JPH06229281A - 分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents

分配型燃料噴射ポンプ

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JPH06229281A
JPH06229281A JP5034620A JP3462093A JPH06229281A JP H06229281 A JPH06229281 A JP H06229281A JP 5034620 A JP5034620 A JP 5034620A JP 3462093 A JP3462093 A JP 3462093A JP H06229281 A JPH06229281 A JP H06229281A
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JP
Japan
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acceleration
fuel injection
pressure
control valve
injection pump
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Application number
JP5034620A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nishimura
博幸 西村
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジン低回転からの加速初期にタイマピスト
ンの高圧室の圧力が高圧側になるように圧力調整弁を調
整して目標進角値を運転状態に応じた目標進角値よりも
さらに進角側に補正することで、エンジン低回転からの
加速初期に生じるタイマ進角遅れを確実に防止して、H
Cの増大を良好に防止する。 【構成】運転状態に応じた燃料噴射時期の目標進角値に
なるように電子制御式タイマピストンP2の高圧室P3
の圧力を調整する圧力調整弁P1を備えた分配型燃料噴
射ポンプであって、エンジン低回転からの加速初期を検
出する加速検出手段P4と、上記加速検出手段P4によ
る加速初期検出時に、上記高圧室P3の圧力が高圧側に
なるように上記圧力調整弁P1の開度を調整して、上記
目標進角値を運転状態に応じた目標進角値よりさらに進
角側に補正する補正手段P5とを備えたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、ディーゼル
エンジンの運転状態に応じた燃料噴射時期の目標進角値
になるように電子制御式タイマピストンの高圧室の圧力
を調整するタイミングコントロールバルブを備えたよう
な分配型燃料噴射ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例の分配型燃料噴射ポンプに
おける上述のタイミングコントロールバルブは、通電の
ON,OFF1サイクル中のOFF時間の比率で制御す
る方法(デューティ比制御)によりコントロールされて
おり、通常のディーゼルエンジンの運転中においては同
エンジンの運転状態に応じた燃料噴射時期の目標進角値
となるように、上述のタイミングコントロールバルブが
デューティ比制御され、このデューティ比制御によりタ
イマピストンの高圧室の圧力を調整して、タイマピスト
ンの位置により燃料噴射時期を目標値に設定している。
【0003】しかし、図14に示すように、アイドル時
からの加速初期においてはタイマが目標値に対して大幅
に遅角側となり、HC(ハイドロカーボン)の増大を招
く問題点があった。
【0004】このような問題点を解決するために、従
来、例えば、特開平2−140433号公報に記載の装
置が既に発明されている。すなわち、ディーゼルエンジ
ンの運転状態に応じた燃料噴射時期の目標進角値になる
ように電子制御式タイマピストンの高圧室の圧力を調整
するタイミングコントロールバルブを備え、上述のタイ
ミングコントロールバルブの高圧グルーブとタイマピス
トン高圧室上流側を通路により導通すると共に、上述の
高圧グルーブとポンプ室とをポンプハウジングに設けた
固定オリフィスを含む通路により直結し、タイマ制御油
圧経路のデッドボリュームを低減し、これにより電子制
御方式タイマピストンの応答性を向上させ、噴射時期タ
イミング制御性能の向上を図った分配型燃料噴射ポンプ
であるが、タイマ制御油圧経路のデッドボリュームを小
さくして、単に応答性の向上を図るのみでは、タイマピ
ストンの高圧室の圧力上昇が不充分であるため、ディー
ゼルエンジンの低回転からの加速初期に生じるタイマの
進角遅れを充分に防止して、良好なHC増大の防止を図
ることができない問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、エンジン低回転からの加速初期にタイマピ
ストンの高圧室の圧力が高圧側になるように圧力調整弁
を調整して目標進角値を運転状態に応じた目標進角値よ
りもさらに進角側に補正することで、エンジン低回転か
らの加速初期に生じるタイマ進角遅れを確実に防止し
て、HCの増大を良好に防止することができる分配型燃
料噴射ポンプの提供を目的とする。
【0006】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、加速度合が大きい
程、進角側への補正量を増大させることで、加速度合に
対応して補正量を緻密に制御し、タイマ進角遅れをなく
すことができる分配型燃料噴射ポンプの提供を目的とす
る。
【0007】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1または2記載の発明の目的と併せて、燃料温度が
低い程、進角側への補正量を増大させることで、燃料温
度に対応して補正量を緻密に制御し、タイマ進角遅れを
なくすことができる分配型燃料噴射ポンプの提供を目的
とする。
【0008】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1,2または3記載の発明の目的と併せて、上述の
圧力調整弁をデューティ比制御すると共に、補正量の大
きさに対応して同圧力調整弁の全閉時間を調整すること
で、制御性の向上を図ることができる分配型燃料噴射ポ
ンプの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、運転状態に応じた燃料噴射時期の目標進角値
になるように電子制御式タイマピストンの高圧室の圧力
を調整する圧力調整弁を備えた分配型燃料は噴射ポンプ
であって、エンジン低回転からの加速初期を検出する加
速検出手段と、上記加速検出手段による加速初期検出時
に、上記高圧室の圧力が高圧側になるように上記圧力調
整弁の開度を調整して、上記目標進角値を運転状態に応
じた目標進角値よりさらに進角側に補正する補正手段と
を備えた分配型燃料噴射ポンプであることを特徴とす
る。
【0010】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の構成と併せて、加速度合を検出する
加速度合検出手段を設け、加速度合が大きい程、上記補
正手段による進角側への補正量を増大させる分配型燃料
噴射ポンプであることを特徴とする。
【0011】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項1または2記載の発明の構成と併せて、燃料温度を
検出する燃料温度検出手段を設け、燃料温度が低い程、
上記補正手段による進角側への補正量を増大させる分配
型燃料噴射ポンプであることを特徴とする。
【0012】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1,2または3記載の発明の構成と併せて、上記は
圧力調整弁はデューティ比最大の全閉時にタイマピスト
ンを進角させるデューティ制御弁に設定し、エンジン低
回転からの加速初期には上記デューティ制御弁を全閉と
し、補正量の大きさに対応して該デューティ制御弁の全
閉時間を調整する分配型燃料噴射ポンプであることを特
徴とする。
【0013】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、図13にクレーム対応図で示すように、圧力調整弁
P1は運転状態に応じた燃料噴射時期の目標進角値にな
るように電子制御式タイマピストンP2の高圧室P3の
圧力を調整するが、加速検出手段P4がエンジン低回転
からの加速初期を検出した時、補正手段P5は上述の高
圧室P3の圧力が高圧側になるように圧力調整弁P1の
開度を調整して、目標進角値を運転状態に応じた目標進
角値よりさらに進角側に補正する。
【0014】このようにエンジン低回転からの加速初期
に圧力調整弁P1を介して目標進角値をさらに進角側に
補正するので、エンジン低回転からの加速初期に生じる
タイマ進角遅れを確実に防止することができ、HCの増
大を良好に防止することができる効果がある。
【0015】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、加速度合検出
手段により検出された加速度合に対応して、上述の補正
手段は加速度合が大きい程、進角側への補正量を増大さ
せるので、補正量の緻密な制御ができ、タイマ進角遅れ
をなくすことができると共に、良好な加速性能の確保を
図ることができる効果がある。
【0016】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項1または2記載の発明の効果と併せて、燃料
温度検出手段により検出された燃料温度に対応して、上
述の補正手段は燃料温度が低い程、進角側への補正量を
増大させるので、補正量の緻密な制御ができ、燃料の粘
度の如何にかかわらず、タイマ進角遅れをなくすことが
できる効果がある。
【0017】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項1,2または3記載の発明の効果と併せて、
上記圧力調整弁をデューティ制御弁で構成すると共に、
補正量の大きさに対応して該デューティ制御弁の全閉時
間(デューティ比100%時間)を調整するので、既存
のタイミングコントロールバルブを使用しつつ、制御性
の向上を図ることができる効果がある。
【0018】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はディーゼルエンジンに用いられる分配型
燃料噴射ポンプを示し、一部を90度展開した状態で示
す図1において、この分配型燃料噴射ポンプは、ポンプ
ハウジング1に、ドライブシャフト2により駆動さるフ
ィードポンプ3と、このフィードポンプ3からの吐出圧
を調圧するレギュレーティングバルブ4と、上述のドラ
イブシャフト2により駆動されるカムディスク5と、こ
のカムディスク5により回転往復動するプランジャ6
と、エレクトリックガバナ7と、このエレクトリックガ
バナ7のガバナシャフト8の下端部により操作されるコ
ントロールスリーブ9と、上述のカムディスク5に接す
るローラホルダ10を回転させてエンジン側クランク角
度に対する燃料噴射タイミングを調整するタイマ11
と、チェック弁を内蔵して低速回転でポンプ室内圧が低
い時には、一定の圧力になるまでオーバフローを禁止す
るオーバフローバルブ12と、燃料温度を検出する燃温
センサ13と、フューエルカット用のマグネットバルブ
14と、気筒相当数のデリバリバルブ15…とを備え、
上述の単一のプランジャ6が回転しながら往復運動を行
なって、デリバリバルブ15…を介して各気筒の燃料噴
射弁(図示せず)に燃料分配供給する。
【0019】すなわち、燃料はポンプハウジング1外部
の燃料タンクから上述のレギュレーティングバルブ4お
よびフィードポンプ3の低圧側3aを介して、フィード
ポンプ3に吸引され、このフィードポンプ3の駆動によ
りポンプ室としての高圧側16に吐出された後に、コン
トロールスリーブ9の位置により決定される燃料噴射量
にて上述のプランジャ6およびデリバリバルブ15…を
介して各気筒の燃料噴射弁に分配供給される。
【0020】一方、上述のポンプハウジング1の下部に
おいて低圧側3aと高圧側16との間には上述のタイマ
11を配設している。このタイマ11は燃料噴射タイミ
ングを調整するもので、その具体的構造は次の通りであ
る。
【0021】つまり、図2にも示すように、タイマピス
トン17の一側にタイマスプリング18を配設して、こ
のタイマスプリング18配設部を低圧室19に設定し、
この低圧室19を低圧通路20を介して上述の低圧側3
aに連通させる一方、タイマピストン17の他側を高圧
室21に設定し、この高圧室21をタイマピストン17
内部のポート22を介して上述の高圧側16に連通さ
せ、タイマピストン17には図1に示すようにピン23
を嵌合し、このピン23を上述のローラホルダ10に連
結している。
【0022】このタイマピストン17は後述するタイミ
ングコントロールバルブ24により操作されるが、タイ
マピストン17が図1の右方(図2の上方)に移動した
時、タイマピストン17に嵌合したピン23を介してロ
ーラホルダ10が、ドライブシャフト2の回転方向と同
方向に回転し、この結果、ローラがカムディスク5のフ
ェイスカムに遅く接触するようになって、タイマ進角度
がリタードし、燃料噴射時期が遅角する。
【0023】逆にタイマピストン17が図1の左方(図
2の下方)に移動した時、タイマピストン17に嵌合し
たピン23を介してローラホルダ10が、ドライブシャ
フト2の回転方向と逆方向に回転し、この結果、ローラ
がカムディスク5のフェイスカムに速く接触するように
なって、タイマ進角度がアドバンスし、燃料噴射時期が
進角する。なお、上述のタイマピストン17の位置はタ
イマポジションセンサ25で検出される。
【0024】ところで、ディーゼルエンジンの運転状態
に応じた燃料噴射時期の目標進角値になるように上述の
タイマピストン17の高圧室21の圧力を調整する圧力
調整弁としてのタイミングコントロールバルブ24は図
2に示す如く構成している。
【0025】すなわち、上述のタイミングコントロール
バルブ24は上述の低圧室19に連通する通路26と、
上述の高圧室21に連通する通路27との間に設けら
れ、バルブボディ28内に摺動可能に配設したニードル
29と、このニードル29を閉弁方向(図2の左方向)
にバネ付勢するスプリング30と、通電時に上述のスプ
リング30に抗してニードル29を開弁する電磁コイル
31とを備えている。
【0026】そして、電磁コイル31への非通電時には
スプリング30のバネ力によりニードル29が前進し
て、バルブボディ28のシート部を閉じ、高圧室21と
低圧室19とを遮断する一方、電磁コイル31への通電
時にはスプリング30のバネ力に抗してニードル29が
後退して、バルブボディ28のシート部を開き、高圧室
21と低圧室19とを連通させて、高圧室21の圧力を
低下するように構成している。
【0027】また、上述のタイミングコントロールバル
ブ24はデューティ(Duty)比制御され、このディーテ
ィ比による燃料噴射のタイミング状態は次の[表1]の
通りである。
【0028】
【表1】
【0029】なお、上述のデューティ比は次の[数1]
で表わされることは周知の通りである。
【0030】
【数1】
【0031】一方、上述のドライブシャフト2には円周
上等間隔に配設された合計8個の突起(センシングド
グ)を有するセンシングギヤプレート33が設けられ、
このセンシングギヤプレート33によりエンジン回転数
Neを検出すべく構成している。
【0032】図3は分配型燃料噴射ポンプの制御回路を
示し、CPU40は、センシングギヤプレート33から
のエンジン回転数Ne、アイドルスイッチ34からのO
N,OFF信号、アクセル開度センサ35からのアクセ
ル開度、燃温センサ13からの燃料温度、タイマポジシ
ョンセンサ25かの位置信号等の必要な各種信号入力に
基づいて、ROM36に格納されたプログラムに従っ
て、タイミングコントロールバルブ24をデューティ比
制御し、またRAM37は必要なマップやデータ等を記
憶する。
【0033】ここで、上述のCPU40は、エンジン低
回転(具体的にはアイドル)からの加速初期を検出する
加速検出手段(図4に示すフローチャートの第2ステッ
プ42参照)と、上述の加速検出手段による加速初期検
出時に、上述の高圧室21の圧力が高圧側になるように
上述のタイミングコントロールバルブ24のデューティ
比を調整して、目標進角値を運転状態に応じた目標進角
値よりさらに進角側に補正する補正手段(図4に示すフ
ローチャートの各ステップ43,44参照)とを兼ね
る。
【0034】このように構成した分配型燃料噴射ポンプ
の作用を、図4に示すフローチャートを参照して以下に
詳述する。第1ステップ41で、CPU40はセンシン
グギヤプレート33からのエンジン回転数Neによりア
イドルを検出し、ドライバがアクセルペダルを踏込んだ
加速初期には、エンジン回転数が上昇するので、次の第
2ステップ42でCPU40はエンジン回転数の上昇に
より、アイドルからの加速初期であることを検出する。
【0035】次に第3ステップ43で、CPU40はタ
イミングコントロールバルブ24をデューティ比100
%にする。つまり同タイミングコントロールバルプ24
を全閉(OFF)とする。
【0036】次に第4ステップ44で、CPU40は現
行のタイミングコントロールバルブOFF時間t(デュ
ーティ比100%時間)が予め設定された目標時間t0
(図5参照)に達したか否かを判定し、t<t0 の時に
は上述の第3ステップ43にリターンする一方、t≧t
0 の時には通常制御ルーチンへ移行する。つまり図5に
タイムチャートで示すように、アイドルからの加速初期
において予め設定された目標時間t0 が経過するまで、
タイミングコントロールバルブ24はデューティ比10
0%の全閉状態に制御され、このため高圧室21の圧力
が高圧側になって、目標進角値は運転状態に応じた目標
進角値よりもさらに進角側に補正される。
【0037】したがって、エンジンのアイドル運転から
の加速初期に生じるタイマ進角遅れを確実に防止するこ
とができて、HCの増大を良好に防止することができる
効果がある。
【0038】図6は分配型燃料噴射ポンプの他の実施例
を示すフローチャートで、この実施例においても図1乃
至図3の回路装置を用いる。この場合、上述のRAM3
7は図7に示す第1マップM1を記憶する。
【0039】この第1マップM1は横軸に加速度合をと
り、縦軸にタイミングコントロールバルブOFF時間
(デューティ比100%時間)の目標値をとって、加速
度合に応じた進角側への補正量を得るように設定したマ
ップである。
【0040】また上述のCPU40は、アイドルからの
加速初期を検出する加速検出手段(図6に示すフローチ
ャートの第2ステップ52参照)と、加速度合を検出す
る加速度合検出手段(この実施例では上述の第2ステッ
プ52で、この加速度合検出手段と上述の加速検出手段
とを兼ねている)と、上述の加速検出手段による加速初
期検出時に、上述の高圧室21の圧力が高圧側になるよ
うに上述のタイミングコントロールバルブ24のデュー
ティ比を調整して、目標進角値を運転状態に応じた目標
進角値よりさらに進角側に補正すると共に、加速度合が
大きい程、進角側への補正量を増大させる補正手段(図
6のフローチャートに示す各ステップ54,55参照)
とを兼ねる。
【0041】このように構成した分配型燃料噴射ポンプ
の作用を、図6に示すフローチャートを参照して以下に
詳述する。第1ステップ51で、CPU40はセンシン
グギヤプレート33からのエンジン回転数Neによりア
イドルを検出し、ドライバがアクセルペダルを踏込んだ
加速初期には、エンジン回転数が上昇するので、次の第
2ステップ52で、CPU40はエンジン回転数の上昇
により、アイドルからの加速初期であることを検出する
と共に、アクセル開度センサ35からのアクセル開度の
変化率により加速度合を検出する。
【0042】次に第3ステップ53で、CPU40は上
述の加速度合に対応したタイミングコントロールバルブ
OFF時間を図7に示す第1マップM1から読込む。次
に第4ステップ54で、CPU40はタイミングコント
ロールバルブ24をデューティ比100%にする。つま
り同タイミングコントロールバルブ24を全閉(OF
F)とする。
【0043】次に第5ステップ55で、CPU40は現
行のタイミングコントロールバルブOFF時間t(デュ
ーティ比100%時間)が予め設定された目標時間t0
(但し、図8に示すように加速度合が小さい時は目標時
間t01も小さく、加速度合が大きい時は目標時間t02も
大きい)に達したか否かを判定し、t<t0 の時には上
述の第4ステップ54にリターンする一方、t≧t0 と
時には通常用制御ルーチンへ移行する。
【0044】つさまり図8にタイムチャートで示すよう
に、アイドルからの加速初期において加速度合に対応し
て設定された目標時間t01またはt02が経過するまで、
タイミングコントロールバルブ24はデューティ比10
0%の全閉状態に制御され、このため高圧室21の圧力
が高圧側になって、目標進角値は運転状態に応じた目標
進角値よりもさらに進角側に補正される。
【0045】したがって、エンジンのアイドル運転から
の加速初期に生じるタイマ進角遅れを確実に防止するこ
とができて、HCの増大を良好に防止することができる
効果がある。
【0046】加えて、加速度合検出手段(第2ステップ
52参照)により検出された加速度合に対応して、上述
の補正手段(第4ステップ54および第5ステップ55
参照)は加速度合が大きい程進角側への補正量(デュ
ーティ比100%時間)を増大させるので、補正量の緻
密な制御ができ、良好な加速性能の確保を図ることがで
きる効果がある。
【0047】図9は分配型燃料噴射ポンプのさらに他の
実施例を示すフローチャートで、この実施例においても
図1乃至図3の回路装置を用いる。この場合、上述のR
AM37は図10に示す第2マップM2を記憶する。
【0048】この第2マップM2は横軸にエンジン回転
数Neをとり、縦軸にタイマ目標値(但し進角側へのタ
イマピストン17の移動量)をとって、通常時の目標値
と補正時の補正量とを区分したマップである。また上述
のCPU40は、アイドルからの加速初期を検出する加
速検出手段(図9に示す第3ステップ63参照)と、上
述の加速検出手段による加速初期検出時に、上述の高圧
室21の圧力が高圧側になるように目標時間だけタイマ
目標値を変更して、目標進角値を運転状態に応じた目標
進角値(図10の実線の特性に相当)よりもさらに進角
側に補正(図10の点線の特性に相当)する補正手段
(図9に示す第2、第4の各ステップ92,94参照)
とを兼ねる。
【0049】このように構成した分配型燃料噴射ポンプ
の作用を、図9に示すフローチャートを参照して以下に
詳述する。第1ステップ61で、CPU40はセンシン
グギヤプレート33からのエンジン回転数Neまたはア
イドルスイッチ34からの信号によりアイドルを検出す
る。
【0050】次に第2ステップ62で、CPU40は低
回転域タイマ目標値を変更する。つまり、図10に示す
第2マップM2の実線の目標値から点線の補正量に変更
する。次に第3ステップ63で、CPU40はアイドル
スイッチ34のOFF信号により加速検出を実行する。
【0051】次に第4ステップ64で、CPU40は実
時間とタイマ目標値変更時間の目標時間とを比較し、実
時間<目標時間のNO判定時には上述の第2ステップ6
2にリターンする一方、実時間≧目標時間のYES判定
時にはタイマ目標値変更を解除した後に、通常制御ルー
チンへ移行する。
【0052】ここで、上述のタイマピストン17を図1
0に示す実線の目標値から同図に示す点線の補正量に変
更する場合には、CPU40がタイミングコントロール
バルブ24を介してタイマピストン17を進角側へ移動
させ、このタイマピストン17の位置はタイマポジショ
ンセンサ25で検出され、図10の点線の補正量になる
ようにフィードバック制御される。
【0053】つまり、アイドルからの加速初期におい
て、タイマピストン17は図10に点線で示すように、
その目標進角値が運転状態に応じた目標進角値(図10
の実線の特性参照)よりもさらに進角側に補正される。
したがって、エンジンのアイドル運転からの加速初期に
生じるタイマ進角遅れを確実に防止することができて、
HCの増大を良好に防止することができる効果がある。
【0054】なお、図10に点線で示す補正量に対し
て、補正量のより一層大きい仮想線の特性を予め第2マ
ップM2に設定し、加速度合いが大きい程、点線の補正
量から仮想線の補正量側に補正するように構成してもよ
く、燃料温度が低い程、点線の補正量から仮想線の補正
量側に補正するように構成してもよい。
【0055】図11は分配型燃料噴射ポンプのさらに他
の実施例を示すフローチャートで、この実施例において
も図1乃至図3の回路装置を用いる。この場合、上述の
RAM37は図12に示す第3マップM3を記憶する。
【0056】この第3マップM3は横軸に加速度合をと
り、縦軸にタイミングコントロールバルブOFF時間
(デューティ比100%時間)の目標値をとり、かつ燃
料温度をパラメータとして、加速度合および燃料温度に
対応した進角側へ補正量を得るように設定したマップで
ある。
【0057】また上述のCPU40は、アイドルからの
加速初期を検出する加速検出手段(図11に示すフロー
チャートの第2ステップ72参照)と、加速度合を検出
する加速度合検出手段(この実施例では上述の第2ステ
ップ72で、この加速度合検出手段と上述の加速検出手
段とを兼ねている)と、燃料温度を検出する燃料温度検
出手段(図11に示すフローチャートの第3ステップ7
3参照)と、上述の加速検出手段による加速初期検出時
に、上述の高圧室21の圧力が高圧側になるように上述
のタイミングコントロールバルブ24のデューティ比を
調整して、目標進角値を運転状態に応じた目標進角値よ
りさらに進角側に補正すると共に、加速度合が大きい
程、進角側への補正量を増大させ、かつ燃料温度が低い
程、進角側への補正量を増大させる補正手段(図11に
示すフローチャートの第5、第6の各ステップ75,7
6参照)とを兼ねる。
【0058】このように構成した分配型燃料噴射ポンプ
の作用を、図11に示すフローチャートを参照して以下
に詳述する。第1ステップ71で、CPU40はセンシ
ングギヤプレート33からのエンジン回転数Neにより
アイドルを検出し、ドライバがアクセルペダルを踏込ん
だ加速初期には、エンジン回転数が上昇するので、次の
第2ステップ72で、CPU40はエンジン回転数Ne
の上昇により、アイドルからの加速初期であることを検
出すると共に、アクセル開度センサ35からのアクセル
開度の変化率により加速度合を検出する。
【0059】次に第3ステップ73で、CPU40は燃
温センサ13から燃料温度を検出する。次に第4ステッ
プ74で、CPU40は上述の加速度合およひ燃料温度
の双方に対応したタイミングコントロールバルブOFF
時間を図12に示す第3マップM3から読込む。次に第
5ステップ75で、CPU40はタイミングコントロー
ルバルブ24をデューティ比100%にする。つまり、
同タイミングコントロールバルブ24を全閉(OFF)
とする。
【0060】次に第6ステップ76で、CPU40は現
行のタイミングコントロールバルブOFF時間t(デュ
ーティ比100%時間)が予め設定された目標時間t0
(第3マップM3から読込んだ値)に達したか否かを判
定し、t<t0 の時には上述の第5ステップ75にリタ
ーンする一方、t≧t0 の時には通常制御ルーチンへ移
行する。
【0061】つまり、アイドルからの加速初期において
加速度合と燃料温度との双方に対応して設定された目標
時間t0 が経過するまで、タイミングコントロールバル
ブ24はデューティ比100%の全閉状態に制御され、
このため高圧室21の圧力が高圧側になって、目標進角
値は運転状態に応じた目標進角値よりもさらに進角側に
補正される。
【0062】したがって、エンジンのアイドル運転から
の加速初期に生じるタイマ進角遅れを確実に防止するこ
とができて、HCの増大を良好に防止することができる
効果がある。
【0063】加えて、加速度合検出手段(第2ステップ
72参照)により検出された加速度合に対応して、上述
の補正手段(第5ステップ75および第6ステップ76
参照)は加速度合が大きい程、進角側への補正量(デュ
ーティ比100%時間)を増大させるので、補正量の緻
密な制御ができ、良好な加速性能の確保を図ることがで
きる効果がある。
【0064】さらに、燃料温度検出手段(第3ステップ
73参照)により検出された燃料温度に対応して、上述
の補正手段(各ステップ75,76参照)は燃料温度が
低い程、進角側への補正量(デューティ比100%時
間)を増大させるので、補正量のより一層緻密な制御が
でき、燃料の粘度の如何にかかわらず、タイマ進角遅れ
をなくすことができる効果がある。
【0065】また、上述の補正量の大小に対応してタイ
ミングコントロールバルブ24の全閉時間(デューティ
比100%時間)を調整するので、既存の該タイミング
コントロールバルブ24を使用しつつ、制御性の向上と
汎用性の向上との両立を図ることができる効果がある。
【0066】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の圧力調整弁は、実施例のタイミン
グコントロールバルブ24に対応し、以下同様に、加速
検出手段は、各実施例のCPU40制御によるそれぞれ
のステップ42,52,63,72に対応し、加速度合
検出手段は、各実施例のCPU40制御によるそれぞれ
のステップ52,72に対応し、燃料温度検出手段は、
図11に示す第3ステップ73に対応し、補正手段は、
各実施例のCPU40制御によるそれぞれのステップ4
3,44,54,55,62,64,75,76に対応
するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定さ
れるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分配型燃料噴射ポンプの縦断面図。
【図2】図1の要部の横断面図。
【図3】制御回路ブロック図。
【図4】タイミングコントロールバルブのデューティ比
制御を示すフローチャート。
【図5】タイミングコントロールバルブのデューティ比
制御を示すタイムチャート。
【図6】本発明の分配型燃料噴射ポンプの他の実施例を
示すフローチャート。
【図7】RAMに記憶させた第1マップの説明図。
【図8】タイミングコントロールバルブのデューティ比
制御を示すタイムチャート。
【図9】本発明の分配型燃料噴射ポンプのさらに他の実
施例を示すフローチャート。
【図10】RAMに記憶させた第2マップの説明図。
【図11】本発明の分配型燃料噴射ポンプのさらに他の
実施例を示すフローチャート。
【図12】RAMに記憶させた第3マップの説明図。
【図13】クレーム対応図。
【図14】従来例のタイマ進角遅れを示す説明図。
【符号の説明】
17…タイマピストン 21…高圧室 24…タイミングコントロールバルブ 43,63…加速検出手段 52,72…加速検出手段,加速度合検出手段 43,44…補正手段 54,55…補正手段 62,64…補正手段 73…燃料温度検出手段 75,76…補正手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転状態に応じた燃料噴射時期の目標進角
    値になるように電子制御式タイマピストンの高圧室の圧
    力を調整する圧力調整弁を備えた分配型燃料噴射ポンプ
    であって、エンジン低回転からの加速初期を検出する加
    速検出手段と、上記加速検出手段による加速初期検出時
    に、上記高圧室の圧力が高圧側になるように上記圧力調
    整弁の開度を調整して、上記目標進角値を運転状態に応
    じた目標進角値よりさらに進角側に補正する補正手段と
    を備えた分配型燃料噴射ポンプ。
  2. 【請求項2】加速度合を検出する加速度合検出手段を設
    け、加速度合が大きい程、上記補正手段による進角側へ
    の補正量を増大させる請求項1記載の分配型燃料噴射ポ
    ンプ。
  3. 【請求項3】燃料温度を検出する燃料温度検出手段を設
    け、燃料温度が低い程、上記補正手段による進角側への
    補正量を増大させる請求項1または2記載の分配型燃料
    噴射ポンプ。
  4. 【請求項4】上記圧力調整弁はデューティ比最大の全閉
    時にタイマピストンを進角させるデューティ制御弁に設
    定し、エンジン低回転からの加速初期には上記デューテ
    ィ制御弁を全閉とし、補正量の大きさに対応して該デュ
    ーティ制御弁の全閉時間を調整する請求項1,2または
    3記載の分配型燃料噴射ポンプ。
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