JPH06234061A - 集電装置用すり板 - Google Patents

集電装置用すり板

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JPH06234061A
JPH06234061A JP7079093A JP7079093A JPH06234061A JP H06234061 A JPH06234061 A JP H06234061A JP 7079093 A JP7079093 A JP 7079093A JP 7079093 A JP7079093 A JP 7079093A JP H06234061 A JPH06234061 A JP H06234061A
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JP
Japan
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discontinuous fibers
carbon
fibers
current collector
melting point
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Pending
Application number
JP7079093A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Taguchi
和夫 田口
Masanori Ozaki
正則 尾崎
Kazuhiro Kimijima
和浩 君島
Kazuhiro Takashiba
和宏 高柴
Shinsaku Matsuyama
晋作 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Toyo Electric Manufacturing Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Mg2.5〜8.5重量%を含有するアルミ
ニウム合金を母材とし、その中にカーボン不連続繊維
と、高融点のセラミックス又は金属の繊維、粉体又はウ
ィスカーとを分散させた複合材からなる集電装置用すり
板。 【効果】 通電時、無通電時いずれの摺動状態でも良好
な耐摩耗性を発揮すると共に、トロリー線に対する攻撃
性が低く、トロリー線への追随性がよく、耐アーク性に
優れ、耐衝撃性に優れ、抵抗率が低い、各種要求特性を
備えたすり板が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集電装置に用いられる
すり板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】集電装置用のすり板は、トロリー線と接
触して摺動するものであるため、耐摩耗性、耐アーク
性、通電性にすぐれていることが要求される。従来、こ
のような要求に応えるものとして銅系または鉄系の焼結
合金よりなるすり板が広く用いられている。銅系すり板
の標準的な組成は、Cu80〜85%、Sn9〜12
%、Fe3〜6%、C2〜5%であり、鉄系すり板の標
準的な組成は、Fe77〜82%、Cu8〜10%、S
n1〜2%、Pb4〜7%、C5〜7%である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】鉄道車両の高速化につ
れてすり板の摩耗は増大する傾向にあり、従来の銅系ま
たは鉄系のすり板に代わる新しいすり板の登場が待たれ
ている。特に時速200km以上の高速で走る新幹線の
場合は、すり板の寿命が著しく短いが、新幹線のさらな
る高速化は時代的要請でもあり、今後の高速新幹線での
使用に耐え得るすり板の開発が急がれている。また新幹
線以外の鉄道車両も営業運転速度を引き上げる傾向にあ
り、この面からもすり板の耐摩耗性を向上させる必要が
生じている。
【0004】すり板に対する要求は最近の鉄道車両の高
速化に伴いさらに厳しさを増してきており、新たにトロ
リー線に対する追随性も重視されるようになってきてい
る。トロリー線に対する追随性が不十分であると、高速
走行時に離線が激しくなり、アークが頻繁に発生して、
すり板およびトロリー線の損耗が激しくなるだけでな
く、電波障害を引き起こすという問題がある。従来のす
り板は、主成分が比重の大きい銅または鉄であるため、
すり板自体の質量が大きく、トロリー線に対する追随性
を高めることが困難であった。
【0005】さらにすり板に要求される特性としては、
トロリー線との摺動でトロリー線に摩耗や荒損をできる
だけ生じさせないこと、いわゆる相手攻撃性の小さいこ
とが要求されている。トロリー架線もすり板と同様、あ
る程度まで摩耗が進行すると張り替えて交換するが、張
り替えには手間がかかり、その費用も甚大である。また
トロリー摺動面の荒損が進行した場合には、波状摩耗な
どの不均一な摩耗を呈することがあり、この場合にはす
り板側の摩耗も一層加速され、悪循環を生じることにな
る。
【0006】以上の問題に対し、最近は相手攻撃性を考
慮し、トロリー線保守の立場から潤滑性に優れるカーボ
ン系すり板が見直されてきている。カーボン系すり板
は、焼結合金等の金属系すり板に比較して、トロリー線
を摩耗させない、耐アーク性に優れる等の長所を以てお
り、海外や一部の私鉄で採用されているが、機械的強度
が低く、電気抵抗が高い等の欠点があるため制約が多
い。この点を改善する意味で、強度を高め、抵抗率を下
げたメタライズドカーボンの開発も行われているが、ま
だ特性の改善は不十分であり、またカーボンを素地とす
る以上、改善される特性にも限界があると思われる。さ
らにメタライズに要する成形コストは多大であり、この
点からもメタライズドカーボンをすり板に適用するには
難がある。
【0007】以上の要求に加え、車両走行時に衝撃荷重
によりすり板が破損し、集電トラブルをおこしたり、ト
ロリー線を損傷させたり、破損片が飛散して事故を起こ
したりすることのないように十分な靱性を有することも
必要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するため本発明は、比重の小さいアルミニウム合金を母
材とし、耐摩耗性の向上、耐アーク性の向上、トロリー
線攻撃性の軽減を図るため、その中にカーボン不連続繊
維を分散させた複合材か、あるいはアルミニウム合金の
母材の中にカーボン不連続繊維と共に、高融点セラミッ
クス粉体、高融点セラミックス繊維、高融点セラミック
スウィスカー、高融点金属粉体および高融点金属繊維の
うち1種または2種以上を分散させた複合材で集電装置
用すり板を構成したことを特徴とするものである。
【0009】カーボン不連続繊維としては、カーボン繊
維をすりつぶして短くしたミルドファイバー、カーボン
繊維を短く切断したチョップドファイバー、始めから短
い繊維として製造したカーボン短繊維などを使用するこ
とができる。カーボン不連続繊維の複合材部分に占める
体積含有率は、5〜50%であることが好ましい。体積
含有率が5%未満であると十分な効果が得られず、50
%を超えると複合材を容易に形成することが困難であ
る。
【0010】さらに好ましくはカーボン不連続繊維の体
積含有率を20〜50%とする。一般に銅とアルミニウ
ム合金との摺動では、接触面で金属接着が生じ、これが
移着を繰り返す中で接触面から排出されて摩耗が進行す
る、いわゆる凝着摩耗が顕著に生じるとされる。カーボ
ン不連続繊維が20%未満の場合には、摺動面における
カーボン不連続繊維の面積割合が低いため、トロリー側
材料(硬銅)と接触するのは主に母材金属であるアルミ
ニウム合金となり、この凝着摩耗の進行を抑止すること
が難しい。このため20%未満の場合は、すり板側の摩
耗の増大と共に、トロリー線側の荒損が比較的生じ易
い。これに対しカーボン不連続繊維が20%以上含まれ
ている場合は、カーボン不連続繊維がトロリー側材料
(硬銅)と接触する割合が増えると共に、接触荷重の支
持を行うため、アルミニウム合金と硬銅との凝着を抑止
できる。
【0011】カーボン不連続繊維としては、黒鉛化され
ていないカーボン不連続繊維のみを使用することもでき
るが、黒鉛化されていないカーボン不連続繊維と黒鉛化
されたカーボン不連続繊維を混合して使用することもで
き、さらに黒鉛化されたカーボン不連続繊維のみを使用
することもできる。黒鉛化されていないカーボン不連続
繊維はPAN系繊維または等方性ピッチ系繊維のような
本質的に難黒鉛化性の繊維を原料として製造することが
できる。また黒鉛化されたカーボン不連続繊維はメソフ
ェーズピッチ(液晶ピッチ)などの易黒鉛化性の繊維を
原料として製造することができる。この場合でも黒鉛化
過程の焼成温度が低いと十分な黒鉛化が生じないため、
1500℃以上の温度で焼成することが必要である。
【0012】黒鉛化されたカーボン不連続繊維は、複合
材の中にあって固体潤滑剤として働き、摺動面の潤滑性
を改善するため、摩耗の低減に寄与し、とりわけトロリ
ー線の荒損を防止するのに有効である。ただし黒鉛化さ
れたカーボン不連続繊維は、全カーボン不連続繊維に占
める体積割合が増えると潤滑効果は上がるものの複合材
の摩耗量が比較的大きくなる傾向が場合によってあるた
め、すり板が使用される状態に合わせて、黒鉛化された
カーボン不連続繊維の配合割合を調整することが望まし
い。例えば、すり板の寿命が比較的短く、その摩耗低減
が最重要な用途に対しては黒鉛化されたカーボン不連続
繊維の配合割合を少なくする。またトロリー線の摩耗低
減、荒損防止が最重要な用途に対しては黒鉛化されたカ
ーボン不連続繊維の配合割合を多くする。
【0013】高融点金属粉体または繊維は、集電時に発
生するアークによって溶融しないことが必須要件であ
る。アークで溶融しないためにはアークの状態にもよる
が、概ね1500℃以上の融点をもつことが必要とされ
る。そのような金属としてはV、Nb、Ta、Cr、M
o又はW等を使用することができる。
【0014】高融点セラミックス粉体、繊維またはウィ
スカーも同様にアークによる溶融、分解が生じないこと
が必要で、TiC、ZrC、HfC、VC、NbC、T
aC、Cr3 2 、WC、SiC、B4 C若しくはMo
C等の炭化物、TiN、ZrN、TaN、Si3 4
BN、VN若しくはNbN等の窒化物、TiB2 、Zr
2 、NbB2 、TaB2 、CrB、WB若しくはLa
6 等のホウ化物又はMgO、Al2 3 、Cr
2 3 、Y2 3 等の酸化物などを使用することができ
る。このうちSiC、Si3 4 については、ウィスカ
ー(針状単結晶体)状のものが工業ベースで生産されて
おり、有効な分散材となり得る。
【0015】カーボン不連続繊維を含有する複合材にお
いて、カーボン不連続繊維の配向状態は、成形上の特殊
な処理や加工を施さなければ、三次元ランダムか二次元
ランダムに近い状態であることが多く、押出などの後加
工が施された場合には一方向に配向する。いずれの配向
状態でも集電装置用すり板として使用する場合には差し
支えないが、好ましくはカーボン不連続繊維の平均的な
配向方向を、摺動面に対して垂直な方向とする。すなわ
ちカーボン不連続繊維の長手方向がすり板の摺動面に対
して垂直な方向に揃っているか、あるいはその方向に向
いているカーボン不連続繊維の割合が大であることが好
ましい。
【0016】カーボン不連続繊維を摺動面に対し垂直に
配向させる手段としては、所定の加工をへて製造された
複合材を、カーボン不連続繊維の配向方向に垂直な面が
摺動面となるように切削等の機械加工を施す方法があ
る。またカーボン不連続繊維の多孔質繊維成形体(プリ
フォーム)にアルミニウム合金溶湯を加圧鋳造法で含浸
凝固させて複合材を製造する場合には、複合材になった
状態で摺動面に相当する平面にカーボン不連続繊維が垂
直に向くように予め多孔質繊維成形体の繊維配向を調整
するなどの方法がある。
【0017】母材に用いるアルミニウム合金としては種
々考えられるが、複合材の靱性を確保し、耐衝撃性の向
上を図るためには高靱性のアルミニウム合金を使用する
ことが望ましく、そのためには工業的に一般使用できる
ことも考慮して、Mg2.5〜8.5重量%を含有する
Al−Mg系合金を使用するのが最も適当である。
【0018】さらに母材に用いるアルミニウム合金とし
ては、不連続繊維分散型の複合材料を製造する際に加圧
鋳造法が非常によく用いられることを考慮すると、良好
な鋳造性を有するものが好ましい。加圧鋳造法による複
合材の製造では、予め繊維による多孔質繊維成形体を製
作しておき、この成形体にアルミニウム合金溶湯を含浸
凝固させる。したがってこの方法による複合材の製造に
おいては、鋳造性良好なアルミニウム合金を母材とする
ことで多孔質繊維成形体中へのアルミニウム合金溶湯の
好適な含浸、充満が可能となり、欠陥部の少ない健全な
複合材を得ることができる。このような目的にかなうア
ルミニウム合金としては、Si4.0〜24.0重量%
を含有するアルミニウム鋳物合金が最も適当である。
【0019】この合金を使用すると、複合材製造上の好
都合に加え、母材中にSiが分散した組織を呈するが故
に耐摩耗性の改善が図れる。ただし上述のAl−Mg系
合金を母材とする場合に比べ、靱性の低下は否めないた
め、その点の配慮は必要である。
【0020】
【作用】本発明に係る集電装置用すり板は、軽量なアル
ミニウム合金をベースとした複合材で構成されているた
め、その比重は2.7前後と非常に小さく、従来の銅系
または鉄系のすり板の比重(8.0前後)の3分の1に
過ぎない。このような軽量すり板をパンタグラフに搭載
することによるバネ上質量の軽減は、トロリー線に対す
るパンタグラフの追随性を向上させるのに有効であり、
すり板とトロリー線が瞬間的に非接触状態となる離線減
少を低減させる結果となる。これは摺動集電時のアーク
発生を防止する結果となり、アーク損傷によるすり板の
電気的摩耗を著しく抑止することとなる。
【0021】アルミニウム合金中に分散するカーボン不
連続繊維は十分な硬度を有し、摺動接触面で荷重支持効
果を発揮するため、アルミニウム合金とトロリー線との
摺動により生じる凝着摩耗を抑制し、すり板として十分
な耐摩耗性を発現する。またカーボン自体が有する潤滑
性のためにトロリー線に対する攻撃性は小さく、このた
めトロリー線の摩耗も比較的軽微で済む。
【0022】潤滑性の向上に関しては、カーボン不連続
繊維の一部または全部を黒鉛化されたカーボン不連続繊
維で構成することで、さらにその効果が改善される。黒
鉛化されたカーボン不連続繊維は、黒鉛のもつ層状構造
が発達しており、外力が加わったときに層間の相対すべ
りが容易に起こるため、すぐれた潤滑性を発揮する。
【0023】耐摩耗性の発現に関してはカーボン不連続
繊維の配向状態を考慮することも有効で、繊維の長手方
向が摺動面に対して垂直な場合に、摺動過程での繊維の
離脱が生じにくく、最も繊維のもつ耐摩耗性が生かされ
る。したがって本発明のようなカーボン不連続繊維を分
散させた複合材を使用する場合には、繊維が摺動面に垂
直かあるいは垂直に近い配向をとるようにすることが望
ましい。
【0024】実際には、不連続繊維を分散させた複合材
の場合、繊維を全て一方向に揃えることは、複合材製造
上困難がともなう。通常は多様な繊維配向を併せもつ複
合材が得られるが、この場合でも多くの繊維の平均的な
配向方向(優先配向方向)を摺動面と垂直にすることで
目的は達せられる。なお不連続繊維が全く等方的な繊維
配向(完全三次元ランダム配向)を有している場合は、
繊維配向の考慮は無意味である。
【0025】不連続繊維の配向方向を調整することで複
合材の耐摩耗性を改善することが可能であるが、その一
方で複合材の機械的特性が繊維配向により変化すること
も考慮する必要がある。複合材の機械的特性は耐摩耗性
と同様に繊維配向に起因する異方性をもち、例えば電車
用集電すり板で重視される衝撃値に関しても例外ではな
い。すなわち繊維が打槌方向に対し垂直に配向している
場合には比較的高い衝撃強度を発現し、打槌方向に対し
平行な繊維が多いほど衝撃強度は低くなる。したがって
耐摩耗性を改善すべく摺動面に垂直に繊維を配向させた
場合、この繊維配向はトロリー線との接触で受ける衝撃
荷重に対しては必ずしも好適とはいえない。このように
本発明の複合材よりなるすり板は、繊維配向による耐摩
耗性の改善を可能としながらも、すり板に要求される他
の特性の変化にも配慮が必要である。
【0026】カーボン不連続繊維のみの分散で十分な耐
摩耗性が得られない場合には、高融点セラミックス粉
体、高融点セラミックス繊維、高融点セラミックスウィ
スカー、高融点金属粉体または高融点金属繊維をさらに
添加、分散させることにより耐摩耗性の向上を図ること
ができる。
【0027】摺動集電時のすり板は、トロリー線との摺
動で生じる機械的摩耗に加えて、アーク発生時のアーク
損傷による電気的摩耗が生じる。特に走行速度が高くな
ればなるほどアークの発生は増大する傾向にあるため、
新幹線のような高速鉄道では電気的摩耗がすり板損傷の
支配的要因とされる。
【0028】この電気的摩耗に対しても本発明に係るす
り板は有効である。本発明に係るすり板は、カーボン不
連続繊維により三次元的な骨格が形成され、その骨格構
造はカーボン自体がきわめて高い温度まで分解しない
(分解温度は3500℃程度とされる)ため、アークの
直撃を受けても形態を維持し続ける。このときアークの
直撃を受けた部分のアルミニウム合金は瞬間的に溶融す
るが、カーボン不連続繊維による骨格構造が溶融アルミ
ニウム合金の飛散を防止するため、再凝固後は元の複合
材組織を回復する。このため本発明に係るすり板は著し
い電気的摩耗を生じない。
【0029】カーボン不連続繊維のほかに上述の高融点
成分が添加されている場合には、その高融点成分もアー
クにより溶融しないため、溶融アルミニウム合金の飛散
防止に寄与する。
【0030】さらにすり板が具備すべき特性としては電
気抵抗が低いことがあげられる。電気抵抗が高いと、い
かに摺動特性が良好でも、集電容量の不足、すり板の発
熱、温度上昇のためにトラブルが発生する。本発明に係
るすり板は、電気の良導体であるアルミニウム合金を母
材とし、その中に不連続な繊維、粉体、ウィスカーが分
散する形態であるため、電気抵抗が低く、この点からも
すり板の要求特性を満たすものである。この点は、カー
ボンを素地としているがためにメタライズしても電気抵
抗の改善に限界があるカーボン系すり板と好対象をなす
ところであり、本発明の複合材よりなるすり板の有効性
を裏付ける理由の一つである。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0032】実施例1 カーボン不連続繊維により同繊維の体積含有率が異なる
種々の多孔質繊維成形体を作製した後、この多孔質繊維
成形体に加圧鋳造法によりアルミニウム合金を含浸させ
て複合材を製造した。使用したカーボン不連続繊維の原
料は難黒鉛化性のPAN(ポリアクリロニトリル)系繊
維である。アルミニウム合金はAC7A合金(Al−
4.2%Mg)とADC12合金(Al−11.0%S
i−2.1%Cu)の2種類とした。
【0033】このとき、カーボン不連続繊維の体積含有
率が5%未満の多孔質繊維成形体を使用すると、複合化
の際に多孔質繊維成形体がつぶれてしまい良好な複合材
を製造することはできなかった。またカーボン不連続繊
維の体積含有率が50%を超える多孔質繊維成形体を作
製することは困難であった。
【0034】製造された複合材から断面10mm×10mm
の通電摩耗試験片を切り出した。複合材の比重はカーボ
ン不連続繊維の体積含有率で若干異なるものの、2.2
1〜2.66の範囲にあり、十分な軽量性を有すること
が確認された。
【0035】上記の試験片を周長が6mの回転リングを
有する通電摩耗試験機にセットし、通電摩耗特性を評価
した。この通電摩耗試験機は摺動時に試験片を摺動方向
と直角な方向に揺動させる機構を有する。回転リングを
構成する相手材は通常のトロリー線と同じ硬銅である。
試験条件を表1に、試験結果を表2に示す。なお比較の
ため、鉄系焼結合金と銅系焼結合金についても同じ試験
を行ったので、その結果をあわせて示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】表2から明らかなように本発明材は、AC
7A、ADC12のいずれのアルミニウム合金を母材と
した場合でも摺動特性は良好であり、比較のために同じ
条件で試験した鉄系焼結合金、銅系焼結合金に比べ、耐
摩耗性に優れる結果が得られた。
【0039】シャルピー衝撃値は、AC7A合金を母材
とした場合には0.2〜1.2 kgf・m/cm2 の範囲で
カーボン不連続繊維の体積含有率が低いほど高い値を得
たが、ADC12合金を母材とした場合にはすべて0.
2 kgf・m/cm2 以下のきわめて低い値を示した。
【0040】抵抗率は比較材と同等以下の値であり、集
電性能上問題はないと考えられる。以上の試験結果によ
れば、カーボン不連続繊維をアルミ合金に分散させた複
合材は集電装置用すり板として好適な特性を有し、特に
母材にAl−Mg系合金を使用した複合材は衝撃に対す
る強度も比較的高く維持できることがわかる。
【0041】実施例2 AC7A合金を母材とし、その中にカーボン不連続繊維
と各種の高融点添加材とを分散させた複合材を製造し、
実施例1と同じ装置、条件で通電摩耗試験を行った。こ
こでは比較のため、カーボン不連続繊維と、1000℃
前後の融点を有する添加材とを分散させた複合材も製造
し、あわせて評価した。複合材試作に供した添加材の融
点を表3に示し、通電摩耗試験の結果を図1および図2
に示す。
【0042】
【表3】
【0043】以上の試験結果によると、カーボン不連続
繊維と各種の高融点添加材を分散させた複合材は、無通
電時、通電時とも比較的良好な耐摩耗性を示すと共に、
相手材である硬銅リングの摩耗も概して小さい値となっ
た。
【0044】K2 O・6TiO2 ウィスカー又はMnO
2 粉を単独あるいはカーボン不連続繊維と共に分散させ
た複合材は、無通電時の耐摩耗性は比較的健全である
が、通電時には摩耗が顕著に進行した。試験後に試験片
に認められるアーク痕領域の組織観察を行った結果で
は、K2 O・6TiO2 ウィスカー及びMnO2 粉の消
滅や形態変化が確認されており、これは、上記の添加材
がアークにより損傷あるいは分解したために複合材の耐
摩耗性が損なわれたことを示している。
【0045】本実施例によれば、アルミニウム合金中の
分散材はカーボン不連続繊維を含めて高融点であること
が必要であり、そのような分散材を含有する複合材は無
通電時、通電時とも、すり板として好適な摺動特性を発
現することが明らかである。
【0046】実施例3 AC7A合金を母材とし、その中に各種のカーボン不連
続繊維を約20%の体積含有率となるように分散させて
複合材を製造した。これらの複合材から板状試験片を採
取し、大越式摩耗試験機により表4の試験条件で摩耗試
験を行った。このときの相手材であるリングの材質は、
通常用いる鋼製に代えて、トロリー線との摺動を模擬す
る意味で硬銅製とした。
【0047】
【表4】
【0048】この試験では、複合材中に分散するカーボ
ン不連続繊維の種類により試験時の摺動状態が大きく異
なり、焼き付きが生じて摺動時に多大な振動を伴う場合
や、焼き付きが生じることなく安定した摺動が行われる
場合があったため、こうした違いが潤滑状態の良否を表
すものとし、この差を摩耗痕の外観観察から判断して評
価した。その結果を表5に整理して示す。
【0049】
【表5】
【0050】判断基準 A(潤滑性大):摩耗痕に明瞭な焼き付き部を認めな
い。 B(潤滑性中):摩耗痕に若干の焼き付きがある。 C(潤滑性小):摩耗痕にリング材質(銅)の焼き付き
が多く認められると共に硬銅リング側へのアルミニウム
合金の移着も顕著である。
【0051】以上の試験結果によると、メソフェーズピ
ッチ系繊維を比較的高温で焼成してカーボン繊維の黒鉛
化を高めた場合に、複合材と硬銅リングとの摺動で焼き
付きが生じ難くなっている。また黒鉛化を高めたカーボ
ン不連続繊維を単独でアルミニウム合金と複合した場合
と、黒鉛化を高めたカーボン不連続繊維と黒鉛化されて
いないカーボン不連続繊維を混合してアルミニウム合金
と複合した場合は、いずれの場合も潤滑状態は良好と判
断された。
【0052】本実施例によれば、複合材中に黒鉛化され
たカーボン不連続繊維を含むことで摺動時の潤滑状態が
改善されることが明らかである。このことはすり板の摩
耗量を低減することはもとより、トロリー線側の荒損防
止に大いに役立つことを意味する。
【0053】実施例4 等方性ピッチ系のカーボン不連続繊維(黒鉛グレー
ド)、メソフェーズピッチ系のカーボン不連続繊維(黒
鉛グレード 2000℃焼成品)および若干のSiCウ
ィスカーを種々の割合で混合したハイブリッド多孔質繊
維成形体を製作した後、これらの多孔質繊維成形体に加
圧鋳造法によりAC7A合金を含浸凝固させて複合材を
製造した。
【0054】これらの複合材から試験片を採取し、通電
摩耗試験を行った。通電摩耗試験機は実施例1、2と同
タイプのものであるが、試験片揺動機構の直動システム
を改善すると共に、試験片を摺動接線方向に変位可能に
する(摩擦力測定のため)等の改良を加えている。試験
条件を表6に、試験に供した複合材の材質を表7に示
す。
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】ここでは比較のため、新幹線で使用される
鉄系焼結合金と、在来線で広く使用される銅系焼結合金
もあわせて評価した。通電摩耗試験の結果を図3に示
す。この試験では通電時、無通電時とも試験時間を30
分と設定したが、摺動時に焼き付き等による振動が生じ
た場合は、その時点で試験を中止し、その時点までの摩
耗痕から摩耗率(mm/1000km)の算出を行った。参考ま
でに摺動時間(分)を図3中のバーの右横に括弧書きで
示した。
【0058】図3から明らかなように、本発明材は摩耗
率で、従来の新幹線向け鉄系焼結合金および在来線向け
銅系焼結合金と比べ、同等以上の特性を有している。ま
た離線率も相当低くなっており、潤滑性が改善されてい
ることが窺える。離線率が少ないためか、離線時に発生
するアークによる損傷が比較的軽微であり、この点から
もすり板に好適な材料と判断される。
【0059】本実施例ではSiCウィスカーの体積含有
率が2%と低いため、その効果は明らかでないが、黒鉛
化されたカーボン不連続繊維(メソフェーズピッチ系黒
鉛グレード品)の体積含有率の影響は明瞭である。すな
わち、黒鉛化されたカーボン不連続繊維を多く含む場合
には、摩耗率は比較的増大するものの潤滑が効いて離線
率が低下する。一方、黒鉛化されたカーボン不連続繊維
を少なく含む場合には、摩耗率が小さくなる代わりに離
線率が若干増大する傾向がみられる。
【0060】こうした多様な特性を繊維の配合割合を調
整するだけで具現できることは実際のすり板に本発明を
適用する際には非常に好都合で、各路線の電車、トロリ
ー線の状況に則して最も好適な複合材をすり板として用
いることにより最善の摺動特性を発現できる。
【0061】本実施例のすり板と摺動したトロリー線側
試験リング(硬銅)の摺動面の状態は非常に滑らかで、
すり板から付着したと思われる黒ねずみ色の黒鉛質被膜
が形成されており、この点からも潤滑状態が良好である
ことが確認された。こうした傾向は実際にすり板として
用いた場合に波状摩耗などのトロリー線の荒損を防止
し、優れた摺動特性が得られることを示している。
【0062】実施例5 カーボン不連続繊維(PAN系)の体積含有率が20%
の多孔質繊維成形体を製作し、この多孔質繊維成形体に
加圧鋳造法によりA4032合金(Al−Si−Cu−
Mg−Ni)を含浸させて複合材を製造した。この複合
材から試験片を採取し、母材合金のT6処理を施したも
のを試験片Aとし、また前記複合材を押出加工した後、
試験片を採取し、母材合金のT6処理を施したものを試
験片Bとした。
【0063】試験片AとBはカーボン不連続繊維の配向
が異なり、概ね図4(A)(B)に示すような配向状態
を呈した。試験片A中のカーボン不連続繊維は3次元ラ
ンダム配向にはならず2次元ランダム配向に近い繊維配
向であり、その2次元ランダム配向面が摺動面に対し垂
直となるように試験片を切り出したため、比較的多くの
カーボン不連続繊維が摺動面に対し垂直に近い配向とな
った。一方、試験片Bは押出加工により押出方向と平行
にカーボン不連続繊維が配向しており、この繊維配向方
向と平行な面を摺動面とし、垂直な方向を摺動方向とし
た。
【0064】これらの試験片A、Bについて、実施例1
および2と同じ通電摩耗試験機を用い、表1に示す試験
条件で、通電摩耗試験を行った。また比較のため従来の
鉄系焼結合金および銅系溶融合金も併せて試験を行っ
た。その結果を図5に示す。試験片A、Bは同材質であ
るにも拘わらず、通電摩耗特性に若干の差異が生じた。
すなわち、無通電時のすり板摩耗量はほぼ同等である
が、その他は試験片Aの方が試験片Bより摩耗量が小さ
く、概ね試験片Aの方が通電摩耗特性において優れてい
ると判断された。
【0065】この通電摩耗特性の差異は複合材中のカー
ボン不連続繊維の配向状態の違いに起因することは明ら
かで、摺動面に対しカーボン不連続繊維がほぼ垂直に配
置されることで、通電摩耗特性が向上することを示して
いる。また併せて試験を行った従来品との比較では、試
験片Aはもちろん試験片Bであっても総合的に判断して
優位であり、本実施例品の優秀性が確認された。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る集電装
置用すり板は、通電時、無通電時いずれの摺動状態でも
良好な耐摩耗性を発揮すると共に、トロリー線に対する
攻撃性が低く、トロリー線への追随性がよく、耐アーク
性に優れ、耐衝撃性に優れ、抵抗率が低いなど、各種の
要求特性を備えており、鉄道車両の高速化等の課題に十
分対応できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例2における各種すり板試験片の摩耗試
験結果を示すグラフ。
【図2】 図1と同じ摩耗試験におけるトロリー線側の
摩耗量を示すグラフ。
【図3】 実施例4における各種すり板試験片の摩耗試
験結果を示すグラフ。
【図4】 (A)(B)は実施例5で試験に供したすり
板試験片のカーボン不連続繊維の配向状態を示す模式
図。
【図5】 実施例5における各種すり板試験片の摩耗試
験結果を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 21/00 E (72)発明者 君島 和浩 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 高柴 和宏 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 松山 晋作 神奈川県大和市上草柳字扇野338番地1 東洋電機製造株式会社技術研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム合金を母材とし、その中にカ
    ーボン不連続繊維を分散させた複合材からなることを特
    徴とする集電装置用すり板。
  2. 【請求項2】アルミニウム合金を母材とし、その中にカ
    ーボン不連続繊維を分散させると共に、さらに高融点セ
    ラミックス粉体、高融点セラミックス繊維、高融点セラ
    ミックスウィスカー、高融点金属粉体および高融点金属
    繊維のうち1種または2種以上を分散させた複合材から
    なることを特徴とする集電装置用すり板。
  3. 【請求項3】高融点セラミックスはTiC、ZrC、H
    fC、VC、NbC、TaC、Cr3 2 、WC、Si
    C、B4 C若しくはMoC(以上炭化物)、TiN、Z
    rN、TaN、Si3 4 、BN、VN若しくはNbN
    (以上窒化物)、TiB2 、ZrB2 、NbB2 、Ta
    2 、CrB、WB若しくはLaB6 (以上ホウ化物)
    又はMg0、Al2 3 、Cr2 3 、Y2 3 若しく
    はZrO2 (以上酸化物)であり、高融点金属はV、N
    b、Ta、Cr、Mo又はWであることを特徴とする請
    求項2記載の集電装置用すり板。
  4. 【請求項4】母材のアルミニウム合金はMg2.5〜
    8.5重量%を含有するAl−Mg系合金であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の集電装置用すり板。
  5. 【請求項5】母材のアルミニウム合金はSi4.0〜2
    4.0重量%を含有するアルミニウム鋳物合金であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の集電装置用すり
    板。
  6. 【請求項6】カーボン不連続繊維の体積含有率が5〜5
    0%であることを特徴とする請求項1又は2記載の集電
    装置用すり板。
  7. 【請求項7】カーボン不連続繊維の一部または全部が黒
    鉛化されたカーボン不連続繊維からなることを特徴とす
    る請求項1、2又は6記載の集電装置用すり板。
  8. 【請求項8】黒鉛化されたカーボン不連続繊維は、メソ
    フェーズピッチ(液晶ピッチ)を原料とし焼成温度15
    00℃以上の黒鉛化過程を経て生成されていることを特
    徴とする請求項7記載の集電装置用すり板。
  9. 【請求項9】カーボン不連続繊維の平均的な配向方向
    が、摺動面に対して垂直であることを特徴とする請求項
    1、2、6、7または8記載の集電装置用すり板。
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