JPH06235688A - 蛍光x線分析用の分析試料の作成方法 - Google Patents

蛍光x線分析用の分析試料の作成方法

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JPH06235688A
JPH06235688A JP5044571A JP4457193A JPH06235688A JP H06235688 A JPH06235688 A JP H06235688A JP 5044571 A JP5044571 A JP 5044571A JP 4457193 A JP4457193 A JP 4457193A JP H06235688 A JPH06235688 A JP H06235688A
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JP
Japan
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sample
fluorescent
analysis
mixed
powder
Prior art date
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JP5044571A
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English (en)
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Masamichi Mori
正道 森
Okitake Yamada
興毅 山田
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Rigaku Corp
Original Assignee
Rigaku Industrial Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蛍光X線分析において、液体試料をFP法に
より分析可能とする分析試料の作成方法を提供する。 【構成】 液体試料Lを粉末のセルロース1に混合する
ことにより、均一な混合試料1Lを作成し、この混合試
料1Lを加圧成型して固形の分析試料1Aを作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リンを含んだ油のよ
うな液体試料や除塵フィルタに付着した塵埃の蛍光X線
分析用の分析試料の作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分析の定量分析法には、検量線
法とファンダメンタルパラメータ法(以下、「FP法」
という。)とがある。検量線法は、予め組成などが既知
の標準試料を用意し、この標準試料について蛍光X線の
強度を測定して検量線を求め、この検量線を利用して、
試料の分析を行うもので、標準試料を用意しなければな
らないなどの欠点がある。一方、FP法は、試料に一次
X線を照射して測定した蛍光X線の測定強度と、蛍光X
線の発生原理に基づいて算出される理論X線強度とから
試料の分析を行うもので、検量線法と異なり、検量線用
の標準試料を必要としないなどの利点を有する。
【0003】ところで、液体試料については、以下の理
由からFP法を用いることができず、検量線法を用いて
蛍光X線分析を行っていた。以下、従来の蛍光X線の測
定方法について説明する。
【0004】図4において、容器50内には、液体試料
Lが充填されている。液体試料Lは上方がポリプロピレ
ンなどの高分子膜51で覆われており、この高分子膜5
1は液体試料Lが真空状態またはヘリウム雰囲気の分析
室52に飛散するのを防止している。この状態で、一次
X線B1を液体試料Lに照射し、測定した蛍光X線B2
の強度と、予め求めておいた検量線から液体試料Lの分
析を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、金属膜などは
液体試料Lに侵されることがあるので、前述のように、
高分子膜51で液体試料Lを覆っている。この高分子膜
51は、水素、酸素、炭素などの超軽元素で構成されて
おり、液体試料Lから発生した蛍光X線B2を透過しや
すい物質からなるが、ナトリウム、マグネシウム、アル
ミニウムなどの原子番号の小さな元素の蛍光X線B2は
高分子膜51に吸収されてしまうので、液体試料Lに含
有されていても測定することができない。したがって、
FP法を採用できない。このようなことから、検量線法
は、高分子膜51を透過するイオウ(原子番号16番)
よりも原子番号の大きい元素の分析に用いられている。
一方、試料によっては、分析元素が沈澱する場合があ
り、検量線法で求めても、正確に分析できないこともあ
る。
【0006】また、図5(a)のように、濾紙60に液
体試料Lを滴下し、これを乾燥させて図5(b)の分析
試料60Aを作成する方法も知られている。しかし、こ
の方法では、液体試料Lを濾紙60に浸み込ませるの
で、液体試料Lの分布が不均一になるから、やはり、F
P法を採用できず、検量線法を用いて分析を行ってい
る。
【0007】したがって、請求項1の発明は液体試料を
FP法により分析可能とする蛍光X線分析用の分析試料
の作成方法を提供することを目的とする。
【0008】また、工業用の除塵フィルタでは、これに
付着した塵埃を分析する場合がある。かかる塵埃の付着
状態は不均一であるから、FP法による分析を行うこと
ができない。
【0009】したがって、請求項2の発明は、除塵フィ
ルタに付着した塵埃をFP法により分析可能とする蛍光
X線分析用の分析試料の作成方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、請求項1の発明は、液体試料を粉末の添
加剤に混合することで均一な混合試料を作成し、この混
合試料を加圧成型して固形の分析試料を作成する。
【0011】請求項1の発明によれば、加圧成型した固
形の分析試料を用いるので、真空中でも成分が飛散する
おそれがないから、真空中で分析しても高分子膜が不要
となり、また、液体試料と添加剤とを均一に混合するの
で、分析元素の分布が不均一になるおそれもない。
【0012】一方、請求項2の発明は、塵埃が付着して
いる状態で除塵フィルタを粉砕して粉末試料を作成し、
この粉末試料を粉末の添加剤に混合することで均一な混
合試料を作成し、この混合試料を加圧成型して固形の分
析試料を作成する。
【0013】請求項2の発明によれば、均一な混合試料
を作成するので、分析元素の分布が不均一になるおそれ
がない。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面にしたがって
説明する。図1は第1実施例を示す。図1(a)におい
て、分析対象である液体試料Lは、たとえば、リンを含
んだ油や、磨耗した金属粉を含んだ潤滑油である。この
液体試料Lを図1(b)の粉末のセルロースからなる添
加剤1中に、たとえば5%混入させ、混合することで、
図1(c)の均一な混合試料1Lを作成する。つまり、
セルロース粉からなる添加剤1中には、液体試料Lがほ
ぼ均一に混入しいる。なお、液体試料Lおよび添加剤1
の重量は、予め秤量しておく。
【0015】ついで、上記混合試料1Lを加圧成型する
ことにより、図1(d)の固形の分析試料1Aが得られ
る。その後、図2の真空の分析室52において、分析試
料1Aに一次X線B1を照射し、分析試料1Aから発生
する蛍光X線B2の強度を測定する。
【0016】つぎに、上記測定強度を用いて、以下に説
明するFP法により試料の分析を行う。蛍光X線分析で
は、組成と蛍光X線強度との間に理論的関係が求められ
ており、組成を与えると構成元素の理論X線強度を算出
することができる。この理論式は、組成から理論X線強
度を与える式であり、その逆の展開の式はない。したが
って、測定X線強度から組成を求めるには、測定強度か
ら一次近似としての組成を求め、これを理論式に与えて
理論X線強度を算出する。この一次近似の理論X線強度
と測定値との差から、一次近似した組成値の補正値を求
め、二次近似した組成値を得る。この値から理論式を使
用して理論X線強度を算出し、更に近似を進め、十分に
近似されて、補正幅が所定値よりも小さくなったときの
近似値を解とする。
【0017】ところで、油の組成(化学式)は、一般に
複雑であるが、C,H,Oが主成分であるから、図1
(a)の添加剤1であるセルロース(C6 105 n
中に少量混入(5%)することにより、主成分はセルロ
ースとみなすことができる。したがって、セルロース
(C6 105 n は、蛍光X線を測定したリンや金属
の分析成分の残分(バランス成分)とすることができる
から、C,H,Oの蛍光X線の強度を測定しなくても、
全体の重量から分析成分の重量を演算することにより、
油中のリンや金属の含有率を知ることができる。
【0018】上記方法において、この分析方法では、図
1(d)の加圧成型した固形の分析試料1Aを用いるの
で、油のような液体の成分が分析試料1A中に閉じ込め
られる。したがって、液体の成分が飛散するおそれがな
いから、真空の分析室52(図2)で分析を行っても、
高分子膜が不要になる。しかも、液体試料Lを添加剤1
に均一に混合するので、分析元素の分布が不均一になる
おそれがない。このように、高分子膜が不要で、かつ、
分析元素が均一に分布しており、主成分も明らかである
から、理論強度を容易かつ正確に求めることができる。
その結果、FP法を採用できる。
【0019】なお、上記方法において、液体試料Lが水
溶液などの溶液である場合などは、液体試料Lを添加剤
1に吸収させた後、乾燥させてから、混合試料1Lを加
圧成型する。また、添加剤1としては、上記セルロース
粉の他に、活性炭などを用いることもできる。また、こ
の液体試料Lの分析方法は、粘度の高いグリスのような
半流動体の場合には、半流動体を一度溶媒に解かした後
に、同様に適用することができる。
【0020】図3は第2実施例を示す。図3(a)にお
いて、分析対象は、除塵フィルタFに付着している塵埃
Dである。まず、塵埃Dが付着している状態で除塵フィ
ルタFを粉砕して、図3(b)の粉末試料FDを作成す
る。この粉末試料FDを図3(c)の粉末のセルロース
からなる添加剤1中に、たとえば5%混入させ、混合す
ることで、図3(d)の均一な混合試料1FDを作成す
る。その後、上記混合試料1FDを加圧成型することに
より、図3(e)の固形の分析試料1Aを作成する。な
お、その他の工程は、前述の第1実施例と同様であり、
したがって、その説明を省略する。
【0021】この第2実施例によって作成された分析試
料1Aも、塵埃Dを添加剤1および除塵フィルタFと均
一に混合するので、分析元素の分布が不均一になるおそ
れがないから、FP法を適用することができる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、高分子膜が不要で、かつ、分析元素が均一に分
布しているから、液体試料の分析をFP法を用いて分析
し得る。また、請求項2の発明によれば、分析元素が均
一に分布しているから、除塵フィルタに付着した塵埃を
FP法により分析し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる分析試料の作成方
法を示す概略工程図である。
【図2】蛍光X線の測定方法を示す概略側面図である。
【図3】第2実施例にかかる分析試料の作成方法を示す
概略工程図である。
【図4】従来の蛍光X線の測定方法を示す概略側面図で
ある。
【図5】他の従来例の分析試料の作成方法を示す工程図
である。
【符号の説明】
1…添加剤、L…液体試料、1L…混合試料、1A…分
析試料、F…防塵フィルタ、D…塵埃、FD…粉末試
料、1FD…混合試料。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体試料を粉末の添加剤に混合すること
    で均一な混合試料を作成し、この混合試料を加圧成型し
    て固形の分析試料を作成する蛍光X線分析用の分析試料
    の作成方法。
  2. 【請求項2】 塵埃が付着している状態で除塵フィルタ
    を粉砕して粉末試料を作成し、この粉末試料を粉末の添
    加剤に混合することで均一な混合試料を作成し、この混
    合試料を加圧成型して固形の分析試料を作成する蛍光X
    線分析用の分析試料の作成方法。
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Cited By (7)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2016517958A (ja) * 2013-04-05 2016-06-20 パナリティカル ビー ヴィ 圧縮によるサンプルペレットの調製

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