JPH0623111B2 - 抗白内障剤 - Google Patents
抗白内障剤Info
- Publication number
- JPH0623111B2 JPH0623111B2 JP62001365A JP136587A JPH0623111B2 JP H0623111 B2 JPH0623111 B2 JP H0623111B2 JP 62001365 A JP62001365 A JP 62001365A JP 136587 A JP136587 A JP 136587A JP H0623111 B2 JPH0623111 B2 JP H0623111B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cataract
- tannin
- galloyl
- glucopyranose
- penta
- Prior art date
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- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は加水分解性タンニンを主成分とする抗白内障剤
に関する。
に関する。
「従来技術」 タンニンは植物中に広く分布し,その成分については数
多くの研究がなされている。またその用途としては,ナ
メシ剤としての用途が古くから知られているが,近年そ
の抗酸化作用が注目され種々の研究がなされている。本
発明者等は水晶体の酸化障害に対する各種タンニン成分
の抗酸化作用及び作用機序について研究し優れた過酸化
脂質除去効果がある事を報告している(あたらしい眼科
第2巻1293〜1296頁,同第3巻254〜257頁,他)。
多くの研究がなされている。またその用途としては,ナ
メシ剤としての用途が古くから知られているが,近年そ
の抗酸化作用が注目され種々の研究がなされている。本
発明者等は水晶体の酸化障害に対する各種タンニン成分
の抗酸化作用及び作用機序について研究し優れた過酸化
脂質除去効果がある事を報告している(あたらしい眼科
第2巻1293〜1296頁,同第3巻254〜257頁,他)。
「発明が解決しようとする問題点および問題を解決する
為の手段」 タンニン成分が抗酸化作用を有し優れた過酸化脂質除去
効果がある事が見い出されている。しかしながら,タン
ニン成分が医薬,特に抗白内障剤として利用できるか否
かについての直接的な知見はなく,その研究をする必要
があつた。本発明者等はタンニン成分を動物に投与し,
白内障に対する効果を調べた。
為の手段」 タンニン成分が抗酸化作用を有し優れた過酸化脂質除去
効果がある事が見い出されている。しかしながら,タン
ニン成分が医薬,特に抗白内障剤として利用できるか否
かについての直接的な知見はなく,その研究をする必要
があつた。本発明者等はタンニン成分を動物に投与し,
白内障に対する効果を調べた。
「発明の開示」 タンニンは天然植物中に広く分布しているポリフエノー
ル誘導体で,その成分について種々研究がなされ,低分
子量ポリフエノール,縮合型タンニン,加水分解性タン
ニンに大別される。タンニンのナメシ剤としての用途は
古くから知られているが,近年その各種成分についての
研究がなされている。本発明者等はタンニン成分が優れ
た過酸化脂質除去効果がある事を見い出し,さらに医薬
としての用途を鋭意研究した結果抗白内障剤として有用
である事を見い出した。タンニンには各種成分がある
が,その内でも加水分解性タンニンに優れた効果がみら
れたもので,本発明は加水分解性タンニンを主成分とす
る抗白内障剤である。白内障は水晶体が混濁して起る病
気で,混濁した水晶体を取り出し眼内レンズを挿入する
方法等がとられている。白内障の病因については種々研
究されているが,白内障に対する治療効果を判定するの
に,水晶体の混濁程度を測定するのが最も直接的な方法
となる。後述の薬理試験の項で詳述するが,加水分解性
タンニンの一種であるペンタ−O−ガロイル−β−D−
グルコピラノースを遺伝性白内障マウスに投与した所,
水晶体の混濁発現が遅延し,抗白内障剤として有用であ
る事を見い出した。
ル誘導体で,その成分について種々研究がなされ,低分
子量ポリフエノール,縮合型タンニン,加水分解性タン
ニンに大別される。タンニンのナメシ剤としての用途は
古くから知られているが,近年その各種成分についての
研究がなされている。本発明者等はタンニン成分が優れ
た過酸化脂質除去効果がある事を見い出し,さらに医薬
としての用途を鋭意研究した結果抗白内障剤として有用
である事を見い出した。タンニンには各種成分がある
が,その内でも加水分解性タンニンに優れた効果がみら
れたもので,本発明は加水分解性タンニンを主成分とす
る抗白内障剤である。白内障は水晶体が混濁して起る病
気で,混濁した水晶体を取り出し眼内レンズを挿入する
方法等がとられている。白内障の病因については種々研
究されているが,白内障に対する治療効果を判定するの
に,水晶体の混濁程度を測定するのが最も直接的な方法
となる。後述の薬理試験の項で詳述するが,加水分解性
タンニンの一種であるペンタ−O−ガロイル−β−D−
グルコピラノースを遺伝性白内障マウスに投与した所,
水晶体の混濁発現が遅延し,抗白内障剤として有用であ
る事を見い出した。
加水分解性タンニンとしては,ペンタ−O−ガロイル−
β−D−グルコピラノース,ゲラニインで代表される
が,加水分解性タンニンを特に単離する必要はなく,他
の成分と混合したままで投与してもよい。投与形態とし
ては内服,点眼等が挙げられ,剤型としては錠剤,散
剤,顆粒剤,カプセル剤,点眼液,眼軟膏等が挙げら
れ,それぞれの剤型に応じて医薬として許容される賦形
剤,溶解剤,軟膏基剤等を用いる事ができる。投与量に
ついては特に限定する必要はなく,年令,症状等により
適宜選択できるが,通常内服の場合は1日10〜100
0mgを数回に分け投与し,点眼の場合は0.01〜5%濃度
の溶剤または軟膏を1日数回投与する。
β−D−グルコピラノース,ゲラニインで代表される
が,加水分解性タンニンを特に単離する必要はなく,他
の成分と混合したままで投与してもよい。投与形態とし
ては内服,点眼等が挙げられ,剤型としては錠剤,散
剤,顆粒剤,カプセル剤,点眼液,眼軟膏等が挙げら
れ,それぞれの剤型に応じて医薬として許容される賦形
剤,溶解剤,軟膏基剤等を用いる事ができる。投与量に
ついては特に限定する必要はなく,年令,症状等により
適宜選択できるが,通常内服の場合は1日10〜100
0mgを数回に分け投与し,点眼の場合は0.01〜5%濃度
の溶剤または軟膏を1日数回投与する。
加水分解性タンニンの一例として,ペンタ−O−ガロイ
ル−β−D−グルコピラノースを用いた薬理試験例及び
製剤例を以下の実施例に示すが,本発明は実施例に限定
されるものではない。
ル−β−D−グルコピラノースを用いた薬理試験例及び
製剤例を以下の実施例に示すが,本発明は実施例に限定
されるものではない。
「実施例」 1.薬理試験 生後14日目の遺伝性白内障マウス(25匹)に0.1%
(重量%)の割合でペンタ−O−ガロイル−β−D−グ
ルコピラノースを餌に混合して連日与えた所,水晶体の
混濁は生後21.18±2.12日まで認められなかつた。
(重量%)の割合でペンタ−O−ガロイル−β−D−グ
ルコピラノースを餌に混合して連日与えた所,水晶体の
混濁は生後21.18±2.12日まで認められなかつた。
一方対照群としてペンタ−O−ガロイル−β−D−グル
コピラノース無投与の遺伝性白内障マウス(115匹)
の混濁を観察した所,20.0±1.86日に水晶体の混濁が認
められた。
コピラノース無投与の遺伝性白内障マウス(115匹)
の混濁を観察した所,20.0±1.86日に水晶体の混濁が認
められた。
上記の結果はペンタ−O−ガロイル−β−D−グルコピ
ラノースの効果を示している。このマウスでの結果を,
マウスとヒトとの寿命の差を考慮しヒトに外挿すると,
約1.5ケ月混濁を遅延させることになる。マウスでは遺
伝性白内障が非常に短期間に進行するのに対し,老人性
ヒト白内障ではその進行が緩慢である事を考慮すると,
ペンタ−O−ガロイル−β−D−グルコピラノースのヒ
ト白内障に対する効果はさらに大きいものと考えられ
る。
ラノースの効果を示している。このマウスでの結果を,
マウスとヒトとの寿命の差を考慮しヒトに外挿すると,
約1.5ケ月混濁を遅延させることになる。マウスでは遺
伝性白内障が非常に短期間に進行するのに対し,老人性
ヒト白内障ではその進行が緩慢である事を考慮すると,
ペンタ−O−ガロイル−β−D−グルコピラノースのヒ
ト白内障に対する効果はさらに大きいものと考えられ
る。
2.製剤例 1)ペンタ−O−ガロイル−β−D−グルコピラノース,
ポリビニルピロリドン,乳糖,結晶セルロースおよびカ
ルボキシメチルセルロースカルシウムを混合し,常法に
より顆粒とした後,ステアリン酸マグネシウムを加え打
錠し下記処方の錠剤を得た。
ポリビニルピロリドン,乳糖,結晶セルロースおよびカ
ルボキシメチルセルロースカルシウムを混合し,常法に
より顆粒とした後,ステアリン酸マグネシウムを加え打
錠し下記処方の錠剤を得た。
上記錠剤は通常のフイルムコーテイングをしてもよく,
さらに糖衣層をコーテイングしてもよい。
さらに糖衣層をコーテイングしてもよい。
2)ペンタ−O−ガロイル−β−D−グルコピラノース,
ポリソルベート80,塩化ナトリウムおよび塩化ベンザ
ルコニウムを用い下記処方の点眼剤を得た。
ポリソルベート80,塩化ナトリウムおよび塩化ベンザ
ルコニウムを用い下記処方の点眼剤を得た。
「発明の効果」 加水分解性タンニンを白内障治療剤として使用すること
により,水晶体の混濁を遅延させるという効果を有する
ものであり,加水分解性タンニンは抗白内障剤として有
用なものである。
により,水晶体の混濁を遅延させるという効果を有する
ものであり,加水分解性タンニンは抗白内障剤として有
用なものである。
Claims (2)
- 【請求項1】加水分解性タンニンを主成分とする抗白内
障剤。 - 【請求項2】加水分解性タンニンがペンタ−O−ガロイ
ル−β−D−グルコピラノースである特許請求の範囲第
1項記載の抗白内障剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62001365A JPH0623111B2 (ja) | 1987-01-07 | 1987-01-07 | 抗白内障剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62001365A JPH0623111B2 (ja) | 1987-01-07 | 1987-01-07 | 抗白内障剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63170319A JPS63170319A (ja) | 1988-07-14 |
JPH0623111B2 true JPH0623111B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=11499470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62001365A Expired - Lifetime JPH0623111B2 (ja) | 1987-01-07 | 1987-01-07 | 抗白内障剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0623111B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100588830B1 (ko) | 2004-09-01 | 2006-06-14 | 한불화장품주식회사 | 백렴 추출물을 함유 하는 노화방지 화장료 조성물 |
-
1987
- 1987-01-07 JP JP62001365A patent/JPH0623111B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63170319A (ja) | 1988-07-14 |
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