃度に変換でき、ま
た、逆に、ドライ濃度からウェット濃度に変換できる。
【0023】次に、分析部に導入する試料大気の量と分
析部での分析結果に直線関係がある環境大気の測定方法
において、試料大気の水蒸気量を測定し、この測定した
水蒸気量から分析部に導入する試料大気の量を変更して
ウェット濃度からドライ濃度又はドライ濃度からウェッ
ト濃度へ変更できるようにする方法について説明する。
【0024】ウェット濃度からドライ濃度を出力する場
合について説明する。ウェット濃度を出力する測定装置
を、ドライ濃度で出力するためには、所定の標準流量
(分析部によって決定される分析部へ導入される試料大
気の量)より、水蒸気の流量分だけ過剰に採取する必要
がある。設定流量(水蒸気量から決定される分析部に導
入する試料大気の流量で、標準流量に水蒸気流量を加え
た流量)、標準流量及び水蒸気流量を以下のように表記
すると、 U´:設定流量 Uw :水蒸気流量 Uo :標準流量 (10)式が得られる。 U´=Uo*(Pw/Pw−Ps) ………… (10)
【0025】したがって、Pw、Psが分かれば目的の設
定流量U´を求めることができる。Pw、Psは上述した
手段で求めることができる。なお、この場合もPwを標
準的圧力とみなしても、その誤差は無視できる。
【0026】試料大気中の水蒸気量を測定する水蒸気量
測定部は、試料大気中の測定物質の濃度を測定する分析
部の上流でも、下流でも、分析部と並列に配置してもよ
い。しかし、分析部の上流に水蒸気量測定部を設ける
と、水蒸気量測定部において、測定物質の吸着及び脱
着、測定物質の分解、分析部における分析の妨害物質の
放出等が発生する場合があり、また、分析部の下流に水
蒸気量測定部を設けると、分析部の分析行為により水蒸
気量が変化する場合がある。したがって、このような欠
点がないので、水蒸気量測定部を分析部と並列に配置
し、導入する試料大気の流路を異ならせるようにするこ
とが好ましい。
【0027】例えば、分析部と水蒸気量測定部との配置
の態様としては、図3〜8に示すような態様がある。
【0028】図3に示す態様は、試料入口から排気口方
向に向かって、分析部、水蒸気量測定部及びポンプが直
列に配置されており、また、分析部及び水蒸気量測定部
は演算処理部に電気的に接続されている。そして、分析
部で測定した測定物質のウェット濃度と水蒸気量測定部
で測定した水蒸気量とを用い、演算処理部で測定物質の
ドライ濃度を演算して求める。
【0029】図4に示す態様は、試料入口から排気口方
向に向かって、水蒸気量測定部、分析部及びポンプが直
列に配置されており、また、分析部及び水蒸気量測定部
は演算処理部に電気的に接続されている。そして、分析
部で測定した測定物質のウェット濃度と水蒸気量測定部
で測定した水蒸気量とを用い、演算処理部で測定物質の
ドライ濃度を演算して求める。
【0030】紫外線けい光方式による二酸化硫黄分析装
置を用い、上記態様の場合(水蒸気量測定部を分析部の
上流に設けた場合、実験I)と水蒸気量測定部を設けな
い場合(実験II)の分析部における分析結果を比較し
た。すなわち、まず、二酸化硫黄濃度が0ppbの予備大気
を導入して分析部を安定させた後、二酸化硫黄濃度が90
ppbの実験大気を10分間導入し、その後連続して0ppbの
実験大気を導入し、二酸化硫黄濃度が90ppbの実験大気
を導入した後の分析部における分析結果を比較した。結
果を図9に示す。なお、水蒸気量測定部としては、相対
湿度計を用いた。
【0031】図9より判るように、最初の略10分間は実
験Iが実験IIの測定値より小さく、10分以後は実験IIが
実験Iより早く0ppbになっている。この結果から、水蒸
気量測定部が二酸化硫黄を吸着及び脱着していることが
推測される。したがって、水蒸気量測定部を分析部の上
流に配置する場合において、より高い精度で分析するた
めには、分析部の分析に影響を与えない湿度センサを用
いるか、分析結果を補正することが必要である。
【0032】図5に示す態様は、試料入口から排気口方
向に向かって、分析部及びポンプが配置されるととも
に、水蒸気量測定部が分析部と並列に配置され、また、
分析部及び水蒸気量測定部は演算処理部に電気的に接続
されている。そして、分析部で測定した測定物質のウェ
ット濃度と水蒸気量測定部で測定した水蒸気量とを用
い、演算処理部で測定物質のドライ濃度を演算して求め
る。
【0033】このとき、水蒸気量測定部に導入される試
料大気は分析部の上流で分流され、かつ、水蒸気量測定
部から排出された試料大気は分析部の下流で分析部の試
料大気と合流するので、分析部及び水蒸気量測定部は互
いの影響を受けないようになっている。
【0034】図6に示す態様は、試料入口から排気口方
向に向かって、分析部及びポンプが配置されるととも
に、水蒸気量測定部及びポンプが並列に配置され、ま
た、分析部及び水蒸気量測定部は演算処理部に電気的に
接続されている。そして、分析部で測定した測定物質の
ウェット濃度と水蒸気量測定部で測定した水蒸気量とを
用い、演算処理部で測定物質のドライ濃度を演算して求
める。
【0035】このとき、水蒸気量測定部に導入される試
料大気は分析部の上流で分流され、かつ、水蒸気量測定
部から排出された試料大気は分析部の試料大気とは異な
る流路を通って排気されるので、分析部及び水蒸気量測
定部は互いの影響を受けないようになっている。また、
水蒸気量測定部は独立したポンプで試料大気が導入され
るので、水蒸気量測定部へ導入する試料大気の量を容易
に制御することができる。
【0036】図7に示す態様は、試料入口から排気口方
向に向かって、除湿器、分析部及びポンプが配置される
とともに、水蒸気量測定部が除湿器及び分析部と並列に
配置され、また、分析部及び水蒸気量測定部は演算処理
部に電気的に接続されている。そして、分析部で測定し
た測定物質のドライ濃度と水蒸気量測定部で測定した水
蒸気量とを用い、演算処理部で測定物質のウェット濃度
を演算して求める。
【0037】このとき、水蒸気量測定部に導入される試
料大気は除湿器の上流で分流され、かつ、水蒸気量測定
部から排出された試料大気は分析部の下流で分析部の試
料大気と合流するので、分析部及び水蒸気量測定部は互
いの影響を受けないようになっている。
【0038】分析部に導入する試料大気の量と分析部で
の分析結果に直線関係がある環境大気の測定方法におい
て、試料大気の水蒸気量を測定し、この測定した水蒸気
量から分析部に導入する試料大気の量を変更してウェッ
ト濃度からドライ濃度又はドライ濃度からウェット濃度
へ変更できるようにする方法の場合も、分析部と水蒸気
量測定部との配置は上述した場合と同様である。
【0039】例えば、図8に示すように、試料入口から
排気口方向に向かって、分析部及びポンプを配置すると
ともに、水蒸気量測定部を分析部を並列に配置し、ま
た、演算処理部を水蒸気量測定部及びポンプに電気的に
接続している。そして、水蒸気量測定部で測定した水蒸
気量を用い、演算処理部で増加させる試料大気の量を演
算し、さらに、試料大気の導入量が演算した量になるよ
うにポンプを制御する。
【0040】したがって、分析部には、水蒸気を除いた
量が分析部における所定の標準量となる試料大気が導入
され、分析部における分析結果はドライ濃度を示すこと
になる。
【0041】本発明の環境大気分析方法は、二酸化硫黄
測定装置、窒素酸化物測定装置、オキシダント測定装
置、オゾン測定装置、浮遊粒子状物質測定装置、一酸化
炭素測定装置、非メタン炭化水素測定装置、HF測定装
置などに適用することができる。
【0042】
【作用】本発明の環境成分測定方法では、分析部へ導入
される試料大気の水蒸気量を測定し、この結果を基礎と
して分析部で分析したウェット濃度又はドライ濃度をド
ライ濃度又はウェット濃度に変化する。
【0043】また、分析部へ導入される試料大気の水蒸
気量を測定し、この結果を基礎として、ウェット濃度を
求める場合又はドライ濃度を求める場合の分析部におけ
る試料大気の必要な導入量を決定する。
【0044】
【実施例】本発明の環境大気分析方法の一実施例を図面
に基づいて説明する。
【0045】図1は、環境大気分析方法を実施する二酸
化硫黄分析装置の概略図である。図1において、符号1
は試料大気の採取口で、この採取口1はフィルタ2及び
流量計3を介して試料大気中の二酸化硫黄濃度を測定す
るガス吸収部4に連結されている。このガス吸収部4
は、試料大気を吸引するためのポンプ5を介して排気口
6に連結されている。また、フィルタ2の上流側の地点
aとポンプ5の上流側の地点bとの間には、水蒸気量測
定用の流路が設けられ、この流路には試料大気の水蒸気
量を測定する水蒸気量測定部7、フィルタ8及び流量調
整器9が直列に配置されている。この水蒸気量測定部7
は、相対湿度計、温度計及び圧力計からなり、導入され
て来た試料大気の湿度及び温度を測定するとともに、大
気圧を測定するものである。
【0046】符号10は演算処理部で、この演算処理部10
はガス吸収部4及び水蒸気量測定部7が接続され、水蒸
気量測定部7から入力した水蒸気量とガス吸収部4から
入力した二酸化硫黄のウェット濃度からドライ濃度を演
算するものである。すなわち、この演算処理部10には、
Ps=Ps.max*H/100及びCd=Cw*Pw/(Pw−P
s)が登録されており、水蒸気量測定部7から入力する
相対湿度H及び温度により水蒸気の圧力Psを求め、こ
の圧力Psとガス処理部4から入力するウェット濃度Cw
と水蒸気測定部7から入力する全体の圧力Pwとから、
ドライ濃度Cdを演算するようになっている。また、こ
の演算処理部10には、演算処理部10の演算結果を記録す
る記録部11が接続されている。
【0047】符号12は吸収液タンク、符号13は廃液タン
クで、吸収液タンク12は送液ポンプ14及びピンチバルブ
15を介して、廃液タンク13はピンチバルブ16を介してそ
れぞれガス吸収部4へ連結されている。
【0048】以上のような二酸化硫黄分析装置で、二酸
化硫黄の濃度を測定する方法について説明する。
【0049】まず、ポンプ5を作動させるとともに流量
調整器9を調整して、採取口1から同時に採取した試料
大気が、ガス吸収部4と水蒸気測定部7に同時に導入さ
れるようにする。したがって、採取口1から採取された
試料大気は地点aにおいてガス吸収部4方向と水蒸気測
定部7方向へ分流され、それぞれガス吸収部4及び水蒸
気測定部7へ導入される。
【0050】そして、ガス吸収部4において試料大気中
の二酸化硫黄濃度が測定され、その測定結果は演算処理
部10へ出力され、また、水蒸気測定部7において試料大
気の相対湿度、試料大気の温度及び大気圧が測定され、
その結果は演算処理部10へ出力される。
【0051】演算処理部10においては、まず、水蒸気量
測定部7から入力した温度から飽和水蒸気量Ps.maxを
決定し、そして、この飽和水蒸気量Ps.maxと水蒸気量
測定部7から入力した相対湿度Hとを用い、Ps=Ps.m
ax*H/100から水蒸気の圧力Psを演算する。次に、こ
の水蒸気量Psと水蒸気量測定装置7から入力した大気
圧Pwとガス吸収部4から入力したウェット濃度Cwとを
用い、Cd=Cw*Pw/(Pw−Ps)からドライ濃度Cd
を演算する。そして、このドライ濃度Cd及びガス吸収
部4で直接得られるウェット濃度Cwを同時に又は一方
のみを記録部12で記録する。
【0052】図2は、本発明の環境大気分析方法の一実
施例を実施する二酸化硫黄分析装置の概略図である。図
2に示す二酸化硫黄分析装置は、水蒸気量測定部21、演
算処理部22及び記録部23が異なる他は、図1に示す二酸
化硫黄分析装置と略同様の構成である。
【0053】水蒸気量測定部21は絶対湿度計、温度計及
び圧力計で構成されている。演算処理部22は、水蒸気量
測定装部21及びポンプ5に接続され、水蒸気量測定部21
から入力する水蒸気量からガス分析部4に導入する試料
大気の量を演算し、この演算により決定した試料大気の
量をガス分析部4に導入できるようにポンプ5を制御す
るものである。すなわち、この演算処理部22は、Ps=
Ps.max*Hm/Hm.max及びU´=Uo*Pw−Ps/Pw
(Uoは定数)が登録されており、水蒸気量測定部21か
ら入力する絶対湿度Hm及び温度から水蒸気の圧力Psを
求め、この圧力Ps及び水蒸気測定部7より入力する大
気圧Pwから、ガス分析部4に導入する試料大気の設定
流量U´を演算するようになっている。また、演算処理
部22にはウェット濃度又はドライ濃度を記録する録部23
が接続されている。
【0054】以上のような二酸化硫黄分析装置で、二酸
化硫黄の濃度を分析する方法について説明する。
【0055】まず、図1の二酸化硫黄分析装置と同様
に、試料大気をガス吸収部4及び水蒸気測定部7へ導入
する。そして、水蒸気量測定部21で、試料大気中の絶対
湿度、試料大気の温度及び大気圧を測定しその結果を演
算処理部22へ出力する。演算処理部22では、水蒸気量測
定部21から入力した温度により飽和水蒸気圧Ps及び絶
対湿度Hm.maxを決定し、飽和水蒸気圧Ps、絶対飽和湿
度Hm.max及び水蒸気量測定部22から入力した絶対湿度
Hmを用い、Ps=Ps.max*Hm/Hm.maxから水蒸気の
圧力Psを決定し、この水蒸気の圧力Ps及び水蒸気量測
定部21から入力した大気圧Pwを用い、U´=Uo*Pw
−Ps/Pwから設定流量U´を決定し、この設定流量U
´になるようにポンプ5を制御する。したがって、ガス
分析部4で分析される二酸化硫黄の濃度はドライ濃度と
なっている。
【0056】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
試料大気における二酸化硫黄などの測定物質のウェット
濃度及びドライ濃度のどちらでも、あるいは両方の濃度
を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の環境大気分析方法の一実施例を実施
するための環境大気分析装置としての二酸化硫黄分析装
置の概略図。
【図2】 本発明の環境大気分析方法の一実施例を実施
するための環境大気分析装置としての二酸化硫黄分析装
置の概略図。
【図3】 本発明の環境大気分析方法を実施する分析装
置の態様のブロック図。
【図4】 本発明の環境大気分析方法を実施する分析装
置の態様のブロック図。
【図5】 本発明の環境大気分析方法を実施する分析装
置の態様のブロック図。
【図6】 本発明の環境大気分析方法を実施する分析装
置の態様のブロック図。
【図7】 本発明の環境大気分析方法を実施する分析装
置の態様のブロック図。
【図8】 本発明の環境大気分析方法を実施する分析装
置の態様のブロック図。
【図9】 水蒸気量測定部を分析部の上流に設けた場合
と水蒸気量測定部を設けない場合の分析部における分析
結果を比較したグラフ。
【符号の説明】
4…ガス吸収部 5…ポンプ 7、21…水蒸気量測定部 10、22…演算処理部 a…試料大気の分流地点 b…試料大気の合流地点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料大気中の水蒸気量を測定し、かつ、
    試料大気中の測定物質のウェット濃度又はドライ濃度を
    測定し、この測定物質のウェット濃度又はドライ濃度と
    水蒸気量とから測定物質のドライ濃度又はウェット濃度
    を求めることを特徴とする環境大気分析方法
  2. 【請求項2】 分析部に導入する試料大気の量と分析部
    での分析結果とに直線関係がある環境大気の分析方法に
    おいて、試料大気の水蒸気量を測定し、この測定した水
    蒸気量から分析部に導入する試料大気の量を変更してウ
    ェット濃度からドライ濃度又はドライ濃度からウェット
    濃度へ変更することを特徴とする環境大気分析方法
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