JPH06230067A - 絶縁診断装置 - Google Patents

絶縁診断装置

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JPH06230067A
JPH06230067A JP1357193A JP1357193A JPH06230067A JP H06230067 A JPH06230067 A JP H06230067A JP 1357193 A JP1357193 A JP 1357193A JP 1357193 A JP1357193 A JP 1357193A JP H06230067 A JPH06230067 A JP H06230067A
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JP
Japan
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frequency
signal
partial discharge
insulation
phase
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JP1357193A
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English (en)
Inventor
Satoshi Matsumoto
松本  聡
Hirokuni Aoyanagi
浩邦 青柳
Hiroshi Murase
洋 村瀬
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電圧の位相情報を付加した周波数分析が可能
であり、より正確に部分放電の発生要因を特定可能な絶
縁診断装置を提供する。 【構成】 交流機器に印加される交流電圧の周波数を基
準として、位相制御装置6により、部分放電信号1の位
相制御を行う。位相制御された後の部分放電信号を、周
波数分析装置3の入力信号として入力して周波数分析を
行う。望ましくは、周波数分析装置3に対する入力信号
を2つに分け、一方を平均化処理部8によって連続的に
平均化処理し、その出力信号と分割した入力信号の他方
とを差し引き処理部9によって差し引き処理した後、周
波数分析する。さらに望ましくは、診断支援装置10に
より、発生要因毎のデータを予め記憶し、この記憶デー
タと周波数分析装置3から得られる測定データとを比較
して、絶縁異常の有無と発生要因を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高電圧電気機器の異常
の有無を診断する絶縁診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】変電所あるいは開閉所などにおいては、
各種の高電圧機器が使用される。これらの高電圧機器に
おいては、絶縁物により高電圧が印加される導体を機械
的に支持すると共に電気絶縁を行っている。
【0003】ところで、機器の信頼性を確保する上で、
絶縁物あるいは金属導体に発生する部分放電の有無を知
ることは極めて重要である。そのため、部分放電の計測
を通して絶縁診断を行う各種の絶縁診断装置が開発され
ている。部分放電は、電気信号のみならず機械的振動も
発生するため、単に電気的信号ばかりでなく機械的信号
を検出することによっても、部分放電の発生の有無を判
定することが行われている。すなわち、電気的センサや
機械的センサなどの種々のセンサを用いて、何らかの電
気的異常に伴って発生する部分放電信号を検出すること
が行われている。そして、このような部分放電の検出に
より、機器内部の絶縁劣化や電気的な接続不良あるいは
金属異物の混入の有無などを知ることができるため、各
種の高電圧機器の信頼性の向上を図ることができる。
【0004】さて、部分放電は、電圧の大きさは勿論の
こと、機器に印加される交流電圧の位相によっても発生
パターンが異なることが知られている。このため、単に
電荷の大きさや発生頻度のみでなく、電圧の位相に関す
る情報と部分放電信号とを組み合わせることにより部分
放電の発生要因を特定することが実際に行われている。
【0005】一方、最近では周波数分析装置を用いて部
分放電に含まれる周波数を分析することにより、発生要
因を特定しようとする試みもなされるようになってき
た。特に、最近の変電所では、密閉した容器の内部に絶
縁特性の優れたSF6 ガスを封入し、この中に遮断器や
断路器などを設置したガス絶縁開閉装置が広く採用され
ているが、ガス絶縁開閉装置の内部で発生する部分放電
は、一般に周波数成分として空気中におけるものよりも
高周波成分を多く含むことが知られている。このため、
部分放電信号を周波数分析することにより、ガス絶縁開
閉装置の内部で発生する部分放電を外部ノイズと区別
し、これによって機器内部の絶縁異常の有無を診断しよ
うとする試みがなされるようになってきている。具体的
には、部分放電の信号を直接周波数分析装置に入力する
ことにより、周波数スペクトルに関する情報を得て、部
分放電の発生要因を特定することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に、周波数分析装置を用いて部分放電の発生要因を特定
しようとする場合、前述のように、部分放電の信号を直
接周波数分析装置に入力するだけでは、周波数スペクト
ルに関する情報は得られるものの、電圧の位相に関する
情報が欠落するという欠点がある。したがって、より正
確な絶縁診断を実現するためには、何らかの手段により
位相情報を確実に得て、より正確に部分放電の発生要因
を特定する必要性がある。
【0007】本発明は、以上のような従来技術の課題を
解消するために提案されたものであり、その目的は、電
圧の位相情報を付加した周波数分析が可能であり、より
正確に部分放電の発生要因を特定し、より正確な絶縁診
断を行うことが可能な、優れた絶縁診断装置を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による絶縁診断装
置は、交流機器に発生する部分放電信号を、周波数分析
装置を用いて周波数分析することにより、絶縁異常の有
無を判別する絶縁診断装置において、次のような特徴を
有するものである。すなわち、本発明の絶縁診断装置
は、まず、前記交流機器に印加される交流電圧の周波数
を基準として、前記部分放電信号の位相制御を行う位相
制御装置を備える。そして、前記周波数分析装置は、前
記位相制御装置によって位相制御された後の前記部分放
電信号を入力信号として入力して周波数分析を行うよう
に構成される。
【0009】また、望ましくは、前記周波数分析装置
は、前記入力信号の平均化処理を連続的に行う平均化処
理部と、前記入力信号と前記平均化処理部の出力信号と
を差し引き処理する差し引き処理部とを有し、前記差し
引き処理部の出力信号を周波数分析するように構成され
る。さらに望ましくは、発生要因毎における部分放電信
号の規則性に関するデータを予め記憶し、この記憶デー
タと前記周波数分析装置から得られる測定データとを比
較することにより、絶縁異常の有無と発生要因を判定す
る診断支援装置をさらに備える。
【0010】
【作用】以上のような構成を有する本発明の作用は次の
通りである。すなわち、機器に印加される電圧の周波数
を基準として位相制御を行うことにより、予め設定した
電圧の特定の位相範囲における部分放電の周波数分析を
行うことができるため、部分放電の発生要因を特定する
ことが極めて容易になる。
【0011】また、周波数分析装置に対する入力信号の
平均化処理を連続的に行い、この平均化処理後の出力信
号と入力信号とを差し引き処理するように構成した場合
には、規則性のある周波数成分を除去することができる
ため、不規則成分である部分放電による信号成分のみを
感度良く検出することができる。さらに、発生要因毎に
おける部分放電信号の規則性に関する記憶データと周波
数分析装置から得られる測定データとを比較するように
構成した場合には、絶縁異常の有無と発生要因の判定を
自動的に行うことができる。
【0012】
【実施例】以下には、本発明による絶縁診断装置の実施
例について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】(1)基本的な実施例の構成 図1は、本発明による絶縁診断装置の基本的な実施例の
構成を示す回路図である。図1において、1は測定しよ
うとする部分放電信号であり、この部分放電信号1は、
信号入力スイッチ2を介して周波数分析装置3に入力さ
れる。また、4は信号切り替えスイッチであり、部分放
電信号1と、外部からの参照信号5のいずれかを選択す
る。信号切り替えスイッチ4の出力は、位相制御装置6
に接続されており、この位相制御装置6により、信号入
力スイッチ2と入力信号を短絡するための信号短絡スイ
ッチ7の入切が行われる。また、位相制御装置6におい
ては、信号切り替えスイッチ4の信号を基に、予め設定
された遅延時間とパルス幅を持つパルスを生成する。ま
た、この位相制御装置6は、内蔵のスイッチ(図示して
いない)により、必要に応じて電圧位相を120度ずつ
位相制御できるように構成されている。
【0014】(2)基本的な実施例の作用 図2は、図1の絶縁診断装置の動作原理を示す図であ
る。ここで、図2の(a)は、周波数分析装置3に入力
される入力信号を示しており、この入力信号は、部分放
電信号1に対して、次の操作を加えることにより得られ
たものである。すなわち、まず、参照信号5として、図
2(b)に示すような、機器に印加される交流電圧を入
力する。この参照信号5は、信号切り替えスイッチ4を
通して位相制御装置6に送られる。次に、位相制御装置
6においては、参照信号5を基にして、予め設定した遅
延時間とパルス幅を持つゲート信号を生成する。このよ
うなゲート信号を図2(c)に示す。そして、このゲー
ト信号は、信号入力スイッチ2と信号短絡スイッチ7に
加えられ、部分放電信号1の入切を行う。このようにし
て図2(a)に示す入力信号が得られる。そして、この
入力信号について、周波数分析装置3により周波数の分
析が行われる。
【0015】(3)基本的な実施例の効果 本実施例によれば、周波数分析装置3に対する入力信号
として、機器に印加される交流電圧に同期したある一定
の位相範囲に関する部分放電信号のみが与えられること
になる。この結果、次に述べるようにコロナ発生要因の
識別が容易となる。
【0016】すなわち、具体例として、SF6 ガスを使
用したガス絶縁機器内部の高電圧導体部分から部分放電
が発生している場合を想定する。この状態では、電圧の
最大値付近で大きな部分放電信号が得られる。また、他
の例として、絶縁物内部にボイドが存在する場合には、
電圧の零位相付近で部分放電が得られる。さらに、金属
異物がガス絶縁開閉装置の内部に混入した場合には、電
圧の位相に対して比較的ランダムな信号が得られる。
【0017】したがって、周波数分析装置3に対する入
力信号の位相を順次変化させることにより、周波数分析
装置の出力に、電圧の位相に関する情報を反映させるこ
とが可能となり、前述のようにして部分放電の発生要因
の識別が可能となる。この場合、周波数分析装置3本来
の機能から、周波数スペクトルの違いを併用して診断を
行うことにより、部分放電の発生要因を、容易かつ確実
に識別できる絶縁診断装置を提供できる。
【0018】さらに、本実施例においては、図1に示す
ように、部分放電信号1の一部を、信号切り替えスイッ
チ4を介して位相調整器6に入力することにより、測定
しようとする部分放電信号1に重畳される交流電圧の基
本周波数成分を検出できるため、実用上で有利である。
すなわち、変電所などで実際に絶縁診断を行う場合、電
力線が3相交流であるのに対して、測定については特定
の1相分のみを測定することが多いため、測定しようと
する部分放電信号1に重畳される交流電圧の基本周波数
成分を検出することで、測定相と他相とを容易に区別す
ることができる。また、位相制御装置6により、周波数
分析装置3の入力信号を120度ずつ位相制御できるた
め、3相交流回路における実用上でさらに有利である。
【0019】(4)他の実施例 周波数分析装置においては、通常、スーパーヘテロダン
方式により周波数分析がなされるため、周波数分析装置
に入力される入力信号は、連続した繰り返しの信号であ
ることが望ましい。一方において、部分放電信号はラン
ダム(不規則)な信号であると同時に特定の周波数帯域
には放送波や通信波などの規則性のある外部ノイズが重
畳されているため、部分放電信号を感度良く検出するた
めには外部ノイズを除去する必要がある。
【0020】この場合の有効な手段として、図3に示す
ように平均化処理を用いた実施例が考えられる。この図
3に示す実施例において、周波数分析装置3は、分割し
た入力信号の一方を連続的に平均化処理する平均化処理
部8と、分割した入力信号の他方と平均化処理部8の出
力信号とを差し引き処理する差動アンプ(差し引き処理
部)9とを備えている。すなわち、この実施例におい
て、周波数分析装置3に対する入力信号は、2つに分け
られ、その一方は、平均化処理部8において連続的に平
均化処理された後、差動アンプ9の反転入力端子に入力
され、入力信号の他方は、差動アンプ9の非反転入力端
子に入力される。そして、この差動アンプ9において、
入力信号と平均化処理部8の出力信号とが差し引き処理
され、処理後の出力信号が周波数分析される。このよう
に、平均化処理後の信号と入力信号とを差し引き処理す
ることにより、規則性のある周波数成分を除去すること
ができる。この結果、不規則成分すなわち部分放電によ
る信号成分のみを感度良く検出することが可能となる。
【0021】図4は、本発明の他の実施例を示す回路図
である。この実施例においては、周波数分析装置3の出
力が計算機を使用したニューラルネットワークなどの診
断支援装置10と結合されている点に特徴がある。この
診断支援装置10には、発生要因毎における部分放電信
号の規則性に関するデータを予め記憶させておく。すな
わち、前述したように、部分放電信号は発生要因毎に一
定の規則性があるため、これを予め診断支援装置10に
記憶させることにより発生要因を記憶させることができ
る。そして、この記憶データと、周波数分析装置3から
得られる測定データとを比較演算することにより、絶縁
異常の有無と発生要因を自動的に判定することができ
る。言い換えれば、この診断支援装置10によって、絶
縁診断の支援システムを構成することができる。
【0022】図5は、本発明のさらに他の実施例を示す
回路図である。この実施例においては、周波数分析装置
3に対する入力信号の入切を行う代わりに、スイッチ1
1および12を用いて、周波数分析装置3の入力段に使
用されるアンプ13の電源を入切するように構成してい
る。この構成においても、周波数分析装置3に対する入
力信号の入切と等価な効果を得ることができる。この場
合、参照信号5の入切に位相制御装置6の出力を用いて
いる点は前述した実施例と同じである。すなわち、本実
施例では、スイッチ11および12によって、図1の実
施例における信号入力スイッチ2と信号短絡スイッチ7
の入切と同等な効果が得られると共に、スイッチの入切
に伴う不要なノイズを未然に防止できるという効果が得
られる。
【0023】最後に、本発明においては、周波数を特定
周波数のみに限定し、これを機器に印加される電圧の全
周期あるいは特定の電圧位相において監視するように構
成した場合にも、基本的に絶縁診断が可能である。この
場合、周波数が限定されるため、装置全体のS/N比を
改善できることは言うまでもない。
【0024】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明においては、周
波数分析装置に入力される部分放電信号に対して交流電
圧の位相情報を規準として位相制御を行うことにより、
従来困難であった電圧の位相情報を付加した周波数分析
が可能であり、より正確に部分放電の発生要因を特定
し、より正確な絶縁診断を行うことが可能な、優れた絶
縁診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による絶縁診断装置の基本的な実施例の
構成を示す回路図。
【図2】図1の絶縁診断装置の動作原理を示す図であ
り、(a)は周波数分析装置に入力される入力信号を示
す波形図、(b)は機器に印加される交流電圧を示す波
形図、(c)は位相制御装置において生成されるゲート
信号を示す波形図。
【図3】本発明による絶縁診断装置の他の実施例の構成
を示す回路図。
【図4】本発明による絶縁診断装置の他の実施例の構成
を示す回路図。
【図5】本発明による絶縁診断装置の他の実施例の構成
を示す回路図。
【符号の説明】
1…部分放電信号 2…信号入力スイッチ 3…周波数分析装置 4…信号切り替えスイッチ 5…参照信号 6…位相制御装置 7…信号短絡スイッチ 8…平均化処理部 9…差動アンプ 10…診断支援装置 11…スイッチ 12…スイッチ 13…アンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流機器に発生する部分放電信号を、周
    波数分析装置を用いて周波数分析することにより、絶縁
    異常の有無を判別する絶縁診断装置において、 前記交流機器に印加される交流電圧の周波数を基準とし
    て、前記部分放電信号の位相制御を行う位相制御装置を
    備え、 前記周波数分析装置は、前記位相制御装置によって位相
    制御された後の前記部分放電信号を入力信号として入力
    して周波数分析を行うように構成されたことを特徴とす
    る絶縁診断装置。
  2. 【請求項2】 前記周波数分析装置は、前記入力信号の
    平均化処理を連続的に行う平均化処理部と、前記入力信
    号と前記平均化処理部の出力信号とを差し引き処理する
    差し引き処理部とを有し、前記差し引き処理部の出力信
    号を周波数分析するように構成されたことを特徴とする
    請求項1に記載の絶縁診断装置。
  3. 【請求項3】 発生要因毎における部分放電信号の規則
    性に関するデータを予め記憶し、この記憶データと前記
    周波数分析装置から得られる測定データとを比較するこ
    とにより、絶縁異常の有無と発生要因を判定する診断支
    援装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載
    の絶縁診断装置。
JP1357193A 1993-01-29 1993-01-29 絶縁診断装置 Pending JPH06230067A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07262866A (ja) * 1994-03-23 1995-10-13 Tokyo Electric Power Co Inc:The 部分放電検出方法
JP2009300289A (ja) * 2008-06-16 2009-12-24 Meidensha Corp 電磁波測定による部分放電検出方法

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