JPH0623367A - 水処理装置 - Google Patents

水処理装置

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JPH0623367A
JPH0623367A JP20186292A JP20186292A JPH0623367A JP H0623367 A JPH0623367 A JP H0623367A JP 20186292 A JP20186292 A JP 20186292A JP 20186292 A JP20186292 A JP 20186292A JP H0623367 A JPH0623367 A JP H0623367A
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JP
Japan
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electrode
water treatment
electrodes
scum
platinum
Prior art date
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Pending
Application number
JP20186292A
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English (en)
Inventor
Kaoru Hirakata
薫 平形
Koji Koma
弘司 小間
Takuro Kato
琢朗 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Carlit Co Ltd
Original Assignee
Japan Carlit Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 設備、維持及び定期点検コストが安く、メイ
ンテナンスのいらない水処理装置を提供する。 【構成】 熱分解法によりバルブ金属基体上に白金(含
有率:40〜90mol%)とチタン、タンタル、ジルコニウ
ム、ニオブ及びスズから選ばれた一種以上の酸化物とを
被覆させた不溶性電極を処理槽の底部に配置し、隣合う
電極同士が異極となるように通電し、電気化学的作用に
より汚水を浄化し、一定時間毎に電極の極性を反転させ
る水処理装置である。 【効果】 電極は、スケールが付着せず、長寿命であ
る。定期点検も消耗品の補充も必要なく、長期間の連続
運転ができる。このため、設備、維持及び定期点検コス
トが大幅に低減できる。汚水中のBOD、COD、SS
等の低減と共に、殺菌、脱色の効果もある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多種類の汚濁物質につ
いて高い除去率が得られる水処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、グラファイト等の穴の開いた陽極
と陰極の間に、表面に多孔性水酸化物の被覆を形成させ
たアルミニウムと鉄合金からなる可溶性金属製の穴の開
いたパイプ片を充填して通電する水処理装置(特公平2
−9877号公報)が開示されている。この水処理装置
は、電気化学的に汚濁物質を分解させ、溶出したアルミ
ニウムと共に不溶性のフロックを形成させ、さらに分解
物を吸着、包含させて、電極より発生するガスによって
浮上させた後、フロック状の汚濁物質(以下スカムと呼
ぶ)を除去装置で除去する。このことにより、COD,
BOD等の低減、脱色、殺菌の効果が得られる。
【0003】上記水処理装置は、充填されているアルミ
ニウムと鉄合金からなる穴の開いたパイプ片が電解中に
徐々に溶解してしまうので、定期的に消耗状態を監視
し、適時補給する必要があり、またグラファイト電極も
徐々に消耗し、通常、数ケ月しか使用できないので、定
期的に交換する必要があった。交換時には、装置を停止
するので、その間汚水の処理ができず、汚水を貯蔵する
か、汚水の排出作業を停止する必要があった。その結
果、設備費が高く、操業率も低くなるため、コストがか
さむという欠点があった。また、パイプ片の価格も高い
ためランニングコストも高いという欠点があった。加え
て、最近では人件費が高く、かつ人手不足のため、定期
点検等のメインテナンスがいらない設備が求められてい
た。
【0004】また、不溶性電極を用いた電解による水処
理では、生成する汚水中のカルシウム、マグネシウムの
不溶性化合物(以下スケールと呼ぶ)が陰極に付着し、
槽電圧が上昇し、最終的に通電不能となる。従来、付着
したスケールを除去するには、塩酸等の酸で洗浄して溶
解するか、物理的にかき落とすことが必要であり、可溶
性電極を用いる場合と較べ手間がかかり、不溶性電極は
ほとんど用いられなかった。
【0005】先に、本発明者らは、電極の極性を一定時
間毎に反転することによりスケールの付着を防止できる
ことに着目し、バルブ金属基体上に電気メッキ法、熱分
解法またはクラッド法等により白金を被覆させた不溶性
電極を用いた水処理装置を提案している。この白金被覆
の不溶性電極は、従来のグラファイト電極と較べ、電極
寿命は格段に延びたが、実用的には2年程度しか使用で
きず、さらに寿命の長い電極が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る問題点を解決し、設備、維持及び定期点検等のコスト
が安く、かつ長期間メインテナンスのいらない水処理装
置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、白金含有被覆の不溶性電極を用いた電解
によって汚水を処理する方法を見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、処理槽の底部に電極
を配置し、隣合う電極同士が異極となるように通電し、
一定時間毎に電極の極性を反転させる水処理装置におい
て、電極が、熱分解法によりバルブ金属基体上に白金と
チタン、タンタル、ジルコニウム、ニオブ及びスズから
選ばれた一種以上の酸化物とを被覆させた不溶性電極で
あることを特徴とする水処理装置である。
【0009】本発明による水処理装置の概略を図1に示
す。処理槽3の底部に電極4が配置されている。処理槽
3と電極4は絶縁されている。流入口1から汚水が導入
され、電極4に通電して汚濁物質をスカム6として浮上
させ、浮上させたスカムは、スカム除去装置5によって
スカム排出口8に集められ槽外へ排出される。スカム除
去装置5は、ベルトに板を装着させたもので、モーター
によって駆動させる。電極4は、極性反転装置7によっ
て、一定時間毎に電極の極性が反転される。浄化された
処理水は、流出口2より排出される。
【0010】本発明で用いるバルブ金属基体上に白金と
チタン、タンタル、ジルコニウム、ニオブ及びスズから
選ばれた一種以上の酸化物とを被覆させた不溶性電極
は、公知の技術である熱分解法により作製される。バル
ブ金属基体としては、チタン、タンタル、ニオブ等があ
げられるが、安価なチタンが多く使用される。熱分解法
は、塩化白金酸等の白金含有塩並びにチタンブトキシ
ド、タンタルブトキシド等のアルコキシド及び/または
塩化タンタル、塩化ジルコニウム、塩化ニオブ、塩化ス
ズ等の塩化物をアルコール等の溶媒に溶解した白金含有
塩溶液をバルブ金属基体上に塗布し、加熱して白金含有
被覆を得る方法である。この際、チタン、タンタル、ジ
ルコニウム、ニオブ及びスズは、酸化物となる。
【0011】本発明で用いる不溶性電極の白金含有率
は、40〜90mol%が好ましい。白金の含有率が40mol%よ
り下の場合、電極の活性が不十分で槽電圧が高くなる。
また、90mol%より上になるとコスト高になり、かつ電
極の寿命が短くなる。また、イリジウムやルテニウム等
の白金族金属を用いて不溶性電極を作製して試験を行っ
たが、白金含有被覆の不溶性電極より長寿命の電極は見
い出せなかった。
【0012】本発明の水処理装置は、従来の水処理装置
よりも汚水の処理時間が短くなる傾向があった。従来の
水処理装置に用いられるグラファイト電極は、電解中に
徐々に消耗し、数ケ月の寿命であり、また白金被覆の不
溶性電極の寿命は、2年であるが、本発明に用いられる
不溶性電極は、3年経過しても寿命とならなかった。
【0013】本発明の水処理装置は、電極の極性を反転
させて運転されるため、長期間電解してもスケールが付
着しないので、酸洗浄等の操作をしなくても長期間電解
をすることが可能である。本発明に用いた不溶性電極
は、3年間何の点検も必要とせず、定期点検回数が激減
した。電極の極性反転の頻度は、汚水の種類、電流密度
によって異なるが、15〜30分に1回で十分である。
【0014】本発明の水処理装置の電解条件は、汚水の
種類によって異なるが、電流密度が0.5〜1.0A/dm2
電極間の距離が2〜5mm、槽電圧が約5〜15Vである。
【0015】水処理において汚水中の浮遊物質を凝集さ
せてフロックを形成させるためには、一般的にポリ塩化
アルミニウム(以下PACと略記)や有機系凝集剤等が
使用されている。本発明においては、電気化学的作用に
よって凝集効果が生じるので凝集剤を添加しなくてもフ
ロックが形成される。PAC等の凝集剤を添加すること
により凝集時間が短縮する場合には、PAC等を添加し
てもよい。添加量は、一般的な添加量の数分の一で十分
である。
【0016】本発明による水処理装置は、電極寿命が大
幅に長く、かつ定期点検も消耗品の補充も必要としない
ので、長期間の運転が可能である。装置の運転上必要な
のは電気のみで、設備、維持及び定期点検のコストを大
幅に低減することができ、しかも、汚水浄化の効果は従
来の方法と同等もしくはそれ以上である。
【0017】
【作用】電極に通電すると、陽極から酸素ガス、陰極か
ら水素ガスが発生すると同時に、汚水中の汚濁物質を電
気化学的に酸化還元して分解し、浮遊成分は、電荷を失
って凝集し、分解物を吸着、包含することによってフロ
ックを形成して、発生したガスにより浮上する。また、
発生ガスにより汚水が対流を起こし、攪拌効果によって
電極と汚水が十分に接触し、反応が促進される。汚水中
の塩素イオンは酸化され次亜塩素酸イオンに変化し、脱
色、殺菌効果が生じる。陰極付近はアルカリ性となるの
で、スケールが徐々に生成する。電極の極性を反転させ
ると今までの陰極が陽極となり陽極付近は酸性となるの
で、付着したスケールが溶解して除去される。浮上した
フロックはスカムとなり公知のスカム除去装置で除去さ
れる。
【0018】
【実施例】以下、本発明による水処理装置の実施例を示
す。なお、本発明はこれらの実施例によりなんら限定さ
れない。
【0019】実施例1 チタン板(縦100mm×横50mm×厚さ1mm)に塩化白金酸
とチタンブトキシドをエタノールに溶解させた塗布液を
ハケ塗りし、大気中500℃で1時間加熱処理する操作を
繰り返して、白金(含有率:80mol%)と二酸化チタン
を被覆(厚さ1μm)させた不溶性電極を作製した。こ
の不溶性電極11枚を隣合う電極が異極となるよう、また
電極間の距離が3mmとなるようにして水処理装置(槽容
積:200l)に配置した。食堂排水を流量1l/分で注入
し、電流密度を0.6A/dm2、電流を15A、電極の極性反
転は20分に1回の割合で30秒間行い、連続運転し、排水
処理を行った。この時の槽電圧は7.2Vであった。
【0020】得られた処理水の水質試験結果を表1に示
す。表中の「n−Hex」はノルマルヘキサン抽出物、「t
−N」は全窒素、「t−P」は全リン、「SS」は浮遊
物質を示す。また、色度は色度計により、その他の項目
は、JIS K−0102「工業排水試験方法」に準拠
して測定した。
【0021】実施例2 実施例1において、塩化白金酸と塩化タンタルをブタノ
ールに溶解した塗布液で作製した白金(含有率:70mol
%)と酸化タンタルを被覆(厚さ1.2μm)させた不溶性
電極を用いた以外は実施例1と同様にして、食品工場排
水を処理した。この時の槽電圧は6.5Vであった。得ら
れた処理水の水質試験結果を表1に示す。
【0022】実施例3 実施例1において、塩化白金酸と塩化スズを、塩酸を加
えたエタノールに溶解した塗布液で作製した白金(含有
率:85mol%)と酸化スズを被覆(厚さ2μm)させた不
溶性電極を用いた以外は実施例1と同様にして、洗米排
水を処理した。この時の槽電圧は9.5Vであった。得ら
れた処理水の水質試験結果を表2に示す。
【0023】実施例4 実施例1において、塩化白金酸、塩化スズ及び塩化タン
タルを、塩酸を加えたブタノールに溶解した塗布液で作
製した白金(含有率:70mol%)、酸化スズ(含有率:1
0mol%)及び酸化タンタル(含有率:20mol%)を被覆
(厚さ3μm)させた不溶性電極を用い、下水二次処理
水の流量を5l/分、電極の極性反転を30分に1回の割
合で20秒間とした以外は実施例1と同様にして、下水二
次処理水を処理した。この時の槽電圧は7.0Vであっ
た。得られた処理水の水質試験結果を表2に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】本発明の水処理装置を用いると、表1〜2
からわかるように、各種汚水において、BOD、CO
D、SS等が100%近く除去され、殺菌、脱色効果も得
られている。
【0027】本発明の水処理装置は、従来のグラファイ
ト電極の水処理装置で必要とした高価なパイプ片の定期
的補充が不用となり、また、白金被覆の不溶性電極と較
べ、電極交換頻度も2年に一度から3〜4年に一度とな
った。また、この間電極へのスケールの付着もなく、定
期点検も不要であった。なお、水処理の効果を高めるた
めに、本発明の水処理装置を直列に複数設置してもよ
い。
【0028】
【発明の効果】白金含有被覆の不溶性電極を使用し、電
極を極性反転させる本発明の水処理装置は、従来の装置
と較べ、定期点検も消耗品の補充も必要とせず、長期間
の運転が可能であり、また電極が長寿命のため交換頻度
も激減し、設備、維持及び定期点検コストを大幅に低減
することができる。しかも汚水浄化の効果は従来の方法
と同等もしくはそれ以上である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水処理装置の概略図である。
【符号の説明】
1 流入口 2 流出口 3 処理槽 4 電極 5 スカム除去装置 6 スカム 7 極性反転装置 8 スカム排出口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 処理槽の底部に電極を配置し、隣合う電
    極同士が異極となるように通電し、一定時間毎に電極の
    極性を反転させる水処理装置において、電極が、熱分解
    法によりバルブ金属基体上に白金とチタン、タンタル、
    ジルコニウム、ニオブ及びスズから選ばれた一種以上の
    酸化物とを被覆させた不溶性電極であることを特徴とす
    る水処理装置。 【請求項3】 不溶性電極被覆の白金の含有率が、40〜
    90mol%であることを特徴とする請求項1記載の水処理
    装置。
JP20186292A 1992-07-07 1992-07-07 水処理装置 Pending JPH0623367A (ja)

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JP20186292A JPH0623367A (ja) 1992-07-07 1992-07-07 水処理装置

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ID=16448124

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JP (1) JPH0623367A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010510876A (ja) * 2006-11-30 2010-04-08 エクサジャン テクノロジーズ インコーポレイテッド 酸水素ガスの生産および利用による廃棄物流からの汚染物質の除去

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010510876A (ja) * 2006-11-30 2010-04-08 エクサジャン テクノロジーズ インコーポレイテッド 酸水素ガスの生産および利用による廃棄物流からの汚染物質の除去

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