JPH06231869A - 複合化ゴム発熱体製品及びその製造法 - Google Patents

複合化ゴム発熱体製品及びその製造法

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JPH06231869A
JPH06231869A JP4324093A JP4324093A JPH06231869A JP H06231869 A JPH06231869 A JP H06231869A JP 4324093 A JP4324093 A JP 4324093A JP 4324093 A JP4324093 A JP 4324093A JP H06231869 A JPH06231869 A JP H06231869A
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JP
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rubber
heating element
weight
carbon fiber
composite
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JP4324093A
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Teruo Yoshida
吉田輝男
Tsuneji Sasaki
佐々木恒司
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UIZUMU INTERNATL KK
YOSHIDA RUBBER KOGYO KK
Original Assignee
UIZUMU INTERNATL KK
YOSHIDA RUBBER KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ゴムの重量に基づいて1〜70重量%の粒径が
1〜1000μの白金、金、銀、銅、ニツケル、アルミ
ニウム、鉄及びゲルマニウム等の金属粉末及びゴムの重
量に基づいて0.2〜60重量%のポリアクリロニトリ
ル系炭素繊維乃至ピッチ系炭素繊維のチョップドファイ
バー乃至ミルドファイバーを均一に含有する加硫ゴムシ
ートの両端部に電極を設けた複合化ゴム発熱体製品、該
発熱体製品の製造方法及び該発熱体製品と他の材料との
積層体からなる複合体製品。 【効果】曲げ強度、圧縮強度、引張強度、弾性率、破壊
強度、耐熱性、防水性、耐油性、剥離性等の各種物性に
おいて優れており、300℃程度までの発熱能力を有し
長時間連続使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フレキシブルで優れた
弾性を有し、一般家庭用から航空、運輸、農林水産、鉄
道、食品加工、医療、通信、化学、サービスなどの広範
囲な産業分野において使用できる面状発熱体製品及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、地球環境の保全等の観点から、安
全かつクリーンで、省エネルギーを指向する発熱体やヒ
ータが急速に普及しつつある。一般家庭用から産業用の
ヒータにおいても安全で無公害なヒータ/発熱体が要望
されている。現在、1ミリ前後の細い導電糸を繊維に絡
ませて発熱させる線面発熱体や、紙を抄造する技術を活
用して紙に炭素繊維を混抄した発熱体または、炭素繊維
をシート状にした後にエポキシ樹脂やPETフィルム或
いはセラミックスシートなどで被覆した面状発熱体が開
発され使用されている。線面発熱体は、縦線乃至横線に
1ミリ前後の導電性の糸を絡ませて、両端に電極を取り
付け、塩化ビニール系樹脂により絶縁被覆したものであ
るが、線面発熱体の場合、温度の上昇までに時間がかか
り、表面の雰囲気温度が30℃に達するまでに約40〜
50分の時間が必要とされる。また絶縁被覆材として塩
化ビニール系樹脂が使用されているため、耐熱性に弱
く、重量があり、フレキシブルでないという欠点を有し
ている。これら線面発熱体の改良品として、より薄く軽
量で温度上昇が速い発熱体として炭素繊維を材料とした
面状発熱体が開発されている。該面状発熱体は、直径3
〜8ミクロン、繊維長3〜7ミリのチョップドファイバ
ーを紙をすく手法で混抄材と共に抄紙しペーパー状にし
た後、エポキシ樹脂やPETフィルム或いはセラミック
スなどの絶縁材で被覆したものであり、ニクロム線ヒー
タや線面発熱体と比較して厚さが1ミリ以下で軽量で、
単位発熱面積に対する実放熱面積がニクロム線ヒータに
比較して10倍以上で熱効率が良く、加えて経済的で安
全性も良いものである。しかしながら、該面状発熱体は
設定可能温度領域が30〜80℃前後と低温領域に限定
され、最大温度でも120℃までであり、それも長時間
の連続使用には耐えることができないのが欠点である。
その理由は、絶縁被覆材として使用されるPETフィル
ムの接着剤が既存のものでは70℃の温度に長時間耐え
ることができず、また炭素繊維をペーパー状にした発熱
素子にエポキシ樹脂を含浸被覆して硬化させた発熱体で
あつても100℃以上の高温で長時間使用すると発熱素
子が茶色に変色し、異常加熱したり、被覆材と発熱素子
の間に空隙が生じたり或いは被覆材に反りが発生し、短
絡の危険性が高いという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の発
熱体素子の問題点を解決することを目的とするものであ
り、特に30〜100℃前後の低温の発熱領域を200
℃前後の高温まで向上させ、更に発熱体素子自体にフレ
キシブル性をもたせ、弾力性、圧縮強度、引張強度、破
壊強度、耐熱性、耐水性、耐候性などの総合的性質にお
いて従来の発熱耐素子に比較して優れた複合化ゴム発熱
体製品提供することを課題とするものである。
【0004】
【問題を解決するための手段】即ち、本発明は、ゴムの
重量に基づいて1〜70重量%の粒径が1〜1000μ
の金属粉末及びゴムの重量に基づいて0.2〜60重量
%の炭素繊維を均一に含有する加硫ゴムシートの両端部
に電極を設けた複合化ゴム発熱体製品を提供するもので
ある。また、本発明は、未加硫のゴムに、ゴムの重量に
基づいて1〜70重量%の粒径が1〜1000μの金属
粉末を均一に混合し、次いでゴムの重量に基づいて0.
2〜60重量%の炭素繊維を均一に混合し、シート状に
成型した後、該シートの両端に電極を設置し、該電極上
をゴムのなま生地で被覆し、ついで加熱、加圧加硫する
ことを特徴とする複合化ゴム発熱体製品の製造方法を提
供するものである。更に、本発明は、上記化ゴム発熱体
製品とゴム、プラスチック、コンクリート、セラミック
ス、ガラス繊維布、木材、金属等の材料との多元複合化
発熱体製品を提供するものである。
【0005】図1は本発明の複合化ゴム発熱体製品の1
例の平面図であり、1は金属粉末及び炭素繊維が混入さ
れた加硫ゴムシートからなる発熱体素子、2は該発熱体
素子の両端に設けられた電極、3はリード線、4は発熱
体素子に一面乃至両面に必要に応じて積層されるゴム、
プラスチックの絶縁板、5は接続端子及び6は電源コー
ドを示す。
【0006】本発明に於いて基材として使用されるゴム
としては、天然ゴム及び合成ゴム、例えばSBR、NB
R、ポリブタヂエン、EP及びEPTゴム、シリコーン
ゴム、ウレタンゴム等が例示される。シリコーンゴムと
しては液状のものも使用することができる。また、それ
らのゴムにカーボンブラック等を配合した導電性ゴムも
使用することができる。通電性が良く発熱体素子面上で
安定した温度分布をうるためには、カーボンブラックを
配合した導電性ゴム、特に導電性シリコーンゴムを基材
として使用するのがよい。
【0007】本発明においては、発熱体素子の通電性の
促進と温度分布の安定化を促すためにゴムに対してミク
ロン単位に微粉化した金属粉末が配合される。ゴムに配
合される金属粉末としては、白金、金、銀、銅、ニツケ
ル、アルミニウム、鉄及びゲルマニウム等の金属粉末が
使用されるが、特に銅、ニツケル、アルミニウム、鉄粉
が安価であるため好ましい。金属粉末は粒径1〜100
0μに微粉化されたものが使用され、ゴムに対する配合
量は1〜70重量%である。
【0008】ゴムに配合される炭素繊維としては、セル
ロース系、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ポリビ
ニールアルコール系、ピッチ系の炭素繊維のチョップド
ファイバー乃至ミルドファイバーが使用される。特に好
ましい炭素繊維はポリアクリロニトリル系炭素繊維の直
径2〜8ミクロン、繊維長2〜8ミリのチョップドファ
イバー乃至30〜1000ミクロンのミルドファイバー
である。ポリアクリロニトリル系炭素繊維は市販されて
おり容易に入手することができる。チョップドファイバ
ーとしては、例えば商品名:ベストファイバーHTAー
C6ーPがあり、このものはサイズ量(%)1.0、嵩
密度(g/l)>420、繊維径6〜8ミクロン、繊維
長6〜8ミリである。一方、ミルドファイバーは、チョ
ップドファイバーに比較して繊維長が短い。現在市販さ
れているものとしては、30〜1000ミクロンのもの
がある。ゴムに対する炭素繊維の混入量は、使用する炭
素繊維及びゴムコンパウンドの種類、発熱素子の厚みや
設定温度等により選定する必要があるが、通常ゴムの重
量に基づいて0.2〜60重量%、あるいは坪量として
は5〜60g/m2 である。
【0009】電極材料としては、白金、金、銀、銅、ニ
ツケル等の金属材料の線、板、テープ等が使用すること
ができるが、銅線、銅箔テープ、あるいは場合により
0.5〜1ミリ程度の厚さの銅板を使用するのが好まし
い。しかしながら、これらの電極材料を使用した場合、
電極とゴムの収縮率(熱膨張率)に差があるため、発熱
素子が冷えている状態では電極部に波状のうねり現象が
生じることがある。このような現象を避けるためには、
白金、金、銀、銅、鉄、ニッケル等の金属粉末をゴムコ
ンパウンドに対して50〜80重量%配合したペースト
を発熱体素子面に塗布することにより電極を構成し、電
極の収縮率を発熱体素子を構成するゴムの収縮率と一致
乃至近似させることが好ましい。また電極は、図2に示
すように、導電性ゴムに、ゴムの重量に基づいて1〜7
0重量%の白金、金、銀、銅、ニッケル等の金属粉末を
混入し、適当な巾の帯状に成型した電極帯7の両端に銅
の角板等の金属板8を設けた構成のものであつて、その
収縮率が発熱体素子を構成するゴムの収縮率と一致乃至
近似したものを使用するのが好ましい。この場合、通電
性を良くするために図3に示すように両端に設けた金属
角板8の間を細い銅線11で接続しても良い。
【0010】ゴム材料に対して、金属粉末及び炭素繊維
は同時に混合しても良いし、また両者を別々に混合して
も良い。通常は、金属粉末を先に混合し、ついで炭素繊
維を混合するのが好ましい。ゴム材料に対する金属粉末
及び炭素繊維の混入は、加硫剤、加硫促進剤等必要な配
合剤が配合されている天然ゴム乃至合成ゴムのなま生地
コンパウンドをミキシングローラーでミキシング及び延
伸する工程で、金属粉末及び炭素繊維のチョップドファ
バー乃至ミルドファイバーをミキシングローラーの上に
設けた攪拌散布装置を使用してゴムコンパウンド中に均
一に分散させる。加硫剤等を含まないゴムコンパウンド
を使用する場合は、加硫剤等は金属粉末乃至炭素繊維と
ともにゴムコンパウンドに配合することができる。ロー
ラーでのミキシング時間は、使用するゴムコンパウンド
の種類にもよるが数分間でよい。炭素繊維を混入したゴ
ムのなま生地をローラーから取り出し、該なま生地塊を
2〜4分割し、再度ローラーにかけ所定の厚みまで延伸
した後、シート状にしてローラーから取り出す。この状
態において、ゴムの重量に対して1〜70重量%の金属
粉末及び0.2〜60重量%の炭素繊維が配合されてい
ることが必要である。この発熱体素子の原反シートを所
定の寸法にカットした後、原反シートの両端に巾1.5
〜5ミリ程度の電極を取り付ける。銅線、銅板、銅箔テ
ープを電極材として使用する場合は、電極部を加硫前ま
たは加硫後に絶縁被覆することが必要である。その方法
としては、電極部に未加硫のゴムコンパウンドを被せ発
熱体素子と一体に加熱・加圧加硫する方法、或いは発熱
体素子を加硫後電極部に常温加硫タイプの液状シリコー
ンを塗布し絶縁被覆する方法、更には未加硫の発熱体素
子に所定の厚みでシート状にした未加硫のシリコーンゴ
ムを積層して電極部も含めて全体を一体に加熱・加圧加
硫して被覆する方法等がある。 図2及び3に示す特殊
電極の場合は、未加硫状態の発熱体素子シートの両端
に、未加硫状態の電極帯7を、必要に応じて電極帯間を
リード線9で連結した状態で、二本取り付け発熱体素子
シートと電極帯とを同時に加熱、圧縮、加硫するのが好
ましい。発熱体素子を加硫する際のプレス温度は、使用
したゴムの種類、発熱体素子の面積や厚み等により適宜
決定されるが、例えばシリコーンゴムを使用した場合の
プレス温度は、一般に150〜180℃程度である。一
方加硫圧力もゴムの種類、面積、厚み等により変化する
が、一般的には200kg/cm2 の圧力で約10分程
度の加硫時間をとるのが望ましい。かくして得られたゴ
ム複合面状発熱体素子の両端の電極に接続端子を取り付
け、電源コードと接続することにより複合面状発熱体製
品が得られる。
【0011】ゴム複合面状発熱体の設定温度は、基本的
には発熱体素子の面積、混入される炭素繊維の量及び抵
抗値によつてほぼ決定される。2次的因子として、発熱
体素子の厚みや電極の巾が、設定/設計された温度に対
して若干の変化や影響を与える要因となるが、温度設定
の主たる要素は発熱体素子の面積と混入された炭素繊維
の量及びその抵抗値の3要素で決定される。従って、設
定温度の設計を行い数値計算を行う際には、電極の取り
付け位置を決定確認した上で温度設計をおこなう必要が
ある。一般的には、発熱面積が小さく、混入した炭素繊
維の量が少なく固着密度が薄い場合は、温度が高くな
り、逆に発熱面積が広く、炭素繊維の量が多く固着密度
が濃い場合は低くなる。また、使用する炭素繊維の種類
(チョップドファイバー、ミルドファイバー)やカッテ
ングサイズによつて、設定温度の変化を若干考慮する必
要があるが、基本的には発熱体素子の面積、混入される
炭素繊維の量及び抵抗値によつて決定される。使用する
炭素繊維の種類やサイズの違いは設定温度に影響を与え
ることよりも、むしろ繊維長の違いが発熱体素子の通電
性に影響を与える。
【0012】
【実施例】実施例1 市販の導電性ゴム(重量5Kg)をミキシングローラに
かけ練りながら延伸する。導電性ゴムの生生地が適度に
練り上がつた状態で、平均粒径3μの銅粉を該ゴムコン
パウンドの重量に対して5重量%(250g)とPAN
系炭素繊維のチョップドファイバー(直径6ミクロン、
繊維長6ミリ)を導電性ゴムの重量に対して1.2重量
%(重量60g)を、ミキシングローラーの上に取り付
けた攪拌散布装置(チョッパー)を使って導電性ゴムに
混入する。この状態で、カッテングー練りー延伸を繰り
返しながら5分程ミキシングを行った後、ローラより銅
粉と炭素繊維が混入されたゴム生地を取り出す。取り出
された生生地を所定の厚みに加工するために4等分にカ
ッテイングし、その内の一つの塊を再度ローラーで延伸
し、発熱体素子のなま生地が1.5ミリ厚になつたとこ
ろで素早くローラーより取りだす。1.5ミリ厚で延伸
された発熱体素子のなま生地を巾280ミリ、長さ31
0ミリの長方形にカットし、その両端の縦方向に巾5ミ
リ、長さ28cmの銅板を電極として取り付けた後、こ
の電極部を絶縁被覆するために巾6ミリ程のなまシリコ
ーンゴムを張り付ける。この状態で、発熱体素子の重量
を測定したら350gであつた。その後、予め180℃
程に加熱されたプレスに200Kgの圧力で10分間加
熱・圧縮加硫する。10分後、発熱体素子を取り出し、
重量を測定すると346.5gであつた。即ち、約1%
のゴムの水分が加硫により揮散したことになる。加硫済
の発熱体素子の電気抵抗値と消費電力を計測すると、そ
れぞれ36Ωと340ワット(W)であつた。発熱体素
子の両端の電極部に接続端子を取付け電源コードと接続
して通電する。通電開始から10分後、発熱体の表面温
度を測定したら105℃であつた。通電開始から40分
後に発熱体の面上、縦横、斜めの9ポイント部の温度を
測定すると164〜171℃の間で、発熱体面上の温度
分布差は±6℃とほぼ一定していた。以後、通電開始か
ら2時間ごとに合計12時間発熱体の表面温度を測定し
たとろ、188℃から194℃と安定していた。その後
継続して連続7日間168時間の連続通電実験において
も、発熱体の表面温度は190〜197℃と安定した発
熱能力を保持していた。
【0013】実施例2 市販の一般成型用シリコーンゴムコンパウンド(茶褐
色、比重1.25、可塑度810、使用可能温度範囲−
55℃〜+260℃)5Kgをミキシングローラで練
り、延伸しながら平均粒径1μの銀粉末をゴムコンパウ
ンドの重量に対して30重量%(1.5kg)とゴムコ
ンパウンドの重量に対して0.6重量%(30g)のP
AN系ミルドファイバー(径6ミクロン、繊維長160
ミクロン)及びゴムコンパウンドの重量に対して1.3
%の加硫剤を添加し攪拌散布装置を使ってシリコーンゴ
ムコンパウンドに均一に混入する。銀粉とミルドファイ
バー及び加硫剤が混入されたシリコーンゴムコンパウン
ドをカツトー練りを繰り返しながら5分間ミキシングと
延伸をおこなつた後、ローラーから取り出し、所定の厚
みに延伸するためにゴムコンパウンドの塊を4等分し、
その内の一つの塊を再度ローラーにかけ1.5ミリ厚に
なつたところで素早くローラーから取り出す。延伸ロー
ラーから取り出された発熱体素子のなま生地を巾400
ミリ、長さ1200ミリのサイズにカットして、横軸の
長手方向に銅線を電極として取り付け、その上に絶縁被
覆材として厚み1ミリ、巾3ミリの生シリコーンゴムを
固着した後に発熱体の重量を計量したら1387gであ
つた。その後180℃で加熱されたプレスに10分間、
200Kgの圧力で圧縮加硫する。加硫後に発熱体の重
量を計量すると1373.16gであつた。即ち、加熱
・圧縮加硫によりゴムコンパウンドの水分1%に当たる
13.84gが揮散したことになる。通電前に電気抵抗
値と消費電力値を計測したところ、抵抗値が130Ω、
消費電力が47ワット(W)であつた。通電開始から1
0分後、発熱体の表面温度を測定したら43℃であつ
た。通電開始から1時間後に発熱体面上の9箇所に測定
ポイントを設定して温度を測定すると59〜62℃とほ
ぼ発熱体の表面温度は一定していた。以後、2時間経過
ごとに24時間表面温度を測定したとろ63〜66℃で
安定しており、継続して連続7日間約170時間の連続
通電においても、63〜67℃と表面の発熱温度領域は
安定していた。
【0014】実施例3 導電性ゴムのコンパウンド5Kgに、平均粒径2μのニ
ツケル粉末を導電性ゴムの重量に対して50重量%
(2.5kg)とPAN系炭素繊維のミルドファイバー
(繊維長160ミクロン)をゴムコンパウンドの重量に
対して0.6重量%(30g)を加硫剤と共に混入し、
発熱体素子のシートの厚みを1.4ミリに延伸したなま
生地を取り出した後、巾370ミリ、長さ300ミリの
寸法にカットし縦軸の両端に巾10ミリ、厚み0.5ミ
リの銅板を電極として取り付けた発熱体と、他方、同サ
イズの発熱体の縦軸に、導電性ゴムと平均粒径1μの銀
粉末を1:1で混練した発熱体素子と収縮率を同じくす
る特殊電極帯を巾15ミリにカットし電極として取り付
け、厚み1.3ミリの生シリコーンゴムで両面を積層し
た2種類の発熱体シートを用意し、予め180℃に加熱
したプレスで10分間200Kgの圧力で圧縮加硫す
る。加硫後、電気抵抗値と消費電力を測定したら、単層
で銅板を電極として使用した方は、電気抵抗値75Ω、
消費電力値130ワット(W)であり、一方両面をシリ
コーンで積層し、特殊電極を使用した方は、電気抵抗値
90Ω、消費電力値118ワット(W)であつた。単層
で銅板を電極として使用した発熱体は、通電開始から1
0分後の表面温度は58℃、1時間後に96℃、2時間
後には110℃となり、以後6時間ごとに72時間連続
通電においても発熱体の表面温度は118〜122℃の
温度領域で安定していた。他方、銀ペーストを電極とし
て塗布し、3層で積層した発熱体は通電開始後10で表
面温度が57℃に上昇し、1時間後には84℃に上昇し
た。以後、連続72時間通電においても表面温度は86
から91℃の温度領域で安定していた。
【0015】実施例4 実施例3記載のPAN系ミルドファイバー(繊維長16
0ミクロン)を混入した厚み1.4ミリの発熱体素子の
なま生地を300mm×310mmにカット後両端に電
極として巾1.5mmの銀ペーストを塗布した上に網状
の銅線を取り付け、更に表と裏に厚み1.3ミリのブル
ーのカラーシリコンコンパウンドを積層し、実施例3と
同様に10分間200Kgの圧力で加硫する。得られた
発熱体素子の電気抵抗値は38Ωで消費電力値は303
ワット(W9)であつた。通電開始から10分後に表面
温度を測定すると、発熱体の表面は93℃であつた。1
時間後には表面温度は167℃に、また2時間後には2
13℃まで上昇した。以後24時間後の温度測定では2
08〜210℃の間で安定しており、更に72時間の連
続通電においても、その温度領域はほぼ一定し安定して
いた。この状態で、発熱体の表面に重量111.5gの
氷の塊をのせ解氷を試みたところ37分で解氷が終了し
た。また、冷蔵庫に10日保存しておいた食パンとクリ
ームパンを発熱体の上に乗せたところ、2分程でパンは
焼きたての時と同じように柔らかく甘味を増し、特に中
のクリームが美味しくなつた。
【0016】実施例5 使用する導電性ゴムの重量(5kg)に対して、金属粉
末及びPAN系チョプドファイバー(径6μ、繊維長6
ミリ)をゴムコンパウンドの重量に対して0.6重量%
(30g)と1.2重量%(60g)混合した2種類の
発熱体シートを作成し、縦軸に銅板の電極を取り付け、
前記実施例同様に10分間200kgで圧縮加硫して得
られた、抵抗値が26Ω、30Ω及び45Ωの3種類の
シートの電圧を変化させた場合の発熱体の表面温度は次
の表1及び表2の通りであつた。
【表1】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明の複合化ゴム発熱体製品は、安全
でクリーンなものであるうえに、曲げ強度、圧縮強度、
引張強度、弾性率、破壊強度、耐熱性、防水性、耐油
性、剥離性等の各種物性において優れている。特に従来
のエポキシ樹脂、PETフィルム或いはセラミックス等
で被覆された面状発熱体または線面発熱体に比較して強
度及び弾力性おいては顕著に優れている。また、従来の
炭素繊維を使用した面状発熱体は、絶縁材と接着剤との
関係から表面温度が100℃以上での長時間/長期間連
続使用に耐久性できなかつたが、本発明の発熱体製品は
300℃程度までの発熱能力を有し長時間/長期間の連
続使用にも対応できる。また本発明の発熱体製品は、発
熱素子の基材であるゴムが絶縁性であるため、絶縁被覆
の為の2次加工の必要性がなく、また発熱体素子の大き
さ、厚み等も使用目的に応じて任意に製作することがで
き、温度設定も混入される金属粉末及び炭素繊維の量、
発熱体素子の面積や電極の取り付け方等により任意に設
計することができる。また、本発明の複合化ゴム発熱体
製品は、基本的には一般家庭用から航空、運輸、農林水
産、鉄道、食品加工、医療、通信、化学、サービスなど
の広範囲な産業分野において加熱・保温ヒーターとして
使用し得るものであるが、特別に有利な使用態様として
次のような例を挙げることができる。発熱体が、フレキ
シブルで、電気絶縁性であることに加えて、遠赤外線を
放射する特性を利用した、足、肩、腰等の痛み、神経痛
等の治療乃至骨折等のリハビリテーションの補助的な器
具として使用,輻射熱による遠赤外線解凍を行うことに
より鮮度を落とさず、しかも短時間で内部から解凍で
き、発熱体がゴムでシート状で弾性があるため魚を傷つ
けることがなく解凍でき、更に防水性であるため解凍後
の清掃が容易である等の利点を利用した、魚介類等の冷
凍物の解凍ヒーターとしての使用,或いは優れた機械的
物性、電気絶縁性、防水性に加えて連続加熱の耐久性等
の利点を利用した鉄道・線路のポイントゲッターの凍結
防止ヒーター乃至踏切の融雪、凍結防止シート等であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合化ゴム発熱体製品の一実施例を示
す模式図である。
【図2】本発明の複合化ゴム発熱体製品に使用される電
極の一例を示す模式図である。
【図3】本発明の複合化ゴム発熱体製品に使用される電
極の他の例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 発熱体素子 2 電極 3 リード線 4 絶縁板 5 接続端子 6 電源コード 7 電極帯 8 銅板 9 リード線 10 電源コード 11 銅線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムの重量に基づいて1〜70重量%の
    粒径が1〜1000μの金属粉末及びゴムの重量に基づ
    いて0.2〜60重量%の炭素繊維を均一に含有する加
    硫ゴムシートの両端部に電極を設けた複合化ゴム発熱体
    製品。
  2. 【請求項2】 ゴムがシリコーンゴムである請求項1記
    載の複合化ゴム発熱体製品。
  3. 【請求項3】 ゴムが導電性ゴムである請求項1記載の
    複合化ゴム発熱体製品。
  4. 【請求項4】 金属粉末が白金、金、銀、銅、ニツケ
    ル、アルミニウム、鉄及びゲルマニウムから選ばれる金
    属の粉末である請求項1記載の複合化ゴム発熱体製品。
  5. 【請求項5】 炭素繊維がポリアクリロニトリル系炭素
    繊維乃至ピッチ系炭素繊維のチョップドファイバー乃至
    ミルドファイバーである請求項1記載の複合化ゴム発熱
    体製品。
  6. 【請求項6】 電極が銅線、銅板、銅箔テープ又は、金
    属ペーストにより構成されている請求項1記載の複合化
    ゴム発熱体製品。
  7. 【請求項7】 電極が、ゴムの重量に基づいて1〜70
    重量%の金属の粉末を導電性ゴムに混合した帯状のシー
    トの両端に金属板が設けられた構成のものからなり、該
    電極の収縮率が発熱体素子の収縮率と同一乃至近似して
    いることを特徴とする請求項1記載の複合化ゴム発熱体
    製品
  8. 【請求項8】 帯状シートの両端に設けられた金属板の
    間が銅線により連結されている電極である請求項6記載
    の複合化ゴム発熱体製品
  9. 【請求項9】 未加硫のゴムに、ゴムの重量に基づいて
    1〜70重量%の粒径が1〜1000μの金属粉末及び
    ゴムの重量に基づいて0.2〜60重量%の炭素繊維を
    均一に混合し、シート状に成型した後、該シートの両端
    に電極を設置し、ついで加熱、加圧加硫することを特徴
    とする複合化ゴム発熱体製品の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の複合化ゴム発熱体製品
    の少なくとも一面に加硫ゴム、プラスチックス、木材、
    セラミックス、ガラス繊維布及び金属から選ばれた材料
    が積層されている多元複合化発熱体製品。
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