JPH0623299A - 空き缶類分別器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な機構を有し、取扱いが容易で、しか
も、自動的に、効率よく空き瓶、空き缶等を分別する容
器の提供。 【構成】 箱状容器の上方位置に空き瓶、空き缶のよう
な空き缶類の投入口を設け、同投入口の内方に投入缶類
を水平位置を維持した状態で投入する投入機構を設け、
同投入機構の直下に傾斜したシュートを配置し、同傾斜
シュートの下面において、前記投入機構の真近に第１の
排出口と、中央部分に設けた第２の排出口と、終端に設
けた第３の排出口とを設け、前記第２の排出口の手前
で、且つ、前記傾斜シュートの上面位置にマグネットを
設けた。これによって、何等の動力を使用することない
簡便な空き缶類の分別器とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、空きビン、空きアルミ
缶、空きスチール缶のような空き缶類を自動的に分離す
る器械に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ビン類、アルミ缶、スチール缶の
空き缶類は、通常の廃棄物と分離して回収し、さらに、
素材回収処理のために、素材別に分離されている。

【０００３】かかる廃棄素材の分離装置として、廃棄素
材をその比重の差によって遠心分離し、さらに、例え
ば、特開平３−６８４６３号公報に開示されているよう
に、回転磁性体によって、素材の磁性の差によって分離
する分離装置が使用されるようになった。

【０００４】しかしながら、かかる装置を空き缶の分別
回収に適用するためには、予め空き缶を押し固め、且
つ、破砕することが必要であり、そのために、比較的手
間を要する予備処理が必要であり、また、瓶類も破砕さ
れるためにこのような分別装置を瓶類の再利用のために
利用することは不可能であった。

【０００５】また、空き瓶、空き缶類を磁石によって分
別する装置もあるが、装置として比較的大きく、簡便さ
に欠ける欠点がある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡便
な機構を有し、取扱いが容易で、しかも、自動的に、効
率よく空き瓶、空き缶を分別する分別容器を提供するこ
とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の空き缶類の分別
器は、箱状容器の上方位置に空き瓶、空き缶のような空
き缶類の投入口を設け、同投入口の内方に投入缶類を水
平位置を維持した状態で投入する投入機構を設け、同投
入機構の直下に傾斜したシュートを配置し、同傾斜シュ
ートの下面において、前記投入機構の真近に第１の排出
口と、中央部分に設けた第２の排出口と、終端に設けた
第３の排出口とを設け、前記第２の排出口の手前で、且
つ、前記傾斜シュートの上面位置にマグネットを設けた
ことを特徴とする。

【０００８】傾斜シュートは、第１の排出口から瓶類が
落下し、金属空き缶はその上を通過できる勾配、例え
ば、水平に対して、１５〜３０°の傾斜勾配に設定され
る。

【０００９】前記第２の排出口の手前で、且つ、前記傾
斜シュートの上面位置に設けたマグネットとしては、マ
グネットに吸着される空き缶がシュート上を転がり落ち
る過程で浮上させる程度の強さの磁性体、例えば、１２
００ガウス程度の板状のものを使用する。

【００１０】

【作用】投入口より投入された空き缶類は、投入機構に
よって水平位置を維持した状態でシュート上に回転移載
され、比較的比重の大きい空き瓶類は第１の排出口から
落下する。

【００１１】また、比較的軽い空き缶は第１の排出口を
通過し、シュート上を転がり落ちて第２の排出口から落
下する。しかしながら、鉄製等の強磁性材料からなる空
き缶は第２の排出口の手前の上方に設けられたマグネッ
トによって浮上して第２の排出口を通過して、シュート
端部の第３の排出口まで転がり落ちる。

【００１２】

【実施例】本発明の分別器をジュース、アルコール飲料
の自動販売器の横に設置されるタイプに適用した例を示
す。

【００１３】図１は分別器を内蔵した分別容器１０の外
観を示す。

【００１４】同図において、１は飲み終わった後の空き
缶を一個づつ水平状態で投入する分別器１０の前面上方
に開口する空き缶類の投入口を示す。２は前面の下方位
置に設けた取り出し箱であって引出し式に形成されてい
る。３は飲み残し液を捨てるための飲み残し液捨て口を
示す。飲み残し液捨て口３には、図１に示す分別器１０
の前板４を取り除いた内部構造を示す図２に示すよう
に、液落下のためのホース３１とその収納容器５が分別
器１０の取り出し箱２内に収められている。

【００１５】６は分別器１０の空き缶類の投入口１に連
結して設けられた分別機構を示す。この分別機構６は、
図１に示す分別容器１０の側板７を取り除いた内部構造
を示す図３に示すように、投入口１の内側に配置した投
入空き缶のそれぞれを収納し、回転落下させる４枚の回
転羽根８１からなる投入機構８が設けられている。

【００１６】この投入機構８の直下には、略２０°に傾
斜したシュート９が配置され、その下面には投入機構８
の略直下に比較的比重の大きい空き瓶Ａを落下させるた
めの第１の排出口１１が設けられ、第１の排出口１１か
ら落下した空き瓶Ａは、分別器１０内に収められた取り
出し箱２の空き瓶収納室２Ａ内に収められる。また、シ
ュート９の略中央部分には、非磁性体であるアルミニウ
ム空き缶Ｂを落下排出するための第２の排出口１２が設
けられ、第２の排出口１２から落下したアルミニウム空
き缶Ｂは、取り出し箱２のアルミニウム空き缶収納室２
Ｂ内に収められる。シュート９の第２の排出口１２の上
方前方には、マグネット板１３が配置されている。

【００１７】このマグネット板１３は、分別器１０の内
部に収められた分別機構６の俯瞰図を示す図４に示すよ
うに、通常の空き瓶、空き缶の巾よりも僅かに大きい巾
を有するシュート９の全巾を覆い、その先端が第２の排
出口１２の先端よりも前位置に、また、その後端が第２
の排出口１２の後端よりも僅かに前位置に来るように配
置されている。

【００１８】このマグネット板１３の磁力によって、シ
ュート９上を転げ落ちる強磁性のスチール空き缶Ｃは、
図３に示すように、第２の排出口１２の上方を飛び越え
てシュート９上を転げ落ちる。

【００１９】シュート９の先端部は、図４に示すよう
に、直角方向に曲げられており、シュート９面上を転げ
落ちて来たスチール空き缶Ｃは直角方向に跳ねてシュー
トから排出され、図２に示すように取り出し箱２のスチ
ール空き缶収納室２Ｃ内に収められる。

【００２０】このように、投入口１から分別器１０内に
落とし込まれた空き缶類は、重力と磁力によって自動的
に瓶、アルミニウム缶、スチール缶とに分別できる。

【００２１】

【発明の効果】本発明によって、以下の効果を奏する。

【００２２】（１） 何等の動力を使用することない簡
便な空き缶類の分別器とすることができる。

【００２３】（２） 投入に手間を要することがなく、
ベンダーの側に配置することによって、飲み終えた空き
缶類の廃棄を抵抗なく行うことができる。

【００２４】（３） 空き缶のみならず、空き瓶も分別
可能であり、空き瓶の再利用の手間を要しない。

【００２５】（４） 空き瓶，空き缶に価値を与え、有
価物として回収することができる。

【００２６】（５） したがって、回収後の選別装置を
必要とせず、省エネルギーにも役立つことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の分別容器の実施例の外観を示す。

【図２】 図１に示す分別容器の前板を取り除いた内部
構造を示す。

【図３】 図１に示す分別容器の側板を取り除いた内部
構造を示す。

【図４】 分別容器の内部に収められた分別機構の俯瞰
図を示す。

【符号の説明】

１ 空き缶類の投入口 ２ 取り出し
箱 ２Ａ 空き瓶収納室 ２Ｂ アルミ
ニウム空き缶収納室 ２Ｃ スチール空き缶収納室 ３ 飲み残し
液捨て口 ３１ 残液落下ホース ４ 分別容器
の前板 ５ 収納容器 ６ 分別機構 ７ 分別容器の側板 ８ 投入機構 ８１ 回転羽根 ９ シュート １０ 分別器 １１ 第１の
排出口 １２ 第２の排出口 １３ マグネ
ット板 Ａ 空き瓶 Ｂ アルミニウム空き缶 Ｃ スチール空き缶

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱状容器の上方位置に空き瓶、空き缶の
   ような空き缶類の投入口を設け、 同投入口の内方に投入缶類を水平位置を維持した状態で
   投入する投入機構を設け、 同投入機構の直下に傾斜したシュートを配置し、 同傾斜シュートの下面において、前記投入機構の真近に
   第１の排出口と、中央部分に設けた第２の排出口と、終
   端に設けた第３の排出口とを設け、 前記第２の排出口の手前で、且つ、前記傾斜シュートの
   上面位置にマグネットを設けた空き缶類分別器。