JPH0623195B2 - マレイミド類の製造方法 - Google Patents

マレイミド類の製造方法

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JPH0623195B2
JPH0623195B2 JP61192802A JP19280286A JPH0623195B2 JP H0623195 B2 JPH0623195 B2 JP H0623195B2 JP 61192802 A JP61192802 A JP 61192802A JP 19280286 A JP19280286 A JP 19280286A JP H0623195 B2 JPH0623195 B2 JP H0623195B2
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    • C07C227/06Formation of amino groups in compounds containing carboxyl groups by addition or substitution reactions, without increasing the number of carbon atoms in the carbon skeleton of the acid
    • C07C227/08Formation of amino groups in compounds containing carboxyl groups by addition or substitution reactions, without increasing the number of carbon atoms in the carbon skeleton of the acid by reaction of ammonia or amines with acids containing functional groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マレイミド類の製造方法に関する。詳しく
は、マレインアミド酸類を水不溶性または水不混和性の
不活性な有機溶媒中、酸触媒の存在下に閉環イミド化し
マレイミド類を製造する際に、少なくとも1度反応に供
した酸触媒を含有する層を触媒として再使用することに
よって、高収率でマレイミド類を製造する方法である。
〔従来の技術とその欠点〕
マレイミド類の製造方法については古くから研究されて
いる。その中で最も一般的な方法は、マレインアミド酸
を無水酢酸のような脱水剤を用いて脱水環化せしめマレ
イミドを製造する方法であり、たとえば米国特許第24
44536号明細書にも開示されている。即ち、無水マ
レイン酸とアミン化合物とを反応させ、生成するマレイ
ンアミド酸を無水酢酸および酢酸ナトリウムの存在下
で、脱水閉環イミド化させる方法である。この方法はイ
ミド化反応に於いて、高価な無水酢酸をマレインアミド
酸に対し当量以上必要とし、さらに、イミド化反応後の
液から生成したマレイミドを分離・回収するために多く
の水を必要とすることから酢酸を含有する大量の廃水を
処理するのに、多大の費用を要する欠点を有する。かか
る理由から、この方法は工業的にイミド化合物を製造す
るには余りにも高価な方法と言わざるをえない。
また、特開昭53−68770号公報明細書のように、
無水マレイン酸とアミン化合物とを有機溶媒中で反応せ
しめ生成したマレインアミド酸を単離することなしにジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プ
ロトン性極性溶媒および酸触媒の共存下で脱水閉環反応
させる方法もある。しかしながらこの方法は、高価でか
つ毒性のあるジメチルホルムアミドなどの非プロトン性
極性溶媒を多く用いるために、マレイミドの製造コスト
が高くなってしまうこと、および反応に用いる酸触媒の
作用によりジメチルホルムアミドなどの溶媒が変質して
しまうために、損失が大きくなること、さらにこれら非
プロトン性極性溶媒の沸点が高いために製品マレイミド
の中から、これら溶媒を除去することが困難であるなど
の問題を有しており、すぐれた方法とは言えない。
さらに、特公昭51−40078号公報明細書に開示さ
れているように、希釈剤として沸点80℃以上の、たと
えばトルエン、キシレン、クロルベンゼンなどの溶媒お
よびクロルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、オルソリン酸、ピロリン酸、亜リン酸
などの酸触媒と共に加熱脱水閉環させ、この時生成する
水を溶媒との共沸により系外に留去する方法もある。こ
の方法は、前記2つの方法に比べて無水酢酸のような高
価な脱水剤を多量に必要としないばかりでなく、生成マ
レイミドの分離・回収が容易であるという点がすぐれて
いる。
しかしながら、この方法においてはクロルスルホン酸、
p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、オルソ
リン酸、ピロリン酸、亜リン酸などの様な高価な酸触媒
を比較的多く用いているし、しかもマレイミド類の収率
も低く工業的製法としては経済的に満足できるものでは
ない。
このように、現在存在するマレイミド類の製造方法は、
多くの問題点を有しており、工業的に実施するにあたり
満足出来るものではない。
〔目的および手段〕
したがって、本発明の目的は、純度の高いマレイミド類
を安全かつ単純な方法で安価に製造する方法を提供する
ことにある。
前記目的は、マレインアミド酸類を水不溶性または水不
混和性の不活性な有機溶媒中で酸触媒の存在下に加熱
し、閉環イミド化させることによりマレイミド類を製造
する方法において、該閉環イミド化反応終了後に反応液
を120〜250℃の温度に維持して、有機溶媒層と酸
触媒層とを分離し、有機溶媒層からは目的マレイミド類
を取り出し、一方酸触媒層は該閉環イミド化反応工程に
循環して繰返し使用することよりなるマレイミド類の製
造方法により達成される。
本発明者等は長くマレイミド類の合成反応について研究
を続けてきた。その中で特に反応に用いる酸触媒の経済
的な使用方法について鋭意検討してきた結果、反応に使
用した酸触媒を閉環イミド化反応終了後に反応系から触
媒層として分離してえたものは、次の閉環イミド化反応
に再度触媒として使用できることを見出した。さらに、
この際反応収率は全く低下しないばかりか、一度反応に
使用した酸触媒を再度反応に用いれば反応の収率が著る
しく向上するという、おどろくべき知見をえて本発明を
完成するにいたったものである。
常識的には酸触媒を反応にくりかえし使用することによ
り活性が低下し、したがって反応収率が低くなってしま
うということが予想される(たとえば、西独国特許第1
934791号明細書参照)ことから、この事実は全く
意外なことである。
すなわち、本発明は、マレインアミド酸類を水不溶性ま
たは水不混和性の不活性な有機溶媒中、酸触媒の存在下
に加熱し閉環イミド化させることによりマレイミド類を
製造する工程において、閉環イミド化反応終了後に反応
液を120〜250℃の温度に維持して、有機溶媒層と
酸触媒層とを分離し、有機溶媒層からは目的マレイミド
類を取り出し、一方酸触媒層は閉環イミド化反応工程に
循環して繰返し使用することを特徴とするマレイミド類
の製造方法である。
本発明の最も特徴とするところはイミド化反応に使用し
た酸触媒をくりかえし反応に使用することにより酸触媒
を経済的に使用するだけでなく、反応収率も向上させる
ことにある。また場合により閉環イミド化反応において
金属化合物や安定剤を共存させて反応を行なうことも出
来る。
本発明が用いるマレインアミド酸は、通常無水マレイン
酸と第1アミン類との反応により容易にえられるもの
で、下記一般式Iで表わされる。
(ただし、式中Rは炭素原子数1〜20のアルキル基、
フエニル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、ピリジル
基、キノリン基およびこれらの基にハロゲン置換、カル
ボキシル基置換またはニトロ基置換のあるものの中から
選ばれるものであり、好ましくはアルキル基またはフエ
ニル基である。) 特に、本発明で使用されるマレインアミド酸類の原料と
して好適な第一級アミン類としては、メチルアミン、エ
チルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミ
ン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、イソブ
チルアミン、tert−ブチルアミン、n−ヘキシルア
ミン、n−ドデシルアミン、アリールアミン、ベンジル
アミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、ニトロアニ
リン、アミノフェノール、アミノ安息香酸、アニシジ
ン、エトキシフエニルアミン、モノクロルアニリン、ジ
クロルアニリン、トルイジン類、キシリジン類、エチル
アニリン類等がある。
マレインアミド酸の合成はほぼ化学量論的に行なわれ、
無水マレイン酸1モルに対してアミン類等モルである。
しかし工業的に調製する場合には0.8〜1.5モル、好まし
くは0.9〜1.2モルを反応させることによっても可能であ
る。
本発明において使用される有機溶媒としては、水不溶性
ないし水不混和性で反応に対して不活性な溶媒がよく、
例えばベンゼン、トルエン、沸点50〜120℃の石油
留分、キシレン類、エチルベンゼン、イソプロピルベン
ゼン、クメン、メシチレン、tert−ブチルベンゼ
ン、プソイドクメン、トリメチルヘキサン、オクタン、
テトラクロルエタン、ノナン、クロルベンゼン、エチル
シクロヘキサン、沸点120〜170℃の石油留分、m
−ジクロルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、p−ジ
クロルベンゼン、デカン、p−シメン、o−ジクロルベ
ンゼン、ブチルベンゼン、デカハイドロナフタリン、テ
トラハイドロナフタリン、ドデカン、ナフタリン、シク
ロヘキシルベンゼン、沸点170〜250℃の石油留分
等がある。この溶媒の使用量は反応を円滑に行ないかつ
経済的条件を満足させる点からマレインアミド酸に対し
て1〜20倍量(容量)、好ましくは3〜7倍量使用さ
れる。また、マレイミド類の溶解度、価格、取扱いやす
さ等も考慮しながら反応条件に合った沸点を有するもの
が選ばれる。さらに反応終了後のマレイミド類と溶媒と
の分離を考えると、低沸点の溶媒を使用し加圧下で反応
せしめた方が有利な場合もある。
酸触媒としては硫酸、無水硫酸、p−トルエンスルホン
酸、オルソリン酸、メタリン酸、ピロリン酸などが用い
られる。使用量はマレインアミド酸に対して2〜400
モル%、好ましくは20〜200モル%の量添加する。
また、場合により、金属含有化合物および安定剤を共存
させて反応させてもよい。
反応系に添加された酸触媒は本発明に用いられる有機溶
媒には溶解しないため、反応系は実質、有機層と触媒層
との2層に分離した状態となる。この状態は反応中も反
応終了後においても同様であるが、閉環イミド化反応に
使用された酸触媒中には一部反応副生成物や反応中間体
が溶解しており、これが次の反応に使用された場合、閉
環イミド化反応の選択性向上に対し極めて有効に作用す
ることが認められた。
この触媒層は、常温において高粘度の液体であるため
に、これをそのまま次の反応に用いる場合には、取扱い
上触媒層の温度を100〜200℃、好ましくは120
〜180℃程度に上げて流動性を持たせる必要がある。
なお、触媒層に水を混合することにより粘度が著しく低
下するので、常温において取扱いを容易にするために、
触媒層に水を5〜20重量%加えて用いることが好まし
い。
また、有機層と触媒層とを分離する場合、反応液の温度
が低くなると有機層の中に溶解している不純物が析出し
てくるため2つの層の界面がはっきりせず2層の分離が
困難となる。それゆえ高い温度で2層を分離する方が有
利である。したがって、反応後、反応液を120〜25
0℃の温度に維持して、有機層と酸触媒層とを分離する
が、特に反応後すぐに130〜220℃の温度で分離す
るのが好ましい。なお、反応温度を高くして、250℃
を超える温度で有機層と酸触媒層とを分離すると、マレ
イミド類の収率の低下などの問題が生じて好ましくな
い。
また場合により金属含有化合物や安定剤を共存させて反
応させることも出来る。この時使用される金属含有化合
物として、亜鉛、クロム、パラジウム、コバルト、ニッ
ケル、鉄およびアルミニウムよりなる群から選ばれた少
くとも1種の金属の酸化物、酢酸塩、マレイン酸塩、コ
ハク酸塩、硝酸塩、リン酸塩、塩化物および硫酸塩等か
ら選択されるが、これらのうち特に有効であるのは、酢
酸亜鉛である。これらの使用量はマレインアミド酸1モ
ルに対し、金属として0.005〜0.5モル%であり。好まし
くは0.01〜0.1モル%である。
さらに安定剤として、メトキシベンゾキノン、ハイドロ
キノン、tert−ブチルハイドロキノン等のキノン
類、メトキシフェノール、tert−ブチルカテコー
ル、アルキルフェノール類、アルキルビスフェノール類
等のフェノール類、ジラウリルチオプロピオート等のチ
オジプロピオン酸エステル類、ジメチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅等のジチオカ
ルバミン酸塩類、サリチル酸塩類、アルキル化ジフエニ
ルアミン類、フエノチアジン、メチレンブルー等のフエ
ノチアジン類、2−メルカプトベンズイミダゾール等の
メルカプトイミダゾール類、トリフエニルホスフェート
類等が使用される。
これら安定剤の効果はイミド化反応により生成したマレ
イミドをイミド化反応の高温下においても変質すること
なく安定に存在せしめる役割を果している。
その添加量についていえば、微量の添加は効果がうす
く、また逆に過剰の添加は製品中への混入が問題となる
ため望ましくない。したがって、これらの使用量は、マ
レインアミド酸1モルに対して0.005〜0.5モル%であ
り、好ましくは0.05〜0.3モル%である。
本発明の実施方法としては、まず、無水マレイン酸の有
機溶媒の溶液に、アミン化合物を加え、150℃以下、
好ましくは30〜120℃で、15〜120分間反応さ
せることによりマレインアミド酸をえる。次に、マレイ
ンアミド酸を単離することなしに前記の酸触媒、あるい
は反応系から分離した酸触媒層を添加し、また場合によ
り金属含有化合物および/または安定剤を加え、120
〜250℃、好ましくは130〜220℃で1時間〜1
5時間加熱し、生成した水は共沸蒸留によって系外に留
去せしめながら反応を行なってもよいし、系外に留出さ
せず密閉系で反応させても高収率にマレイミド類を製造
することができる。
以上、本発明について説明したが、本発明によりえられ
る利点は以下のとおりである。
(1)少なくとも1度反応に供した酸触媒を触媒として再
使用することによって、マレイミド類を高収率に製造で
きる。
(2)酸触媒をくりかえし使用するため酸触媒の費用がほ
とんど無視できる。
(3)酸触媒をくりかえし使用するため使用済酸触媒の無
害化処理が実質的に不必要となり、クローズドシステム
のため酸の廃棄等による環境問題の心配がない。
以上(1)〜(3)のように安く安全かつ簡単にマレイミド類
を製造することができる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明する。
実施例1 温度計、水分離器を備えた冷却管、滴下ロートおよび攪
拌機を備えたフラスコに沸点180〜220℃の範囲の
芳香族系の炭化水素を98%以上含有する石油留分10
0gを仕込み、これに無水マレイン酸100gを加えて
フラスコ内の温度を100℃にして無水マレイン酸を溶
解した。
ついで上記溶媒600gにシクロヘキシルアミン100
gを溶解した溶液を攪拌下に1時間で全量滴下してN−
シクロヘキシルマレインアミド酸の上記溶媒のスラリー
液を合成した。
次に上記スラリー液にオルソリン酸60gを加えて加熱
して攪拌下210℃に保ち、反応により生成する水を溶
媒と共に系外に留去せしめながら2時間反応させた。反
応終了後200℃で反応液から下層に分離した酸触媒層
を分離除去した。
続いて反応液を60℃に降温して100gの水を加えて
30分間攪拌水洗し水層を分離した。この操作を2回く
りかえしたのち、有機層から5mmHg(abs)の減圧下
溶媒を留去した。
次にフラスコ中に新たに0.3gのジブチルジチオカルバ
ミン酸銅を加え、5mmHg(abs)の減圧下、内温13
0〜150℃に保ちながら30分かけてN−シクロヘキ
シルマレイミドの蒸留を行った。その結果、鮮やかな白
色の結晶137gのN−シクロヘキシルマレイミドをえ
た。このものの純度は99.8重量%であり、収率は原料シ
クロヘキシルアミンに対し75.7モル%に相当する。
次にオルソリン酸のかわりに反応系から分離した酸触媒
層を用いた以外は全く同じ操作をくりかえしたところN
−シクロヘキシルマレイミドの鮮やかな白色の結晶15
3gをえた。このものの純度は99.8重量%であり、収率
は原料シクロヘキシルアミンに対して84.7モル%に相当
する。
実施例2 温度計、水分離器を備えた冷却管、滴下ロートおよび攪
拌機を備えたフラスコにオルソキシレン100gを仕込
み、これに無水マレイン酸100gを加えてフラスコ内
の温度を100℃にして無水マレイン酸を溶解した。
ついでオルソキシレン600gにシクロヘキシルアミン
100gを溶解した溶液を攪拌下に1時間で全量滴下し
たN−シクロヘキシルマレインアミド酸のオルソキシレ
ンのスラリー液を合成した。
次に上記スラリー液にオルソリン酸60g、ジブチルジ
チオカルバミン酸銅0.1gを加えて、加熱して攪拌下1
43℃に保ち、反応により生成する水をオルソキシレン
と共に系外に留去せしめながら7時間反応させた。反応
終了後143℃で反応液から下層に分離した酸触媒層を
分離除去した。
続いて反応液を60℃に降温して100gの水を加えて
30分間攪拌水洗し水層を分離した。この操作を2回く
りかえしたのち、有機層から10mmHg(abs)の減圧
下オルソキシレンを留去した。
次にフラスコ中に新たに0.3gのジブチルジチオカルバ
ミン酸銅を加え、5mmHg(abs)の減圧下、内温13
0〜150℃に保ちながら30分かけてN−シクロヘキ
シルマレイミドの蒸留を行った。その結果、鮮やかな白
色の結晶146gのN−シクロヘキシルマレイミドをえ
た。このものの純度は99.8重量%であり、収率は原料シ
クロヘキシルアミンに対し80.6モル%に相当する。次に
オルソリン酸のかわりに反応系から分離した酸触媒層を
用した以外は全く操作をくりかえしたところN−シクロ
ヘキシルマレイミドの鮮やかな白色の結晶160gをえ
た。このものの純度は99.8重量%であり、収率は原料シ
クロヘキシルアミンに対して88.5モル%に相当する。
実施例3 温度計、水分離器を備えた冷却管、滴下ロートおよび攪
拌機を備えたフラスコにオルソキシレン100gを仕込
み、これに無水マレイン酸100gを加えてフラスコ内
の温度を100℃にして無水マレイン酸を溶解した。
ついでオルソキシレン600gにシクロヘキシルアミン
100gを溶解した溶液を攪拌下に1時間で全量滴下し
てN−シクロヘキシルマレインアミド酸のオルソキシレ
ンのスラリー液を合成した。
次に上記スラリー液にオルソリン酸60g、ジブチルジ
チオカルバミン酸銅0.1gを加えて、加熱して攪拌下1
43℃に保ち、反応により生成する水をオルソキシレン
と共に系外に留去せしめながら7時間反応させた。反応
終了後143℃で反応液から下層に分離した酸触媒層を
分離除去した。
次に、上記反応においてオルソリン酸のかわりに反応系
から分離した酸触媒層を用いた以外は全く同じ操作をく
りかえし、反応の回数と反応の収率と関係を調べたとこ
ろ表1に示す結果をえた。
反応収率は反応終了後の液をガスクロマトグラフィーに
より分析し測定した。
実施例4 温度計、水分離器を備えた冷却管、滴下ロートおよび攪
拌機を備えたフラスコに、無水マレイン酸粉末53gを
キシレン50gに溶解せしめた液を仕込んだ。次にフラ
スコ内部の温度を130℃に調整しアニリン50gをキ
シレン400gに溶解した液を30分かけて少しずつ添
加し、N−フエニルマレインアミド酸のキシレンスラリ
ー液を合成した。
かくしてえられたスラリー液にオルソリン酸10g、酢
酸亜鉛0.034g、パラメトキシフェノール0.065gを添加
し140℃にて3時間反応させた。反応終了後、135
℃で酸触媒層を反応系から分離した。そののち30℃に
冷却し、水洗を行ない、キシレンを減圧下で留去しN−
フェニルマレイミドの結晶85gをえた。この結晶の純
度を液体クロマトグラフィーにより測定したところ93.1
重量%であり、このものの収率はアニリンに対して85.1
モル%に相当する。
次に、オルソリン酸のかわりに反応系から分離した酸触
媒層を用いた以外は全く同じ操作をくりかえしたとこ
ろ、N−フェニルマレイミドの結晶92gをえた。この
ものの純度は93.6重量%であり、これはアニリンに対し
て92.6モル%に相当する。
実施例5 温度計、水分離器を備えた冷却管、滴下ロートおよび攪
拌機を備えたフラスコに、無水マレイン酸53gをクロ
ルベンゼン200gに溶解した液を仕込んだ。次にメチ
ルアミンガスを30℃で4.3×10-3モル/分の速度で
2時間かけて少量ずつ吹き込み、白色のN−メチルマレ
インアミド酸のスラリーをえた。続いて、オルソリン酸
22.5g、フェノチアジン0.1g、酢酸亜鉛0.02gを加
え、温度134℃で2時間反応させた。反応終了後反応
系から130℃で酸触媒層を分離した。そののち40℃
に冷却過したのちクロルベンゼンを減圧下で留去せし
め純度92.1重量%の淡黄色のN−メチルマレイミド45
gをえた。このものの収率は原料メチルアミンに対して
72.5モル%に相当する。
次に、オルソリン酸のかわりに反応系から分離した酸触
媒層を用いた以外は全く同じ操作をくりかえしたとこ
ろ、N−メチルマレイミドの結晶53gをえた。このも
のの純度は93.4重量%であり、これは原料メチルアミン
に対して86.4モル%に相当する。
実施例6 実施例4において、反応系から分離した酸触媒をそのま
ま用いる代りに、これに水を10重量%加えて用い、あ
とは全く同じ条件で反応操作を行なったところ、N−フ
ェニルマレイミドの結晶93gをえた。このものの純度
は93.4重量%であり、これはアニリンに対して93.4モル
%に相当する。
実施例7 温度計、冷却管、滴下ロート、および攪拌機を備えた1
のガラス製オートクレーブにキシレン100gを仕込
み、これに無水マレイン酸100gを加えてフラスコ内
の温度を100℃にして無水マレイン酸を溶解した。
ついでキシレン400gにシクロヘキシルアミン100
gを溶解した溶液を攪拌下に30分で滴下してN−シク
ロヘキシルマレインアミド酸の上記溶媒のスラリー液を
合成した。
次に上記スラリー液にオルソリン酸80gを加えて密閉
系で水を系外に留出せしめることなく加熱し内温を15
2℃に保持し3時間反応せしめるた。この時系内の圧力
は反応初期1.2atmであったものが3時間後には6.7atmと
なった。
反応終了後冷却し、内温を130℃にしたのち、常圧に
もどし反応物を取り出し静置したところ反応液は有機層
と触媒層の2層に明確に分離した。この有機層の重量は
622gであり、この中のN−シクロヘキシルマレイミ
ド含有量は、ガスクロマトグラフィーでの測定によれば
22.8重量%であった。これは原料シクロヘキシルアミン
に対して78.5モル%に相当する。
続いてオルソリン酸の代りに反応系から分離した酸触媒
層を用いた以外は全く同じ操作をくりかえしたところ有
機層として670gをえた。この中のN−シクロヘキシ
ルマレイミド含有量は24.5重量%であった。これは原料
シクロヘキシルアミンに対して90.8モル%に相当する。
比較例1 温度計、水分離器そ備えた冷却管、滴下ロートおよび攪
拌機を備えたフラスコにオルソキシレン100gを仕込
み、これに無水マレイン酸100gを加え、フラスコ内
の温度を100℃にして無水マレイン酸を溶解した。
ついでオルソキシレン600gにシクロヘキシルアミン
100gを溶解した溶液を攪拌下に1時間で全量滴下し
てN−シクロヘキシルマレインアミド酸のオルソキシレ
ンのスラリー液を合成した。
次に上記スラリー液にオルソリン酸60g、ジブチルジ
チオカルバミン酸銅0.1gを加え攪拌下に加熱して14
3℃に保ち、反応により生成する水を系外に留去せしめ
ながら7時間反応させた。
反応終了後、内温100℃で反応液から酸触媒層を分離
しようとしたが、有機層と酸触媒層との界面は乳濁状態
となり、析出物が有機層下部に残っていた。
この状態で酸触媒層を分離して822gの有機層を得
た。このなかのシクロヘキシルマレイミド含有量はガス
クロマトグラフィーでの測定によれば18.5重量%であっ
た。これは原料シクロヘキシルアミンに対して84.1モル
%に相当する。
続いて、上記反応においてオルソリン酸の代わりに反応
系から分離した酸触媒層を用いた以外は全く同じ操作を
繰り返したところ有機層として857gを得た。このシ
クロヘキシルマレイミド含有量は16.9重量%であった。
これは原料シクロヘキシルアミンに対して80.1モル%に
相当する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 将夫 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 日本触媒化学工業株式会社姫路研究所 内 (72)発明者 中川 陽一 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 日本触媒化学工業株式会社姫路研究所 内 審判の合議体 審判長 磯部 公一 審判官 吉田 敏明 審判官 宮坂 初男 (56)参考文献 特開 昭53−9320(JP,A) 特開 昭55−113763(JP,A) 特開 昭53−68770(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マレインアミド酸類を水不溶性または水不
    混和性の不活性有機溶媒中で酸触媒の存在下に加熱し、
    閉環イミド化させることによりマレイミド類を製造する
    方法において、該閉環イミド化反応終了後に反応液を1
    20〜250℃の温度に維持し、有機溶媒層と酸触媒層
    とを分離し、有機溶媒層からは目的マレイミド類を取り
    出し、一方酸触媒層は閉環イミド化反応工程に循環して
    繰返し使用することを特徴とするマレイミド類の製造方
    法。
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