JPH062297Y2 - コードブッシングの固定構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、電源コードの基端側を一体的に被覆してなる
コードブッシングと電源スイッチとをハウジングを介し
て電気器具本体側に固定させる場合の固定構造に関す
る。

「従来の技術」 従来より、グラインダ等の電気器具に電源コードを固着
させる場合において、電気用品取締法に基づき、電気器
具本体に接続される電源コードを折曲げ、引つ張り押込
みから保護する為に、コードブッシングを介して電気器
具本体に固着されるが、その時コードブッシングと電気
器具本体との固定はカシメ部材等を利用して一体的に固
着するか、又は電気器具本体に直接コードブシングを固
着させるのではなく、コードブッシングとハウジング等
を一体的に固着させて、該ハウジング等を電気器具本体
に固定させる方法がある。

「考案が解決しようとする課題」 しかしながらハンドグライダ等の電動作業工具として使
用される電気器具では使用状態等によるが、折曲げ、引
つ張り押込みの状態が多くなる為に電気器具本体に比較
してコードブッシング又は電源コードの傷みの方が早
く、この為適宜間隔でコードブッシングや電源コードを
交換又は修理する必要があるが、これらの部材は前述し
たようにカシメ部材等を介して一体的に固着されている
為に、使用者側でこれを分解交換するのは極めて困難で
あり、この為前記コード等が破損した場合は電気器具自
体を廃棄するか又は、損傷している部分のコードを途中
から切断して該切断部分にあらたにコードを接続する等
の方策しか取得ず、いずれにしても省資源上又安全上好
ましくないものであった。

この為コードブッシングを介して電源コードを先ず電気
器具本体に対し着脱可能なハウジングに一体的に固定
し、コードブッシングや電源コードが損傷した場合にお
いては、ハウジングごと電源コードを交換するように構
成したものもあるが、このような構成を取ると前記電源
コード等が専用化してしまい、市販の電源コード等を使
用出来ない為に、交換費用の面で又納期的な面で使用者
に負担を強いる事になる。

又、作業工具として使用される電気器具においては電源
スイッチが電気本体側に一体的に取付けられている場合
が多いが、該電源スイッチも機械的接触部分が多い為に
使用頻度及び水漏れ等の原因で接触不良等を起しやす
く、その交換の必要がコードブッシングと同様に生じる
事になる。

本考案はかかる従来技術に鑑み、電源コードのコードブ
ッシング又は電源スイッチを電気器具本体に直接固着さ
せずハウジングを介して固着し、封止させる場合におい
て、これらが容易に分解又は交換可能に構成したコード
ブッシングと電源スイッチの固定構造を提供する事を目
的とする。

「課題を解決しようとする手段」 本考案はかる技術的課題を達成する為に、段付き凹部を
介して先端側にフランジ部を設けたコードブッシング
と、 開口部が略凸型形状をなし、その狭幅開口側に前記フラ
ンジ部を嵌合固定する為の段溝を設け、一方その広幅開
口側より前記フランジ部が挿入可能な開口部を有するハ
ウジングと、 前記開口部の広口開口側に嵌入し封止可能な外部形状を
有する電源スイッチと、 該電源スイッチの両側面に「く」形状の連設され、該
「く」形部のハウジング挿入方向終端側のハウジングと
対面する側を凹凸面状に形成した弾性部材よりなり、 前記広幅開口側よりコードブッシングを挿入した後、該
コードブッシングのフランジ部を狭幅開口側にスライド
させて前記段付き凹部が段溝の段部に嵌入係合させるご
とくフランジ部を狭幅開口側の段溝に嵌合固定させ、そ
の後弾性部材の弾性力に抗して前記電源スイッチを広幅
開口側に嵌入し該弾性部材の凹凸面を介して広幅開口面
に圧接封止可能に構成した事を特徴とするコードブッシ
ングの固定構造を提案する。

「作用」 かかる技術手段によれば、コードブッシング２の先端フ
ランジ部２１をハウジング１の広幅開口部５２に挿入し
た後、凹部２２とフランジ部２１を広幅開口部５２に連
接する凸部のある嵌合部５１側にスライドさせながら嵌
入させる。

そして前記嵌入後広幅開口部５２に封止部材を兼ねた電
源スイッチを嵌入する事により前記コードブッシング２
の退出路を断つ事が出来、コードブッシング２が脱落不
能な状態でハウジング１に固定される事になる。

そして前記電源スイッチ３は両側にある弾性部材３１を
電源スイッチ３の中心方向に抑えながら端子３７側から
押すと広幅開口部５２より簡単に取り出せるように着脱
自在に構成されている為に、該電源スイッチ３を取外す
事によりコードブッシング２の退出路が解放され、前記
と逆の動作によりコードブッシング２を取外す事が出来
る。

この場合前記電源スイッチ３を側面に凹凸面が付いた弾
性部材を連設する事により、広幅開口部５２と電源スイ
ッチ３間が着脱自在にして弾性的に強固に保持する事が
出来好ましい。

更に本考案によれば、フランジ部の基側に設けた段付き
凹部が段溝の段部に嵌入係合されるごとくフランジ部を
狭幅開口側の段溝に嵌合固定させた為にコードブッシン
グの引張りに対しても押込みに対しても抜出されず、好
ましい。

「実施例」 以下、図面を参照して本考案の好適な実施例を例示的に
詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成
部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定
的な記載がない限りは、この考案の範囲をそれのみに限
定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。

第１図乃至第３図は、本考案の実施例に係るコードブッ
シング２の固定構造を示し、第１図(A)(B)はその分解斜
視図と組立斜視図、第２図と第４図は固定構造の要部を
示す拡大斜視図、第３図はその縦断面図である。

電源コード４の基端側を一体的に被覆してなるゴム又は
軟質プラスチック製のコードブッシング２は、凹部２２
を介して先端側に方形平板状のフランジ部２１を設け
る。

ハウジング１は略円筒蓋体形状をなし、その上端側に図
示しない電気器具本体に嵌合固定させる嵌合面１１と一
対の螺子取付部１２とを設けるとともに、該ハウジング
１の蓋体表面１３中央部を略凸型状に開口する。

そして該凸型開口５は、その狭幅開口側に段溝５３を穿
設し、前記フランジ部２１を嵌合固定可能に形成すると
ともに、該嵌合部５１の一側に連接する方形の広幅開口
部５２を前記フランジ部２１が装入可能な開口面積に設
定する。

電源スイッチ３は、スイッチ本体３２が取付けられてい
るカバー体３３の下側に広幅開口部５３に嵌合可能な方
形枠体３４を連接し、該枠体３４の下面側に端子３７を
突出させる。そして前記枠体３４の対面する一対の側壁
面を矩形状に僅かに凹設し、該凹設部３６に「く」の字
状に折曲しスイッチ本体３２側に凹凸面３１ａを有する
板バネ状弾性部材３１を設ける。

次に本実施例の作用に付いて説明する。

先ず電源コード４が取付けられたコードブッシング２の
フランジ部２１をハウジング１の広幅開口部５２内に挿
し込んだ後、該フランジと凹部２２を狭幅開口の嵌合部
５１の凸部は嵌合係止されるごとく移動させ、該フラン
ジ部２１を介してブッシング２をハウジング１に嵌合固
定する。

そして前記固定後、ハウジング１の広幅開口部５２に電
源スイッチ３を端子側より、板バネ３１の弾性力に抗し
てカバー体３３の下面まで差し込む。この結果、カバー
体３３の一部はコードブッシング２の凹部に嵌めると共
にカバー体３３の下面に当接するハウジング１の裏面で
ある背面側を弾性部材３１が押圧する為に、ガタツク事
なくきっちり固定させ而も凹凸面３１ａが広幅開口部５
２の側面を圧接するためにストッパーとなり外部からの
引張によっても外せなくする事が出来る。又前記電源ス
イッチ３の装着により広幅開口部５２と連接する嵌合部
５１に装着させたフランジ部２１の退路が断たれる事に
なり、コードブッシング２とハウジング１間の固定が完
全となる。

一方、電源コード４等の損傷によりコードブッシング２
をハウジング１より取外す場合には、先ず図示しない電
気器具本体よりハウジング１を取外し、電源スイッチ３
の両側にある弾性部材３を弾性力に抗して電源スイッチ
３の中心方向に抑えながらハウジング１裏面側より表面
側に向け電源スイッチ３を押す事により、弾性部材１が
変形しながら電源スイッチ３をハウジング１より抜出さ
せる事が出来る。

そして前記抜出後、フランジ部２１の退路である広幅開
口部５２が解放される為に、凹部２２とフランジを嵌合
部５１に沿つて広幅開口部５２側に移動させる事が出
来、これによりフランジ部２１を介して広幅開口部５２
よりコードブッシング２とともに電源コード４を取外す
事が出来る。

尚弾性部材３１は方形枠体３４と一体的に樹脂材で形成
される。

「考案の効果」 以上記載の如く本考案によれば、電気器具本体にカシメ
部材等を介して取付けられていた電源コード４やコード
ブッシング２又は電源スイッチング３等が、容易に確実
に封止され容易に外させる事が可能となり、而も前記ハ
ウジングに開口した広幅開口部５２や嵌合部５１を市販
のコードブッシング２のフランジ部２１や電源スイッチ
３の形状に合わせて開口する事によりこれらの部材を市
販のものを使用する事で、省資源、保守コスト、納期の
面から好ましいのみならず、素人で容易に交換させる事
が出来る。等の種々の著効を有す。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は、本考案の実施例に係るコードブッ
シング２の固定構造を示し、第１図(A)(B)はその分解斜
視図と組立斜視図、第２図は固定構造の要部を示す拡大
斜視図、第３図はその縦断面図である。 １：ハウジング、２：コードブッシング ３：電源スイッチ、２１：フランジ部 ３１：弾性部材、５１：嵌合部、５２：広幅開口部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電源コードの基端側を一体的に被覆してな
   るコードブッシングと電源スイッチとをハウジングを介
   して電気器具本体側に一体的に固定させる場合の固定構
   造において、 段付き凹部を介して先端側にフランジ部を設けたコード
   ブッシングと、 開口部が略凸型形状をなし、その狭幅開口側に前記フラ
   ンジ部を嵌合固定する為の段溝を設け、一方その広幅開
   口側より前記フランジ部が挿入可能な開口部を有するハ
   ウジングと、 前記開口部の広口開口側に嵌入し封止可能な外部形状を
   有する電源スイッチと、 該電源スイッチの両側面に「く」形状の連設され、該
   「く」形部のハウジング挿入方向終端側のハウジングと
   対面する側を凹凸面状に形成した弾性部材よりなり、 前記広幅開口側よりコードブッシングを挿入した後、該
   コードブッシングのフランジ部を狭幅開口側にスライド
   させて前記段付き凹部が段溝の段部に嵌入係合されるご
   とくフランジ部を狭幅開口側の段溝に嵌合固定させ、そ
   の後弾性部材の弾性力に抗して前記電源スイッチを広幅
   開口側に嵌入し該弾性部材の凹凸面を介して広幅開口面
   に圧接封止可能に構成した事を特徴とするコードブッシ
   ングの固定構造