JPH0622981B2 - 繊維セメント板及びその製造法 - Google Patents

繊維セメント板及びその製造法

Info

Publication number
JPH0622981B2
JPH0622981B2 JP16431385A JP16431385A JPH0622981B2 JP H0622981 B2 JPH0622981 B2 JP H0622981B2 JP 16431385 A JP16431385 A JP 16431385A JP 16431385 A JP16431385 A JP 16431385A JP H0622981 B2 JPH0622981 B2 JP H0622981B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reinforcing fiber
cement
cement slurry
fiber
fiber cement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16431385A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6223740A (ja
Inventor
正樹 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP16431385A priority Critical patent/JPH0622981B2/ja
Publication of JPS6223740A publication Critical patent/JPS6223740A/ja
Publication of JPH0622981B2 publication Critical patent/JPH0622981B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、屋根材などの建築材などに使用される曲げ強
度に優れた繊維セメント板及びその製造法に関するもの
である。
[背景技術] 従来、屋根材などに使用されるこの種の繊維セメント板
は次のようにして製造されていた。まず、石綿とパルプ
とセメントなどを水に分散混合して調製したセメントス
ラリー1を第4図に示すように複数個の抄造バット2、
2、2内に供給し、各抄造バット2内に配設された抄造
シリンダー4でセメントスラリーを抄き上げ、ウエット
マット5としてフェルト6に転写する。次に、このウエ
ットマット5をメーキングロール12に数重巻き付け
て、所定厚さのグリーンシートを得、次いでグリーンシ
ートをメーキングロール12より切り離してプレスにて
脱水し、その後養生を行った後、切断、塗装等の加工工
程を経て製品とするものである。ところが、このように
して製造された繊維セメント板Aを屋根材として施工し
た場合に、第6図に示すように繊維セメント板Aの上面
を踏んだ際には踏み割れを生じるという欠点がある。す
なわち、セメント硬化体は圧縮力F1に対しては強いけ
れども引張力F2に対しては弱いという性質があるため
容易に踏み割れを生じるのである。そこで、このような
踏み割れの問題を解決するために、ウエットマット5の
表面に補強繊維が配合された補強繊維セメントスラリー
3を散布して繊維セメント板Aの内部に第5図に示すよ
うな補強繊維層8を形成するようにした方法がある。と
ころが、この製造方法においても補強効果が不十分で踏
み割れが発生し易いものであった。なお、図中9はセメ
ントスラリー1のウエットマット5で形成されたセメン
ト層である。
[発明の目的] 本発明は上記の点に鑑みて成されたものであって、例え
ば屋根材として使用した時の踏み割れ性を向上すること
ができる繊維セメント板及びその製造法を提供すること
を目的とするものである。
[発明の開示] すなわち、本発明の繊維セメント板は、セメントを主成
分とするセメントスラリー1が抄造されたセメント層9
と、セメントスラリー1に補強繊維と膨張性混和材とが
配合された補強繊維セメントスラリー3が抄造された補
強繊維層8とが積層されて成ることを特徴とするもの
で、補強繊維と膨張性混和材とを配合して補強繊維層8
を形成することにより、この補強繊維層8に圧縮力を与
えておくことで、踏み割れが発生しないようにし、また
本発明の繊維セメント板の製造法は、セメントを主成分
とするセメントスラリー1が供給された抄造バット2b,
2cと、上記セメントスラリー1に補強繊維と膨張性混
和材とが配合された補強繊維セメントスラリー3が供給
された抄造バット2aとを配置し、これら各抄造バット
2内に配設された抄造シリンダー4にてセメントスラリ
ー1及び補強繊維セメントスラリー3をそれぞれ抄き上
げてセメントスラリー1により抄造されるセメント層9
と補強繊維セメントスラリー3により抄造される補強繊
維層8とが積層された状態でウエットマット5としてフ
ェルト6上に転写し、次いでこのウエットマット5を養
生することを特徴とするもので、補強繊維と膨張性混和
材とが水に混合された補強繊維セメントスラリー3を抄
造して補強繊維層8を形成することにより、踏み割れに
強い繊維セメント板Aが連続生産できるようにし、上記
目的を達成したものである。
以下本発明を詳細に説明する。まず、セメントスラリー
1及び補強繊維セメントスラリー3の調製について説明
する。セメントスラリー1は従来と同様な組成のものを
用いることができる。すなわち、5,6クラスの石綿を7
〜20重量部、パルプ等の抄造助剤を1〜2重量部、高
炉セメント、普通ポルトランドセメント、フライアッシ
ュセメント等のセメント成分を70〜85重量部配合し
た固形分と、これら固形分の2.5〜3.5倍量の混合水とを
分散混合して調製したものである。また、珪砂等の充填
材を適量配合することもできる。補強繊維セメントスラ
リー3は、上記セメントスラリー1に補強繊維と膨張性
混和材とを配合したものである。補強繊維としては、ビ
ニロン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、炭素
繊維等の合成繊維やガラス繊維等を使用することがで
き、特にビニロンが好ましい。添加量は上記補強繊維セ
メントスラリー3の固形分に対して0.2〜2.0重量
%添加することができる。この補強繊維の繊維長さは限
定するものではなく、抄造性及び製造された繊維セメン
ト板Aの強度等によって決定することができるが、例え
ば6〜20mm程度のものを使用することができる。繊維
長が上記範囲よりも短い場合には補強効果が小さいもの
であり、また繊維長が長い場合には混合性等に劣るもの
である。膨張性混和材としては、カルシウムサルフォア
ルミネート系膨張材(3CaO・3Al23・CaSO4
CaO)を用いることができる。市販品としては、デンカ
CSA(電気化学工業株社製)を使用することができる。
添加量は上記補強繊維セメントスラリー3の固形分に対
して5〜12重量%程度使用することができる。添加量
が5重量%未満の場合には添加効果が小さいものであ
り、12重量%を超える場合には膨張歪みによって硬化
体に亀裂等が発生し強度が低下する恐れがあるものであ
る。このようにして調製した各セメントスラリー1、3
を第1図に示すような複数の抄造バット2a,2b,2c内
に供給するのである。この実施例では抄造バット2を3
個配置した例を示すが、限定するものではなく2個、あ
るいは4個以上の抄造バット2を設けるようにしても良
い。フェルト6の搬送方向前側の第1の抄造バット2a
内に上記補強繊維セメントスラリー3を供給し、搬送方
向後側の第2及び第3抄造バット2b、2c内に補強繊維
及び膨張性混和材が配合されていないセメントスラリー
1を供給するものである。各抄造バット2内には抄造シ
リンダー4が配設されており、抄造シリンダー4によっ
てセメントスラリー1と補強繊維セメントスラリー3が
抄き上げられウエットマット5としフェルト6に転写さ
れる。ここで、ウエットマット5の断面図を示すと、第
2図のように裏面の一層が補強繊維及び膨張性混和材入
りの補強繊維層8となり、他の上層は膨張性混和材が分
散されていないセメント層9となるものである。次に、
このウエットマット5をメーキングロール12に数重に
巻き取って所定の厚さになった時点でメーキングロール
12より切り離し、所定厚さのグリーンシート7を得、
その後プレス及び養生等の加工工程を経て繊維セメント
板Aを得るものである。
しかして、補強繊維と膨張性混和材とが配合された補強
繊維セメントスラリー3を抄造して補強繊維層8を形成
することにより、膨張性混和材が水和してエトリンガイ
ドを生成して膨張すると共に、この補強繊維層8のマト
リックスの膨張が補強繊維の存在によって拘束されるこ
とになるために補強繊維層8には圧縮応力が導入され、
補強繊維には引張応力が発生することになるのである。
ここで、補強繊維の繊維長さが上記範囲よりも短い場合
には補強繊維とセメントとの付着力が低下して補強繊維
層8のマトリックスから引き抜けを生じるために、補強
繊維層8の強度が低下することになる。また、補強繊維
の添加量が固形分の2.0重量%を超える場合には混合
性に劣り、逆に補強繊維の添加量が0.2重量%未満の
場合には効果が少なくなるものである。製造された繊維
セメント板Aの断面図を示すと、第3図に示すように補
強繊維入りの補強繊維層8がセメント層9間に複数層形
成され、この補強繊維層8によって繊維セメント板Aの
曲げ強度等を向上することができるものである。繊維セ
メント板Aを屋根材として用いる場合には、補強繊維層
8が下側になるように使用するものであり、補強繊維層
8は引張力が向上しているために繊維セメント板Aの上
面側からの曲げ強度に対して強いものである。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
実施例 以下にセメントスラリーと補強繊維セメントスラリーの
各配合例を示す。このようにして調製したセメントスラ
リーを第1図で示す第2及び第3の抄造バット2b,2c
内に供給し、また補強繊維セメントスラリーを第1の抄
造バット2a内に供給する。次いで、各抄造バット内に
配置された抄造シリンダーにてセメントスラリー及び補
強繊維セメントスラリーをそれぞれ抄き上げてウエット
マットとしてフェルト上に転写し、このウエットマット
をメーキングロールに4重巻き付けた後、グリーンシー
トをメーキングロールから切り出し、その後このグリー
ンシートをプレスし、養生を行って繊維セメント板を得
た。
<セメントスラリーの配合> ポルトランドセメント …83.5重量% パルプ …1.5重量% 石綿 …15重量% 水 …適量 <補強繊維セメントスラリーの配合> ポルトランドセメント …72重量% パルプ …1.5重量% カルシウムサルフォアルミネート系膨張材 …10重量% 石綿 …15重量% ビニロン …1.5重量% 水 …適量 比較例 上記セメントスラリーを各抄造バット2a,2b,2c内に
供給した他は実施例と同様にして繊維セメント板を得
た。
次に、実施例及び比較例の繊維セメント板の曲げ強度を
測定した結果、比較例の曲げ強度を100とすると、実
施例のものは110であり、実施例の繊維セメント板は
曲げ強度が向上したことがわかった。
[発明の効果] 上記のように本発明に係る繊維セメント板は、セメント
を主成分とするセメントスラリーが抄造されたセメント
層と、セメントスラリーに補強繊維と膨張性混和材とが
配合された補強繊維セメントスラリーが抄造された補強
繊維層とが積層されているので、膨張性混和材が膨張す
る際に補強繊維が圧縮応力を導入することになって製造
された繊維セメント板の曲げ強度を上げることができ、
この繊維セメント板が屋根材に使用されその上面に荷重
がかかった場合には裏面に引張力が作用するが、初めか
ら繊維セメント板の裏面には圧縮力としてのポテンシャ
ルがあるため踏み割れが生じるのを防ぐことができる利
点がある。また、本発明に係る繊維セメント板の製造法
は、セメントスラリーが供給された抄造バットと、セメ
ントスラリーに補強繊維と膨張性混和材とが配合された
補強繊維セメントスラリーが供給された抄造バットとを
配置し、抄造シリンダーにてセメントスラリー及び補強
繊維セメントスラリーをそれぞれ抄き上げてウエットマ
ットとしてフェルト上に転写し、その後養生するように
したので、上記踏み割れが生じ難い繊維セメント板が連
続して生産することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明一実施例の製造方法を示す概略説明図、
第2図は同上により得られたウエットマットの要部断面
図、第3図は同上により得られた繊維セメント板の要部
断面図、第4図は従来例の概略説明図、第5図は同上に
より得られた繊維セメント板の要部断面図、第6図は説
明図である。 1はセメントスラリー、2及び2a,2b,2cはそれぞれ
抄造バット、3は補強繊維セメントスラリー、4は抄造
シリンダー、5はウエットマット、6はフェルト、7は
グリーンシート、8は補強繊維層、9はセメント層、1
2はメーキングロール、Aは繊維セメント板である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメントを主成分とするセメントスラリー
    が抄造されたセメント層と、セメントスラリーに補強繊
    維と膨張性混和材とが配合された補強繊維セメントスラ
    リーが抄造された補強繊維層とが積層されて成ることを
    特徴とする繊維セメント板。
  2. 【請求項2】セメントを主成分とするセメントスラリー
    が供給された抄造バットと、上記セメントスラリーに補
    強繊維と膨張性混和材とが配合された補強繊維セメント
    スラリーが供給された抄造バットとを配置し、これら各
    抄造バット内に配設された抄造シリンダーにてセメント
    スラリー及び補強繊維セメントスラリーをそれぞれ抄き
    上げてセメントスラリーにより抄造されるセメント層と
    補強繊維セメントスラリーにより抄造される補強繊維層
    とが積層された状態でウエットマットとしてフェルト上
    に転写し、次いでこのウエットマットを養生することを
    特徴とする繊維セメント板の製造法。
JP16431385A 1985-07-25 1985-07-25 繊維セメント板及びその製造法 Expired - Lifetime JPH0622981B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16431385A JPH0622981B2 (ja) 1985-07-25 1985-07-25 繊維セメント板及びその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16431385A JPH0622981B2 (ja) 1985-07-25 1985-07-25 繊維セメント板及びその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6223740A JPS6223740A (ja) 1987-01-31
JPH0622981B2 true JPH0622981B2 (ja) 1994-03-30

Family

ID=15790768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16431385A Expired - Lifetime JPH0622981B2 (ja) 1985-07-25 1985-07-25 繊維セメント板及びその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0622981B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6223740A (ja) 1987-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1197863A (en) Boards and sheets
US5632848A (en) Continuous processing equipment for making fiberboard
CA1141640A (en) Building components
US2434466A (en) Composite board
GB2148871A (en) Sheet material of fibre-reinforced cement
US4289536A (en) Glass fiber reinforced cements and process for manufacture of same
DE2948698A1 (de) Hydraulischer estrichmoertel
JPH0622981B2 (ja) 繊維セメント板及びその製造法
EP0655966A1 (en) Continuous processing equipment for making fiberboard
JPH068001B2 (ja) 繊維セメント板の製造方法
JPH04300232A (ja) 複合石こうボード及びその製造方法
JPH0569787B2 (ja)
JPH03120013A (ja) 無機質軽量パネルの製造方法
JPS6120709A (ja) 繊維セメント板の製造方法
JPS61261247A (ja) セメント質板の製造法
JP3980182B2 (ja) 木質セメント板の製造方法
JP2601781B2 (ja) セメント繊維板
WO2000006849A1 (en) Building board and its production
JPS6219387B2 (ja)
JPH08208307A (ja) 木質繊維セメント板の湿式抄造法による製造法
JP2619945B2 (ja) 無機質板材の製造方法
JPH0735288B2 (ja) 繊維セメント板の製造方法
JPS60122763A (ja) 繊維強化セメントの板材料及びその製造方法
JPS58167106A (ja) 無機質建築用板の製法
JPH02160503A (ja) セメント板の製造方法