JPH06234443A - ２軸ターレット型巻出機におけるシート自動突き合わせ継ぎ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ２軸ターレット型巻出機における先行巻出し
シートと後続巻出しシートとを自動的に継ぎ合わせる。 【構成】 ターレット盤１上に、各巻出軸４、４´に対
応して、２つの第１のシート把持装置５、５´を設ける
と共に、巻出機から次工程へ向かうシート走行ライン上
に第２のシート把持装置２４とシート切断刃２６及び粘
着テープ貼り付け装置１０を一体的に往復移動可能に設
ける。まず、第１のシート把持装置５と第２のシート把
持装置２４により、先行シートの巻終端部分を把持した
後、両把持間をシート切断刃２６により切断し、次にタ
ーレット盤１旋回後、第２のシート把持装置２４により
把持された先行シートの切断終端と第１のシート把持装
置５´により把持された満巻ロールの巻出始端とを突き
合わせ、さらに、その突き合わせ部分を、粘着テープ貼
り付け装置１０の粘着テープで貼り合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、２軸ターレット型巻出
機に係り、詳しくは、２軸ターレット型巻出機により巻
出される先行シートの巻終端と、次回巻出しの満巻ロー
ルの巻出始端とを自動的に突き合わせ、かつ継ぎ合わせ
る２軸ターレット型巻出機における自動突き合わせ継ぎ
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】２軸ターレット型巻出機における先行巻
出しロール終端と後続の満巻ロールの巻出始端を接合す
る装置は種々提供されている。例えば、次回巻出し満巻
ロールの巻終端部に両面テープを貼り付ける等の粘着処
理を施し、巻きほぐれしないよう軽く仮り止めしてお
き、先行巻出しロールが残り少くなると、満巻ロール
を、予めシート巻出速度と同じ周速で回転させておき、
走行している先行シートを満巻ロールに接当して、前記
粘着テープにより、満巻ロールの巻終端部を先行シート
に貼り付けてシートの自動継ぎを行っている。そしてシ
ート継ぎが終ると、先行巻出しロールの残余分を切離し
ている。

【０００３】このようなシートの継ぎ方をすると、接合
箇所は重ね継ぎになり、かつ、接合箇所から、先行巻出
ロールを切除した端末が尾を引いて垂れ下がるという欠
点があった。かかる欠点を排除するため先行シートの終
端と、後続シートの先端とを突き合わせて接合する装置
が提案されているが、いずれも装置が複雑である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は係る実状に対
処して、２軸ターレット型巻取機における先行シートの
巻終端と後続シートの巻出始端とを自動的に突合せ、か
つ継ぎ合わせることのできる簡単、確実な２軸ターレッ
ト型巻取機におけるシート自動突合せ継ぎ装置を提供す
ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】すなわち、上記目的に適
合する本発明は、ターレット盤上に２本の巻出軸を備
え、一方の巻出軸に装着した先行シートロールのシート
を、所定巻出し位置から略全て巻出した後、ターレット
盤を１８０度旋回して、他方の巻出軸に装着した満巻ロ
ールを、前記巻出位置へ入れ替え、該位置より満巻ロー
ルを巻出し可能となした２軸ターレット型巻出機におい
て、前記ターレット盤上に、前記２本の巻出軸の配列と
直交した配列で２個の第１のシート把持装置を配置する
一方、前記所定巻出し位置から巻出されて次工程へ向か
う走行シートの走行ライン上に、前記走行ライン上の所
定巻出し位置近接位置と所定退避位置との間を往復移動
する第２のシート把持装置と、該第２のシート把持装置
の巻出し位置がわの端部に位置する切断刃及び粘着テー
プ貼り付け装置とを設け、前記巻出し位置に位置する第
１のシート把持装置と、巻出し位置近接位置に到来した
第２のシート把持装置により先行シートの終端部分を把
持して、両把持間のシートを切断装置により切断した
後、ターレット盤を旋回し、別の第１のシート把持装置
が把持した後続シートの巻出始端と第２のシート把持装
置の把持した先行シート切断後端とを突き合わせ、該突
き合わせ部分に粘着テープ貼り付け装置により粘着テー
プを貼着可能ならしめた２軸ターレット型巻出機におけ
るシート自動突き合わせ継ぎ装置を構成したことを特徴
とするものである。

【０００６】

【作用】本発明によれば、シートの自動継ぎ合わせは、
以下の如く行われる。まず、先行シートロールが略巻出
されたとき、該シートロール対応の第１のシート把持装
置が先行シートの巻終端部分を巻出機側で把持する。そ
して、略同時に第２のシート把持装置が、巻出機と次工
程との間のシート走行ラインに沿って、退避位置から近
接位置まで移動し、前記第１のシート把持装置と対面し
た後、先行シートを把持する。すなわち、先行シートの
巻終端部分を、前記第１のシート把持装置と第２の把持
装置とにより連続した位置で把持する。そして、この両
把持間の僅かな間隙部分にシート切断刃を作動させ、当
該部分の先行シートを切断する。

【０００７】次に、満巻ロール対応の第１のシート把持
装置によって満巻ロールの巻出始端を把持した後、ター
レット盤を旋回させて、前記先行シート側の第１のシー
ト把持装置と、満巻ロール側の第１のシート把持装置と
の位置の入れ替えを行う。

【０００８】さらにここで、前記第２のシート把持装置
が、前記切断刃により切断した先行シートの切断後端を
把持したまま、再び前記近接位置に到来して、この第１
のシート把持装置と対面する。この結果、先行シートの
終端と満巻ロールの巻出始端とが突き合わせられる。

【０００９】そして、次に、この突き合わされた２つの
シート端の上に、前記粘着テープ貼り付け装置により、
粘着テープが貼り付けられる。以上により、シートは確
実に突き合せ継ぎされることになる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづき説明
する。図１は、本発明に係るシート自動突き合わせ継ぎ
装置の概要を示したもので、図１において、Ｉは２軸タ
ーレット型巻出機、ＩＩはアキュームレータ、ＩＩＩは
ピンチローラ装置で代表して図示した次工程装置であ
る。

【００１１】２軸ターレット型巻出機Ｉにおいて、１は
ターレット盤で、中心軸２が機枠３に軸支され、図示し
ない旋回駆動装置により該軸２を中心に旋回される。ま
た、４，４´は巻出軸で、中心軸２に対し対称的にター
レット盤１に配備され、それぞれ巻出しシートロールが
枢着される。さらに、２本の巻出軸４，４´の配列と直
交して、中心軸２に対し各２つのシート把持装置５，５
´およびガイドローラ６，６´がターレット盤１内に配
備されている。

【００１２】２つのシート把持装置５，５´は同一構造
を有しているので、一つの装置で代表してその構造を説
明する。シート把持装置５は、シート受板７と、シート
把持板８及びシート端支持板９より構成されている。シ
ート把持板８は、実線図示位置より鎖線図示位置へ適宜
アクチュエータにより回動可能であり、鎖線位置へ回動
したとき前記シート受板７上へシートを押えて把持する
ようになっている。また、９はシート端支持板で、図示
の実線位置からシート受板７に向かって回動可能であ
り、シート受板７に接当したとき前記シート把持板８で
把持したシートから突出したシート端末を支承するよう
に配設されている。

【００１３】次に、１０は粘着テープ貼付装置で、巻出
機ＩとアキュームレータＩＩの間を図示実線位置Ａより
鎖線位置Ｂへ図示しない摺動レール上を移動可能な如く
装着される。粘着テープ貼付装置１０について、その詳
細を図３にもとづき説明すると、１１は粘着テープロー
ルで、テープ巻出機枠１２の巻出軸１３に装着されてい
る。１４はガイドローラ、１５は粘着テープ案内スリッ
トで、粘着テープの先端は該案内スリットより僅かに突
出した位置１６にある（詳細後述）。

【００１４】また、１７はテープ先端把持装置であり、
その先端爪部が開閉する如く構成され、回動アーム１８
の先端部に装着される。さらに、１９は粘着テープ押え
装置、２０は粘着テープ貼り付けころで、該貼り付けこ
ろ２０は別の回動アーム２１の先端部に回転自在に装着
されている。また、２２は粘着テープ切断装置である。

【００１５】以上述べた構成の粘着テープ貼付装置１０
は、粘着テープ貼り付け装置機枠１２に配設されている
が、該機枠１２はシートの巾方向に横架した摺動レール
２３と係合し、図示しないアクチュエータによって該摺
動レール２３上を横行するよう構成されている。

【００１６】次に、図１において、２４は前記とは別の
シート把持装置である。このシート把持装置２４は、前
記ターレット盤１内のシート把持装置５と同一構造を有
するものであり、その構造説明は省略するが、前記粘着
テープ貼り付け装置１０の下方に配設されている。ま
た、２６はシート切断刃で、前記シート把持装置２４の
シート受板２５の側縁２５´に沿って、シート巾方向に
往復動するようになっている。なお、２７は切断刃往復
駆動用アクチュエータであって、図示例ではアクチュエ
ータにロッドレスシリンダが適用され該シリンダに切断
刃が枢着された構成となっている。

【００１７】そして、以上のシート把持装置２４、シー
ト切断装置２６、及び切断刃往復駆動用アクチュエータ
２７が、前記粘着テープ貼付装置機枠１２を載置した摺
動レール２３と共に、左右一対の機枠２８，２８´に横
架装着されて、一体的にシート接合装置ＩＶを構成して
いる。該シート接合装置ＩＶの機枠２８，２８は、巻出
機ＩとアキュームレータＩＩ間に設備した図示しない摺
動レールに係合しており、前述したテープ貼付装置１０
と共に、シート把持装置２４、シート切断装置２６、及
び切断刃往復駆動用アクチュエータ２７が、実線位置Ａ
と鎖線位置Ｂとの間で移動可能となっている。

【００１８】次に、以上の構成、構造を有する本発明実
施例の作動について説明する。通常のシート巻出し運転
中は、図１に示す如く、巻出軸４にシートロールＲが装
着され、シートＳがターレット盤１内のガイドローラ６
を経て水平に走行し、前記の粘着テープ張付装置１０の
下を通り抜けた後、アキュームレータＩＩに至り、アキ
ュームレータＩＩ内のシート送り装置Ｆによって巻出さ
れ、アキュームレータＩＩ内のガイドローラ群Ｇを経て
次工程ＩＩＩへ送られる。

【００１９】この間に、別の巻出軸４´に対して、次回
巻出用満巻シートロールＲ´を装着し、その巻終端を人
為作業により巻解して、一方のシート把持装置５´のシ
ート受板７´下に展開する。さらに、シート把持板８´
により、巻解シートをシート受板７´に向かって押圧把
持すると共に、シート支持板９´を、シート受板７´へ
向かって回動させ、巻解シートの端末を支承する。

【００２０】そして、シート受板７´の側縁７´´に刃
物をあてがい、シート支持板９´をアンビルとして刃物
を人手で走らし、巻解シートの端末を直線的に切離し
て、シート自動継ぎの準備をしておく。その様態を図４
に拡大図示する。図４において、Ｋが刃物である。

【００２１】他方、巻出軸４上のシートロールＲが残少
になると、アキュームレータＩＩ内のシート送りローラ
装置Ｆを次工程装置ＩＩＩに比し、より高速で運転して
シートを巻き戻し、そのときの余剰分をアキュームレー
タ内のガイドローラ群Ｇ内に貯蔵する。さらに、原反ロ
ールＲの残量が僅少になると前記シート送り装置Ｆを停
止し、シート巻出しを一時中断する。該停止期間中はア
キュームレータ内に貯蔵されたシートが次工程ＩＩＩへ
繰り出されるので次工程ＩＩＩは定常運転を続行する。
なお、アキュームレータの構造、作動は公知であるので
その詳述は省略する。

【００２２】そして、以上の巻出シート一時中断期間中
に本発明の主要部をなす自動シート継ぎが遂行される。
以下にその様態を説明する。まず、前記シート接合装置
ＩＶを、図２に実線で示す位置Ａより巻出機Ｉ側へ向か
って、ターレット盤１内のシート把持装置５´のシート
受板７´とシート把持装置２４のシート受板２５との間
に切断刃２６が横行し得る隙間を残した位置（図中、鎖
線で示す位置Ｂ）まで移動させる。

【００２３】続いて、シート把持装置５´および２４を
作動させ、シートを把持した後、前記のシート受板間の
隙間に切断刃２６を横行させてシートＳを切離し、シー
ト把持装置２４で切離したシートの後端を把持したま
ま、前記のシート接合装置を、実線で示す旧位置Ａへ退
避させる。そして、ターレット盤１を図に示す矢印時計
方向に１８０度旋回し、先行シートロール軸４の位置を
入れ換えると同時に、先行シート把持装置５と満巻ロー
ルの巻解シート把持装置５´の位置も入れ替える。この
状態を図２に示す。

【００２４】しかる後、前記のシート接合装置を再び巻
出機Ｉへ向かって前回と同じ鎖線で示すＢ位置へ移す
と、両シート把持装置５´，２４でそれぞれ把持してい
るシート端が突き合わされる。さらに、該突き合わせ線
に沿って、粘着テープ貼付装置１０により粘着テープが
貼り付けられる。

【００２５】ここで、粘着テープ貼り付け動作を説明す
る。まず、粘着テープロール１２より引き出されたテー
プ先端部１６を、テープ案内スリット１５の先端から僅
かに突出させておく。このテープ先端部１６を、テープ
先端把持装置１７により掴み、さらにテープ先端把持装
置１７を回動移動させて、スリット１５より粘着テープ
を引き出す。続いて前記テープ案内スリット１５とテー
プ先端把持装置１７間に展張した粘着テープを、粘着テ
ープ押え装置１９により、シート上に押圧貼り付ける。
前述した通り、該部には、シート把持装置２４に把持さ
れた先行シートの後端と、ターレット盤１内のシート把
持装置５´に把持された後続の満巻きロールのシート先
端とが突き合わされている。

【００２６】この状態において、図３に示す如く、粘着
テープ貼付けころ２０を実線図示位置より鎖線図示位置
２０´へ回動下降させ、粘着テープをシート上に貼付
け、図示矢印左方向にテープ巻出機枠１２を摺動レール
２３に沿って図中実線で示すａ位置から鎖線で示すｂ位
置まで移す。これにより、粘着テープ貼付けころ２０で
粘着テープをシート上に確実に貼付けて行くことができ
る。この貼り付けを終了すると、テープ切断装置２２に
より粘着テープを切断するが、このとき、次回テープ引
出しのための掴み代を残して、テープ案内スリットの先
端からシートが僅かに突出した位置で粘着テープを切断
する。なお、テープ切断後は、さらにテープ巻出機枠１
２をｃ位置まで移動させ、テープ切断後端をシート上に
貼付けておく。

【００２７】以上で一連のシート自動継ぎ動作を終り、
この後、各装置は旧位置に復し、次回自動継ぎのために
待機する。

【００２８】

【発明の効果】本発明は以上説明したように、２軸ター
レット型巻出機において、ターレット盤上各巻出軸に対
応して、２つの第１のシート把持装置を設けると共に、
巻出機から次工程へ向かうシート走行ライン上に第２の
シート把持装置とシート切断刃及び粘着テープ貼り付け
装置とを一体的に往復移動可能に設けたものであり、第
１のシート把持装置と第２のシート把持装置により、ま
ず、先行シートの巻終端部分を把持した後、シート切断
刃により両把持間部分で先行シートを切断し、さらにタ
ーレット盤旋回後、第２のシート把持装置により把持し
た先行シートの切断終端と第１のシート把持装置により
把持した満巻ロールの巻出始端とを突き合わせ、次い
で、その突き合わせ部分を、粘着テープ貼り付け装置に
より、粘着テープで貼り合わせるようにしたものである
から、２軸ターレット型巻出機から巻出される先行シー
トと後続シートは、極めて効率的、かつ正確に接続され
る。

【００２９】従って、従来のように、作業者が、先行シ
ート巻出し終了と共に先行シートの終端と後続の満巻ロ
ールの巻出始端とを持って継ぎ合わせる必要がなく、２
軸ターレット型巻出機の使用性が向上し、その巻出し効
率が高まる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る２軸ターレット型巻出機における
シート自動突き合わせ継ぎ装置の側面概要図である。

【図２】本発明に係る２軸ターレット型巻出機における
シート自動突き合わせ継ぎ装置の作動説明図である。

【図３】本発明に係る２軸ターレット型巻出機における
シート自動突き合わせ継ぎ装置の一部である粘着テープ
貼り付け装置の概要図である。

【図４】本発明に係る２軸ターレット型巻出機における
シート自動突き合わせ継ぎ装置のシート切離時の作動説
明図である。

【符号の説明】

１ ターレット盤 ４、４´ 巻出軸 ５、５´ シート把持装置 １０ 粘着テープ貼り付け装置 ２４ シート把持装置 ２６ シート切断刃

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ターレット盤上に２本の巻出軸を備え、
   一方の巻出軸に装着した先行シートロールのシートを、
   所定巻出し位置から略全て巻出した後、ターレット盤を
   １８０度旋回して、他方の巻出軸に装着した満巻ロール
   の後続シートを、前記巻出し位置から巻出し可能となし
   た２軸ターレット型巻出機において、前記ターレット盤
   上に、前記２本の巻出軸の配列と直交した配列で２個の
   第１のシート把持装置を配置する一方、前記所定巻出し
   位置から巻出されて次工程へ向かう走行シートの走行ラ
   イン上に、前記走行ライン上の所定巻出し位置近接位置
   と所定退避位置との間を往復移動する第２のシート把持
   装置と、該第２のシート把持装置の巻出し位置がわの端
   部に位置する切断刃及び粘着テープ貼り付け装置とを設
   け、かつ、前記巻出し位置に位置する第１のシート把持
   装置と、巻出し位置近接位置に到来した第２のシート把
   持装置により先行シートの終端部分を把持して、両把持
   間のシートを切断装置により切断した後、ターレット盤
   を旋回し、別の第１のシート把持装置が把持した後続シ
   ートの巻出始端と第２のシート把持装置の把持した先行
   シート切断後端とを突き合わせ、該突き合わせ部分に粘
   着テープ貼り付け装置により粘着テープを貼着可能なら
   しめたことを特徴とする２軸ターレット型巻出機におけ
   るシート自動突き合わせ継ぎ装置。