JPH06230007A - 標識複合体、及びそれを用いる分析法 - Google Patents

標識複合体、及びそれを用いる分析法

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JPH06230007A
JPH06230007A JP5019057A JP1905793A JPH06230007A JP H06230007 A JPH06230007 A JP H06230007A JP 5019057 A JP5019057 A JP 5019057A JP 1905793 A JP1905793 A JP 1905793A JP H06230007 A JPH06230007 A JP H06230007A
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哲朗 福井
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Nobuko Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 生体関連物質に標識材を担持させてなり、該
生体関連物質と分析対象物を特異的に結合させ分析対象
物を光学的手段で検出するための標識複合体において、
標識材に下記一般式で示される三核型色素化合物又は該
式中真中の複素環の4位の窒素原子が5位にある異性構
造の化合物を用いる。 【化1】 【化2】 【効果】 この標識複合体は、ストークスシフトが大き
いため、検出において励起光と蛍光の分離が容易で検出
のS/N比が高く、更に、このものは水中での蛍光強度
変化が少なく安定なため、貯蔵安定性に優れた試薬を提
供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤色又は近赤外光を用
いた微量分析用の標識複合体に関する。
【0002】
【従来技術】色素等で標識された微少物質にレーザー光
を照射すると、その物質に起因して、散乱光、吸光、蛍
光、さらには光音響などの情報が得られる。こうした情
報を検出し、高精度かつ高速に微量分析を行なうこと
は、レーザー光を利用した分析法の分野において、広く
知られている。
【0003】従来レーザー光源としては、アルゴンレー
ザーやヘリウムネオンレーザーに代表されるガスレーザ
ーがもっぱら利用されてきた。しかし、近年半導体レー
ザーが開発され、その安価でありかつ小型で、出力制御
が容易な特徴から、光源としての利用が期待されてい
る。
【0004】一方、生体関連微量物質を、従来のように
紫外および可視領域の波長を利用して定量する場合は、
通常検体に含まれるフラビン、ピリジン補酵素、および
血清蛋白質などの天然物の固有蛍光(300〜500n
m)に基づく、バックグラウンド(ブランク)が高くな
る傾向にある。しかし、赤色又は近赤外領域の光源を利
用できれば、こうした天然物由来のバックグラウンドを
排除することができ、結果的に被測定物質の感度を高く
することができる。
【0005】しかし、半導体レーザーの発振波長は一般
的には赤色、近赤外領域(600〜830nm)であ
り、その波長領域で吸光、もしくは励起により蛍光を発
する色素はそれほど多くなく、二核型シアニン系色素が
代表とされる。二核型シアニン系色素を生体関連物質に
標識し、これを用いて微量分析をした例としては、ケ
ー.サウダ,テー.イマサカ(K.Sauda,T.I
masaka)らは、アナル.ケム(Anal.Che
m.)(1986)58,2649−2653の論文で
スルホネート基をもつ二核型シアニン色素(例えばイン
ドシアニングリーン)を用いて、血しょう蛋白質を標識
し、高速液体クロマトグラフィーで分析したことを報告
している。
【0006】また、特開平2−191674には、生体
関連物質に種々のスルホン酸基もしくはスルホネート基
をもつ二核型シアニン系色素を標識して、蛍光検出する
ことが開示されている。
【0007】ところで、蛍光を検出するためには色素に
照射する励起光と分光して信号として取り出す必要があ
る。従って、励起光波長と蛍光波長が離れている程、分
光しやすく、またS/N比が向上する。
【0008】しかし従来の二核型シアニン色素に代表さ
れる赤〜近赤外光に吸収をもつ標識複合体は吸収スペク
トルにおける最大ピーク波長と蛍光スペクトルの最大ピ
ーク波長の差(ストークスシフト)が20nm〜40n
m程度で大きくないという問題があった。
【0009】また、該色素を標識材として抗体などの生
体由来物質などに結合させて複合化した場合、その複合
体はさらに光、熱、湿度、空気中の酸素などの環境因子
により酸化されたり、架橋などの変性が生じやすい。ま
た、特に水中では、加水分解などの変性がさらに加速さ
れるという欠点があった。従って、生体成分の微量分析
を行う際の検出試薬として、これら複合体を利用しよう
としても、貯蔵安定性が悪いことを理由として実用化が
難しい場合があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
を解決するために種々検討した結果、ある特定の構造の
色素を生体関連物質に標識材として担持させたところ、
吸収スペクトルにおける最大ピーク波長と蛍光スペクト
ルの最大ピーク波長の差が50nm〜100nmと比較
的大きいこと、又その標識複合体が極めて安定であると
いうことを見いだし本発明を完成するに至った。
【0011】そして本発明の目的とするところは、上述
の問題点を解決する、ストークスシフトが大きく、分光
が容易でS/N比の向上した、かつ貯蔵安定性に優れた
標識複合体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、生体関連物質に標識材を担持させてなり、該生体
関連物質と分析対象物を特異的に結合させ分析対象物を
光学的手段で検出するための標識複合体において、標識
材が下記一般式(I)または(II)で示される三核型色
素からなることを特徴とする標識複合体である。
【0013】
【化4】 (式中、Xa,Xb,Xcを含み点線で結ばれた環は各
々独立に1〜3個の酸置換若しくは非置換のアルキル、
置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換の
アラルキル基のいずれかに置換された芳香族複素環を示
す。La,Lbは1〜6個の置換若しくは非置換メチン
結合よりなるメチン鎖を示し、La,Lbのうち1つは
省略され芳香族複素環が直接連結されててもよい。
【0014】
【外3】 は酸基を示す。) 又本発明は、生体関連物質が該三核型色素で示される標
識材を担持させてなる上記標識複合体を用い、該標識複
合体と分析対象化合物とを特異的に結合させて分析対象
化合物を光学的手段で検出する分析法である。
【0015】一般式(I)または(II)において、スト
−クスシフトの大きさや分光の容易さ等の観点から好ま
し構造としては、Xa,Xb,Xcを含み点線で結ばれ
た環が、少なくとも1〜2個の窒素原子を有する置換若
しくは非置換の5若しくは6員芳香族複素環又はそれを
含む縮合環であるものである。
【0016】更に好ましい構造は、三核型色素が下記一
般式(III)で示される化合物又は該式中真中の複素環
の4位の窒素原子が5位にある異性構造の化合物からな
るものである。
【0017】
【化5】 (式中、r8 ,r9 ,r10,r11は各々独立に水素原
子、ハロゲン原子、置換若しくは非置換アルキル基、ア
ルコキシル基、置換若しくは非置換アリール基、置換又
は非置換アミノ基を示し、r8 とr9 は結合して置換又
は非置換の芳香環を形成してもよい。r6 は繰り返し単
位中独立に、存在しないか又はアルキル置換エチエンを
示しr8 又はr9 と結合して環状構造をを形成する。r
1 ,r2 は置換若しくは非置換アリール基、又はr1
2 が結合した置換若しくは非置換の縮合環を示す。r
3 ,r4 ,r5 は各々独立に、水素原子、置換若しくは
非置換アルキル基、アルキルスルホネート基、アルケニ
ル基、置換若しくは非置換アリール基、又は置換若しく
は非置換アラルキル基を示す。X1 は酸素原子、硫黄原
子、炭素原子、窒素原子又はセレン原子を示し、炭素原
子、窒素原子の場合には水素原子、置換若しくは非置換
アルキル、置換若しくは非置換アリール又は置換若しく
は非置換アラルキル基のいずれかと結合している。X2
は酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を示し、窒素原子の
場合には、水素原子、置換若しくは非置換アルキル、置
換若しくは非置換アリール、又は置換若しくは非置換ア
ラルキル基のいずれかと結合している。X3 は酸素原子
又は硫黄原子を示す。m、lは0〜3の整数であり、い
ずれか一方は0ではない。) 又は、三核型色素が下記一般式(IV)で示される化合物
又は該式中真中の複素環の4位の窒素原子が5位にある
異性構造の化合物からなるものである。
【0018】
【化6】 (式中、r19,r20,r21は各々独立に水素原子、ハロ
ゲン原子、置換若しくは非置換アルキル基、アルコキシ
ル基、置換若しくは非置換アリール基、置換若しくは非
置換アミノ基を示し、r19とr20は結合して置換又は非
置換の縮合環を形成してもよい。r12とr13,r14とr
15は置換若しくは非置換アリール基、又はr12とr13
14とr15が結合した置換若しくは非置換の縮合環示
す。r16,r 17,r18は各々独立に水素原子、置換若し
くは非置換アルキル基、アルキルスルフォネート基、ア
ルケニル基、置換もしくは非置換アリール基、又は置換
若しくは非置換アラルキル基を示す。X4 ,X6 は各々
独立に酸素原子、硫黄原子、炭素原子、窒素原子若しく
はセレン原子を示し、炭素原子、窒素原子の場合には水
素原子、置換若しくは非置換アルキル、置換もしくは非
置換アリール、又は置換若しくは非置換アラルキル基の
いずれかと結合している。X5 は酸素原子、硫黄原子あ
るいは窒素原子を示し、窒素原子の場合には、水素原
子、置換若しくは非置換アルキル、置換若しくは非置換
アリール、又は置換若しくは非置換アラルキル基のいず
れかと結合している。
【0019】
【外4】 は酸基を示す。yは0,1,2の整数である。) 生体関連物質としては抗体若しくは抗原又は核酸を用い
ることができる。
【0020】本発明による標識複合体によれば分析対象
物の半導体レ−ザ−を用いた光学分析において、50〜
100nmという高いスト−クスシフトが得られるため、
高いS/N比で分析対象物を検出できる。また、この標
識複合体は保存安定性に優れるため分析試薬としての有
用性が高い。
【0021】以下本発明を詳細に説明する。
【0022】本発明においては標識材として三核型色素
とするものであるが、三核型色素は、主に感光性化合物
の感光剤として、知られた化合物であり、特開昭48−
52222、特公昭49−18808、「THe CY
ANINE DYES AND RELATED CO
MPOUNDS」(Frences.M.Hamer
著)p612〜684(1964)などに記載されてい
る。これら三核型色素は銀塩写真用途としては知られて
いるが、その蛍光特性を利用した生体関連物質の標識材
としては全く知られていない。本発明者らは特定構造の
三核型色素が半導体レ−ザ−による光学分析に極めて有
効であることを見出し本発明を完成するに至ったもので
ある。
【0023】本発明において好適な三核型色素は、三個
の芳香族複素環を少なくとも1つの(ポリ)メチン鎖で
連結した構造(一般式(I))で表わされる。もしく
は、イオン化した塩の構造(一般式(II))で表わされ
る。
【0024】Xa,Xb,Xcはそれぞれ核である環状
構造(芳香族複素環)を形成する。該環状構造は、ヘテ
ロ原子を含む複素環、好ましくは窒素原子を含む五員環
もしくは6員環の複素環式化合物である。
【0025】該芳香族複素環には単にポリメチン鎖の炭
素原子2ケ以上の間のブリッジを形成して形成する環式
化学基は含まれない。すなわちこのメチン鎖にブリッジ
された環式化学基は通常炭素環であるが、かかる構造は
ストークスシフトの増大に寄与しないためである。
【0026】また三核型色素を構成する三つの芳香族複
素環はLa,Lbで表わされる1〜6個の置換若しくは
非置換メチン結合からなるメチン鎖(メチン結合1個の
場合は炭素原子で連結されメチン鎖を形成しないが便宜
上、メチン鎖と称する。)で連結され、三つの芳香族複
素環による共鳴系を形成する。但しLa,Lbのうち1
つは省略され、2つの芳香族複素環が直接連結されてい
てもよい。メチン結合の数は奇数個、偶数個のどちらで
もよい。偶数個では芳香族複素環とシングルボンドかダ
ブルボンドのいずれか一方により連結するが、奇数個で
は両方により連結することになる。メチン鎖の単位は好
ましくは、ダブルボンドを両端に持つような2つのメチ
ン結合である。また、その繰り返し単位の数は3以下、
即ち、メチン結合で6個以下である。メチン鎖がこれ以
上長いと吸収波長が900nm以上と長くなり過ぎ、化合
物自体も不安定となる。また、LaとLbがともに存在
しないと芳香族複素環同士が直接連結することとなる
が、この場合は吸収波長が600nmより短くなるので好
ましくない。
【0027】一般式(I)で表わされる化合物は、一般
式(II)のイオン化した塩の構造のものでもよい。塩の
場合は生体関連物質とのイオン結合的な相互作用を期待
する場合に用いられる。一般式(II)中、
【0028】
【外5】 は酸基を示すが、これは後述する一般式(IV)中の酸基
と同じである。
【0029】芳香族複素環の例としては次ぎのものが挙
げられる。
【0030】
【化7】 (式中、Ra,Rb,Rc,Rdは、各々独立に水素原
子または置換基を示す。) 置換基の例としては、アルキル基、I、Br、Cl等の
ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルスルフォネ−ト
基、アルケニル基等が挙げられる。
【0031】次に、La,Lbを以下に例示する。
【0032】
【化8】 (式中、Re,Rfは上述Ra〜Rdに加え、アリ−ル
基、アラルキル基等を示し、pは0,1,2,3の整数
を示す。) 以上で構成される代表的な化合物としては三核型シアニ
ン色素、三核型メロシアニン色素、三核型ローダシアニ
ン色素、三核型オキソノール色素、三核型スチリル色
素、三核型ベーススチリル色素などが挙げられる。
【0033】該三核型色素の好ましい構造として一般式
(III)、 一般式(IV)の構造が挙げられるが、特に一般
式(III) の三核型色素が好ましい。
【0034】本発明において、アルキル基としては、例
えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プ
ロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−
ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、t−アミル
基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、t−オクチル基
等の炭素数が1〜12個、特に1〜4個の直鎖状又は分
岐状のものが好ましい。
【0035】また置換アルキル基としては、例えば2−
ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシ
エチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピ
ル、3−エトキシプロピル、3−クロロプロピル、3−
ブロモプロピル、3−カルボキシプロピル等が挙げられ
る。またアルコキシル基としては例えば、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、エトキシエチル、メトキシメチル
などが挙げられる。
【0036】アルコキシ基としては上記アルキル基と同
様の炭素数、構造のものを挙げることができる。例え
ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、エトキシエチル
等である。
【0037】置換又は非置換のアリール基としては、例
えば、フェニル、トリル、キシリル、ビフェニル、アミ
ノフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、アントラリ
ル、ピレニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニ
ル、トリメトキシフェニル、エトキシフェニル、ジエト
キシフェニル、クロロフェニル、ジクロロフェニル、ト
リクロロフェニル、ブロモフェニル、ジブロモフェニ
ル、トリブロモフェニル、エチルフェニル、ジエチルフ
ェニル、ニトロフェニル、アミノフェニル、ジメチルア
ミノフェニル、ジエチルアミノフェニル、ジベンジルア
ミノフェニル、ジプロピルアミノフェニル、モルホリノ
フェニル、ピペリジニルフェニル、ピペラジノフェニ
ル、ジフェニルアミノフェニル、アセチルアミノフェニ
ル、ベンゾイルアミノフェニル、アセチルフェニル、ベ
ンゾイルフェニル、シアノフェニル、スルフォホネート
フェニル、カルボキシレートフェニルなどが挙げられ
る。
【0038】本発明において、アルケニル基としては、
例えば、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、
ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ドデシニルなど
炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものを挙げること
ができる。
【0039】本発明において、置換または非置換のアラ
ルキル基としては例えば、ベンジル、フェネチル、トリ
ルメチル、ヒドロキシベンジル、2−ヒドロキシ−3−
メチルベンジル、2−ヒドロキシ−3−t−ブチルベン
ジルなどを挙げることができ、炭素数としては7〜19
個、特に7〜15個のものが好ましい。
【0040】一般式(III) 又は一般式(IV)で示される
化合物(標識材)は一般に難水溶性であるので、これら
化合物に水溶性を付与するためにr1 〜r21の一つ以上
が極性基を含むことが好ましい。該極性基には、例えば
ヒドロキシ基、アルキルヒドロキシ基、スルホネート
基、アルキルスルホネート基、カルボキシレート基、ア
ルキルカルボキシレート基、4級アンモニウム塩基など
公知のものが含まれる。但し、担体である生体関連物質
が分子量の大きい水溶性の物質である場合は、担持する
標識材が難水溶性であっても標識複合体全体としては水
溶性となるので、上記極性基は必ずしも必要ではない。
生体関連物質は後述するが、このような生体関連物質と
しては例えば、核酸類や抗体や糖蛋白等を挙げることが
できる。
【0041】またr1 〜r5 又はr12〜r15 は一般式
(III)又は一般式(IV)の化合物が生体由来物質と共有
結合を形成可能にするために、一つ以上の反応性基を含
むことが好ましい。但し、用いる生体関連物質とインタ
−カレ−トする場合や、イオン結合等により担持できる
場合は、必ずしも必要ない。
【0042】該反応性基としては、イソシアネート、イ
ソチオシアネート、スクシンイミドエステル、スルホス
クシンイミドエステル、イミドエステル、ヒドラジン、
ニトロアリールハライド、ビピリジンジスルフィド、マ
レイミド、チオフタルイミド、酸ハライド、スルホニル
ハライド、アジリジン、アジドニトロフェニル、アジド
アミノ、3−(2−ピリジルジチオ)プロピオンアミド
などの公知の反応性部位を含む。また、これらの反応性
部位は標識材と生体由来物質との結合の立体障害を防ぐ
目的で
【0043】
【化9】 (q=0,1〜6)などのスペーサ部を介在させてもよ
い。
【0044】特に上記反応性基として好ましいものは、
イソチオシアネート、スルホスクシンイミドエステル、
スクシンイミドエステル、マレイミドなどである。
【0045】次に、一般式(IV)中、
【0046】
【外6】 は酸基で、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオ
ン、過塩素酸塩イオン、ベンゼンスルホン酸塩イオン、
p−トルエンスルホン酸塩イオン、メチル硫酸塩イオ
ン、エチル硫酸塩イオン、プロピル硫酸塩イオン、テト
ラフルオロホウ酸塩イオン、テトラフェニルホウ酸塩イ
オン、ヘキサフルオロリン酸塩イオン、ベンゼンスルフ
ィン酸塩イオン、酢酸塩イオン、トリフルオロ酢酸塩イ
オン、プロピオン酸塩イオン、安息香酸塩イオン、シュ
ウ酸塩イオン、コハク酸塩イオン、マロン酸塩イオン、
オレイン酸塩イオン、ステアリン酸塩イオン、クエン酸
塩イオン、一水素二リン酸塩イオン、二水素一リン酸塩
イオン、ペンタクロロスズ酸塩イオン、クロロスルホン
酸塩イオン、フルオロスルホン酸塩イオン、トリフルオ
ロメタンスルホン酸塩イオン、ヘキサフルオロアンチモ
ン酸塩イオン、モリブテン酸塩イオン、タングステン酸
塩イオン、チタン酸塩イオン、ジルコン酸塩イオンなど
を表わす。
【0047】以下に一般式(III) と(IV)の標識材の具体
例(化合物番号1〜12)を示すが本発明の標識材はこ
れらの化合物に限定されるものではない。
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】 表1に例示した色素の最大吸収波長(nm)と最大蛍光
波長(nm)を示す(溶媒メタノール)。
【0050】
【表1】 本発明の標識材は赤色〜近赤外域600〜900nmの
波長領域で光を吸収し、そのモル吸光度係数εは20,
000〜100,000 l/mol・cmの範囲にあ
る。
【0051】またこれらの標識材は最大吸収波長から長
波側に約50〜100nm程度シフトした最大蛍光波長
の蛍光を発する。
【0052】本発明にかかる上述標識材の基本骨格であ
る三核型色素は、「THE CYANINE DYES
AND RELATED COMPOUNDS」(F
rences.M.Hamer著、1964)p612
〜684等に記載されており、任意の方法で製造しうる
ものである。また、生体関連物質と共有結合する官能基
の導入は例えば、三核型シアニンカルボン酸塩に縮合剤
(NN’ジシクロヘキシルカルボジイミド等)を用いて
スクシンイミド化剤(N−ヒドロキシスルホサイシンイ
ミドNa等)を反応させる等の方法により行うことがで
きる。
【0053】本発明においては、上記標識体を生体関連
物質に担持させるものであるが、担持させる生体関連物
質の選択は、分析すべき物質又は被検体によって決ま
る。即ち、生体関連物質は被検体に対して、生物学的特
異性を示すものを選択すると、特異的検出が可能にな
る。ここで言う、生体関連物質は天然もしくは合成のペ
プチド、蛋白質、酵素、糖類、レクチン、ウイルス、細
菌、核酸、DNA、RNA、抗原(例えばコンビナント
抗原も含む)抗体などを含む。また臨床病理的に特に有
用な物質としては、以下のものがあげられる。
【0054】IgG.IgM.IgEなどの免疫グロブ
リン:補体、CRP.フェリチン、α1 マイクログロブ
リン、β2 マイクログロブリンなどの血漿蛋白およびそ
れらの抗体:α−フェトプロテイン、癌胎児性抗原(C
EA)、前立腺性酸性ホスファターゼ(PAP)、CA
19−9、CA−125などの腫瘍マーカおよびそれら
の抗体:黄体化ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン
(FSH)、ヒト繊毛性ゴナドトロビン(hCG)、エ
ストロゲン、インスリンなどのホルモン類およびそれら
の抗体:HBV関連抗原(HBs.HBe.HBc).
HIV.ATLなどウイルス感染関連物質およびそれら
の抗体:ジフテリア菌、ボツリヌス菌、マイコプラズ
マ、梅毒トレポネーマなどのバクテリア類およびそれら
の抗体:トキソプラズマ、トリコモナス、リーシュマニ
ア、トリバノゾーマ、マラリア原虫などの原虫類および
それらの抗体:フェニトイン、フェノバルビタールなど
の抗てんかん薬、キニジン、ジゴキシニンなどの心血管
薬、テオフィリンなどの抗喘息薬、クロラムフェニコー
ル、ゲンタマイシンなどの抗生物質などの薬物類および
それらの抗体:その他酵素、菌体外毒素(スチレリジン
Oなど)およびそれらの抗体などがあり、検体中の被測
定物質と抗原−抗体反応等を起こす物質が検体の種類に
応じて適宜選択されて使用される。これらは、常法に従
い調製することができる。
【0055】本発明において標識材を上記生理活性物質
等の生体関連物質に担持(固定化)させるには以下の公
知の方法が利用できる。
【0056】例えば、i)イオン結合法、ii) 物理吸着
法、iii)共有結合法などが挙げられる。
【0057】イオン結合法は、主に正の電荷をもつ標識
材を静電的に蛋白質、DNA、RNA等の生体関連物質
に結合させるものである。
【0058】物理吸着法は、標識材の親油性部と蛋白質
の親油性部との疎水結合を利用する結合法である。
【0059】イオン結合法、および物理吸着法において
は結合反応工程は簡単であるが、標識材と生体関連物質
との結合力が弱い。
【0060】一方、共有結合法は、標識材又は生体由来
物質の少なくとも一方に反応性の高い官能基を結合し、
これを介して両者を共有結合するものであり、強固な結
合力が得られる。共有結合法により標識材と生体関連物
質とを結合させる際に、生体関連物質中の結合に関与で
きる官能基としては、遊離のアミノ基、水酸基、リン酸
基、カルボキシル基、システインのスルフヒドリル基、
ヒスチジンのイミダゾール基、チロシンのフェノール
基、セリン,トレオニンの水酸基などである。
【0061】これらの官能基は、種々のジアゾニウム
塩、酸アミド、イソシアナート、活性型のハロゲン化ア
ルキル基、活性型のエステル基などと反応する。従っ
て、これらの官能基を標識材に導入することにより、種
々の方法で色素を生体由来物質に担持できる。一方、生
体関連物質、特に蛋白質を含む生体由来物質の高次構造
は、水素結合、疎水結合、イオン結合などの比較的弱い
結合によって保持されているため壊れ易く、従って標識
材との固定化に際しては、高温、強酸、強アルカリなど
の処理を避けて、緩和な条件下に行なうことが望まし
い。
【0062】緩和な条件下に固定化反応を行う1つの方
法として、標識材と生体関連物質の官能基とに反応する
二官能性の架橋剤を使用することができる。二官能性の
架橋剤としては例えば、一般式R−N=C=N−R′で
表わされるカルボジイミド、一般式CHO−R−CHO
で表わされるジアルデヒド、O=C=N−R−N=C=
Oで表わされるジイソシアネート、などがある(R,
R′は同一、又は異なる置換、または非置換のアルキル
基、アリール基、アルキルアリール基又は、アリールア
ルキル基である)。
【0063】次に、上記のようにして得た、標識材を生
体関連物質に担持させた標識複合体を用いて、特定の目
的物質を分析する方法について述べる。
【0064】ターゲット(分析対象物)が一種の細胞も
しくは微生物であるときは、標識複合体が、標識複合体
の生体関連物質と相補的な細胞もしくは微生物の表面上
の特定物質と、抗原、抗体反応、核酸同志の水素結合等
の特異的結合で結合し、このような抗原、抗体もしくは
核酸の量をその系の蛍光量から測定することができる。
【0065】蛍光量の測定には、蛍光光度計や蛍光顕微
鏡を用いることができる。また個々の細胞や微生物を流
体系の中で、高速で通過させ励起光を照射して蛍光を観
測して、統計処理には、フロサイトメトリーを使用する
ことができる。
【0066】本発明の標識複合体は赤色〜近赤外域(6
00〜900nm)に励起波長をもつので赤色光から近赤
外光に発光波長のもつ半導体レーザーを励起光源として
利用できる。
【0067】また本発明の標識複合体のストークスシフ
トが大きいため一般の二核型シアニン系、ローダミン系
のストークスシフトの小さい標識材で標識した複合体と
組み合せて標識することで1種の波長のレーザーで同時
に2種以上の波長の蛍光を分光して測定できる。
【0068】また、溶解した成分、例えば血清などの体
液中に含まれる成分をこれら標識複合材を用いて検出す
ることができる。
【0069】抗原抗体反応を利用して分析する場合は、
標識材を抗原(あるいは抗体)に結合させた複合体と、
測定すべき抗体(標識材を抗体の方につけているなら抗
原)とを、抗原抗体反応させて、抗体(抗原)と結合し
た複合体(B=結合型)を抗体(抗原)と結合しなかっ
た複合体(F=遊離型)から分離した後(B/F分
離)、結合した複合体(B)の量を蛍光量から決定でき
る。上記に示した抗原抗体反応を利用した手法は“検査
と技術”vol・16No7(1988)に詳しく記載
されている。
【0070】またB/F分離を容易にするために微粒子
を固定化担体としてサンドイッチアッセイにより検出す
ることもできる。
【0071】その原理を模式図1で示す。検出方法を説
明する。測定対象物質5に特異的に結合しうる第1プロ
ーブ(核酸、抗原、抗体など)1と第2プローブ3を選
択し、第1プローブは固定化担体2に担持させ、第2プ
ローブは、標識材4に結合させ標識複合体とする。
【0072】測定サンプル中に測定対象物質が存在する
と、反応して測定対象物質を介して第1プローブと第2
プローブが結合し結果的に固定化担体に標識複合体が結
合しているという図式になる。
【0073】反応後結合しなかった標識複合体(F)を
B/F分離することにより、固体化担体上の標識複合体
の量を蛍光測定により定量することができる。
【0074】また検出時の感度を考慮すると標識複合体
は1分子の生体関連物質(プローブ)に対し2個以上の
標識材が結合していることが望ましい。従って、1分子
の生体関連物質に2個以上の標識材が結合したものと、
1個の標識材が結合したものとが混在する混合系では標
識材と生体関連物質とのモル比は1.5:1以上、特
に、2:1以上が好ましい。生体関連物質として抗体等
を用いる場合は複数の標識材を容易に結合することがで
きるが、生体関連物質として核酸を用いる場合は1級ア
ミノ基を核酸1分子に1個以上導入しそれと標識材を結
合させると、導入個数(即ち標識材の導入個数)に応じ
て測定感度が向上する。
【0075】蛍光検出する際、界面活性剤を添加するこ
とで蛍光強度を増加させ検出感度を上げることができ
る。界面活性剤としては、アニオン型、ノニオン型、カ
チオン型、両性イオン型などが用いられる、添加量は、
測定溶媒に対し0.01〜1.0重量%程度が好まし
い。
【0076】例えば、ノニオン型のトウィーン20を
0.1%添加した場合蛍光強度は約5倍増大する。
【0077】以下実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
【0078】
【実施例】
<標識複合体のスト−クスシフト> [実施例1]抗ヒトCRPヒツジ血清(IgG分画)
(Cooper Biomedical Inc.製)
を0.5mg/mlの濃度となるようpH8.0のリン
酸緩衝液で希釈し抗体溶液を調製した。この抗体溶液7
mlに前記No.4の標識材を0.3mg、1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミ
ドハイドロクロライド(以下WSC)(同仁化学製)
0.08gを加え室温で3時間反応させて標識材−抗体
複合体を生成させた後、セファロース6Bを充填したゲ
ル濾過クロマトグラフィーカラムで標識材−抗体複合体
を未反応物より分離精製した。
【0079】得られた標識材−抗体複合体の吸収スペク
トルを図2に蛍光スペクトルを図3に示す。
【0080】最大吸収波長(λmax )は641nmで最
大蛍光波長(λem)は730nmであり、従って、それ
らの波長の差(ストークスシフト)は89nmであっ
た。尚、表1に記載した標識材自体の最大吸収波長、最
大蛍光波長の値と標識複合体とした場合のそれらの値に
若干の相違があるのは主に測定溶媒の影響と考えられる
(以下の実施例においても同様である。)。
【0081】また、この標識材−抗体複合体の標識材と
抗体との結合割合(モル比)は、1.9:1であった
(標識材と抗体のモル比は紫外可視吸光光度計を用い
て、それぞれ波長λ=641nmおよびλ=280nm
の吸光度を測定し、これを用いてそれぞれ算出し
た。)。 [実施例2]抗ヒトHCGモノクローナル抗体(ZyM
ED Lab.Inc.製品)を0.25mg/mlの
濃度となるようにpH7.2のリン酸塩生理食塩水(P
BS)で希釈しモノクローナル溶液を調製した。この抗
体溶液7mlに前記No.2の標識材を0.2mgを加
え、20℃で6hr攪拌しながら反応させて、標識材−
抗体複合体を生成させた後、セファロース6Bを充填し
たゲル濾過クロマトグラフィーカラムで標識材−抗体複
合体を未反応物より分離精製した。
【0082】得られた標識材−抗体複合体の最大吸収波
長(λmax )は674で最大蛍光波長(λem)は755
nmであった。従って、その差(ストークスシフト)は
81nmであった。
【0083】また、この標識材−抗体複合体の標識材と
抗体との結合割合(モル比)は、2.2:1であった
(標識材と抗体のモル比は紫外可視吸光光度計を用いて
それぞれ波長λ=674nmおよびλ=280nmの吸
光度より算出した。)。 [実施例3]レクチン・コンカナバリンA(E.Y.ラ
バラトリーズ社)を0.2mg/mlの濃度となるよう
pH8.2のリン酸緩衝液で希釈し、レクチン溶液を調
製した。このレクチン溶液10mlに前記No.3の標
識材0.2mgを室温で3時間反応させた後、セファロ
ース6Bを充填したゲル濾過クロマトカラムで標識材−
レクチン複合体を分離精製した。
【0084】得られた標識材−レクチン複合体の最大吸
収波長は625nmで最大蛍光波長は720nmであっ
た。従って、その差(ストークスシフト)は95nmで
あった。
【0085】また、この複合材レクチンのモル比は3.
7:1であった(標識材およびレクチンのモル比は紫外
可視吸光光度計でそれぞれλ=625nmおよびλ=2
80nmの波長での吸光度より算出した。)。 [実施例4]M13mp18一本鎖DNA(7249b
ase)(宝酒造KK.製)0.1mgを5mmolリ
ン酸塩緩衝液(pH6)5mlで希釈し、DNA溶液と
した。前記No.2の標識材0.1mgを5mlの蒸留
水に溶解し、この色素溶液にDNA溶液5mlを攪拌し
ながらゆっくり滴下し、さらに室温で2時間攪拌し、D
NA−標識材複合体を生成させた。
【0086】上記DNA−標識材複合体溶液にさらに4
0mlのエタノールを加え、DNA−標識材複合体を沈
殿させ、フィルタで分別した後、数回エタノールで洗浄
した。洗浄したDNA−標識材複合体は、2mlの前記
リン酸塩緩衝液(pH6)中に再び溶解させた。得られ
た標識材のDNAに対する結合量は、DNA1μg当り
0.5μgであった(標識材およびDNAの濃度は紫外
可視吸光光度計を用いて、それぞれ波長λ=668nm
およびλ=260nmの吸光度より算出した。)。
【0087】また、このDNA−標識材複合体の最大吸
収波長は668nm、最大蛍光波長は755nmであ
り、それらの波長の差(ストークスシフト)は87nm
であった。 [実施例5]モデル標的核酸M13mp18ssDNA
の塩基配列に部分的に相補的な塩基配列を有する20量
体オリゴヌクレオチドを、ABI社製381A、DNA
自動合成基で合成した。その後、通常のアミダイド試薬
の代わりにミリジェン社製、N−MMT−ヒキサノール
アミンリンカーを用いて5′末端に1級アミンを導入し
た。CPG−サポートからの切り出し、脱保護(1級ア
ミノ基の保護基であるモノメトキシトリトル基を含
む)、高速液体クロマトグラフィーによる精製は所定の
プロトコールに従った。
【0088】上記オリゴヌクレオチド200μg、1M
炭酸ナトリウム緩衝液(pH=9.0)100μl、水
700μlを混合溶解した後、あらかじめ200μlの
ジメチルホルムアミドに溶解しておいた前記No.3の
標識材2mgを攪拌下ゆっくりと添加した。室温で24
時間反応させたところ、高速液体クロマトグラフィー上
で核酸のピークが減少し、新たに核酸と標識材の吸収を
合わせ持ったピークが出現したので、反応液をゲル濾過
カラム(ファルマシア社製 NAP−50)で粗精製し
た後、高速液体クロマトグラフィーで精製した。175
μgの核酸−標識材複合体を得た。得られた標識複合体
の核酸と標識材のモル比は、核酸1分子に1級アミノ基
1個を導入していることから1:1となる。
【0089】また、このDNA−標識複合体の最大吸収
波長は625nm、最大蛍光波長は720nmであり、
それらの波長の差(スト−クスシフト)は95nmであ
った。 [実施例6]モデル標的核酸M13mp18ssDNA
の塩基配列に部分的に相補的な塩基配列を有する20量
体オリゴヌクレオチドを、ABI社製381A、DNA
自動合成装置で合成した。その後、通常のアミダイド試
薬の代わりにデオキシウリジル酸誘導体モノマー(図
4)を用いて上記20量体オリゴヌクレオチドの5′側
に1級アミノ基を有するデオキシウリジル酸誘導体を1
0個、同様にDNA自動合成装置によって付加した。C
PG−サポートからの切り出し、脱保護(1級アミノ基
の保護基であるトリフルオロアセチル基を含む)、高速
液体クロマトグラフィーによる精製は定法により行なっ
た。
【0090】1級アミノ基を結合した上記オリゴヌクレ
オチド200μg、1M炭酸ナトリウム緩衝液(pH=
9.0)100μl、水700μlを混合溶解した後、
あらかじめ200μlのジメチルホルムアミドに溶解し
ておいた前記No.3の標識材2mgを攪拌下ゆっくり
と添加した。40℃で24時間反応させたところ、高速
液体クロマトグラフィー上で核酸のピークが減少し、新
たに核酸と標識材の吸収を合わせ持ったピークが出現し
たので、反応液をゲル濾過カラム(ファルマシア社製
NAP−50)で粗精製した後、高速液体クロマトグラ
フィーで精製した。350μgの核酸−標識材複合体を
得た。この核酸−標識材複合体の628nmにおける吸
収は実施例5に示した核酸−標識材複合体の吸収に較べ
約10倍の強度を有していた。これは、本実施例では核
酸1分子に1級アミノ基10個を導入しているため、こ
の標識複合体の核酸と標識材のモル比は1:10となる
のに対し、実施例5のそれが1:1であるためである。
【0091】また、該DNA−標識複合体の最大吸収波
長は628nmで最大蛍光波長は720nmであり、そ
れらの波長差(ストークスシフト)は92nmであっ
た。 [実施例7]実施例1で調製した抗体溶液7mlに前記
No.12色素0.3mg、WSC0.08gを加え
て、室温で3時間反応させて、標識材−抗体複合体を生
成させた後、セファロース6Bを充填したゲル濾過クロ
マトグラフィーで標識材−抗体複合体を分離精製した。
【0092】得られた標識材−抗体複合体の最大吸収波
長(λmax )は780nmで最大蛍光波長(λem)は8
35nmであり、そのストークスシフトは55nmであ
った。
【0093】また、この標識材−抗体複合体の標識材と
抗体との結合割合(モル比)は、1.9:1であった
(標識材と抗体のモル比は紫外可視吸光光度計を用い
て、それぞれ波長λ=780nmおよびλ=280nm
の吸光度より算出した。)。 [比較例1]従来の二核型の代表的な色素(二核型シア
ニン色素)の化学構造を次に示す。
【0094】
【化12】 実施例1で調製した抗体溶液7mlに上記色素0.3m
g、WSC0.08gを加えて、室温で3時間反応させ
て、標識材−抗体複合体を生成させた後、セファロース
6Bを充填したゲル濾過クロマトグラフィーで標識材−
抗体複合体を分離精製した。
【0095】得られた標識材−抗体複合体の最大吸収波
長(λmax )は785nmで最大蛍光波長(λem)は8
15nmであり、そのストークスシフトは30nmにす
ぎなかった。
【0096】また、この標識材−抗体複合体の標識材と
抗体との結合割合(モル比)は、1.5:1であった
(標識材と抗体のモル比は紫外可視吸光光度計を用い
て、それぞれ波長λ=785nmおよびλ=280nm
の吸光度より算出した。)。 [比較例2]従来のポリメチン鎖がブリッジした二核型
シアニン色素の化学構造を次に示す。
【0097】
【化13】 実施例1で調製した抗体溶液7mlに上記色素0.3m
g、WSC0.08gを加えて、室温で3時間反応させ
て、標識材−抗体複合体を生成させた後、セファロース
6Bを充填したゲル濾過クロマトグラフィーで標識材−
抗体複合体を分離精製した。
【0098】得られた標識材−抗体複合体の最大吸収波
長(λmax )は782nmで最大蛍光波長(λem)は8
10nmであり、そのストークスシフトは28nmにす
ぎなかった。
【0099】また、この標識材−抗体複合体の標識材と
抗体との結合割合(モル比)は、1.7:1であった
(標識材と抗体のモル比は紫外可視吸光光度計を用い
て、それぞれ波長λ=782nmおよびλ=280nm
の吸光度より算出した。)。
【0100】上記実施例1〜7で示されるように本発明
の3核型色素を標識材とした標識複合体の最大吸収波長
と最大蛍光波長との波長差(ストークスシフト)60n
m以上であったのに対して、比較例1,2で示した二核
型シアニン系色素や特定ローダミン系色素に代表され
る、赤色〜近赤外光に吸収をもつ色素のストークスシフ
トは20nm〜40nmにすぎず、本発明の標識複合体
によれば分光容易であり、高いS/N比で分析対象物の
検出が可能であることが判る。 <標識複合体の保存安定性>標識複合体の保存安定性を
調べるために以下の実験を行った。
【0101】上記 実施例1〜7、比較例1〜2で調製
した標識複合体を所定の濃度に10mmolリン酸塩緩
衝液(pH7.2)で調整し、この標識複合体の溶液を
10℃で遮光下、3日間保存した。
【0102】保存安定性テストの開始時および終了時の
吸光度および蛍光強度を所定の波長で測定し、開始時の
吸光度および蛍光強度を100としたときの終了時の吸
光度及び蛍光強度の割合を算出した。
【0103】
【表2】 表2で示したように本発明に係る標識複合体の水中での
吸光度変化及び蛍光強度変化は比較品よりも小さく、本
発明の標識複合体は保存安定性に優れていた。蛍蛍施例
1〜7で示されるように本発明の標識複合体は最大吸収
波長と最大蛍光波長との波長差(ストークスシフト)6
0nm以上である。
【0104】比較例1,2で示した二核型シアニン系色
素や特定ローダミン系色素に代表される、赤色〜近赤外
光に吸収をもつ色素のストークスシフトが20nm〜4
0nmであるのに比べ大きい。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の標識複合
体は、ストークスシフトが大きいため、検出において励
起光と蛍光の分離が容易で、S/N比が向上し、従っ
て、生体関連物質の分析対象物に対する特異性が同じで
も検出感度も向上する。また、ストークスシフトが小さ
い標識複合体(例えばシアニン複合体)と本発明の標識
複合体と組合せれば、レーザー等の一波長の励起光源で
同時に2種以上の蛍光波長の信号が検出できる。更に、
本発明の標識複合体は水中での蛍光強度変化が少なく、
安定なため、微量分析に応用する場合、貯蔵安定性に優
れた試薬を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の標識材を担持させたプローブを用いた
サンドイッチアッセイにより測定対象物質を検出する原
理を示した模式図である。
【図2】本発明の実施例1において得られた標識材ー抗
体複合体の吸収スペクトルを示す。
【図3】本発明の実施例1において得られた標識材ー抗
体複合体の蛍光スペクトルを示す。
【図4】本発明の実施例6において、核酸1モルに標識
材10モルを担持させるために用いたデオキシウリジル
酸誘導体モノマーの化学構造を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】 (式中、Xa,Xb,Xcを含み点線で結ばれた環は各
々独立に1〜3個の酸素原子、硫黄原子、窒素原子及び
/又はセレン原子を構成原子とする非置換又は、置換若
しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリー
ル、置換若しくは非置換のアラルキル基のいずれかに置
換された芳香族複素環を示す。La,Lbは1〜6個の
置換若しくは非置換メチン結合からなるメチン鎖を示
し、La,Lbのうち1つは省略され芳香族複素環が直
接連結されててもよい。
【外1】 は酸基を示す。)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、生体関連物質に標識材を担持させてなり、該生体
関連物質と分析対象物を結合させ分析対象物を光学的手
段で検出するための標識複合体において、標識材が下記
一般式(I)または(II)で示される三核型色素からな
ることを特徴とする標識複合体である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【外3】 は酸基を示す。) 又本発明は、生体関連物質が該三核型色素で示される標
識材を担持させてなる上記標識複合体を用い、該標識複
合体と分析対象化合物とを結合させて分析対象化合物を
光学的手段で検出する分析法である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】本発明においては、上記標識体を生体関連
物質に担持させるものであるが、担持させる生体関連物
質の選択は、分析すべき物質又は被検体によって決ま
る。また、生体関連物質は被検体に対して、生物学的特
異性を示すものを選択すると、特異的検出が可能にな
る。ここで言う、生体関連物質は天然もしくは合成のペ
プチド、蛋白質、酵素、糖類、レクチン、ウイルス、細
菌、核酸、DNA、RNA、抗原(例えばコンビナント
抗原も含む)抗体などを含む。また臨床病理的に特に有
用な物質としては、以下のものがあげられる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0105
【補正方法】変更
【補正内容】
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の標識複合
体は、ストークスシフトが大きいため、検出において励
起光と蛍光の分離が容易で、S/N比が向上し、検出感
度も向上する。また、ストークスシフトが小さい標識複
合体(例えばシアニン複合体)と本発明の標識複合体と
組合せれば、レーザー等の一波長の励起光源で同時に2
種以上の蛍光波長の信号が検出できる。更に、本発明の
標識複合体は水中での蛍光強度変化が少なく、安定なた
め、微量分析に応用する場合、貯蔵安定性に優れた試薬
を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 277/34 277/36 401/14 7602−4C 403/14 7602−4C 413/14 7602−4C 417/06 9051−4C 417/14 9051−4C (72)発明者 福井 哲朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岡本 尚志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山本 伸子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体関連物質に標識材を担持させてな
    り、該生体関連物質と分析対象物を特異的に結合させ分
    析対象物を光学的手段で検出するための標識複合体にお
    いて、標識材が下記一般式(I)または(II)で示され
    る三核型色素からなることを特徴とする標識複合体。 【化1】 (式中、Xa,Xb,Xcを含み点線で結ばれた環は各
    々独立に1〜3個の酸素原子、硫黄原子、窒素原子及び
    /又はセレン原子を構成原子とする非置換又は、置換若
    しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアリー
    ル、置換若しくは非置換のアラルキル基のいずれかに置
    換された芳香族複素環を示す。La,Lbは1〜6個の
    置換若しくは非置換メチン結合からなるメチン鎖を示
    し、La,Lbのうち1つは省略され芳香族複素環が直
    接連結されててもよい。 【外1】 は酸基を示す。)
  2. 【請求項2】 一般式(I)または(II)中、Xa,X
    b,Xcを含み点線で結ばれた環が、少なくとも1〜2
    個の窒素原子を有する置換若しくは非置換の5若しくは
    6員芳香族複素環又はそれを含む縮合環であることを特
    徴とする請求項1に記載の標識複合体。
  3. 【請求項3】 三核型色素が下記一般式(III)で示さ
    れる化合物又は該式中真中の複素環の4位の窒素原子が
    5位にある異性構造の化合物からなることを特徴とする
    請求項2に記載の標識複合体。 【化2】 (式中、r8 ,r9 ,r10,r11は各々独立に水素原
    子、ハロゲン原子、置換若しくは非置換アルキル基、ア
    ルコキシル基、置換若しくは非置換アリール基、置換又
    は非置換アミノ基を示し、r8 とr9 は結合して置換又
    は非置換の芳香環を形成してもよい。r6は繰り返し単
    位中独立に、存在しないか又はアルキル置換エチエンを
    示しr8 又はr9 と結合して環状構造をを形成する。r
    1 ,r2 は置換若しくは非置換アリール基、又はr1
    2 が結合した置換若しくは非置換の縮合環を示す。r
    3 ,r4 ,r5 は各々独立に、水素原子、置換若しくは
    非置換アルキル基、アルキルスルホネート基、アルケニ
    ル基、置換若しくは非置換アリール基、又は置換若しく
    は非置換アラルキル基を示す。X1 は酸素原子、硫黄原
    子、炭素原子、窒素原子又はセレン原子を示し、炭素原
    子、窒素原子の場合には水素原子、置換若しくは非置換
    アルキル、置換若しくは非置換アリール又は置換若しく
    は非置換アラルキル基のいずれかと結合している。X2
    は酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を示し、窒素原子の
    場合には、水素原子、置換若しくは非置換アルキル、置
    換若しくは非置換アリール、又は置換若しくは非置換ア
    ラルキル基のいずれかと結合している。X3 は酸素原子
    又は硫黄原子を示す。m、lは0〜3の整数であり、い
    ずれか一方は0ではない。)
  4. 【請求項4】 三核型色素が下記一般式(IV)で示され
    る化合物又は該式中真中の複素環の4位の窒素原子が5
    位にある異性構造の化合物からなることを特徴とする請
    求項2に記載の標識複合体。 【化3】 (式中、r19,r20,r21は各々独立に水素原子、ハロ
    ゲン原子、置換若しくは非置換アルキル基、アルコキシ
    ル基、置換若しくは非置換アリール基、置換若しくは非
    置換アミノ基を示し、r19とr20は結合して置換又は非
    置換の縮合環を形成してもよい。r12とr13,r14とr
    15は置換若しくは非置換アリール基、又はr12とr13
    14とr15が結合した置換若しくは非置換の縮合環示
    す。r16,r 17,r18は各々独立に水素原子、置換若し
    くは非置換アルキル基、アルキルスルフォネート基、ア
    ルケニル基、置換もしくは非置換アリール基、又は置換
    若しくは非置換アラルキル基を示す。X4 ,X6 は各々
    独立に酸素原子、硫黄原子、炭素原子、窒素原子若しく
    はセレン原子を示し、炭素原子、窒素原子の場合には水
    素原子、置換若しくは非置換アルキル、置換もしくは非
    置換アリール、又は置換若しくは非置換アラルキル基の
    いずれかと結合している。X5 は酸素原子、硫黄原子あ
    るいは窒素原子を示し、窒素原子の場合には、水素原
    子、置換若しくは非置換アルキル、置換若しくは非置換
    アリール、又は置換若しくは非置換アラルキル基のいず
    れかと結合している。 【外2】 は酸基を示す。yは0,1,2の整数である。)
  5. 【請求項5】 生体関連物質が抗体または抗原である請
    求項1〜4のいずれかに記載の標識複合体。
  6. 【請求項6】 生体関連物質が核酸である請求項1〜4
    のいずれかに記載の標識複合体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の標識複
    合体を用い、該標識複合体と分析対象物とを特異的に結
    合させて分析対象物を光学的手段で検出する分析法。
  8. 【請求項8】 光学的手段による検出が蛍光検出であっ
    て、蛍光検出する際、標識複合体を結合させた分析対象
    物を含有する測定溶媒に界面活性剤を添加させて分析対
    象物を検出する請求項7に記載の分析法。
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